JP2000012605A - 半導体チップの電極部の形成方法 - Google Patents

半導体チップの電極部の形成方法

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JP2000012605A
JP2000012605A JP17096998A JP17096998A JP2000012605A JP 2000012605 A JP2000012605 A JP 2000012605A JP 17096998 A JP17096998 A JP 17096998A JP 17096998 A JP17096998 A JP 17096998A JP 2000012605 A JP2000012605 A JP 2000012605A
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electrode
semiconductor chip
electrode portion
forming
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Hidenori Hayashida
英徳 林田
Shigeaki Ueda
重昭 上田
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WORLD METAL KK
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    • H01L2924/1301Thyristor

Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体チップに形成するAl電極の厚みのば
らつきを防止し、またAl電極上にバンプ等を形成する
ことにより得られる電極部の高さのばらつきも防止す
る。 【解決手段】 半導体チップ1を構成する半導体基板2
にAl層4とそのAl層4上に積層されたAlよりも貴
な金属層20とからなる電極部100aを形成する方法
において、半導体基板2の全面にAl層4を形成し、こ
のAl層4を予め電極パターンにパターニングすること
なくAl層4上の少なくとも電極部となる部分にAlよ
りも貴な金属層20を積層し、Al層4とAlよりも貴
な金属層20との積層構造を有する電極パターン30を
形成する。その後、電極パターン30が開口するように
保護膜7を形成し、さらに必要に応じてバンプを形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フリップチップ実
装、TAB実装等に適した半導体チップの電極部の構造
及びその形成法に関する。
【0002】
【従来の技術】図7に示すように、従来、半導体チップ
1の電極部の形成方法としては、まず、表面に厚さ2μ
m以下程度の絶縁層3を有するSi基板等の半導体基板
2の全面に真空中でAlを蒸着させることによりAl層
4を被着させ(同図(a))、次いでそのAl層4をフ
ォトリソ法でパターニングすることによってAl電極4
Aや回路部4Xを形成し(同図(b))、その後シンタ
リングすることによってSi/Al間の密着を確保し、
さらに、半導体チップ1の表面に保護膜(パッシベーシ
ョン膜)7を、Al電極4Aが開口するように形成する
ことが行われている(同図(c))。
【0003】また、こうして形成された電極部を有する
半導体チップ1の実装方法としては、半導体チップ1の
電極部と基板の電極部とをAl線やAu線を用いて接続
する、所謂ワイヤーボンディング実装や、半導体チップ
1のAl電極4A上にバンプを形成し、そのバンプを用
いて半導体チップ1を基板に直接実装するフリップチッ
プ実装やTAB実装が行われている。
【0004】この場合、バンプの形成方法としては、図
8に示すように、Al電極4Aと保護膜7とを有する半
導体チップ1(同図(a))に対し、その全面に、C
r、W、Ti、Cu等からなる密着改良膜8及びCu、
Ni等からなる拡散防止膜9を順次積層し(同図
(b))、さらにレジスト10を塗布し(同図
(c))、それをAl電極4Aが開口するようフォトリ
ソ法でパターニングし(同図(d))、その上にバンプ
となるCu、Ni、ハンダ、Ag、Au等のバンプ金属
11を電気メッキ法や真空法で形成する(同図
(e))。次いで、レジスト10を剥離し(同図
(f))、拡散防止膜9をエッチングで除去し(同図
(g))、さらに密着改良膜8をエッチングで除去する
ことが行われている(同図(h))。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
バンプ形成方法は、工程数が多く、設備費が高く、高コ
ストとなる。
【0006】また、形成されるバンプの高さにもばらつ
きが生じやすく、例えば、高さ30μmのハンダバンプ
の形成を意図した場合に、形成されるバンプの高さは、
通常25〜35μmの範囲でばらつく。
【0007】これらのことは、現在、フリップチップ実
装が爆発的に普及しない理由の一つとなっている。
【0008】また、近年、図7に示した方法で形成した
半導体チップ1のAl電極4Aに対して、無電解メッキ
法で直接Ni、Auメッキ等を行うことによりフリップ
チップ実装に適したバンプを形成する方法も提案されて
いる(特開平8−130227号公報)。この方法によ
れば、フリップチップ実装に使用できる半導体チップの
バンプを、少ない工程数で、低コストに製造することが
できる。
【0009】しかし、無電解メッキ法を利用するこの方
法によっても、半導体チップ1において電源、アース、
グランド、信号端子等の種々の用途の電極として形成さ
れる複数のAl電極4Aの全てを同一厚みに形成するこ
とは難しい。そのため、かかるAl電極4Aにバンプを
形成した場合には、バンプを有する各電極部は同一高さ
にならず、それ故、そのような電極部を有する半導体チ
ップ1を実際に基板に実装した場合には、電源、アー
ス、グランド、信号端子等として使用される各電極部の
バンプと基板との接合強度にばらつきが発生する。よっ
て、各電極部を同一信頼性で確実に接合することができ
ないという問題が生じていた。
【0010】これは、図7(b)に示したAl層4のパ
ターニング工程で、電源、アース、グランド、信号端子
等の種々のAl電極4Aを複数同時に形成するにあた
り、Alが本来的に両性金属であるためにプラスにもマ
イナスにも分極しやすいので、エッチングの前処理とし
て一般に行われる基板の脱脂や酸洗時、あるいはエッチ
ング時に、何らかのきっかけで、各Al電極4Aがそれ
ぞれプラス又はマイナスに分極する。そして、プラスに
分極したAl電極4Aは極めて短時間にAl層4が薄く
なり、ときには消失する。反対にマイナスに分極したA
l電極4AにはAlが析出し、こうして同時に形成する
複数のAl電極4AのAl層4の厚さにばらつきが生じ
るためである。さらにマイナスに分極したAl電極4A
では、Alイオン以外にもプラスに帯電した金属イオン
や有機酸イオンが析出あるいは置換するので、Al電極
4A上に形成するメッキの密着を低下させる。
【0011】また、このAl層4のパターニング工程に
おいて、Al層4が過度に薄く形成された場合には、そ
の後の工程でAl電極4A上に形成したバンプ(密着改
良膜8,拡散防止膜9、バンプ金属11(図8参照))
とAl電極4Aとの密着性が低下するので、バンプを高
く形成すると容易にバンプとAl電極4Aとの界面が剥
離してバンプが倒れる。このため、事実上、高さ5μm
以上にバンプを形成することは困難であるという問題も
あった。
【0012】本発明は以上のような従来技術の問題点を
解決しようとするものであり、半導体チップにおいて種
々の用途の電極として形成される各Al電極を同一厚み
に形成し、これらAl電極上にバンプ等を形成すること
により得られる電極部を同一高さに形成できるように
し、基板と半導体チップの各電極部とが同一密着強度で
確実に高い信頼性で接合されるようにすることを目的と
する。また、必要に応じて高さ5μm以上のバンプも形
成できるようにすることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、半導体基板に、Al層とそのAl層上に
積層されたAlよりも貴な金属層とからなる電極部を形
成する方法であって、半導体基板にAl層を形成し、こ
のAl層を予め電極パターンにパターニングすることな
くAl層上の少なくとも電極部となる部分にAlよりも
貴な金属層を積層し、次いでパターニングすることによ
りAl層とAlよりも貴な金属層との積層構造を有する
電極パターンを形成することを特徴とする半導体チップ
の電極部の形成方法を提供する。
【0014】特に、Al層上の全面にAlよりも貴な金
属層を積層し、次いでパターニングすることによりAl
層とAlよりも貴な金属層との積層構造を有する電極パ
ターンを形成する方法や、Al層上の電極部となる部分
に選択的にAlよりも貴な金属層を積層し、次いでパタ
ーニングすることによりAl層とAlよりも貴な金属層
との積層構造を有する電極パターンを形成する方法を提
供する。
【0015】また、電極パターンの形成後、その電極パ
ターンが開口するように半導体チップ表面に保護膜を形
成する方法、特に、その保護膜を電極パターンの開口面
積が狭まるように形成し、その開口している電極パター
ン上に電極上部パターンを積層する方法を提供する。
【0016】さらに、電極パターンを形成した後、又は
保護膜を形成した後、シンタリングによりAl層とAl
よりも貴な金属層との間に金属拡散層を形成する方法を
提供する。
【0017】また、本発明は、こうして形成した電極部
を有する半導体チップを提供し、さらに、このように形
成した電極部を有する半導体チップの基板への実装方法
として、(1)半導体チップの電極部と、この半導体チッ
プを搭載すべき基板の電極パッドとを位置合わせして加
熱加圧する方法、(2)半導体チップの電極パターン上に
ハンダボールをのせてバンプを形成し、これを基板の電
極部と位置合わせして加熱加圧する方法、(3)半導体チ
ップの電極部、又は基板の電極部上に、異方性導電剤を
塗布もしくは印刷し、又は異方性導電膜を貼付し、双方
の電極部を位置合わせてして加熱加圧する方法、(4)半
導体チップの電極部、又は基板の電極部上に、導電性ペ
ーストを塗布もしくは印刷し、又は導電性膜を貼付し、
又は樹脂製バンプを載せ、双方の電極部を位置合わせし
て加熱加圧する方法、(5)半導体チップの電極部と基板
の電極部とをワイヤーボンディング法で接続する方法を
提供する。
【0018】本発明の半導体チップの電極部の形成方
法、半導体チップ、又は半導体チップの実装方法におい
て、半導体基板とは、Si基板、Ga−As基板、サフ
ァイヤ基板、これらの基板表面に薄膜が形成されている
ものなど種々の材料から形成されている基板を含む。
【0019】また、Al層とは、Al単独層の他、Si
を含有するAl−Si層、Si及びCuを含有するAl
−Si−Cu層、Cuを含有するAl−Cu層、Si及
びTiを含有するAl−Si−Ti層等のAl合金層、
又はAlを主成分とするAl系金属層を含む。
【0020】半導体チップとは、LSIの他、種々のト
ランジスタ、サイリスタ等を含む。
【0021】本発明の電極部の形成方法によれば、半導
体基板に電極部を形成するにあたり、まず半導体基板に
Al層を形成し、次いで、Al層を予めエッチング等に
より電極パターンにパターニングすることなく、Al層
上にAlよりも貴な金属層を積層する。この場合、Al
よりも貴な金属層は、Al層上の少なくとも電極部とな
る部分に形成される限り、Al層上の全面に形成しても
よく、あるいはAl層上の電極部となる部分に選択的に
形成してもよい。前者の場合には、その後、Alよりも
貴な金属層とAl層との積層物をパターニングして電極
パターンを形成し、後者の場合には、Al層上の電極部
となる部分に選択的に形成されている貴な金属層を残す
ようにパターニングして電極パターンを形成する。いず
れの場合でも電極パターンを形成するためのパターニン
グ時、即ちエッチング時には、基板の最外層がAl層で
はなく、Alよりも貴な金属層となっているので、従来
例のような電極部のAl層が正に分極することによる過
度の溶出、ひいてはパターンとして残すべき部分の消失
を防止でき、また、電極部のAl層が負に分極すること
を防止できる。このため、Al電極を構成するAl層の
厚みにばらつきが生じることを防止できる。また、Al
電極上にバンプ等を形成する場合にも各電極部を同一高
さに形成することが可能となる。よって、かかる電極部
を有する半導体チップを基板に実装した場合には、各電
極部を均一な密着性で、信頼性高く確実に接合すること
が可能となる。
【0022】本発明の電極部の形成方法によれば、Al
電極を構成するAl層の厚みとして、所定の厚みが確保
できるので、このAl電極上に形成するバンプとその下
地となるAl層との密着性を向上させることができる。
よって、必要により高さ5μm以上のバンプを形成する
ことも可能となる。
【0023】本発明において、Alよりも貴な金属層
は、従来のAl電極上に形成されている密着改良膜ある
いは拡散防止膜の機能も担う。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の半導体チップの電
極部の形成方法を図面を参照しつつ詳細に説明する。な
お、各図中、同一符号は同一又は同等の構成要素を表し
ている。
【0025】図1及び図2はそれぞれ、本発明の電極部
100a、100bの形成方法の基本的な態様の形成工
程図である。
【0026】これらの電極部の形成方法においては、ま
ず、半導体チップ1のSi基板2にAl層4を形成する
(図1(a)、図2(a))。Al層4の厚さは、当該
半導体チップ1の用途等に応じて適宜定めることができ
るが、通常、1〜10μm程度とすることが好ましい。
Al層4の形成方法は、従来例と同様に、真空法でSi
基板2の全面にAl層4を被着させればよい。また、A
l層4を被着させるSi基板2としては、表面に、厚さ
2μm以下程度のシリコン酸化物からなる絶縁層(図
7、図8の絶縁層3参照)が形成されているSiウエハ
あるいはそのような絶縁層が形成されていないSiウエ
ハのいずれも使用することができる。
【0027】次に、Al層4上にAlよりも貴な金属層
20を積層する(図1(c))。このAlよりも貴な金
属層20としては、Si、Zn、Ta、Sn、Pb、A
g、Au、Pt、As、Bi、Sb、Se、Cd、C
u、Ni、Cr、In、Fe、Mo、W、Co、Rh、
Ti及びPdから選ばれる金属の単独層を形成すること
ができる。あるいは、図2(c)に示したように、Al
よりも貴な金属層20として、第1の金属層21と第2
の金属層22とを形成してもよく、さらに多くの金属層
を積層してもよく、また、これらの金属の合金層を形成
してもよい。
【0028】Alよりも貴な金属層20の厚さは、形成
する当該金属の種類及びその層構成にもよるが、例え
ば、Alよりも貴な金属層20としてCuをAl層4上
に積層する場合、その厚さは0.01〜10μm程度と
することが好ましい。
【0029】Alよりも貴な金属層20の形成方法は、
Alよりも貴な金属として積層する当該金属層20の種
類にもよるが、電気メッキ法、無電解メッキ法、熔射法
又は気相法等を使用することができる。
【0030】ここで、電気メッキ法による場合、Cu、
Ni、Co、Sn、Ag、Au、Pd、Ni等の金属層
を好ましく形成することができる。これらは、いずれも
pH3〜10、浴温20〜70℃、陰極電流密度0.0
1〜5A/dm2で好ましく行うことができる。
【0031】無電解メッキ法による場合、Ni−P、N
i−B、Ni−W−B、Ni、Ni−P−W、Co、C
o−Ni、Cu、Cu−Ni−P、Pd、Au等の金属
層を好ましく形成することができる。無電解メッキ法で
使用する還元剤としては、ヒドラジン、ホルマリン、D
MAB(dimethyl amino borane)、NaBH4、KBH
4、TMAB(trimethyl amino borane)、ギ酸等が好
ましい。また、無電解メッキ液は、通常pH3〜9、浴
温20〜95℃程度とすることが好ましい。なお、無電
解メッキ法には、置換メッキ法も含まれる。
【0032】熔射法による場合、W、Mo、Ti、C
r、Cu等の金属層を好ましく形成することができる。
熔射法としては、低温熔射法も使用することができ、こ
の場合、被メッキ物の表面温度を300℃以下とするこ
とができる。
【0033】気相法としては、真空蒸着、スパッタリン
グ、イオンプレーティング等の物理的方法や、有機金属
化合物の蒸気に被メッキ物を曝す等の化学的方法を使用
することができる。
【0034】Alよりも貴な金属層20の形成方法とし
ては、上述の方法のなかでも、生産性、品質の点から気
相法が好ましい。
【0035】なお、Al層4上にAlよりも貴な金属層
20を積層するのに先立ち、必要に応じて、Al層4の
表面に前処理を施してもよい。例えば、Al層4上に電
気メッキ法でNi層を積層する場合、予めAl層4表面
にZn置換膜19を形成してもよい(図1(b)、図2
(b))。
【0036】Al層4上にAlよりも貴な金属層20を
積層した後は、これらの積層域をパターニングし、Al
電極4A上にAlよりも貴な金属電極20Aが積層され
ている電極パターン30を形成する(図1(d)、図2
(d))。なお、図2の態様の場合、Al電極4A上の
Alよりも貴な金属電極20Aは、第1の金属電極21
Aと第2の金属電極22Aの積層構造からなる。
【0037】また、電極パターン30の形成工程におい
ては、図7(b)に示した従来例のパターニング工程と
同様に、電極パターン30の他に回路部4Xもパターニ
ングすることができる。
【0038】電極パターン30の形成方法としては、従
来例のようにフォトリソ法等を用いてマスクを形成し、
Al層4とAlよりも貴な金属層20とをエッチングす
ればよいが、このエッチング工程においては、エッチン
グする基板の最外層が従来例のようにAl層4ではなく
(図7参照)、Alよりも貴な金属層20である。この
ため、電極パターン30の最外層がエッチングの間に過
度に溶出することを防止できる。したがって、電源、ア
ース、グランド、信号端子等の種々の用途のために形成
される複数の電極パターン30の各Al層4を全て所定
の高さに均一に形成することが可能となる。また、必要
に応じて電極パターン30上にバンプを形成した場合に
は、バンプを含めた電極部の高さのばらつきを防止する
ことができる。したがって、この半導体チップ1を基板
に実装する場合には、半導体チップ1の各電極部と基板
の電極部とを均一な密着強度で確実に高い信頼性で接合
することが可能となる。
【0039】なお、上述のようにして形成した半導体チ
ップ1の電極パターン30に対しては、その電極パター
ン30が開口するように半導体チップ1の表面に保護膜
7を形成し、汎用性のある半導体チップ1の電極部10
0a、100bの形態とすることができる(図1
(e)、図2(e))。ここで保護膜7の形成材料や形
成方法には特に制限はなく、例えば、従来のパッシベー
ション膜と同様に形成することができる。
【0040】以上、本発明の基本的な態様を、図1及び
図2を参照しつつ説明したが、この他、本発明は種々の
態様をとることができる。
【0041】例えば、図1あるいは図2に示した例で
は、Alよりも貴な金属層20はAl層4の全面に形成
されている(図1(c)、図2(c))が、Alよりも
貴な金属層20は、かならずしもAl層4上の全面に形
成する必要はない。例えば、後述する図6に示すよう
に、電極部のパターニングのためにAl層4をエッチン
グするときに、電極部となる部分の最外層がAlよりも
貴な金属層20となっていればよい。
【0042】また、図3、図4に示した電極部100
c、100dのように、電極パターン30上にバンプ4
0を形成することができる。この場合、バンプ40は、
ハンダ、Au、Cu等の単層から形成してもよいが複数
の金属層を積層したものとしてもよい。例えば、図3の
ように第1のバンプ金属層41と第2のバンプ金属層4
2から形成してもよく、図4のように、さらに第3のバ
ンプ金属層43を積層してもよい。これらバンプ40の
層構成は、ハンダ付け性、ワイヤーボンディング性、耐
食性、樹脂フィルムとの密着性等の必要に応じて適宜定
めることができる。
【0043】また、本発明においては、図1(d)又は
図2(d)に示すように電極パターン30を形成した
後、あるいは図1(e)又は図2(e)に示すように保
護膜7を形成した後、シンタリング、ベーキング等の熱
処理によりAl電極4AとAlよりも貴な金属電極20
Aとの間に金属拡散層を形成することが好ましく、特に
シンタリングすることが好ましい。これによりAl電極
4AとAlよりも貴な金属電極20Aとの密着性を向上
させることができ、必要に応じてAlよりも貴な金属電
極20A上に高さ5μを超えるバンプ、例えば、高さ2
0〜60μmあるいはそれ以上のバンプを形成すること
も可能となる。
【0044】シンタリングの条件としては、Alよりも
貴な金属電極20Aを構成する金属の種類にもよるが、
通常、大気、不活性ガス、還元性ガス等の雰囲気で、圧
力1気圧〜10-4Torr、温度300〜700℃とす
ることができる。
【0045】本発明の形成方法により得られた電極部を
有する半導体チップは、当該電極部におけるバンプの有
無、当該電極部を構成する最外層の金属の種類等に応じ
て、常法にしたがい、種々の方法で基板に実装すること
ができる。
【0046】例えば、即ち、本発明の方法により形成し
た電極部と、その電極部を形成した半導体チップを搭載
すべき基板の電極パッドとを位置合わせして加熱加圧し
てもよく、また、本発明の方法により形成した電極パタ
ーン上にハンダボールをのせてバンプを有する電極部を
形成し、この電極部と、半導体チップを搭載すべき基板
の電極部とを位置合わせして加熱加圧してもよい。ま
た、本発明の方法により形成した電極部、もしくはその
半導体チップを搭載すべき基板の電極部上に、異方性導
電剤を塗布もしくは印刷し、又は異方性導電膜を貼付
し、双方の電極部を位置合わせてして加熱加圧してもよ
い。また、本発明の方法により形成した電極部、もしく
はその半導体チップを搭載すべき基板の電極部上に、導
電性ペーストを塗布もしくは印刷し、又は金属箔、カー
ボン箔等の導電性膜を貼付け、又は樹脂製バンプを載
せ、半導体チップと基板の双方の電極部を位置合わせし
て加熱加圧してもよい。さらには、本発明の方法により
形成した電極部と、その半導体チップを搭載すべき基板
の電極部とをワイヤーボンディング法で接続してもよ
い。
【0047】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。
【0048】実施例1 図1に示した形成工程にしたがい、次のように半導体チ
ップに電極部を形成した。
【0049】まず、半導体チップ1を形成する半導体基
板2として、C−MOS用5インチウエハを使用し、そ
の全面にAl層4を真空蒸着法により厚さ3μm形成し
た(同図(a))。
【0050】次に、Al層4面に次のようにして電気メ
ッキ法を行うことにより、Alよりも貴な金属層20と
してNiメッキ層を厚さ2μm形成した(同図
(c))。即ち、Al層4を非イオン界面活性剤からな
るクリーニング液を用いて50±2℃で2〜3分間洗浄
し、引き続き純水で洗浄し、さらに62%HNO310
ml/Lからなるエッチング液を用いて25±3℃で3
0秒間洗浄した。その後、KOH50g/L、ZnO1
0g/L、グルコン酸カリウム50g/Lからなる所謂
ジンケート浴を調製し、これに30±2℃で30秒間浸
漬し、Al層4表面にZn置換膜19を形成した(同図
(b))。洗浄後、硫酸ニッケル10g/L、ホウ酸1
0g/L、塩化ニッケル10g/Lからなり、pH4.
5のメッキ液を用いて、55±3℃で電流密度0.1A
/dm2でメッキし、Niメッキ層(20)を形成した
(同図(c))。
【0051】Niメッキ層(20)の形成後、純水洗浄
し、乾燥後、フォトリソ法で電極パターン30及び回路
部4Xが残るようにエッチングした(同図(d))。
【0052】次に、Si/Al/Ni間の密着を良くす
るために、500℃、10-3Torrで20分間シンタ
リングした。
【0053】その後、100×100μmの電極部のみ
を残して(即ち、電極パターン30が開口するように)
半導体チップ1に窒化硅素の保護膜(パッシベーション
フィルム)7を形成し、実施例の電極部100aを得た
(同図(e))。
【0054】得られた電極部100aを5%HCl溶液
に30秒間浸漬し、純水洗浄し、乾燥した後、100μ
mφの6:4共晶ハンダボール(Sn60%、Pb40
%)をその電極部100aに載せ、240℃で融着する
ことによりバンプを形成した。
【0055】なお、以上のAl層4の形成からバンプ形
成までに要した時間は約15時間であった。
【0056】ハンダボールを融着した後、冷却し、ハン
ダシェヤー強度を常法により測定した。その結果、電
源、アース、グランド、信号端子という電極部のいずれ
においても120g以上あった。一般に、ハンダシェヤ
ー強度は25g以上あれば実用上問題ないことから、こ
の実施例の電極部は十分な密着強度を有していることが
わかる。
【0057】また、得られたバンプの高さは27〜30
μmであった。従来、電気メッキ法でハンダバンプを形
成する場合、得られるバンプの高さは25〜35μmの
範囲でばらつくことから、それに比べると、この実施例
のバンプは、高さの均一性が非常によいことがわかる。
【0058】さらに、この実施例によれば、Si基板へ
のバンプ形成に要した時間が約15時間であるのに対
し、図7及び図8に示した従来法でAl電極を形成し、
その上にハンダバンプを形成する場合、その作成には5
日程度は必要である。したがって、この実施例によれ
ば、短時間にバンプを有する電極部を形成できることが
わかる。
【0059】この実施例でバンプを形成した半導体チッ
プを、セラミックスICパッケージに次のようにして実
装した。即ち、最外層がNi層とAu層との積層構造
(Ni/Au)で形成されている当該セラミックスIC
パッケージのパッドに、実施例でバンプを形成した半導
体チップの当該バンプを位置合わせして固定し、230
℃で融着した。
【0060】その結果、簡単に接合することが出来た。
さらにこの半導体チップを取り外し、再度接合し、所謂
リペイヤーを行った。その結果、リペイヤーも簡単に出
来た。この実施例で形成したバンプを有する電極部にお
いては、Si(基板)/Al/Ni/ハンダの各層間に
完全に拡散密着層が形成されているため、リペイヤー時
にAl/Ni間が剥がれることはなく、また、Ni/ハ
ンダ間でのハンダ濡れ不良現象が生じることはなかっ
た。
【0061】実施例2 実施例1と同様にして、Si基板2として、C−MOS
用5インチウエハを使用し、その全面にAl層4を真空
蒸着法により厚さ3μm形成し(図1(a))、そのA
l層4表面にZn置換膜19を形成した(同図
(b))。
【0062】次に、以下のようにして無電解メッキ法を
行うことにより、Alよりも貴な金属層20としてNi
−P無電解メッキ層(20)を厚さ2μm形成した(同
図(c))。即ち、Zn置換膜19を表面に形成したA
l層4に対し、硫酸ニッケル10g/L、クエン酸10
g/L、酢酸カリウム10g/L、次亜リン酸カリウム
20g/Lからなり、pH4.5のメッキ液を調製し、
90℃でメッキした。
【0063】Ni−P無電解メッキ層(20)の形成
後、実施例1と同様にして電極パターン30及び回路部
4Xのみが残るようにフォトリソ法でパターンを形成し
た(同図(d))。
【0064】次に、Si/Al/Ni−P間の密着を良
くするために、500℃、10-3Torrで20分間シ
ンタリングした。
【0065】その後、100μmφの電極パターン30
が開口するように、半導体チップ1にポリイミドの保護
膜7を形成し、実施例の電極部100aを得た(同図
(e))。
【0066】得られた電極部100aを5%HCl溶液
に30秒間浸漬し、純水洗浄し、乾燥後、電極部100
a上に、100μmφの9:1ハンダボールを載せ、フ
ラックスを用いて300℃で融着することによりハンダ
バンプを形成した。
【0067】こうして得られたハンダバンプを有する電
極部100aのハンダシェヤー強度を実施例1と同様に
測定したところ、電源、アース、グランド、信号端子と
いう各電極部のいずれにおいても120g以上であっ
た。
【0068】また、バンプの高さも実施例1と同様に、
38〜40μmであり、どの電極もほぼ同一であること
がわかった。
【0069】この実施例で形成した半導体チップの電極
部のバンプを、ガラスセラミックス基板のCu層上にN
i/Auメッキされているパッドと位置合わせし、30
0℃で融着することによりフリップチップ実装を行った
ところ、容易に各電極部を接合することができた。さら
にこの半導体チップをガラスセラミックス基板から取り
外し、Al/Ni−P/ハンダの境界面を観察したが、
接合不良は見られなかった。
【0070】実施例3 実施例1と同様にして、Si基板2として、C−MOS
用5インチウエハを使用し、その全面にAl層4を真空
蒸着法により厚さ3μm形成し(図1(a))、そのA
l層4表面にZn置換膜19を形成した(同図
(b))。
【0071】次に、以下のようにして電気メッキ法を行
うことにより、Alよりも貴な金属層20としてCu層
(20)を厚さ2μm形成した(同図(c))。即ち、
ピロリン酸カリウム100g/L、ピロリン酸銅10g
/L、アンモニア水1ml/L、イオウ化合物を主成分
とする添加剤(CP60、株式会社ワールドメタル製)
3ml/Lからなるメッキ液をpH8.5に調製し、6
0℃、電流密度0.5A/dm2でメッキした。
【0072】Cu層(20)の形成後、実施例1と同様
にして電極パターン30及び回路部4Xが残るようにフ
ォトリソ法でパターンを形成した(同図(d))。
【0073】次に、Si/Al/Cu間の密着を良くす
るために、400℃、10-2Torrで20分間シンタ
リングした。
【0074】その後、100μm×100μmの電極パ
ターン30が開口するように、半導体チップ1にPSG
の保護膜7を形成し、実施例の電極部100aを得た
(同図(e))。
【0075】得られた電極部100aを2%H2SO4
液に30秒間浸漬してエッチングし、純水洗浄し、乾燥
後、電極部100a上に100μmφのナマリレスハン
ダ(Ag2%、Sn97%、Sb1%)ボールを、フラ
ックスを用いて270℃で融着することによりハンダバ
ンプを形成した。
【0076】こうして得られたハンダバンプを有する電
極部100aのハンダシェヤー強度を実施例1と同様に
して測定したところ、電源、アース、グランド、信号端
子といういずれの電極部においても120g以上であっ
た。
【0077】この実施例で形成した半導体チップのバン
プを、Ag−Pdペーストから形成されているパッドを
有するCSP(Chip size package)の当該パッドと位
置合わせし、270℃で融着したところ、容易に各電極
部を接合することができた。さらにこの半導体チップを
取り外し、Si/Al/Cu/ハンダ/Ag−Pdの各
境界面を観察したが、接合不良は見られなかった。ま
た、この電極部はAl層4とバンプ金属との間の層がC
uとなっているので、応答速度が従来のハンダバンプの
1/3に短縮されていた。
【0078】また、Cu層(20)が半導体チップ1と
基板2との応力緩衝膜として作用している。
【0079】実施例4 実施例1と同様にして、Si基板2として、C−MOS
用5インチウエハを使用し、予めZn置換膜19を形成
することなく、その全面にAl層4を真空蒸着法により
厚さ5μm形成した(図1(a))。
【0080】次に、以下のようにして置換メッキを行う
ことにより、Alよりも貴な金属層20として、9:1
ハンダ(Sn約90%、Pb約10%)層を厚さ1μm
形成した(同図(c))。即ち、Al層4を、非イオン
界面活性剤からなるクリーニング液を用いて50±2℃
で2分間洗浄し、引き続き純水で洗浄し、さらに62%
HNO310ml/Lに10秒間浸漬し、水洗した。そ
の後、スズ酸カリウム20g/L、鉛酸カリウム2g/
L、グルコン酸カリウム30g/L、EDTA4K10
g/L、からなるメッキ液をKOHでpH8.5に調製
した。このメッキ液に常温で30秒間浸漬し、水洗し、
乾燥した。こうして形成したメッキ被膜を分析したとこ
ろ、Sn87%、Pb13%であった。
【0081】9:1ハンダ層(20)の形成後、実施例
1と同様にして電極パターン30及び回路部4Xが残る
ようにフォトリソ法でパターンを形成した(同図
(d))。その後Si/Al/Sn+Pb間の密着を良
くするために、230℃で30分間ベーキングした。
【0082】次に、100μmφの電極パターン30が
開口するように、窒化硅素の保護膜7を形成し、実施例
の電極部100aを得た。
【0083】得られた電極部100aを5%ホウフッ化
水素酸溶液で30秒間洗浄し、水洗し、乾燥後、電極部
100a上に、100μmφの6:4共晶ハンダボール
を融着することによりハンダバンプを形成した。この場
合、フラックスなしでハンダバンプを形成することがで
きた。
【0084】このハンダバンプを有する電極部100a
のハンダシェヤー強度を実施例1と同様に測定したとこ
ろ、電源、アース、グランド、信号端子という電極部の
いずれにおいても100g以上であった。
【0085】実施例5 図2に示した形成工程にしたがい、次のように半導体チ
ップに電極部を形成した。
【0086】まず、実施例1と同様にして、Si基板2
として、C−MOS用5インチウエハを使用し、その全
面にAl層4を真空蒸着法により厚さ3μm形成し(図
2(a))、そのAl層4表面にZn置換膜19を形成
し(同図(b))、その上にAlよりも貴な金属層20
を構成する第1の金属層21としてNiメッキ層を厚さ
2μm形成した(同図(c))。さらに、Niメッキ層
(21)上に第2の金属層22としてAuメッキ層を、
以下の電気メッキ条件で厚さ0.5μm形成した(同図
(c))。即ち、KAu(CN)22g/L、クエン酸
カリウム20g/L、クエン酸5g/Lからなる、pH
4.5の電解Auメッキ液を用いて45±3℃で、電流
密度0.1A/dm2でメッキした。
【0087】Niメッキ層(21)及びAuメッキ層
(22)の形成後、電極パターン30及び回路部4Xが
残るようにフォトリソ法でパターンを形成した(同図
(d))。
【0088】次に、Si/Al/Ni/Au間の密着を
良くするために、400℃、10-2Torrで10分間
シンタリングした。
【0089】その後、100μm×100μmの電極パ
ターン30が開口するように、窒化硅素の保護膜7を形
成し、実施例の電極部100bを得た(同図(e))。
【0090】得られたこの電極部100bに対して、2
0μmのAu線を用いて従来のワイヤーボンディング法
で基板に実装した。その結果、半導体チップの電極部1
00bと基板の電極部とを良好に接合することができ
た。また、半導体チップ1の電極部100bに100μ
mφの6:4ハンダメッキCuボールを載せ、融着する
ことによりバンプを形成した。
【0091】こうして得られたバンプを有する電極部1
00bのハンダシェヤー強度を実施例1と同様に測定し
たところ、電源、アース、グランド、信号端子という電
極部のいずれにおいても120g以上であり、しかもど
の電極部のハンダシェヤー強度も略同一であった。
【0092】実施例6 図2に示した形成工程にしたがい、Si基板として、C
−MOS用5インチウエハを使用し、その全面にAl層
4を真空蒸着法により厚さ3μm形成し(図2
(a))、そのAl層表面に、実施例1と同様にして、
Zn置換膜19を形成し(同図(b))、その上にAl
よりも貴な金属層を構成する第1の金属層21としてN
iメッキ層を厚さ2μm形成した。さらに、Niメッキ
層上に第2の金属層22としてPd/Auメッキ層を以
下の電気メッキ条件で行った。即ち、PdCl25g/
L、EDTA4K20g/L、トリエタノールアミン2
0g/L、pH5.0からなる電解Pdメッキ液を用い
て50℃、電流密度0.5A/dm2で電気メッキする
ことによりPdメッキ層を厚さ0.3μm形成し、水洗
後、KAu(CN)22g/L、クエン酸カリウム20
g/L、リン酸カリウム10g/LからなるpH4.5
の電解Auメッキ液を用いて50℃、電流密度0.5A
/dm2で電気メッキすることによりAuメッキ層を厚
さ0.1μm形成した。
【0093】Niメッキ層、Pdメッキ層及びAuメッ
キ層の形成後、電極パターン30及び回路部4Xのみが
残るようにフォトリソ法でパターンを形成した(同図
(d))。
【0094】次に、Si/Al/Ni/Pd/Au間の
密着を良くするために、500℃、10-2Torrで2
0分間シンタリングした。
【0095】その後、100μmφの電極パターン30
が開口するように、窒化硅素の保護膜7を形成し、実施
例の電極部100bを得た。
【0096】得られたこの電極部100bと、ビイルド
アップ法で形成されたプラスチック製ICパッケージの
電極パッドとの間に異方性導電フィルムを挟み、2Kg
/cm2、200℃で熱圧着することにより実装した。
その結果、半導体チップ1の電極部100bとICパッ
ケージの電極パッドとの間に短時間で密着性の良い接合
を形成することができた。
【0097】さらに、プレシャークッカーテストを常法
により行った。この場合、対照としてNi/Pd/Au
メッキ層を形成しない以外は、この実施例6の電極部と
同様に電極部を形成し、この電極部を有する半導体チッ
プをICパッケージの電極パッドと接合し、プレシャー
クッカーテストに供した。その結果、Ni/Pd/Au
メッキ層を形成した実施例6の電極部は、Ni/Pd/
Auメッキ層をもたないAl電極に比して、約6倍(7
000時間)であり、良好な耐食性を示した。
【0098】実施例7 実施例1と同様にして、Si基板2として、C−MOS
用5インチウエハを使用し、その全面にAl層4を真空
蒸着法により厚さ3μm形成した(図1(a))。
【0099】次に、以下のようにして無電解メッキ法を
行うことにより、Alよりも貴な金属層20として、無
電解Ni−Bメッキ層を形成した(同図(c))。即
ち、中性洗剤を用いてAl層4を30℃で30秒間洗浄
し、純水で洗浄後、さらにAl酸化物を除去するために
1%HNO3と1%HFとの混合溶液を用いて常温で2
0秒間処理し、水洗した。その後、まず、PdCl2
0.1g/L、36%HCl 10ml/LからなるP
d液に常温で20秒間浸漬する活性化処理を行い、水洗
後、硫酸ニッケル10g/L、クエン酸10g/L、塩
化アンモニウム10g/L、DMAB(dimethyl amino
borane) 2g/Lからなる無電解メッキ液をpH6.
5に調製し、このメッキ液を60℃で用いて無電解Ni
−Bメッキ層を厚さ2μm形成した。
【0100】無電解Ni−Bメッキ層の形成後、洗浄、
乾燥し、フォトリソ法で電極パターン30と回路部4X
のみが残るようにパターンを形成した(同図(d))。
【0101】次に、Si/Al/Ni−B間の密着を良
くするために、500℃、10-3Torrで20分間シ
ンタリングした。
【0102】その後、100μm×100μmの電極パ
ターン30が開口するように、半導体チップ1に窒化硅
素の保護膜7を形成し、実施例の電極部100a(同図
(e))を得た。
【0103】得られた電極部100a上に、100μm
φの6:4共晶ハンダボールを載せ、融着することによ
りハンダバンプを形成した。
【0104】冷却後、こうして得られたハンダバンプを
有する電極部100aのハンダシェヤー強度を実施例1
と同様に測定したところ、電源、アース、グランド、信
号端子といういずれの電極部においても120g以上で
あった。またバンプの高さはどの電極も略同一であっ
た。
【0105】実施例8 実施例1と同様にして、Si基板として、C−MOS用
5インチウエハを使用し、その全面にAl層を真空蒸着
法により厚さ3μm形成した。次に、スパッター法でT
i 1000Å(0.1μm)、続いてCu 4000Å
(0.4μm)を積層した。
【0106】さらに、以下の条件で電気銅メッキ層を全
面に厚さ10μm形成した。即ち、硫酸銅200g/
L、98%H2SO4100g/L、添加剤(ABC−9
0、株式会社ワールドメタル製)20ml/Lからなる
メッキ液を用いて、20℃、陰極電流密度1A/dm2
でCuメッキ層を形成した。
【0107】Cuメッキ層形成後、水洗、乾燥し、電極
部及び回路部が残るようにフォトリソ法でパターンを形
成した。次いで、Si/Al/Ti/Cu/Cu間の密
着を良くするために、400℃、20分間シンタリング
した。
【0108】その後、100μmφの電極パターンが開
口するように、ポリイミドの保護膜を形成した。
【0109】得られた電極部を、5%H2SO4溶液で洗
浄し、水洗後、この電極部上に100μmφの6:4ハ
ンダボールを載せ、融着することによりハンダバンプを
形成した。
【0110】冷却後、このハンダバンプを有する電極部
のハンダシェヤー強度を実施例1と同様に測定したとこ
ろ、電源、アース、グランド、信号端子という電極部の
いずれにおいても100g以上であった。
【0111】実施例9 実施例1と同様にして、Si基板として、C−MOS用
5インチウエハを使用し、その全面にAl層を真空蒸着
法により厚さ3μm形成した。次に、スパッター法でT
i 1000Å(0.1μm)、続いてCu 4000Å
(0.4μm)を積層した。
【0112】次いで、電極部及び回路部が残るようにフ
ォトリソ法でパターンを形成した。
【0113】その後、100μmφの電極部のみを残し
(即ち、電極パターンが開口するように)、ポリイミド
の保護膜を形成した。
【0114】さらに、ポリイミドの保護膜を形成した電
極部上に、以下の条件で無電解メッキ法を行い、電極部
のパターニングしたCu層上に、Ni−P層5μm、A
u層0.1μmを形成した。即ち、まず、ポリイミドの
保護膜を形成した電極パターンを5%H2SO4水溶液に
常温で30秒間浸漬し、水洗後、PdCl2 0.1g/
L、36%HCl 10ml/LからなるPd活性液に
25℃で30秒間浸漬し、水洗した。次に、硫酸ニッケ
ル10g/L、乳酸20g/L、コハク酸20g/L、
次亜リン酸ソーダ20g/L、NaOHの無電解メッキ
液をpHを5.0に調整し、90℃で無電解メッキする
ことにより厚さ5μmのNi−P層を形成し、水洗後、
さらに亜硫酸Au 10g/L、亜硫酸30g/L、エ
チレンジアミン20g/Lからなる亜硫酸Auメッキ液
を調製し、これを80℃で用いて無電解メッキすること
により厚さ0.1μmのAu層を形成した。なお、この
Ni−P層及びAu層の形成工程において、その下地と
なっている電極パターンの最外層はCu層であり、この
Cu層が、Ni−P層及びAu層の形成工程中に消失す
ることはなかった。
【0115】Ni−P層及びAu層の形成後、水洗、乾
燥し、150℃、10-2Torrで20分間ベーキング
することにより各層間の密着性を向上させた。
【0116】こうして図3に示す層構成の電極部100
cを形成した。図中、4AはAl電極、21AはTi電
極、22AはCu電極、30は、これらAl電極4A、
Ti電極21A及びCu電極22Aからなる電極パター
ンを表している。また、7はポリイミドからなる保護
膜、41は無電解メッキにより形成したNi−P層、4
2は無電解メッキにより形成したAu層、40は、これ
らNi−P層41とAu層42から形成されているバン
プ金属を表している。
【0117】得られた電極部100c上に、100μm
φの6:4ハンダボールを載せ、融着することによりバ
ンプを形成した。冷却後、このバンプを有する電極部1
00cのハンダシェヤー強度を実施例1と同様に測定し
た。その結果、電極、アース、グランド、信号端子とい
う電極部のいずれにおいても130g以上であった。ま
た、いずれの電極部においてもバンプの高さは39〜4
2μmであった。
【0118】比較のため、従来の方法、すなわち図7
(c)のAl電極4A上に直接、上述の実施例9と全く
同様の方法で及びAuメッキ層を形成し、ハンダボール
を融着することによりバンプを形成した。この比較のた
めの電極部のハンダシェヤー強度は、最高で60gであ
り、最低は0gであった。このハンダシェヤー強度0g
の電極部は、Al電極4A上にNi−Pメッキ層を形成
する工程でAl電極が陽極に分極することにより溶出
し、Al電極が消滅し、Si基板上に直接Ni−Pメッ
キ層が積層されていた。
【0119】実施例10 実施例1と同様にして、Si基板として、C−MOS用
5インチウエハを使用し、その全面にAl層を真空蒸着
法により厚さ3μm形成した。次に、蒸着法によって、
Cr 1000Å(0.1μm)、続いてCu 5000
Å(0.5μm)を積層した。次いで、電極部(100
μmφ)及び回路部が残るようにフォトリソ法でパター
ンを形成した。次に、Al/Cr/Cu間の密着を良く
するために、300℃、20分間シンタリングした。そ
の後、100μmφの電極パターンが開口するようにP
SGの保護膜を形成した。
【0120】さらに、以下の方法で無電解Ni−Bメッ
キ、無電解Pd−Pメッキ、無電解Auメッキを順次行
い、PSGの保護膜を形成した電極パターン上にNi−
Bメッキ層4μm、Pd−Pメッキ層0.2μm、Au
メッキ層0.05μmを順次積層した。即ち、5%H2
SO4水溶液に常温で30秒間浸漬後、水洗し、PdC
2 0.1g/L、36%HCl 20ml/Lからな
るPd活性液に50℃で、30秒間浸漬した。水洗後、
硫酸ニッケル20g/L、クエン酸20g/L、NH4
Cl 20g/L、DMAB(dimethyl amino borane)
3g/Lからなるメッキ液をアンモニア水でpH6.2
に調整し、これを用いて60℃で30分間メッキするこ
とによりNi−B 4μmを得た。水洗後、PdCl2
2g/L、EDTA4K 20g/L、トリエタノール
アミン20g/L、次亜リン酸ソーダ20g/Lからな
るメッキ液をpH8.2に調整し、これを用いて80
℃、10分間メッキし、Pd−Pを0.2μm得た。水
洗後、 KAu(CN)22g/L、クエン酸20g/
L、NH4Cl20g/Lからなる無電解Auメッキ液
をpH4.5に調整し、これを用いて90℃、5分間で
Pdの上にAuを0.05μm形成した。
【0121】水洗、乾燥後、200℃、20分間シンタ
リングし、各層間の密着性を向上させた。こうして、図
4に示す層構成の電極部100dを形成した。図中、4
AはAl電極、21AはCr電極、22AはCu電極、
30は、これらAl電極4A、Cr電極21A及びCu
電極22Aからなる電極パターンを表している。また、
7はPSGからなる保護膜、41は無電解メッキにより
形成したNi−B層、42は無電解メッキにより形成し
たPd−P層、43は無電解メッキにより形成したAu
層、40は、これらNi−B層41とPd−P層42と
Au層43から形成されているバンプを表している。
【0122】こうして得られた電極部100d上に導電
性ペーストを用いて、スクリーン印刷法で樹脂製バンプ
を形成した。樹脂製バンプのハンダシェヤー強度を実施
例1と同様に測定したところ、70〜90gであった。
【0123】さらに、ベアーチップ実装用の基板に予め
導電性ペーストを印刷することにより形成した電極部上
に、上述の半導体チップの樹脂製バンプを位置合わせ
し、加熱硬化させて実装した。その結果、短時間に、密
着性が良く、応力に強い、導電信頼性の高い接合を形成
することが出来た。
【0124】実施例11 実施例1と同様にして、Si基板として、C−MOS用
5インチウエハを使用し、その全面にAl層を真空蒸着
法により厚さ5μm形成した。
【0125】次に、実施例4と略同様に、置換メッキ以
下のように行うことにより、Alよりも貴な金属層とし
て置換スズメッキ層を厚さ0.7μm形成した。即ち、
非イオン界面活性剤からなるクリーニング液を用いて5
0±2℃で2分間洗浄し、純水で洗浄後、62%HNO
310ml/Lで10秒間浸漬し、水洗後、スズ酸カリ
ウム30g/L、グルコン酸カリウム50g/L、ED
TA4K 10g/L、からなるメッキ液をKOHでp
H9.0に調整した。このメッキ液に、30℃で30秒
間浸漬することにより、Al層の表面が厚さ0.7μm
にわたりSnで均一に置換された。
【0126】水洗、乾燥後、電極部及び回路部が残るよ
うにフォトリソ法でパターンを形成した。なお、電極部
の各パターンは、引き続き行う工程で電解メッキするた
め、互いに通電できるように形成した。
【0127】次に、100μmφの電極部のみが開口す
るように、レジストでマスキングした。そして、以下の
組成条件で電極部のみに電解Snメッキ、電解Agメッ
キ、電解Sbメッキを順次行い、Snメッキ層20μ
m、Agメッキ層1μm、Sbメッキ層1μmを順次積
層した。即ち、メタンスルホン酸スズ20g/L、メタ
ンスルホン酸20g/L、添加剤(B−10、株式会社
ワールドメタル製)20g/L、20℃、電流密度1A
/dm2でSnを20μmメッキした。水洗後、メタン
スルホン酸Ag10g/L、メタンスルホン酸20g/
L、添加剤(AG−11、株式会社ワールドメタル製)
20g/L、20℃、電流密度1A/dm2でAgを1
μmメッキした。水洗後、メタンスルホン酸Sb10g
/L、メタンスルホン酸20g/L、添加剤(SB−
8、株式会社ワールドメタル製)20g/L、20℃、
電流密度1A/dm2でSbを1μmメッキした。
【0128】水洗、乾燥後、レジストを剥離し、各電極
の導通部を切断し、300℃で10分間シンタリングし
た。その後、電極部が開口するようにSiNからなる保
護膜を形成した。こうして、図5に示すように、Al電
極4Aと置換Snメッキ電極(Alよりも貴な金属電極
層置換20A)からなる電極パターン30上に、Snメ
ッキ層(第1のバンプ金属層41)、Agメッキ層(第
2のバンプ金属層42)、Sbメッキ層(第3のバンプ
金属層43)が順次積層されたナマリレスSn/Ag/
Sbバンプ40を形成した。
【0129】このバンプのハンダシェヤー強度を実施例
1と同様に測定したところ、100g以上であった。
【0130】さらに、Ag−Pd上のNi/Auからな
るICパッケージ電極を有するガラスセラミックス基板
の当該ICパッケージ電極に、上述の半導体チップのバ
ンプを位置合わせし、熱圧着することにより接合し、実
装した。この実装は、オールナマリレス法による実装で
ある。
【0131】実施例12 実施例1と同様にして、Si基板として、C−MOS用
5インチウエハを使用し、その全面にAl層を真空蒸着
法により厚さ3μm形成した。次にこの基板のAl面全
面に、低温溶射法によりTi0.1μm、Cu1μmを
順次積層した。さらにこの上に、電解Cuメッキ層を厚
さ10μm形成した。
【0132】次に、電極部及び回路部が残るようにフォ
トリソ法でパターンを形成した。その後、100μmφ
の電極パターンが開口するように窒化硅素の保護膜を形
成し、電極部を形成した。次に、この電極部を5%H2
SO4溶液に浸漬し、洗浄、乾燥後、電極部上に、10
0μmφの中空状のABS樹脂にNiハンダメッキをし
たボールをのせて融着することによりバンプを形成し
た。
【0133】こうして得られたバンプのハンダシェヤー
強度を実施例1と同様に測定したところ、80〜90g
であった。また、その高さは、各バンプが95〜105
μmの範囲にあり、略同一であった。
【0134】実施例13 実施例1と同様にして、Si基板として、C−MOS用
5インチウエハを使用し、その全面にAl層を真空蒸着
法により厚さ3μm形成した。
【0135】次に、この半導体チップを、ベンゾトリア
ゾール−Cu、ステアリン酸Cu各々0.1モル/m3
が存在する200℃、10-3Torrの真空炉中に入
れ、これら有機金属(Cu)化合物の蒸気に半導体チッ
プをさらした。これにより、半導体チップのAl層の全
面に密着の良いCuを厚さ0.3μm沈着させることが
できた。
【0136】次に、電極部及び回路部が残るようにフォ
トリソ法でパターンを形成した。そして、100μmφ
の電極パターンが開口するようにPSGの保護膜を形成
し、電極部を形成した。さらにこの電極部上に無電解N
i−Auメッキ層を形成し、その上に100μmφのハ
ンダボールを載せて融着し、ハンダバンプを形成した。
【0137】こうして得られたバンプのハンダシェヤー
強度を実施例1と同様に測定したところ、100〜11
0gであった。また、その高さは、各バンプが93〜1
05μmの範囲にあり、略同一であった。
【0138】実施例14 Si基板としてC−MOS用8インチウエハを使用し、
この上にスパッタ法によりAl−Si−Cu膜を5μm
積層した。
【0139】次に、電極部及び回路部が残るようにスク
リーン印刷でレジストを塗布した。そして、メタンスル
ホン酸スズ10g/L、メタンスルホン酸20g/L、
グルコン酸10g/Lからなるスズメッキ液に30℃で
5分間浸漬した。これにより、置換スズメッキ層を厚さ
1.5μm形成できた。これを270℃でフュージング
し、融解させた。
【0140】次にレジストを除去し、置換スズメッキ層
をエッチングレジストとして、それ以外の部分をエッチ
ングによりパターニングし、電極部と回路部を形成し
た。そして、100μmφの電極パターンが開口するよ
うに、窒化硅素の保護膜を形成した。
【0141】得られた電極部上に、100μmφのハン
ダボールを融着し、ハンダバンプを形成した。このバン
プのハンダシェヤー強度を実施例1と同様に測定したと
ころ、全ての電極部で120g以上であった。
【0142】実施例15 実施例8と同様にして、Si基板上のAl層上の全面
に、真空蒸着によりTi層0.1μmとCu層0.3μ
mを順次積層した。これに、電極部のみが開口するよう
にレジストを塗布し、その開口部に電気銅メッキ層を厚
さ5μm形成した。さらに電気メッキ法で6:4ハンダ
層を5μm積層した。次に、レジストを剥離し、各電極
の導通を切断した。そして、100μmφの電極パター
ンが開口するように窒化硅素の保護膜を形成し、電極部
を得た。
【0143】この電極部上に100μmφの6:4ハン
ダボールを載せ、210℃で融解させてバンプを形成し
た。
【0144】こうして得られたバンプのハンダシェヤー
強度を実施例1と同様に測定したところ、110〜12
0gであった。また、その高さは、各バンプが43〜4
5μmの範囲にあり、略同一であった。
【0145】なお、この半導体チップの回路部のAl層
上には、Ti層0.1μmとCu層0.3μmの薄膜が
存在するだけである。
【0146】実施例16 図6に示すように、Si基板2としてC−MOS用8イ
ンチウエハを使用し、その全面にスパッタ法によりAl
−Si−Cu層4を3μm形成し、次に、その電極4A
とする部分が120μmφ開口するようにレジスト13
を塗布した(図6(a))。なお、このレジストの塗布
に代えてマスクをしてもよい。次いでスパッタリングに
より、Al−Si−Cu層4上の電極部とする部分のみ
に、Ti0.1μm、Cr0.1μm、Cu0.3μm
を順次積層した(同図(b))。次に、このTi0.1
μm、Cr0.1μm、Cu0.3μmの120μmφ
の積層部が残るようにパターニングして電極パターン3
0a及び回路部4Xを形成した(同図(c))。次に、
電極パターン30aが100μmφ開口するようにポリ
イミドからなる保護膜7を形成し(同図(d))、実施
例9と同様の無電解メッキ法を行うことにより、電極部
のCu層上にさらにNi層5μm及びAu層0.1μm
からなる電極上部パターン30bを形成した。
【0147】こうして、図6(同図(e))に示すよう
に、Al−Si−Cu層の電極4Aとその上のTi層、
Cr層及びCu層からなる120μmφの電極パターン
30aの上に、Ni層及びAu層からなる100μmφ
の電極上部パターン30bを有する電極部を形成し、A
l−Si−Cu層からなる回路部4Xを形成した。な
お、このように、Ni層及びAu層からなる電極上部パ
ターン30bの開口径を、電極パターン30aの開口径
に比して狭めることにより、Al−Si−Cu層からな
る電極4Aの端部Aの腐食を良好に防止することができ
る。
【0148】電極上部パターン30b上に100μmφ
の6:4ハンダボールを載せて融解し、バンプを形成し
た。このバンプのハンダシェヤー強度を実施例1と同様
に測定したところ、全ての電極部で130g以上であっ
た。また、いずれの電極部においても、バンプの高さは
39〜42μmであった。
【0149】
【発明の効果】本発明によれば、半導体チップにおいて
種々の用途の電極として形成される各Al電極の厚みが
ばらつくことを防止でき、さらにこれらAl電極上にバ
ンプ等を形成した場合の電極部の厚みのばらつきも防止
できる。したがって、基板と半導体チップの各電極部と
を、均一な密着強度で確実に信頼性高く接合することが
可能となる。
【0150】また、本発明によれば、バンプの下地とな
る金属の厚さが過度に薄くなることがなく、所期の厚さ
が確保できるので、Al電極とバンプ金属との密着性を
高めることができる。したがって、必要に応じて高さ5
μm以上のバンプを形成することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電極部の形成方法の基本的な態様の形
成工程図である。
【図2】本発明の電極部の形成方法の基本的な態様の形
成工程図である。
【図3】本発明の電極部の層構成図である。
【図4】本発明の電極部の層構成図である。
【図5】本発明の電極部の層構成図である。
【図6】実施例の電極部の形成工程図である。
【図7】従来のAl電極の形成方法の説明図である。
【図8】従来のバンプの形成方法の説明図である。
【符号の説明】 1 半導体チップ 2 半導体基板 3 絶縁層 4 Al層 4A Al電極 4X 回路部 7 保護膜(パッシベーション膜) 8 密着改良膜 9 拡散防止膜 10 レジスト 11 バンプ金属 19 Zn置換膜 20 Alよりも貴な金属層 20A Alよりも貴な金属電極 21 第1の金属層 22 第2の金属層 30、30a 電極パターン 30b 電極上部パターン 40 バンプ 41 第1のバンプ金属層 42 第2のバンプ金属層 43 第3のバンプ金属層 100a、100b、100c、100d 電極部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4M104 AA01 BB02 DD22 DD34 DD52 DD53 DD79 EE06 EE15 EE17 EE18 FF06 FF13 HH08 4M105 AA05 AA13 AA16 FF05 FF06

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板に、Al層とそのAl層上に
    積層されたAlよりも貴な金属層とからなる電極部を形
    成する方法であって、半導体基板にAl層を形成し、こ
    のAl層を予め電極パターンにパターニングすることな
    くAl層上の少なくとも電極部となる部分にAlよりも
    貴な金属層を積層し、次いでパターニングすることによ
    りAl層とAlよりも貴な金属層との積層構造を有する
    電極パターンを形成することを特徴とする半導体チップ
    の電極部の形成方法。
  2. 【請求項2】 Alよりも貴な金属層として、Si、Z
    n、Ta、Sn、Pb、Ag、Au、Pt、As、B
    i、Sb、Se、Cd、Cu、Ni、Cr、In、F
    e、Mo、W、Co、Rh、Ti及びPdから選ばれる
    金属の単独層、2種以上の積層層又は合金層を形成する
    請求項1記載の半導体チップの電極部の形成方法。
  3. 【請求項3】 Al層上に、Alよりも貴な金属層を、
    電気メッキ法、無電解メッキ法、熔射法又は気相法で形
    成する請求項2記載の半導体チップの電極部の形成方
    法。
  4. 【請求項4】 Al層上の全面にAlよりも貴な金属層
    を積層し、次いでパターニングすることによりAl層と
    Alよりも貴な金属層との積層構造を有する電極パター
    ンを形成する請求項1記載の半導体チップの電極部の形
    成方法。
  5. 【請求項5】 Al層上の電極部となる部分に選択的に
    Alよりも貴な金属層を積層し、次いでパターニングす
    ることによりAl層とAlよりも貴な金属層との積層構
    造を有する電極パターンを形成する請求項1記載の半導
    体チップの電極部の形成方法。
  6. 【請求項6】 電極パターンの形成後、その電極パター
    ンが開口するように半導体チップ表面に保護膜を形成す
    る請求項1記載の半導体チップの電極部の形成方法。
  7. 【請求項7】 保護膜を、電極パターンの開口面積が狭
    まるように形成し、その開口している電極パターン上に
    電極上部パターンを積層する請求項6記載の半導体チッ
    プの電極部の形成方法。
  8. 【請求項8】 電極パターンを形成した後、又は保護膜
    を形成した後、シンタリングによりAl層とAlよりも
    貴な金属層との間に金属拡散層を形成する請求項1〜7
    のいずれかに記載の半導体チップの電極部の形成方法。
  9. 【請求項9】 保護膜を形成した後、Alよりも貴な金
    属層上に、バンプ金属層をさらに積層する請求項6記載
    の半導体チップの電極部の形成方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の方法
    で形成された電極部を有する半導体チップ。
  11. 【請求項11】 請求項1〜9のいずれかに記載の方法
    で形成された半導体チップの電極部と、該半導体チップ
    を搭載すべき基板の電極パッドとを位置合わせして加熱
    加圧する半導体チップの実装方法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜8のいずれかに記載の方法
    で形成された半導体チップの電極パターン上にハンダボ
    ールをのせてバンプを有する電極部を形成し、そのバン
    プを、該半導体チップを搭載すべき基板の電極部と位置
    合わせして加熱加圧する半導体チップの実装方法。
  13. 【請求項13】 請求項1〜9のいずれかに記載の方法
    で形成された半導体チップの電極部、又は該半導体チッ
    プを搭載すべき基板の電極部上に、異方性導電剤を塗布
    もしくは印刷し、又は異方性導電膜を貼付し、双方の電
    極部を位置合わせてして加熱加圧する半導体チップの実
    装方法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜9のいずれかに記載の方法
    で形成された半導体チップの電極部、又は該半導体チッ
    プを搭載すべき基板の電極部上に、導電性ペーストを塗
    布もしくは印刷し、又は導電性膜を貼付し、又は樹脂製
    バンプを載せ、双方の電極部を位置合わせして加熱加圧
    する半導体チップの実装方法。
  15. 【請求項15】 請求項1〜9のいずれかに記載の方法
    で形成された半導体チップの電極部と該半導体チップを
    搭載すべき基板の電極部とをワイヤーボンディング法で
    接続する半導体チップの実装方法。
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