WO2014097437A1 - 空気調和装置の室内機 - Google Patents

Abstract

　空気が流れる風路を有する本体と、本体内に設けられた軸流送風機と、本体内であって軸流送風機の上流側又は下流側に設けられた熱交換器と、本体内であって熱交換器の下側に設けられたドレンパンと、を有し、本体の風路の底面の熱交換器の上流側は、風路の上流側から下流側に向かうにしたがって高さが高くなるように傾斜面が設けられている。

Description

空気調和装置の室内機

　本発明は、空気調和装置の室内機に関するものである。

　空気調和装置の室内機には、送風機及び熱交換器などが搭載される本体を有し、送風機を熱交換器の上流に配置し、熱交換器へ気流を吹き付ける、或いは、送風機の下流に熱交換器を配置し、気流を供給するように構成したものが各種提案されている。このような空気調和装置の室内機は、本体内に取り込まれた空気と冷媒との間で熱交換が行われて、空気が冷却または加熱される。そして、熱交換を行った空気は、本体の吹出口から室内などの空調対象空間へと供給される。

　このような空気調和装置の室内機に搭載される送風機には、貫流型、軸流型、斜流型、遠心型などの様々な形態が採用されている。たとえば、一般的な空気調和装置に用いられる多翼型遠心送風機であれば、翼を複数持つファンの吸込気流を導く導風路と、ファン吹出流を導くケーシングとを有しており、回転軸が水平となるように、熱交換器の上流側の本体底面に設置される。

　ここで、空気調和装置の室内機は、建物に据え付けられるためその本体が小型であることが求められる。特に、天井吊下型の室内機では、下がり天井の天井裏に筺体を格納して設置するため、本体の高さ幅が小さく、本体の空気流れ方向に平行な方向の幅が小さいことが求められている。

　従来の空気調和装置の室内機には、貫流送風機を有し、本体の高さ幅を小さくするとともに、本体の空気流れ方向に平行な方向の幅を小さくしたものが提案されている（たとえば、特許文献１）。
　また、従来の空気調和装置の室内機には、熱交換器をＶ字状に配置することで、本体の高さ幅を小さくするとともに、本体の空気流れ方向に平行な方向の幅を小さくしたものが提案されている（たとえば特許文献１、２参照）。

特開２００７－２９２４０５号公報（たとえば、図１参照） 特開平３－１５６２２１号公報（たとえば、図１８及び図１９参照）

　特許文献１に記載の技術は、熱交換器に貫流送風機の翼端が近接するため、送風機の羽根枚数Ｚに回転数ｎを乗じた値の整数倍となる卓越周波数騒音が発生してしまうという課題があった。
　また、特許文献１に記載の技術は、貫流送風機を採用しているため、熱交換器への不均一流れが発生し、熱交換性能が低下することがあるという課題があった。

　特許文献１、２に記載の技術のように、多翼型遠心送風機や貫流送風機の下流に熱交換器を配置して室内機を構成すると、吹出速度分布が急峻となっている空気が熱交換器などが設けられた下流側風路に流れる分、この下流側風路における空気の乱れの増大、圧力損失の増大、及び騒音の増加を引き起こしてしまうという課題があった。

　本発明は、上記の課題を解決するものであり、風路の空気の乱れを抑制、風路の圧力損失の低減及び騒音発生の抑制をすることを実現する空気調和装置の室内機を提供することを目的としている。

　本発明に係る空気調和装置の室内機は、空気が流れる風路を有する本体と、本体内に設けられた軸流送風機と、本体内であって軸流送風機の上流側又は下流側に設けられた熱交換器と、本体内であって熱交換器の下側に設けられたドレンパンと、を有し、本体の風路の底面の熱交換器の上流側は、風路の上流側から下流側に向かうにしたがって高さが高くなるように傾斜面が設けられているものである。

　本発明に係る空気調和装置の室内機によれば、上記構成を有しているので、風路の空気の乱れを抑制、風路の圧力損失の低減及び騒音発生の抑制をすることができる。

本発明の実施の形態１に係る空気調和装置の室内機の斜視図である。 図１に示す室内機を分解した状態の斜視図である。 図１に示す室内機の断面斜視図である。 図１に示す室内機の中央断面図である。 吸込口の近傍の空気の流れのベクトル図である。 ドレンパンの傾斜面の傾斜角とドレンパンの長さの関係の説明図である。 ドレンパンの傾斜面の傾斜角と圧力損失の関係の説明図である。 軸流送風機からの距離と後流乱れ量の関係の説明図である。 本発明の実施の形態２に係る空気調和装置の室内機の中央断面図である。 本発明の実施の形態３に係る空気調和装置の室内機の中央断面図である。

実施の形態１．
　本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものと異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。

　図１は、実施の形態１に係る空気調和装置の斜視図である。図２は、図１に示す室内機を分解した状態の斜視図である。図３は、図１に示す室内機の断面斜視図である。図４は、図１に示す室内機の中央断面図である。なお、図４に示すＡは、空気の流れ方向を表している。図１～図４を参照して、空気調和装置の室内機の構成について説明する。
　本実施の形態１に係る空気調和装置の室内機は、空気が流れる風路を有する本体１と、空気を供給する２つの軸流送風機２と、空気と冷媒とを熱交換させる熱交換器３と、熱交換器３の結露水を貯留するドレンパン４とを有している。
　なお、本実施の形態１に係る室内機は、天井裏に後述の本体底部１ｂが建物床面と平行となるように吊り下げ設置され、本体底部１ｂの下部に図示省略の化粧天井が設けられる。この化粧天井と天井がなす面に吹き出しグリルが設けられ、本実施の形態１に係る室内機は、化粧天井に設けた開口から気流を吸い込むことができるようになっている。

（本体１）
　本体１は、室内機の外郭を構成するものであり、軸流送風機２、熱交換器３及びドレンパン４が搭載されているものである。本体１は、熱交換器３の上側に設けられている本体上部１ａと、本体上部１ａの対面側に設けられ、ドレンパン４が設置される本体底部１ｂと、本体上部１ａ及び本体底部１ｂとに略直交するように設けられる本体側面１ｃとを有している。
　本体１は、図１及び図２における紙面手前側に、本体１内に空気を取り込む吸込口１Ａが形成されている。また、本体１は、吸込口１Ａの形成位置の反対側には、吹出口１Ｂが形成されている。このように、本体１は、本体上部１ａ、本体底部１ｂ及び本体側面１ｃを有し、吸込口１Ａ及び吹出口１Ｂが形成されている、空気流れ方向に垂直な断面形状が略四角形の部材である。

　本体上部１ａには、熱交換器３の上側と接触する断熱部材５が設けられている。この断熱部材５は、熱交換器３の熱などが本体上部１ａ側に逃げるなどして、熱交換器３の熱交換効率が低減してしまわないように設けられているものである。この断熱部材５は、空気流れ方向に伸びるように設けられており、この断熱部材５の上流側の端部側は、断熱部材５の上流側から下流側に向かって下側に傾斜するようなテーパーを有している。断熱部材５は、このテーパーを有するために、軸流送風機２によって本体上部１ａ側に吹き出され、本体上部１ａに沿って流れてくる空気の乱れを抑制することができる。

　本体底部１ｂは、上流側に軸流送風機２が設置され、下流側にドレンパン４が設置されるものである。軸流送風機２によって本体底部１ｂ側に吹き出され、本体底部１ｂに沿って流れてくる空気は、ドレンパン４側に送り込まれるようになっている。
　本体側面１ｃは、上端側が本体上部１ａに接続され、下端側が本体底部１ｂに接続されているものである。本体側面１ｃも、本体上部１ａ及び本体底部１ｂと同様に、本体１内の風路を構成している。

　本体１は、吸込口１Ａ側に、軸流送風機２が設置される吸込仕切板７が設けられている。この吸込仕切板７は、軸流送風機２の設置位置に、円形の開口部７Ａが形成されているものである。吸込仕切板７は、本体上部１ａ、本体底部１ｂ及び本体側面１ｃに対して直交するように、本体１に立設される。

（軸流送風機２）
　軸流送風機２は、本体１内に空気を取り込み、本体１外に空気を放出するものである。軸流送風機２は、吸込仕切板７の開口部７Ａの形成位置に設置され、熱交換器３及びドレンパン４よりも上流側に設けられている。
　軸流送風機２は、回転するファン２ａと、このファン２ａを回転させるモータ２ｂと、ファン２ａの半径方向外側に設けられているベルマウス２ｃと、モータ２ｂを保持するモータステイ２ｄとを有している。なお、モータ２ｂは、ベルマウス２ｃの開口中心軸とモータ２ｂの回転中心軸とが一致するように、モータステイ２ｄによって保持されている。また、モータ２ｂの回転中心軸にファン２ａのボス部分が接続される。

　軸流送風機２は、吹出・吸込流れがファン外周側で大きな流速をもっている。より詳細には、軸流送風機２の中心軸側よりも外周側の方が空気の流れが速くなっており、軸流送風機２から吹き出される空気は、軸流送風機２のファン回転方向への旋回速度成分を有した吹き出し気流となるということである。なお、この吹き出し気流は、その多くが、下流側のドレンパン４の上流側の端部側に吹き付けられる。
　なお、本実施の形態では、軸流送風機２が水平方向に並ぶようにして２つ設けられているが、これに限定されるものではない。たとえば、軸流送風機２は、３つ以上が水平方向に並ぶように設けられていてもよいし、１つであってもよい。
　また、本実施の形態では、軸流送風機２が熱交換器３及びドレンパン４の上流側に配置された例について説明したが、これに限定されるものではなく、熱交換器３及びドレンパン４の下流側に設置されていてもよい。

（熱交換器３）
　熱交換器３は、軸流送風機２によって本体１内に取り込まれた空気と、供給される冷媒とを熱交換させるものである。熱交換器３は、図３及び図４に示すように、縦断面形状が、吸込口１Ａ側に突出するような略Ｖ字形状をしているものである。すなわち、熱交換器３は、Ｖ字の突出部分の頂点側が、吸込口１Ａ側にくるように配置されているものである。

　熱交換器３は、たとえば、フィンプレート型の２列熱交換器と３列熱交換器を組み合わせて構成するとよい。すなわち、熱交換器３は、断熱部材５の対向位置に配置される上部主熱交換器３ａと、ドレンパン４の対向位置に配置される下部主熱交換器３ｂとを有しているものである。上部主熱交換器３ａの下流側面には、上部副熱交換器３ａａが設けられ、下部主熱交換器３ｂの下流側面には、下部副熱交換器３ｂｂが設けられており、熱交換器３の熱交換量が大きくなるようにしている。

　熱交換器３は、上部主熱交換器３ａの上流側の端部側と、下部主熱交換器３ｂの上流側の端部側とが接触している。この接触部分は、軸流送風機２の回転軸の延長上にくるように熱交換器３が本体１に搭載されていると、空気の乱れをより抑制することができる。なお、この接触部分が軸流送風機２の回転軸の延長上にくるように、たとえば上部主熱交換器３ａが、下部主熱交換器３ｂよりも少ない段数とするとよい。

　上部主熱交換器３ａと下部主熱交換器３ｂは、各々の熱交換器の合わせ目において切断されている。すなわち、上部主熱交換器３ａの空気の流れ方向上流側の端部側と、下部主熱交換器３ｂの空気の流れ方向上流側の端部側とは、図３及び図４に示すように、テーパー状となるように形成されている。これにより、上部主熱交換器３ａと下部主熱交換器３ｂとがなすＶ字の角度を緩やかにすることができ、本体１の高さ方向を小さくすることができる分、小型化が可能となる。

（ドレンパン４）
　ドレンパン４は、熱交換器３の結露水を貯留するものである。ドレンパン４は、熱交換器３を本体１の上面側からドレンパン４に投影したとき、この熱交換器３の投影面積よりも、ドレンパン４の面積の方が大きくなるように構成するとよい。ドレンパン４のうちの下流側部分は、下部主熱交換器３ｂの下流側の端部側と接触しており、気流と結露水の漏れを防ぐことができるようになっている。

　ドレンパン４のうちの上流側部分は、本体１内の風路の上流側から下流側に向かうにしたがって高くなるように傾斜面４Ａが形成されている。この傾斜面４Ａは、本体底部１ｂとのなす角度θが、たとえば、３０度以上６０度以下とすると、軸流送風機２から吹き出される空気の乱れを高効率に抑制することができる。なお、この傾斜面４Ａの角度については、後述の図５～図８で詳細に説明する。

　なお、本実施の形態１では、傾斜面４Ａがドレンパン４に形成されているものとして説明したが、それに限定されるものではない。たとえば、傾斜面４Ａをドレンパン４とは別部材で構成してもよい。すなわち、ドレンパン４に、傾斜面４Ａの部分が形成されていない場合であっても、金属板や樹脂などによって傾斜面４Ａのような斜面を有する部材を、図４に示す傾斜面４Ａの位置に配置してもよいということである。

　また、本実施の形態１では、傾斜面４Ａが、直線的に傾斜している場合を例に説明したが、それに限定されるものではなく、曲面であってもよいことは言うまでもない。傾斜面４Ａが曲面である場合には、たとえば上側に突出するように形成し、その曲率半径が、ファン２ａの直径の１０％以上となるようにすると、高効率に空気の乱れを抑制することができる。

［動作説明］
　空気調和装置を稼動する場合、モータ２ｂに電力を投入することで、ファン２ａが反時計周りに回転し、室内の気流が本体１の吸込口１Ａからベルマウス２ｃの開口面へと吸い込まれる。これにより、本体１内の熱交換器３へ、空気が供給される。
　熱交換器３には、図示省略の室外機側から冷媒が供給され、本体１内に取り込まれた空気と冷媒との間で熱交換が行われることで、本体１内に取り込まれた空気が冷却、又は加熱される。熱交換を行った空気は、本体１の吹出口１Ｂから室内へと吹き出され室内の空気調和を達成することができる。

　なお、空気調和装置の冷房運転時には、室内の高湿度の空気が低温となった熱交換器３を通過するため、熱交換器３の表面で空気中の水分が凝縮し結露水が発生する。発生した結露水は重力に従って流れ落ち本体底部１ｂに設置されたドレンパン４に貯留される。

　なお、本実施の形態１では、熱交換器３には冷媒が供給されるものとして説明したが、それに限定されるものではなく、水や水を主成分とする不凍液が供給されるものであってもよい。このような水系の冷媒を用いると、他の溶媒に使用する場合に比べると、コストアップを抑制できる。

［空気の流れの説明］
　図５は、吸込口１Ａの近傍の空気の流れのベクトル図である。なお、図５に示すＡは、空気の流れ方向を表している。図５を参照して空気の乱れが抑制されることについて説明する。
　図５に示すように、軸流送風機２から吹き出された空気は、ファン２ａの半径方向外側に広がった後に、本体底部１ｂ及び傾斜面４Ａに沿うように流れた後に、熱交換器３に流入する。図５に示すように、ドレンパン４の傾斜面４Ａでは、流れが滑らかとなっていることが分かる。
　ドレンパン４は、結露水を貯留することができるように所定の深さを有する凹状としているため、特に、ドレンパン４の上流側部分と空気とが衝突し、空気の乱れが発生しやすくなっている。また、ドレンパン４が設置される位置の風路は、ドレンパン４が設置される分だけ、風路断面積が局所的に狭くなり、圧力損失や異常音発生の原因となっている。しかし、本実施の形態１に係る室内機では、ドレンパン４が傾斜面４Ａを有しているため、空気の乱れの発生を抑制、圧力損失の低減及び異常音発生の抑制を実現することができるようになっている。

［傾斜面４Ａの角度について］
　図６は、ドレンパン４の傾斜面４Ａの傾斜角とドレンパン４の長さの関係の説明図である。図７は、ドレンパン４の傾斜面４Ａの傾斜角と圧力損失の関係の説明図である。図８は、軸流送風機２からの距離と後流乱れ量の関係の説明図である。
　図６に示すように、傾斜面４Ａの傾斜角を小さくすると、その分だけ、ドレンパン４の空気流れ方向に平行な方向の長さが大きくなるため、本体１が大型化してしまう。また、図７に示すように傾斜角が７０度未満であれば９０度に比べて半減以下の圧損となる。さらに、図８に示すように傾斜角が６０度未満であればファン２ａの後流乱れの影響が１０％未満に低減できることがわかる。

　ここで、図６に示すＢの領域は、ファン径の０．５倍以上の距離をドレンパン４が有することとなるため、本体１の空気流れ方向に平行な方向の長さ寸法が、軸流送風機２並みになってしまい、本体１が大型化してしまう領域である。
　一方、図６に示すＤの領域は、ファン２ａの後流の乱れがドレンパン４の上流側端部に影響を与えてしまい、風路の圧力損失が増加して騒音が増大することが、数値解析と実験から判明している領域である。
　これらから、傾斜面４Ａの角度は、本体１の小型化と、空気の乱れの抑制、圧力損失の低減及び低騒音化とを両立するためには、領域Ｃの３０度以上６０度以下の範囲とすることがよいことがわかる。

［本実施の形態１に係る空気調和装置の室内機の有する効果］
　本実施の形態１に係る空気調和装置の室内機は、所定角度の傾斜面４Ａを有しているため、「本体１の小型化」と、「ドレンパン４の上流側端部に起因した空気の乱れを抑制、風路の圧力損失の低減、及びドレンパン４とファン２ａの後流との干渉に起因した騒音発生の抑制」とを両立することができる。

実施の形態２．
　図９は、実施の形態２に係る空気調和装置の室内機の中央断面図である。なお、図９に示すＡは、空気の流れ方向を表している。また、実施の形態２では実施の形態１との相違点を中心に説明し、実施の形態１と同一部分には、同一符号を付している。

　実施の形態１では、熱交換器３の縦断面形状が、吸込口１Ａ側に突出するような略Ｖ字形状をしているものであった。すなわち、実施の形態１では、熱交換器３は、Ｖ字の突出部分の頂点側が、吸込口１Ａ側にくるように、上部主熱交換器３ａ及び下部主熱交換器３ｂが配置されているものであった（図３及び図４参照）。
　本実施の形態２に係る空気調和装置の室内機では、熱交換器３が、吹出口１Ｂ側に突出するような略Ｖ字形状をしているものである。すなわち、実施の形態２では、熱交換器３は、Ｖ字の突出部分の頂点側が、吹出口１Ｂ側にくるように、上部主熱交換器３ａ及び下部主熱交換器３ｂが配置されている。なお、上部副熱交換器３ａａは、上部主熱交換器３ａの上流側面に設置され、下部副熱交換器３ｂｂは、下部主熱交換器３ｂの上流側面に設置される。

［本実施の形態２に係る空気調和装置の室内機の有する効果］
　本実施の形態２に係る空気調和装置の室内機は、実施の形態１に係る空気調和装置の室内機と同様の効果を奏する。

実施の形態３．
　図１０は、実施の形態３に係る空気調和装置の室内機の中央断面図である。なお、図１０に示すＡは、空気の流れ方向を表している。また、実施の形態３では実施の形態１、２との相違点を中心に説明し、実施の形態１、２と同一部分には、同一符号を付している。

　実施の形態１、２では、軸流送風機２の回転中心軸が、本体底部１ｂと平行となるように軸流送風機２が本体底部１ｂに設置されていた。
　本実施の形態３では、軸流送風機２の回転中心軸が、本体底部１ｂに対して０度より大きい所定の角度が形成されるように軸流送風機２が本体底部１ｂに設置されている。すなわち、ファン２ａ、モータ２ｂ、ベルマウス２ｃ及びモータステイ２ｄが所定の角度傾斜して設置されるということである。

　なお、実施の形態３においても、熱交換器３は、上部主熱交換器３ａの上流側の端部側と、下部主熱交換器３ｂの上流側の端部側とが接触しており、この接触部分は、軸流送風機２の回転軸の延長上にくるように熱交換器３が本体１に搭載されている。これにより、熱交換器３に供給される空気の乱れをより抑制することができる。

［本実施の形態３に係る空気調和装置の室内機の有する効果］
　本実施の形態３に係る空気調和装置の室内機は、実施の形態１、２に係る空気調和装置の室内機と同様の効果を奏する。

　１　本体、１ａ　本体上部、１ｂ　本体底部、１Ａ　吸込口、１Ｂ　吹出口、２　軸流送風機、２ａ　ファン、２ｂ　モータ、２ｃ　ベルマウス、２ｄ　モータステイ、３　熱交換器、３ａ　上部主熱交換器、３ａａ　上部副熱交換器、３ｂ　下部主熱交換器、３ｂｂ　下部副熱交換器、４　ドレンパン、４Ａ　傾斜面、５　断熱部材、７　吸込仕切板、７Ａ　開口部。

Claims (8)

1. 　空気が流れる風路を有する本体と、
   　前記本体内に設けられた軸流送風機と、
   　前記本体内であって前記軸流送風機の上流側又は下流側に設けられた熱交換器と、
   　前記本体内であって前記熱交換器の下側に設けられたドレンパンと、
   　を有し、
   　前記本体の前記風路の底面の前記熱交換器の上流側は、
   　前記風路の上流側から下流側に向かうにしたがって高さが高くなるように傾斜面が設けられている
   　ことを特徴とする空気調和装置の室内機。
2. 　前記傾斜面は、
   　前記ドレンパンとは別部材で構成されており、
   　前記本体の前記風路の前記ドレンパンの上流側に設けられている
   　ことを特徴とする請求項１に記載の空気調和装置の室内機。
3. 　前記傾斜面は、
   　前記ドレンパンの上流側の一部で構成されている
   　ことを特徴とする請求項１に記載の空気調和装置の室内機。
4. 　前記傾斜面は、
   　前記本体の底面とのなす角度が３０度以上、６０度以下となるように形成されている
   　ことを特徴とする請求項１～３のいずれか一項に記載の空気調和装置の室内機。
5. 　前記傾斜面は、
   　前記軸流送風機のファン直径の１０％以上の曲率半径を有する曲面により形成されている
   　ことを特徴とする請求項１～３のいずれか一項に記載の空気調和装置の室内機。
6. 　前記熱交換器は、
   　前記ドレンパンに対向するように設けられた下部主熱交換器と、
   　当該下部主熱交換器の上側に設けられた上部主熱交換器と、
   　から少なくとも構成され、
   　前記下部主熱交換器及び前記上部主熱交換器は、
   　前記熱交換器の縦断面形状が、前記風路の上流側又は下流側に突出する略Ｖ字形状となるように、前記下部主熱交換器の一方の端部側と前記上部主の一方の端部側が接触するように配置されている
   　ことを特徴とする請求項１～５のいずれか一項に記載の空気調和装置の室内機。
7. 　前記熱交換器は、
   　前記下部主熱交換器と前記上部主熱交換器との接触部分が、前記軸流送風機の回転軸の略延長上にくるように設けられている
   　ことを特徴とする請求項６に記載の空気調和装置の室内機。
8. 　前記下部主熱交換器及び前記上部主熱交換器は、
   　前記下部主熱交換器の一方の端部側と前記上部主熱交換器の一方の端部側とが接触して設けられ、
   　この接触部分がテーパー状に形成されている
   　ことを特徴とする請求項６又は７に記載の空気調和装置の室内機。

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