WO2006019018A1

WO2006019018A1 - 反射体の支持機構および投写装置

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Publication number: WO2006019018A1
Application number: PCT/JP2005/014619
Authority: WO
Inventors: Jyunichi Aizawa; Akihisa Miyata
Original assignee: Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha
Priority date: 2004-08-18
Filing date: 2005-08-10
Publication date: 2006-02-23
Also published as: TWI306985B; TW200609652A; US7686458B2; US20070195441A1; JP3913265B2; JPWO2006019018A1

Abstract

　ミラー（１）の反射面（１ａ）は、光軸（１１０）を中心とした回転対称形を有している。ミラー（１）は、反射面（１ａ）の光軸（１１０）の位置または光軸（１１０）の近傍において、ピボット支持部（４１）により回動自在に支持されている。さらに、ミラー（１）は、その上方の２箇所においてスライド支持部（４２）によってスライド可能に支持されている。このような構成により、ミラー（１）が３点で安定して支持される。また、温度等の変化に伴ってミラー（１）が伸縮しても、スライド支持部（４２）の作用により、ミラー（１）の反射面（１ａ）形状の変形が抑制される。その結果、スクリーン（３００）に投写される画像における歪の発生を防止することができる。

Description

明細書

反射体の支持機構および投写装置

技術分野

[0001] 本発明は、例えばプロジェクタ等で用いられる投写装置における反射体の支持機構、およびそれを用いた投写装置に関する。

背景技術

[0002] プロジェクタに用いられる投写装置では、反射面を有するミラーを投写装置内に高い位置精度で配置する必要がある。そこで、従来、ミラーは、投写装置に設けられた固定部材上に、多数のネジ等で固定されていた。そのため、温度や湿度等の変化等に伴ってミラーが伸縮すると、ネジ止めされた個所を起点にミラー内部に応力が蓄積され、その応力によりミラーの反射面形状が変形するおそれがあった。その結果、温度や湿度等に変化があると、投写装置力照射される光学像に歪が発生し、プロジェクタの出力画像に大きな歪が発生するという問題があった。

[0003] この問題を解決するため、次のようなミラー保持機構が提案されている。このミラー保持機構は、ミラーの前面側と局部的に当接するように形成された支持枠と、ミラーの背面と間隙を介して対向するよう支持枠に固定された背面側部材と、ミラーを背面側部材に対して前方に付勢する付勢部材とを備えて、る。支持枠と付勢部材との間でミラーを摺動可能に挟持することで、ミラーの伸縮に伴って発生するミラー内部への応力蓄積を緩和し、ミラーの反射面形状の変形を軽減している (例えば、特許文献 1参照)。

[0004] 特許文献 1 :特開 2003— 215713号公報（段落 0018、図 4)

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0005] し力しながら、従来のミラー保持機構では、ミラーを、直接的に棒状のホルダー (付勢部材)と支持枠の複数の当接部分に当接させて支持していたので、ミラーの位置精度を高くするには、工作精度の高いホルダー、支持枠および背面側部材を用意しなければならず、コストが高くなるという問題があった。また、工作精度が低いと、ミラ一と各当接部分との間に隙間が発生し、ホルダーに取り付けたパネでミラーを付勢する際にミラーの変形を招き、その結果、反射光の方向が部分的に変わるため、プロジェクタの出力画像に歪が生じ、所望の性能が確保できないという問題があった。

[0006] 本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、工作精度の低い構成要素を用いても、温度や湿度等の変化に対して、画像に大きな歪が生じることを防止できる反射体の支持機構を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0007] 本発明に係る反射体の支持機構は、反射体を、その反射面の光軸位置または光軸近傍で回動自在に支持するピボット支持部を備えたことを特徴とするものである。発明の効果

[0008] 本発明によれば、温度や湿度等が変化しても、ピボット支持部を中心に反射体 (ミラ一等)が自由に伸縮するので、反射体に歪が発生し難ぐ反射体の反射面形状の変形を最小限に抑えることができる。その結果、投写装置によって投写される光学像に大きな歪が発生することを防止できる。また、反射体は 1個所に設けられたピボット支持部により支持されているので、反射体やその支持部品等の部品精度に依存せず、自由に反射体を位置決め調整することができ、その結果、コストを低減することができる。

図面の簡単な説明

[0009] [図 1]この発明の実施の形態 1に係るミラーの支持機構の斜視図である。

[図 2]この発明の実施の形態 1に係るミラーの支持機構を用いた投写装置を含むプロジェクタの全体構成の概略図である。

[図 3]この発明の実施の形態 1に係るミラーの斜視図である。

[図 4]この発明の実施の形態 1に係るミラーの支持機構の側面図である。

[図 5]この発明の実施の形態 1に係るミラーの支持機構を分解して示す側面図である

[図 6]この発明の実施の形態 1に係るミラーの支持機構におけるピボット支持部の横断面図である。

[図 7]この発明の実施の形態 1におけるスライド支持部の縦断面図 (A)、および実施の形態 2におけるピボット支持部の横断面図（B)である。

[図 8]この発明の実施の形態 3に係るミラーの支持機構におけるピボット支持部の横断面図である。

[図 9]この発明の実施の形態 3に係るミラーの支持機構におけるスライド支持部の縦断面図である。

[図 10]この発明の実施の形態 4に係るミラーの支持機構の斜視図である。

[図 11]この発明の実施の形態 4に係るミラーの支持機構を分解して示す側面図である。

[図 12]この発明の実施の形態 4に係るミラーの支持機構におけるスライド支持部の縦断面図である。

[図 13]この発明の実施の形態 5に係るミラーの支持機構におけるスライド支持部の縦断面図である。

[図 14]この発明の実施の形態 6に係るミラーの支持機構を分解して示す側面図である。

[図 15]この発明の実施の形態 6に係るミラーの支持機構におけるピボット支持部の横断面図である。

[図 16]この発明の実施の形態 6に係るミラーの支持機構におけるスライド支持部の縦断面図である。

符号の説明

[0010] 1 ミラー (反射体)、 la 反射面、 3 固定部材、 4 第 1のラグ、 5 第 2のラグ、 41 ピボット支持部、 42 スライド支持部、 100 投写光学系、 110 光軸、 200 照明光学系、 1000 プロジェクタ。

発明を実施するための最良の形態

[0011] 実施の形態 1.

以下、図面に基づいて本発明の実施の形態 1について詳細に説明する。図 1は、実施の形態 1に係るミラー (反射体)の支持機構の斜視図である。図 2は、実施の形態 1に係るミラーの支持機構を備えた投写装置を含むプロジェクタの斜視図である。図 3は、実施の形態 1に係るミラーの斜視図である。図 4は、実施の形態 1に係るミラ一の側面図である。図 5は、実施の形態 1に係るミラーの支持機構を分解して示す側面図である。図 6は、実施の形態 1に係るミラーの支持機構におけるピボット支持部の横断面図である。図 7 (A)は、実施の形態 1に係る反射体の支持機構におけるスライド支持部の縦断面図である。図 1乃至図 7において、同一の構成要素には、同一の符号を付与している。

[0012] 図 2に示すように、プロジェクタ 1000は、投写光学系 100と照明光学系 200とからなる投写装置と、スクリーン 300とにより構成される。投写光学系 100は、照明光学系 200から出射された画像光 (画像を構成する照射光）を、投写レンズ 204で拡大し、ミラー 1の反射面 laで反射してスクリーン 300に投写するものである。より具体的には、照明光学系 200は、光を照射するランプ 201と、ランプ 201から照射された光を集光するレンズ 202 (図 2では構成を簡略ィ匕して示す。）と、レンズ 202から出射された光を空間変調する画像表示素子 203とを備えている。画像表示素子 203は、例えば液晶素子や DMD (Digital Micromirror Device)であり、入射光を反射または透過することにより画像光 (画像を構成する照射光）に変換するものである。図 2に示した例では、画像表示素子 203として液晶素子が用いられている。画像表示素子 203で空間変調された画像光は、投写レンズ 204により拡大され、さらにミラー 1により反射及び拡大されてスクリーン 300に投写される。ミラー 1は、後述するように、ベース 2に取り付けられた固定部材 3によって支持されている。図 1に示した例では、ミラー 1の反射面 laの光軸 110と、投写レンズ 204の光軸 210とを一致させて!/、る。

[0013] 図 1において、反射面 laを有するミラー 1 (反射体）は、固定部材 3上に設けられた 1 個のピボット支持部 41と 2個のスライド支持部 42とを介して、固定部材 3に支持されている。図 3に示すように、ミラー 1の下部には第 1のラグ 4が設けられている。また、ミラー 1の上部において左右対称な 2個所には、それぞれ第 2のラグ 5が設けられている。なお、ラグとは、ミラー 1の外周部に設けられたミラー 1を支持するための突起部を言う。第 1のラグ 4は、ピボット支持部 41によって、第 2のラグ 5はスライド支持部 42によってそれぞれ支持され、結果として、ミラー 1は固定部材 3上において合計 3個所で支持されている。

[0014] ミラー 1の構造を示す図 3において、ミラー 1は、照射光を反射する反射面 laとその左右および上部を囲む外周部 lb, lcとを有している。ミラー 1の反射面 laは、回転非球面形状を有し、その回転非球面の中心軸からの半径方向の距離に依存して曲率が変化する形状になっている。そのため、ミラー 1の反射面 laの持つ光軸 110は、前記中心軸と一致している。従って、光軸 110からの距離が等しいミラー 1上の部位であれば、その部位の曲率も同じである。この投写光学系 100では、ミラー 1は、反射面 laの光軸 110を含まな、領域で光を (スクリーン 300に向けて)反射するようになつている。また、ミラー 1は、上述したように下部の中央に第 1のラグ 4を備えると共に、上部の左右対称な位置にそれぞれ第 2のラグ 5を備えており、各ラグ 4, 5には後述する中間部材が嵌合するための穴 4a, 5aが設けられている。ミラー 1の光軸 110が通る位置には、ミラー 1上の光軸 110の通る位置を示す光軸マーク 6が設けられている。なお、ミラー 1は、例えば反射面をもつ材料力もなる成型品や榭脂等を用いた成型品の表面に、アルミニウムのスパッタ膜等により反射面を形成した物等であってもよ、。

[0015] このように、ミラー 1として回転非球面形状の拡大ミラーを用いたことにより、投写レンズ 204だけを用いた場合に比べて拡大率を大きくすることが可能となり、投写レンズ 204からスクリーン 300までの距離を短くすることができ、プロジェクタ 1000の小型化を実現できる。

[0016] 次に、ミラー 1と固定部材 3との関係を説明する。図 4には、図 1に示した投写レンズ 204から照射された光のうち、ミラー 1で (特に、ミラー 1の左右方向の中心線上で)反射される光が示されている。反射面 la上で光を反射する範囲の一番下の点 121と一番上の点 122とを結ぶと、直線（中心線） 123が規定される。固定部材 3は、ミラー 1を支持する支持面 3aを有し、支持面 3aは、前記の直線 123と略平行になるように傾斜している。

[0017] ミラー 1の詳細な支持機構について以下に説明する。図 1および図 5に示すように、ミラー 1は固定部材 3に支持されている。固定部材 3の支持面 3aの中央には、ミラー 1 の形にあいた開口 7 (図 1)が設けられ、ミラー 1の一部が入り込むようになつている。また、固定部材 3は、ベース 2に固定部 8, 9によって取り付けられている。固定部 8, 9 にはそれぞれ穴 8a, 9aがあけられており、図示されない固定用のネジによってベース 2に固定されている。ベース 2の底にはダボ 2aがある。これは、ミラー 1の支持機構をプロジェクタ 1000に設置するときの位置決めを行うためのものである。なお、ベース 2は、本発明の各実施の形態においては固定部材 3の一部と見なしてもよぐ必ずしも必要な構成部品ではな、。

[0018] ここで、ミラー 1下部に設けられた第 1のラグ 4を支持するためのピボット支持部 41の支持機構について説明する。このピボット支持部 41では、図 5に示すように、第 1のラグ 4が、中間部材であるピボットピン 10を介して固定部材 3の支持面 3aに設けられた受け部 11によって支持されている。また、ピボットピン 10と支持面 3aとによってピボット機構が構成されている。図 6に示すように、ピボットピン 10は第 1のラグ 4と嵌合し、その鍔 10aで第 1のラグ 4を支持している。また、ピボットピン 10の先端部 10bは球面形状になっており、受け部 11のすり鉢状の受け面 11aと当接している。そして、第 1のラグ 4がパネ 12によって固定部材 3側に押し付けられることにより、ピボットピン 10の先端部 10bは、受け部 11の受け面 11aに押しつけられるので、受け部 11から外れない。仮に外力が加わり先端部 10bの位置が瞬間的にずれても、受け面 11aがすり鉢状の形状をしているので、すぐに元の安定な位置に戻る。

[0019] さらに、ピボットピン 10の反対側は第 1のラグ 4力も突出しており、パネ 12のガイドの役割をはたしているので、パネ 12は横方向に大きくずれない。パネ 12は押さえ板 13 により押さえられ、押さえ板 13はネジ 14によって 2個所において固定部材 3に固定される。押さえ板 13はパネ 12を押さえるだけでなぐピボットピン 10の先端部 10bが受け部 11から外れるのを防止している。以上のように、ミラー 1下部の第 1のラグ 4が固定部材 3にピボット機構で支持されているため、ピボット機構の回動中心であるピボット点を支点として自由に回動可能である。なお、ピボット機構の回動性を向上させるために、ピボットピン 10の先端部 10bと受け部 11の受け面 11aとの当接部分に、潤滑材等を用いた潤滑処理を施しても良ヽ。

[0020] 次に、ミラー 1上部の左右 2個所に設けられた第 2のラグ 5を支持するためのスライド支持部 42の支持機構について説明する。このスライド支持部 42では、図 5に示すように、第 2のラグ 5が、中間部材である当接ピン 15を介して固定部材 3で支持されている。また、当接ピン 15と固定部材 3との当接部の高さは、固定部材 3に取り付けられた調整ネジ 16 (調整機構）によって調整可能である。図 7 (A)に示すように、当接ピン 1 5は第 2のラグ 5と嵌合し、その鍔 15aにより第 2のラグ 5を支持する。また、当接ピン 1 5の先端部 15bは球面形状になっており、それと向かい合う位置に設けられた調整ネジ 16の先端部 16bと当接する。調整ネジ 16の先端部 16bは平面なので、当接ピン 1 5の先端部 15bとは点と面で当接する。なお、当接ピン 15の先端部 15bは球面形状であるが、必ずしも球面形状でなくてもよぐ調整ネジ 16の先端部 16bに対して当接でき充分な摺動性が確保できれば良い。また、当接ピン 15の先端部 15bと調整ネジ 16の先端部 16bが当接する当接部には応力が集中するので、球面形状の先端部 1 5bのもつ曲率半径を大きくとることによって、当接部での応力集中を緩和してもよい。その際、当接ピン 15の先端部 15bと調整ネジ 16の先端部 16bの摺動性を確保するために潤滑材等を用ヽた潤滑処理を施しても良!ヽ。

[0021] 調整ネジ 16は固定部材 3に設けられたネジ穴と螺合する。また、調整ネジ 16の他端にはドライバなどの工具の先端が入る溝 16aが形成されており、固定部材 3の背面側から工具で調整ネジ 16を回転できるようになつている。調整ネジ 16を回転させることによってその高さ (調整ネジ 16のネジ穴からの突出量)を調整することが可能である。第 2のラグ 5は、パネ 17 (付勢部材）によって固定部材 3側に押し付けられ、当接ピン 15の先端部 15bが調整ネジ 16に押しつけられることにより支持されており、先端部 15bと調整ネジ 16との当接部の面内方向に移動可能となっている。なお、調節ネジ 16の先端部 16bの面積は、当接ピン 15が脱落しないよう、当接ピン 15の移動範囲より大きく形成されている。パネ 17は当接ピン 15によってガイドされるとともに、押さえ板 18により押さえられている。押さえ板 18は、ネジ 19によって 2個所において固定部材 3に固定されている。

[0022] さらに、固定部材 3の支持面 3aからミラー 1の第 1のラグ 4および第 2のラグ 5までの距離 (間隔)をなるベく短くし、それぞれの間隔を等しくすることにより、温度変化による伸縮の影響を抑止するとともに、その間隔が変化してもミラー 1の光軸 110に対する反射面 laの角度が変わらないように、ピボットピン 10や当接ピン 15などの中間部材の材質を同じにしている。本発明の実施の形態 1では、固定部材 3の支持面 3aからミラー 1の第 1のラグ 4の裏面までの距離（間隔）と、固定部材 3の支持面 3aから第 2 のラグ 5の裏面までの距離 (間隔)とを同じにするとともに、固定部材 3の材質をミラー 1よりも硬く線膨張係数の小さいアルミニウムやステンレスとし、ピボットピン 10とその受け部 11および当接ピン 15と調整ネジ 16の材質もアルミニウムやステンレスなどの金属 (すなわちミラー 1よりも硬く線膨張係数の小さい材料)としている。なお、受け部 11は固定部材 3と一体に形成してもよぐまた、別部品として形成してもよい。

[0023] 本発明の実施の形態 1は以上のように構成されているので、温度や湿度等が変化した場合、ミラー 1はピボット機構によって支持されたミラー 1下部の第 1のラグ 4を中心位置として伸縮する。このときミラー 1上部の 2個所に設けられた第 2のラグ 5のそれぞれに嵌合した当接ピン 15は、固定部材 3に設けられた調整ネジ 16の先端部 16b 上を自在に移動する。そのため、第 2のラグ 5によって支持されるミラー 1上部には、ミラー 1の伸縮を妨げるような力は働かず、ミラー 1の変形が最小限に抑えられる。また、例えミラー 1が何らかの力の作用により変形したとしても、ミラー 1の第 1のラグ 4の位置はピボット支持部 41により固定部材 3上の所定の位置に設けられた受け部 11によつて、位置決め支持されるため移動しない。また、ミラー 1が、ミラー 1上部の 2個所に設けられたスライド支持部 42によっても支持されているために、合計 3個所での支持が行われ、ミラー 1の一端が浮くことなく安定に支持され続ける。よって、温度や湿度等の変化等に伴ってミラー 1が大きく伸縮しても、画像の歪を最小限に抑えることができる。

[0024] また、固定部材 3の支持面 3aがミラー 1の面に沿って配置されているので、温度や湿度等の変化によりミラー 1が伸縮しても、ミラー 1はその伸縮方向に沿って支持される。そのため、ミラー 1の姿勢変化を最小限に抑えることができ、画像が大きく移動することがない。

[0025] また、固定部材 3の所定の位置にミラー 1を組み込む時に発生する位置決め誤差や、温度や湿度等の変化等によるミラー 1等の構成部材の変形に伴って、ミラー 1がピボット点（支点）を中心に回動したとしても、ミラー 1の反射面 laの形状力ミラー 1の光軸 110を軸とした回転対称となっているために、また、その光軸 110の近傍にピボット点が設けられて、るために、ミラー 1によって反射される光の方向はあまり変化しない。従って、投写光学系 100からスクリーン 300に投写される画像が大きく歪むことはない。なお、ピボット点の位置は、図 4および図 5から分かるように、ミラー 1の光軸 1 10の近傍に設けられている。ミラー 1で反射される光の方向の変化をより一層抑制したい場合は、ピボット点の位置をミラー 1の光軸 110上に配置すればよい。この場合、ミラー 1によって反射される光の方向は殆ど変化せず、投写される画像も歪まなくなる

[0026] さらに、ミラー 1の第 1のラグ 4および第 2のラグ 5を固定部材 3に押し付けることに関し、第 1のラグ 4および第 2のラグ 5が直接固定部材 3に当接していないので、固定部材 3からの何らかの作用に対して、第 1のラグ 4および第 2のラグ 5の変形が起こりにくぐ信頼性が高い。また、中間部材であるピボットピン 10や当接ピン 15が摩滅等により変形した場合、これらを交換することが可能なため、経済的である。

[0027] また、固定部材 3の支持面 3aから第 1のラグ 4の裏面までの距離と、固定部材 3の支持面 3aから第 2のラグ 5の裏面までの距離とを同じにするとともに、ピボットピン 10と当接ピン 15の材質を同じにしたので、温度の変化に伴ってピボットピン 10や当接ピン 1 5が伸縮しても、固定部材 3からミラー 1の第 1のラグ 4ないし第 2のラグ 5までの距離（間隔)もその伸縮に同期して等しく変化するため、支持されるミラー 1の固定部材 3に対する角度は変わらない。

[0028] カロえて、固定部材 3、ピボット支持部 41およびスライド支持部 42の少なくとも一つに、アルミニウムやステンレスなど、ミラー 1よりも硬度が高く線膨張率の小さな材料を使つているので、温度が変化してもミラー 1に比べ各部の伸縮量は小さぐ固定部材 3に対するミラー 1の配置位置や姿勢角に影響を与えることがない。また、ピボットピン 10 と固定部材 3に設けられた受け部 11およびスライド支持部 42の当接ピン 15と調整ネジ 16は、ミラー 1の伸縮に伴う摺動によりすぐに摩滅して動きが悪くなつたり、正確な位置決めができなくなったりすることはない。

[0029] また、ミラー 1の第 1のラグ 4および第 2のラグ 5の寸法精度が低力つたり、固定部材 3の支持面 3aの平面度が悪かったりしても、ミラー 1はピボット支持部 41に設けられたピボットピン 10の先端部 10bを中心に自在に回動してガタなく支持される。また、それによりミラー 1の姿勢が正規の位置力ずれたとしても、固定部材 3の上部の 2個所に螺合させた調整ネジ 16を用いてミラー 1の姿勢を調整することができるので、部品精度に依存することなくミラー 1の高精度な位置決めを行うことが可能である。加えて、スライド支持部 42の支持機構と一体となった調整機構を採用したので、従来の支持機構においてミラー 1の姿勢角度の調整用に設けられていた多軸の独立した調整機構が不要になり、部品点数の削減に伴うコスト低減と装置の軽量ィ匕を実現できる。

[0030] なお、本発明の実施の形態 1では量産性と軽量化を考慮し、ミラー 1の母材を榭脂等力なる成型品とした力成形や後の母材の経時的な変形あるいは温度、湿度の変化等に伴う反射面 laの変形量をより抑えたい場合においては、アルミニウムなどの金属による切削品を母材として用いてもよい。また、固定部材 3は金属とした力軽量化を優先する場合は強度や精度、温度特性を満足すればプラスチック、木材、マグネシゥム合金などの、かなる軽素材を使用しても良、。

[0031] そして、図 2に示されるプロジェクタ 1000では、本発明の実施の形態 1記載のミラー 1の支持機構を採用したので、ミラー 1を、その姿勢を簡単に修正しながら固定部材 3 上で最適に支持することができる。さらに、温度や湿度等の変化等に対してミラー 1の反射面 laが歪まないので、投写光学系 100の投写レンズ 204の光軸 210を、ミラー 1 の光軸 110と最適な関係に配置し、温度や湿度等の変化等に依存することなくその配置を継続的に維持することが可能となる。その結果、プロジェクタ 1000においてスクリーン 300に投写される画像に大きな位置ずれや変形が発生しなくなる。

[0032] なお、上述した本発明の実施の形態 1では、本発明のミラー 1の支持機構を、投写光学系 100と照明光学系 200により構成されるプロジェクタ 1000に搭載する場合について述べたが、他の光学装置にも利用できることは言うまでもない。たとえば、画像を読み取るためのスキャナー装置や、半導体製造に用いられる露光装置ゃステツパ装置に利用することが可能である。このことは、以下の各実施の形態についても同様である。

[0033] 実施の形態 2.

上述した実施の形態 1では、図 7 (A)を参照して説明したように、スライド支持部 42 に反射体であるミラー 1の支持位置を調整する調整機構を設けた。すなわち、当接ピン 15の先端部 15bと接する先端部 16bを有する部材を調整ネジ 16とし、この調整ネジ 16を固定部材 3に螺合させ、これを回転させること〖こより、ミラー 1の支持位置の調整を可能としている。本実施の形態では、同様の調整機構をピボット支持部 41に設けることで、同様の効果を達成している。すなわち、図 7 (B)に示すように、ピボットピン 10の先端部 10bと接するすり鉢状の受け面 11aを有する受け部 11を、上記調整ネジ 16と同様の調整ネジ 1 lbとしてこれを固定部材 3のネジ穴に螺合させる。このように構成すれば、調整ネジ l ibを回転させることにより、ピボットピン 10の先端部 10bと受け部 11の受け面 11 aとの当接位置が調整でき、結果として反射体であるミラー 1の支持位置を調整することが可能となる。すなわち、反射体であるミラー 1の支持位置を調整する調整機構は、スライド支持部 42に設けても、ピボット支持部 41に設けても、同様の調整が可能となり、スライド支持部 42およびピボット支持部 41の双方に設ければ、より自由度の大きい調整が可能となる。本実施の形態に係る構成は、以下に説明する各実施の形態にも適用することができる。

[0034] 実施の形態 3.

以下、本発明の実施の形態 3について図面に基づいて説明する。図 8は、本実施の形態において第 1のラグ 4を支持するピボット支持部 43の支持機構を、横方向に切断して下方から見た横断面図である。このピボット支持部 43の支持機構は、実施の形態 1で説明したピボット支持部 41 (図 6)の支持機構とは異なる構成を有している。図 9は、本実施の形態において第 2のラグ 5を支持するスライド支持部 42の支持機構を、横方向に切断して横カゝら見た縦断面図である。このスライド支持部 42の支持機構は、実施の形態 1で説明したスライド支持部 42 (図 7)の支持機構とは異なる構成を有している。なお、図 8および図 9に示す各部位において、図 6および図 7に示した各部位と同一もしくは対応する部分には、同一符号を付与している。

[0035] 本発明の実施の形態 3に係るミラー 1の支持機構は、実施の形態 1において第 1のラグ 4および第 2のラグ 5を支持する支持機構に対して、支持される側と支持する側の当接部の形状を入れ換えたものである。つまり、支持の形態は変えずに、ミラー 1支持部の中間部材の先端部の形状と、それと当接する固定部材 3の当接部の形状を交換したもので、それ以外の部分の構成は本発明の実施の形態 1と同じである。

[0036] 図 8に示すように、ミラー 1下部の第 1のラグ 4を支持するピボット支持部 43の支持機構では、ピボットピン 10の先端部 10bはすり鉢形である。一方、この先端部 10bと当接する固定部材 3に設けられた受け部 11の形状は球面形状である。このような構成を採用しても、ピボット機構によって支持するという形態は変わらず、ミラー 1はピボット点を中心に自由に回動する。

[0037] 図 9に示すように、ミラー 1上部の 2個所の第 2のラグ 5を支持するスライド支持部 44 の支持機構では、当接ピン 15の鍔 15aの端面 15bは平面である。一方、この端面 15 bに当接する調整ネジ 16の先端部 16bは球面形状である。よって、ミラー 1上部の 2 個所では、実施の形態 1と同様にミラー 1を点で支持することとなり、ピボット点と合わせて 3個所でミラー 1を支持するという構造には変わらない。また、調整ネジ 16を回転させてミラー 1の姿勢を調整することも可能である。なお、調整ネジ 16の先端部 16b は球面形状であるが、必ずしも球面形状でなくてもよぐ当接ピン 15の端面 15bに対して当接でき充分な摺動性が確保できれば良、。

[0038] 温度や湿度等が変化した場合の支持機構の作用は、実施の形態 1と大きく違うところはない。ミラー 1において固定部材 3に対する位置を変化させない部位は、ピボット支持部 43に支持される第 1のラグ 4であり、第 1のラグ 4の位置を中心にミラー 1は伸縮する。一方、ミラー 1上部の第 2のラグ 5の固定部材 3に対する位置は、スライド支持部 44の当接ピン 15が調整ネジ 16の先端部 16bに接触しながら移動するので、結局、第 1のラグ 4を中心に伸縮する方向に第 2ラグ 5が移動する。このように、ミラー 1はスライド支持部 44においてスライド移動できるので、第 1のラグ 4と第 2のラグ 5の間で発生する伸縮に伴った応力は発生せず、応力緩和に伴う不要な変形も生じない。なお、ミラー 1は、その伸縮に応じて、ピボット支持部 43のピボット点を中心に回動し、 3個所支持の状態を維持するので、常に安定した姿勢での支持が可能である。

[0039] 以上のように構成したので、本発明の実施の形態 3によれば、本発明の実施の形態 1と同様の効果が得られる。また、ミラー 1の第 1のラグ 4や第 2のラグ 5をピボット支持部 43のピボットピン 10やスライド支持部 44の当接ピン 15などの中間部材を介して固定部材 3で支持する構造としたので、本発明の実施の形態 1のように中間部材を交換することによって、色々な条件に対応した支持部の形状を選択することができる。また、部材の交換が簡単に行えるため、試作段階での形状や材質などの検討が容易である。

[0040] 実施の形態 4. 以下、本発明の実施の形態 4について図面に基づいて説明する。図 10は、本発明の実施の形態 4に係るミラー 1の支持機構を示す斜視図である。図 11は、図 10に示したミラー 1の支持機構を分解して示す側面図である。図 12は、ミラー 1上部の第 2のラグを支持するスライド支持部 45の支持機構を縦方向に切断して横力見た縦断面図である。なお、図 10におけるミラー 1下部の第 1のラグ 4を支持するピボット支持部 4 1の支持機構は、実施の形態 1の支持機構（図 6)と同じである。なお、図 10ないし図 12に示す各部位において、図 2、図 5および図 7に示した各部位と同一もしくは相当する部分には、同一符号を付与している。

[0041] 本発明の実施の形態 4に係るミラー 1の支持機構は、上述した実施の形態 1に係るミラー 1の支持機構に対して、ミラー 1上部の第 2のラグ 5を支持するスライド支持部の支持機構の構造が異なっている。上述した実施の形態 1では、第 2のラグ 5の高さ調整に際し、固定部材 3のネジ穴に螺合する調整ネジ 16を固定部材 3の裏側から操作するのに対して、本実施の形態 4ではミラー 1の第 2のラグ 5の前側力も操作する。

[0042] 図 10において、ミラー 1下部の第 1のラグ 4はピボット機構により回動自在に支持されている。ミラー 1上部の 2個所の第 2のラグ 5は、中間部材を介してスライド機構により固定部材 3に点と面で当接して、る。このようにミラー 1を 3個所で支持する形態を採用していることは、実施の形態 1と同じである。

[0043] ミラー 1上部の第 2のラグ 5を支持するスライド支持部 45の支持機構では、図 11に示すように、第 2のラグ 5に設けられた穴 5a (図 3参照）にブッシュ 20が嵌合し、このブッシュ 20に調整ピン 21がはめ込まれている。第 2のラグ 5とブッシュ 20は、抜けないように接着しておいてもよい。調整ピン 21にガイドされたパネ 17は、ブッシュ 20のフランジ 20aと当接し、押さえ板 18により押さえられることで付勢力を発生させている。

[0044] 図 12に示したスライド支持部 45の縦断面において、調整ピン 21の先端部 21aは球面形状をしており、固定部材 3と点と面で当接する。また、ブッシュ 20の内面と調整ピン 21の側面 (外周面）にはネジが切られており、調整ピン 21の他端に設けられた調整用の六角穴 21bを六角レンチ（図示せず)などで回すことによって第 2のラグ 5の高さを調整することができる。図 10および図 12に示すように、押さえ板金 18の頭部には、六角レンチを入れるための調整穴 18aが設けられている。調整ピン 21を操作するときには、この調整穴 18aから六角レンチを挿入することで、第 2のラグ 5の高さ調整をミラー 1の正面側から行うことができる。

[0045] 各部材の材質も同符号を付したものは本発明の実施に形態 1と同様であり、ブッシュ 20と調整ピン 21はアルミニウムまたはステンレス、ダイキャスト、マグネシウム合金などの金属、またはプラスチックであってもよい。

[0046] 本発明の実施の形態 4は以上のように構成されているので、実施の形態 1と同様の効果を得ることができる上、ミラー 1上部の支持機構の調整を行うとき、ミラー 1の正面力調整することができるので、わざわざ固定部材 3の裏側に工具を入れてネジを回す必要がない。その結果、調整が簡単になり、調整時間が短くなる。また、第 2のラグ 5を直接パネ 17で押すのではなぐブッシュ 20のフランジ 20aを介して押すので、ミラ一 1の材質が榭脂だとしても面で当接するため、第 2のラグ 5が変形したり傷ついたりすることがない。

[0047] 実施の形態 5.

以下、本発明の実施の形態 5について図面に基づいて説明する。図 13は、ミラー 1 上部の第 2のラグ 5を支持するスライド支持部の支持機構を、縦方向に切断して横から見た縦断面図である。なお、図 13に示す各部位において、図 12に示した各部位と同一部分もしくは相当部分には同一符号を付与している。

[0048] 本発明の実施の形態 5に係るミラー 1の支持機構は、本発明の実施の形態 4に係るミラー 1の支持機構に対して、第 2のラグ 5に対するブッシュ 20の挿入方向が入れ替わった点が異なり、他の構成は同じである。図 12のスライド支持部 45と、図 13のスライド支持部 46との比較力も分力るように、本発明の実施の形態 5では、パネ 17が直接第 2のラグ 5を押し、ブッシュ 20のフランジ 20aが第 2のラグ 5を受けるように構成されている。このように構成されているため、第 2のラグ 5はブッシュ 20から抜けなくなり、その結果、第 2のラグ 5にブッシュ 20を圧入または接着させる必要がなくなるという効果が得られる。

[0049] 実施の形態 6.

以下、本発明の実施の形態 6について図面に基づいて説明する。図 14は、本発明の実施の形態 6のミラー 1の支持機構を分解して示す側面図である。図 15は、ミラー 1下部の第 1のラグ 4を支持するピボット支持部 47の支持機構を、横方向に切断して下から見た横断面図である。図 16は、ミラー 1上部の第 2のラグ 5を支持するスライド支持部 48の支持機構を、縦方向に切断して横から見た縦断面図である。なお、実施の形態 1で説明した構成と同一または同等の構成については、同一符号を付して説明を省略する。また、図 14ないし図 16に示す各部位において、図 5ないし図 7に示した各部位と同一もしくは相当部分には、同一符号を付与している。

[0050] 本発明の実施の形態 6では、図 14に示すように、上述した各実施の形態で説明した中間部材を使わず、ミラー 1の第 1のラグ 4および第 2のラグ 5に中間部材の役割を果たす当接部を形成し、固定部材 3に直接当接させている。図 15に示すミラー 1下部の第 1のラグ 4を支持するピボット支持部 47の支持機構では、第 1のラグ 4は固定部材 3側に突出し、その先端部 4bは球面形状をしている。この第 1のラグ 4の先端部 4bは、固定部材 3に形成された受け部 11の受け面 11aによりピボット支持される。この第 1のラグ 4は、先端部 4bと反対の側にも突出しており、ガイド部 4cとしてパネ 12 の位置決めと抜け止めを兼ねている。

[0051] 一方、図 16に示すミラー 1上端の第 2のラグ 5を支持するスライド支持部 48の支持機構は、第 2のラグ 5から固定部材 3側へ突出した先端部 5bが、固定部材 3に設けられた調整ネジ 16に当接する。先端部 5bは球面形状であり、調整ネジ 16の先端部 16 b (平面）と、点と面で当接する。また、第 2のラグ 5は、先端部 5bと反対の側にも突出しており、ガイド部 5cとしてパネ 17の位置決めと抜け止めを兼ねる。第 2のラグ 5はバネ 17により固定部材 3側に押し付けられ支持されているが、ミラー 1の伸縮する方向である面内方向において移動可能である。なお、第 2のラグ 5の移動範囲以上に、調整ネジ 16の先端部 16bの面積は予め確保されている。

[0052] ミラー 1の材質が榭脂の場合には、ミラー 1の第 1のラグ 4および第 2のラグ 5に設けた各突起部である先端部 4b、先端部 5b、ガイド部 4c、ガイド部 5cを榭脂としてもよく、これはミラー 1の成形と同時に形成する（例えば一体成型により形成する）ことができる。また、ミラー 1が金属の場合には、切削加工で形成する力別部品で作って第 1のラグ 4ないし第 2のラグ 5に取り付けてもよい。さらに、実施の形態 3のように、ミラー 1 側と固定部材 3側の当接部の形状を入れ換えても、同様の効果が得られる。 [0053] 以上のように構成したので、ミラー 1の第 1のラグ 4および第 2のラグ 5に中間部材の機能を持たせることができ、部品点数の削減によるコスト低減につながるとともに軽量ィ匕も図れる。また、第 1のラグ 4および第 2のラグ 5と別部材との接続のガタがなくなり、より正確な位置決めが可能である。さら〖こ、異種材料との接続がなくなるので、温度変化時に線膨張率の違いに伴うガタがなぐ接続に伴うひび入りもなぐ精度よく信頼性の高い支持機構を得ることができる。その他、剛性と強度に関すること以外に関し、実施の形態 1と同様の効果の得られるのは明らかである。

[0054] なお、上述した実施の形態 1〜6では、ピボット支持部およびスライダ支持部の両方を設けたが、いずれか一方だけ設けても良い。また、上述した実施の形態 1〜6では、ミラー 1の反射面 laを回転非球面形状としたが、回転非球面形状に限らず、回転対称形状であればよい。

Claims

請求の範囲

[1] 投写光学系に、反射面が光軸を中心とした回転対称形である反射体を備え、前記反射面の前記光軸を含まない領域で光を反射するよう構成された投写装置において前記反射面の前記光軸の位置または前記光軸の近傍で、前記反射体を回動自在に支持するピボット支持部を備えたことを特徴とする反射体の支持機構。

[2] 前記反射体を支持する支持面を備えた固定部材と、

前記反射体を前記固定部材の前記支持面に対してスライド可能に支持するスライド支持部と

を備えたことを特徴とする請求項 1に記載の反射体の支持機構。

[3] 前記ピボット支持部と 2つの前記スライド支持部により、前記反射体を 3点支持することを特徴とする請求項 2に記載の反射体の支持機構。

[4] 2つの前記スライド支持部が、前記反射体の反射面よりも外側で、前記反射面の半分よりも上側の左右対称な位置を支持することを特徴とする請求項 3に記載の反射体の支持機構。

[5] 前記固定部材の前記支持面が、前記反射面において光を反射する範囲の一番下の点と一番上の点とを結んだ直線に対して略平行であることを特徴とする請求項 2に記載の反射体の支持機構。

[6] 前記スライド支持部に、前記反射体を支持する位置を調整するための調整機構を設けたことを特徴とする請求項 2に記載の反射体の支持機構。

[7] 前記スライド支持部に、前記反射体を支持する位置を調整するための調整機構を設けたことを特徴とする請求項 5に記載の反射体の支持機構。

[8] 前記ピボット支持部および前記スライド支持部が、前記固定部材の支持面から前記反射体の反射面までの距離が互いに同じになるように、前記反射体を支持することを特徴とする請求項 3に記載の反射体の支持機構。

[9] 前記ピボット支持部および前記スライド支持部が、前記反射体を構成する材料の線膨張係数より小さい線膨張係数の材料で構成されていることを特徴とする請求項 3に記載の反射体の支持機構。

[10] 前記ピボット支持部、前記スライド支持部および前記固定部材の少なくとも一つが、前記反射体を構成する材料よりも硬度の高ヽ材料で構成されてヽることを特徴とする請求項 3に記載の反射体の支持機構。

[11] 投写光学系に、反射面が光軸を中心とした回転対称形である反射体を備え、前記反射面の前記光軸を含まない領域で光を反射するよう構成された投写装置において前記反射体を支持する支持面を有する固定部材と、

を備えたことを特徴とする反射体の支持機構。

[12] 前記固定部材の前記支持面が、前記反射面において光を反射する範囲の一番下の点と一番上の点とを結んだ直線に対して略平行であることを特徴とする請求項 11 に記載の反射体の支持機構。

[13] 投写光学系に、反射面が光軸を中心とした回転対称形である反射体を備え、前記反射面の前記光軸を含まない領域で光を反射するよう構成された投写装置において前記反射面において光を反射する範囲の一番下の点と一番上の点とを結んだ直線に対して略平行な支持面を有する固定部材

を備えたことを特徴とする反射体の支持機構。

[14] 投写光学系に、反射面が光軸を中心とした回転対称形である反射体を備え、前記反射面の前記光軸を含まない領域で光を反射するよう構成された投写装置において前記反射面において光を反射する範囲の一番下の点と一番上の点とを結んだ直線に対して略平行な支持面を有する固定部材と、

前記固定部材に固定され、前記反射面の前記光軸の位置または前記光軸の近傍で前記反射体を回動自在に支持するピボット支持部と、

前記固定部材に固定され、前記光軸から離れた 2箇所で前記反射体を前記固定部材の支持面に対してスライド可能に支持するスライド支持部とを備えたことを特徴とする反射体の支持機構。

[15] 請求項 1に記載の反射体の支持機構と、前記反射体を含む投写光学系と

を備えたことを特徴とする投写装置。

[16] 請求項 11に記載の反射体の支持機構と、前記反射体を含む投写光学系と

を備えたことを特徴とする投写装置。

[17] 請求項 13に記載の反射体の支持機構と、前記反射体を含む投写光学系と

を備えたことを特徴とする投写装置。

[18] 請求項 14に記載の反射体の支持機構と、前記反射体を含む投写光学系と

を備えたことを特徴とする投写装置。