明 細 書
育毛剤組成物及び痒み抑制剤
技術分野
[0001] 本発明は育毛剤組成物及び痒み抑制剤に関する。
背景技術
[0002] 従来、種々の育毛剤が知られており、例えば、特許文献 1には、ショウガ液を含有 する育毛剤が記載されている。また、特許文献 1には、ショウガの主要成分がカンフエ ン、フエランドレン、ジンギベレン、ジンギベロール、シネオール、リナロール、ボルネ オール、メチルヘプテノン、ジンゲロン、ショーガオールであると記載されている力 如 何なる成分により、又はそれらの成分の協力作用により、育毛作用が発揮されるかに っ 、ては言及されて ヽな 、。
[0003] また、前記のショウガの主要成分と育毛作用との関連について、特許文献 2には、 カンフェン、シネオール、リナロール等の精油が毛髪損失の予防及び治療に用いら れることが記載されている。
[0004] 一方、ショーガオールにつ 、ては、特許文献 3に、ショーガオールを配合した皮膚 外用剤が日焼け後のほてり、肌荒れ、力ミソリまけ、炎症等の防止効果を有することが 記載されている力 育毛作用に関する報告はない。また、ショウガ中のショーガオ一 ル含量は、ショウガの種類により大きく異なり、例えば日本産のショウガにおけるショ ーガオール含量は、微量であるとの報告がある (非特許文献 1)。そのため、ショウガ では、ショーガオールを定量的に含有できる育毛剤の開発は困難であった。
[0005] 更には、男性型脱毛症の初期に、前頭部や頭頂部に痒みがみられることが知られ ているが、このときに搔くことが脱毛の原因の一つに挙げられている。よって、脱毛症 の予防には、なるべく早くこの症状を抑える必要があることから、痒み抑制効果のある ものが望まれている。
特許文献 1 :特開昭 58 - 103310号公報 (請求項 1、第 1頁右欄第 18行一第 2頁左上 欄第 7行)
特許文献 2 :特表 2001— 520178号公報(要約、請求項 1、 7及び 11)
特許文献 3 :特開昭 61 - 263909号公報 (請求項 1、産業上の利用分野)
非特許文献 1 :薬学雑誌, 113 (4) , 307 - 315 (1993) (第 310頁、 Fig. 1及び第 31
3頁、 TABLE I)
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0006] 本発明は、従来育毛成分として用いられていないショーガオールを配合した育毛 剤組成物及び痒み抑制剤を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0007] 本発明は、以下の発明を包含する。
[0008] (1)ショーガオールを含有する育毛剤組成物。
[0009] (2)更に、カンゾゥ抽出物、キンセイソゥ抽出物、クジン抽出物、センプリ抽出物、トウ ガラシ抽出物、トウチヤ抽出物、ニンジン抽出物、ホコウェイ抽出物、ボタン抽出物、 ミカン抽出物、イソプロピルメチルフエノール、グリチルリチン酸又はその誘導体、ダリ チルレチン酸又はその誘導体、セファランチン、トコフエロール類又はその誘導体、ヒ ノキチオール、ペンタデカン酸又はその誘導体、及びミノキシジルカ なる群力 選 ばれる少なくとも 1種を含有する前記(1)に記載の育毛剤組成物。
[0010] (3)更に、キンセイソゥ抽出物、クジン抽出物、センプリ抽出物、トウチヤ抽出物、ニン ジン抽出物、ホコウェイ抽出物、ボタン抽出物及びミカン抽出物力もなる群力も選ば れる少なくとも 1種を含有する前記(1)に記載の育毛剤組成物。
[0011] (4)エアゾール容器に充填された前記(1)一 (3)の 、ずれかに記載の育毛剤組成物
[0012] (5)ショーガオールを含有する痒み抑制剤。
[0013] (6)更に、カンゾゥ抽出物、キンセイソゥ抽出物、クジン抽出物、センプリ抽出物、トウ ガラシ抽出物、トウチヤ抽出物、ニンジン抽出物、ホコウェイ抽出物、ボタン抽出物、 ミカン抽出物、イソプロピルメチルフエノール、グリチルリチン酸又はその誘導体、ダリ チルレチン酸又はその誘導体、セファランチン、トコフエロール類又はその誘導体、ヒ ノキチオール、ペンタデカン酸又はその誘導体、及びミノキシジルカ なる群力 選 ばれる少なくとも 1種を含有する前記(5)に記載の痒み抑制剤。
[0014] (7)更に、キンセイソゥ抽出物、クジン抽出物、センプリ抽出物、トウチヤ抽出物、ニン ジン抽出物、ホコウェイ抽出物、ボタン抽出物及びミカン抽出物力もなる群力も選ば れる少なくとも 1種を含有する前記(5)に記載の痒み抑制剤。
[0015] (8)エアゾール容器に充填された前記(5)— (7)の 、ずれかに記載の痒み抑制剤。
発明の効果
[0016] 本発明によれば、従来育毛成分として用いられて ヽな 、ショーガオールを配合した 育毛剤組成物が提供される。また、特定の成分を併せて配合するか、あるいはエアゾ ール製剤とすれば、有効成分であるショーガオールの安定性を向上させることができ る。更に本発明によれば、従来知られていない、ショーガオールを配合した痒み抑制 剤が提供される。
発明を実施するための最良の形態
[0017] 以下、本発明を詳細に説明する。
[0018] 本発明に用いるショーガオールは、次式:
[化 1]
[0019] (式中、 nは整数、通常 1一 8、好ましくは 4一 8を表す。 )
で示される化合物の総称であり、分解により生成するアルデヒドの炭素数 (n+ 2)に 応じて、 [3] ショーガオール(n= l)、 [4] ショーガオール(n= 2)、 [5]—シヨーガ オール(n= 3)、 [6] ショーガオール(n=4)、 [8] ショーガオール(n= 6)、 [10]— ショーガオール(n= 8)と呼ばれる。
[0020] 本発明に用いるショーガオールとしては、特に制限はないが、好ましくは [6]、 [8] 、 [10] ショーガオール、更に好ましくは [6] ショーガオールが挙げられる。
[0021] ショーガオールは、公知の合成法又は抽出法により製造することができる。合成法
としては、例えば特許第 2780316号公報(実施例 1及び参考例)に記載の方法が挙 げられ、抽出法としては、例えば Biol. Pharm. Bull. , 25 (9) , 1183— 1187 (200 2) (第 1184頁、 Extraction, Fractionation and Isolationの項)に記載の方法 が挙げられる。
[0022] ショーガオールは人体に対して毒性を示さないので、本発明の育毛剤組成物にお ける配合量について特に制限はないが、本発明の育毛剤組成物の全量に対して通 常 0. 00001— 0. 1重量%であり、育毛効果、経済性、刺激性の点で、 0. 0001— 0 . 01重量%であることが好ましい。
[0023] 本発明の育毛剤組成物には、有効成分であるショーガオールの安定性向上等の 点から、カンゾゥ抽出物、キンセイソゥ抽出物、クジン抽出物、センプリ抽出物、トウガ ラシ抽出物、トウチヤ抽出物、ニンジン抽出物、ホコウェイ抽出物、ボタン抽出物、ミカ ン抽出物、イソプロピルメチルフエノール、グリチルリチン酸又はその誘導体、グリチ ルレチン酸又はその誘導体、セファランチン、トコフエロール類又はその誘導体、ヒノ キチオール、ペンタデカン酸又はその誘導体、及びミノキシジルカ なる群力 選ば れる少なくとも 1種、特にキンセイソゥ抽出物、クジン抽出物、センプリ抽出物、トウチヤ 抽出物、ニンジン抽出物、ホコウェイ抽出物、ボタン抽出物及びミカン抽出物力 な る群力 選ばれる少なくとも 1種を含有することが好ま 、。これらの成分の配合量 (合 計)は、育毛剤組成物の全量に対して通常 0. 00001— 50重量%、好ましくは 0. 00 01— 5重量%であり、ショーガオールとこれらの成分の配合量 (合計)との重量比は、 通常 10000 : 1—1 : 5000000、好まし <は 100: 1— 1: 50000であり、更に好まし < は 10 : 1— 1 : 10000である。
[0024] 前記生薬抽出物の原料となる生薬 (植物)のうち、カンゾゥ (甘草)とは、マメ科(
Leguminosae の; yンゾゥ (ulvcvrrhiza uralensisト ischer、 Glvcvrrhiza glabra Linne又 はその他同属植物)のことであり、特に根及びストロン又は葉を用いるのが好ましい。 キンセィソゥ(金星草)としては、例えばゥラボシ科 (Polvpodiaceae)のノキシノブ ( Lepisorus thunbergianus (Kaulr. Ching)などの Lepisorusfe植物又は Phvmatopsis grifflhiana (Hook.) J. Sm.などの Phvmatopsis属植物が举げられ、特に全草を用いる のが好ましい。クジン(苦参)とは、マメ科(Le¾iminosae.)のクララ(So_phora flavescens
Aiton)のことであり、特に根の部位を用いるのが好ましい。センプリ(当薬)とは、リンド ゥ科 (Gentianaceae)のセンブリ (Swertia iaponica Makino)のことであり、特に全草を用 いるのが好ましい。トウガラシ (番椒)とは、ナス科(Solanaceae)のトウガラシ(Capsicum
し)又はその変種、品種のことであり、特に果実を用いるのが好ましレ、。トウ テャ (藤茶)とは、ブドウ科 (Vitaceae)の AmpeloDsis grossedentata (Hand— Mazz) W. T. Wangのことであり、特に枝葉の部位を用いるのが好ましい。ニンジン(人参)とは、 ゥコギ科(Araliaceae)のォタネニンジン(Panax ginseng C.A.Mever)のこ であり、特 に根の部位を用いるのが好ましい。ホコウェイ (蒲公英)としては、例えばキク科( Compositae)のモウコタンホポ (Taraxacum mongolicum Hand.— Mazz. Jなどの lam S l属植物が挙げられ、特に根の部位を用いるのが好ましい。ボタン (牡丹)と は、ボタン科 (Paeoniaceae)のボタン (Paeonia sufiruticosa Andrews)のことであり、特 に根皮を用いるのが好ましい。ミカンとしては、例えばミカン科 (aH MS)のゥンシュ ゥミカン(Citrus unshiu Markovich)などの Citrus属槭物が举げられ、特に果皮の部位 を用いるのが好ましい。これらの抽出溶媒としては、水、有機溶媒やこれらの混合物 などが利用できる力 安全性及び製剤中の相溶性の面から、水、エタノール、 1, 3- ブチレングリコール及びグリセリンの 1種又は 2種以上を選択するのが好ましい。
[0025] また、本発明における誘導体とは、アルカリ金属、アミン類などの塩類や、エステル 類を指す。
[0026] 本発明の育毛剤組成物に用いる基剤としては、化粧品組成物に常用されている任 意のものを用いることができ、例えば水、エタノール等の一価アルコール類、グリセリ ン、エチレングリコール等の多価アルコール類、油脂類、界面活性剤などを用いるこ とがでさる。
[0027] 本発明の育毛剤組成物には、その効果を損なわない限りにおいて、育毛作用を有 する他の成分や育毛剤又は整髪料に用いることができる成分を含有せしめることが でき、これらの成分としては、例えばホルモン類、ビタミン類、アミノ酸類、生薬エキス 類、色素、レゾルシン、冷感剤、湿潤剤、香料等が挙げられる。
[0028] 本発明の育毛剤組成物の剤形としては、液剤、エアゾール製剤、軟膏、クリーム、 ジエル、オイル、ノ ック、シャンプー、リンス、トリートメントが挙げられる。これらのうち、
エアゾール製剤は、有効成分であるショーガオールの安定性向上の点で好まし!/、。
[0029] 本発明の痒み抑制剤としては、飲食品、健康食品、保健機能食品 (特定保健用食 品、栄養機能食品)などによる飲用、医薬品などによる飲用や注射などによる投与、 医薬部外品やィ匕粧品などによる外用などが挙げられるが、選択的に、痒みが発生す る部位に直接塗布できる外用剤としての態様が好ましい。また、外用剤の剤形として は液剤、エアゾール製剤、軟膏、クリーム、ジエル、オイル、ノ ック、シャンプー、リンス
、トリートメントが挙げられる。これらのうち、エアゾール製剤は、ショーガオールの安定 性向上の点で好ましい。
[0030] 本発明の育毛剤組成物及び痒み抑制剤は、ヒトの頭皮又は動物の皮膚に適用し た場合、強力な育毛効果及び痒み抑制効果を発揮する。
[0031] 本明細書は、本願の優先権の基礎である特願 2003— 386834の明細書に記載さ れた内容を包含する。
実施例
[0032] 以下、製造例、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲 はこれらに限定されるものではない。また、実施例中の「%」は、特に記載されていな い限り、重量基準を表すものとする。
[0033] (製造例 1) [6] ショーガオールの製造
アセトン 300mlにノ ニリン 100. Ogを溶解させ、 15%水酸ィ匕カリウム水溶液 350ml を加え 12時間撹拌した。この後反応混合物を冷水に注ぎ、希塩酸を用いて弱酸性と した後に、析出した固体を濾取した。濾別した固体を酢酸ェチルー n キサン系で 結晶化したところ、黄色の固体としてデヒドロジンゲロン 93. 4g (収率 74%)を得た。
[0034] 次にカリウム tert ブトキシド 325gのテトラヒドロフラン溶液に 40°C下でデヒドロジン ゲロン 200gのテトラヒドロフラン溶液を 40分かけて滴下し、更に 2時間撹拌した。次 に— 55°C下で反応混合物にカプロンアルデヒド 366mlのテトラヒドロフラン溶液を 1時 間かけて滴下し、更に 3時間撹拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、 3N—塩酸を用い て弱酸性とした後に、酢酸ェチルで抽出し、水洗し、乾燥した。抽出溶液の溶媒を留 去し、酢酸ェチルー n キサン系で結晶化した。濾別したィ匕合物をトルエンで 2回再 結晶したところ、淡黄色の固体としてデヒドロジンゲロール 202g (収率 67%)を得た。
[0035] 次にデヒドロジンゲロール 170gのテトラヒドロフラン溶液にラネーニッケル 67. 5gを 加え、理論量の水素を吸収させた後、セライトを用いてラネーニッケルを濾別し、濾液 を濃縮した。濃縮物を酢酸ェチルー n—へキサン系で結晶化したところ、白色の固体と して [6]—ジンゲロール 150g (収率 87. 8%)を得た。
[0036] 次に [6]—ジンゲロールと p—トルエンスルホン酸及び無水硫酸ナトリウムのベンゼン 懸濁溶液を 60分間加熱還流した。反応終了後、固体を濾別し、濾液を酢酸ェチル で希釈した後、水洗し、乾燥し、濃縮した。濃縮物をシリカゲルクロマトグラフィー(クロ 口ホルム:へキサン:酢酸ェチル = 5 : 5 : 1)で分離精製し、 [6]—ショーガオール 17. 7g (収率 75%)を得た。
[0037] (実施例 1)ショーガオールの育毛効果
50vol%エタノールに製造例 1で得た [6 ]—ショ一ガオールを濃度が、それぞれ 0. 0001vol%、 0. 001vol%、 0. 01 vol%となるように溶解した。
[0038] このようにして得られたショーガオール溶液につ!、て、以下のようにして、育毛試験 を行った。
[0039] (育毛試験)
C3H/HeN雄性マウス(8週齢)の背部を電気ノ リカン及び電気シェーバーにて 除毛し、除毛翌日力 薬物を 1日 1回 21日間 (100 μ LZマウス Ζ日)塗布した。経時 的にデジタルカメラで撮影した画像を画像解析ソフト Photoshop (Adobe社の登録商 標)にて処理後、 TIFFファイルに変換し、画像解析 (NIH image)により毛回復率(毛 メ IJりをした面積に対する毛が再生した面積の割合)を計測した。
[0040] 結果を表 1に示す。
[表 1]
コン ト ショーガオール (vol%)
経過日数
ローノレ * 0. 0001 0. 001 0. 01
0 0 0 0 0
7 0 0 0 0
11 0 0 0. 27 0
14 1. 64 3. 16 5. 26 4. 26
16 10. 17 15. 93 18. 74 21. 02
18 30. 17 40. 38 53. 23 51. 6
22 56. 22 71. 48 81. 65 79. 8
ガオール無添加
(実施例 2— 12)ショーガオールの安定性試験
表 2に示す組成のショーガオール溶液を調製、ガラス瓶に密封した後、 50°Cの環 境下 1ヶ月間保存した。試験前後の [6]—ショーガオール量を HPLC分析により定量 し、 [6] -ショーガオールの残存率を算出した。結果を表 2に示す。
[表 2]
実 施 例
2 3 4 5 6 7 8 9 1 0 1 1 1 2
[6]-ショーガオ一ル 0, 001 0, 001 0, 001 0.001 0.001 0.001 0.001 0,001 0.001 0.001 0.001 ボタンピ抽出物 2, 000 2.000 一 一 - 一 ― 一 一 センプリ抽出物 - 一 1.000 1.000 一 一 一 - 一 一 ― ニンジン抽出物 一 一 0.500 - 0.500 - 一 - 一 一 トウチヤ抽出物 一 一 一 一 - 0.050 一 一 一 一 成分 (%) BHT - 一 一 一 一 0.050 一 一 一 ― ホコウェイ抽出物 一 一 一 一 - 一 - 0.050 一 一 クジン抽出物 一 一 一 一 ― 一 - 0, 500 一 ― キンセイソゥ抽出物 一 一 ― 一 - 一 一 - 一 0.050 一 ミカン果皮抽出物 - 一 - 一 ― 一 一 - - - 1.000
50vol%エタノール 99.999 97.999 96.499 98.999 99.499 99.949 99.949 99, 949 99* 499 99, 949 98.999
[6]—ンヨーガオール残存率 (%) 63.0 97, 1 97.2 92.8 85.8 96.5 84,8 87.3 92.6 86, 3 89,0
[0042] (実施例 13)エアゾール製剤によるショーガオールの安定ィ匕
以下の成分を混合した液体を原液とした。
[0043] (原液の組成)
[6]—ショーガオール 0. 01%
50vol%エタノール 99. 99%
原液をガラス瓶に密封してコントロールとした。原液 66. 7%に対し、ジメチルエー テル 33. 3%をカ卩えてエアゾール製剤とし、これをエアゾール缶に充填して実施例と した。
[0044] 試料を 50°C環境下に 1ヶ月間保存し、試験前後の [6]—ショーガオール量を HPLC 分析により定量し、 [6]—ショーガオールの残存率を算出した。
[0045] その結果、 [6]—ショーガオール残存率は、コントロールでは 82. 8%であり、実施 例では 100. 9%であった。
[0046] (実施例 14)ショーガオールの痒み抑制効果
50vol%エタノールに製造例 1で得た [6 ]—ショ一ガオールを濃度が、それぞれ 0.
O001vol%、 0. O01vol%、 0. 01 vol%となるように溶解した。
[0047] このようにして得られたショーガオール溶液につ!、て、以下のようにして、痒み抑制 試験を行った。
[0048] (痒み抑制試験)
ICRマウスに、 N—メチルー p—メトキシフエネチルァミンのホルムアルデヒド縮合物( compound 48/80)を頸背部にそれぞれ 50 μ gづっ皮内投与して痒みを誘発す るとともに、投与直後に前記のショーガオール溶液を 100 L塗布し、投与後 30分間 の背中への引搔き回数 (平均値)を測定することにより、痒み抑制効果を評価した。 結果を表 3に示す。
[表 3]
*ショーガオール無添加
[0049] 続 、て、様々な剤形による本発明の実施例を記す。
(実施例 1 5) ヘアートニック (%)
[6] 一ショーガオール 0. 0 0 1 センプリ抽出物 1. 0 0 トウチヤ抽出物 0. 5 0 ニンジン抽出物 0. 5 0 ホコウェイ抽出物 0. 5 0 ボタンピ抽出物 2. 0 〇 エタノール 50. 0 0 精製水 ノ ランス
(1 00とする)
[0051] 常法によりへアートニックを製造した。
(実施例 16) ヘアートニック (%)
[6] —ショーガオ一ノレ 0. 0 0 1 センブリ抽出物 1. 0 0 トウチヤ抽出物 0. 5 0 ニンジン抽出物 0. 5 0 ホコウェイ抽出物 0. 5 0 ボタンピ抽出物 2. 0 0 クヱン酸 0. 1 0 タエン酸ナトリウム 0. 0 4
1—メントール 0. 5 0 ェタノ一ノレ 50. 0 0 精製水 バランス
(1 00とする)
[0053] 常法によりへアートニックを製造した。
[0054]
(実施例 1 7) 育毛用エアゾ (%)
[6] 一ショーガオ一ル 0. 0 0 1 キンセイソゥ抽出物 1. 0 0 クジン抽出物 0. 5 0
0. 0 1 イソプロピルメチルフェノール 0. 1 0 セファランチン 0. 1 0 エ 一ノレ 2 1. 0 0 EDT A- 2N a 0. 0 3 中和剤 (ジイソプロパノールァミン) 0. 2 5 力ルボキシビニルポリマー 2 %水溶液 2. 5 0 香料 ( 1—メントールを含む) 0. 2 0 防腐剤 0. 1 0 精製水 バランス
( 1 00とする)
[0055] 前記成分を混合した原体 (粘度 12, 450cp) 66. 7%に対し、ジメチルエーテル 33 . 3%を加えてエアゾール製剤とし、これを噴射口径 0. 5mmのエアゾール缶に充填 して育毛用エアゾール製品を製造した(内圧: 4. 3kg/cm2、 at25°C)o
[0056]
(実施例 1 8) ヘアーリキッド (%)
[6] —ショーガオ一ル 0 . 0 1 カンゾゥ抽出物 0 . 1 0 トゥガラシ抽出物 0 . 5 0 ミカン抽出物 1 - 0 0 酢酸トコフエ口ール 0 . 2 0 ミノキシジノレ 1 . 0 0 ペンタデカン酸グリセリ ド 1 . 0 0 ポリオキシプロピレン (35) ブチルエーテルリン酸 1 0 . 0 0 ポリオキシプロピレン (40) ブチルエーテノレ 5 . 0 0 ポリビュルピロリ ドン/酢酸ビニル共重合体 0 . 5 0 ポリオキシエチレン (5 0) 硬化ヒマシ油 1 . 0 0 ェタノール 6 0 . 0 0 ォキシベンゾン 0 . 0 5 水酸化ナトリウム 0 . 1 6 ォクチルドデカノール 0 . 5 0 香料 0 . 0 5 色素 0 . 0 0 精製水 ノ ランス
(1 00と
[0057] 常法によりへアーリキッドを製造した。
[0058]
(実施例 1 9) ヘアーシャンプー (%)
[6] —ショーガオ一ル 0 - 0 00 1 ボタンピ抽出物 1 . 0 0 グリチルリチン酸ジ力リ ウム 0 . 1 0 ポリオキシエチレンラゥリルエーテル硫酸ナトリ ウム液 20 . 0 0
N—ヤシ油脂肪醆ァシルダルタミン酸トリエタノールァミン液 10 . 0 0 ヤシ油脂肪酸ァミ ドプロピルベタィン液 10 . 0 0 ャシ脂肪酸ジェタノールァミ ド 4 . 0 0 ジステアリン酸エチレングリコ一ノレ 2 . 0 0 カチオン化セノレロース 1 . 0 0 カチオン化グァ一ガム 0 - 2 0 ポリオキシエチレン (10) ステアリノレエ一テル 1 . 〇 0 メチルポリシロキサン 0 . 5 0 プロピレングリコーノレ 5 . 0 0
EDT A— 2 N a 0 . 3 0 パラォキシ安息香酸ヱステル 0 . 4 0 クェン酸 0 . 2 0 香料 0 . 3 0 精製水 ノ ランス
(1 00とする)
[0059] 常法によりへアーシヤンブーを製造した。
(実施例 20 ) ヘアートリートメント (%)
[6] —ショーガオール 0. 000 1 ボタンピ抽出物 1. 〇 0 ヒノキチオール 0. 1 0 塩化ステアリルトリメチルアンモニゥム 1. 00 塩化アルキルトリメチルアンモニゥム 1. 50 ポリオキシエチレン (20) セチルエーテル 0. 50 モノステアリン酸ポリオキシエチレン (20) ソルビタン 1. 00 セタノール 1. 50 ステアリルアルコール 1. 50 ォクチルドデカノール 1. 50 ラノリン誘導体 (ラノリン系カチオン) 0. 50 カチオン化セノレロース 1. 00 カチオン化グァーガム 0. 20 シリコーンエマノレシヨン 1. 00 グリセリン 2. 00 ジグリセリン 4. 00 プロピレングリコーノレ 1. 00 パラォキシ安息香酸エステル 0. 20 香料 0. 30 精製水 バランス
(100とする)
[0061] 常法によりへアートリートメントを製造した。
[0062] これらの処方においても、良好な育毛効果及び痒み抑制効果を有し、ショーガオ一 ルも安定に存在する、優れた育毛剤であった。
[0063] 本明細書中で引用した全ての刊行物、特許及び特許出願をそのまま参考として本 明細書中にとり入れるものとする。
産業上の利用可能性
[0064] 本発明は育毛剤及び痒み抑制剤の分野で利用される。