JPWO2019013154A1 - 液晶表示素子用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子 - Google Patents
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Abstract
本発明は、塗布性、硬化性、及び、低液晶汚染性に優れる液晶表示素子用シール剤を提供することを目的とする。また、本発明は、該液晶表示素子用シール剤を用いてなる上下導通材料及び液晶表示素子を提供することを目的とする。本発明は、硬化性樹脂と重合開始剤とを含有する液晶表示素子用シール剤であって、前記硬化性樹脂は、部分(メタ)アクリル変性ノボラック型エポキシ樹脂(A)と、部分(メタ)アクリル変性非ノボラック型エポキシ樹脂(B)と、非ノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート(C)とを含有し、前記部分(メタ)アクリル変性ノボラック型エポキシ樹脂(A)の含有量は、前記硬化性樹脂100重量部中において3重量部以上9重量部以下であり、前記部分(メタ)アクリル変性非ノボラック型エポキシ樹脂(B)の含有量は、前記硬化性樹脂100重量部中において25重量部以下であり、かつ、前記部分(メタ)アクリル変性ノボラック型エポキシ樹脂(A)に対する前記部分(メタ)アクリル変性非ノボラック型エポキシ樹脂(B)の比率が1以上であり、前記非ノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート(C)の含有量は、前記硬化性樹脂100重量部中において10重量部以上45重量部以下であり、前記部分(メタ)アクリル変性ノボラック型エポキシ樹脂(A)は、重量平均分子量が700以上2000以下である液晶表示素子用シール剤である。
Description
本発明は、塗布性、硬化性、及び、低液晶汚染性に優れる液晶表示素子用シール剤に関する。また、本発明は、該液晶表示素子用シール剤を用いてなる上下導通材料及び液晶表示素子に関する。
近年、液晶表示セル等の液晶表示素子の製造方法としては、タクトタイム短縮、使用液晶量の最適化といった観点から、特許文献1、特許文献2に開示されているような、光熱併用硬化型のシール剤を用いた滴下工法と呼ばれる液晶滴下方式が用いられている。
滴下工法では、まず、2枚の電極付き基板の一方に、ディスペンスにより長方形状のシールパターンを形成する。次いで、シール剤が未硬化の状態で液晶の微小滴を基板のシール枠内に滴下し、真空下で他方の基板を重ね合わせ、シール部に紫外線等の光を照射して仮硬化を行う。その後、加熱して本硬化を行い、液晶表示素子を作製する。現在この滴下工法が液晶表示素子の製造方法の主流となっている。
滴下工法では、まず、2枚の電極付き基板の一方に、ディスペンスにより長方形状のシールパターンを形成する。次いで、シール剤が未硬化の状態で液晶の微小滴を基板のシール枠内に滴下し、真空下で他方の基板を重ね合わせ、シール部に紫外線等の光を照射して仮硬化を行う。その後、加熱して本硬化を行い、液晶表示素子を作製する。現在この滴下工法が液晶表示素子の製造方法の主流となっている。
ところで、携帯電話、携帯ゲーム機等、各種液晶パネル付きモバイル機器が普及している現代において、装置の小型化は最も求められている課題である。小型化の手法として、液晶表示部の狭額縁化が挙げられ、例えば、シール部の位置をブラックマトリックス下に配置することが行われている(以下、狭額縁設計ともいう)。
このような狭額縁設計に伴い、液晶表示素子において、画素領域からシール剤までの距離が近くなっており、シール剤によって液晶が汚染されることによる表示むらが生じやすくなっているという問題があった。
このような狭額縁設計に伴い、液晶表示素子において、画素領域からシール剤までの距離が近くなっており、シール剤によって液晶が汚染されることによる表示むらが生じやすくなっているという問題があった。
本発明は、塗布性、硬化性、及び、低液晶汚染性に優れる液晶表示素子用シール剤を提供することを目的とする。また、本発明は、該液晶表示素子用シール剤を用いてなる上下導通材料及び液晶表示素子を提供することを目的とする。
本発明は、硬化性樹脂と重合開始剤とを含有する液晶表示素子用シール剤であって、上記硬化性樹脂は、部分(メタ)アクリル変性ノボラック型エポキシ樹脂(A)と、部分(メタ)アクリル変性非ノボラック型エポキシ樹脂(B)と、非ノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート(C)とを含有し、上記部分(メタ)アクリル変性ノボラック型エポキシ樹脂(A)の含有量は、上記硬化性樹脂100重量部中において3重量部以上9重量部以下であり、上記部分(メタ)アクリル変性非ノボラック型エポキシ樹脂(B)の含有量は、上記硬化性樹脂100重量部中において25重量部以下であり、かつ、上記部分(メタ)アクリル変性ノボラック型エポキシ樹脂(A)に対する上記部分(メタ)アクリル変性非ノボラック型エポキシ樹脂(B)の比率が1以上であり、上記非ノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート(C)の含有量は、上記硬化性樹脂100重量部中において10重量部以上45重量部以下であり、上記部分(メタ)アクリル変性ノボラック型エポキシ樹脂(A)は、重量平均分子量が700以上2000以下である液晶表示素子用シール剤である。
以下に本発明を詳述する。
以下に本発明を詳述する。
本発明者は、液晶表示素子用シール剤の低液晶汚染性を向上させるため、硬化性樹脂として、比較的分子量の高い部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂を用いることを検討した。しかしながら、このような硬化性樹脂を用いた場合、得られる液晶表示素子用シール剤が塗布性や硬化性に劣るものとなることがあった。そこで本発明者は、部分(メタ)アクリル変性ノボラック型エポキシ樹脂と、部分(メタ)アクリル変性非ノボラック型エポキシ樹脂と、非ノボラック型エポキシ(メタ)アクリレートとを、それぞれ特定の含有割合となるように組み合わせて用いることを検討した。その結果、塗布性、硬化性、及び、低液晶汚染性に優れる液晶表示素子用シール剤が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の液晶表示素子用シール剤は、硬化性樹脂を含有する。
上記硬化性樹脂は、部分(メタ)アクリル変性ノボラック型エポキシ樹脂(A)(以下、「(A)成分」ともいう)と、部分(メタ)アクリル変性非ノボラック型エポキシ樹脂(B)(以下、「(B)成分」ともいう)と、非ノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート(C)(以下、「(C)成分」ともいう)とを含有する。上記(A)成分と上記(B)成分と上記(C)成分とを、含有割合がそれぞれ後述する範囲となるように含有することにより、本発明の液晶表示素子用シール剤は、塗布性、硬化性、及び、低液晶汚染性に優れるものとなる。
なお、本明細書において、上記「部分(メタ)アクリル変性ノボラック型エポキシ樹脂」は、ノボラック型エポキシ樹脂の一部のエポキシ基が(メタ)アクリル酸と反応し、(メタ)アクリロイル基が導入されたものを意味する。
上記「部分(メタ)アクリル変性非ノボラック型エポキシ樹脂」は、ノボラック型でないエポキシ樹脂(以下、「非ノボラック型エポキシ樹脂」ともいう)の一部のエポキシ基が(メタ)アクリル酸と反応し、(メタ)アクリロイル基が導入されたものを意味する。
上記「非ノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート」は、非ノボラック型エポキシ樹脂の全部のエポキシ基が(メタ)アクリル酸と反応し、(メタ)アクリロイル基が導入されたものを意味する。
上記「(メタ)アクリル」は、アクリル又はメタクリルを意味し、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート又はメタクリレートを意味し、「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイル又はメタクリロイルを意味する。
上記硬化性樹脂は、部分(メタ)アクリル変性ノボラック型エポキシ樹脂(A)(以下、「(A)成分」ともいう)と、部分(メタ)アクリル変性非ノボラック型エポキシ樹脂(B)(以下、「(B)成分」ともいう)と、非ノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート(C)(以下、「(C)成分」ともいう)とを含有する。上記(A)成分と上記(B)成分と上記(C)成分とを、含有割合がそれぞれ後述する範囲となるように含有することにより、本発明の液晶表示素子用シール剤は、塗布性、硬化性、及び、低液晶汚染性に優れるものとなる。
なお、本明細書において、上記「部分(メタ)アクリル変性ノボラック型エポキシ樹脂」は、ノボラック型エポキシ樹脂の一部のエポキシ基が(メタ)アクリル酸と反応し、(メタ)アクリロイル基が導入されたものを意味する。
上記「部分(メタ)アクリル変性非ノボラック型エポキシ樹脂」は、ノボラック型でないエポキシ樹脂(以下、「非ノボラック型エポキシ樹脂」ともいう)の一部のエポキシ基が(メタ)アクリル酸と反応し、(メタ)アクリロイル基が導入されたものを意味する。
上記「非ノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート」は、非ノボラック型エポキシ樹脂の全部のエポキシ基が(メタ)アクリル酸と反応し、(メタ)アクリロイル基が導入されたものを意味する。
上記「(メタ)アクリル」は、アクリル又はメタクリルを意味し、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート又はメタクリレートを意味し、「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイル又はメタクリロイルを意味する。
上記(A)成分は、ノボラック型であるため、低液晶汚染性の観点から分子量を比較的高くしても粘度上昇が緩やかであり、塗布性を悪化させ難い。
上記(A)成分は、重量平均分子量の下限が700、上限が2000である。上記(A)成分の重量平均分子量が700以上であることにより、得られる液晶表示素子用シール剤が低液晶汚染性に優れるものとなる。上記(A)成分の重量平均分子量が2000以下であることにより、得られる液晶表示素子用シール剤が塗布性に優れるものとなる。上記(A)成分の重量平均分子量の好ましい下限は750、好ましい上限は1500、より好ましい下限は800、より好ましい上限は1200である。
なお、本明細書において、上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で溶媒としてテトラヒドロフランを用いて測定を行い、ポリスチレン換算により求められる値である。GPCによってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定する際のカラムとしては、例えば、Shodex LF−804(昭和電工社製)等が挙げられる。
上記(A)成分は、重量平均分子量の下限が700、上限が2000である。上記(A)成分の重量平均分子量が700以上であることにより、得られる液晶表示素子用シール剤が低液晶汚染性に優れるものとなる。上記(A)成分の重量平均分子量が2000以下であることにより、得られる液晶表示素子用シール剤が塗布性に優れるものとなる。上記(A)成分の重量平均分子量の好ましい下限は750、好ましい上限は1500、より好ましい下限は800、より好ましい上限は1200である。
なお、本明細書において、上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で溶媒としてテトラヒドロフランを用いて測定を行い、ポリスチレン換算により求められる値である。GPCによってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定する際のカラムとしては、例えば、Shodex LF−804(昭和電工社製)等が挙げられる。
上記(A)成分としては、例えば、部分(メタ)アクリル変性フェノールノボラック型エポキシ樹脂、部分(メタ)アクリル変性オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、部分(メタ)アクリル変性ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂、部分(メタ)アクリル変性ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、部分(メタ)アクリル変性ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。なかでも、部分(メタ)アクリル変性フェノールノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
上記(A)成分は、ノボラック型エポキシ樹脂の一部のエポキシ基を、常法に従って塩基性触媒の存在下で(メタ)アクリル酸と反応させることによって、上記(A)成分とノボラック型エポキシ樹脂とノボラック型エポキシ(メタ)アクリレートとの混合物中に得ることができる。
なお、本明細書において上記「ノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート」は、ノボラック型エポキシ樹脂の全部のエポキシ基が(メタ)アクリル酸と反応し、(メタ)アクリロイル基が導入されたものを意味する。
なお、本明細書において上記「ノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート」は、ノボラック型エポキシ樹脂の全部のエポキシ基が(メタ)アクリル酸と反応し、(メタ)アクリロイル基が導入されたものを意味する。
上記(A)成分の原料となるノボラック型エポキシ樹脂としては、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。
上記(A)成分の含有量は、上記硬化性樹脂100重量部中において、下限が3重量部、上限が9重量部である。上記(A)成分の含有量が3重量部以上であることにより、得られる液晶表示素子用シール剤が低液晶汚染性に優れるものとなる。上記(A)成分の含有量が9重量部以下であることにより、得られる液晶表示素子用シール剤が塗布性に優れるものとなる。上記(A)成分の含有量の好ましい下限は4重量部、好ましい上限は8重量部、より好ましい上限は7重量部である。
上記(B)成分としては、例えば、部分(メタ)アクリル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂、部分(メタ)アクリル変性ビスフェノールF型エポキシ樹脂、部分(メタ)アクリル変性ビスフェノールE型エポキシ樹脂、部分(メタ)アクリル変性ビスフェノールS型エポキシ樹脂、部分(メタ)アクリル変性2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂、部分(メタ)アクリル変性水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、部分(メタ)アクリル変性プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、部分(メタ)アクリル変性レゾルシノール型エポキシ樹脂、部分(メタ)アクリル変性ビフェニル型エポキシ樹脂、部分(メタ)アクリル変性スルフィド型エポキシ樹脂、部分(メタ)アクリル変性ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、部分(メタ)アクリル変性ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、部分(メタ)アクリル変性ナフタレン型エポキシ樹脂、部分(メタ)アクリル変性グリシジルアミン型エポキシ樹脂、部分(メタ)アクリル変性アルキルポリオール型エポキシ樹脂、部分(メタ)アクリル変性ゴム変性型エポキシ樹脂等が挙げられる。なかでも、部分(メタ)アクリル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂が好ましい。
上記(B)成分は、非ノボラック型エポキシ樹脂の一部のエポキシ基を、常法に従って塩基性触媒の存在下で(メタ)アクリル酸と反応させることによって、上記(B)成分と非ノボラック型エポキシ樹脂と非ノボラック型エポキシ(メタ)アクリレートとの混合物中に得ることができる。
上記(B)成分の原料となる非ノボラック型エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スルフィド型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、アルキルポリオール型エポキシ樹脂、ゴム変性型エポキシ樹脂等が挙げられる。
上記(B)成分の含有量は、上記硬化性樹脂100重量部中において、上限が25重量部である。上記硬化性樹脂100重量部中における上記(B)成分の含有量が25重量部以下であることにより、得られる液晶表示素子用シール剤が低液晶汚染性に優れるものとなる。上記硬化性樹脂100重量部中における上記(B)成分の含有量の好ましい上限は22重量部、より好ましい上限は20重量部である。
また、上記(A)成分に対する上記(B)成分の比率は1以上である。上記(A)成分に対する上記(B)成分の比率を1以上とすることにより、得られる液晶表示素子用シール剤が塗布性に優れるものとなる。上記(A)成分に対する上記(B)成分の比率の好ましい下限は1.2、より好ましい下限は1.5である。
なお、「上記(A)成分に対する上記(B)成分の比率」は、上記(B)成分の含有量/上記(A)成分の含有量を意味する。
また、上記(A)成分に対する上記(B)成分の比率は1以上である。上記(A)成分に対する上記(B)成分の比率を1以上とすることにより、得られる液晶表示素子用シール剤が塗布性に優れるものとなる。上記(A)成分に対する上記(B)成分の比率の好ましい下限は1.2、より好ましい下限は1.5である。
なお、「上記(A)成分に対する上記(B)成分の比率」は、上記(B)成分の含有量/上記(A)成分の含有量を意味する。
上記(C)成分としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF型エポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールE型エポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールS型エポキシ(メタ)アクリレート、2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、レゾルシノール型エポキシ(メタ)アクリレート、ビフェニル型エポキシ(メタ)アクリレート、スルフィド型エポキシ(メタ)アクリレート、ジフェニルエーテル型エポキシ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエン型エポキシ(メタ)アクリレート、ナフタレン型エポキシ(メタ)アクリレート、グリシジルアミン型エポキシ(メタ)アクリレート、アルキルポリオール型エポキシ(メタ)アクリレート、ゴム変性型エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。なかでも、ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレートが好ましい。
上記(C)成分は、非ノボラック型エポキシ樹脂の全部のエポキシ基を、常法に従って塩基性触媒の存在下で(メタ)アクリル酸と反応させることによって得ることができる。
上記(C)成分の原料となる非ノボラック型エポキシ樹脂としては、上記(B)成分の原料となる非ノボラック型エポキシ樹脂と同様のものが挙げられる。
上記(C)成分の原料となる非ノボラック型エポキシ樹脂としては、上記(B)成分の原料となる非ノボラック型エポキシ樹脂と同様のものが挙げられる。
上記(C)成分の含有量は、上記硬化性樹脂100重量部中において、下限が10重量部、上限が45重量部である。上記硬化性樹脂100重量部中における上記(C)成分の含有量が10重量部以上であることにより、得られる液晶表示素子用シール剤が光硬化性に優れるものとなる。上記(C)成分の含有量が45重量部以下であることにより、得られる液晶表示素子用シール剤が接着性に優れるものとなる。上記硬化性樹脂100重量部中における上記(C)成分の含有量の好ましい下限は14重量部、より好ましい下限は18重量部である。
本発明の液晶表示素子用シール剤は、本発明の目的を阻害しない範囲において、上記硬化性樹脂として、更に、その他の重合性化合物を含有してもよい。
上記その他の重合性化合物としては、例えば、上述したノボラック型エポキシ樹脂や、上述した非ノボラック型エポキシ樹脂や、上述したノボラック型エポキシ(メタ)アクリレートや、その他の(メタ)アクリル化合物等が挙げられる。
上記その他の重合性化合物としては、例えば、上述したノボラック型エポキシ樹脂や、上述した非ノボラック型エポキシ樹脂や、上述したノボラック型エポキシ(メタ)アクリレートや、その他の(メタ)アクリル化合物等が挙げられる。
上記その他の(メタ)アクリル化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸に水酸基を有する化合物を反応させることにより得られる(メタ)アクリル酸エステル化合物、イソシアネート化合物に水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記その他の(メタ)アクリル化合物は、反応性の観点から、1分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上有するものが好ましい。
上記その他の(メタ)アクリル化合物は、反応性の観点から、1分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上有するものが好ましい。
上記(メタ)アクリル酸エステル化合物のうち単官能のものとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ビシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、イミド(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチル2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェート、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、上記(メタ)アクリル酸エステル化合物のうち2官能のものとしては、例えば、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタジエニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、カーボネートジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエーテルジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエステルジオールジ(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリブタジエンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、上記(メタ)アクリル酸エステル化合物のうち3官能以上のものとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、イソシアネート化合物に対して水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を、触媒量のスズ系化合物存在下で反応させることによって得ることができる。
上記イソシアネート化合物としては、例えば、イソホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、水添MDI、ポリメリックMDI、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、水添XDI、リジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート等が挙げられる。
また、上記イソシアネート化合物としては、ポリオールと過剰のイソシアネート化合物との反応により得られる鎖延長されたイソシアネート化合物も使用することができる。
上記ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、トリメチロールプロパン、カーボネートジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカプロラクトンジオール等が挙げられる。
上記ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、トリメチロールプロパン、カーボネートジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカプロラクトンジオール等が挙げられる。
上記水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体としては、例えば、ヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレート、二価のアルコールのモノ(メタ)アクリレート、三価のアルコールのモノ(メタ)アクリレート又はジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記ヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記二価のアルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
上記三価のアルコールとしては、例えば、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン等が挙げられる。
上記ヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記二価のアルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
上記三価のアルコールとしては、例えば、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン等が挙げられる。
上記その他の(メタ)アクリル化合物は、液晶汚染を抑制する観点から、−OH基、−NH−基、−NH2基等の水素結合性のユニットを有するものが好ましい。
本発明の液晶表示素子用シール剤は、重合開始剤を含有する。
上記重合開始剤としては、例えば、ラジカル重合開始剤やカチオン重合開始剤等が挙げられる。
上記重合開始剤としては、例えば、ラジカル重合開始剤やカチオン重合開始剤等が挙げられる。
上記ラジカル重合開始剤としては、光照射によりラジカルを発生する光ラジカル重合開始剤や、加熱によりラジカルを発生する熱ラジカル重合開始剤を用いることができる。
上記光ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン化合物、アセトフェノン化合物、アシルフォスフィンオキサイド化合物、チタノセン化合物、オキシムエステル化合物、ベンゾインエーテル化合物、チオキサントン化合物等が挙げられる。
上記光ラジカル重合開始剤としては、具体的には例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン、1,2−(ジメチルアミノ)−2−((4−メチルフェニル)メチル)−1−(4−(4−モルホリニル)フェニル)−1−ブタノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、1−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、1−(4−(フェニルチオ)フェニル)−1,2−オクタンジオン2−(O−ベンゾイルオキシム)、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等が挙げられる。
上記光ラジカル重合開始剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記光ラジカル重合開始剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記熱ラジカル重合開始剤としては、例えば、アゾ化合物、有機過酸化物等からなるものが挙げられる。なかでも、高分子アゾ化合物からなる開始剤(以下、「高分子アゾ開始剤」ともいう)が好ましい。
上記熱ラジカル重合開始剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
なお、本明細書において高分子アゾ化合物とは、アゾ基を有し、熱によって(メタ)アクリロイル基を硬化させることができるラジカルを生成する、数平均分子量が300以上の化合物を意味する。
上記熱ラジカル重合開始剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
なお、本明細書において高分子アゾ化合物とは、アゾ基を有し、熱によって(メタ)アクリロイル基を硬化させることができるラジカルを生成する、数平均分子量が300以上の化合物を意味する。
上記高分子アゾ化合物の数平均分子量の好ましい下限は1000、好ましい上限は30万である。上記高分子アゾ化合物の数平均分子量がこの範囲であることにより、液晶汚染を抑制しつつ、硬化性樹脂と容易に混合することができる。上記高分子アゾ化合物の数平均分子量のより好ましい下限は5000、より好ましい上限は10万であり、更に好ましい下限は1万、更に好ましい上限は9万である。
なお、本明細書において、上記数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で溶媒としてテトラヒドロフランを用いて測定を行い、ポリスチレン換算により求められる値である。GPCによってポリスチレン換算による数平均分子量を測定する際のカラムとしては、例えば、Shodex LF−804(昭和電工社製)等が挙げられる。
なお、本明細書において、上記数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で溶媒としてテトラヒドロフランを用いて測定を行い、ポリスチレン換算により求められる値である。GPCによってポリスチレン換算による数平均分子量を測定する際のカラムとしては、例えば、Shodex LF−804(昭和電工社製)等が挙げられる。
上記高分子アゾ化合物としては、例えば、アゾ基を介してポリアルキレンオキサイドやポリジメチルシロキサン等のユニットが複数結合した構造を有するものが挙げられる。
上記アゾ基を介してポリアルキレンオキサイド等のユニットが複数結合した構造を有する高分子アゾ化合物としては、ポリエチレンオキサイド構造を有するものが好ましい。
上記高分子アゾ化合物としては、具体的には例えば、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)とポリアルキレングリコールの重縮合物や、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)と末端アミノ基を有するポリジメチルシロキサンの重縮合物等が挙げられる。
上記高分子アゾ化合物のうち市販されているものとしては、例えば、VPE−0201、VPE−0401、VPE−0601、VPS−0501、VPS−1001(いずれも富士フイルム和光純薬社製)等が挙げられる。
また、高分子ではないアゾ化合物として市販されているものとしては、例えば、V−65、V−501(いずれも富士フイルム和光純薬社製)等が挙げられる。
上記アゾ基を介してポリアルキレンオキサイド等のユニットが複数結合した構造を有する高分子アゾ化合物としては、ポリエチレンオキサイド構造を有するものが好ましい。
上記高分子アゾ化合物としては、具体的には例えば、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)とポリアルキレングリコールの重縮合物や、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)と末端アミノ基を有するポリジメチルシロキサンの重縮合物等が挙げられる。
上記高分子アゾ化合物のうち市販されているものとしては、例えば、VPE−0201、VPE−0401、VPE−0601、VPS−0501、VPS−1001(いずれも富士フイルム和光純薬社製)等が挙げられる。
また、高分子ではないアゾ化合物として市販されているものとしては、例えば、V−65、V−501(いずれも富士フイルム和光純薬社製)等が挙げられる。
上記有機過酸化物としては、例えば、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシエステル、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート等が挙げられる。
上記カチオン重合開始剤としては、光カチオン重合開始剤が好適に用いられる。
上記光カチオン重合開始剤は、光照射によりプロトン酸又はルイス酸を発生するものであれば特に限定されず、イオン性光酸発生タイプのものであってもよいし、非イオン性光酸発生タイプであってもよい。
上記光カチオン重合開始剤は、光照射によりプロトン酸又はルイス酸を発生するものであれば特に限定されず、イオン性光酸発生タイプのものであってもよいし、非イオン性光酸発生タイプであってもよい。
上記光カチオン重合開始剤としては、例えば、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ハロニウム塩、芳香族スルホニウム塩等のオニウム塩類、鉄−アレン錯体、チタノセン錯体、アリールシラノール−アルミニウム錯体等の有機金属錯体類等が挙げられる。
上記光カチオン重合開始剤のうち市販されているものとしては、例えば、アデカオプトマーSP−150、アデカオプトマーSP−170(いずれもADEKA社製)等が挙げられる。
上記重合開始剤の含有量は、上記硬化性樹脂100重量部に対して、好ましい下限が0.01重量部、好ましい上限が10重量部である。上記重合開始剤の含有量がこの範囲であることにより、得られる液晶表示素子用シール剤が液晶汚染を抑制しつつ、保存安定性や硬化性により優れるものとなる。上記重合開始剤の含有量のより好ましい下限は0.1重量部、より好ましい上限は5重量部である。
本発明の液晶表示素子用シール剤は、熱硬化剤を含有することが好ましい。
上記熱硬化剤としては、例えば、有機酸ヒドラジド、イミダゾール誘導体、アミン化合物、多価フェノール系化合物、酸無水物等が挙げられる。なかでも、固形の有機酸ヒドラジドが好適に用いられる。
上記熱硬化剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記熱硬化剤としては、例えば、有機酸ヒドラジド、イミダゾール誘導体、アミン化合物、多価フェノール系化合物、酸無水物等が挙げられる。なかでも、固形の有機酸ヒドラジドが好適に用いられる。
上記熱硬化剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記固形の有機酸ヒドラジドとしては、例えば、1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントイン、セバシン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド等が挙げられる。
上記固形の有機酸ヒドラジドのうち市販されているものとしては、例えば、大塚化学社製の有機酸ヒドラジド、日本ファインケム社製の有機酸ヒドラジド、味の素ファインテクノ社製の有機酸ヒドラジド等が挙げられる。
上記大塚化学社製の有機酸ヒドラジドとしては、例えば、SDH、ADH等が挙げられる。
上記日本ファインケム社製の有機酸ヒドラジドとしては、例えば、MDH等が挙げられる。
上記味の素ファインテクノ社製の有機酸ヒドラジドとしては、例えば、アミキュアVDH、アミキュアVDH−J、アミキュアUDH等が挙げられる。
上記固形の有機酸ヒドラジドのうち市販されているものとしては、例えば、大塚化学社製の有機酸ヒドラジド、日本ファインケム社製の有機酸ヒドラジド、味の素ファインテクノ社製の有機酸ヒドラジド等が挙げられる。
上記大塚化学社製の有機酸ヒドラジドとしては、例えば、SDH、ADH等が挙げられる。
上記日本ファインケム社製の有機酸ヒドラジドとしては、例えば、MDH等が挙げられる。
上記味の素ファインテクノ社製の有機酸ヒドラジドとしては、例えば、アミキュアVDH、アミキュアVDH−J、アミキュアUDH等が挙げられる。
上記熱硬化剤の含有量は、硬化性樹脂全体100重量部に対して、好ましい下限が1重量部、好ましい上限が50重量部である。上記熱硬化剤の含有量がこの範囲であることにより、得られる液晶表示素子用シール剤が優れた塗布性や保存安定性を維持したまま、硬化性により優れるものとなる。上記熱硬化剤の含有量のより好ましい上限は30重量部である。
本発明の液晶表示素子用シール剤は、粘度の向上、応力分散効果による更なる接着性の向上、線膨張率の改善、硬化物の耐湿性の向上等を目的として充填剤を含有することが好ましい。
上記充填剤としては、無機充填剤や有機充填剤を用いることができる。
上記無機充填剤としては、例えば、シリカ、タルク、ガラスビーズ、石綿、石膏、珪藻土、スメクタイト、ベントナイト、モンモリロナイト、セリサイト、活性白土、アルミナ、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化錫、酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化珪素、硫酸バリウム、珪酸カルシウム等が挙げられる。
上記有機充填剤としては、例えば、ポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、ビニル重合体微粒子、アクリル重合体微粒子等が挙げられる。
上記充填剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記無機充填剤としては、例えば、シリカ、タルク、ガラスビーズ、石綿、石膏、珪藻土、スメクタイト、ベントナイト、モンモリロナイト、セリサイト、活性白土、アルミナ、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化錫、酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化珪素、硫酸バリウム、珪酸カルシウム等が挙げられる。
上記有機充填剤としては、例えば、ポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、ビニル重合体微粒子、アクリル重合体微粒子等が挙げられる。
上記充填剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
本発明の液晶表示素子用シール剤100重量部中における上記充填剤の含有量の好ましい下限は10重量部、好ましい上限は70重量部である。上記充填剤の含有量がこの範囲であることにより、塗布性等の悪化を抑制しつつ、接着性の向上等の効果をより発揮することができる。上記充填剤の含有量のより好ましい下限は20重量部、より好ましい上限は60重量部である。
本発明の液晶表示素子用シール剤は、硬化物の柔軟性や接着性等を向上させたり、液晶のシール剤への差し込みやシール剤の液晶への溶出を抑制したりする等の観点から、柔軟粒子を含有することが好ましい。
上記柔軟粒子としては、例えば、シリコーン系粒子、ビニル系粒子、ウレタン系粒子、フッ素系粒子、ニトリル系粒子等が挙げられる。なかでも、シリコーン系粒子、ビニル系粒子が好ましい。
上記柔軟粒子は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記柔軟粒子は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記シリコーン系粒子としては、樹脂への分散性の観点からシリコーンゴム粒子が好ましい。
上記ビニル系粒子としては、(メタ)アクリル粒子が好適に用いられる。
上記(メタ)アクリル粒子は、原料となる単量体を公知の方法により重合させることで得ることができる。具体的には例えば、ラジカル重合開始剤の存在下で単量体を懸濁重合する方法、ラジカル重合開始剤の存在下で非架橋の種粒子に単量体を吸収させることにより種粒子を膨潤させてシード重合する方法等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル粒子は、原料となる単量体を公知の方法により重合させることで得ることができる。具体的には例えば、ラジカル重合開始剤の存在下で単量体を懸濁重合する方法、ラジカル重合開始剤の存在下で非架橋の種粒子に単量体を吸収させることにより種粒子を膨潤させてシード重合する方法等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル粒子を形成するための原料となる単量体としては、例えば、アルキル(メタ)アクリレート類、酸素原子含有(メタ)アクリレート類、ニトリル含有単量体、フッ素含有(メタ)アクリレート類等の単官能単量体が挙げられる。
上記アルキル(メタ)アクリレート類としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記酸素原子含有(メタ)アクリレート類としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記ニトリル含有単量体としては、例えば、(メタ)アクリロニトリル等が挙げられる。
上記フッ素含有(メタ)アクリレート類としては、例えば、トリフルオロメチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なかでも、単独重合体のTgが低く、1g荷重を加えたときの変形量を大きくすることができることから、アルキル(メタ)アクリレート類が好ましい。
上記アルキル(メタ)アクリレート類としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記酸素原子含有(メタ)アクリレート類としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記ニトリル含有単量体としては、例えば、(メタ)アクリロニトリル等が挙げられる。
上記フッ素含有(メタ)アクリレート類としては、例えば、トリフルオロメチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なかでも、単独重合体のTgが低く、1g荷重を加えたときの変形量を大きくすることができることから、アルキル(メタ)アクリレート類が好ましい。
また、架橋構造を持たせるため、上記(メタ)アクリル粒子を形成するための原料となる単量体として多官能単量体を用いてもよい。
上記多官能単量体としては、例えば、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)テトラメチレンジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸骨格トリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。なかでも、架橋点間分子量が大きく、1g荷重を加えたときの変形量を大きくすることができることから、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)テトラメチレンジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートが好ましい。
上記多官能単量体としては、例えば、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)テトラメチレンジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸骨格トリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。なかでも、架橋点間分子量が大きく、1g荷重を加えたときの変形量を大きくすることができることから、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)テトラメチレンジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートが好ましい。
上記架橋性単量体の使用量は、上記(メタ)アクリル粒子を形成するための原料となる単量体全体において、好ましい下限は1重量%、好ましい上限は90重量%である。上記架橋性単量体の使用量が1重量%以上であることにより、耐溶剤性が向上し、他のシール剤成分と混練したときに膨潤等の問題を引き起こさず、均一に分散しやすくなる。上記架橋性単量体の使用量が90重量%以下であることにより、回復率を低くすることができる。上記架橋性単量体の使用量のより好ましい下限は3重量%、より好ましい上限は80重量%である。
更に、これらのアクリル系の単量体に加えて、スチレン系単量体、ビニルエーテル類、カルボン酸ビニルエステル類、不飽和炭化水素、ハロゲン含有単量体、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、ジアリルアクリルアミド、ジアリルエーテル、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等の単量体を用いてもよい。
上記スチレン系単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、トリメトキシシリルスチレン等が挙げられる。
上記ビニルエーテル類としては、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル等が挙げられる。
上記カルボン酸ビニルエステル類としては、例えば、酢酸ビニル、酪酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等が挙げられる。
上記不飽和炭化水素としては、例えば、エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン等が挙げられる。
上記ハロゲン含有単量体としては、例えば、塩化ビニル、フッ化ビニル、クロルスチレン等が挙げられる。
上記スチレン系単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、トリメトキシシリルスチレン等が挙げられる。
上記ビニルエーテル類としては、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル等が挙げられる。
上記カルボン酸ビニルエステル類としては、例えば、酢酸ビニル、酪酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等が挙げられる。
上記不飽和炭化水素としては、例えば、エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン等が挙げられる。
上記ハロゲン含有単量体としては、例えば、塩化ビニル、フッ化ビニル、クロルスチレン等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル粒子としては、コアシェル(メタ)アクリレート共重合体微粒子も好適に用いられる。
上記コアシェル(メタ)アクリレート共重合体微粒子のうち市販されているものとしては、例えば、F351(アイカ工業社製)等が挙げられる。
上記コアシェル(メタ)アクリレート共重合体微粒子のうち市販されているものとしては、例えば、F351(アイカ工業社製)等が挙げられる。
また、上記ビニル系粒子としては、例えば、ポリジビニルベンゼン粒子、ポリクロロプレン粒子、ブタジエンゴム粒子等を用いてもよい。
上記柔軟粒子の平均粒子径の好ましい下限は0.01μm、好ましい上限は10μmである。上記柔軟粒子の平均粒子径がこの範囲であることにより、得られる液晶表示素子用シール剤の硬化物の柔軟性や接着性を向上させる効果により優れるものとなる。上記柔軟粒子の平均粒子径のより好ましい下限は0.1μm、より好ましい上限は8μmである。
なお、本明細書において、上記柔軟粒子の平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定することにより得られる値を意味する。上記レーザー回折式粒度分布測定装置としては、マスターサイザー2000(マルバーン社製)等を用いることができる。
なお、本明細書において、上記柔軟粒子の平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定することにより得られる値を意味する。上記レーザー回折式粒度分布測定装置としては、マスターサイザー2000(マルバーン社製)等を用いることができる。
上記柔軟粒子の硬度の好ましい下限は10、好ましい上限は50である。上記柔軟粒子の硬度がこの範囲であることにより、得られる液晶表示素子用シール剤の硬化物の柔軟性や接着性を向上させる効果により優れるものとなる。上記柔軟粒子の硬度のより好ましい下限は20、より好ましい上限は40である。
なお、本明細書において上記柔軟粒子の硬度は、JIS K 6253に準拠した方法により測定されるデュロメータA硬さを意味する。
なお、本明細書において上記柔軟粒子の硬度は、JIS K 6253に準拠した方法により測定されるデュロメータA硬さを意味する。
本発明の液晶表示素子用シール剤100重量部中における上記柔軟粒子の含有量の好ましい下限は5重量部、好ましい上限は50重量部である。上記柔軟粒子の含有量がこの範囲であることにより、得られる液晶表示素子用シール剤の硬化物の柔軟性や接着性を向上させる効果により優れるものとなる。上記柔軟粒子の含有量のより好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は30重量部である。
本発明の液晶表示素子用シール剤は、接着性を更に向上させることを目的として、シランカップリング剤を含有することが好ましい。上記シランカップリング剤は、主にシール剤と基板等とを良好に接着するための接着助剤としての役割を有する。
上記シランカップリング剤としては、例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等が好適に用いられる。
上記シランカップリング剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記シランカップリング剤としては、例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等が好適に用いられる。
上記シランカップリング剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
本発明の液晶表示素子用シール剤100重量部中における上記シランカップリング剤の含有量の好ましい下限は0.1重量部、好ましい上限は10重量部である。上記シランカップリング剤の含有量がこの範囲であることにより、液晶汚染の発生を抑制しつつ、接着性を向上させる効果をより発揮することができる。上記シランカップリング剤の含有量のより好ましい下限は0.3重量部、より好ましい上限は5重量部である。
本発明の液晶表示素子用シール剤は、遮光剤を含有してもよい。上記遮光剤を含有することにより、本発明の液晶表示素子用シール剤は、遮光シール剤として好適に用いることができる。
上記遮光剤としては、例えば、酸化鉄、チタンブラック、アニリンブラック、シアニンブラック、フラーレン、カーボンブラック、樹脂被覆型カーボンブラック等が挙げられる。なかでも、チタンブラックが好ましい。
上記遮光剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記遮光剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記チタンブラックは、波長300nm以上800nm以下の光に対する平均透過率と比較して、紫外線領域付近、特に波長370nm以上450nm以下の光に対する透過率が高くなる物質である。即ち、上記チタンブラックは、可視光領域の波長の光を充分に遮蔽することで本発明の液晶表示素子用シール剤に遮光性を付与する一方、紫外線領域付近の波長の光は透過させる性質を有する遮光剤である。本発明の液晶表示素子用シール剤に含有される遮光剤としては、絶縁性の高い物質が好ましく、絶縁性の高い遮光剤としてもチタンブラックが好適である。
上記チタンブラックは、表面処理されていないものでも充分な効果を発揮するが、表面がカップリング剤等の有機成分で処理されているものや、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ゲルマニウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム等の無機成分で被覆されているもの等、表面処理されたチタンブラックを用いることもできる。なかでも、有機成分で処理されているものは、より絶縁性を向上できる点で好ましい。
また、遮光剤として上記チタンブラックを含有する本発明の液晶表示素子用シール剤を用いて製造した液晶表示素子は、充分な遮光性を有するため、光の漏れ出しがなく高いコントラストを有し、優れた画像表示品質を有する液晶表示素子を実現することができる。
また、遮光剤として上記チタンブラックを含有する本発明の液晶表示素子用シール剤を用いて製造した液晶表示素子は、充分な遮光性を有するため、光の漏れ出しがなく高いコントラストを有し、優れた画像表示品質を有する液晶表示素子を実現することができる。
上記チタンブラックのうち市販されているものとしては、例えば、三菱マテリアル社製のチタンブラック、赤穂化成社製のチタンブラック等が挙げられる。
上記三菱マテリアル社製のチタンブラックとしては、例えば、12S、13M、13M−C、13R−N、14M−C等が挙げられる。
上記赤穂化成社製のチタンブラックとしては、例えば、ティラックD等が挙げられる。
上記三菱マテリアル社製のチタンブラックとしては、例えば、12S、13M、13M−C、13R−N、14M−C等が挙げられる。
上記赤穂化成社製のチタンブラックとしては、例えば、ティラックD等が挙げられる。
上記チタンブラックの比表面積の好ましい下限は13m2/g、好ましい上限は30m2/gであり、より好ましい下限は15m2/g、より好ましい上限は25m2/gである。
また、上記チタンブラックの体積抵抗の好ましい下限は0.5Ω・cm、好ましい上限は3Ω・cmであり、より好ましい下限は1Ω・cm、より好ましい上限は2.5Ω・cmである。
また、上記チタンブラックの体積抵抗の好ましい下限は0.5Ω・cm、好ましい上限は3Ω・cmであり、より好ましい下限は1Ω・cm、より好ましい上限は2.5Ω・cmである。
上記遮光剤の一次粒子径は、液晶表示素子の基板間の距離以下であれば特に限定されないが、好ましい下限は1nm、好ましい上限は5μmである。上記遮光剤の一次粒子径がこの範囲であることにより、得られる液晶表示素子用シール剤の粘度やチクソトロピーが大きく増大することなく、塗布性により優れるものとなる。上記遮光剤の一次粒子径のより好ましい下限は5nm、より好ましい上限は200nm、更に好ましい下限は10nm、更に好ましい上限は100nmである。
なお、上記遮光剤の一次粒子径は、粒度分布計(例えば、PARTICLE SIZING SYSTEMS社製、「NICOMP 380ZLS」)を用いて、上記遮光剤を溶媒(水、有機溶媒等)に分散させて測定することができる。
なお、上記遮光剤の一次粒子径は、粒度分布計(例えば、PARTICLE SIZING SYSTEMS社製、「NICOMP 380ZLS」)を用いて、上記遮光剤を溶媒(水、有機溶媒等)に分散させて測定することができる。
本発明の液晶表示素子用シール剤100重量部中における上記遮光剤の含有量の好ましい下限は5重量部、好ましい上限は80重量部である。上記遮光剤の含有量がこの範囲であることにより、得られる液晶表示素子用シール剤の接着性、硬化後の強度、及び、描画性が大きく低下することなく、遮光性を向上させる効果をより発揮できる。上記遮光剤の含有量のより好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は70重量部であり、更に好ましい下限は30重量部、更に好ましい上限は60重量部である。
本発明の液晶表示素子用シール剤は、更に、必要に応じて、応力緩和剤、反応性希釈剤、揺変剤、スペーサー、硬化促進剤、消泡剤、レベリング剤、重合禁止剤等の添加剤を含有してもよい。
本発明の液晶表示素子用シール剤を製造する方法としては、例えば、ホモディスパー、ホモミキサー、万能ミキサー、プラネタリーミキサー、ニーダー、3本ロール等の混合機を用いて、硬化性樹脂と、重合開始剤と、熱硬化剤や必要に応じて添加するシランカップリング剤等の添加剤とを混合する方法等が挙げられる。
本発明の液晶表示素子用シール剤は、E型粘度計を用いて25℃、1rpmの条件で測定した粘度の好ましい下限が100Pa・s、好ましい上限が800Pa・sである。上記粘度がこの範囲であることにより、得られる液晶表示素子用シール剤が塗布性に優れるものとなる。上記粘度のより好ましい下限は200Pa・s、より好ましい上限は700Pa・sである。
本発明の液晶表示素子用シール剤に、導電性微粒子を配合することにより、上下導通材料を製造することができる。本発明の液晶表示素子用シール剤と導電性微粒子とを含有する上下導通材料もまた、本発明の1つである。
上記導電性微粒子としては、金属ボール、樹脂微粒子の表面に導電金属層を形成したもの等を用いることができる。なかでも、樹脂微粒子の表面に導電金属層を形成したものは、樹脂微粒子の優れた弾性により、透明基板等を損傷することなく導電接続が可能であることから好適である。
本発明の液晶表示素子用シール剤又は本発明の上下導通材料を用いてなる液晶表示素子もまた、本発明の1つである。
本発明の液晶表示素子を製造する方法としては、液晶滴下工法が好適に用いられ、具体的には例えば、以下の各工程を有する方法等が挙げられる。
まず、ITO薄膜等の電極付きのガラス基板やポリエチレンテレフタレート基板等の2枚の基板の一方に、本発明の液晶表示素子用シール剤を、スクリーン印刷、ディスペンサー塗布等により塗布して枠状のシールパターンを形成する工程を行う。次いで、本発明の液晶表示素子用シール剤が未硬化の状態で液晶の微小滴を基板のシールパターンの枠内に滴下塗布し、真空下で別の基板を重ね合わせる工程を行う。その後、本発明の液晶表示素子用シール剤のシールパターン部分に紫外線等の光を照射してシール剤を仮硬化させる工程、及び、仮硬化させたシール剤を加熱して本硬化させる工程を行う方法により、液晶表示素子を得ることができる。
まず、ITO薄膜等の電極付きのガラス基板やポリエチレンテレフタレート基板等の2枚の基板の一方に、本発明の液晶表示素子用シール剤を、スクリーン印刷、ディスペンサー塗布等により塗布して枠状のシールパターンを形成する工程を行う。次いで、本発明の液晶表示素子用シール剤が未硬化の状態で液晶の微小滴を基板のシールパターンの枠内に滴下塗布し、真空下で別の基板を重ね合わせる工程を行う。その後、本発明の液晶表示素子用シール剤のシールパターン部分に紫外線等の光を照射してシール剤を仮硬化させる工程、及び、仮硬化させたシール剤を加熱して本硬化させる工程を行う方法により、液晶表示素子を得ることができる。
本発明によれば、塗布性、硬化性、及び、低液晶汚染性に優れる液晶表示素子用シール剤を提供することができる。また、本発明によれば、該液晶表示素子用シール剤を用いてなる上下導通材料及び液晶表示素子を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(ノボラック型硬化性樹脂混合物(A1)の作製)
フェノールノボラック型エポキシ樹脂(DIC社製、「EPICLON N−740」)557重量部を、トルエン900mLに溶解させた後、トリフェニルホスフィン0.3gを加え、均一な溶液とした。得られた溶液にアクリル酸122重量部を還流撹拌下にて2時間滴下した後、更に還流撹拌を6時間行った。次いで、トルエンを減圧除去することにより、ノボラック型硬化性樹脂混合物(A1)を得た。
1H−NMR、13C−NMR、及び、FT−IRにより、ノボラック型硬化性樹脂混合物(A1)は、部分アクリル変性フェノールノボラック型エポキシ樹脂を11.8重量%、フェノールノボラック型エポキシ樹脂を68.6重量%、フェノールノボラック型エポキシアクリレートを19.6重量%含有する混合物であることを確認した。
また、得られた部分アクリル変性フェノールノボラック型エポキシ樹脂の重量平均分子量は1200であった。
フェノールノボラック型エポキシ樹脂(DIC社製、「EPICLON N−740」)557重量部を、トルエン900mLに溶解させた後、トリフェニルホスフィン0.3gを加え、均一な溶液とした。得られた溶液にアクリル酸122重量部を還流撹拌下にて2時間滴下した後、更に還流撹拌を6時間行った。次いで、トルエンを減圧除去することにより、ノボラック型硬化性樹脂混合物(A1)を得た。
1H−NMR、13C−NMR、及び、FT−IRにより、ノボラック型硬化性樹脂混合物(A1)は、部分アクリル変性フェノールノボラック型エポキシ樹脂を11.8重量%、フェノールノボラック型エポキシ樹脂を68.6重量%、フェノールノボラック型エポキシアクリレートを19.6重量%含有する混合物であることを確認した。
また、得られた部分アクリル変性フェノールノボラック型エポキシ樹脂の重量平均分子量は1200であった。
(ノボラック型硬化性樹脂混合物(A2)の作製)
フェノールノボラック型エポキシ樹脂(DIC社製、「EPICLON N−730S」)395重量部を、トルエン900mLに溶解させた後、トリフェニルホスフィン0.3gを加え、均一な溶液とした。得られた溶液にアクリル酸94重量部を還流撹拌下にて2時間滴下した後、更に還流撹拌を6時間行った。次いで、トルエンを減圧除去することにより、ノボラック型硬化性樹脂混合物(A2)を得た。
1H−NMR、13C−NMR、及び、FT−IRにより、ノボラック型硬化性樹脂混合物(A2)は、部分アクリル変性フェノールノボラック型エポキシ樹脂を11.8重量%、フェノールノボラック型エポキシ樹脂を68.6重量%、フェノールノボラック型エポキシアクリレートを19.6重量%含有する混合物であることを確認した。
また、得られた部分アクリル変性フェノールノボラック型エポキシ樹脂の重量平均分子量は800であった。
フェノールノボラック型エポキシ樹脂(DIC社製、「EPICLON N−730S」)395重量部を、トルエン900mLに溶解させた後、トリフェニルホスフィン0.3gを加え、均一な溶液とした。得られた溶液にアクリル酸94重量部を還流撹拌下にて2時間滴下した後、更に還流撹拌を6時間行った。次いで、トルエンを減圧除去することにより、ノボラック型硬化性樹脂混合物(A2)を得た。
1H−NMR、13C−NMR、及び、FT−IRにより、ノボラック型硬化性樹脂混合物(A2)は、部分アクリル変性フェノールノボラック型エポキシ樹脂を11.8重量%、フェノールノボラック型エポキシ樹脂を68.6重量%、フェノールノボラック型エポキシアクリレートを19.6重量%含有する混合物であることを確認した。
また、得られた部分アクリル変性フェノールノボラック型エポキシ樹脂の重量平均分子量は800であった。
(ノボラック型硬化性樹脂混合物(A3)の作製)
フェノールノボラック型エポキシ樹脂(DIC社製、「EPICLON N−770」)965重量部を、トルエン1800mLに溶解させた後、トリフェニルホスフィン0.3gを加え、均一な溶液とした。得られた溶液にアクリル酸216重量部を還流撹拌下にて2時間滴下した後、更に還流撹拌を6時間行った。次いで、トルエンを減圧除去することにより、ノボラック型硬化性樹脂混合物(A3)を得た。
1H−NMR、13C−NMR、及び、FT−IRにより、ノボラック型硬化性樹脂混合物(A3)は、部分アクリル変性フェノールノボラック型エポキシ樹脂を11.8重量%、フェノールノボラック型エポキシ樹脂を68.6重量%、フェノールノボラック型エポキシアクリレートを19.6重量%含有する混合物であることを確認した。
また、得られた部分アクリル変性フェノールノボラック型エポキシ樹脂の重量平均分子量は2500であった。
フェノールノボラック型エポキシ樹脂(DIC社製、「EPICLON N−770」)965重量部を、トルエン1800mLに溶解させた後、トリフェニルホスフィン0.3gを加え、均一な溶液とした。得られた溶液にアクリル酸216重量部を還流撹拌下にて2時間滴下した後、更に還流撹拌を6時間行った。次いで、トルエンを減圧除去することにより、ノボラック型硬化性樹脂混合物(A3)を得た。
1H−NMR、13C−NMR、及び、FT−IRにより、ノボラック型硬化性樹脂混合物(A3)は、部分アクリル変性フェノールノボラック型エポキシ樹脂を11.8重量%、フェノールノボラック型エポキシ樹脂を68.6重量%、フェノールノボラック型エポキシアクリレートを19.6重量%含有する混合物であることを確認した。
また、得られた部分アクリル変性フェノールノボラック型エポキシ樹脂の重量平均分子量は2500であった。
(非ノボラック型硬化性樹脂混合物(B1)の作製)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱ケミカル社製、「jER 828EL」)326重量部を、トルエン900mLに溶解させた後、トリフェニルホスフィン0.3gを加え、均一な溶液とした。得られた溶液にアクリル酸72重量部を還流撹拌下にて2時間滴下した後、更に還流撹拌を6時間行った。次いで、トルエンを減圧除去することにより、非ノボラック型硬化性樹脂混合物(B1)を得た。
1H−NMR、13C−NMR、及び、FT−IRにより、非ノボラック型硬化性樹脂混合物(B1)は、部分アクリル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂を50重量%、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を25重量%、ビスフェノールA型エポキシアクリレートを25重量%含有する混合物であることを確認した。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱ケミカル社製、「jER 828EL」)326重量部を、トルエン900mLに溶解させた後、トリフェニルホスフィン0.3gを加え、均一な溶液とした。得られた溶液にアクリル酸72重量部を還流撹拌下にて2時間滴下した後、更に還流撹拌を6時間行った。次いで、トルエンを減圧除去することにより、非ノボラック型硬化性樹脂混合物(B1)を得た。
1H−NMR、13C−NMR、及び、FT−IRにより、非ノボラック型硬化性樹脂混合物(B1)は、部分アクリル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂を50重量%、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を25重量%、ビスフェノールA型エポキシアクリレートを25重量%含有する混合物であることを確認した。
(実施例1〜10、比較例1〜8)
表1、2に記載された配合比に従い、各材料を、遊星式撹拌装置(シンキー社製、「あわとり練太郎」)にて撹拌した後、セラミック3本ロールにて均一に混合して実施例1〜10、比較例1〜8の液晶表示素子用シール剤を得た。
表1、2に記載された配合比に従い、各材料を、遊星式撹拌装置(シンキー社製、「あわとり練太郎」)にて撹拌した後、セラミック3本ロールにて均一に混合して実施例1〜10、比較例1〜8の液晶表示素子用シール剤を得た。
<評価>
実施例及び比較例で得られた各液晶表示素子用シール剤について以下の評価を行った。結果を表1、2に示した。
実施例及び比較例で得られた各液晶表示素子用シール剤について以下の評価を行った。結果を表1、2に示した。
(粘度)
実施例及び比較例で得られた各液晶表示素子用シール剤について、E型粘度計(ブルックフィールド社製、「DV−III」)を用いて25℃、1rpmの条件における粘度を測定した。
実施例及び比較例で得られた各液晶表示素子用シール剤について、E型粘度計(ブルックフィールド社製、「DV−III」)を用いて25℃、1rpmの条件における粘度を測定した。
(塗布性)
ディスペンサー(武蔵エンジニアリング社製、「SHOTMASTER300」)を用いて、実施例及び比較例で得られた各液晶表示素子用シール剤をガラス基板上に塗布した。ディスペンスノズルを400μm、ノズルギャップを30μm、塗出圧を300kPaに固定して塗布したとき、かすれやダレがなく塗布できた場合を「○」、塗布切れはないがかすれやダレが生じた場合を「△」、塗布切れが生じたり、全く塗布できなかったりした場合を「×」として塗布性を評価した。
ディスペンサー(武蔵エンジニアリング社製、「SHOTMASTER300」)を用いて、実施例及び比較例で得られた各液晶表示素子用シール剤をガラス基板上に塗布した。ディスペンスノズルを400μm、ノズルギャップを30μm、塗出圧を300kPaに固定して塗布したとき、かすれやダレがなく塗布できた場合を「○」、塗布切れはないがかすれやダレが生じた場合を「△」、塗布切れが生じたり、全く塗布できなかったりした場合を「×」として塗布性を評価した。
(硬化性)
実施例及び比較例で得られた各液晶表示素子用シール剤を、ガラス基板上に約5μm塗布した後、同サイズのガラス基板を重ね合わせた。次いで、メタルハライドランプを用いて、波長365nmの紫外線を3000mJ/cm2照射した。赤外分光装置(BIORAD社製、「FTS3000」)を用い、(メタ)アクリロイル基由来ピークの光照射前後での変化量(減少率)を測定した。
光照射後の(メタ)アクリロイル基由来のピークの減少率が95%以上であった場合を「◎」、85%以上95%未満であった場合を「○」、75%以上85%未満であった場合を「△」、75%未満であった場合を「×」として硬化性を評価した。
実施例及び比較例で得られた各液晶表示素子用シール剤を、ガラス基板上に約5μm塗布した後、同サイズのガラス基板を重ね合わせた。次いで、メタルハライドランプを用いて、波長365nmの紫外線を3000mJ/cm2照射した。赤外分光装置(BIORAD社製、「FTS3000」)を用い、(メタ)アクリロイル基由来ピークの光照射前後での変化量(減少率)を測定した。
光照射後の(メタ)アクリロイル基由来のピークの減少率が95%以上であった場合を「◎」、85%以上95%未満であった場合を「○」、75%以上85%未満であった場合を「△」、75%未満であった場合を「×」として硬化性を評価した。
(低液晶汚染性)
実施例及び比較例で得られた各液晶表示素子用シール剤に、シリカスペーサー(積水化学工業社製、「SI−H055」)を1重量%配合し、脱泡処理をしてシール剤中の泡を取り除いた後、ディスペンス用のシリンジ(武蔵エンジニアリング社製、「PSY−10E」)に充填し、再び脱泡処理を行った。次いで、ディスペンサー(武蔵エンジニアリング社製、「SHOTMASTER300」)を用いて、2枚のITO薄膜付きガラス基板のうちの一方に枠を描く様にシール剤を塗布した。続いて、TN液晶(チッソ社製、「JC−5001LA」)の微小滴を液晶滴下装置にてシール剤の枠内に滴下塗布し、他方のITO薄膜付きガラス基板を重ね、真空貼り合わせ装置にて5Paの減圧下にて2枚の基板を貼り合わせた。貼り合わせた後のセルにメタルハライドランプにて3000mJ/cm2の紫外線を照射した後、120℃で60分加熱することによってシール剤を熱硬化させ、液晶表示素子を作製した。得られた液晶表示素子を温度80℃、湿度90%RHの環境下にて100時間保管した後、AC3.5Vの電圧駆動をさせ、表示むら(色むら)の有無を目視で観察した。表示むらが全く見られなかった場合を「○」、液晶表示素子の周辺部に表示むらがあった場合を「△」、表示むらが液晶表示素子の周辺部のみではなく、中央部まで広がっていた場合を「×」として低液晶汚染性を評価した。
実施例及び比較例で得られた各液晶表示素子用シール剤に、シリカスペーサー(積水化学工業社製、「SI−H055」)を1重量%配合し、脱泡処理をしてシール剤中の泡を取り除いた後、ディスペンス用のシリンジ(武蔵エンジニアリング社製、「PSY−10E」)に充填し、再び脱泡処理を行った。次いで、ディスペンサー(武蔵エンジニアリング社製、「SHOTMASTER300」)を用いて、2枚のITO薄膜付きガラス基板のうちの一方に枠を描く様にシール剤を塗布した。続いて、TN液晶(チッソ社製、「JC−5001LA」)の微小滴を液晶滴下装置にてシール剤の枠内に滴下塗布し、他方のITO薄膜付きガラス基板を重ね、真空貼り合わせ装置にて5Paの減圧下にて2枚の基板を貼り合わせた。貼り合わせた後のセルにメタルハライドランプにて3000mJ/cm2の紫外線を照射した後、120℃で60分加熱することによってシール剤を熱硬化させ、液晶表示素子を作製した。得られた液晶表示素子を温度80℃、湿度90%RHの環境下にて100時間保管した後、AC3.5Vの電圧駆動をさせ、表示むら(色むら)の有無を目視で観察した。表示むらが全く見られなかった場合を「○」、液晶表示素子の周辺部に表示むらがあった場合を「△」、表示むらが液晶表示素子の周辺部のみではなく、中央部まで広がっていた場合を「×」として低液晶汚染性を評価した。
本発明によれば、塗布性、硬化性、及び、低液晶汚染性に優れる液晶表示素子用シール剤を提供することができる。また、本発明によれば、該液晶表示素子用シール剤を用いてなる上下導通材料及び液晶表示素子を提供することができる。
Claims (3)
- 硬化性樹脂と重合開始剤とを含有する液晶表示素子用シール剤であって、
前記硬化性樹脂は、部分(メタ)アクリル変性ノボラック型エポキシ樹脂(A)と、部分(メタ)アクリル変性非ノボラック型エポキシ樹脂(B)と、非ノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート(C)とを含有し、
前記部分(メタ)アクリル変性ノボラック型エポキシ樹脂(A)の含有量は、前記硬化性樹脂100重量部中において3重量部以上9重量部以下であり、
前記部分(メタ)アクリル変性非ノボラック型エポキシ樹脂(B)の含有量は、前記硬化性樹脂100重量部中において25重量部以下であり、かつ、前記部分(メタ)アクリル変性ノボラック型エポキシ樹脂(A)に対する前記部分(メタ)アクリル変性非ノボラック型エポキシ樹脂(B)の比率が1以上であり、
前記非ノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート(C)の含有量は、前記硬化性樹脂100重量部中において10重量部以上45重量部以下であり、
前記部分(メタ)アクリル変性ノボラック型エポキシ樹脂(A)は、重量平均分子量が700以上2000以下である
ことを特徴とする液晶表示素子用シール剤。 - 請求項1記載の液晶表示素子用シール剤と導電性微粒子とを含有する上下導通材料。
- 請求項1記載の液晶表示素子用シール剤又は請求項2記載の上下導通材料を用いてなる液晶表示素子。
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