JPWO2016163381A1 - 活性エネルギー線硬化性組成物、硬化物、光学部品および活性エネルギー線硬化性組成物の製造方法 - Google Patents

活性エネルギー線硬化性組成物、硬化物、光学部品および活性エネルギー線硬化性組成物の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は高屈折率であり、透明性に優れた活性エネルギー線硬化性組成物であり、傷の回復性に優れ、プラスチック基材との密着性が高い硬化物を製造することができる活性エネルギー線硬化性組成物を提供することを目的とする。本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、金属酸化物(A)と芳香環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)と光重合開始剤(C)とを含有する活性エネルギー線硬化性組成物(D)であって、上記活性エネルギー線硬化性組成物(D)の25℃での屈折率が1.56〜1.70であり、上記活性エネルギー線硬化性組成物(D)の全光線透過率が90%以上であることを特徴とする。

Description

本発明は活性エネルギー線硬化性組成物、その硬化物、硬化物から得られる各種光学部品、およびその活性エネルギー線硬化性組成物の製造方法に関する。詳しくは、高屈折率であり透明性に優れる活性エネルギー線硬化性組成物に関する。
従来、液晶ディスプレイに使用されるプリズムシートや、プロジェクションTVに使用されるフレネルレンズ、レンチキュラーレンズといった光学レンズは、内面に樹脂基材がセットされた金型内に活性エネルギー線硬化性組成物を流し込み、活性エネルギー線を照射し、硬化させることで製造されている。
近年、ディスプレイの高輝度化に伴い、光学レンズの輝度を向上させるという試みがなされており、この目的のため例えば高屈折率樹脂に金属酸化物の微粒子を分散させた技術(特許文献1)が検討されている。
特許文献1の金属酸化物の微粒子を分散させる方法では、高屈折率樹脂に分散剤および有機溶剤を含有させる必要があり、この方法で製造された高屈折率樹脂を硬化させて製造される硬化物は、その中に有機溶剤が残ることになる。硬化物の中に有機溶剤が残ると組立時、搬送時に他の部材と接触することにより傷が発生するという問題がある。また、金属酸化物の微粒子を含有させると硬化物の透明性が損なわれるため、高屈折率と透明性の両立が困難である。
特開2010−248505号公報
本発明は高屈折率であり、透明性に優れた活性エネルギー線硬化性組成物であり、傷の回復性に優れ、プラスチック基材との密着性が高い硬化物を製造することができる活性エネルギー線硬化性組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、
(1)金属酸化物(A)と芳香環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)と光重合開始剤(C)とを含有する活性エネルギー線硬化性組成物(D)であって、上記活性エネルギー線硬化性組成物(D)の25℃での屈折率が1.56〜1.70であり、上記活性エネルギー線硬化性組成物(D)の全光線透過率が90%以上であることを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物;
(2)上記本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させてなる硬化物;
(3)上記本発明の硬化物を用いた光学部品;
(4)並びに、上記本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を製造する方法であって、金属アルコキシド(a1)と水とのモル比が、金属アルコキシド(a1)/水=2.0〜200となるように上記金属アルコキシド(a1)および上記水を、芳香環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)に加えて反応液とする反応液作製工程と、上記反応液中の上記金属アルコキシド(a1)と上記水とを反応させて金属酸化物(A)とする反応工程と、上記反応液に、光重合開始剤(C)を加える光重合開始剤添加工程とを含むことを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物の製造方法である。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物はその屈折率が高く、透明性に優れ、またその硬化物の傷の回復性に優れ、プラスチック基材との密着性が高いという効果を奏する。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、金属酸化物(A)と芳香環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)と光重合開始剤(C)とを含有する活性エネルギー線硬化性組成物(D)であって、上記活性エネルギー線硬化性組成物(D)の25℃での屈折率が1.56〜1.70であり、上記活性エネルギー線硬化性組成物(D)の全光線透過率が90%以上であることを特徴とする。
本明細書において屈折率とは、25℃における、波長589nmの光の屈折率のことを意味する。
本明細書において全光線透過率とは、JIS−K7105に準拠して測定された全光線透過率のことを意味する。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物に含有される金属酸化物(A)は、芳香環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)との相溶性に優れた金属酸化物であることが好ましい。
金属酸化物(A)が、芳香環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)との相溶性に優れると、活性エネルギー線硬化性(D)の屈折率が高くなる。
屈折率の観点から、金属酸化物(A)としては、例えば、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、亜鉛、アルミニウム、ガリウム、インジウム、ゲルマニウムおよびスズの酸化物が挙げられる。
また、金属酸化物(A)は、金属アルコキシド(a1)と水とが反応して得られたものであることが好ましい。
金属アルコキシド(a1)としては、例えば、チタンアルコキシド、ジルコニウムアルコキシド、ハフニウムアルコキシド、亜鉛アルコキシド、アルミニウムアルコキシド、ガリウムアルコキシド、インジウムアルコキシド、ゲルマニウムアルコキシド、スズアルコキシド等が挙げられる。
ジルコニウムアルコキシドとしては、例えば、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシドが挙げられ、チタンアルコキシドとしては、例えば、チタニウムテトラ−n−ブトキシドが挙げられる。
また、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物では、金属酸化物(A)は、金属アルコキシド(a1)と水とを、モル比が金属アルコキシド(a1)/水=2.0〜200となるように、芳香環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)中で反応させることにより生成した金属酸化物であることが好ましい。
上記モル比が2.0未満であると、活性エネルギー線硬化性組成物(D)の透明性が不充分となる。
また、上記モル比が200を超えると、活性エネルギー線硬化性組成物(D)の屈折率が低くなる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物では、上記金属酸化物(A)の平均粒子径が、10nm以下であることが好ましく、1〜5nmであることがより好ましい。
金属酸化物(A)の平均粒子径が、10nm以下であると全光線透過率が高くなるという効果を奏する。
なお、本明細書において、「金属酸化物(A)の平均粒子径が、10nm以下である」とは、動的光散乱法による測定で、金属酸化物(A)の平均粒子径が10nm以下の数値として分析されること、または、動的光散乱法による測定において、金属酸化物(A)の平均粒子径が検出限界未満の大きさと分析されることを意味する。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、芳香環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)を含む。芳香環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)を用いることにより、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物(D)の屈折率が好適に高くなる。
芳香環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)としては、分子内にオキシアルキレン基を有する(メタ)アクリレートであることが望ましい。また、上記オキシアルキレン基はオキシエチレン基であることがより望ましい。
このような芳香環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)としては、例えば、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、o−、m−またはp−フェニルフェノールのモノ(メタ)アクリレート、3,3’−ジフェニル−4,4’−ジヒドロキシビフェニルのモノ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、フルオレンのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの芳香環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)のうち、より好ましいのは、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、o−、m−またはp−フェニルフェノールのモノ(メタ)アクリレート、o−、m−またはp−フェニルフェノキシ(オキシアルキル)付加物の(メタ)アクリレート、フルオレンのエチレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレートおよびフルオレンのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレートである。
これらの中で更に好ましいのは、フェノキシエチルアクリレート、o−フェニルフェノキシエチルアクリレート、エチレンオキサイド6モル付加フルオレンアクリレート、エチレンオキサイド10モル付加フルオレンアクリレートである。
芳香環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)がこれらの化合物であると、活性エネルギー線硬化性組成物(D)の屈折率が好適に高くなる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、光重合開始剤(C)を含む。
光重合開始剤(C)としては、例えば、フォスフィンオキサイド系化合物(C1)、ベンゾイルホルメート系化合物(C2)、チオキサントン系化合物(C3)、オキシムエステル系化合物(C4)、ヒドロキシベンゾイル系化合物(C5)、ベンゾフェノン系化合物(C6)、ケタール系化合物(C7)、1,3αアミノアルキルフェノン系化合物(D8)等が挙げられる。
フォスフィンオキサイド系化合物(C1)としては、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等が挙げられる。
ベンゾイルホルメート系化合物(C2)としては、メチルベンゾイルホルメート等が挙げられる。
チオキサントン系化合物(C3)としては、イソプロピルチオキサントン等が挙げられる。
オキシムエステル系化合物(C4)としては、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1(O−アセチルオキシム)等が挙げられる。
ヒドロキシベンゾイル系化合物(C5)としては、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインアルキルエーテル等が挙げられる。
ベンゾフェノン系化合物(C6)としては、ベンゾフェノン等が挙げられる。
ケタール系化合物(C7)としては、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。
1,3αアミノアルキルフェノン系化合物(C8)としては、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン等が挙げられる。
これらの光重合開始剤(C)のうち、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化性および本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を活性エネルギー線により硬化させて製造される硬化物の着色の観点から好ましいのは、フォスフィンオキサイド系化合物(C1)であり、更に好ましくは、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドである。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物では、上記金属酸化物(A)の含有量が、上記金属酸化物(A)と上記芳香環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)との合計重量に基づいて5〜50重量%であることが好ましく、より好ましくは10〜40重量%である。金属酸化物(A)の含有量が5重量%以上であると、活性エネルギー線硬化性組成物(D)の屈折率が充分に高くなる。
金属酸化物(A)の含有量が50重量%以下であると、活性エネルギー線硬化性組成物(D)の透明性が充分となる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物では、上記芳香環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)の含有量が、上記金属酸化物(A)と上記芳香環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)との合計重量に基づいて、50〜95重量%であることが好ましく、より好ましくは60〜85重量%である。
芳香環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)の含有量が、上記範囲であると、活性エネルギー線硬化性組成物(D)の屈折率が充分に高くなる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物では、上記光重合開始剤(C)の含有量が、上記金属酸化物(A)と上記芳香環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)との合計重量に基づいて0.1〜10重量%であることが好ましく、より好ましくは0.2〜7重量%である。
光重合開始剤(C)の含有量が、上記範囲であると、活性エネルギー線硬化性組成物(D)の硬化性が良好になり、活性エネルギー線硬化性組成物(D)の透明性が良好になる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で必要により種々の添加剤を含んでいてもよい。
添加剤としては、例えば、可塑剤、有機溶剤、分散剤、消泡剤、チクソトロピー性付与剤(増粘剤)、スリップ剤、酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤および紫外線吸収剤が挙げられる。
次に、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の使用方法の一例である、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を活性エネルギー線により硬化させて硬化物とする硬化物の製造方法について説明する。
上記硬化物の製造方法は、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物に活性エネルギー線を照射し、硬化させて硬化物とする活性エネルギー線照射工程を含む。
上記活性エネルギー線照射工程において用いる活性エネルギー線としては、例えば、紫外線、電子線、X線、赤外線、可視光線等が挙げられる。
これらの活性エネルギー線のうち硬化性と樹脂劣化の観点から好ましいのは紫外線と電子線である。
活性エネルギー線として紫外線を用いる場合は、種々の紫外線照射装置[例えば、紫外線照射装置[型番「VPS/I600」、フュージョンUVシステムズ(株)製]]を使用できる。
使用するランプとしては、例えば高圧水銀灯や、メタルハライドランプ等が挙げられる。紫外線の照射量は、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化性および硬化物の可撓性の観点から好ましくは10〜10,000mJ/cmであり、更に好ましくは100〜5,000mJ/cmである。
このようにして製造された硬化物は、本発明の硬化物でもある。
上記硬化物の製造方法としては、他に以下の工程を含んでいてもよい。
すなわち、活性エネルギー線照射工程の前に、微細な凹凸構造を有する平らな金型に本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を配置する配置工程を含んでいてもよい。
この工程の後、活性エネルギー線照射工程を行うことにより活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させ、金型から硬化物を離型することにより光学レンズを製造することができる。
上記配置工程では、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を予め20〜50℃に温調し、金型に配置することが好ましい。
上記配置工程では金型の温度を予め20〜50℃にして活性エネルギー線硬化性組成物を配置することが好ましく、25〜40℃にして活性エネルギー線硬化性組成物を配置することがより好ましい。
また、上記配置工程では、ディスペンサー等を用いて、硬化後の厚みが20〜150μmとなるように活性エネルギー線硬化性組成物を金型に塗工または充填し、塗膜上から透明フィルム等の透明基材を空気が入らないように加圧積層してもよい。
このように配置された活性エネルギー線硬化性組成物は、その後の活性エネルギー線照射工程を経て硬化物となり、該硬化物を金型から離型することにより光学レンズシートとすることができる。
上記透明基材としては、メチルメタクリレート(共)重合物、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリトリアセチルセルロースおよびポリシクロオレフィン等の樹脂からなるものが挙げられる。
このような本発明の硬化物を用いた光学レンズや光学レンズシート等の光学部品は、本発明の光学部品でもある。
すなわち、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、光学部品用の材料として用いることができる。
次に、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の製造方法について説明する。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の製造方法は、金属アルコキシド(a1)と水とのモル比が、金属アルコキシド(a1)/水=2.0〜200となるように上記金属アルコキシド(a1)および上記水を、芳香環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)に加えて反応液とする反応液作製工程と、上記反応液中の上記金属アルコキシド(a1)と上記水とを反応させて金属酸化物(A)とする反応工程と、上記反応液に、光重合開始剤(C)を加える光重合開始剤添加工程とを含むことを特徴とする。
上記反応液作製工程では、金属アルコキシド(a1)と水とのモル比が、金属アルコキシド(a1)/水=2.0〜200となるように上記金属アルコキシド(a1)および上記水を、芳香環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)に加える。金属アルコキシド(a1)と水とのモル比は、金属アルコキシド(a1)/水=5.0〜100であることが好ましい。
上記モル比が2.0未満であると、後の工程を経て製造された活性エネルギー線硬化性組成物の透明性が不充分となる。
また、上記モル比が200を超えると、後の工程を経て製造された活性エネルギー線硬化性組成物の屈折率が低くなる。
上記反応液作製工程で用いる、金属アルコキシド(a1)としては、例えば、チタンアルコキシド、ジルコニウムアルコキシド、ハフニウムアルコキシド、亜鉛アルコキシド、アルミニウムアルコキシド、ガリウムアルコキシド、インジウムアルコキシド、ゲルマニウムアルコキシド、スズアルコキシド等が挙げられる。
上記反応液作製工程で用いる、芳香環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)としては、例えば、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、o−、m−またはp−フェニルフェノールのモノ(メタ)アクリレート、3,3’−ジフェニル−4,4’−ジヒドロキシビフェニルのモノ(メタ)アクリレートおよびノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、フルオレンのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレートが挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の製造方法では、上記反応液作製工程において、上記反応液に触媒(a2)として有機アミンを加えることが好ましい。
有機アミンとしては、脂肪族アミン、脂環族アミン、芳香族アミン、もしくは複素環アミン等が挙げられる。
脂肪族アミンとしては、ヘキシルアミン、オクチルアミン、メチルヘキシルアミン、メチルオクチルアミン、ジメチルヘキシルアミン、ジメチルオクチルアミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルセチルアミン、トリメチルアミンおよびトリエチルアミン等のアルキル基の炭素数が1〜18のモノ−、ジ−およびトリ−アルキルアミン等が挙げられる。
脂環族アミンとしては、シクロブチルアミン、シクロヘキシルアミン、シクロペンチルアミン、シクロオクチルアミン、N−メチルシクロヘキシルアミンおよびN−エチルシクロヘキシルアミン等のシクロアルキル基の炭素数が4〜12のシクロアルキルアミンおよびこれらのアルキル(炭素数1〜6)置換体等が挙げられる。
芳香族アミンとしてはアニリン、ジフェニルアミン等の炭素数が6〜18の芳香族アミン等が挙げられる。
複素環アミンとしては、モルホリン等の炭素数が4〜10の複素環アミン等が挙げられる。
上記光重合開始剤添加工程はどの時期に行ってもよい。例えば、反応液作製工程において反応液を作製する際に、光重合開始剤(C)を加えてもよく、反応工程後の反応液に光重合開始剤(C)を加えてもよい。
以下、実施例および比較例により本発明を更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
撹拌機、冷却管および温度計を備えた反応容器に、o−フェニルフェノキシエチルアクリレート(B−1)[商品名:KOMERATE−A011、KPX Green Chemical Co.,Ltd.製]80.0部、水0.01部およびトリエチルアミン(a2−2)0.05部を仕込み30分間攪拌した後、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシド(a1−1)[商品名:TBZR、日本曹達(株)製]20.0部を仕込み、65℃で2時間反応させた。その後2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド(C1−1)[商品名「ルシリンTPO」、BASF社製]2.0部を加え、65℃で均一になるまで混合攪拌し、活性エネルギー線硬化性組成物(D−1)を得た。
実施例2
撹拌機、冷却管および温度計を備えた反応容器に、フェノキシエチルアクリレート(B−2)[商品名:ライトアクリレートPOA、共栄社化学(株)製]45.0部、エチレンオキサイド10モル付加フルオレンアクリレート(B−4)[商品名:KOMERATE−D104、KPX Green Chemical Co.,Ltd.製]40.0部、水0.1部およびトリエチルアミン(a2−2)0.03部を仕込み30分間攪拌した後、チタニウムテトラ−n−ブトキシド(a1−2)[商品名:B−1、日本曹達(株)製]を15.0部仕込み、65℃で2時間反応させ、その後ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(C1−2)[商品名「イルガキュアー819」、BASF社製]2.0部を加え、65℃で均一になるまで混合攪拌し、活性エネルギー線硬化性組成物(D−2)を得た。
実施例3
撹拌機、冷却管および温度計を備えた反応容器に、o−フェニルフェノキシエチルアクリレート(B−1)40.0部、フェノキシエチルアクリレート(B−2)10.0部、エチレンオキサイド6モル付加フルオレンアクリレート(B−3)[商品名:KOMERATE−D064、KPX Green Chemical Co.,Ltd.製]20.0部、水0.05部およびトリメチルアミン(a2−1)0.05部を仕込み30分間攪拌した後、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシド(a1−1)を30.0部仕込み、65℃で2時間反応させ、その後2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド(C1−1)2.0部を加え、65℃で均一になるまで混合攪拌し、活性エネルギー線硬化性組成物(D−3)を得た。
実施例4
撹拌機、冷却管および温度計を備えた反応容器に、o−フェニルフェノキシエチルアクリレート(B−1)70.0部、エチレンオキサイド6モル付加フルオレンアクリレート(B−3)10.0部、水0.05部およびトリメチルアミン(a2−1)0.05部を仕込み30分間攪拌した後、チタニウムテトラ−n−ブトキシド(a1−2)を20.0部仕込み、65℃で2時間反応させ、その後1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(C5−1)[商品名「イルガキュア184」、BASF社製]2.0部を加え、65℃で均一になるまで混合攪拌し、活性エネルギー線硬化性組成物(D−4)を得た。
実施例5
撹拌機、冷却管および温度計を備えた反応容器に、フェノキシエチルアクリレート(B−2)70.0部、水0.1部およびトリメチルアミン(a2−1)0.05部を仕込み30分間攪拌した後、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシド(a1−1)を40.0部仕込み、65℃で2時間反応させ、その後ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(C1−2)2.0部を加え、65℃で均一になるまで混合攪拌し、活性エネルギー線硬化性組成物(D−5)を得た。
比較例1
撹拌機、冷却管および温度計を備えた反応容器に、フェノキシエチルアクリレート(B−2)45.0部、エチレンオキサイド10モル付加フルオレンアクリレート(B−4)40.0部、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(C1−2)3.0部を加え、65℃で均一になるまで混合攪拌し、活性エネルギー線硬化性組成物(D’−1)を得た。
比較例2
撹拌機、冷却管および温度計を備えた反応容器に、フェノキシエチルアクリレート(B−2)45.0部、エチレンオキサイド10モル付加フルオレンアクリレート(B−4)40.0部、酸化チタン微粒子(A−1)[商品名:MT−01、テイカ(株)製]2.0部、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(C1−2)2.0部を加え、65℃で均一になるまで混合攪拌し、活性エネルギー線硬化性組成物(D’−2)を得た。
比較例3
撹拌機、冷却管および温度計を備えた反応容器に、フェノキシエチルアクリレート(B−2)45.0部、エチレンオキサイド10モル付加フルオレンアクリレート(B−4)40.0部、酸化チタン微粒子(A−1)5.0部、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド(C1−1)2.0部を加え、65℃で均一になるまで混合攪拌し、活性エネルギー線硬化性組成物(D’−3)を得た。
比較例4
撹拌機、冷却管および温度計を備えた反応容器に、o−フェニルフェノキシエチルアクリレート(B−1)70.0部、エチレンオキサイド6モル付加フルオレンアクリレート(B−3)10.0部、水5.0部およびトリエチルアミン(a2−2)0.05部を仕込み30分間攪拌した後、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシド(a1−1)を20.0部仕込み、65℃で2時間反応させ、その後2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド(C1−1)2.0部を加え、65℃で均一になるまで混合攪拌し、活性エネルギー線硬化性組成物(D’−4)を得た。
比較例5
撹拌機、冷却管および温度計を備えた反応容器に、o−フェニルフェノキシエチルアクリレート(B−1)70.0部、エチレンオキサイド6モル付加フルオレンアクリレート(B−3)10.0部、水0.003部およびトリエチルアミン(a2−2)を0.05部仕込み30分間攪拌した後、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシド(a1−1)20.0部仕込み、65℃で2時間反応させ、その後2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド(C1−1)2.0部を加え、65℃で均一になるまで混合攪拌し、活性エネルギー線硬化性組成物(D’−5)を得た。
比較例6
撹拌機、冷却管および温度計を備えた反応容器に、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート(B’−1)80.0部、水0.05部およびトリエチルアミン(a2−2)0.05部を仕込み30分間攪拌した後、チタニウムテトラ−n−ブトキシド(a1−2)を20.0部仕込み、65℃で2時間反応させ、その後2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド(C1−1)2.0部を加え、65℃で均一になるまで混合攪拌し、活性エネルギー線硬化性組成物(D’−6)を得た。
Figure 2016163381
実施例1〜5および比較例1〜6の活性エネルギー線硬化性組成物の25℃の屈折率、全光線透過率(%)、並びに、実施例1〜5および比較例1〜6の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物の密着性、傷の回復性を以下に記載した方法で測定し評価した。結果を表1に示す。
なお、有機溶剤を含有する実施例および比較例については、エバポレーターで充分に有機溶剤を揮発させた後に評価を行った。
[屈折率の評価]
実施例1〜5および比較例1〜6の活性エネルギー線硬化性組成物の屈折率を25℃の環境下で屈折率計[商品名:アッベ屈折率計4T、(株)アタゴ製]を用いて測定した。
[全光線透過率の評価]
厚さ1mmのスライドガラスの上に、2cm四方を刳り抜いた厚さ100μmのシリコンゴムを置き、刳り抜いた部分に各実施例および各比較例の活性エネルギー線硬化性組成物を流し込んだ。次に、別の厚さ1mmのスライドガラスを、流し込んだ活性エネルギー線硬化性組成物の上に置き、各スライドグラスの両端をクリップで固定した。その後、JIS−K7105に準拠し、全光線透過率測定装置[商品名「haze−garddual」、BYK gardner(株)製]を用いて全光線透過率(%)を測定した。
なお、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、全光線透過率は90%以上であることが必要である。
[テストピースの作製]
活性エネルギー線硬化性組成物をガラス板の片面に厚さが20μmになるようにアプリケーターで塗工した後、厚さ100μmのPETフィルム[商品名「コスモシャインA4300」東洋紡績(株)製]を活性エネルギー線硬化性組成物側に貼り合わせ、ローラーを上から転がして空気を押し出した。PETフィルム側から紫外線照射装置により、紫外線を1000mJ/cm照射して、活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させた。PETフィルムに密着した硬化物をガラス板から剥離し、テストピースを作製した。
[密着性の評価]
前記テストピースを23℃、相対湿度50%の環境下で24時間静置した後、JIS K5600−5−6に準拠し、1mm幅にカッターナイフで切込みを入れて碁盤目(10×10個)を作製し、該碁盤目上にセロハン粘着テープを貼り付け90度剥離を行い、PETフィルムからの硬化物の剥離状態を目視で観察し、以下の基準で評価した。
A:100個の碁盤目のうち90個以上が剥離せずに基材に残っている
B:100個の碁盤目のうち10〜89個が剥離せずに基材に残っている
C:100個の碁盤目のうち9個以下が剥離せずに基材に残っている
[傷の回復性の評価]
(1)溝の深さが50μmでピッチ幅を20μmで平行線を刻んで微細に凹凸処理を施したステンレス製の金型を用意した。
(2)活性エネルギー線硬化性組成物をこの金型の片面に厚さが100μmになるようにアプリケーターで塗工した後、厚さ100μmのPETフィルム[商品名「コスモシャインA4300」東洋紡績(株)製]を活性エネルギー線硬化性組成物側に貼り合わせ、ローラーを上から転がして空気を押し出した。PETフィルム側から紫外線照射装置[型番「VPS/I600」、フュージョンUVシステムズ(株)製]により、紫外線を1000mJ/cm照射して、硬化させ、膜状の硬化物を作製した。
(3)膜状の硬化物の表面を、クロムキャップを装着した鉛筆を用いてJIS K 5600−5−4に準拠して引っかき試験を行った。
(4)引っかき試験後の膜状の硬化物の表面を目視で観察し、下記の基準で判定した。
A:引っかき傷が3秒以内で完全に消失している
B:引っかき傷が3秒経ってもその一部が残っている
C:引っかき傷が3秒経っても全て残っている
実施例1〜5の活性エネルギー線硬化性組成物はいずれも、屈折率が充分高く、透明性に優れ、プラスチック基材との密着性が高く、傷の回復性に優れていた。
一方、金属酸化物(A)を含まない比較例1の活性エネルギー線硬化性組成物は、屈折率が1.56未満であり、密着性が不良であり、傷の回復性も不充分である。
比較例2の活性エネルギー線硬化性組成物は、屈折率が1.56未満であった。
比較例3の活性エネルギー線硬化性組成物は、透明性が90%未満であった。
比較例4の活性エネルギー線硬化性組成物は、透明性が90%未満であった。
比較例5の活性エネルギー線硬化性組成物は、屈折率が1.56未満であった。
芳香環を含まない(メタ)アクリレートを用いた比較例6の活性エネルギー線硬化性組成物は、屈折率が1.56未満であった。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、高屈折率であり、透明性に優れており、その硬化物は、傷の回復性に優れ、プラスチック基材との密着性が高いため光学部品、電気・電子部品として好適に使用できる。
本発明の硬化物が用いられる光学部品としては、光学レンズ、光学レンズシートまたはフィルムが挙げられ、より詳しくは、例えば、プラスチックレンズ(プリズムレンズ、レンチキュラーレンズ、マイクロレンズ、フレネルレンズ、視野角向上レンズ等)、光学補償フィルム、位相差フィルム、プリズム、光ファイバー、フレキシブルプリント配線用ソルダーレジスト、メッキレジスト、多層プリント配線板用層間絶縁膜、感光性光導波路等が挙げられる。

Claims (12)

  1. 金属酸化物(A)と芳香環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)と光重合開始剤(C)とを含有する活性エネルギー線硬化性組成物(D)であって、前記活性エネルギー線硬化性組成物(D)の25℃での屈折率が1.56〜1.70であり、前記活性エネルギー線硬化性組成物(D)の全光線透過率が90%以上であることを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物。
  2. 前記金属酸化物(A)の含有量が前記金属酸化物(A)と前記芳香環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)との合計重量に基づいて15〜50重量%である請求項1記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  3. 金属酸化物(A)が、金属アルコキシド(a1)と水とを、モル比が金属アルコキシド(a1)/水=2.0〜200となるように、芳香環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)中で反応させることにより生成した金属酸化物である請求項1または2記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  4. 前記金属アルコキシド(a1)がチタンアルコキシド、ジルコニウムアルコキシド、ハフニウムアルコキシド、亜鉛アルコキシド、アルミニウムアルコキシド、ガリウムアルコキシド、インジウムアルコキシド、ゲルマニウムアルコキシドおよびスズアルコキシドからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項3記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  5. 前記金属酸化物(A)の平均粒子径が、10nm以下である請求項1〜4いずれか記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  6. 前記芳香環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)が分子内にオキシアルキレン基を有する(メタ)アクリレートである請求項1〜5いずれか記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  7. 前記オキシアルキレン基がオキシエチレン基である請求項6記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  8. 光学部品用である請求項1〜7いずれか記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  9. 請求項1〜8いずれか記載の活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させてなる硬化物。
  10. 請求項9に記載の硬化物を用いた光学部品。
  11. 請求項1〜8のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性組成物の製造方法であって、
    金属アルコキシド(a1)と水とのモル比が、金属アルコキシド(a1)/水=2.0〜200となるように前記金属アルコキシド(a1)および前記水を、芳香環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)に加えて反応液とする反応液作製工程と、
    前記反応液中の前記金属アルコキシド(a1)と前記水とを反応させて金属酸化物(A)とする反応工程と、
    前記反応液に、光重合開始剤(C)を加える光重合開始剤添加工程とを
    含むことを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物の製造方法。
  12. 前記反応液作製工程において、前記反応液に触媒(a2)として有機アミンを加える請求項11に記載の活性エネルギー線硬化性組成物の製造方法。
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