JPWO2012095989A1 - ホースクランプ - Google Patents
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Abstract
Description
図16に示すように、ホースクランプ100は、金属帯板で円環状に曲げて形成されたクランプ本体101と、クランプ本体101の両端部から中央部に向かって幅方向(クランプ本体101の軸方向)に行き違い状態をもって延びるテーパー部106と、テーパー部106の先端から半径方向に起立する一対の操作片102A、102Bとからなる。クランプ本体101が縮径する時にホース(図示省略)の締付けが可能とされる。また、両操作片102A、102Bを互いに接近させた時にクランプ本体101が拡径される。また、一方の操作片102A寄りのクランプ本体101上にロック爪103が立ち上げられている。また、他方の操作片102B側には、ロック爪103を係脱可能に係合する受け部104が形成されていると共に、拡径時に一方の操作片102Aに対するクランプ本体101の軸方向の重なり合いを回避する切欠部105が形成されている。
本発明が解決しようとする課題は、ホースの締付け時における漏れ流路の発生を防止することのできるホースクランプを提供することにある。
すなわち、第1の発明に係るホースクランプによると、帯状の板ばね材を円環状に曲げて形成されたクランプ本体と、前記クランプ本体の両端部から半径方向に起立する一対の操作部とを備え、前記クランプ本体の弾性復元力による縮径によりホースの締付けを可能とし、前記一対の操作部を互いに接近させることにより前記クランプ本体が弾性変形を利用して拡径されるホースクランプにおいて、前記クランプ本体の一方の操作部側に係止部が形成され、前記クランプ本体の他方の操作部側に前記係止部を係脱可能に係合する係合部が形成され、前記係合部に対する前記係止部の係合により前記クランプ本体が拡径状態に保持され、前記クランプ本体を拡径状態から縮径させるときは、前記他方の操作部に対して前記一方の操作部を接近させるとともにクランプ本体の軸方向で相反する方向へ移動させることにより、前記係合部に対する前記係止部の係合が解除されるホースクランプであって、前記クランプ本体の両端部の間に、前記ホースの締付け時においてクランプ本体の軸方向に略当接しかつホースを押圧する漏れ防止部が設けられている。このように構成すると、他方の操作部側の係合部に一方の操作部側の係止部を係合することにより、クランプ本体が拡径状態いわゆる仮組み状態に保持される。また、仮組み状態のクランプ本体内にホースを挿入した状態で、他方の操作部に一方の操作部を接近させ、係合部に対する係止部の係合を解除すると、クランプ本体が弾性復元力により縮径する。これにより、クランプ本体の弾性復元力によりホースが締付けられる。そして、ホースの締付け時において、クランプ本体の両端部の間が漏れ防止部を介してクランプ本体の軸方向に略当接し、その漏れ防止部がホースを押圧する。したがって、ホースにおけるクランプ本体の両端部の間の隙間でクランプ本体による面圧が低い部分に発生する漏れ流路を、漏れ防止部の押圧によって遮断することができる。これによって、ホースの締付け時に発生するホース内の流体の漏れを防止することができる。なお、本明細書でいう「略当接」とは、当接又は近接することをいう。
図2に示すように、ホースクランプの展開形状に基づいて、金属製の帯状の板ばね材からなるブランク11がプレス成形により形成されており、そのブランク11を曲げ成形することによってホースクランプ10(図1参照)が形成されている。なお、図2にはホースクランプ10の各部に相当する符号が付されている。
また、クランプ本体12における第1操作片13側の端部の後側部には、係止爪14に対して第1操作片13側に位置する案内縁15が形成されている。案内縁15は、クランプ本体12の第1操作片13側の端部の幅(前後方向の幅)を基部側が狭く、先端側(第1操作片13側)が広くなるように、所定の勾配をもって傾斜状に形成されている。
まず、自由状態におけるホースクランプ10(図1参照)の両操作片13、21を、プライヤー、ペンチ等の工具30(図5参照)により把持しかつクランプ本体12の弾性変形を利用して互いに接近させる。これにより、クランプ本体12が拡径されていくとともに、第2操作片21の開口溝25内を第1操作片13側の係止爪14が通過する。そして、第2操作片21に対して第1操作片13を、クランプ本体12の弾性変形を利用して軸方向で対向する方向すなわち後方(図1において紙面裏方)へオフセットさせた状態(位置ずれさせた状態)で、前記工具30による両操作片13、21に対する把持を解放する。すると、クランプ本体12の弾性復元力をもって、第2操作片21の係合凹部22に第1操作片13側の係止爪14が係合する(図7参照)。これにより、クランプ本体12が拡径状態に保持される(図5〜図7参照)。この状態をホースクランプ10の仮組み状態という。なお、図5はホースクランプの仮組み状態を示す正面図、図6は同じく平面図、図7は同じく両操作片の周辺部を示す斜視図である。
Amax=(D+d)+(T+t)×2
で表される。また、クランプ本体12の内径Aの最小値Aminは、
Amin=(D−d)+(T−t)×2
で表される。したがって、クランプ本体12の内径の範囲Amin〜Amax内において、漏れ防止片28の先端縁(前端縁)と第1操作片13側の当接部16とが点接触可能となるように、漏れ防止片28の先端縁(前端縁)の長さLeが設定されている(図2参照)。
(2π−2L/Amin)<θ<(2π−2L/Amax)
で表される(図9参照)。
図11に示すように、第2操作片21の拡開規制片24に対して第1操作片13側の係止爪14が当接することによって、その拡開が規制されることになる。このため、ホース32に対するクランプ本体12の組付不良を防止し、その組付不良に起因するホース32内の流体の漏れを防止することができる。このことは、両操作片13、21が正対する中立状態から第2操作片21側に第1操作片13側がオフセットされた状態で係合凹部22に係止爪14が係合されることにより仮組み状態とされるホースクランプ10において、係合凹部22に対する係止爪14の係合の解除時に、クランプ本体12のオフセット反力により第2操作片21側に対して第1操作片13側が拡開することが予想される場合に有効といえる。
[変形例1]
変形例1は、前記実施形態におけるホースクランプ10の係止爪14の変形例である。すなわち、図12に示すように、クランプ本体12における第1操作片13側の端部にU字状のスリット17が形成され、そのスリット17による爪状部が半径方向外方に傾斜状に起こされることにより係止爪14(符号、Aを付す)が形成されている。
変形例2は、前記実施形態におけるホースクランプ10の係止爪14の変形例である。すなわち、図13に示すように、クランプ本体12における第1操作片13側の端部の後側縁に突出する突出片を半径方向外方へ起立状に折り曲げることにより、係止爪14(符号、Bを付す)が形成されている。係止爪14Bの先端部には、第2操作片21の係合凹部22(図4参照)に係合する突起18が形成されている。
変形例3は、前記実施形態におけるホースクランプ10の拡開規制片24の変形例である。すなわち、図14に示すように、クランプ本体12における第2操作片21の開口溝25側の側縁部に突出する突出片を起立状に折り曲げることにより、拡開規制片24(符号、Aを付す)が形成されている。
変形例4は、前記実施形態におけるホースクランプ10の拡開規制片24の変形例である。すなわち、図15に示すように、クランプ本体12における第2操作片21の前側縁に突出する突出片を起立状に折り曲げることにより、拡開規制片24(符号、Bを付す)が形成されている。
(1)請求項1〜3のいずれか1つに記載のホースクランプであって、
一対の操作部が正対する中立状態からクランプ本体の軸方向で対向する方向へオフセットされた状態で他方の操作部側の係合部に一方の操作部側の係止部を係合することにより、クランプ本体が拡径状態に保持されるホースクランプ。
(2)請求項1〜3、前記(1)項のいずれか1つに記載のホースクランプであって、
前記クランプ本体の両端部間には、他方の操作部に対して一方の操作部を接近させたときに操作部を幅方向外方(実施形態において前方)へ案内する案内機構が設けられているホースクランプ。
12…クランプ本体
13…第1操作片(操作部)
14…係止爪(係止部)
16…当接部
21…第2操作片(操作部)
22…係合凹部(係合部)
24…拡開規制片
28…漏れ防止片
32…ホース
34…接続パイプ
Claims (4)
- 帯状の板ばね材を円環状に曲げて形成されたクランプ本体(12)と、前記クランプ本体(12)の両端部から半径方向に起立する一対の操作部(13、21)とを備え、前記クランプ本体(12)の弾性復元力による縮径によりホース(32)の締付けを可能とし、前記一対の操作部(13、21)を互いに接近させることにより前記クランプ本体(12)が弾性変形を利用して拡径されるホースクランプ(10)において、
前記クランプ本体(12)の一方の操作部(13)側に係止部(14)が形成され、
前記クランプ本体(12)の他方の操作部(21)側に前記係止部(14)を係脱可能に係合する係合部(22)が形成され、
前記係合部(22)に対する前記係止部(14)の係合により前記クランプ本体(12)が拡径状態に保持され、
前記クランプ本体(12)を拡径状態から縮径させるときは、前記他方の操作部(21)に対して前記一方の操作部(13)を接近させるとともにクランプ本体(12)の軸方向で相反する方向へ移動させることにより、前記係合部(22)に対する前記係止部(14)の係合が解除される
ホースクランプ(10)であって、
前記クランプ本体(12)の両端部の間に、前記ホース(32)の締付け時においてクランプ本体(12)の軸方向に略当接しかつホース(32)を押圧する漏れ防止部が設けられているホースクランプ(10)。 - 請求項1に記載のホースクランプ(10)であって、
前記漏れ防止部は、他方の操作部(21)側における一方の操作部(13)側の対向側縁に突出されかつ周方向に延びる先端縁を有する漏れ防止片(28)と、一方の操作部(13)側における他方の操作部(21)側に対向側縁に形成されかつ前記漏れ防止片(28)の先端縁に少なくとも点接触状に当接可能な当接部(16)とにより構成されているホースクランプ(10)。 - 請求項1又は2に記載のホースクランプ(10)であって、
前記クランプ本体(12)の一方の操作部(13)側と他方の操作部(21)側との間に、前記係合部(22)に対する前記係止部(14)の係合の解除時において前記他方の操作部(21)側に対する前記一方の操作部(13)側のクランプ本体(12)の軸方向で相反する方向への拡開を規制する拡開規制部が設けられているホースクランプ(10)。 - 請求項1〜3のいずれか1つに記載のホースクランプ(10)であって、
前記一対の操作部(13、21)がいずれも1本足状に形成されているホースクランプ(10)。
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