JPWO2007148700A1 - 被制御装置及び遠隔制御システム - Google Patents

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Abstract

電話機に接続するだけで周囲の雑音等の外部音声の入力を無効として送信されるDTMF信号の信頼性を高めることができる信号発生装置、誤ったDTMF信号の混信を防止し操作の信頼性に優れた電話機、信号発生装置が電話機に接続されている場合にのみ電話機からのDTMF信号に基づいて動作部を制御することで誤ったDTMF信号による誤動作を確実に防止でき動作安定性に優れる被制御装置、及び、簡単な構成で信頼性の高い遠隔制御を行うことができる遠隔制御システムを提供することを目的とする。本発明の信号発生装置1は、電話機100の音声信号外部入力端子110に接続される出力端子3と、電話機100の音声入力部101からの音声入力が無効となったことを示す音声入力無効確認信号を生成し出力端子3に出力する音声入力無効確認信号生成部4とを備えた構成を有する。

Description

本発明は、DTMF信号中の特定信号を発生する信号発生装置、及びロボット、デジタルカメラ等を備えた監視装置、ネットワークに接続されたエアコン等の被制御装置をDTMF信号を使用して遠隔制御する電話機、並びにその電話機により制御される被制御装置、及びそれらを備えたロボット遠隔制御システム、セキュリティシステム等の遠隔制御システムに関する。
近年、ロボット開発について盛んに発表されている。例えば、二足歩行ロボットや家庭用ロボットなどが発表されている。
一方で、無線技術を使用したロボットの制御に関しても盛んに発表され、ロボットの動作範囲が限られたり邪魔な制御線を有したりする有線方式よりも注目されている。その中で、例えば今や所有率が数人に一人の割合まで向上した携帯電話機等の電話機をロボットの無線制御用送信機として使用する事が考えられている。
ロボットを無線技術により遠隔制御する手段として、DTMF(Dual Tone Multi FrequencyまたはDial Tone Multi Frequency)信号を利用して制御を行う方式が広く一般に行われてきている。
まず、DTMF信号の規格の概要を図9を用いて説明する。
図9(a)はDTMF信号の組み合わせを説明する説明図であり、図9(b)はDTMF信号のタイミング図であり、図9(c)はDTMF信号の周波数とパワーレベルの関係を示すグラフであり、図9(d)はDTMF信号の規格を説明する説明図である。
図9(a)に示すように、DTMF信号は電話やファクシミリ等に備えられている数字等のキー(ダイヤルキー)を押すことにより送信される2種類の周波数の組み合わせで構成された音声信号である。1つのDTMF信号には重畳した2種類の周波数が含まれており、これを受信した被制御装置は2種類の周波数を分離して検出し、それらを基に電話機からのキー操作を認識する。具体的には、高周波数域4種類と低周波数域4種類からそれぞれ1つずつ組み合わせるため、「0」から「9」までの数字、「*」、「♯」、「A」から「D」までのアルファベットの合わせて16種類を表現することができる。このDTMF信号の規格はITU−T(国際電気通信連合(ITU)の電気通信標準化部門)勧告Q.24などにて定められており、例えば図9(b)乃至(d)に示すような信号のパワーレベル、タイミング等が定められている。
次に、DTMF信号を用いた遠隔制御システムを図10を用いて説明する。
図10(a)は遠隔制御システムの概略図であり、図10(b)は遠隔制御システムのブロック構成図である。
図10(a)において、100は電話機の一例としての携帯電話機、101は外部からの音が入力されるマイク等の音声入力部、104aはダイヤルキー、108aは電話番号等を表示するLCD等の表示部、200はロボット等の被制御装置である。図10(b)において、102は音声信号を処理する音声信号処理部、103は携帯電話機100における演算、判断、制御等を行うCPU等の制御部、104はダイヤルキー104aの各キーに応じた信号を制御部103に入力するキー入力部、105は図9(a)に示す周波数の異なる2つの信号を合成することでDTMF信号を生成する電話機側DTMFエンコーダ、106は基地局及び公衆回線網を通じて被制御装置200の通信部(後述)と信号の送受信を行う通信部、107はスピーカ等の音声出力部、108は表示部108aの表示を制御する表示制御部、109は電話番号等を格納するフラッシュメモリやRAM、ROM等のメモリ部、201は携帯電話機100の通信部106と信号の送受信を行う被制御装置200の通信部、202は通信部201から入力された信号を処理する受信処理部、203はDTMF信号を検出するDTMF信号検出部であり、高群バンドパスフィルタ204と高群周波数・パワー検出部205と低群バンドパスフィルタ206と低群周波数・パワー検出部207とを有している。208はDTMF信号検出部203でDTMF信号が検出されたかどうか及び検出された信号が図8(d)の規格を満たすかどうかを判定するDTMF信号判定部、209は被制御装置200における演算、判断、制御等を行うCPU等の制御部であり、制御部209はDTMF信号判定部208から出力される判定結果信号に基づいて被制御装置200の動作部(図示せず)の制御等を行う。
以上のように構成された遠隔制御システムについて、以下その動作を説明する。
まず、携帯電話機100と被制御装置200の回線接続動作について図10を用いて説明する。
携帯電話機100において、ユーザがダイヤルキー104aを操作(プッシュ)すると、操作したキー(以下、操作キーという)に対応するキー操作信号がキー入力部104から制御部103に入力される。制御部103に被制御装置200の電話番号に対応するキー操作信号が入力されると、通信部106からそのエリアの基地局等を介して被制御装置200側の基地局に呼び出しを要求する信号が送信される。呼び出し要求を受信した基地局は被制御装置200の通信部201との無線チャネルリンクを確立した上で着信通知を通信部201に送信し、応答があれば通信部106と通信部201の間の回線を接続する。
次に、回線接続後の携帯電話機100の動作を図10を用いて説明する。
電話回線が接続された状態でユーザが所定のダイヤルキー104aを操作し、キー操作信号が制御部103に入力されると、制御部103は電話機側DTMFエンコーダ105に操作キーに対応するDTMF信号出力指令信号を出力し、電話機側DTMFエンコーダ105は操作キーに対応するDTMF信号を生成し通信部106に出力する。また、音声入力部101に入力された周囲の雑音等の音声は音声信号処理部102に入力され、音声信号処理部102は音声を処理して音声信号を生成し通信部106に出力する。通信部106はDTMF信号と音声信号を被制御装置200の通信部201に送信する。なお、DTMF信号は音声信号の一種であるが、ここでは入力音声に基づく音声信号と区別する意味で音声信号と分けて説明している。すなわち、通信部106は入力された音声信号(DTMF信号を含む音声信号)を送信する。
次に、回線接続後の被制御装置200の動作を図10を用いて説明する。
被制御装置200において、通信部201は受信したDTMF信号を含む音声信号を受信処理部202のDTMF信号検出部203に入力する。
DTMF信号検出部203において、高群バンドパスフィルタ204は入力された音声信号から図9(a)に示されたDTMF信号の高群の4つの周波数成分を有する信号のみを抽出し、高群周波数・パワー検出部205は高群の周波数成分を有する信号が抽出されたか否かの検出とその信号のパワーを検出する。また、低群バンドパスフィルタ206はDTMF信号の低群の4つの周波数成分を有する信号のみを抽出し、低群周波数・パワー検出部207は低群の周波数成分を有する信号が抽出されたか否かの検出とその信号のパワーを検出する。DTMF信号判定部208はDTMF信号検出部203で検出された信号がDTMF信号の規格を満たした正しいDTMF信号であれば制御部209にそのDTMF信号に対応した判定結果信号を出力し、DTMF信号でない又は規格を満たさない場合は破棄する。制御部209は入力された判定結果信号に基づいて動作部(図示せず)の制御等を行う。
このように携帯電話機100を遠隔制御装置とし被制御装置200へDTMF信号を送信することで被制御装置200を遠隔制御する。
また、同様のシステムにより電話機から送信されるDTMF信号を利用してメッセージ通信やテレホンバンキングを行うものとして、例えば、特許文献1及び特許文献2に記載された技術がある。
なお、DTMF信号は受信において誤認識が発生する可能性などがあり、常に信頼性が高いという訳ではない。例えば、上述のように携帯電話機100を使用してロボット等の被制御装置200の遠隔制御を行う場合、音声入力部(マイク)101から偶然にDTMF信号と同一の周波数の音声が入力された場合、被制御装置200はユーザがダイヤルキー104aを操作して指示した動作とは異なる動作をしてしまう。これは、DTMF信号の送信時は回線が接続中で外部からの音声の入力及び送信を許しているためであり、外部からDTMF信号に近い特徴を有する音声が入力された際、被制御装置200の受信処理部202はその音声信号をユーザによる携帯電話機100のダイヤルキー104aの操作による正しいDTMF信号として誤って検出、判定するためである。このようにしてDTMF信号の信頼性が低下する。
ここで、DTMF信号の誤検出について図11を用いて説明する。
図11(a)は被制御装置200におけるDTMF信号の誤検出について説明する説明図であり、図11(b)はDTMF信号と周囲の雑音の周波数とパワーレベルの関係を示すグラフであり、図11(c)はDTMF信号として誤検出され得る音声の周波数とパワーレベルの関係を示すグラフである。
図11(a)は、携帯電話機100のダイヤルキー104aの操作によるDTMF信号(ここでは正しいDTMF信号という)と携帯電話機100の音声入力部101から入力された周囲の雑音等の音声とが合成されていることを示す。該雑音中に図9(d)で説明したDTMF信号の規格を満たす周波数とパワーレベルを持つ部分(図11(c)参照)が含まれている場合、バンドフィルタ204,206等を経由したあとの信号にはDTMF信号が含まれ、DTMF信号判定部208でDTMF信号であると判定されることになる。このようにして、雑音等の音声が正しいDTMF信号と誤って判定される。
上述のような遠隔制御システムでは、被制御装置200の遠隔制御における動作が完全に保証されない場合があるので、DTMF信号の信頼性を高めるために、特許文献1ではDTMF信号の16種類の組み合わせを4ビット符号に割り当てて、さらにそれに誤り検出符号を付加して送信し、受信側では誤り検出符号から受信誤りの有無を検査して誤りが検出された場合には送信側に再度送信することを要求することを行っている。また、特許文献2では上述したDTMF信号の規格に則り、受信信号の周波数、継続時間、休止時間がその規格に合っているか判定を行っている。
特開平9−321893号公報 特開2001−112033号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2の技術を使用した遠隔制御システムはいずれも構成が複雑で、かつ高機能なシステムを要するという課題を有していた。特に、特許文献1では、受信側の交換機だけではなく、送信側の電話機等を改良する必要があり、また、特許文献2では、外部音の入力を許しているため、外部音がDTMF信号と同じ特徴を有した場合、その外部音をDTMF信号として誤って判定する可能性があるという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、電話機に接続するだけで周囲の雑音等の外部音声の入力を無効として送信されるDTMF信号の信頼性を高めることができる信号発生装置、及び、誤ったDTMF信号の混信を防止し操作の信頼性に優れた電話機、並びに、信号発生装置が電話機に接続されている場合にのみ電話機からのDTMF信号に基づいて動作部を制御することで誤ったDTMF信号による誤動作を確実に防止でき動作安定性に優れる被制御装置、及び、簡単な構成で信頼性の高い遠隔制御を行うことができる遠隔制御システムを提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の信号発生装置は、電話機の音声信号外部入力端子に接続される出力端子と、前記電話機の音声入力部からの音声入力が無効となったことを示す音声入力無効確認信号を生成し前記出力端子に出力する音声入力無効確認信号生成部とを備えた構成を有している。
この構成により、以下の作用を有する。
(1)電話機の音声信号外部入力端子に信号発生装置の出力端子を接続するだけで、電話機の音声入力部(マイク)からの音声入力を無効として雑音等の外部音の入力を遮断し、電話機のダイヤルキー操作によるDTMF信号(制御信号)以外の誤ったDTMF信号(制御信号であると誤判定されるおそれのある波形を含む音声信号)の混信を防止し制御信号の信頼性を高めることができる。
(2)接続された信号発生装置から電話機を介して音声入力無効確認信号を被制御装置に送信することで、信号発生装置が電話機に接続された状態であることを検知させることができ、被制御装置は信頼性の高い制御信号の送受信が行われる状態であることを検知した上で制御信号に基づいて動作部を制御することで誤動作を確実に防止できる。
(3)信号発生装置を電話機に接続するだけで外部音を遮断すると共に音声入力無効確認信号を被制御装置に入力することができるので、既存の電話機を遠隔制御システムの操作装置として使用できる。
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の信号発生装置であって、前記音声入力無効確認信号生成部は複数のDTMF信号の中から選択されたDTMF信号を生成する信号発生装置側DTMFエンコーダである構成を有している。
この構成により、請求項1の作用に加え、以下の作用を有する。
(1)音声入力無効確認信号として複数のDTMF信号の中から選択されたDTMF信号を用いることで、通常の公衆回線網を使用して回線を接続するだけで生成した音声入力無効確認信号をそのまま被制御装置に送信することができると共に、音声入力無効確認信号を受信した被制御装置の受信処理部において、DTMF信号検出部とDTMF信号判定部によりDTMF信号の検出と判定を行うことで音声入力無効確認信号の検出と判定を行うことができるので、受信処理部の構成を簡略化できる。
ここで、信号発生装置側DTMFエンコーダでは、DTMF信号の規格を満たした複数のDTMF信号の中から任意のDTMF信号を選択して生成することができる。動作部の制御に用いるDTMF信号(制御信号)以外のDTMF信号を選択することにより、音声入力無効確認信号として使用することができる。尚、信号発生装置では、動作部の制御に用いるDTMF信号(制御信号)を選択して生成することもできる。
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の信号発生装置であって、前記音声入力無効確認信号は一定の周期で連続する少なくとも1種類のDTMF信号からなるパルス列信号である構成を有している。
この構成により、請求項2の作用に加え、以下の作用を有する。
(1)音声入力無効確認信号として一定の周期で連続する少なくとも1種類のDTMF信号からなるパルス列信号を用いることで、被制御装置においてその周期をチェックするだけで音声入力無効確認信号が連続して入力されている状態、すなわち信号発生装置が電話機に接続されている状態であることを容易に検知できる。
ここで、パルス列信号のDTMF信号の周期は、DTMF信号で制御する機器の仕様に応じて、適宜、選択することができる。パルス列信号のDTMF信号の周期が、制御対象の機器で検出可能な所定の周期に設定されることにより、音声入力無効確認信号が連続して入力されていることを確実に検出することができ、信号発生装置の接続検知の信頼性に優れる。
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の信号発生装置であって、前記音声入力無効確認信号又は制御信号としてのDTMF信号の生成及び出力を指示する操作部を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1乃至3の内いずれか1項の作用に加え、以下の作用を有する。
(1)電話機のダイヤルキーの操作だけでなく操作部の操作によっても音声入力無効確認信号又は制御信号を被制御装置に送信でき、多様な操作を行うことができる。
本発明の請求項5に記載の電話機は、音声信号を処理する音声信号処理部と、ダイヤルキーと、前記ダイヤルキーに対応したDTMF信号を生成する電話機側DTMFエンコーダと、音声入力が可能な音声入力部と、外部からの音声信号の入力が可能な音声信号外部入力端子と、請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の信号発生装置とを備え、前記音声信号処理部は前記音声信号外部入力端子に前記信号発生装置の出力端子が接続されたことを検知して前記信号発生装置からの音声信号の入力を有効とし前記音声入力部からの音声信号の入力を無効とする構成を有している。
この構成により、以下の作用を有する。
(1)音声信号外部入力端子に信号発生装置の出力端子を接続することで、音声入力部(マイク)からの音声入力を無効として雑音等の外部音の入力を遮断し、ダイヤルキー操作によるDTMF信号(制御信号)以外の誤ったDTMF信号(制御信号であると誤判定されるおそれのある波形を含む音声信号)の混信を防止し制御信号の信頼性を高めることができる。
(2)接続された信号発生装置から入力された音声入力無効確認信号を被制御装置に送信することで、信号発生装置が電話機に接続された状態であることを検知させることができ、被制御装置は信頼性の高い制御信号の送受信が行われる状態であることを検知した上で制御信号に基づいて動作部を制御することで誤動作を確実に防止できる。
本発明の請求項6に記載の被制御装置は、動作部と、請求項5に記載の電話機から通信回線を介してDTMF信号及び前記音声入力無効確認信号を含む音声信号を受信して処理する受信処理部と、受信した前記DTMF信号及び前記音声入力無効確認信号に基づいて前記動作部を制御する制御部とを備えた構成を有している。
この構成により、以下の作用を有する。
(1)音声入力無効確認信号の入力に基づいて信号発生装置が電話機に接続されていることを検知することで、電話機側において雑音等の外部音の入力が遮断された状態(制御信号であると誤判定されるおそれのある波形を含む音声信号が入力されない状態)であることを検知し、この場合にのみ受信したDTMF信号(制御信号としてのDTMF信号)に基づいて動作部を制御することで誤動作を確実に防止でき動作安定性に優れる。
(2)動作部として、車輪、モータ駆動部、カメラ駆動部等を備えれば、電話機からの制御信号に基づいて走行動作やカメラ撮影動作等の種々の動作を行うことができる。
ここで、動作部は、DTMF信号によって制御される様々な被制御装置に組み込まれている。例えば、被制御装置がエアコンの場合、動作部は、制御信号に基づいて、運転の開始や停止、冷暖房の運転の切り替え、温度設定等の動作を確実に行うことができる。
また、被制御装置がテレビやビデオデッキ、HDDレコーダ等の場合、動作部は、制御信号に基づいて、チャンネルの選択、録画や再生等の動作を確実に行うことができる。
本発明の請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の被制御装置であって、前記音声入力無効確認信号は複数のDTMF信号の中から選択された前記動作部の制御に用いないDTMF信号であり、前記受信処理部は、受信した前記音声信号からDTMF信号の成分を有する信号を検出するDTMF信号検出部と、前記検出された信号がDTMF信号の規格を満たすか否かを判定し満たす場合は検出したDTMF信号に対応した判定結果信号を前記制御部に出力するDTMF信号判定部とを備え、前記制御部は、前記判定結果信号が入力されたか否かを判定する判定結果信号入力判定手段と、前記判定結果信号が入力されたと判定した場合に前記判定結果信号に対応するDTMF信号が前記音声入力無効確認信号であるかその他の前記DTMF信号であるかを判定する無効確認信号判定手段とを備えた構成を有している。
この構成により、請求項5の作用に加え、以下の作用を有する。
(1)音声入力無効確認信号として複数のDTMF信号の中から選択された動作部の制御に用いないDTMF信号を用いることで、入力されたDTMF信号の種類(「A」〜「D」等)をチェックするだけで音声入力無効確認信号かその他のDTMF信号(すなわち制御信号としてのDTMF信号)かを容易に判定でき、受信処理部の構成や制御プログラムを簡略化できる。
ここで、受信処理部は、受信した音声信号のパワーレベルに基づいて音声信号の無音区間を検出する無音区間検出部を備えることもできる。これにより、制御部において音声入力無効確認信号に対応する判定結果信号が入力された時、その判定結果信号の前後や2つの判定結果信号の間に無音区間があるか否か判定することで、電話機に信号発生装置が接続されていることをより正確に検知でき、誤動作をより確実に防止できる。
本発明の請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の被制御装置であって、前記音声入力無効確認信号は一定の周期で連続する少なくとも1種類のDTMF信号からなるパルス列信号であり、前記制御部は、前記音声入力無効確認信号に対応する前記判定結果信号の入力タイミングに基づいて前記電話機に前記信号発生装置が接続されているか否かを判定する信号発生装置接続判定手段を備えた構成を有している。
この構成により、請求項6の作用に加え、以下の作用を有する。
(1)音声入力無効確認信号として一定の周期で連続する少なくとも1種類のDTMF信号からなるパルス列信号を用いることで、音声入力無効確認信号として選択されたDTMF信号が所定の周期で入力されているか否かをチェックするだけで、音声入力無効確認信号が入力されている状態であるか否か、すなわち信号発生装置が電話機に接続されているか否かを容易に判定でき、制御プログラムを簡略化できる。
本発明の請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の被制御装置であって、前記制御部は、前記信号発生装置接続判定手段により前記電話機に前記信号発生装置が接続されていると判定された場合に、その後入力された前記その他のDTMF信号に対応する前記判定結果信号の入力タイミングが有効か否かを判定する入力タイミング判定手段と、有効であると判定した場合に前記判定結果信号に対応する動作指令信号を前記動作部に出力する制御信号処理手段とを備えた構成を有している。
この構成により、請求項8の作用に加え、以下の作用を有する。
(1)DTMF信号に対応する判定結果信号が直前の音声入力無効確認信号から所定時間内に入力された場合や連続する音声入力無効確認信号の間にある場合等に入力タイミングが有効であると判定することで、信号発生装置が電話機に接続され雑音等の外部音の入力が遮断された状態であることを即時的に検知でき、回線接続中に信号発生装置が電話機から外された場合であっても迅速に対応でき確実に誤動作を防止できる。
本発明の請求項10に記載の遠隔制御システムは、請求項5に記載の電話機と、前記電話機から通信回線を介して受信したDTMF信号及び音声入力無効確認信号に基づいて前記動作部が制御される請求項6乃至9の内いずれか1項に記載の被制御装置とを備えた構成を有している。
この構成により、以下の作用を有する。
(1)信号発生装置を電話機に接続することで、電話機の音声入力部からの音声入力を無効として雑音等の外部音の入力を遮断し、電話機のダイヤルキー操作によるDTMF信号(制御信号としてのDTMF信号)以外の誤った制御信号の混信を防止し制御信号の信頼性を高めることができる。
(2)音声入力無効確認信号を電話機を介して被制御装置に入力することで、信号発生装置が電話機に接続されていることを検知させることができ、信号発生装置が電話機に接続され信頼性の高い制御信号の送受信が行われる状態であることを検知した上で受信した制御信号に基づいて動作部を制御することで誤動作を確実に防止でき動作安定性に優れた遠隔制御を行うことができる。
以上説明したように本発明の信号発生装置及びそれを備えた電話機、並びに被制御装置及び遠隔制御システムによれば、以下のような有利な効果が得られる。
電話機の音声信号外部入力端子に接続される出力端子と、電話機の音声入力部からの音声入力が無効となったことを示す音声入力無効確認信号を生成し出力端子に出力する音声入力無効確認信号生成部とを有することで、電話機の音声入力部(マイク)からの音声入力を無効として雑音等の外部音の入力を遮断し、電話機のダイヤルキー操作によるDTMF信号以外の誤ったDTMF信号の混信を防止することができ制御信号の信頼性に優れると共に、音声入力無効確認信号の入力に基づいて信号発生装置が電話機に接続されていることを検知した場合にのみ受信した制御信号に基づいて動作部を制御することで誤動作を確実に防止できる動作安定性に優れた信号発生装置を提供することができる。
音声信号外部入力端子に信号発生装置の出力端子を接続することで、音声入力部(マイク)からの音声入力を無効として雑音等の外部音の入力を遮断し、ダイヤルキー操作によるDTMF信号(制御信号)以外の誤ったDTMF信号(制御信号であると誤判定されるおそれのある波形を含む音声信号)の混信を防止することができ、信頼性の高い制御信号に基づいて被制御装置の動作部を制御できる遠隔制御の信頼性に優れた電話機を提供することができる。
上記電話機から通信回線を介して受信したDTMF信号及び音声入力無効確認信号を含む音声信号を処理することにより、正しいDTMF信号に基づいて動作部を制御することができ、誤動作を確実に防止できる動作安定性に優れた被制御装置を提供することができる。
さらに、上記電話機及び被制御装置を備えることで、簡単な構成で信頼性の高い制御信号の送受信が行われる状態を確立することができ、電話機のダイヤルキー操作によるDTMF信号(制御信号としてのDTMF信号)以外の誤った制御信号の混信を確実に防止することができ、信頼性の高い遠隔制御を行うことができる遠隔制御システムを提供できる。
(a)実施の形態1における遠隔制御システムの概略図(b)遠隔制御システムのブロック構成図 信号発生装置側DTMFエンコーダで生成されるDTMF信号のタイミング図(b)DTMF信号の周波数とパワーレベルの関係を示すグラフ(c)DTMF信号の周波数とパワーレベルの関係を示すグラフ(d)DTMF信号の周波数とパワーレベルの関係を示すグラフ(e)通信部に入力される制御用音声信号のタイミング図 制御部の機能実現手段を示す機能ブロック図 制御部の同期確立動作を示すフローチャート 同期確立後の信号処理動作を示すフローチャート (a)所定時間入力判定手段による判定方法について説明するための説明図(b)所定時間入力判定手段による別の判定方法について説明するための説明図 被制御装置の主に動作部の構成を示すブロック構成図 信号発生装置の変形例を用いた遠隔制御システムを示す概略図 (a)DTMF信号の組み合わせを説明する説明図(b)DTMF信号のタイミング図(c)DTMF信号の周波数とパワーレベルの関係を示すグラフ(d)DTMF信号の規格を説明する説明図 (a)遠隔制御システムの概略図(b)遠隔制御システムのブロック構成図 (a)被制御装置におけるDTMF信号の誤検出について説明する説明図(b)DTMF信号と周囲の雑音の周波数とパワーレベルの関係を示すグラフ(c)DTMF信号として誤検出され得る音声の周波数とパワーレベルの関係を示すグラフ
符号の説明
1,1a 信号発生装置
2 被制御装置
3 出力端子
4 信号発生装置側DTMFエンコーダ(音声入力無効確認信号生成部)
5 受信処理部
6 無音区間検出部
8 制御部
9 動作部
11 判定結果信号入力判定手段
12 無効確認信号判定手段
13 信号発生装置接続判定手段
14 無音区間判定手段
15 所定時間入力判定手段
16 入力タイミング判定手段
17 制御信号設定判定手段
18 制御信号処理手段
21 カメラ
22 カメラ駆動部
23 映像入力部
24 マイク
25 音声入力部
26 外部映像機器
27 映像出力部
28 スピーカ
29 音声出力部
30 赤外線入力部
31 センサ部
32 イルミネーションLED出力部
33 キー入力部
34 車輪
35 モータ駆動部
36 メモリ部
41a〜41c 入力キー
100 携帯電話機
101 音声入力
102,102a 音声信号処理部
103 制御部
104 キー入力部
104a ダイヤルキー
105 電話機側DTMFエンコーダ
106 通信部
107 音声出力部
108 表示制御部
108a 表示部
109 メモリ部
110 音声信号外部入力端子
200 被制御装置
201 通信部
201a 音声入出力部
201b 映像入出力部
202 受信処理部
203 DTMF信号検出部
204 高群バンドパスフィルタ
205 高群周波数・パワー検出部
206 低群バンドパスフィルタ
207 低群周波数・パワー検出部
208 DTMF信号判定部
209 制御部
A 遠隔制御システム
B1〜B3 DTMF無効確認信号
C パルス列信号
D,D’ 無音区間
E DTMF制御信号
F 制御用音声信号
以下、本発明の一実施の形態について図1乃至図8を用いて説明する。
図1(a)は本実施の形態1における遠隔制御システムの概略図であり、図1(b)は遠隔制御システムのブロック構成図である。なお、図1の遠隔制御システムAが、図10で説明したものと異なる点は、携帯電話機100が音声信号外部入力端子110を備えている点、信号発生装置1を備えている点、被制御装置2の受信処理部5が無音区間検出部6を備えている点、制御部8が後述する機能実現手段を備えている点、及び動作部9の構成である。図1において、図10で説明したものと同様のものは同一の符号を付けて説明を省略する。
図1(a)において、Aは本実施の形態1における遠隔制御システム、1は信号発生装置、2はロボット等の被制御装置、3は信号発生装置1に設けられ、携帯電話機100の音声信号外部入力端子110に挿脱自在に接続される出力端子である。図1(b)において、102aは携帯電話機100の音声信号を処理する音声信号処理部、4は信号発生装置1に内蔵された音声入力無効確認信号生成部としての信号発生装置側DTMFエンコーダ、5は受信処理部、6は通信部201で受信された音声信号から音量レベルを参照して無音の区間を検出する無音区間検出部、8は被制御装置2全体を制御するCPU等の制御部、9は制御部9により制御される動作部である。動作部9の詳細な構成は後述する。
以上のように構成された本実施の形態1の遠隔制御システムAについて、以下その動作を説明する。
まず、信号発生装置1の動作を図1及び図2を用いて説明する。
図2(a)は信号発生装置側DTMFエンコーダ4で生成されるDTMF信号のタイミング図であり、図2(b)はDTMF信号B1の周波数とパワーレベルの関係を示すグラフであり、図2(c)はDTMF信号B2の周波数とパワーレベルの関係を示すグラフであり、図2(d)はDTMF信号B3の周波数とパワーレベルの関係を示すグラフであり、図2(e)は通信部106に入力される制御用音声信号のタイミング図である。
信号発生装置側DTMFエンコーダ4は図2(a)に示す所定(一定)の周期(例えば750ms)で連続するDTMF信号B1〜B3からなるパルス列信号Cを生成する。各DTMF信号B1〜B3は図9に示すDTMF信号の規格を満たすものである。また、各DTMF信号B1〜B3の間はパワーレベルがゼロレベルに設定され、無音区間Dが形成されている。尚、パルス列信号Cの各DTMF信号の組合せは任意に選択することができる。つまり、各DTMF信号B1〜B3は全て同種のDTMF信号であってもよいし、異なる2〜3種類のDTMF信号を組み合わせてもよい。例えば、異なる2種類のDTMF信号を交互に送出するパターン(図2(b)乃至(d)参照)であってもよい。このパターンを信号発生装置1と被制御装置2との間で共通化しておくことで、パルス列信号Cが音声入力無効確認信号であることを被制御装置2側で認識することができる。
信号発生装置1の出力端子3が携帯電話機100の音声信号外部入力端子110に接続されると、信号発生装置側DTMFエンコーダ4からパルス列信号Cが出力され、音声信号外部入力端子110を介して音声信号処理部102aに入力される。
次に、携帯電話機100の動作を図1及び図2を用いて説明する。
まず、携帯電話機100と被制御装置200との間で回線を接続する。これは図10で説明したものと同様であるので説明を省略する。
回線接続後、携帯電話機100において、電話機側DTMFエンコーダ105はダイヤルキー104aの操作キーに対応するDTMF信号E(図2(e)参照)を生成し通信部106に出力する。この処理も図10を用いて説明した動作と同様である。
一方、図10で説明した動作と異なり、音声信号処理部102aは音声信号外部入力端子110に出力端子3が接続されたことを検知して音声入力部101から入力された音声信号を無効とし、信号発生装置1から音声信号外部入力端子110を介して入力されたパルス列信号Cを通信部106に出力する。これにより、音声入力部101からの携帯電話機100の周囲の雑音等の入力を遮断することができる。なお、携帯電話機100の音声信号外部入力端子110に信号発生装置1の出力端子3が接続されたことを検知する手段としては、出力端子3を挿し込むことで音声信号外部入力端子110の所定の接点を短絡させ、この短絡による回路の通電状態を検出することにより行われるものが好適に用いられる。
通信部106は入力された音声信号F(電話機側DTMFエンコーダ105から入力されたDTMF信号Eと信号発生装置側DTMFエンコーダ4から出力されたパルス列信号Cを併せたもの。以下、制御用音声信号Fという。図2(e)参照)を被制御装置200の通信部201に送信する。以下、説明の都合上、電話機側DTMFエンコーダ105から出力されたDTMF信号EをDTMF制御信号Eといい、信号発生装置側DTMFエンコーダ4から出力されたパルス列信号Cを音声入力無効確認信号Cといい、パルス列信号Cを構成するDTMF信号B1〜B3をDTMF無効確認信号B1〜B3という。
ここで、本実施の形態における音声入力無効確認信号Cの役割について説明する。
上述したように、信号発生装置1の接続により音声入力部101からの音声入力が遮断されるため、DTMF信号であると誤検出され得る音声が携帯電話機100に入力されることがなく、よってこのような音声信号が被制御装置2に送信されることもないので、被制御装置2はDTMF制御信号Eのみによって制御され誤動作を防止できる。ここで、信号発生装置1の出力端子3が音声信号外部入力端子110から外されると、音声信号処理部102aはそれを検知して音声入力部101から入力された音声信号を有効とするため、誤検出され得る音声が携帯電話機100に入力され得る状態となる。
そこで本実施の形態1においては、信号発生装置1から携帯電話機100に音声入力無効確認信号Cを入力し、それを被制御装置2に送信することで、被制御装置2は、信号発生装置1が携帯電話機100に接続された状態であるか否かを音声入力無効確認信号Cの受信の有無により検知することができる。音声入力無効確認信号Cを受信した上でそれと併せて受信したDTMF制御信号Eに基づいて制御することで誤動作を確実に防止できる。
次に、被制御装置200の動作を図1及び図2を用いて説明する。
被制御装置200において、通信部201は受信した制御用音声信号Fを受信処理部5のDTMF信号検出部203と無音区間検出部6に入力する。
DTMF信号検出部203において、入力された制御用音声信号Fに含まれるDTMF無効確認信号B1〜B3とDTMF制御信号Eが検出され、DTMF信号判定部208においてDTMF無効確認信号B1〜B3やDTMF制御信号Eに対応した判定結果信号が制御部8に出力される。この処理は図8で説明したものと同様である。なお、図2(e)に示すようにDTMF無効確認信号B1〜B3とDTMF制御信号Eが常に重ならないとは限らず、重なった状態でDTMF信号検出部203に入力される場合もある。この場合は、DTMF信号検出部203に各信号をその種類に基づいて分離するフィルタ(図示せず)を設けることで各々を個別に検出することができる。
無音区間検出部6は入力された制御用音声信号Fのパワーレベルに基づいて無音区間D’(図2(e)参照)を検出し、予め設定した一定時間(例えば750ms)の無音区間D’がある場合は、無音区間検出信号を制御部8に出力する。
制御部8は入力された判定結果信号及び無音区間検出信号に基づいて動作部9の制御等を行う。
以下、制御部8の動作を図3乃至図5を用いて詳細に説明する。
図3は制御部8の機能実現手段を示す機能ブロック図であり、図4は制御部8の同期確立動作を示すフローチャートであり、図5は同期確立後の信号処理動作を示すフローチャートである。
図3において、11は判定結果信号入力判定手段、12は無効確認信号判定手段、13は信号発生装置接続判定手段、14は無音区間判定手段、15は所定時間入力判定手段、16は入力タイミング判定手段、17は制御信号設定判定手段、18は制御信号処理手段である。
まず、DTMF信号判定部208からDTMF無効確認信号B1〜B3に対応する判定結果信号が一定の周期で3回連続して入力されたこと検出して同期を確立する動作を図4を用いて説明する。なお、このように同期を確立する動作を行うのは次のような理由である。すなわち、従来のように携帯電話機100の音声入力部101から雑音等の音声の入力がある、該音声に偶然発生したDTMF無効確認信号B1〜B3と同種のDTMF信号が含まれると、被制御装置2に送信される制御用音声信号Fに誤ったDTMF無効確認信号B1〜B3が含まれることになり、DTMF信号判定部208で誤って判定される。そこで、正しいDTMF無効確認信号B1〜B3の受信、すなわち信号発生装置1で生成されたDTMF無効確認信号B1〜B3の受信であることを確実にするために、DTMF無効確認信号B1〜B3に対応する判定結果信号を一定の周期で3回連続して検出し、同期を確立した上で信号処理動作(図5の処理動作)を行う。
図4に示すように、まずs=0(「s」はDTMF無効確認信号B1〜B3に対応する判定結果信号の連続入力回数を示す)とし(ステップS1)、次に判定結果信号入力判定手段11はDTMF信号判定部208から判定結果信号が入力されたか否かを判定する(ステップS2)。入力されたと判定した場合は、無効確認信号判定手段12は入力された判定結果信号がDTMF無効確認信号B1〜B3に対応する判定結果信号であるか否かを判定する(ステップS3)。なお、DTMF無効確認信号B1〜B3に対応する判定結果信号は、信号発生装置側DTMFエンコーダ4において予め設定されたものであり、ここでは携帯電話機100のダイヤルキー104aに割り当てられていない「A」〜「D」(図8(a)参照)の内いずれか1のDTMF信号に対応する判定結果信号(例えば「D」)が設定されている。「0」〜「9」、「*」、「♯」はダイヤルキー104aに割り当てられているため、DTMF制御信号Eとして使用される可能性があり、混同を防止するためDTMF無効確認信号B1〜B3としては用いない。
ステップS3においてDTMF無効確認信号B1〜B3に対応する判定結果信号であると判定した場合は、次にs=0であるか否かを判定し(ステップS4)、s=0すなわち最初の入力であればステップS7に進む。ステップS4においてs=0でないと判定した場合(この場合、2回目以降の入力であるため後述のステップS10を通過しており時間カウントはスタートしている。時間カウントの値は後述のステップS6の判定で用いる)は、無音区間判定手段14は判定結果信号の入力の前に所定時間(ここでは750ms)の無音区間D’があるか否かを判定する(ステップS5)。無音区間D’があるか否かの判定は、無音区間検出部6から無音区間検出信号が入力されたか否かに基づいて行われる。入力された場合は無音区間D’があると判定し、入力がない場合は無音区間D’がないと判定する。無音区間D’がない場合は周囲の雑音等が音声信号に含まれている可能性が高いため、判定結果信号の入力を検知した場合でもそれを無効として処理する。
ステップS5において無音区間D’があると判定した場合、次に所定時間入力判定手段15は時間カウントの値に基づいて直前のDTMF無効確認信号B1〜B3に対応する判定結果信号の入力から今回の入力までの時間が所定時間(ここでは750ms)であるか否かを判定する(ステップS6)。所定時間である場合はsに1を加算し(ステップS7)、信号発生装置接続判定手段13はs=3であるか否かを判定し、s=3である場合はDTMF無効確認信号B1〜B3に対応する判定結果信号が所定の周期で3回連続して入力されたと判定し、信号発生装置1が電話機2に接続されているとして図5のステップS21に進む。s=3でない場合は時間カウントをクリアし(ステップS9)、次に時間カウントをスタートさせ(ステップS10)、ステップS2に戻る。
なお、ステップS3においてDTMF無効確認信号B1〜B3に対応する判定結果信号でないと判定した場合、又は、ステップS5において無音区間D’がないと判定した場合、或いは、ステップS6において所定時間でないと判定した場合は、入力された判定結果信号を無効としてs=0とし(ステップS11)、時間カウントをクリアし(ステップS12)、次に時間カウントをスタートさせ(ステップS13)、ステップS2に戻る。
なお、判定結果信号の連続入力回数は実験等によって決定され、3回に限られるものではなく、DTMF無効確認信号B1〜B3のパターンによっては1〜2回の入力だけでよい場合もあり得る。
図5では、DTMF無効確認信号B1〜B3の同期が確立された後の処理を行う。
図5に示すように、まず、判定結果信号入力判定手段11はDTMF信号判定部208から判定結果信号が入力されたか否かを判定する(ステップS21)。入力されたと判定した場合は、無効確認信号判定手段12は入力された判定結果信号がDTMF無効確認信号B1〜B3に対応する判定結果信号であるか否かを判定する(ステップS22)。ここで、ステップS22のDTMF無効確認信号B1〜B3に対応する判定結果信号でないとの判定は、入力された信号がDTMF制御信号Eであることを示す。
ステップS22において、DTMF無効確認信号B1〜B3に対応する判定結果信号であると判定した場合は、所定時間入力判定手段15は時間カウントの値に基づいて直前のDTMF無効確認信号B1〜B3に対応する判定結果信号の入力から今回の入力までの時間が所定時間(ここでは750ms)であるか否かを判定する(ステップS27)。所定時間である場合は時間カウントをクリアし(ステップS28)、次に時間カウントをスタートさせ(ステップS29)、ステップS21に戻る。ステップS27において所定時間でないと判定した場合は、DTMF無効確認信号B1〜B3が所定の周期で入力されていないため、ステップS11(図4)に戻って再び同期確立動作を行う。
ステップS22においてDTMF無効確認信号B1〜B3に対応する判定結果信号ではないと判定した場合(この場合、入力された判定結果信号はDTMF制御信号Eに対応する「0」〜「9」、「*」、「♯」である)、制御信号設定判定手段17は入力された判定結果信号が使用範囲のものか否かを判定する(ステップS23)。判定結果信号が使用範囲のものか否かの判定は、その判定結果信号と動作部9への所定の動作指令とが対応付けられて被制御装置2のメモリ部(後述のメモリ部36(図7参照))に記憶されているか否かにより行われる。判定結果信号と動作指令との対応付けの一例を(表1)に示す。
Figure 2007148700
(表1)に示すように、「1」〜「9」、「*」の判定結果信号には「モード切替(操作モードと通話モード等の切替)」や「前進」等の動作指令が対応付けられて記憶されており、この判定結果信号については使用範囲のものであると判定する。一方、「0」、「#」の判定結果信号には動作指令が対応付けられておらず、使用範囲のものでないと判定する。
ステップS23で使用範囲のものであると判定した場合、入力タイミング判定手段16は時間カウントを取得し(ステップS24)、入力タイミングが有効であるか否かを判定する(ステップS25)。ステップS25における判定方法について、図6を用いて詳細に説明する。
図6(a)は入力タイミング判定手段16による判定方法について説明するための説明図であり、図6(b)は入力タイミング判定手段15による別の判定方法について説明するための説明図である。
ステップS24で取得した時間カウントは、図6(a)に示すように直前のDTMF無効確認信号B1〜B3に対応する判定結果信号の入力からDTMF制御信号Eに対応する判定結果信号の入力までの時間Xを示している。入力タイミング判定手段16は、この時間Xが所定時間すなわちDTMF無効確認信号B1〜B3の周期より小さい場合は入力タイミングが有効であると判定する。
また、図6(b)に示す別の判定方法を用いることもできる。すなわち、DTMF無効確認信号B1〜B3に対応する判定結果信号が所定の周期で入力されており、且つ、DTMF制御信号Eに対応する判定結果信号の入力がその所定周期の入力の間にある場合は入力タイミングが有効であると判定する。これにより、電話機への信号発生装置の接続が維持された状態でDTMF制御信号Eが入力されたことを検出することができ、判定の精度を向上させることができる。
ステップS25において入力タイミングが有効であると判定した場合、制御信号処理手段18は(表1)に示す入力された判定結果信号に対応する動作指令信号を動作部9に各部に出力する。以下、動作部9の一例とその動作について図7を用いて詳細に説明する。
図7は被制御装置の主に動作部の構成を示すブロック構成図である。
図7において、通信部201、受信処理部5、無音区間検出部6、DTMF信号検出部203、DTMF信号判定部7、制御部209、電話機100は図1において説明したものと同様である。なお、通信部201と無音区間検出部6およびDTMF信号検出部203とは後述の音声入出力部201aを介して接続されているが、図1では説明の都合上、図示を省略している。
図7において、201aは制御部209等と通信部201の間で音声信号を授受する音声入出力部、201bは制御部209と通信部201の間で映像信号を授受する映像入出力部、21は被制御装置2の周囲の映像を撮像するカメラ、22はカメラ21の撮像方向を設定するカメラ駆動部、23は入力インタフェースである映像入力部、24は被制御装置2の周囲の音声が入力されるマイク、25はマイク24の入力インタフェースである音声入力部、26はモニタ等の外部映像機器、27は外部映像機器26へ映像を出力するインタフェースである映像出力部、28はスピーカ、29はスピーカ28へ音声を出力するインタフェースである音声出力部である。
30は他のロボット等の装置や機器と赤外線通信する際に使用される赤外線入力部、31は被制御装置2の周囲の環境の状態(障害物の有無等)を検出するセンサ部、32はイルミネーション等のLEDを点灯させるイルミネーションLED出力部、33はユーザ等が指令を被制御装置2に設けられた図示しないキーの操作により直接入力するキー入力部であり、衝突等を検出するためのスイッチ等が含まれていてもよい。34は走行手段としての車輪、35は車輪34を駆動するモータ駆動部である。なお、被制御装置2にアームを設けると共に、そのアームを駆動するモータ駆動部を設けることもできる。36は制御部209の演算等に使用するRAMやプログラムROM、フラッシュメモリ等のメモリ部である。
制御部8は、図7に示す動作部9の各部に動作指令信号を出力することで、モータ駆動部35及び車輪34を制御して走行(前進、後退、旋回)を行ったり、カメラ駆動部22を制御して撮像方向を調整したり、或いはイルミネーションを点灯させることができる。また、携帯電話機100の通信部106と通信部201は音声信号だけでなく、映像信号の送受信を行うことができ、例えばカメラ21で撮像した映像を携帯電話機100の表示部108aに表示して遠隔地で見ることができる。
なお、図5のステップS25で入力タイミングは有効でないと判定した場合、又は、ステップS23で判定結果信号は使用範囲のものではないと判定した場合は、入力された判定結果信号を無効とし、ステップS11(図4)に戻って再び同期確立動作を行う。
次に、信号発生装置の変形例について図8を用いて説明する。
図8は信号発生装置の変形例を用いた遠隔制御システムを示す概略図である。
図8において、1aは信号発生装置、41a〜41cは操作部の一例としての入力キーである。
信号発生装置1aに「A」〜「C」(図9参照)のDTMF信号に対応する入力キー41a〜41cが設けられ、これらの入力キー41a〜41cを操作(プッシュ)することにより、信号発生装置側DTMFエンコーダ4(図1参照)は各々「A」〜「C」のDTMF信号を生成し携帯電話機100に出力する。尚、入力キー41a〜41cは、上述のようにDTMF無効確認信号B1〜B3を生成して被制御装置2に送信する操作以外にも、被制御装置2を制御するためのDTMF制御信号Eを生成して被制御装置2に送信する操作にも使用することができる。携帯電話機100のダイヤルキー104aの操作だけでなく、入力キー41a〜41cの操作によってもDTMF制御信号Eを生成できるようにした場合、(表1)に記載された動作指令よりも多くの動作指令によって、被制御装置2の動作部9を制御することができ、複雑で多様な動作を行わせることが可能となり、動作の汎用性、自在性を向上させることができる。
以上のように本実施の形態1における遠隔制御システムAは構成されているので、以下のような作用を有する。
(1)信号発生装置1が携帯電話機100の音声信号外部入力端子110に接続される出力端子3と、携帯電話機100の音声入力部101からの音声入力が無効となったことを示す音声入力無効確認信号を生成し出力端子に出力する信号発生装置側DTMFエンコーダ4(音声入力無効確認信号生成部)とを備えることにより、信号発生装置1を携帯電話機100に接続するだけで、携帯電話機100の音声入力部101からの音声入力を無効として雑音等の外部音の入力を遮断し、携帯電話機100のダイヤルキー104aの操作によるDTMF制御信号E以外の外部音に基づく誤ったDTMF信号(DTMF制御信号Eであると誤判定されるおそれのある音声信号)の混信を防止しDTMF制御信号Eの信頼性を高めることができる。
(2)信号発生装置1を携帯電話機100に接続するだけで携帯電話機100から一定の周期で連続するDTMF無効確認信号B1〜B3とDTMF制御信号Eと無音区間D’とを含む制御用音声信号Fを被制御装置2に送信することができるので、携帯電話機100を改良することなく既存の携帯電話機100を用いて遠隔制御システムAを構成できる。
(3)被制御装置2の制御部8が判定結果信号入力判定手段11と無効確認信号判定手段12とを備えることにより、判定結果信号の種類(「A」〜「D」等)をチェックするだけでDTMF無効確認信号B1〜B3かDTMF制御信号Eかを容易に判定できる。また、無音区間判定手段14と信号発生装置接続判定手段とを備えることにより、入力されたDTMF無効確認信号B1〜B3の周期、連続入力回数及び無音区間D’の有無をチェックするだけで信号発生装置1が携帯電話機100に接続されている状態であることを容易に検知できる。さらに、制御信号処理手段18を備えることにより、信号発生装置1が接続されていることが検知された場合にのみ受信したDTMF制御信号Eに基づいて動作部9を制御することができるので、誤動作を確実に防止でき動作安定性に優れる。
(4)DTMF無効確認信号B1〜B3の入力と共に無効区間D’の有無を検出することで、信号発生装置1が携帯電話機100に接続されていることをより正確に検知できる。
(5)制御部8が、入力されたDTMF制御信号Eに対応する判定結果信号の入力タイミングが有効か否かを判定する入力タイミング判定手段16を備えることにより、DTMF制御信号Eに対応する判定結果信号が直前のDTMF無効確認信号B1〜B3から所定時間内に入力された場合や所定周期で連続するDTMF無効確認信号B1〜B3の間にある場合等に入力タイミングが有効であると判定することで、信号発生装置1が電話機100に接続され雑音等の外部音の入力が遮断された状態であることを即時的に検知でき、回線接続中に信号発生装置1が電話機100から外された場合であっても迅速に対応でき確実に誤動作を防止できる。
(6)制御部8において、有効であると判断されたDTMF制御信号Eに基づいて動作部9を制御することができるので、モータ駆動部35及び車輪34を制御して被制御装置2を走行させたり、カメラ駆動部22を制御して撮像方向を調整したり、或いはイルミネーションを点灯させたりするなどの多様な動作を被制御装置2に行わせる際に、誤動作を発生させることなく、確実に行わせることができ、動作の安定性、制御の信頼性に優れる。
なお、本実施の形態1における遠隔制御システムは、ハードウェア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIなどで実現できる。また、ソフトウェア的には、メモリにロードされたプログラムなどによって実現される。図1には、ハードウェアおよびソフトウェアによって実現される遠隔制御システムについてのブロック構成図が示されている。但し、各ブロック構成が、ハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、あるいは、それらの組み合わせ等、いろいろな形態で実現できることは言うまでもない。
また、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。上記実施の形態1では被制御装置2としてロボットを例にして、動作部9として車輪、モータ駆動部、カメラ駆動部等を有する場合について説明したが、被制御装置2や動作部9は、これに限定されるものではない。例えば、被制御装置2としてデジタルカメラなどを使用したセキュリティシステム、エアコン、テレビやHDDレコーダ等のAV機器、各種ネットワーク機器等を用いることも可能である。また、動作部9としては、各機器の電源、CPU、制御盤などがあり、制御信号に基づいて電源のON,OFF、各種動作の設定や選択などを遠隔制御することができる。
また、送信機が携帯電話機100である場合で説明しているが、送信機としては、固定電話機やPHSその他の携帯端末機など、DTMF信号を使用するものであればよい。
以上説明したように、本発明はDTMF信号中の特定信号を発生する信号発生装置、及びロボット、デジタルカメラ等を備えた監視装置、ネットワークに接続されたエアコン等の被制御装置をDTMF信号を使用して遠隔制御する電話機、並びにその電話機により制御される被制御装置、及びそれらを備えたロボット遠隔制御システム、セキュリティシステム等の遠隔制御システムに関し、特に本発明によれば、電話機に接続するだけで周囲の雑音等の外部音声の入力を無効として送信されるDTMF信号の信頼性を高めることができる信号発生装置、及び、誤ったDTMF信号の混信を防止し操作の信頼性に優れた電話機、並びに、信号発生装置が電話機に接続されている場合にのみ電話機からのDTMF信号に基づいて動作部を制御することで誤ったDTMF信号による誤動作を確実に防止でき動作安定性に優れる被制御装置、及び、簡単な構成で信頼性の高い遠隔制御を行うことができる遠隔制御システムを提供することができる。
【0001】
技術分野
[0001]
本発明は、DTMF信号を使用して遠隔制御する電話機により制御される被制御装置、及びそれらを備えたロボット遠隔制御システム、セキュリティシステム等の遠隔制御システムに関する。
背景技術
[0002]
近年、ロボット開発について盛んに発表されている。例えば、二足歩行ロボットや家庭用ロボットなどが発表されている。
[0003]
一方で、無線技術を使用したロボットの制御に関しても盛んに発表され、ロボットの動作範囲が限られたり邪魔な制御線を有したりする有線方式よりも注目されている。その中で、例えば今や所有率が数人に一人の割合まで向上した携帯電話機等の電話機をロボットの無線制御用送信機として使用する事が考えられている。
[0004]
ロボットを無線技術により遠隔制御する手段として、DTMF(Dual Tone Multi FrequencyまたはDial Tone Multi Frequency)信号を利用して制御を行う方式が広く一般に行われてきている。
[0005]
まず、DTMF信号の規格の概要を図9を用いて説明する。
図9(a)はDTMF信号の組み合わせを説明する説明図であり、図9(b)はDTMF信号のタイミング図であり、図9(c)はDTMF信号の周波数とパワーレベルの関係を示すグラフであり、図9(d)はDTMF信号の規格を説明する説明図である。
図9(a)に示すように、DTMF信号は電話やファクシミリ等に備えられている数字等のキー(グイヤルキー)を押すことにより送信される2種類の周波数の組み合わせで構成された音声信号である。1つのDTMF信号には重畳した2種類の周波数が含まれており、これを受信した被制御装置は2種類の周波数を分離して検出し、それらを基
【0002】
に電話機からのキー操作を認識する。具体的には、高周波数域4種類と低周波数域4種類からそれぞれ1つずつ組み合わせるため、「0」から「9」までの数字、「*」、「♯」、「A」から「D」までのアルファベットの合わせて16種類を表現することができる。このDTMF信号の規格はITU−T(国際電気通信連合(ITU)の電気通信標準化部門)勧告Q.24などにて定められており、例えば図9(b)乃至(d)に示すような信号のパワーレベル、タイミング等が定められている。
[0006]
次に、DTMF信号を用いた遠隔制御システムを図10を用いて説明する。
図10(a)は遠隔制御システムの概略図であり、図10(b)は遠隔制御システムのブロック構成図である。
[0007]
図10(a)において、100は電話機の一例としての携帯電話機、101は外部からの音が入力されるマイク等の音声入力部、104aはダイヤルキー、108aは電話番号等を表示するLCD等の表示部、200はロボット等の被制御装置である。図10(b)において、102は音声信号を処理する音声信号処理部、103は携帯電話機100における演算、判断、制御等を行うCPU等の制御部、104はダイヤルキー104aの各キーに応じた信号を制御部103に入力するキー入力部、105は図9(a)に示す周波数の異なる2つの信号を合成することでDTMF信号を生成する電話機側DTMFエンコーダ、106は基地局及び公衆回線網を通じて被制御装置200の通信部(後述)と信号の送受信を行う通信部、107はスピーカ等の音声出力部、108は表示部108aの表示を制御する表示制御部、109は電話番号等を格納するフラッシュメモリやRAM、ROM等のメモリ部、201は携帯電話機100の通信部106と信号の送受信を行う被制御装置200の通信部、202は通信部201から入力された信号を処理する受信処理部、203はDTMF信号を検出するDTMF信号検出部であり、高群バンドパスフィルタ204と高群周波数・パワー検出部205と低群バンドパスフィルタ206と低群周波数・パワー検出部207とを有している。208はDTMF信号検出部203でDTMF信号が検出されたかどうか及び検出された信号が図9(d)の規格を満たすかどうかを判定するDTMF信号判定部、209は被制御装置200における演算、判断、制御等を行うCPU等の制御部であり、制御部209はDTMF信号判定部208から出力される判定結果信号に基づいて被制御装置200の動作部(図示せず)の制御等を行う。
【0005】
図11(a)は、携帯電話機100のダイヤルキー104aの操作によるDTMF信号(ここでは正しいDTMF信号という)と携帯電話機100の音声入力部101から入力された周囲の雑音等の音声とが合成されていることを示す。該雑音中に図9(d)で説明したDTMF信号の規格を満たす周波数とパワーレベルを持つ部分(図11(c)参照)が含まれている場合、バンドフィルタ204,206等を経由したあとの信号にはDTMF信号が含まれ、DTMF信号判定部208でDTMF信号であると判定されることになる。このようにして、雑音等の音声が正しいDTMF信号と誤って判定される。
上述のような遠隔制御システムでは、被制御装置200の遠隔制御における動作が完全に保証されない場合があるので、DTMF信号の信頼性を高めるために、特許文献1ではDTMF信号の16種類の組み合わせを4ビット符号に割り当てて、さらにそれに誤り検出符号を付加して送信し、受信側では誤り検出符号から受信誤りの有無を検査して誤りが検出された場合には送信側に再度送信することを要求することを行っている。また、特許文献2では上述したDTMF信号の規格に則り、受信信号の周波数、継続時間、休止時間がその規格に合っているか判定を行っている。
[0014]
特許文献1:特開平9−321893号公報
特許文献2:特開2001−112033号公報
発明の開示
発明が解決しようとする課題
[0015]
しかしながら、特許文献1及び特許文献2の技術を使用した遠隔制御システムはいずれも構成が複雑で、かつ高機能なシステムを要するという課題を有していた。特に、特許文献1では、受信側の交換機だけではなく、送信側の電話機等を改良する必要があり、また、特許文献2では、外部音の入力を許しているため、外部音がDTMF信号と同じ特徴を有した場合、その外部音をDTMF信号として誤って判定する可能性があるという課題を有していた。
[0016]
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、信号発生装置が電話機に接続されている場合にのみ電話機
【0006】
からのDTMF信号に基づいて動作部を制御することで誤ったDTMF信号による誤動作を確実に防止でき動作安定性に優れる被制御装置、及び、簡単な構成で信頼性の高い遠隔制御を行うことができる遠隔制御システムを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0017]
本発明の請求項1に記載の被制御装置は、(a)動作部と、(b)音声信号を処理する音声信号処理部と、ダイヤルキーと、前記ダイヤルキーに対応したDTMF信号を生成する電話機側DTMFエンコーダと、音声入力が可能な音声入力部と、外部からの音声信号の入力が可能な音声信号外部入力端子と、前記音声信号外部入力端子に接続される出力端子と,前記音声入力部からの音声入力が無効となったことを示す音声入力無効確認信号を生成し前記出力端子に出力する音声入力無効確認信号生成部と,を有する信号発生装置と、を備え、前記音声信号処理部は前記音声信号外部入力端子に前記信号発生装置の出力端子が接続されたことを検知して前記信号発生装置からの音声信号の入力を有効とし前記音声入力部からの音声信号の入力を無効とする電話機から通信回線を介してDTMF信号及び前記音声入力無効確認信号を含む音声信号を受信して処理する受信処理部と、(c)受信した前記DTMF信号及び前記音声入力無効確認信号に基づいて前記動作部を制御する制御部と、を備えた構成を有している。
[0018]
この構成により、以下の作用を有する。
(1)電話機の音声信号外部入力端子に信号発生装置の出力端子を接続するだけで、電話機の音声入力部(マイク)からの音声入力を無効として雑音等の外部音の入力を遮断し、電話機のダイヤルキー操作によるDTMF信号(制御信号)以外の誤ったDTMF信号(制御信号であると誤判定されるおそれのある波形を含む音声信号)の混信を防止し制御信号の信頼性を高めることができる。
(2)接続された信号発生装置から電話機を介して音声入力無効確認信号を被制御装置に送信することで、信号発生装置が電話機に接続された状態であることを検知させることができ、被制御装置は信頼性の高い制御信号の送受信が行われる状態であることを検知した上で制御信号に基づいて動作部を制御することで誤動作を確実に防止できる。
(3)信号発生装置を電話機に接続するだけで外部音を遮断すると共に音声入力無効確認信号を被制御装置に入力することができるので、既存の電話機を遠隔制御システムの操作装置として使用できる。
(4)音声入力無効確認信号の入力に基づいて信号発生装置が電話機に接続されていることを検知することで、電話機側において雑音等の外部音の入力が遮断された状態(制御信号であると誤判定されるおそれのある波形を含む音声信号が入力されない状態)であることを検知し、この場合にのみ受信したDTMF信号(制御信号としてのDTMF信号)に基づいて動作部を制御することで誤動作を確実に防止でき動作安定性に優れる。
(5)動作部として、車輪、モータ駆動部、カメラ駆動部等を備えれば、電話機からの制御信号に基づいて走行動作やカメラ撮影動作等の種々の動作を行うことができる。
[0019]
[0020]
ここで、音声入力無効確認信号として複数のDTMF信号の中から選択されたDTMF信号を用いることで、通常の公衆回線網を使用して回線を接続するだけで生成した音
【0007】
声入力無効確認信号をそのまま被制御装置に送信することができると共に、音声入力無効確認信号を受信した被制御装置の受信処理部において、DTMF信号検出部とDTMF信号判定部によりDTMF信号の検出と判定を行うことで音声入力無効確認信号の検出と判定を行うことができるので、受信処理部の構成を簡略化できる。
信号発生装置側DTMFエンコーダでは、DTMF信号の規格を満たした複数のDTMF信号の中から任意のDTMF信号を選択して生成することができる。動作部の制御に用いるDTMF信号(制御信号)以外のDTMF信号を選択することにより、音声入力無効確認信号として使用することができる。尚、信号発生装置では、動作部の制御に用いるDTMF信号(制御信号)を選択して生成することもできる。
[0021]
[0022]
ここで、音声入力無効確認信号として一定の周期で連続する少なくとも1種類のDTMF信号からなるパルス列信号を用いることで、被制御装置においてその周期をチェックするだけで音声入力無効確認信号が連続して入力されている状態、すなわち信号発生装置が電話機に接続されている状態であることを容易に検知できる。
パルス列信号のDTMF信号の周期は、DTMF信号で制御する機器の仕様に応じて、適宜、選択することができる。パルス列信号のDTMF信号の周期が、制御対象の機器で検出可能な所定の周期に設定されることにより、音声入力無効確認信号が連続して入力されていることを確実に検出することができ、信号発生装置の接続検知の信頼性に優れる。
[0023]
[0024]
音声入力無効確認信号又は制御信号としてのDTMF信号の生成及び出力を指示する操作部を備えた構成を有している場合、電話機のダイヤルキーの操作だけでなく操作部の操作によっても音声入力無効
【0008】
確認信号又は制御信号を被制御装置に送信でき、多様な操作を行うことができる。
[0025]
[0026]
[0027]
[0028]
【0009】
[0029]
ここで、動作部は、DTMF信号によって制御される様々な被制御装置に組み込まれている。例えば、被制御装置がエアコンの場合、動作部は、制御信号に基づいて、運転の開始や停止、冷暖房の運転の切り替え、温度設定等の動作を確実に行うことができる。
また、被制御装置がテレビやビデオデッキ、HDDレコーダ等の場合、動作部は、制御信号に基づいて、チャンネルの選択、録画や再生等の動作を確実に行うことができる。
[0030]
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の被制御装置であって、前記音声入力無効確認信号は複数のDTMF信号の中から選択された前記動作部の制御に用いないDTMF信号であり、前記受信処理部は、受信した前記音声信号からDTMF信号の成分を有する信号を検出するDTMF信号検出部と、前記検出された信号がDTMF信号の規格を満たすか否かを判定し満たす場合は検出したDTMF信号に対応した判定結果信号を前記制御部に出力するDTMF信号判定部とを備え、前記制御部は、前記判定結果信号が入力されたか否かを判定する判定結果信号入力判定手段と、前記判定結果信号が入力されたと判定した場合に前記判定結果信号に対応するDTMF信号が前記音声入力無効確認信号であるかその他の前記DTMF信号であるかを判定する無効確認信号判定手段とを備えた構成を有している。
[0031]
この構成により、請求項1の作用に加え、以下の作用を有する。
(1)音声入力無効確認信号として複数のDTMF信号の中から選択された動作部の制御に用いないDTMF信号を用いることで、入力されたDTMF信号の種類(「A」〜「D」等)をチェックするだけで音声入力無効確認信号かその他のDTMF信号(すなわち制御信号としてのDTMF信号)かを容易に判定でき、受信処理部の構成や制
【0010】
御プログラムを簡略化できる。
[0032]
ここで、受信処理部は、受信した音声信号のパワーレベルに基づいて音声信号の無音区間を検出する無音区間検出部を備えることもできる。これにより、制御部において音声入力無効確認信号に対応する判定結果信号が入力された時、その判定結果信号の前後や2つの判定結果信号の間に無音区間があるか否か判定することで、電話機に信号発生装置が接続されていることをより正確に検知でき、誤動作をより確実に防止できる。
[0033]
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の被制御装置であって、前記音声入力無効確認信号は一定の周期で連続する少なくとも1種類のDTMF信号からなるパルス列信号であり、前記制御部は、前記音声入力無効確認信号に対応する前記判定結果信号の入力タイミングに基づいて前記電話機に前記信号発生装置が接続されているか否かを判定する信号発生装置接続判定手段を備えた構成を有している。
[0034]
この構成により、請求項2の作用に加え、以下の作用を有する。
(1)音声入力無効確認信号として一定の周期で連続する少なくとも1種類のDTMF信号からなるパルス列信号を用いることで、音声入力無効確認信号として選択されたDTMF信号が所定の周期で入力されているか否かをチェックするだけで、音声入力無効確認信号が入力されている状態であるか否か、すなわち信号発生装置が電話機に接続されているか否かを容易に判定でき、制御プログラムを簡略化できる。
[0035]
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の被制御装置であって、前記制御部は、前記信号発生装置接続判定手段により前記電話機に前記信号発生装置が接続されていると判定された場合に、その後入力された前記その他のDTMF信号に対応する前記判定結果信号の入力タイミングが有効か否かを判定する入力タイミング判定手段と、有効であると判定した場合に前記判定結果信号に対応する動作指令信号を前記動作部に出力する制御信号処理手段とを備えた構成を有している。
[0036]
この構成により、請求項3の作用に加え、以下の作用を有する。
(1)DTMF信号に対応する判定結果信号が直前の音声入力無効確認信号から所定時間内に入力された場合や連続する音声入力無効確認信号の間にある場合等に
【0011】
入力タイミングが有効であると判定することで、信号発生装置が電話機に接続され雑音等の外部音の入力が遮断された状態であることを即時的に検知でき、回線接続中に信号発生装置が電話機から外された場合であっても迅速に対応でき確実に誤動作を防止できる。
[0037]
本発明の請求項5に記載の遠隔制御システムは、(a)音声信号を処理する音声信号処理部と、ダイヤルキーと、前記ダイヤルキーに対応したDTMF信号を生成する電話機側DTMFエンコーダと、音声入力が可能な音声入力部と、外部からの音声信号の入力が可能な音声信号外部入力端子と、前記音声信号外部入力端子に接続される出力端子と,前記音声入力部からの音声入力が無効となったことを示す音声入力無効確認信号を生成し前記出力端子に出力する音声入力無効確認信号生成部と,を有する信号発生装置と、を備え、前記音声信号処理部は前記音声信号外部入力端子に前記信号発生装置の出力端子が接続されたことを検知して前記信号発生装置からの音声信号の入力を有効とし前記音声入力部からの音声信号の入力を無効とする電話機と、(b)前記電話機から通信回線を介して受信したDTMF信号及び音声入力無効確認信号に基づいて前記動作部が制御される請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の被制御装置と、を備えた構成を有している。
[0038]
この構成により、以下の作用を有する。
(1)信号発生装置を電話機に接続することで、電話機の音声入力部からの音声入力を無効として雑音等の外部音の入力を遮断し、電話機のダイヤルキー操作によるDTMF信号(制御信号としてのDTMF信号)以外の誤った制御信号の混信を防止し制御信号の信頼性を高めることができる。
(2)音声入力無効確認信号を電話機を介して被制御装置に入力することで、信号発生装置が電話機に接続されていることを検知させることができ、信号発生装置が電話機に接続され信頼性の高い制御信号の送受信が行われる状態であることを検知した上で受信した制御信号に基づいて動作部を制御することで誤動作を確実に防止でき動作安定性に優れた遠隔制御を行うことができる。
発明の効果
[0039]
以上説明したように本発明の被制御装置及び遠隔制御システムによれば、以下のような有利な効果が得られる。
【0012】
音声信号外部入力端子に信号発生装置の出力端子を接続することで、音声入力部(マイク)からの音声入力を無効として雑音等の外部音の入力を遮断し、ダイヤルキー操作によるDTMF信号(制御信号)以外の誤ったDTMF信号(制御信号であると誤判定されるおそれのある波形を含む音声信号)の混信を防止することができ、信頼性の高い制御信号に基づいて被制御装置の動作部を制御できる遠隔制御の信頼性に優れた電話機から通信回線を介して受信したDTMF信号及び音声入力無効確認信号を含む音声信号を処理することにより、正しいDTMF信号に基づいて動作部を制御することができ、誤動作を確実に防止できる動作安定性に優れた被制御装置を提供することができる。
さらに、上記電話機及び被制御装置を備えることで、簡単な構成で信頼性の高い制御信号の送受信が行われる状態を確立することができ、電話機のダイヤルキー操作によるDTMF信号(制御信号としてのDTMF信号)以外の誤った制御信号の混信を確実に防止することができ、信頼性の高い遠隔制御を行うことができる遠隔制御システムを提供できる。
図面の簡単な説明
[0040]
[図1](a)実施の形態1における遠隔制御システムの概略図(b)遠隔制御システムのブロック構成図
[図2]信号発生装置側DTMFエンコーダで生成されるDTMF信号のタイミング図(b)DTMF信号の周波数とパワーレベルの関係を示すグラフ(c)DTMF信号の周波数とパワーレベルの関係を示すグラフ(d)DTMF信号の周波数とパワーレベルの関係を示すグラフ(e)通信部に入力される制御用音声信号のタイミング図
[図3]制御部の機能実現手段を示す機能ブロック図
[図4]制御部の同期確立動作を示すフローチャート
[図5]同期確立後の信号処理動作を示すフローチャート
[図6](a)所定時間入力判定手段による判定方法について説明するための説明図(b
【0019】
[0049]
以下、制御部8の動作を図3乃至図5を用いて詳細に説明する。
図3は制御部8の機能実現手段を示す機能ブロック図であり、図4は制御部8の同期確立動作を示すフローチャートであり、図5は同期確立後の信号処理動作を示すフローチャートである。
図3において、11は判定結果信号入力判定手段、12は無効確認信号判定手段、13は信号発生装置接続判定手段、14は無音区間判定手段、15は所定時間入力判定手段、16は入力タイミング判定手段、17は制御信号設定判定手段、18は制御信号処理手段である。
まず、DTMF信号判定部208からDTMF無効確認信号B1〜B3に対応する判定結果信号が一定の周期で3回連続して入力されたこと検出して同期を確立する動作を図4を用いて説明する。なお、このように同期を確立する動作を行うのは次のような理由である。すなわち、従来のように携帯電話機100の音声入力部101から雑音等の音声の入力がある場合、該音声に偶然発生したDTMF無効確認信号B1〜B3と同種のDTMF信号が含まれると、被制御装置2に送信される制御用音声信号Fに誤ったDTMF無効確認信号B1〜B3が含まれることになり、DTMF信号判定部208で誤って判定される。そこで、正しいDTMF無効確認信号B1〜B3の受信、すなわち信号発生装置1で生成されたDTMF無効確認信号B1〜B3の受信であることを確実にするために、DTMF無効確認信号B1〜B3に対応する判定結果信号を一定の周期で3回連続して検出し、同期を確立した上で信号処理動作(図5の処理動作)を行う。
[0050]
図4に示すように、まずs=0(「s」はDTMF無効確認信号B1〜B3に対応する判定結果信号の連続入力回数を示す)とし(ステップS1)、次に判定結果信号入力判定手段11はDTMF信号判定部208から判定結果信号が入力されたか否かを判定する(ステップS2)。入力されたと判定した場合は、無効確認信号判定手段12は入力された判定結果信号がDTMF無効確認信号B1〜B3に対応する判定結果信号であるか否かを判定する(ステップS3)。なお、DTMF無効確認信号B1〜B3に対応する判定結果信号は、信号発生装置側DTMFエンコーダ4において予め設定されたものであり、ここでは携帯電話機100のダイヤルキー104aに割り当てられていない「A」〜「D」(図9(a)参照)の内いずれか1のDTMF信号に対応する判定結果信号(例え
【0023】
るための説明図である。
ステップS24で取得した時間カウントは、図6(a)に示すように直前のDTMF無効確認信号B1〜B3に対応する判定結果信号の入力からDTMF制御信号Eに対応する判定結果信号の入力までの時間Xを示している。入力タイミング判定手段16は、この時間Xが所定時間すなわちDTMF無効確認信号B1〜B3の周期より小さい場合は入力タイミングが有効であると判定する。
また、図6(b)に示す別の判定方法を用いることもできる。すなわち、DTMF無効確認信号B1〜B3に対応する判定結果信号が所定の周期で入力されており、且つ、DTMF制御信号Eに対応する判定結果信号の入力がその所定周期の入力の間にある場合は入力タイミングが有効であると判定する。これにより、電話機への信号発生装置の接続が維持された状態でDTMF制御信号Eが入力されたことを検出することができ、判定の精度を向上させることができる。
[0059]
ステップS25において入力タイミングが有効であると判定した場合、制御信号処理手段18は(表1)に示す入力された判定結果信号に対応する動作指令信号を動作部9に各部に出力する。以下、動作部9の一例とその動作について図7を用いて詳細に説明する。
図7は被制御装置の主に動作部の構成を示すブロック構成図である。
図7において、通信部201、受信処理部5、無音区間検出部6、DTMF信号検出部203、DTMF信号判定部208、制御部8、電話機100は図1において説明したものと同様である。なお、通信部201と無音区間検出部6およびDTMF信号検出部203とは後述の音声入出力部201aを介して接続されているが、図1では説明の都合上、図示を省略している。
[0060]
図7において、201aは制御部8等と通信部201の間で音声信号を授受する音声入出力部、201bは制御部8と通信部201の間で映像信号を授受する映像入出力部、21は被制御装置2の周囲の映像を撮像するカメラ、22はカメラ21の撮像方向を設定するカメラ駆動部、23は入力インタフェースである映像入力部、24は被制御装置2の周囲の音声が入力されるマイク、25はマイク24の入力インタフェースである音声入力部、26はモニタ等の外部映像機器、27は外部映像機器26へ映像を出
【0027】
[0067]
また、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。上記実施の形態1では被制御装置2としてロボットを例にして、動作部9として車輪、モータ駆動部、カメラ駆動部等を有する場合について説明したが、被制御装置2や動作部9は、これに限定されるものではない。例えば、被制御装置2としてデジタルカメラなどを使用したセキュリティシステム、エアコン、テレビやHDDレコーダ等のAV機器、各種ネットワーク機器等を用いることも可能である。また、動作部9としては、各機器の電源、CPU、制御盤などがあり、制御信号に基づいて電源のON,OFF、各種動作の設定や選択などを遠隔制御することができる。
また、送信機が携帯電話機100である場合で説明しているが、送信機としては、固定電話機やPHSその他の携帯端末機など、DTMF信号を使用するものであればよい。
産業上の利用可能性
[0068]
以上説明したように、本発明はDTMF信号を使用して遠隔制御する電話機により制御される被制御装置、及びそれらを備えたロボット遠隔制御システム、セキュリティシステム等の遠隔制御システムに関し、特に本発明によれば、信号発生装置が電話機に接続されている場合にのみ電話機からのDTMF信号に基づいて動作部を制御することで誤ったDTMF信号による誤動作を確実に防止でき動作安定性に優れる被制御装置、及び、簡単な構成で信頼性の高い遠隔制御を行うことができる遠隔制御システムを提供することができる。

Claims (10)

  1. 電話機の音声信号外部入力端子に接続される出力端子と、前記電話機の音声入力部からの音声入力が無効となったことを示す音声入力無効確認信号を生成し前記出力端子に出力する音声入力無効確認信号生成部とを備えていることを特徴とする信号発生装置。
  2. 前記音声入力無効確認信号生成部は複数のDTMF信号の中から選択されたDTMF信号を生成する信号発生装置側DTMFエンコーダであることを特徴とする請求項1に記載の信号発生装置。
  3. 前記音声入力無効確認信号は一定の周期で連続する少なくとも1種類のDTMF信号からなるパルス列信号であることを特徴とする請求項2に記載の信号発生装置。
  4. 前記音声入力無効確認信号又は制御信号としてのDTMF信号の生成及び出力を指示する操作部を備えていることを特徴とする請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の信号発生装置。
  5. 音声信号を処理する音声信号処理部と、ダイヤルキーと、前記ダイヤルキーに対応したDTMF信号を生成する電話機側DTMFエンコーダと、音声入力が可能な音声入力部と、外部からの音声信号の入力が可能な音声信号外部入力端子と、請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の信号発生装置とを備え、前記音声信号処理部は前記音声信号外部入力端子に前記信号発生装置の出力端子が接続されたことを検知して前記信号発生装置からの音声信号の入力を有効とし前記音声入力部からの音声信号の入力を無効とすることを特徴とする電話機。
  6. 動作部と、請求項5に記載の電話機から通信回線を介してDTMF信号及び前記音声入力無効確認信号を含む音声信号を受信して処理する受信処理部と、受信した前記DTMF信号及び前記音声入力無効確認信号に基づいて前記動作部を制御する制御部とを備えていることを特徴とする被制御装置。
  7. 前記音声入力無効確認信号は複数のDTMF信号の中から選択された前記動作部の制御に用いないDTMF信号であり、
    前記受信処理部は、受信した前記音声信号からDTMF信号の成分を有する信号を検出するDTMF信号検出部と、前記検出された信号がDTMF信号の規格を満たすか否かを判定し満たす場合は検出したDTMF信号に対応した判定結果信号を前記制御部に出力するDTMF信号判定部とを備え、
    前記制御部は、前記判定結果信号が入力されたか否かを判定する判定結果信号入力判定手段と、前記判定結果信号が入力されたと判定した場合に前記判定結果信号に対応するDTMF信号が前記音声入力無効確認信号であるかその他の前記DTMF信号であるかを判定する無効確認信号判定手段とを備えていることを特徴とする請求項6に記載の被制御装置。
  8. 前記音声入力無効確認信号は一定の周期で連続する少なくとも1種類のDTMF信号からなるパルス列信号であり、
    前記制御部は、前記音声入力無効確認信号に対応する前記判定結果信号の入力タイミングに基づいて前記電話機に前記信号発生装置が接続されているか否かを判定する信号発生装置接続判定手段を備えていることを特徴とする請求項7に記載の被制御装置。
  9. 前記制御部は、前記信号発生装置接続判定手段により前記電話機に前記信号発生装置が接続されていると判定された場合に、その後入力された前記その他のDTMF信号に対応する前記判定結果信号の入力タイミングが有効か否かを判定する入力タイミング判定手段と、有効であると判定した場合に前記判定結果信号に対応する動作指令信号を前記動作部に出力する制御信号処理手段とを備えていることを特徴とする請求項8に記載の被制御装置。
  10. 請求項5に記載の電話機と、前記電話機から通信回線を介して受信したDTMF信号及び音声入力無効確認信号に基づいて前記動作部が制御される請求項6乃至9の内いずれか1項に記載の被制御装置とを備えていることを特徴とする遠隔制御システム。
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