JPS6390309A - 板材圧延機における平面形状制御方法 - Google Patents

板材圧延機における平面形状制御方法

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JPS6390309A
JPS6390309A JP61235416A JP23541686A JPS6390309A JP S6390309 A JPS6390309 A JP S6390309A JP 61235416 A JP61235416 A JP 61235416A JP 23541686 A JP23541686 A JP 23541686A JP S6390309 A JPS6390309 A JP S6390309A
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JP
Japan
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camber
rolling
roll opening
difference
plate
Prior art date
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Pending
Application number
JP61235416A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Tanaka
田中 佑児
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
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Publication of JPS6390309A publication Critical patent/JPS6390309A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は板材圧延機における平面形状制御方法の改良に
関する。
【従来の技術】
板材の圧延においては、圧延材の幅方向両端部の硬度差
、圧延機の圧延材幅方向両端部の伸び率(ミル定数)の
差、その他様々な要因により、圧延材の幅方向両端部の
厚みに差が生じ、この厚みの差によってキャンバと称す
る曲りが発生することがある。 この板材のキャンバは歩留りの低下をもたらすばかりで
なく、キャンバが大きい場合には、圧延ロールやサイド
ガイドを傷つけたり、これら設備を破損したりすること
もある。又、薄板圧延の場合には巻き取った際のコイル
の端が不揃いになり、厚板圧延の場合には剪断時に余計
な工程が必要になることがある。 このようなキャンバを防止するために、従来稚々の方法
が提案されている。 その1つに蛇行制御がある。これは板の蛇行を防止する
ことにより、板の蛇行が原因で生ずるキャンバを防止す
るようにしたものである。 又、前記キャンバを防止するものとして、圧延材のウェ
ッジを零にすべく圧延制御する方法がある。この方法の
目的とするところは、ウェッジを零にすることにより、
前記キャンバを防ぐことである。 又、キャンバを防止するものとして、例えば特公昭59
−26367号公報に開示されるように、測定したキャ
ンバを基に次パスでこれを修正するようにした板キヤン
バ制御方法が提案されている。
【発明が解決しようとする問題点】
しかしながら、前記蛇行制御によるキャンバ防止方法は
、−旦キャンバが発生したときにはこれを修正する方法
を持たないという問題点を有する。 又、ウェッジを零にするようにしてキャンバを防止する
方法は、前記蛇行制御と比較してフィードバックする覧
が異なるだけであり、前記蛇行制御によるものと同じよ
うに、−旦発生したキャンバを修正することができない
という問題点を有する。 又、前記特公昭59−26367号公報により提案され
た板キヤンバ制御方法は、可逆式圧延機には適している
ものの、薄板圧延のような一方向圧延には適さないとい
う問題点を有する。
【発明の目的】
本発明は上記従来の問題点に仁みてなされたものであっ
て、板材の圧延においてキャンバの発生を抑制すること
のできる板材圧延機における平面形状ル制御方法を提供
することを目的とする。
【問題点を解決するための手段】
本発明は、圧延機により現板材を圧延後に次板材を圧延
するに際し、第1図にその要旨を示す如く、現板材の圧
延完了後のキャンバ曲率を求め、このキャンバ曲率に基
づき該キャンバを発生せしめた理論上のロール開度差を
求め、このロール開度差と、現板材圧延時の実績ロール
開度差とから次板材の圧延時に発生するキャンバを解消
するに必要な設定ロール開度差を求め、この設定ロール
開度差になるように次板材圧延時の圧延機の左右のロー
ル圧下設定値を修正することにより、上記目的を達成す
るものである。
【作用】
本発明において、圧延機により現板材を圧延後に次板材
を圧延するに際し、現板材の圧延完了後のキャンバ曲率
を求め、このキャンバ曲率に基づき該キャンバを発生せ
しめた理論上のロール開度差を求め、このロール開度差
と、現板材の圧延時の設定ロール開度差とから次板材の
圧延時に発生するキャンバを解消するに必要な設定ロー
ル開度差を求め、この設定ロール開度差になるように次
板材圧延時の圧延機の左右のロール圧下設定値を修正す
ることにより、キャンバの発生を抑えることができる。 これにより、板材圧延における歩留り向上と、圧延ロー
ル等の設備破損の防止を図ることができる。 次に、本発明の詳細な説明する。 圧延中発生するキャンバは、圧延ロフト及び圧延時期で
大別したとき、これらグループ内におけるキャンバはそ
の方向や大きさが似ていることが多い、即ち、同一時期
に圧延される板材の曲りは似通った傾向を有する。この
理由としては、圧延機の機械的条件、ロールのプロフィ
ール、鋼材の加熱条件等が圧延毎に正反対に変化するこ
とがないからである。即ち、圧延機の機械的条件等はあ
る傾向を持って少しずつ変化していくからである。 従って、発生するキャンバの傾向に基づいて、圧延機の
ロール圧下設定値を修正していくことが可能である。 ここで、測定したキャンバの曲率をρとする。 この曲率ρは板材の平均的な曲りを表わすものとして与
えられる。即ち、第2図に示されるように、板材1のキ
ャンバを円弧2で近似し、その半径を「とするとき、曲
率ρは1/「で表わされる。 圧延の前後におけるキャンバ曲率ρとウェッジh dt
(ワーク側板厚−ドライブ側板厚)の関係は、板材幅方
向へのメタルフローがないという仮定の下で、次式のよ
うに表わすことができる。 ρd=(1/λ” ) ・(ρe+(Δv/B)1・・
・・・・・・・(1) ここで、上記(1)式の各符号の添字eは圧延前、添字
dは圧延後のものを示している。又、符号Bは板幅、h
は板厚、λ=h d/h e、Δ!=(hc+rd/l
lc+)−(hc+re/he)を示す。 上記(1)式において、圧延前のウェッジ、キヤンバを
共に零、即ち1dfe””O1ρe=Qとすれば次式の
ように書換えることができる。 ρ、=he2−h c+rc+/(h d3・B)・・
・(2) 上記(2)式は、ウェッジやキャンバのない板を圧延し
てウェッジhdfdが発生したときの発生キャンバρd
を推定する式とみなすことができる。 一方、圧延後のウェッジhdfdは次式でも表現するこ
とができる。 hdfd”αl5df+α2Pdf +α3δ十α4   ・・・・・・(3)上記(3)式
は、圧延機のバネモデルを基礎として作られたものであ
り、圧延中のミル直下で発生しているウェッジはこのよ
うに表わすことができる。圧延中に発生しているウェッ
ジは即ち圧延後のウェッジである。 ここで、Sdfはロール開度差(ワーク側ロール開度−
ドライブ側ロール開度>、Pdtは圧延荷重差(ワーク
側圧延荷重−ドライブ側圧延荷重)、δは圧延材の蛇行
量、α1〜α4は係数を示す。 前記係数α1〜α4は材料ごとに異なる。 上記(3)式は、圧延中のロール開度差Sdf、圧延荷
重差Pdf、蛇行量δを測定しておけば圧延後のウェッ
ジhdfdが分るということを意味している。ところで
ロール開度差Sdfだけは扱作覧であって、圧延現象の
変化にともなって変化する菫ではない、普通は圧延前に
ロール開度差Sdfを決めてしまったら、圧延中は固定
した領を保つ量である。これに対して、圧延荷重差Pd
fと蛇行量δは圧延現象の変化にともなって変化する呈
である。従って、(3)式はあるロール開度差SdFで
圧延したときに発生するウェッジを表わす式であるとも
いえる。 次に前出(3)式を(2)式に代入すると次式を得る。 ρd=he2° (aISdf+α2Pcjf+α3δ
+α*)/(llc+” ・B)・・・・・・(4) この(4)式は、あるロール開度差Sdfで圧延したと
きに発生するキャンバを表わす式であるといえる。 さて(4)式でも明らかなように、キャンバの発生には
圧延中に生じた圧延荷重差Pdf、蛇行量δも関係して
いる。これらの量がキャンバの発生にどのように寄与す
るのか解析と実験により確かめた。その結果、あるロー
ル開度差Sdfをつけて圧延すると、圧延中に必ず蛇行
は進行しく即ち蛇行量は大きくなり)、それと同時に圧
延荷重差も大きくなって、キャンバはどんどん増長され
ることが明らかになった。このことは、仮に(4)式に
おいてPdf=O1δ=Oとおいて導出したキャンバ曲
率ρdよりも、(4)式に実測した圧延荷重差Pdf、
蛇行量δを代入して求めたρdの方が、必ず大きい(ρ
d〉ρd)ことを意味している。ここでρdは次式で表
わされる。 T丁=h e2・(arsc+r+a*)/(hd3・
B)    ・・・・・・(5)さて、次に、圧延の結
果発生したキャンバを測定して、測定値から逆にそのと
きのロール開度差を求める式を導<、M密に求めるなら
ば(4)式から導かねばならない、(4)式を書き直す
と次式を得る。 5df= <1/<21 )  ・ ((ρd h d” ・B)
/(h e” )−<a2Pdt+asδ+α4)) 
       ・・・・・・(6)ところでこの式によ
るならば、圧延荷重差Pdfと蛇行量δの測定を欠かす
ことができない、ところが先に述べた通り、キャンバが
発生する場合には圧延中に圧延荷重差Pdfと蛇行量δ
は増大してゆく、このため、どの値が代表値であるのか
を決めることが難しい、更に現在はまだ蛇行量の測定機
器として、安価で精度の良いものが開発されていない、
これらの理由から、厳密式である(6)式からロール開
度差を推定することはあまり容易なことではない。 一方(5)式からロール開度差の推定式を導出すると次
のようになる。 5dr=(1/α1) ・ ((ρd”hd” ・B)
/i  e2 −α4 )     ・・・・・・ (
7)この(7)式は圧延荷重差Pdf、蛇行景δを含ん
でいないので、(6)式よりもロール開度差を推定する
のが楽である。しかし、前述したように、ある開度差を
つけて圧延したとき圧延荷重差と蛇行景はキャンバを増
長するようにはたらくわけだから、逆に、あるキャンバ
が発生したとき、(7)式でその時のロール開度差を推
定すると、その値は(6)式で推定したロール開度差よ
りも大きくなる。以下、(6)式に基づいて求められた
ロール開度差を真のロール開度差と呼ぶことにし、これ
をSdfと表わすことにする。真のロール開度差Sdf
を簡単に求めるために、次の近似式をつくる。 〜 Sdf”C’Sdf 二〇・(1/α1) ×((ρd−hc+3・B)/he’  (241・・
・・・・(8) ここで、右辺のSdfは(7)式に基づいて求めたロー
ル開度差である。CはO<C<1なる定数で実験により
決めることができる。 (8)式によれば、キャンバ測定結果から、そのキャン
バを発生せしめた真のロール開度差を大した困難もなく
求めることができる。 これまでは単一のパスの前後におけるキャンバとロール
開度差の関係について述べてきた。ところで実際の圧延
においては、例えば可逆式圧延の場合には、途中のパス
でキャンバを測定することは、圧延能率を下げることに
なり、さらには測定に必要な時間だけ鋼板の温度を下げ
ることにもなるから、あまり好ましくない、従って、圧
延終了後にキャンバを測定するのが最も圧延への外乱を
小さくするという意味で好ましい、一方タンデム圧延の
場合には、圧延スタンド間でキャンバを測定することが
極めて困難であり、最終スタンド出側でキャンバを測定
するのが一般的である0以上の理由がら、板のキャンバ
を防止すると一概に言っても、当該鋼板の圧延完了後の
キャンバを測定し、この測定結果に基づいて次材で同じ
ようなキャンバが発生しないように対処するというのが
赦も現実的な対処方法である。 いま圧延完了後のキャンバ曲率をρiとする。 圧延は複数のパスから成るので、このキャンバ曲率ρn
は最終パスだけで生じたものではなく、いくつかのパス
を経て最終的にρnになったと考えるのが妥当である。 そうすると、いつからキャンバが生じ始めたのかが問題
である。 一般に板圧延においては、板幅/板厚が大きくなるに従
い幅方向のメタルフローは小さくなる。 逆に板幅/板厚が小さくなると幅方向のメタルフローは
大きくなる1幅方向のメタルフローが小さい場合は、鋼
板左右の板厚の差(ウェッジ)がそのまま長手方向の伸
びの違いとなるので、キャンバが大きくなる。逆に幅方
向のメタルフローが大きい場合は、鋼板左右の板圧の差
がかなり緩和されて長手方向の伸びの違いとなるのでキ
ャンバが、板厚の差に比べて小さくなる。従って板幅/
板厚が小さいところでは、鋼板左右の板圧差をつけても
キャンバが目立って生じないということがある。 そこで、実験によってキャンバが発生するかじないかの
限界板厚が存在することを確かめた。限界板厚とは、そ
の以上の厚みではキャンバが生じないし、それ以下の厚
みではキャンバが生じるという厚みである。この限界板
厚をHOと表わすことにする。キャンバ発生限界板厚H
,は次のように板幅Bの関数として表わすことができる
。 )10=γ・B       ・・・・・・・・・(9
)ここでγはOくγく1の定数であり実験によって決定
される。 以上のことから、圧延の結果キャンバ曲率ρnが発生す
るまでの経過をみてみると次のようになると考えられる
。板材は素材(スラブ)から圧延されるが、ロール開度
差がわずかについていても、板厚が限界板厚Haに至る
までの何バスかの間はキャンバの発生をみることなく圧
延されてゆく。 そして板の厚みが限界板厚HOよりも小さくなると、板
にキャンバが現れる。さらにパスを続けると、キャンバ
は徐々に増大し、最終的に板材のキャンバ曲率が9口と
なる。もし、最終板厚hnが限界板厚HQよりも大きけ
れば、キャンバは発生しない。 いま、1バス目から最終パスに至るまでの各パス出側板
厚をhl、h2、・・・、hnとする。hn<HOの場
合は、キャンバが発生する可能性がある。h 1、h 
2−・・・、9口の中に、限界板厚HOよりも大きく、
かつHOに最も近い板厚hiが存在する。 (8)式で、h e=h t、ρd=I)n、h d=
hnとすると、次式を得る。 Sdf”C・ (1/α1) X((ρn−hn3・B)/ht2 a+)・・・・・
・(10) この(10)式は、1パスで板圧hiから最終板厚hn
に板材を圧延したときの、キャンバ曲率ρiを発生せし
めたロール開度差Sdfを求めるための式と解釈できる
。ところが実際には板厚hiからhnへ至らしめるのに
要したパス回数は1より大きいのが普通である。従って
、パス回数が複数ならば最終キャンバρnを発生せしめ
たロール開度差は(10)式で求まるロール開度差Sd
fよりもさらに小さいということができる。そこで、最
終キャンバρnを発生せしめたロール開度差をSdfと
すると、これは次のようにして求められる。 =β・C・ (1/α1) ×((ρn−hn” ・B)/ht2−α41・・・・
・・(11) ここでβは0くβ≦1の定数であり、板J!Xtliか
ら最終パスまでのパス回数に反比例するような形で与え
るのがよい0例えば第3図にβの与え方の一例を示す、
βの値も実験により決定される。 以上の結果、最終パス出側で検出されたキャンバ曲率ρ
nを発生せしめたロール開度差Sdfは(11)式で与
えられることになった。 次に次材の圧延時の設定ロール開度差を求める方法につ
いて説明する。 (11)式で求めたロール開度差Sdfはキャンバρn
を発生させた計算上(理論上)のロール開度差である。 しかし、キャンバρnが発生したときに実際にロール開
度差を測定してみたら、このSdfではなくて別のSd
Fという値であったかもしれない、理論上の開度差Sd
fと実測ローへ ル開度差Sdfの差は何に起因するのかといえば、ロー
ルの左右非対称な摩耗であったり、圧延機の機械的な左
右非対称のがたであったりする。実測上はSdfの開度
差がついていたわけだが、実際には他の要因でその開度
差ではなく理論上の開度差Sdfがついていたのだと考
えられるのである。 キャンバの発生を防ぐには、理論上のロール開度差Sd
fが 5df=−β・C・(1/α1)α噂・・・(12)と
なるようにすればよいわけだから、次材ではそうなるよ
うにロール開度差を設定すればよい、ただし、このとき
の係数β、α1、α4はもちろん次材に対する値である
。なお(12)式は、最終キャンバρnとロール開度差
Sdfの関数を表わす(11)式において、ρn=oと
おいて得られた。 そこで、いま、第j番目の板材を圧延した後測定したキ
ャンバ曲率ρnjから推定した理論上ついていたはずの
ロール開度差を5dfJとし、その板材圧延時のロール
開度差の実測値を5dfjとすると、次材(第j◆1番
目の板材)圧延に際して設定すべきロール開度差5df
J’+tは5dfj’+1 ×  (1/ α IJ+1)   ・  α  4 
 j  +  1=今dfj−βj−C・(1/α11
)X(1)nj−hnj”・Bj)/II 1j2− 
α +j)   −β J+   1  ・ C×(1
/α1j+1)・α4J+1 ・・・・・・・・・(13) と表わされる。ここで添字jは、第j番目の板材に対す
る数値を、j+1は第j+1番目の板材に対する数値を
意味する。この5dfj”+1の通り設定を行うと機械
的要因を考慮した理論上のロール開度差は(12)式で
表わされるキャンバの発生を防止する値となるのである
。 板材の圧延ごとに(13)式に基づいてロール開度差を
設定すると、板材の圧延を垂ねるにつれキャンバは減少
してゆく、ただし、係数Cの決め方によっては、キャン
バの向きが板材ごとに変わるだけでなかなか零に収束し
ないことがある。こういう場合は、Cの値を小さくすれ
ばよい、また逆に板材ごとにキャンバの向きが変わると
いうことはないが、零になかなか収束しないということ
もある。こういう場合はCの値を大きくすればよい。 もし、第j番目の板材の最終圧延後の板厚hnjが、こ
の板材の限界板厚HOJよりも大きい場合は、キャンバ
が発生しないので、この圧延結果は次材のロール開度差
設定には使わずに、その前の第j−1番目の板材の圧延
結果を使えばよい。 なお本方法は当該材の圧延結果をみて次材の圧延方法を
考えるという前提に立っているので、当該材の圧延結果
が次材の圧延の参考にならない場合、即ち当該材と次材
とがいろいろな点で全く異なっている場合には、本方法
を適用できないことがある。以下、このことについて説
明する。 まず最初に、最終厚みhnが当該材と次材で異なる場合
について説明する。厚みの差は、限界板圧HOから最終
厚みまでのパス回数の差にも現われてくると思われる。 しかし、まずパス回数の差については、(13)式の係
数βがそれを補正する出きをしている。また最終厚みの
差は(13)式に最終厚みhn自身が含まれているので
、(13)式は厚みの差も考慮しているとみなせる。従
って、当該材と次材のと間に最終板圧の差があっても本
方法は適用可能である。 次に、素材(スラブ)の板厚が異なる場合について考え
る。この場合は、本方法の適用に対する何の障害にもな
らない、素材の厚さが異なっていても、キャンバが発生
し始めるのはキャンバ発生限界板厚HQからであるから
、HQが等しいなら素材の厚み差はキャンバの差となっ
て現れない。 次に、板幅の異なる場合について考える。板幅の差はま
ずキャンバ発生限界板厚HOの差となって現われる。し
かし、HQは板材側々に対して考慮しているので問題は
ない、HOの差によるパス回数の差も、前述のようにβ
が補正している。さらに板幅の差があると同じロール開
度差であっても発生キャンバが異なる。(2)式がその
ことを意味している。(2)式をベースにして(13)
式が作られているので(13)式はこの問題も考慮した
式である。従ってこの場合も本方法の適用は可能である
。 次に、板材の成分の違いにより硬さが異なる場合につい
て考える。この場合は同じ開度差をつけていても発生す
るウェッジが異なることがある。 この点については、(13)式は考慮していない。 従って、硬さの全く異なる板材を連続して圧延する場合
は本方法を適用してもflましい結果を得られないこと
がある。 次に、板材の温度が異なる場合について考える。 温度の違いは硬さの違いとなって現われる。従って前述
のように全く温度が異なる板材を連続して圧延する場合
は、本方法を適用しても望ましい結果を得られないこと
がある。ただし、板材ごとに少しずつ温度が一定の傾向
を持って変化しているような緩やかな温度変化の場合に
は、本方法は十分にその効果を発揮する。板肉の温度分
布が異なる場合も、同様に本方法は効果を生まない、し
かし、板材ごとの温度分布の変化が緩やかで一定の傾向
を持っている場合は、本方法は十分に効果を発揮する。 以上説明したように、堅さの異なる板材を連続して圧延
する場合は、本方法ではキャンバを防止できないことが
ある。しかし、例えば、ある1つの板だけ秋さがことな
る場合には、そしてそのことが前もってわかっている場
合は、その板材の圧延結果は取り込まないようにして本
方法を適用すればよい、そうすると、その次の板材に対
しては十分に良い結果が得られる。また、この場合、堅
さの異なる1枚の板材に対しては、例えばその前の板材
と同じロール開度差で圧延する等の方法がある。 また、第j番目までの板材と第j+1番目以降の板材と
の硬さが全く異なっている場合などは、本方法では第j
+1番目の板材に対しては効果が現れない、そこで第j
+1番目の板材だけはとりあえず第j番目の板材と同じ
ロール開度差で圧延し、それ以降は本方法を適用すれば
第j◆2番目の板材からはキャンバ防止の効果が現われ
てくる。 以上のように本方法は板材の硬さが変わったそのときだ
けはキャンバ防止の効果をあまり発揮できないが、それ
以外の場合は十分にキャンバを防止するものである。従
って特に同じ硬さの板材を続いて圧延する場合には非常
に有効にキャンバを防止することができる。
【実施例】
以下本発明の実施例を図面を参照して説明する。 まず、本発明に係る板材圧延機における平面形状制御方
法を実施するタンデム圧延設備は、第4図に示されよう
に、圧延材10を圧延する圧延機12群とこの圧延機1
2群で圧延された圧延材10の板厚を測定する厚さ計1
4と、前記圧延機12群により圧延された圧延材10の
キャンバを測定するキャンバメータ16と、圧延材10
を巻き取る巻取機18と、プロセスコンピュータにより
構成され、前記各圧延L112を前記厚さ計14、キャ
ンバメータ16の出力信号に基づき制御する平面形状v
制御装置19とを備えている。 前記平面形状制御装置19は、ロール開度差演算装置2
0と、このロール開度差演算装置20からの出力信号に
基づき、圧延1112の油圧圧下装置13を制御するロ
ール開度制御装置22とから構成されている。 以下、前記平面形状制御装置19によるロール開度差の
修正手順について説明する。 まず、圧延完了時の平均板厚hnを前記厚さ計14によ
り測定する。 次に、圧延材10のキャンバ量を前記キャンバメータ1
6により測定する。このキャンバメータ16による測定
データは前記ロール開度差演算袋!20に送られる。ロ
ール開度差演算装置20は、前記キャンバ測定データに
基づきキャンバ曲率ρiを計算する。又、修正量演算装
置20は圧延材10の幅Bから前出(9)式に基づいて
幅方向のメタルフローの限界板厚HOを計算する。さら
に圧延スケジュールの実績からHOよりも大きくかつH
Oに最も近い板厚htを求める。 次に、修正量演算装置20は、前記キャンバ曲率9口と
板厚hiとから、前出(11)式に基づき、曲率ρnの
キャンバ発生に相当するロール開度差Sdfを計算する
。 次に、前出(11)式により求めたロール開度差Sdf
をロール開度差5dfjとおいて、そのときの実測ロー
ル開度差5dfjと次材に対する係数β、al、α鴫か
ら、前出(13)式に基づき、次板材圧延時の設定ロー
ル開度差5dfJ”+1を求める。 このようにしてロール開度差演算装置20により求めら
れた設定ロール開度差5dfj軍+1は、前記ロール開
度制御装置22に送られ、このロール開度制御装置22
により油圧圧下装置13を介し次板材圧延前に前記設定
ロール開度差5dfJ’+1が圧延機12群に設定され
る。 なお、前記ロール開度差演算装置20及びロール開度制
御装置22を構成するプロセスコンピュータは、成板材
圧延のための圧延スケジュールの計算を別途実行してい
る。従って、所定の板厚とするための圧下位置の設定値
も同じく、前記ロール開度制御装置22に送られ、ロー
ル開度差と共にロール開度も設定値となるように制御さ
れることとなる。 なお、第4図に示されるようなタンデム圧延設備の場合
には、各圧延機12に対する設定ロール開度差5dfj
’+1はそれぞれ少し異なる値とされている。これは、
前出(13)式において、実際に設定されていたロール
開度差5dfjが各圧延機12毎に異なるからである。 従って、現板材に対する設定ロール開度差5dfj東も
各圧延機12毎に異なるものとなっている。 本実施例によれば、キャンバメータ16を用いて圧延後
の発生キャンバ量を計測し、このキャンバ量に基づきキ
ャンバ曲率ρnを求め、このキャンバ曲率9口から成板
材の圧延時に発生するキャンバを解消するのに必要な設
定ロール開度差5dtJx+1を前出(13)式から求
め、この設定ロール開度差5dfj軍+1に基づいて左
右ロール開度差をIBMするようにしている。従って、
次板材の圧延において、キャンバの発生を防止又は抑制
することができる。 次に、本発明方法を可逆式圧延、特に厚板圧延に実施す
る場合を説明する0本発明方法を実施する厚板圧延設備
は、第6図に示されるように、図示しない加熱炉から送
られてくる圧延材30を圧延する圧延11132と、こ
の圧延機32により圧延された圧延材30の板厚を測定
する厚さ計34と、前記圧延n32により圧延された圧
延材30のキャンバを測定するキャンバメータ36と、
前記圧延83132の平面形状制御装置38と、を備え
ている。 なお、前記平面形状制御装置38は、前記タンデム圧延
設備における平面形状制御装置19と同様であるのでそ
の説明を省略する。第6図に示されるような可逆式圧延
の場合には、1台の圧延機32により圧延するものであ
るから、前出(13)式に基づいて設定ロール開度差5
dfJ軍+1を求め、この設定ロール開度差5dfj東
+1を設定すればよい、なお、前記平面形状制御装置3
8を構成するプロセスコンピュータは、Iif 記o−
ル開度差の演算の他に、ロール開度等の設定値も演算し
ており、このようにして演算されたロール開度及びロー
ル開度差は次板材の圧延前に圧延機に設定されることに
なる。これにより、次板材の圧延における圧延材のキャ
ンバ量を減少することができる。 第7図に本発明方法の実施結果を示す、この第7図は、
横軸に圧延本数を、縦軸にキャンバ製を取ったものであ
る。この第7図におけるキャンバ量とは第8図に示され
るように、圧延材30の長さ3(1当りの曲りのふくら
みmCaとしている。 前記第7図は、厚板圧延機において、赦初故意にロール
開度差を付けてキャンバを発生させておき、以後このキ
ャンバが減少する様子を示したものである。 この第7図からも明らかなように、圧延回数を重ねる毎
に、次第にキャンバ量が減少していくことがわかる。な
お、第7図に示す圧延は前出(8)式における補正係数
Cを0.05とし、前出(9)式における補正係数γを
0.025として行ったものである。なお、前記補正係
数Cを調節することによって、キャンバを更に少ない圧
延本数で減少させることも可能である。 なお、前記実施例において、タンデム圧延設備の場合に
は、各スタンド毎にロール開度差を修正するようにする
ものとされたが、本発明はこれに限定されことなく、例
えばタンデム圧延の場合には鼓終スタンドだけロール開
度差を修正するようにしたものであってもよい、この場
合には、前出(11)式の補正係数βの値が全スタンド
のロール開度差修正を行う場合のものと異なることに注
意を要する。 又、前記実施例においては、板厚は板厚計14.34に
より検出するものとされたが、本発明はこれに限定され
ることなく、ゲージメータ式によって求めたものとして
もよい。
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、板材圧延において
キャンバの発生を未然に防止することがきるという優れ
た効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る板材平面形状制御方法の要旨を
示す流れ図、第2図は、キャンバの概念を示す平面図、
第3図は、係数βの決め方の一例を示す線図、第4図は
、本発明方法を実施するタンデム圧延設備の設備構成を
示す側面図、第5図は、同設備における平面形状制御装
置の装置構成を示す一部ブロック線図を含む正面図、第
6図は、本発明方法を実施する厚板圧延設備の設備構成
を示す側面図、第7図は本発明方法の実施結果を示す線
図、第8図は第7121におけるキャンバ址の概念を示
す線図である。 10.30・・・圧延材、 12.32・・・圧延機、 14.34・・・厚さ計、 16.36・・・キャンバメータ、 19.38・・・平面形状制御装置、 20・・・ロール開度差演算装置、 22・・・ロール開度制御装置。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)圧延機により現板材を圧延後に次板材を圧延する
    に際し、現板材の圧延完了後のキヤンバ曲率を求め、こ
    のキヤンバ曲率に基づき該キヤンバを発生せしめた理論
    上のロール開度差を求め、このロール開度差と、現板材
    圧延時の実測ロール開度差とから次板材の圧延時に発生
    するキヤンバを解消するに必要な設定ロール開度差を求
    め、この設定ロール開度差になるように次板材圧延時の
    圧延機の左右のロール圧下設定値を修正することを特徴
    する板材圧延機における平面形状制御方法。
JP61235416A 1986-10-02 1986-10-02 板材圧延機における平面形状制御方法 Pending JPS6390309A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5904058A (en) * 1997-04-11 1999-05-18 Barnes; Austen Decamberer
JP2010234408A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Jfe Steel Corp 熱延鋼帯の製造方法
CN106269889A (zh) * 2015-05-29 2017-01-04 宝山钢铁股份有限公司 一种精轧机出口“镰刀弯”板形调整的控制方法

Cited By (3)

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JP2010234408A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Jfe Steel Corp 熱延鋼帯の製造方法
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