JPS62502047A - ポリオレフィンエラストマー組成物とその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ポリオレフィンエラストマー組成物、その製造並びに該組成物から得られる物品 本発明は、ポリオレフィンエラストマーを主成分とする組成物、該組成物の製造 方法および該組成物を加工して得られた物品に関する。

ポリオレフィンエラストマーは、特に、エチレン／プロピレン／ジエンのランダ ム重合体であり、工業的に非常に広く使われているゴムである。押出しおよび成 型の技術を使って、該エラストマーを加工するには、該エラストマーが加工に有 効な高硬度となるような組成物である必要がある。そのような組成物は、エラス トマーの性質を保持していなければならないが、熱可塑性である必要はない。そ の結果、該組成物は架橋できるものでなくてはならず、しかも、優れた加工性、 すなわち、この業界で使用されるゴム加工法および機械にて加工し得るものであ ることが必要である。特に、架橋剤が配合された後の加工温度が１１０℃を越え ないことが重要である。

カーボンブラック、クレイまたはシリカのような通常の補強剤をポリオレフィン エラストマーに添加しただけでは、本質的に、この点では満足な硬さは達成でき ない。

さらに、ポリオレフィンエラストマーの硬度を増加するため、ポリオレフィンエ ラストマーにスチレン樹脂を加えること（仏特許第１．３３７．５９８号）、ま たはフェノール系物質を加えること（***特許第２．３２４．９８７号）が知ら れている。しかしながら、そのような組成物は、それらの２０℃における変形後 の弾性回復率があまりよくなく、とりわけ該組成物は、使用時に寸法安定性が極 めて悪いという欠点があるので、満足できるものではない。

仏特許ｍ　１，４９１，９４０号は、ゴルフボール製造用の混合物を開示してお り、それは、ポリブタジェン、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、アクリロニ トリル／ブタジェン／スチレン重合体、スチレン／ブタジェン／スチレンブロッ ク共重合体およびエチレン／プロピレン共重合体から選ばれる合成ゴム５〜９５ 重量％、ならびにオレフィンと不飽和カルボン酸の共重合体９５〜５重量％から なるものである。また、米国特許第３、４５４．６７６号Ｇｔエチレン／プロピ レン／１．４−へキサジエンエラストマー２０〜８０重量％、およびエチレン性 α、β−不金属イオンで中和されている）から誘導されたくり返し単位を１〜２ ５ｍｏ　１％含むエチレンを主成分とするイオン性共重合体８０〜２０重量％か らなる混合物を開示している。カーボンブラックのような充填剤およびイオウの ような加硫剤を用いない場合、この米国特許の開示する混合物は平凡な２２〜１ ００Ｋｇ／ｃｎｆという破壊強度を有している。

それゆえ、本発明の目的は、ショアーＡ型硬度が少なくとも８０であり、使用上 澄れた寸法安定性を有し、鋼のような金属に対する優れた付着性を有し、しかも 十分なツヴイック（Ｚｗｉｃｋ）の弾性反発力を有する不飽和ポリオレフィンを 主成分とする組成物を提供することにある。

本発明の第１の主題である組成物は、少なくとも１種の不飽和ポリオレフィンエ ラストマー、該エラストマー用の少なくとも１種の加硫剤および少なくとも１種 の加硫活性剤を含むものであって、さらに、これら組成物に付加的にエチレンか ら誘導される繰り返し単位、無水マレイン酸から誘導される繰り返し単位および アクリル酸またはメタクリル酸のエステルの少なくとも１種から誘導される繰り 返し単位を含んだ少なくとも１種の三元共重合体を含むことを特徴とする。

本発明において、不飽和ポリオレフィンエラストマーとは、好ましくはエチレン と、３〜６個の炭素原子を含む少なくとも１種のα−オレフィンと少なくとも１ 種のジエンとの三元共重合体（Ｂ）であり、特にエチレン／プロピレン／ジエン 三元共重合体が好ましく、そこでジエンは共役または非共役の線状あるいは環状 のジエンから選ばれるものであり、例えば、ブタジェン、イソプレン、１，３− ペンタジェン、１．゛４−ペンタジェン、１．４−へキサジエン、１．５−へキ サジエン、１，９−デカジエン、５−メチレン−２−ノルボルネン、５−ビニル −２−ノルボルネン、２−アルキル−２゜５−ノルボルナジェン、５−（５−へ キセニル）−２−ノルボルネン、１．５−シクロオクタジエン、ビシクロＣ２， ２゜２〕オクタ−２，５−ジエン、シクロペンタジェン、４．７゜８．９−テト ラヒドロインデンおよびイソプロピリデンテトラヒドロインデンが挙げられる。

本発明において使用可能なこのようなエラストマーである三元共重合体（Ｂ）は 、一般的には、プロピレンから誘導される繰り返し単位１５〜６０　ｍｏ１％お よびジエンから誘導される謀り返し単位０．１〜２０ｍｏ　１％を含有するもの である。

本発明において、エラストマーの加硫剤とは、特に、イオウおよび有機イオウ誘 導体を示すものである。

本発明において、加硫活性剤とは、加硫剤と共に使用される化合物であり、その ようなものとして特にジチオカルバミド酸テルル、ジチオカルバミド酸亜鉛、ア ルキルベンゾチアジルスルホンアミドおよびアルキルチウラムスルフィドが挙げ られる。

本発明による組成物の追加の成分としての三元共重合体（Ａ）において、その好 ましい組成は、エチレンから誘導される繰り返し単位８７〜９８．７ｍｏ１％、 アルキルアクリレートおよびメタクリレート（アルキルは１〜６個の炭素原子を 含む）より選ばれるエステルから誘導される繰り返し単位１〜ＩＱ　ｍｏ１％、 および無水マレイン酸から誘導される繰り返し単位０．３〜３　ｍｏ１％、およ び無水マレイン酸から誘導°される繰り返し単位０．３〜３ｍ０１％であり、そ のメルトインデックス（Ａｓ１’　Ｍ規格Ｄ　−１２３８＞は３〜２００ｄｇ／ 　ｍｉｎの範囲内であることが好ましい。そのような重合体としては、仏特許第 ２．４９８．６０９号がある。その使用量は、重合体相の重量に対して１５〜６ ０％であり、該重合体相は不飽和ポリオレフィンエラストマーおよび三元共重合 体（Ａ＞の混合物からなっている。

重合体相における三元共重合体（Δ）の割合は、該組成物の用途に従い、次に示 す二つの傾向を考慮して選ばれる。すなわち、三元共重合体（Ａ）の割合が高く なるとそれに比例して、ショアー硬度、ツヴイツク（ＺＷｉｃｋ　）弾性反発力 および金属への密着性の値が高くなり、一方１．引っ張り特性（破断強度および 破断点伸び、残留圧縮永久歪）を表す値は、三元共重合体（Ａ）の割合が増える 牛、減少する。

本発明による組成物は、付加物として、特にカーボンブラを、重合体相に対して 好ましくは１０〜１２０重量％含んでもよい。また本発明による組成物は、付加 物として、少なくとも１種の有機顔料および／または少なくとも１種の無機充填 材い。

このような無機充填材は、特に、チタン、鉛、鉄、すずおよび亜鉛の酸化物、な らびにバリウムおよび鉛の硫酸塩、ならびにマグネシウム、カルシウムおよび鉛 の炭酸塩、ならびに黄鉄鉱等が挙げられる。

本発明の組成物への付加物として、特に、ブタジェン／スチレン樹脂のような少 なくとも１種の補強合成樹脂を、上記定義の重合体相に対して２５重量％以下で 含んでもよい。

本発明の組成物への付加物として、不飽和ポリオレフィンエラストマー用の少な くとも１種の可塑剤を、重合体相に対して３０重量％以下で含んでもよい。

本発明の第２の主題は、上記の組成物の製造方法にあり、該方法は、不飽和ポリ オレフィンエラストマー、加硫剤、加硫活性剤および三元共重合体（Ａ）を、７ ０〜１５０℃の温度で、均一な混合物を得るのに十分な時間、即ち通常、使用さ れる手段に応じて２〜１０分間混合する。必要により、該組成物に、添加される 上記の残りの成分、すなわち、補強充填剤、有機顔料、無機充填剤、補強合成樹 脂およびエラストマー用の可エラストマー組成物を混合するのに適した装置とし ては、本発明による製造方法を満足させるものであればどのよ・うなものでもよ く、特に、密閉式ロールミキサーあるいは回転翼ミキサーのような装置が好まし い。

この段階で得られる組成物は、１５０℃を越えてないので、保存および輸送に好 適である。しかしながら、加工して工業製品とするためには、好ましくは３〜４ ０分間、好ましくは１６０〜２００℃の温度に加熱すことによって加硫する必要 がある。

上記の工業製品の成形は、加硫の段階の前に、あるいは加硫と同時に行なう。

本発明により得られた加硫後の組成物は、以下の点で満足できる特性を有してい る。

・ショアーＡ型硬度８０以上、 ・老化前後における引っ張り特性（破断強度、破断点伸び）・圧縮後の弾性特性 （残留圧縮永久歪）・寸法安定性（高温収縮）、および ・金属へめ密着性 この一連の卓越した特性は、本発明による組成物を加工することで、種々の用途 を有する工業製品とすることを可能とする。そのような用途としては、特に自動 車（窓ガラス）産業、家庭用機械（冷蔵庫のドア）産業用のシール材、可撓性連 結バイブ、ベルト等が挙げられる。このような製品は、当業者には周知の、押出 形材製造、圧縮成型等のような゛加工方法を使って得られる。

以下、本発明を実施例によって説明するが、本発明の範囲はこれらに限定される ものではない。

実施例１および２ 第１表に示す成分からなる均一な組成物を調製するため密閉式ロールミキサーを 使用し、１１０℃の温度で混合した。第１表中、各成分量は重量部で表わす。

エラストマー（ａ）は、商品名ビスタロン（ＶＩＳＴＡＬＯＮ）　Ｍ　Ｄ　８３ ／１としてエッソカンパニー（ｌＥｓｓｏ　Ｃｏｍｐａｎｙ）から販売されてい るエチレン／プロピレン１５−エチリデン−２−ノルボルネン三元共重合体であ る。

三元共重合体（Ｃ）は、メルトインデックス（ＡＳＴＭ規格Ｄ規格２３８）が７ ６ｇ／ｍｉｎであり、エチルアクリレート６重量％、無水マレイン、酸３重量％ を含むエチレン／エチルアクリレート／無水マレイン酸三元共重合体であり、ロ タゾール化０ＴＡＤＢＲ）ＬＸ４１１０という商品名で出願人の会社から販売さ れているものである。

三元共重合体（ｄ）は、エチルアクリレート１８重量％、無水マレイン酸４重量 ％を含むメルトインデックス（ＡＳＴＭ規格Ｄ規格　１２３８）が１１００ｄ／ ｍｉｎのエチレン／エチルアクリレート／無水マレイン酸三元共重合体であり、 ロタゾール（ＬＯＴＡＤＢＲ）　ＣＲ６／１５という商品名で出願人の会社から 販売されているものである。

可塑剤（ｅ）　ハ、商品名フレクソン（ＦＬＥＸＯＮ）８７６で販売されている 製品である。加硫活性剤（ｆ）はエチルフェニルジチオカルバミド酸亜鉛である 。加硫活性剤（（至）は、シクロへキシルベンゾチアジルスルホンアミドである 。加硫活性剤（５）は、テトラメチルチウラムジサルファイドである。加硫活性 剤（ｉ）はジエチルジチオカルバミド酸テルルである。

このような方法で調製した組成物を、その後、１８０℃の温度で１０分間加圧下 にて、加硫した。このようにして得られた本発明の組成物について、以下のよう にして諸特性を測定した。

・初期ショアーＡ型硬度Ｈ６（２０℃）は、ＡＳＴＭ規格Ｄ規格２４０基づくも のである。

・初期破断強度ＢＳ、は、ＡＳＴＭ規格Ｄ規格　６３８基づき、Ｋｇ／ｃｎｔで 表わしたものである。

・初期破断点伸びＥＢ、は、ＡＳＴＭ規格Ｄ規格３８基づき、％で表わしたもの である。

・ショアーＡ型硬度Ｈ１および破断強度ＢＳ、は、ＮＦＴ規格４６．００４によ り、空気を補給できるオーブン中における１００℃の空気雰囲気にて、７日間の 促進老化後に、上記と同様の規格で測定したものである。

・ショアーＡ硬度Ｈ２と破断強度Ｂ　Ｓ　２は、１００℃の水中にて７日間促進 老化した後に、上記と同様な規格で測定したものである。

・残留冷間圧縮永久歪ＲＣ３２゜は、ＡＳＴＭ規格Ｄ規格　３９５（Ｂ法）に基 づき、２０℃にて１０％圧縮後に測定したものである。

・残留熱間圧縮永久歪ＲＣＳ　７ｏは、前記と同様の規格により、７０℃にて２ ５％圧縮後に測定されたものである。

・寸法安定性ＤＳは、１８０℃で１０分間加硫した板状の組成物の板から切り出 した１０　Ｘ　１０　Ｘ　２００ｎ＋ｍの棒状試料を１７０℃にて３０分間加熱 した後の、長さの変化（％）で表わしたものである。

−”７ヴイ゛ツク（Ｚｗｉｃｋ）弾性反発力ＺＲ（−３０℃）は、ＩＳＯ規格４ ６６２に基づき％で表わしたものである。

これらの種々の測定により得られた結果を第■表に示す。

実施例３および４ 第１表に示すような成分からなる均一な組成物を調製する目的で、密閉式ロール ミキサーを用いて、混合物の温度が８０℃から１３０℃（実施例３の場合、１５ ０℃）に徐々に上昇するように加熱して、混合した。第１表中、各成分量は重量 部で表わす。

ｘ　５　ス）　？　（ｂ）ハ、商品名ビｘ　夕０７　（ＶＩＳＴＡＬＯＮ）７０ ００としてエッソカンパニー（Ｂｓｓｏ　Ｃｏｍｐａｎｙ）がら販売されている エチレン／プロピレン１５−エチリデン−２−ノルボルネン三元共重合体である 。

樹脂（ｊ）ハ、商品名、ｆ７　！Ｊ　７　レックス（ＣＡＲＩＦＬＢＸ）　Ｓ　 Ｐ　１４５とシテシェルケミカルカンパニー（Ｓ）ＩＥＬＬ　ＣＩＩＥＭＩＣＡ Ｌ　Ｃｏｍｐａｎｙ）から販売されているブタジェン／スチレン樹脂である。樹 脂（財）は、商品名Ｒ７５５１トＬテルスｏ　ッ）　カンハ＝　−（ＲＯＵＳＳ ＢＬＯＴ　Ｃｏｍｐａｎｙ）から販売されている、ノボラック樹脂にヘキサメチ レンテトラミンを添加したものである。

上記の組成物を、その後、加圧下にて１８０ｔ’で、１ｏ分間加硫した。こうし て、得られた組成物について、実施例１および２と同様にして諸特性の測定を行 なった。これらの測定で得られた種々の結果を第■表に示す。

第■表 国際調査報告 ＡＮＮＥＸ　Ｔｏ　ＴＦ、Ｅ　ＺＮＴＥＲＮＡＴＩＯＮＡＩ、５ＥＡＲＣＨＲＥ ＰＯＲＴ　ＯＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．少なくとも１種の不飽和ポリオレフィンエラストマー、該エラストマー用の 少なくとも１種の加硫剤および少なくとも１種の加硫活性剤を含む組成物であっ て、さらに、該組成物に付加的にエチレンから誘導される繰り返し単位、無水マ レイン酸から誘導される繰り返し単位、およびアクリル酸またはメタクリル酸の エステルの少なくとも１種から誘導される繰り返し単位を含む少なくとも１種の 三元共重合体（Ａ）を含むことを特徴とする上記組成物。 ２．上記の不飽和ポリオレフィンエラストマーがエチレンと３〜６個の炭素原子 を含む少なくとも１種のα−オレフィンおよび少なくとも１種のジエンとの三元 共重合体であることを特徴とする請求の範囲第１項記載の組成物。 ３．上記の三元共重合体（Ａ）が、８７〜９８．７ｍｏ１％のエチレンから誘導 される繰り返し単位、１〜１０ｍｏ１％のアルキルアタリレートおよびメタクリ レートより選ばれるエステルから誘導される繰り返し単位（ここで、アルキル基 は１〜６個の炭素原子を有するものである）および０．３〜３ｍｏ１％の無水マ レイン酸から誘導される繰り返し単位を含み、メルトインデックスが３〜２００ ｄｇ／ｍｉｎであることを特徴とする請求の範囲第１項または第２項記載の組成 物。 ４．上記の組成物が、付加的に、補強充填剤を含むことを特徴とする請求の範囲 第１項〜第３項のいずれか１に記載の組成物。 ５．上記の補強充填剤がカーボンブラックであることを特徴とする請求の範囲第 ４項に記載の組成物。 ６．上記の補強充填剤の量が重合体相に対して１０〜１２０重量％であることを 特徴とする請求の範囲第４項または第５項記載の組成物。 ７．上記の組成物が、付加的に、少なくとも１種の有機顔料および／または無機 充填剤を含むことを特徴とする請求の範囲第１〜６項のいずれか１項に記載の組 成物。 ８．上記無機充填剤が酸化亜鉛であることを特徴とする請求の範囲第７項記載の 組成物。 ９．上記の有機顔料および／または上記の無機充填剤の量が、重合体相に対して ５重量％以下である請求の範囲第７項または第８項に記載の組成物。 １０，上記の組成物が、付加的に、不飽和ポリオレフィンエラストマー用の少な くとも１種の加硫剤を含むことを特徴とする請求の範囲第１〜９項のいずれか１ 項に記載の組成物。 １１．上記の可塑剤の量が重合体相に対して３０重量％以下であることを特徴と する請求の範囲第１０項に記載の組成物。 １２．上記不飽和ポリオレフィンエラストマー、加硫剤、加硫活性剤および三元 共重合体を、７０〜１５０℃の温度で、均一な混合物とするのに要する十分な時 間混合することを特徴とする請求の範囲第１項に記載の組成物の製造方法。 １３．上記組成物を、加硫するために、３〜４分間、１６０〜２００℃の温度に 加熱することを特徴とする請求の範囲第１２項記載の方法。 １４．請求の範囲第１〜１１項のいずれか１項に記載の組成物を加硫および成形 することにより得られる物品。