JPS6125130B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は投影顕微鏡等に用いる投影装置に関す
るものである。

例えば、投影顕微鏡においては、接眼レンズ系
の一部にハーフミラーを設け、該ハーフミラーで
の透過光束または反射光束を投影光学系を介して
ガラス板等のスクリーン上に導くように構成され
ている。しかし、かゝる投影顕微鏡は、ハーフミ
ラーによつて光量を分割しているため、接眼レン
ズ光学系および投影光学系のそれぞれにおいて光
量が不足し、試料が暗くて観察しにくゝなる欠点
があると共に、特にスクリーンに外部光が入る
と、投影像のコントラストが悪くなり、更に見ず
らくなる欠点がある。また、試料をガラス板等の
スクリーン上に投影させているため、スクリーン
を含めた光学系全体の構成が大形となる欠点があ
る。更に、スクリーン上には、試料が連続的に投
影されるよう構成されているため、試料を移動さ
せて観察する場合には、像が流れて見にくゝなる
欠点がある。

本発明の目的は、上述した欠点を除去し、小形
かつ簡単な構成によつて所望の明るい投影像が得
られると共に、移動している試料でも像が流れる
ことなく、観察し易いように投影し得るよう適切
に構成配置した投影装置を提供せんとするにあ
る。

本発明は、移動可能なステージ上に載置された
試料の投影装置において、画素単位に配列された
電荷転送素子より成り、投影すべき試料の像を受
光する受光器と、該受光器を走査する駆動回路
と、該駆動回路による受光器の走査によつて得ら
れる画像信号を映出するモニターと、前記ステー
ジの移動を検知するステージ移動検知回路と、所
定時間毎に信号を発生するタイマー回路とを具
え、前記ステージが移動しているときは、前記ス
テージ移動検知回路の出力に基いて所定の移動量
毎に駆動回路を作動させて受光器を走査させ、前
記ステージが静止しているときは、前記タイマー
回路からの信号に基いて所定時間毎に駆動回路を
作動させて受光器を走査させると共に、前記モニ
ター上には常時試料の像を映出させるよう構成し
たことを特徴とするものである。

以下図面を参照して本発明を詳細に説明する。

第１図は本発明に係る投影装置を用いる投影顕
微鏡の一例の構成を示す線図である。本例では、
移動可能なステージ１に載置した試料２の透過光
束によつて試料２を観察するようにした。光源３
からの照明光は、照光光学系４を経て試料２を照
射する。試料２からの透過光束は対物レンズ５お
よび結像レンズ６を経て受光器７上に結像され
る。受光器７はCCD（Charge Coupled
Device）、BBD（Bucket Brigade Device）等の
電荷転送素子の２次元アレイで構成されている。
対物レンズ５と結像レンズ６との間の光路上に
は、穴開き反射板８を設け、この反射板８で反射
された試料２からの透過光束をプリズム９および
接眼レンズ１０を経て結像させるようにし、試料
２を接眼レンズ１０を介して観察できるようにす
る。前記反射板８は、第２図に平面図で示すよう
に、円板状で、その中央部に微小な開口８ａが形
成され、この開口８ａを通過した光束を前記結像
レンズ６に導くように配置される。なお、受光器
７は、接眼レンズ１０を介しての観察における人
の瞳と、対物レンズ５に関して共役な位置に配置
されている。

こゝで、本例では、受光器７上に結像される試
料２の像をカラー像とするため、結像レンズ６と
受光器７との間に回転可能な色フイルター１１を
配置した。この色フイルター１１は、第３図に平
面図で示すように、互いに隣接して配置された赤
色透過フイルター１１ａ、緑色透過フイルター１
１ｂおよび青色透過フイルター１１ｃを具え、軸
０を中心として一定速度で回転するものである。

第１図において、受光器７は、色フイルター１
１の回転と同期した信号を発生する同期信号発生
回路１２と、後述する駆動制御回路からの信号と
によつて作動する駆動回路１３によつてフイール
ドまたはフレーム順次方式により所定のフレー
ム、例えば１フレーム分だけ走査され、その画像
信号をプリアンプ１４を経てカラーモニター信号
発生回路１５に出力する。カラーモニター信号発
生回路１５は、受光器７からの画像信号を駆動回
路１３からの信号と同期させて、各色ごとに分離
したカラーモニター信号を作成し、カラーモニタ
ー１６に供給して、これにより試料２の像をカラ
ーで映出させる。なお、本例では、カラーモニタ
ー信号発生回路１５およびカラーモニター１６の
少く共一方に、カラーモニター信号を記憶する機
能を持たせる。

一方、同期信号発生回路１２と共に、駆動回路
１３の作動を制御する駆動制御回路１７は、ステ
ージ移動検知回路１８の出力および所定時間毎に
信号を発生するタイマー回路１９の出力をそれぞ
れ受け、ステージ１が移動しているか、静止して
いるかによつて、いずれか一方の入力を選択して
所定の信号を駆動回路１３に出力する。すなわ
ち、ステージ１が移動しているときは、検知回路
１８の出力に基いてステージ１が所定量移動する
毎、例えば視野の1/4相当の移動量毎に、駆動回
路１３に信号を出力させ、またステージ１が静止
しているときは、タイマー回路１９からの信号に
基いて所定時間毎、例えば１秒毎に駆動回路１３
に信号を出力させる。

したがつて、受光器７は、駆動制御回路１７か
ら信号が出力される毎に、同期信号発生回路１２
の信号と同期して駆動回路１３により所定のフレ
ーム分だけ走査され、少なく共１フレーム分のカ
ラー画像信号を発生し、このカラー画像信号はカ
ラーモニター１６において次に新たなカラー画像
信号が入力されるまで常時映出されることにな
る。

上述した実施例によれば、試料２からの透過光
束を微小な開口８ａを有する反射板８で反射させ
て接眼レンズ１０に導くようにしたから、十分な
明るさで接眼レンズ１０により試料２を観察する
ことができる。また、反射板８の開口８ａを通過
した投影光束をCCD等のイメージセンサーより
成る受光器７上に結像させるものであるから、そ
の明るさが十分でなくても、該受光器７から得ら
れる画像信号を適切に処理することにより、カラ
ーモニター１６上には十分な明るさの試料２の像
を映出することができる。更に、CCD等の受光
器７を用いることにより、光学系全体を小形に構
成できると共に、該受光器７に投影される試料２
の像をカラーモニター１６上に十分拡大して映出
することができ、観察し易くなる。更にまた、受
光器７を間欠的に走査し、或る走査で得られる画
像信号を次の走査までカラーモニター１６上に映
出させるようにしたから、試料２を移動させなが
ら観察する場合にも、像が流れることなく極めて
見易くなる。

以上、詳述したように、本発明によれば、観察
し易い投影像を得ることができる小形かつ構成が
簡単な投影装置を実現することができる。

なお、本発明は上述した例にのみ限定されるも
のではなく、幾多の変形または変更が可能であ
る。例えば、カラー画像信号は、受光器７の面上
にストライプフイルターを配置して、ライン走査
することによつて得ることもできるし、ハーフミ
ラーと色フイルターとを組み合せるか、またはダ
イクロイツクミラーを用いて、３つの受光器上に
それぞれ異なる色の同一像を形成して得ることも
できる。また、上述した例では、試料２の透過光
束を受光器７上に結像させるようにしたが、反射
光束を結像させるよう構成することもできる。更
にまた上述した例では、受光器７上に結像された
像をカラー画像としてカラーモニター１６上に映
出したが、白黒像としてモニター上に映出させる
よう構成することもできる。この場合には、同期
信号発生回路１２が不要となると共に映像処理回
路の構成および制御が更に簡単となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る投影装置を用いる投影顕
微鏡の一例の構成を示す線図、第２図および第３
図はそれぞれ第１図に示す反射板および色フイル
ターの平面図である。 １…ステージ、２…試料、３…光源、６…結像
レンズ、７…受光器、１１…色フイルター、１２
…カラー同期信号発生回路、１３…駆動回路、１
５…カラーモニター信号発生回路、１６…カラー
モニター、１７…駆動制御回路、１８…ステージ
移動検知回路、１９…タイマー回路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 移動可能なステージ上に載置された試料の投
   影装置において、画像単位に配列された電荷転送
   素子より成り、投影すべき試料の像を受光する受
   光器と、該受光器を走査する駆動回路と、該駆動
   回路による受光器の走査によつて得られる画像信
   号を映像するモニターと、前記ステージの移動を
   検知するステージ移動娯知回路と、所定時間毎に
   信号を発生するタイマー回路とを具え、前記ステ
   ージが移動しているときは、前記ステージ移動検
   知回路の出力に基いて所定の移動量毎に駆動回路
   を作動させて受光器を走査させ、前記ステージが
   静止しているときは、前記タイマー回路からの信
   号に基いて所定時間毎に駆動回路を作動させて受
   光器を走査させると共に、前記モニター上には常
   時試料の像を映出させるよう構成したことを特徴
   とする投影装置。