JPS6015956Y2 - デイスクブレキの摩擦パツド摩耗限度警報装置 - Google Patents

デイスクブレキの摩擦パツド摩耗限度警報装置

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JPS6015956Y2
JPS6015956Y2 JP15975381U JP15975381U JPS6015956Y2 JP S6015956 Y2 JPS6015956 Y2 JP S6015956Y2 JP 15975381 U JP15975381 U JP 15975381U JP 15975381 U JP15975381 U JP 15975381U JP S6015956 Y2 JPS6015956 Y2 JP S6015956Y2
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正義 片桐
利生 近藤
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トヨタ自動車株式会社
アイシン精機株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案はディスクブレーキにおいて、摩擦パッドの摩擦
材が摩耗限度まで摩耗したことを警報する摩耗限度警報
装置に関するものである。
考案の背景 車両用のディスクブレーキは、車輪と一体的に回転する
ディスクロータと、そのディスクロータの摩擦面に対面
する摩擦材およびその摩擦材の裏面に固着された裏板を
備えた摩擦パッドと、その摩擦パッドをディスクロータ
の摩擦面に押し付けるアクチュエータと、ディスクロー
タの近傍において非回転部材に固定され、摩擦パッドを
ディスクロータの摩擦面に直角な方向に移動可能に支持
するトルク受部材とを含むように構成されるのが普通で
ある。
そして、このようなディスクブレーキが繰り返し使用さ
れた結果、摩擦パッドの摩擦材が摩耗限度まで摩耗した
場合には、これを交換すべきことを運転者に瞥報する必
要があり、そのための摩耗限度テXテ報装置の一種に、
薄板材から成る”’<報部材を摩擦パッドに取り付け、
摩擦材が摩耗限度まで摩耗したとき、その警報部材の接
触部が回転するディスクロータに接触して警報音を発す
るようにするものがある。
この種の摩耗限度二゛′テ報装置によって周囲の騒音と
明確に区別し得る一報音を得るためには、接触部を高い
振動数て振動させることが必要であり、しかも、接触部
の接触によってディスクロータの摩擦面が傷付けられる
ことがないようにすることが必要である。
この点、実開昭51−77484号公報に記載されてい
る摩耗限度ゲーテ報装置においては、クチ報部材が、摩
擦パッドの裏板の側部を前後両側から挟む一対のアーム
部を備えてコの字形を威し、裏板に側方から嵌められる
取付脚部と、裏板の後方からその裏板の側面とそれに対
面するトルク受部材の面との間を通ってディスクロータ
の摩擦面に向かって延びるとともに、先端が摩擦材の摩
耗限度面に達する接触部と、それら接触部と取付脚部と
を弾性的につなぐばね部とを有するものとされており、
かつ、車両前進時においては接触部が裏板とトルク受部
材とによって強く挾まれることがないようになっている
(その旨の記載はないが構造上そのようにするものと推
測される)ため、接触部がディスクロータの摩擦面に強
く当り過ぎることがばね部の弾性変形によって回避され
、ディスクロータの摩擦面を傷付け、あるいはそれ自身
が損傷を受ける恐れが少ないものである。
しかし、この摩耗限度警報装置においては、車両後進時
には接触部が裏板とトルク受部材とに強く挟まれる(そ
の旨の記載はないが図面上そのように解される)ように
なっており、ディスクロータの摩擦面に強く当たり過ぎ
て摩擦面を傷付け、あるいはそれ自身が損傷を受ける恐
れがある。
また、この警報部材は摩擦パッドのラドリングを防止す
るアンチラドルスプリングを兼ねているため、ばね部が
接触部を付勢する向きは車両前進時におけるディスクロ
ータの回転方向とは逆になっており、摩擦材が摩耗限度
まで摩耗して接触部の先端がディスクロータの摩擦面に
接触したとき、ディスクロータとの摩擦力によって接触
部はトルク受部材から離れる方向へ撓まされ、比較的長
い接触部全体がはね部を中心として回動するモードで振
動することとなる。
したがって、固有振動数が低く、高い周波数の言報音を
得にくい欠点がある。
そこで、本出願人らは特願昭56−24484号(特開
昭57−140934号)にむいて、上記のように取付
脚部と接触部とばね部とを有する警報部材を含む摩耗限
度警報装置であって、ばね部が接触部を付勢する向きが
車両前進時におけるディスクロータの回転方向と同方向
であり、かつ、接触部が、摩擦パッド裏板の側面とトル
ク受部材のそれに対向する面との間の制動時にも消滅す
ることのない隙間を通ってディスクロータ側へ延びるも
のを提案した。
摩擦パッド裏板の側面とトルク受部材との間には制動時
にも消滅することのない隙間が存在することが多いため
、そのような隙間が存在する場合にはその部分に警報部
材を配設し、そのような隙間が存在しない場合には意図
的に隙間を形成してそこに警報部材を配設するのである
このようにすれば接触部は摩擦パッドの裏板の側面ある
いはトルク受部材のその側面に対向する面に押し付けら
れることになり、摩擦材が摩耗限度まで摩耗して接触部
がディスクロータの摩擦面に接触した場合でも、ディス
クロータとの摩擦力によってそれら裏板あるいはトルク
受部材から離れる向きに撓まされることがなく、シかも
接触部が摩擦パッド裏板とトルク受部材とに強く挟まれ
ることもないため、接触部はそれらへの接触点を節とし
て振動することとなり、固有振動数が高くなって他の騒
音と明瞭に区別し得る警報音が得られ、また、接触部が
ディスクロータの摩擦面に強く当たり過ぎてその摩擦面
を傷付け、あるいはそれ自身が損傷を受ける恐れがなく
なる。
しかしながら、ばね部が接触部を付勢する向きを車両前
進時におけるディスクロータの回転方向と同じ向きとす
るとともに接触部をトルク受部材に押し付ける場合には
、その反力によって摩擦パラドがディスクロータの回転
方向とは逆向きに付勢されることとなり、摩擦パッドが
ディスクロータに押し付けられた際、その付勢力に抗し
て移動してトルク受部材に衝突腰騒音を発生するという
問題が生ずる。
また、摩擦パッドをトルク受部材に組み付ける際、接触
部をばね部の付勢力に抗して摩擦パッド側へ撓ませた状
態とする必要があるため、組付作業性が悪くなるという
問題も生ずる。
したがって、接触部は摩擦パッドの裏板に押し付けるこ
とが望ましい。
考案が解決しようとする問題点 しかし、この場合には接触部の裏板への押付力の反力が
取付脚部を裏板から離脱させる向きに作用することとな
り、しかも摩耗警報時にも接触部が裏板からできる限り
離れないようにすることが安定した周波数の振動を得る
上で望ましいため、その反力は相当大きくなり、取付脚
部の裏板からの離脱を確実に防止するための対策を施す
ことが必要となる。
取付脚部をリベットやねじ部材を用い、あるいは溶接等
によって裏板に固定すれば離脱は防止できるのであるが
組立作業が面倒となり、また、コストの上昇を招くこと
を避は得ない。
本考案は以上のような事情を背景として、前述のように
取付脚部と接触部とばね部とを含む警報部材を備え、ば
ね部が接触部を摩擦パッドの裏板に弾性的に押し付ける
ものであって、しかも取付脚部を摩擦パッドの裏板に容
易に取り付けることができ、かつ、ばね部の弾性力を大
きくして接触部を裏板に強く押し付けて十分に高い振動
数で安定に振動し得るようにした場合でも取付脚部が裏
板から離脱する恐れのない摩耗限度警報装置を提供する
ために為されたものである。
問題点を解決するための手段 そして、本考案の要旨とするところは、−報部材のばね
部を、接触部の長手方向の中間部を車両前進時における
ディスクロータの回転方向と同方向に付勢して裏板の側
面に常時押し付けるものとするとともに、前記コの字形
の取付脚部の一対のアーム部の少なくとも一方の内側に
、そのコの字の開口側から奥側に向うにつれて突出量が
漸増する形状の係合爪を突設する一方、裏板に、取付脚
部が裏板に取り付けられた状態で係合爪の最も突出した
先端部と係合して取付脚部がばね部の弾性力により裏板
から側方へ離脱させられることを防止する係合凹部を形
成したことにある。
なお、コの字形の取付脚部は摩擦パッドの裏板の側部に
側方から取り付けられるものであるため、コの字の底部
に相当する部分が裏板の側方に回置することとなり、ば
ね部によって裏板側へ付勢された接触部がこの取付脚部
の底部に邪魔されて裏板の側面に直接接触し得ない状態
となることもあり得るのであるが、このような場合には
取付脚部のコの字の底部に相当する部分に裏板側面を露
出させるための開口部を設けて、この開口部を通じて接
触部と裏板側面とが当接し得るようにすればよい。
本考案において接触部が取付脚部に押し付けられること
が回避されているのは、接触部が取付脚部の底部に押し
付けられるものである場合には警報部材が裏板に取り付
けられる以前においても接触部は取付脚部に弾性的に押
し付けられていることが必要であり、そのような警報部
材であって、しかも接触部の取付脚部に対する押付力が
十分大きなものを製作することは容易ではないのに対し
て、接触部は裏板の側面に押し付けられるものとし、取
付脚部を裏板の側部に係合させる過程において接触部が
裏板の側面に接触し、その状態から更に取付脚部が裏板
の側部に深く係合させられるのに伴ってばね部が弾性変
形させられるようにすることによって接触部の押付力を
十分大きなものとすることは比較的容易であるからであ
る。
また、接触部が安定に振動し得るためには、接触部と裏
板側面とは少なくとも接触部の長手方向に関しては点状
に接触するようにすることが望ましく、そのためには例
えば接触部の一部に他の部分より裏板側面に向かって突
出した突起を形成することが望ましい。
作用および効果 本考案においては上記のように接触部の長手方向の中間
部をばね部の弾性力によって裏板に押し付けるようにし
たので、接触部の裏板に支持された部分から先端までの
長さが短くなって高い周波数で振動し、周辺の騒音と明
確に区別し得る警報音が得られる。
また、接触部が、摩擦パッド裏板とトルク受部材との間
の、車両前進時においては勿論後進時においても消滅す
ることのない隙間を通過するようにしたので、接触部が
裏板とトルク受部材との間に強く挟まれて移動を拘束さ
れた状態でディスクロータに接触することがなく、ディ
スクロータの摩擦面を傷付け、あるいは接触部が損傷を
受ける恐れがない。
さらに、コの字形の取付脚部にコの字の開口側から奥側
に向かって突出量が漸増する係合爪を設け、これを裏板
の係合凹部と係合させたため、取付脚部を裏板の側部に
側方から嵌め付けるのみで係合爪は自身の弾性変形もし
くは取付脚部の弾性変形を伴って係合凹部と係合し得る
こととなり、警報部材を容易に裏板の側部に取り付ける
ことができる。
しかも、この取付脚部の裏板側部への取付けの過程にお
いて接触部が裏板の側面に接触し、その状態から取付脚
部が更に深く裏板側部に係合させられるとき、ばね部が
弾性変形させられて接触部を裏板の側面に押し付けるた
めの付勢力が生ずることとなり、好都合である。
また、このように弾性変形させられたばね部は取付脚部
に裏板側部から離脱する向きの力を加えることとなるが
、この離脱は係合爪の最も突出した先端部と係合凹部と
の保合によって阻止され、警報部材は確実に所定の位置
に維持されることとなるのである。
実施例 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する
第1図において10は円板状のディスクロータであり、
車両の車輪とともに回転させられる。
ディスクロータ10は外周部の両側に摩擦面12゜14
を備えており、これらの摩擦面に対向して、一対の摩擦
パッド、すなわちインナパッド16およびアウタパッド
18が配設されている。
パッド16.18はそれぞれ摩擦材20.21と、その
背面に固着された鋼製の裏板22.24とから戊ってい
る。
これらのパッド16.18はディスクロータ10の両側
に配置されたパッド支持部26.28および第2図に示
すようにディスクロータ10の外周を越えてこれらを連
結する連結部30とからなるトルク受部材32によって
ディスクロータ10の軸心に平行な方向に摺動可能に支
持されている。
この点については後に詳述する。パッド16.18はア
クチュエータとしてのキャリパ33によってディスク、
ロータ10に押圧される。
すなわち、キャリパ33はインナパッド16の裏面に対
向して設けられた液圧シリンダ34と、アウタパッド1
8の背面に対向して設けられたリアクション部36と、
これらをディスクロータ10の外周を越えて連結する連
結部38とを備えており、トルク受部材32に立設され
た図示しない2本のスラントピンによってディスクロー
タ10の軸心に平行な方向に移動可能に支持されている
従って、液圧シリンダ34のシリンダボア40に制動液
圧が供給されるとき、ピストン42がインナパッド16
をディスクロータ10の摩擦面12に押し付け、その反
力でリアクション部36がアウタパッド18を摩擦面1
4に押し付けるのである。
次にトルク受部材32によるパッド16.18の支持の
仕方について詳細に説明するが、これは両パッドについ
てほぼ同様であるためアウタパッド18についてのみ説
明し、インナパッド16については説明を省略する。
トルク受部材32のパッド支持部28には、第2図に示
すようにほぼ矩形のパッド収容切欠44が形成されてお
り、この切欠44の両側の底部に近い部分には同じく矩
形の小切欠46.48が形成されている。
アウタパッド18の裏板24は、両側部の下端から側方
へ突出させられた耳部50,52を備えており、これら
耳部50,52が前記小切欠46.48に係合させられ
た状態でパッド収容切欠44に収容されている。
裏板24は制動時においては側面の上部において、トル
ク受部材32のこれに対面する面、すなわち切欠44の
内面に当接してトルクの伝達を行うようにされており、
裏板24の側面の下部である耳部50,52の先端面と
小切欠46.48のこれに対面する面との間には上記ト
ルク伝達時においても消滅することのない隙間が形成さ
れている。
そして、この裏板24とパッド支持部28との接触面間
にはステンレス製の錆付防止部材54が装入されており
、この錆付防止部材54と一体にアウタパッド18のラ
ドリングを防止するアンチラドルスプリング56が形成
されている。
なお、インナパッド16側においては、このアンチラド
ルスプリングの形状がアウタパッド18側とは異なって
いる。
裏板24の一方の耳部、すなわち、車両前進時における
ディスクロータ回入側(リーディング側)の耳部52に
は、摩耗限度警報装置60が設けられている。
この摩耗限度警報装置を拡大して第3図ないし第8図に
示す。
摩耗限度警報装置60は裏板24の一部である耳部52
の側面(先端面)から側方へ突出させられた突起62と
ばね用のステンレス鋼薄板からなる警報部材64とから
なっている。
警報部材64は第3図に最も明瞭に示されているように
取付脚部66、ばね部68および接触部70から戊って
いる。
取付脚部66はほぼコの字形をなし、一対のアーム部に
よって耳部52を前面側と後面側の両側から挟む形状を
有しているが、取付前の車体状態では第8図に実線で示
すようにコの字の開口部が狭くなるように製作されてお
り、取付時には二点鎖線で示すように弾性変形によって
拡げられた状態で耳部52に取り付けられる。
この取付脚部66は第6図および第7図から明あかなよ
うに互に平行に2本設けられており、この一対の取付脚
部66が前記突起62を上下両側から挟む状態で取り付
けられて、取付脚部66が耳部52に沿って上下方向に
移動することが防止されている。
これら取伺脚部66は一方の端においては1本にまとめ
られて、はね部68と連なっており、かつ、この1本に
まとめられた部分に係合爪71が設けられている。
係合爪71は第3図および第7図から明らかなように言
報部材64の一部がコの字の内側に曲げおこされ、コの
字の開口側から奥側に向うように延び出させられたもの
であって、耳部52の裏面に形成された係合凹部72に
係合させられている。
係合凹部72は耳部52の基端側から先端側に向って深
くなる形状に形成され、先端側の端に耳部52の後面に
ほぼ直角な面を備えておりこの面で係合爪71の先端と
係合して、警報部材64が耳部52の基端部側から先端
部側に向って抜けだすことを防止するとともに、一対の
取付脚部66の内面に接触する耳部52の先端面と共同
して、警報部材64が裏板24に平行な平面内で回動す
ることを防止する作用をなすものである。
しかも、この係合爪71はコの字形の取付脚部66の開
口側から奥側に向うにつれて内側への突出量が漸増する
ように形成されているため、取付脚部66が耳部52に
取り付けられる際には、耳部52自体によって取付脚部
66の一対のアーム部にほぼ平行な状態まで弾性変形さ
せられ、取付は作業に支障をきたすことがないのである
ばね部68は第3図から明らかなようにU字形の第1屈
曲部および第2屈曲部からなっており、第1屈曲部はU
字がパッド中央側から側方に向って開口するように形成
され、第2屈曲部はU字が裏板24の裏面に向って開口
するように形成されている。
ばね部68の軸方向の中央部には、第1屈曲部および第
2屈曲部にまたがって、第4図および第5図に明瞭に示
されるように長穴73が形成されており、この長穴73
の形成によってそれぞれの屈曲部のばね定数の調整が行
われている。
ばね部68の一端から接触部70が延び出させられてい
る。
接触部70は平板状を威し、裏板24の後側から耳部5
2の先端面とトルク受部材32のこれに対面する面との
間の前記隙間を通過して裏板24の前側まで延びており
、その先端は第3図に二点鎖線で示す摩耗限度面74に
達している。
接触部70は軸方向の中央位置に耳部52に向って膨出
させられた突起76を有しており、この突起76によっ
て、裏板24の一部である耳部52の先端面から側方へ
突出させられた突起62の先端に、ばね部68の弾性力
によって押し付けられている。
すなわち、接触部70は取付前の単体状態においては、
第8図に実線で示すように、取付脚部66に近接した状
態で形成されているのであるが、取付状態においては、
この接触部70が突起62によってばね部68の弾性力
に抗して二点鎖線で示す位置まで押し離されるようにさ
れているのであり、このばね部68による接触部70の
付勢力向は車両前進時におけるディスクロータ10の回
転方向と一致するようにされている。
以上アウタパッド18に設けられた摩耗限度警報装置6
0について説明したが、インナパッド16に同様な摩耗
限度□報装置を設けることも可能であり、またインナパ
ッドおよびアウタパッドは同時に交換されるのが普通で
あるため、両パッド16.18のうち早く摩耗すること
が予測される一方にのみ摩耗限度警報装置60を設ける
ことも可能である。
以上のように構成された摩耗限度警報装置60を備えた
ディスクブレーキにおいて、アウタパッド18の摩擦材
20が摩耗限度まで摩耗した場合には、以下のようにし
て警報が発せられる。
摩擦材20が摩耗限度に達した状態においては、警報部
材64の接触部70の先端が第9図に示すようにディス
クロータ10の摩擦面14に接触する。
ディスクロータ10は車両前進時において、第9図にお
いて矢印Aで示す方向に回転しているため、摩擦面14
に接触した接触部70は、摩擦力によってディスクロー
タ10の回転方向へ引張られて実線で示すように変形さ
せられ、その後警報部材64自体の弾性力によって元の
位置に復帰する。
以下この動作の繰返しによって、接触部70は耳部52
の突起62に接触した状態のまま激しく振動し、警報音
を発する。
この際、接触部70は突起76において裏板24の側面
としての突起62の突出端面に接触し、他の部分におい
ては接触しないようにされているため、接触部70の裏
板24に対する接触点が明確に定まることとなり、警報
部材が予定通りの振動モードおよび固有振動数で安定に
振動して予定通りの警報音を発することとなる。
また、警報音発生時にもし突起76が突起62から離れ
てしまう事態が生ずれば、接触部70の振動が不安定と
なって、予定通りの周波数の明瞭な警報音が得られない
のであるが、本実施例においては前述のように突起76
が十分強い力で突起62に押し付けられているため、安
定した明瞭な警報音が発せられる。
しかも、本実施例においては、突起76を突起62に十
分な力で押し付けるようにするために、警報部材64の
取付は時に接触部70を突起62自体によって取付脚部
66から押し離すようにされているため、裏板24に取
り付けられる前の単体状態においては、第8図に示すよ
うに接触部70は取付脚部66に近接させられればよく
、取付脚部66に接触させられる必要はないため、警報
部材64の曲げ加工時に、スプリングバックによって接
触部70が取付脚部66から第8図にαで示す量だけ離
れることを許容することができ、警報部材64の製作が
極めて容易である。
また、本実施例においては、警報部材64のばね部68
が接触部70の摩擦面14に直角な方向の移動を有効に
許容する第1屈曲部を備えているため、接触部70がデ
ィスクロータ10と接触して一部ディスクロータ10の
回転方向に引−)張られた後、元の位置に復帰する一種
のスティックスリップ現象の発生が助長され、従って警
報音が安定して発せられる。
この警報音発生時には接触部70のみならず、警報部材
全体が激しく振動し、しかも、取付脚部66にはばね部
68によって耳部52から抜は出す向きの付勢力が加え
られているのであるが、係合爪71の最も突出した先端
部と係合凹部72との係合、および取付脚部66と突起
62との係合によって、警報部材64の脱落は勿論正規
の位置からのずれも確実に防止される。
なお、付言すれば上記実施例においては、警報部材64
が裏板24の耳部52に取り付けられていたが、警報部
材64の取付は位置は摩擦パッドの裏板の側縁部であれ
ばよく、必ずしも耳部に限定されるものではない。
要するにコの字形の取付脚部をそれの一対のアーム部が
裏板を前後両側から挟む状態で取り付は得る部分であれ
ばよいのである。
また、裏板の側面に取付脚部66より側方へ突出する突
起62を設ければ、前述のように接触部70の裏板24
に対する押付力を大きくすることが容易なのであるが、
突起62を設けることは必ずしも不可欠ではなく、要す
るに取付脚部を裏板に嵌め付ける過程において接触部が
裏板の側面に接触し、その状態から取付脚部が更に深く
裏板に係合させられるとき、ばね部が弾性変形させられ
て接触部を裏板の側面に弾性的に押し付ける状態となる
ようにすればよいのである。
また、警報部材のばね部は必ずしも上記実施例のように
、2つの屈曲部を備えたものである必要はなく、取付脚
部と接触部とを連結するとともに接触部を裏板の側面に
一定の力で押し付けるばね力を発生させ得るものであれ
ばよい。
また、取付脚部の裏板からの離脱を防止する手段も前記
係合爪71と係合凹部72との組合せに代えて種々のも
のを採用することができる。
例えば、係合爪としては、前記実施例におけるような舌
片状の係合爪が最も好適であるが、これに代えて第10
図および第11図に示すような形状の係合爪80も採用
可能である。
この係合爪80は、取付脚部66のアーム部の一部を折
曲げ加工してほぼ直角三角形の突起を2個形成したもの
であり、この係合爪80を前記実施例におけると同様な
形状の係合凹部72に係合させることによって取付部6
6の耳部52からの離脱を防止し得るのである。
なお、本実施例の係合爪80は弾性変形不能なものであ
るため取付脚部66の弾性変形によって、係合爪80が
係合凹部72に係合することが許容されることとなる。
さらに、第12図に示すような取付脚部82および係合
爪84の採用も可能である。
この係合爪82は取付脚部84の一方のアーム部の先端
を鋭角に折り曲げて形成されたものである。
係合爪82の作用効果は前記舌片状の係合爪71とほぼ
同じである。
なお、係合爪はコの字形の取付脚部の一対のアーム部の
うち接触部に近い側のアーム部に形成することが、?″
:報部材を安定に裏板に保持させるために望ましいが、
本実施例におけるように接触部から遠い側のアーl、部
に係合爪を形成しても?′テ報部材の脱落防止効果は得
られるのであり、両方のアーム部に係合爪を設ければ最
も安定した取付けが可能となる。
その他、−々例示することはしないが、実用新案登録請
求の範囲を逸脱することなく種々の変形を加えた態+工
で本考案を実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例である摩耗限度警報装置を備
えたディスクブレーキの側面断面図であり、第2図は同
じく正面断面図である。 第3図は本考案の一実施例である摩耗限度警報装置を拡
大して示す平面断面図であり、第4図は第3図における
IV−IV視図、第5図は第3図における■−■視図、
第6図は第3図におけるVI−VI視図、第7図は第3
図における■−■断面図、第8図は上記摩耗限度警報装
置に使用される4報部材の取付前の形状と取付後の形状
を比較して示す平面断面図である。 第9図は上記摩耗限度−報装置が言報音を発する状態を
示す平面断面図である。 第10図は本考案の別の実施例における?て報部材の要
部平面断面図であり、第11図は第10図におけるM−
M視図である。 第12図は本考案の更に別の実施例における警報部材の
要部平面図である。 10:ディスクロータ、16:インナパッド、18:ア
ウタパッド、20.21:摩擦材、22.24:裏板、
32:トルク受部材、33:キャリパ、50.52:耳
部、60:摩耗限度7で報装置、62:突起、64:瞥
報部材、66.82:取付脚部、68:ばね部、70:
接触部、71.80,84:係合爪、72:係合凹部、
74:摩耗限度面 76:突起。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 車両の車輪と一体的に回転するディスクロータと、該デ
    ィスクロータの摩擦面に対面する摩擦材と該摩擦材の裏
    面に固着された裏板とを備えた摩擦パッドと、該摩擦パ
    ッドを前記ディスクロータの摩擦面に押し付けるアクチ
    ュエータと、前記ディスクロータの近傍において非回転
    部材に固定され、前記摩擦パッドを前記ディスクロータ
    の摩擦面に直角な方向に移動可能に支持するとともに、
    車両後退中のブレーキ作用時における該摩擦パッドの回
    転トルクを該摩擦パッドの前記裏板の側面の一部と当接
    することによって受け、かつ、該当接時においても消滅
    することのない隙間を該側面の他の部分との間に形成す
    るトルク受部材とを含むディスクブレーキにおいて、前
    記摩擦材が摩耗限度まで摩耗したとき警報音を発生する
    装置であって、前記裏板の車両前進時におけるディスク
    ロータ回入側の側部を前後両側から挟む一対のアーム部
    を備えてコの字形を威し、該コの字の底部が該裏板の側
    方に位置する姿勢で該裏板の側部に嵌められた取付脚部
    と、前記裏板の後方から前記隙間を通って前記ディスク
    ロータの摩擦面に向かって延びるとともに先端が前記摩
    擦材の摩耗限度面に達腰該摩擦材が摩耗限度まで摩耗し
    たとき前記ディスクロータの摩擦面に接触する接触部と
    、該接触部と前記取付脚部とを弾性的につなぐばね部と
    を有する警報部材を含む摩耗限度警報装置において、 前記ばね部を、前記接触部の長手方向の中間部を車両前
    進時における前記ディスクロータの回転方向と同方向に
    付勢して前記裏板の側面に常時押し付けるものとすると
    ともに、前記コの字形の取付脚部の一対のアーム部の少
    なくとも一方の内側に、該コの字の開口側から奥側に向
    うにつれて突出量が漸増する形状の係合爪を突設する一
    方、前記裏板に、該取付脚部が該裏板に取り付けられた
    状態で該係合爪の最も突出した先端部と係合して該取付
    脚部が前記ばね部の弾性力により該裏板から側方へ離脱
    させられることを防止する係合凹部を形成したことを特
    徴とするディスクブレーキの摩擦パッド摩耗限度警報装
    置。
JP15975381U 1981-10-27 1981-10-27 デイスクブレキの摩擦パツド摩耗限度警報装置 Expired JPS6015956Y2 (ja)

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GB08210355A GB2109065B (en) 1981-10-27 1982-04-07 Friction-pad wear-limit warning device for disc brakes
US06/368,412 US4498559A (en) 1981-10-27 1982-04-14 Friction-pad wear-limit warning device for disc brakes
DE3219599A DE3219599C2 (de) 1981-10-27 1982-05-25 Akustische Warnvorrichtung zum Hinweisen auf die Verschleißgrenze von Reibblöcken an Scheibenbremsen

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JP2579905Y2 (ja) * 1991-12-17 1998-09-03 トキコ株式会社 パッド摩耗警報装置
JP5714384B2 (ja) * 2011-03-31 2015-05-07 日立オートモティブシステムズ株式会社 ディスクブレーキ

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