JPH1156445A - 発熱クリップ片の製造方法 - Google Patents

発熱クリップ片の製造方法

Info

Publication number
JPH1156445A
JPH1156445A JP21885197A JP21885197A JPH1156445A JP H1156445 A JPH1156445 A JP H1156445A JP 21885197 A JP21885197 A JP 21885197A JP 21885197 A JP21885197 A JP 21885197A JP H1156445 A JPH1156445 A JP H1156445A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating element
heating
electrode
clip piece
mold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP21885197A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Kamata
憲二 鎌田
Mitsuru Shichiri
満 七里
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP21885197A priority Critical patent/JPH1156445A/ja
Publication of JPH1156445A publication Critical patent/JPH1156445A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Hair Curling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発熱体内蔵のカール付け用クリップを製品の
性能を低下させることなく、内蔵する発熱体の固定を確
実に行いながら、容易に外郭部を成形する。 【解決手段】 発熱体5を内蔵した発熱クリップ片2の
製造方法である。発熱体収納部11が形成されると共に
両面に金型内位置決め手段を兼用する電極固定用突起8
がそれぞれ形成された樹脂製の固定板6を成形する。発
熱体収納部11に発熱体5を収納し且つ複数の電極固定
用突起8により電気供給用の電極7を固定板6の両面に
それぞれ固定して、発熱体5と固定板6と電極7とが一
体となった発熱体ブロック4を構成する。その後、発熱
体ブロック4を外郭部成形用の金型内にインサートし、
上記電極固定用突起8を金型の内面に位置決めした状態
で樹脂を注入して発熱体ブロック4の表面に外郭部10
を成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、毛髪をカール付
けするための発熱体内蔵の発熱クリップ片の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のカール付けを行うカール付け用ク
リップ1′として、図13に示すように、発熱体5を内
蔵した円弧状のクリップ片63,63を備えたものが知
られている(例えば実開昭47−8382号公報参
照)。図中の60は外郭部、61はつまみ部、62はヒ
ンジ部である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが従来のカール
付け用クリップ1′では、外郭部60で覆われた発熱体
5は給電端子50以外に露出部がないため、金型内で発
熱体5の表面に樹脂を被覆して外郭部60を成形する場
合において、発熱体5の固定が非常に困難となり、製品
の性能が低下するという問題がある。またこのとき、給
電端子50を金型で固定して外郭部60を被覆するよう
にした場合でも、被覆時の圧力により発熱体5の固定が
不安定となり、発熱体5の表面に樹脂を均等な厚みで成
形できない可能性が非常に高くなり、特に、給電端子5
0以外の充電部の露出は安全上許されないことから、製
造がきわめて困難であった。
【0004】なお、外郭部60を樹脂で一体に成形せ
ず、複数の樹脂成形品を発熱体5に固定するように組立
てることも考えられるが、この場合、発熱体5と樹脂成
形品との界面の接触が不安定で、熱伝達の低下が発生す
るという別の問題が生じる。本発明は、上記従来例に鑑
みてなされたもので、製品の性能を低下させることな
く、内蔵する発熱体の固定を確実に行いながら、容易に
外郭部を成形することができる発熱クリップ片の製造方
法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、髪を挟んでカール付けするための一対の
クリップ片2,3を備え、少なくとも一方が発熱体5を
内蔵した発熱クリップ片2から成るカール付け用クリッ
プ1における発熱クリップ片2を製造する方法におい
て、発熱体収納部11が形成されると共に両面に金型内
位置決め手段を兼用する電極固定用突起8がそれぞれ形
成された樹脂製の固定板6を成形し、上記発熱体収納部
11に発熱体5を収納し且つ複数の電極固定用突起8に
より電気供給用の電極7を固定板6の両面にそれぞれ固
定して、発熱体5と固定板6と電極7とが一体となった
発熱体ブロック4を構成し、この発熱体ブロック4を外
郭部成形用の金型12内にインサートし、上記電極固定
用突起8を金型12の内面に位置決めした状態で樹脂を
注入して発熱体ブロック4の表面に外郭部10を成形す
るようにしたことを特徴としている。従って、発熱体ブ
ロック4の組立て時において、樹脂製の固定板6に対し
て発熱体6と電極7の取付けがそれぞれ容易となり、し
かも電極固定用突起8は金型内位置決め手段を兼用する
ことができるので、発熱体ブロック4を金型12内にイ
ンサートしたときに、電極固定用突起8により発熱体ブ
ロック4を金型12内に確実に位置決め固定でき、従っ
て、発熱体ブロック4は樹脂注入時の圧力にも十分に耐
えることができ、発熱体ブロック4の表面に外郭部10
を均一な厚みで成形することが可能となる。
【0006】ここで、上記各電極固定用突起8に凸状又
は凹状の金型内位置決め用突部9を形成すると共に、凹
状の金型内位置決め用突部9を発熱クリップ片2の髪挟
み面A側に位置させるのが好ましく、この場合、成形後
の発熱クリップ片2の外側(髪挟み面A側とは反対側の
面B)から金型内位置決め用突部9を見えにくくするこ
とができ、発熱クリップ片2の外観向上を図ることがで
きる。
【0007】また上記凹状の金型内位置決め用突部9を
発熱クリップ片2の髪挟み面A側の中央部に一列に複数
形成するのが好ましく、この場合、複数の金型内位置決
め用突部9による発熱体ブロック4の固定がより確実と
なり、樹脂流動による発熱体ブロック4の流れを少なく
でき、樹脂の流動性も良好となる。また成形後には、金
型内位置決め用突部9は外部から目立ち難くなる。
【0008】また上記固定板6の成形時に、発熱クリッ
プ片2の髪挟み面A側の電極7を電極固定用突起8と固
定板6との間に挟み込むように成形することにより、該
電極7と固定板6とを嵌合させるのが好ましく、この場
合、電極7と固定板6とを嵌合させることで、固定板6
の成形と同時に、固定板6への電極7の取付けができ、
組立て工程を削減できると共に、電極7の挟み込みによ
って電極7と固定板6との接触面積が多くなり、機能上
必要な髪挟み面A側への熱伝達が良好となる。
【0009】また上記外郭部10の成形時に、発熱クリ
ップ片2の外部に露出される電極7の給電部13を金型
12間に挟んで固定するようにするのが好ましく、この
場合、外郭部10で覆われずに外部に露出する給電部1
3を金型12で直接固定することにより、発熱体ブロッ
ク4の固定がより確実となり、発熱体ブロック4をより
安定して固定できるようになる。
【0010】また上記外郭部10の成形時に、発熱クリ
ップ片2の外部に露出される電極7の給電部13を金型
12間に挟んで固定すると共に、給電部13の先端部1
3aを金型12にて折り曲げるようにするのが好まし
く、この場合、電極7の曲げの反力により樹脂が給電部
13と金型12との間に流れ込むのを確実に防止できる
ようになる。
【0011】また上記発熱クリップ片2の髪挟み面A側
とは反対側に位置する電極7に、発熱体5に弾接する接
点バネ部14を形成するのが好ましく、この場合、接点
バネ部14により電極7と発熱体5とが確実に接触でき
るようになり、電極7と発熱体5との電気的接触圧を高
めることができると共に、電極7の折り曲げによって電
極7と発熱体5との間に隙間が形成され、発熱クリップ
片2の外側(髪挟み面A側とは反対側の面B)への熱伝
達を遅らせることができる。
【0012】また上記発熱クリップ片2の髪挟み面A側
における電極7の発熱体5との接触面15を、発熱体5
の面形状よりも小さな凸面状に形成するのが好ましく、
この場合、発熱体5が何らかの理由で傾いたときでも、
発熱体5と電極7との接触状態が維持され、通電が確実
となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態の一例を
説明する。本実施形態のカール付け用クリップ1は、図
1〜図3に示すように、髪を挟んでフラットなカール付
けを行うための一対のクリップ片2,3を備えると共
に、つまみ部16と髪挟み部17とヒンジ部18とで構
成されており、つまみ部16によって髪挟み部17が開
閉自在となっている。
【0014】一方のクリップ片は、発熱体5を内蔵した
発熱クリップ片2から成り、その髪挟み面Aは平板状に
形成されている。他方のクリップ片は発熱体を内蔵しな
い櫛形クリップ片3から成る。この櫛形クリップ片3の
先端を髪束に差し込むことによって、発熱クリップ片2
と櫛形クリップ片3との間に毛髪を挟み込むことが容易
となっている。尚、他方のクリップ片3を平板状に形成
し、発熱体を内蔵するようにしてもよいものである。
【0015】発熱クリップ片2は、図1に示すように、
樹脂製の固定板6と発熱体5と電極7とが一体化された
発熱体ブロック4と、発熱体ブロック4の表面を覆う樹
脂製の外郭部10とで構成されている。発熱クリップ片
2の髪挟み面Aには、複数の滑り止め用突起22(図
3)が突設されている。滑り止め用突起22は、櫛形ク
リップ片3の櫛部3aと重ならない位置に複数設けられ
ており、滑り止め用突起22が髪に刺さって髪をしっか
り固定できるようにしてある。また発熱クリップ片2の
髪挟み面A側とは反対側の面Bには、使用者の皮膚が触
れた時の熱さ対策として複数のリブ23(図2)が突設
されている。
【0016】発熱クリップ片2内の樹脂製の固定板6
は、図4に示すように、略短円筒状に成形されており、
その中央開口部が発熱体収納部11となっている。固定
板6の上下両面には、金型内位置決め手段を兼用する複
数の電極固定用突起8がそれぞれ形成されている。そし
て、図5に示すように、樹脂製の固定板6の発熱体収納
部11に薄板状の発熱体5を収納し、且つ複数の電極固
定用突起8により電気供給用の電極7を固定板6の両面
にそれぞれ固定することによって、発熱体5と固定板6
と電極7とが一体となった発熱体ブロック4が構成され
ている。なお発熱体5としては、例えば温度が上昇する
と電気抵抗が増加し、温度制御の機能(PTC)を持つ
特性が望ましい。この場合、発熱体5の温度制御を簡単
にできると共に、発熱体5の構造を簡略化できるように
なる。もちろん、発熱体5はこれに限られるものではな
い。
【0017】ここで、固定板6に形成された電極固定用
突起8は、例えば髪挟み面A側には図4(b)に示すよ
うに、縦横方向に間隔をあけて6箇所設けられており、
これら各電極固定用突起8のうちの髪挟み面A側の中央
部に位置する4個の電極固定用突起8の先端には、凹状
の金型内位置決め用突部9がそれぞれ形成されている。
これら凹状の電極固定用突起8は、髪挟み面A側の中央
部に一列に配置されている。一方、髪挟み面A側と反対
側には、図5(a)に示すように、円形状に間隔をあけ
て8個の電極固定用突起8が形成されており、これら各
電極固定用突起8の先端に凸状の金型内位置決め用突部
9がそれぞれ形成されている。これら凸状及び凹状の金
型内位置決め用突部9は発熱体ブロック4を金型12内
に位置決め固定する働きをする。
【0018】また、発熱体5に電気を供給するための一
対の電極7には、図7に示すように、固定板6の電極固
定用突起8に対応する位置にかしめ孔24がそれぞれ穿
設されており、固定板6から突出させた電極固定用突起
8をかしめ孔24に差込み、電極固定用突起8を潰すこ
とによって両電極7が固定板6の両面にそれぞれかしめ
固定されるものである。本実施形態では、髪挟み面A側
に位置する電極7は、髪挟み面A全体を覆う程度の大き
さを有している。そしてこの電極7は伝熱板を共用して
おり、発熱体5から髪挟み面Aへの伝熱効果が高められ
るようになっている。さらに、髪挟み面A側の電極7の
発熱体5との接触面15は、図7(b)に示すように、
発熱体5の面形状よりも小さな凸面状に形成されてい
る。この凸面状の接触面15によって発熱体5が何らか
の理由で傾いたときでも、発熱体5と電極7との接触状
態が維持され、通電が確実に行われるようになってい
る。つまり、発熱体5の外周部に導電部が形成されてい
ない場合に、発熱体5の傾きによって発熱体5の外周部
のみが電極7に接触した状態になるのを避けることがで
きるものである。一方、髪挟み面A側と反対側に配置さ
れる電極7には、先端部分が折り曲げられて発熱体5に
弾接する接点バネ部14が形成されている。この接点バ
ネ部14は、電極7と発熱体5との電気的接触圧を高め
る役目と、この電極7と発熱体5との間に隙間を形成す
る役目とを兼ね備えている。
【0019】上記各電極7,7の一端部には、図5
(a)に示すように、給電部13がそれぞれ形成されて
いる。各給電部13は外郭部10に形成された一対の孔
部25(図2)からそれぞれ露出しており、各給電部1
3から電気を供給できるようになっている。さらに電極
7と給電部13との途中の電極部分7aは細く形成され
ており、過電流が流れた場合のヒューズ機能を持たせて
ある。
【0020】次に、発熱クリップ片2を製造する方法の
一例を説明する。先ず、中央部に発熱体収納部11が形
成され、両面に金型内位置決め手段を兼用する複数の電
極固定用突起8がそれぞれ形成された樹脂製の固定板6
を金型で成形する。この樹脂製の固定板6の下側の電極
固定用突起8に、図8(イ)に示す下側の電極7をかし
め固定する。その後、図8(ロ)に示す固定板6に図8
(ニ)に示す発熱体5を収納した後に、図8(ハ)に示
す上側の電極7を固定板6の上側の電極固定用突起8に
かしめ固定することにより、図8(ホ)(ヘ)のような
発熱体5と固定板6と電極7とが一体となった発熱体ブ
ロック4を得る。
【0021】その後、発熱体ブロック4を図9に示す外
郭部成形用の金型12内にインサートする。図9におい
て、金型12は上型12aと下型12bとで構成されて
いる。尚図中の26はパーティングラインを示してい
る。金型12内のキャビティは、発熱クリップ片2のつ
まみ部16を形成するつまみ部形成用キャビティ部30
aと、髪挟み部17を形成する髪挟み部形成用キャビテ
ィ部30bとで構成されており、下型12bの内面12
1 が発熱クリップ片2の髪挟み面Aを形成する金型面
となり、上型12aの内面12a1 が発熱クリップ片2
の髪挟み面Aと反対側の面Bを形成する金型面となって
いる。そして、金型12を開いて髪挟み部形成用キャビ
ティ部30b内に発熱体ブロック4をセットし、発熱体
ブロック4の髪挟み面A側に形成されている凹状の金型
内位置決め用突部9に下型12bに設けた凸部19をそ
れぞれ嵌合させて、発熱体ブロック4を下型12bに対
して固定する。この状態で金型12を閉じると、髪挟み
面A側とは反対側に設けられた凸状の金型内位置決め用
突部9が上型12aの金型面12a1 に当接し、これに
より発熱体ブロック4は金型12内に確実に位置決め固
定された状態となる(図9の状態)。
【0022】その後、金型12内に樹脂を注入すると、
金型内位置決め用突部9の先端を除いて発熱体ブロック
4の表面全体に樹脂製の外郭部10を成形することがで
き、図8(ト)に示す発熱クリップ片2を得ることがで
きる。その後、図8(チ)(リ)に示す櫛形クリップ片
3とコイルバネ40とを発熱クリップ片2に組み付ける
ことによって、図8(ヌ)に示すカール付け用クリップ
1が完成する。
【0023】しかして、固定板6の成形時において、中
央部に発熱体収納部11を形成し、両面に複数の電極固
定用突起8をそれぞれ形成したから、発熱体5と電極7
とを固定板6にそれぞれ簡単に取付けることができる。
またこのとき、髪挟み面A側に位置する電極7を電極固
定用突起8と固定板6との間に挟み込むように成形する
ことで電極7と固定板6とを嵌合させるようにしたか
ら、固定板6の成形と同時に、固定板6への電極7の取
付けができ、発熱体ブロック4の組立てを容易に行うこ
とができ、組立て工程を削減できると共に、電極7の挟
み込みによって電極7と固定板6との接触面15積が多
くなり、機能上必要な髪挟み面A側への熱伝達が良好と
なる。
【0024】また、外郭部10の成形時において、上記
各電極固定用突起8に設けた金型内位置決め用突部9に
よって発熱体ブロック4を金型12内に確実に位置決め
固定できるので、発熱体ブロック4は樹脂注入時の圧力
にも十分に耐えられるようになり、しかも、凹状の金型
内位置決め用突部9を発熱クリップ片2の髪挟み面A側
の中央部に一列に形成したから、この凹状の金型内位置
決め用突部9による発熱体ブロック4の固定がより確実
となり、樹脂流動による発熱体ブロック4の流れを少な
くでき、樹脂の流動性も良好となる。従って、発熱体ブ
ロック4の表面に外郭部10を均一な厚みで成形するこ
とが可能となり、電極7の給電部13以外の不要な露出
を防いで安全性を高めることができると共に、発熱体ブ
ロック4と外郭部10との界面の接触が安定したものと
なり、外郭部10における熱伝達の向上を図ることがで
き、その結果、製品の性能を大幅に向上させることがで
きる。そのうえ上記凹状の金型内位置決め用突部9は発
熱クリップ片2の髪挟み面A側の中央部に一列に露出す
るので、外部から目立ち難くなり、外観向上を図ること
ができる。
【0025】また、発熱クリップ片2の使用時におい
て、発熱クリップ片2の髪挟み面A側とは反対側に位置
する電極7の一部に発熱体5に弾接する接点バネ部14
が折り曲げ形成されているので、この接点バネ部14に
より電極7と発熱体5とが確実に接触できるようにな
り、電極7と発熱体5との電気的接触圧を高めることが
できると共に、電極7の折り曲げによって電極7と発熱
体5との間に隙間が形成され、発熱クリップ片2の外側
(髪挟み面A側とは反対側の面B)への熱伝達を遅らせ
ることができ、機能上必要のない発熱クリップ片2の外
側の面の温度上昇を抑えることができる。さらに電極7
の一部を折り曲げて接点バネ部14を形成したから、部
品点数の増加を防止でき、電極7の構造を簡素化するこ
とができる。
【0026】ところで、発熱クリップ片2の髪挟み面A
側における電極7の発熱体5との接触面15が平らな場
合は、発熱体5が何らかの理由で傾いたとき、発熱体5
の外周部のみが電極7に接触するようになり、発熱体5
の外周部に導電性がない場合には、通電が行われなくな
るが、本実施形態では、図7に示すように、電極7の発
熱体5との接触面15を発熱体5の面形状よりも小さな
凸面状に形成してあるので、発熱体5が傾いたときに、
発熱体5の外周部に導電性がない場合であっても、発熱
体5と電極7との接触状態が維持され、電極7と発熱体
5との接触の信頼性を高めることができ、確実な通電が
行われることとなる。従って、発熱クリップ片2全体を
内側から素早くしかも均一に暖めることができ、髪挟み
面Aを短時間で高温にでき、従って、髪に均一に熱を与
えることができ、きれいなフラットカールを容易に形成
できるようになる。
【0027】なお、本実施形態では、凹状の金型内位置
決め用突部9を髪挟み面A側に形成し、凸状の金型内位
置決め用突部9を髪挟み面A側とは反対側の面Bに形成
したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例え
ば凸状の金型内位置決め用突部9を髪挟み面A側に形成
し、凹状の金型内位置決め用突部9を髪挟み面A側とは
反対側の面Bに形成してもよいものであり、この場合、
金型12の上型12aの内面に凸部19を突設させるよ
うにすればよいものである。
【0028】図10は、他の実施形態を示している。こ
の実施形態では、発熱クリップ片2の外部に露出される
電極7の給電部13を金型12の上型12aと下型12
b間に挟んで固定すると共に、給電部13の先端部13
aを金型12にて折り曲げるようにしたものである。他
の構成は前記実施形態と同様である。しかして、外郭部
10で覆われずに外部に露出する給電部13を金型12
で直接固定することにより、発熱体ブロック4の固定が
より確実となる。つまり、発熱体ブロック4は、前記の
ように金型内位置決め用突部9により金型12に位置決
めされており、さらに給電部13を金型12に固定する
ことによって、発熱体ブロック4をより安定して固定で
きるようになる。しかも、給電部13を電極7で挟み、
且つその先端部13aを折り曲げるようにすれば、電極
7の曲げの反力により樹脂が図10(b)の矢印Eで示
す方向から給電部13と金型12との間に流れ込むのを
確実に防止できるようになり、外部に露出させる必要の
ある給電部13が樹脂で覆われるのを効果的に防ぐこと
ができるという利点もある。
【0029】図11及び図12は、カール付け用クリッ
プ1のヒンジ部18の構造の一例を示している。一方の
クリップ片2(例えば発熱クリップ片)の下面両側から
一対の凸状の軸部20がそれぞれ突設されており、他方
のクリップ片3(例えば櫛形クリップ片)の上面両側に
は上記軸部20を回転自在に支持するための一対の凹部
21が凹設されていると共に、各凹部21の斜め下方に
は、軸部20を凹部21内に導くためのガイド溝41が
形成されている。さらにガイド溝41と凹部21との境
界部分には、軸部20が凹部21から抜けるのを防止す
るための抜け止め用突部42が突設されている。ここ
で、凹部21の内壁面は軸部20を差込み易くするテー
パー状に形成されており、軸部20をガイド溝41から
抜け止め用突部42を介して凹部21に嵌合させること
により、両クリップ片2,3を容易に回動自在に連結で
きるようになっている。さらに両クリップ片2,3間に
は、両クリップ片2,3を閉じる方向にバネ力を付与す
るためのコイルバネ40が設けられている。このコイル
バネ40はヒンジ部18の軸部20と平行な円筒部40
aを備えており、この円筒部40aが両クリップ片2,
3の向かい合う内壁80,81にそれぞれ接するように
配設されていると共に、コイルバネ40の両先端部40
b,40cがつまみ部16の向かい合う内壁に設けたバ
ネ受け部90,91にそれぞれ取付けられている。
【0030】ちなみに、従来では、ヒンジ部18に別部
材のピン部材を取付けて連結しているため、部品点数が
増加して、ピン部材の組み付けに手間がかかるという問
題があるが、本実施形態では軸部20と凹部21の嵌合
によってヒンジ部18の構造を簡単にでき、しかも軸部
20と凹部21は両クリップ片2,3と一体に設けられ
ているので、部品数を削減でき、クリップの組立ての簡
略化を図ることができる。さらにコイルバネ40の円筒
部40aがつまみ部16の内壁80,81に接すること
によって、挟み方向F及び前後方向Gのがたつきを円筒
部40aによって抑えることができ、両クリップ片2,
3の取付け精度を高めることができる。しかも、ガイド
溝41と凹部21とがつながる部分に抜け止め用突部4
2が設けられているので、軸部20がガイド溝41から
抜けるのを防止でき、従って、ヒンジ部18は上下方向
F及び前後方向Gの固定が確実になるだけでなく、ひね
りに対しても強くなり、使い勝手が一層良くなるもので
ある。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1記載の発明は、髪を挟んでカール付けするための一
対のクリップ片を備え、少なくとも一方が発熱体を内蔵
した発熱クリップ片から成るカール付け用クリップにお
ける発熱クリップ片を製造する方法において、発熱体収
納部が形成されると共に両面に金型内位置決め手段を兼
用する電極固定用突起がそれぞれ形成された樹脂製の固
定板を成形し、上記発熱体収納部に発熱体を収納し且つ
複数の電極固定用突起により電気供給用の電極を固定板
の両面にそれぞれ固定して、発熱体と固定板と電極とが
一体となった発熱体ブロックを構成し、この発熱体ブロ
ックを外郭部成形用の金型内にインサートし、上記電極
固定用突起を金型の内面に位置決めした状態で樹脂を注
入して発熱体ブロックの表面に外郭部を成形するように
したから、発熱体ブロックの組立て時において、樹脂製
の固定板に対して発熱体と電極の取付けがそれぞれ容易
となり、組立て作業がはかどる。しかも、電極固定用突
起は金型内位置決め手段を兼用することができるので、
発熱体ブロックを金型内にインサートしたときに、電極
固定用突起により発熱体ブロックを金型内に確実に位置
決め固定することができる。従って、発熱体ブロックは
樹脂注入時の圧力にも十分に耐えられるようになり、発
熱体ブロックの表面に外郭部を均一な厚みで成形するこ
とが可能となり、電極の給電部以外の不要な露出を防い
で安全性を高めることができる。さらに、発熱体ブロッ
クを外郭部にインサート成形することによって、発熱体
ブロックと外郭部との界面の接触が安定したものとな
り、外郭部における熱伝達の向上を図ることができ、そ
の結果、製品の性能を大幅に向上させることができるも
のである。
【0032】また請求項2記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、各電極固定用突起に凸状又は凹状の金
型内位置決め用突部をそれぞれ形成すると共に、凹状の
金型内位置決め用突部を発熱クリップ片の髪挟み面側に
位置させたから、成形後の発熱クリップ片の外側(髪挟
み面側とは反対側)から金型内位置決め用突部を見えに
くくすることができ、発熱クリップ片の外観向上を図る
ことができる。また、金型内位置決め用突部の形状を凹
状又は凸状に形成するだけでよいので、固定板の形状を
簡略化することができる。
【0033】また請求項3記載の発明は、請求項2記載
の効果に加えて、凹状の金型内位置決め用突部を発熱ク
リップ片の髪挟み面側の中央部に一列に複数形成したか
ら、複数の金型内位置決め用突部による発熱体ブロック
の固定がより確実となり、樹脂流動による発熱体ブロッ
クの流れを少なくでき、樹脂の流動性も良好となる。ま
た成形後には、発熱クリップ片の髪挟み面側の中央部に
一列に露出した凹状の金型内位置決め用突部は外部から
目立ち難くなり、外観も良くなる。
【0034】また請求項4記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、固定板の成形時に、発熱クリップ片の
髪挟み面側の電極を電極固定用突起と固定板との間に挟
み込むように成形することにより、該電極と固定板とを
嵌合させたから、固定板の成形と同時に、固定板への電
極の取付けができ、組立て工程を削減できると共に、電
極の挟み込みによって電極と固定板との接触面積が多く
なり、機能上必要な髪挟み面側への熱伝達が良好とな
る。
【0035】また請求項5記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、外郭部の成形時に、発熱クリップ片の
外部に露出される電極の給電部を金型間に挟んで固定す
るようにしたから、外郭部で覆われずに外部に露出する
給電部を金型で直接固定することにより、発熱体ブロッ
クの固定がより確実となり、金型内位置決め用突部によ
る金型への位置決めとあいまって、発熱体ブロックを金
型内により安定して固定することができる。
【0036】また請求項6記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、外郭部の成形時に、発熱クリップ片の
外部に露出される電極の給電部を金型間に挟んで固定す
ると共に、給電部の先端部を金型にて折り曲げるように
したから、電極板の曲げの反力により樹脂が給電部と金
型との間に流れ込むのを確実に防止できるようになり、
外部に露出させる必要のある給電部が樹脂で覆われるの
を効果的に防ぐことができる。
【0037】また請求項7記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、発熱クリップ片の髪挟み面側とは反対
側に位置する電極に、発熱体に弾接する接点バネ部を形
成したから、この接点バネ部により電極と発熱体との電
気的接触圧が高められると共に、電極の折り曲げによっ
て電極と発熱体との間に隙間が形成され、発熱クリップ
片の外側(髪挟み面側とは反対側)の面への熱伝達を遅
らせることができ、機能上必要のない発熱クリップ片の
外側の面の温度上昇を抑えることができる。さらに電極
の一部を折り曲げて接点バネ部を形成することによっ
て、部品点数の増加を防いで電極の構造を簡素化するこ
とができる。
【0038】また請求項8記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、発熱クリップ片の髪挟み面側における
電極の発熱体との接触面を、発熱体の面形状よりも小さ
な凸面状に形成したから、発熱体が何らかの理由で傾い
たときでも、発熱体と電極との接触状態が維持され、通
電を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例を示す断面図である。
【図2】同上のカール付け用クリップの平面図である。
【図3】同上のカール付け用クリップの下面図である。
【図4】同上の固定板を示し、(a)は平面図、(b)
は側面図、(c)は(a)のH−H線断面図、(d)は
下面図である。
【図5】同上の発熱体ブロックを示し、(a)は平面
図、(b)は側面図、(c)は断面図である。
【図6】同上の発熱体ブロックの下面図である。
【図7】(a)は同上の発熱体ブロックの要部断面図、
(b)は電極とヒータとの接触面の形状の説明図であ
る。
【図8】同上のカール付け用クリップの製造工程の説明
図である。
【図9】同上の発熱体ブロックを金型内にインサートし
た状態の断面図である。
【図10】(a)は給電部の形状の説明図、(b)は給
電部を金型内で固定した状態の説明図である。
【図11】他の実施形態を示し、(a)はヒンジ部の断
面図、(b)は(a)のI−I線断面図である。
【図12】(a)は同上のヒンジ部の凹部の形状の説明
図、(b)は(a)のJ−J線断面図である。
【図13】(a)は従来のカール付け用クリップの斜視
図、(b)は断面図である。
【符号の説明】
1 カール付け用クリップ 2 発熱クリップ片 4 発熱体ブロック 5 発熱体 6 固定板 7 電極 8 電極固定用突起 9 金型内位置決め用突部 10 外郭部 12 金型 13 給電部 13a 先端部 14 接点バネ部 15 接触面 A 髪挟み面 B 反対側の面

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 髪を挟んでカール付けするための一対の
    クリップ片を備え、少なくとも一方が発熱体を内蔵した
    発熱クリップ片から成るカール付け用クリップにおける
    発熱クリップ片を製造する方法において、発熱体収納部
    が形成されると共に両面に金型内位置決め手段を兼用す
    る電極固定用突起がそれぞれ形成された樹脂製の固定板
    を成形し、上記発熱体収納部に発熱体を収納し且つ複数
    の電極固定用突起により電気供給用の電極を固定板の両
    面にそれぞれ固定して、発熱体と固定板と電極とが一体
    となった発熱体ブロックを構成し、この発熱体ブロック
    を外郭部成形用の金型内にインサートし、上記電極固定
    用突起を金型の内面に位置決めした状態で樹脂を注入し
    て発熱体ブロックの表面に外郭部を成形するようにした
    ことを特徴とする発熱クリップ片の製造方法。
  2. 【請求項2】 各電極固定用突起に凸状又は凹状の金型
    内位置決め用突部をそれぞれ形成すると共に、凹状の金
    型内位置決め用突部を発熱クリップ片の髪挟み面側に位
    置させたことを特徴とする請求項1記載の発熱クリップ
    片の製造方法。
  3. 【請求項3】 凹状の金型内位置決め用突部を発熱クリ
    ップ片の髪挟み面側の中央部に一列に複数形成すること
    を特徴とする請求項2記載の発熱クリップ片の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 固定板の成形時に、発熱クリップ片の髪
    挟み面側の電極を電極固定用突起と固定板との間に挟み
    込むように成形することにより、該電極と固定板とを嵌
    合させることを特徴とする請求項1記載の発熱クリップ
    片の製造方法。
  5. 【請求項5】 外郭部の成形時に、発熱クリップ片の外
    部に露出される電極の給電部を金型間に挟んで固定する
    ようにしたことを特徴とする請求項1記載の発熱クリッ
    プ片の製造方法。
  6. 【請求項6】 外郭部の成形時に、発熱クリップ片の外
    部に露出される電極の給電部を金型間に挟んで固定する
    と共に、給電部の先端部を金型にて折り曲げるようにし
    たことを特徴とする請求項1記載の発熱クリップ片の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 発熱クリップ片の髪挟み面側とは反対側
    に位置する電極に、発熱体に弾接する接点バネ部を折り
    曲げ形成したことを特徴とする請求項1記載の発熱クリ
    ップ片の製造方法。
  8. 【請求項8】 発熱クリップ片の髪挟み面側における電
    極の発熱体との接触面を、発熱体の面形状よりも小さな
    凸面状に形成したことを特徴とする請求項1記載の発熱
    クリップ片の製造方法。
JP21885197A 1997-08-13 1997-08-13 発熱クリップ片の製造方法 Withdrawn JPH1156445A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21885197A JPH1156445A (ja) 1997-08-13 1997-08-13 発熱クリップ片の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21885197A JPH1156445A (ja) 1997-08-13 1997-08-13 発熱クリップ片の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1156445A true JPH1156445A (ja) 1999-03-02

Family

ID=16726332

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21885197A Withdrawn JPH1156445A (ja) 1997-08-13 1997-08-13 発熱クリップ片の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1156445A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100413236B1 (ko) * 2001-07-20 2004-01-07 이대범 웨이브퍼머용 발열집게장치
KR100458275B1 (ko) * 2001-07-20 2004-11-26 이대범 축열집게 퍼머넌트장치

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100413236B1 (ko) * 2001-07-20 2004-01-07 이대범 웨이브퍼머용 발열집게장치
KR100458275B1 (ko) * 2001-07-20 2004-11-26 이대범 축열집게 퍼머넌트장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2913396B2 (ja) まつげの成形具
CA2241475C (en) Body hair treating implement
JP4075443B2 (ja) 睫毛成形具
JPH1156445A (ja) 発熱クリップ片の製造方法
JPS6057326B2 (ja) ヘア−ドライヤ−
US6949862B2 (en) Brush assembly
JPH097738A (ja) ヒータ
JP3966060B2 (ja) 温熱式睫毛成形具
KR200311314Y1 (ko) 면도기
JPH10248627A (ja) フラットカール付け用クリップ
JPH10248626A (ja) クリップ
JPH10309207A (ja) フラットカール付け用クリップ
JPH10248625A (ja) フラットカール付け用クリップ
CN218451382U (zh) 电子雾化器
JP2605245B2 (ja) 暖房便座
JP3753621B2 (ja) 蒸散器
JPH114712A (ja) ヘアーカール器
JP3691198B2 (ja) 体毛処理具
JP2023034829A (ja) ヘアアイロン
JPH04150803A (ja) ヘアカーラ用給電器
CN214432470U (zh) 加热发梳
JP2868304B2 (ja) ヘアカーラ
WO2023032443A1 (ja) ヘアアイロン
KR100500330B1 (ko) 체모처리기구
KR100527106B1 (ko) 헤어 아이론

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20041102