JPH1142691A - 自動車用ウィンドモールの製造方法 - Google Patents

自動車用ウィンドモールの製造方法

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JPH1142691A
JPH1142691A JP9199570A JP19957097A JPH1142691A JP H1142691 A JPH1142691 A JP H1142691A JP 9199570 A JP9199570 A JP 9199570A JP 19957097 A JP19957097 A JP 19957097A JP H1142691 A JPH1142691 A JP H1142691A
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molding
glass
lip
molded body
window
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JP9199570A
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English (en)
Inventor
Hiroyoshi Imura
広義 伊村
Katsumi Yamano
克己 山野
Sumuto Ichinohe
澄人 一戸
Hideo Uno
英生 宇野
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Kinugawa Rubber Industrial Co Ltd
Original Assignee
Kinugawa Rubber Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上下の成形体の押出成形と同時に接着剤を両
成形体間に押出し塗付することによって接着作業能率の
向上とコストの低廉化を図る。 【解決手段】 ウィンドモール21は、フロントガラス
2の端面2aと車体パネル6との間に位置する脚部24
とこの脚部の上端から突出したガラスリップ28とこの
ガラスリップ28の上端に支柱部30を介して結合され
るヘッド部27とを有している。そして、押出成形時に
前記脚部とガラスリップおよび支柱部等を構成する下部
成形体とヘッド部等を構成する上部成形体との間に塩素
化ポリオレフィン系樹脂等の接着剤60を押出成形と同
時に塗付するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のフロント
ウィンドガラスの周縁部に装着されて、そのフロントガ
ラス周縁部と車体開口縁との間の隙間を隠蔽するための
自動車用ウィンドモールの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の自動車用ウィンドモール1とし
ては、例えば本出願人が先に出願した特願平8−244
369号に記載されたものがある。図9〜図11に基づ
いて概略を説明すれば、フロントガラス2のうち車体ル
ーフ側の上縁部に沿って配設される均一断面形状のアッ
パーモール部3と、同じくフロントガラス2のうちフロ
ントピラー側の両側縁部に沿って配設されて、その上部
から下部に亘るにしたがって断面形状が漸次大きくなる
ように変化するサイドモール部4とから構成されて、こ
れらアッパーモール部3とサイドモール部4とは可変断
面押出成形法によって互いに連続したひも状の一本のも
のとして成形されている。
【0003】前記サイドモール部4は、図10に示すよ
うにフロントガラス2の端面2aと車体パネル6との間
の隙間に位置することになる硬質樹脂材の脚部7と、脚
部7の上端からフロントガラス2の上面側に向けて一体
に突出形成された硬質樹脂材のガラスリップ8と、脚部
7から反ガラスリップ8側に向けて一体に突出形成され
た補助リップ9と、脚部7の下端からガラスリップ8と
同方向に一体に突出形成されたアンカー部10とを備え
ていて、前記脚部7とガラスリップ8およびアンカー部
10とによって断面略コ字状のガラス嵌合溝11が形成
されている。そして、このガラス嵌合溝11にフロント
ガラス2の端部が嵌合される。
【0004】また、サイドモール部4は、ガラスリップ
8の上端にリブの如き硬質樹脂材の支柱部12を介して
ヘッド部13が一体に形成されていて、さらにヘッド部
13からは車体パネル6に圧接することになるパネルリ
ップ14が一体に突出形成されているほか、そのヘッド
部13の幅方向中央部には装飾用フィルム15が埋設さ
れている。なお、ヘッド部13には金属あるいはガラス
繊維等からなる芯線16が埋設されていて、ウィンドモ
ール1そのものの長手方向での伸びを抑制している。
【0005】そして、前記支柱部12とガラスリップ8
およびヘッド部13の三者により断面略コ字状の雨水捕
集用のドリップ溝17が形成されており、このドリップ
溝17の深さ(高さ)は支柱部12の高さとともにサイ
ドモール部4の上端から下端に向かって連続的且つ滑ら
かに漸増している。これによって、サイドモール4の上
端から下端に至るにしたがってドリップ溝17の容積す
なわち雨水捕集量が漸増する形状となっている。
【0006】一方、アッパーモール部3では、図11に
示すように、脚部7やヘッド部13、パネルリップ14
および補助リップ9の形状がサイドモール部4側と共通
であるものの、ガラスリップ8とヘッド部13との間の
ドリップ溝17が支柱部12とともに実質的に消失して
いて、ガラスリップ8とヘッド部13とが互いに重合す
るように融着一体化された均一断面の形状となってい
る。尚、前記ガラス嵌合溝11の内面には、軟質樹脂材
のガラス当接部18が設けられている。
【0007】そして、このウィンドモール1は、前後に
重合された図外の2つの口金によって押出成形され、す
なわち一方の口金から前記ヘッド部13単体形状あるい
はヘッド部13と支柱部12とが一体となった第1の成
形体が押出成形され、他方の口金からはガラスリップ8
と脚部7及びアンカー部10等が一体となった形状の第
2の成形体が押出成形されて、両口金から同時に押し出
された直後に第2の成形体の上に第1の成形体を重合し
ながら両成形体を連続的に融着接合するようになってい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、硬質樹脂材
で形成される前記脚部7,ガラスリップ8やアンカー部
10並びに支柱12,ヘッド部13は、近時その材質が
リサイクルの要請や成形時の塩素ガスの発生による環境
問題を考慮して、塩化ビニル(PVC)材に代えて熱可
塑性のポリプロピレン(PP),ポリエチレン(P
E),さらには熱可塑性エラストマー樹脂材などから形
成されている。これら塩化ビニル系以外の材料を用いて
前述のような可変断面形状のウィンドモールを2重押出
成形する場合には、材質の点から押出直後に両成形体を
重合させて融着接合することが困難である。このため、
一般的には両成形体を押出成形した後に別工程で両成形
体を接着剤によって接着するようになっている。
【0009】したがって、かかる両成形体の接着作業が
煩雑となり、成形体全体の作業能率の低下を招き、コス
トの高騰が余儀なくされている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来の自
動車用ウィンドモールの製造時における実情に鑑みて案
出されたもので、請求項1記載の発明は、ウィンドガラ
スの周縁部と車体のピラーサイド部及びルーフ部との間
に装着されて、長手方向で断面形状が変化するウィンド
モールであって、前記ウィンドモールは、ウィンドガラ
スの端面とこれに対向する車体パネルとの間に位置する
脚部と、この脚部からウィンドガラス側に突出して該ウ
ィンドガラスの上面に圧接するガラスリップと、該ガラ
スリップの上端に支柱部を介して結合されるヘッド部と
を有すると共に、前記ピラーサイド部側のサイドモール
部では、前記ガラスリップとヘッド部との間の距離を支
柱部の高さとともにそのサイドモール部の上方から下方
に向かって漸次大きくなるように連続的に変化させるこ
とにより、それらガラスリップとヘッド部及び支柱部と
によって囲まれる部分にドリップ溝が形成されている一
方、前記ルーフ部側のアッパモール部では、前記ドリッ
プ溝が実質的に消失していてヘッド部とガラスリップと
が重合一体化されてなる自動車用ウィンドモールの製造
方法において、一方の口金から前記ヘッド部単体形状も
しくはヘッド部と前記支柱部とが一体となった形状の第
1の成形体を押出成形すると共に、前記一方の口金と重
合するように配置された他方の口金からガラスリップと
脚部とが一体となった形状もしくはガラスリップと脚部
と支柱部とが一体となった形状の第2の成形体を前記第
1の成形体と重合するように押出成形すると同時に、前
記第1の成形体と第2の成形体との間に塩素化ポリオレ
フィン系樹脂又は酢酸ビニル重合ポリエチレンからなる
接着剤を塗付したことを特徴としている。
【0011】請求項2記載の発明は、ウィンドガラスの
周縁部と車体のピラーサイド部及びルーフ部との間に装
着されて、長手方向で断面形状が変化するウィンドモー
ルであって、前記ウィンドモールは、ウィンドガラスの
端面とこれに対向する車体パネルとの間に位置する脚部
と、この脚部からウィンドガラス側に突出して該ウィン
ドガラスの上面に圧接するガラスリップと、該ガラスリ
ップの上端に支柱部を介して結合されるヘッド部とを有
すると共に、前記ピラーサイド部側のサイドモール部で
は、前記ガラスリップとヘッド部との間の距離及び両者
のなす角度を支柱部の高さとともにそのサイドモール部
の上方から下方に向かって漸次大きくなるように連続的
に変化させることにより、それらガラスリップとヘッド
部及び支柱部とによって囲まれる部分にドリップ溝が形
成されている一方、前記ルーフ部側のアッパモール部で
は、前記ドリップ溝が実質的に消失していてヘッド部と
ガラスリップとが重合一体化されてなる自動車用ウィン
ドモールの製造方法において、一方の口金から前記ヘッ
ド部単体形状もしくはヘッド部と前記支柱部とが一体と
なった形状の第1の成形体を押出成形すると共に、前記
一方の口金と重合するように配置された他方の口金から
ガラスリップと脚部とが一体となった形状もしくはガラ
スリップと脚部と支柱部とが一体となった形状の第2の
成形体を前記第1の成形体と重合するように押出成形す
ると同時に、該重合しようとする前記第1の成形体と第
2の成形体との間に、両面に塩素化ポリオレフィン系樹
脂又は酢酸ビニル重合ポリエチレンの層が形成されたテ
ープを送り出すことを特徴としている。
【0012】本発明によれば、第1の成形体と第2の成
形体との押出成形と同時に、該両者間に接着剤又はテー
プを押し出すようにしたため、かかる接着作業能率の向
上が図れる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1及び図2は本発明の実施形態
に供される自動車用ウィンドモール21を示し、このウ
ィンドモール21は、そのフロントガラス2のうち、車
体ルーフ側の上縁部に沿って配設される均一断面のアッ
パーモール部21Aと、同じくフロントガラス2のうち
フロントピラー側の両側縁部に沿って配設される均一断
面のサイドモール部21Cと、上記アッパーモール部2
1Aとサイドモール部21Cとの中間に位置して断面形
状が連続的に変化するコーナーモール部21Bとから構
成されていて、後述する特殊形状の口金を用いることに
より押出成形法にて長尺一体のものとして成形される。
【0014】前記アッパーモール部21Aとサイドモー
ル部21Cおよびコーナーモール部21Bは、フロント
ガラス2の端面2aとこれに対向する車体パネル6側の
支持面6aとの間の隙間に挿入されることになる略J字
状の脚部24と、この脚部24の上下二箇所から支持面
6a側に向けて一体に突出形成された車体側上リップ2
5および車体側下リップ26と、同じく脚部24の上下
二箇所からフロントガラス2側に向けて一体に突出形成
されたヘッド部27およびガラスリップ28とを備えて
いる点でいずれも共通している。また、脚部24の下端
に曲折形成されたアンカー部29とガラスリップ28と
の間にフロントガラス2を挾持するような形で該フロン
トガラス2の周縁部に装着されると共に、サイドモール
部21C側では図3に示すように、脚部24の上端に支
柱部30を介してヘッド部27が設けられている。
【0015】そして、車体側上下リップ25,26は前
記隙間内で撓んで車体パネル6の支持面6aに弾接し、
特に車体側上リップ25は図3に示すように支持面6a
との間に雨水捕集用のドリップチャンネルDを形成する
ことになる。
【0016】ここで、前記脚部24には金属あるいはガ
ラス繊維等の伸びのない材質のワイヤ状の芯材31が埋
設される。また、本実施例では、脚部24やヘッド部2
7がリサイクルの可能なポリプロピレン(PP)系の硬
質樹脂で形成されているのに対して、車体側上下リップ
25,26やガラスリップ28の一部のガラス当接部2
8a,24a,29a等は軟質樹脂にて形成され、いず
れの材質で形成された部分も後述するように一体のもの
として同時に押出成形される。また、脚部24,支柱部
30側と、ヘッド部27,車体側リップ25側とは、後
述するように夫々別個の口金から押出成形されて、その
両対向面間が接着剤60にて接着されている。
【0017】前記アッパーモール部21Aでは、図1に
示すようにヘッド部27とガラスリップ28が相互に近
接していてその先端部側では両者が融着部32にて融着
して一体化されているとともに、車体側上下リップ2
5,26同士も相互に近接した形状となっている。他
方、図3に示すサイドモール部21Cでは、アッパーモ
ール部21Aに比べてヘッド部27とガラスリップ28
が支柱部30によって上下方向に大きく離れていて、そ
れらヘッド部27とガラスリップ28と支柱部30との
間にドリップ溝33が形成されているとともに、ガラス
リップ28の肉厚もアッパーモール部21A側よりも大
きく形成されている。さらに、車体側上下リップ25,
26同士もアッパーモール部21A側に比べて上下方向
に大きく離れた形状となっている。つまり、アッパーモ
ール部21Aの断面形状とサイドモール部21Cの断面
形状とを相互に比較した場合に、サイドモール部21C
は、アッパーモール部21Aにおけるヘッド部27と車
体側上リップ25との位置関係、およびガラスリップ2
8と車体側下リップ26との位置関係を変えることな
く、実質的にそれら両者を支柱部30とともに上下方向
に引き伸ばした形状となっている。
【0018】そして、アッパーモール部21Aとサイド
モール部21Cとの間のコーナーモール部21Bでは、
図2に示すように、そのアッパーモール部21Aとサイ
ドモール部21Cとを滑らかに連続させるべく、そのコ
ーナーモール部21Bにおけるガラスリップ28よりも
上方の断面形状がアッパーモール部21Aからサイドモ
ール部21C側に向かって漸次大きくなるように形成さ
れている。
【0019】すなわち、コーナーモール部21Bは、図
1の断面形状から図2の断面形状に変化する部分とし
て、アッパーモール部21Aに近い部分にあって且つヘ
ッド部27とガラスリップ28間の距離をアッパーモー
ル部21A側と同じ最小寸法に維持したままでそのガラ
スリップ28の肉厚がサイドモール部21C側に向かっ
て図1の最小肉厚寸法から図2の最大肉厚寸法へと漸次
大きくなる第1の断面変化モール部と、図2の断面形状
から図3の断面形状に変化する部分として、第1の断面
変化モール部以外の部分であって且つガラスリップ28
の肉厚を図2の最大肉厚寸法に維持したままでヘッド部
27とガラスリップ28間の距離が図2の最小寸法から
図3の最大寸法へと漸次大きくなる第2の断面変化モー
ル部とを含んでいる。
【0020】この場合、前記第1の断面変化モール部で
は、図1,2に示すように、アッパーモール部21A側
からサイドモール部21C側に向かってガラスリップ2
8の肉厚が漸次大きくなることから、その肉厚増加に応
じてヘッド部27とガラスリップ28同士の融着部32
の位置が双方のヘッド部27,ガラスリップ28の根元
部側へと連続的に変化する。
【0021】以上により、フロントガラス2の上面側の
突出量が比較的小さいアッパーモール部21Aとフロン
トガラス2の上面側への突出量が比較的大きいサイドモ
ール部21Cとが、上記のように断面形状が連続的且つ
滑らかに変化するコーナーモール部21Bを介して一体
的に接続されている。
【0022】したがって、装着時に車体のフロントピラ
ーに沿って配設されることとなるサイドモール部21C
では、図3に示すようにヘッド部27とガラスリップ2
8および支柱部30とで画成された空間がドリップ溝3
3として機能し、フロントガラス2の表面に付着した雨
水がそのドリップ溝33で捕集されることにより車体側
面に回り込むのが防止され、これらの雨水はそのドリッ
プ溝33に沿ってフロントガラス2の下方にスムーズに
流下することになる。
【0023】図4には前記ウインドモール21を押出成
形するための製造ラインの概略が示されている。
【0024】同図に示すように、長尺な芯材31が測長
装置34で測長されながら押出機35に送り込まれて、
この芯材31を母材として後述する可変断面押出工法に
よりウインドモール21が押出成形される。押出成形さ
れたウインドモール21は冷却槽36を通過しながら引
取り装置37で引き取られた上で、測長装置38にて車
両一台分毎の長さに測長されて裁断機39で裁断され
る。
【0025】前記冷却槽36の始端部には後述するサイ
ジング治具43が設置されており、このサイジング治具
43の上を押出成形直後のウインドモール21が通過す
ることになる。
【0026】前記押出機35の口金40は、図5,6に
示すように、固定口金41と、この固定口金41の前面
側に密着するように配置された遮蔽板を兼ねた可動口金
42とで形成されており、固定口金41には上下方向に
長い主押出口43が形成されているとともに、可動口金
42には副押出口44が形成されている。そして、この
可動口金42で主押出口43の一部の遮蔽するようにそ
の可動口金42を固定口金41に重ね合わせることによ
り、その主押出口43と副押出口44とで合成されて形
状可変のモール押出口45が形成される。
【0027】前記主押出口43は、アッパーモール部2
1Aとサイドモール部21Cおよびコーナーモール部2
1Bの各断面形状に共通するところの図1〜3に示すガ
ラスリップ28,車体側下リップ26,脚部24および
支柱部30の形状を押出成形するためのもので、図示外
の材料供給口からPP系等の樹脂材料を供給すると、可
動口金42で遮蔽された部分以外の主押出口43で成形
された下部成形体51が、可動口金42が位置する固定
口金41の前面側に押し出される。尚、主押出口43の
うち、可動口金42で遮蔽されない上部の開口部46か
ら押し出された材料はいわゆる捨て生地として回収され
る。
【0028】一方、前記可動口金42は所定厚みのプレ
ート状のものとして形成されていて、内部には所定の樹
脂通路が形成されているとともに、これらの樹脂通路に
は硬質樹脂材料と軟質樹脂材料とがそれぞれ材料供給口
47,48およびフレキシブルパイプ49,50を介し
て供給される。そして、可動口金42には主押出口43
とオーバーラップするように副押出口44が形成されて
いて、この副押出口44は前述した樹脂通路に連通して
いる。この副押出口44の形状は、アッパーモール部2
1A、サイドモール部21Cおよびコーナーモール部2
1Bの各断面形状に共通するところの図1〜3に示すヘ
ッド部27および車体側上リップ25の形状と一致して
いて、その副押出口44で成形された上部成形体52が
前方側に押し出される。
【0029】また、可動口金42は、内部に接着剤60
の通路62が形成されており、この接着剤通路62は先
端開口が可動口金42の副押出口44の主押出口43と
の重合面に開口形成されていると共に、接着剤60の主
成分である塩素化ポリオレフィン又は酢酸ビニル重合ポ
リエチレン系の樹脂材が材料供給口63およびフレキシ
ブルパイプ64を介して供給されるようになっている。
【0030】また、前記可動口金42は、図示しない駆
動手段により、固定口金41に密着した状態で図5,6
の上下方向にスライド駆動されるようになっている。す
なわち、可動口金42が図5に示す下降限位置P1にあ
る時には、主押出口43と副押出口44とで合成形成さ
れるモール押出口45の形状が図1に示すアッパーモー
ル部21Aの断面形状と一致し、他方、可動口金42が
図6に示す上昇限位置P2にある時には、前記主押出口
43と副押出口44とで合成形成されるモール押出口4
5の形状が図3に示すサイドモール部21Cの断面形状
と一致するようになっている。
【0031】したがって、可動口金42を下降限位置P
1と上昇限位置P2との間で連続的にスライド変位させた
場合には、前記主押出口43と副押出口44とで合成形
成されるモール押出口45の形状そのものが連続的に変
化することになる。
【0032】図5に示すように、今仮に可動口金42を
下降限位置P1に位置させた上で、主押出口43と副押
出口44とで合成されるモール押出口45に芯材31を
引き通しながら固定口金41の主押出口43から樹脂材
料を押し出し、同時に固定口金用とは別の材料供給口4
7,48から樹脂材料を供給して副押出口44からも樹
脂材料を押し出す。
【0033】この状態においては、主押出口43の一部
が可動口金42にて遮蔽されていることから、その遮蔽
部分を除いた主押出口43の断面形状をもつ下部成形体
51が主押出口43から押出成形される。この主押出口
43からのみ押し出される下部成形体51は、ガラスリ
ップ28や車体側下リップ26を含んでいるものの、ヘ
ッド部27や車体側上リップ25の形状を含んでおら
ず、ウインドモール21としては不完全な形状のもので
ある。
【0034】一方、可動口金42の副押出口44からも
その副押出口44で成形された上部成形体52が主押出
口44からの下部成形体51と同方向に押出成形され、
その双方の押出口43,44から押し出された上下の成
形体51,52が同時に接着剤通路62の先端開口から
押し出された接着剤60によって一体に接着固定され
る。
【0035】つまり、主押出口43と副押出口44とは
押出方向においてわずかにオフセットしているだけであ
るから、それぞれに別の押出口43,44から押出成形
されることになる双方の成形体51,52は成形と同時
に接着剤60によって瞬間的に接着一体化されることに
なり、可動口金42が図5の下降限位置P1に位置して
いるかぎり、図1に示すところの均一断面のサイドモー
ル部21Aが連続的に成形されることになる。
【0036】これに対して、上記のような押出動作と並
行して、図6に示すようにその下降限位置P1から上昇
限位置P2に向けて可動口金42を所定の速度で連続的
にスライド変位させると、主押出口43と副押出口44
とで合成されて形成されるところのモール押出口45の
形状が連続的に変化する。これにより、支柱部30の形
状が図1の状態から図2の状態を経て図3の状態へと連
続的且つ滑らかに変化するところのコーナーモール部2
1Bが押出成形される。
【0037】さらに、可動口金42を図6に示す上昇限
位置P2に固定すれば、図3に示すところの均一断面の
サイドモール部2Cが連続的に成形される。
【0038】このように、固定口金41および可動口金
42からの押出成形動作と同期して、所定のタイミング
で可動口金42をスライド変位させることにより、図1
〜3に示すように長手方向で断面形状が異なるアッパー
モール部21Aとコーナーモール部21Bおよびサイド
モール部21Cとを備えたウインドモール1が一本の連
続したものとして成形されることになる。
【0039】以上のように、本実施形態では、上下の成
形体51,52を押出成形と同時に接着剤60によって
接着することができるため、従来のように後工程で接着
する場合に比較して、接着作業能率の大巾な向上とコス
トの高騰を抑制できる。
【0040】図7は本発明の第2実施形態を示し、この
実施形態では塩素化ポリオレフィン系樹脂又は酢酸ビニ
ル重合ポリエチレンをテープ状に形成し、このテープ6
1を後述する可動口金71の副押出口75の上端部から
下部成形体81と一緒に押し出すようにしたものであ
る。
【0041】すなわち、押出成形機は、図8に示すよう
に前記従来例で説明したウィンドモール1と同一形状の
ものを押出成形するもので、所定肉厚の円板状の固定口
金70と該固定口金70の前方に配置された可動口金7
1とを備えており、固定口金70にはウィンドモール1
のヘッド部13と支柱部12との上部成形体82を押し
出す主押出口73が形成されている。
【0042】さらに、固定口金70と可動口金71との
間には、前記主押出口73から押し出された上部成形体
82の支柱部12に相当する部位の長さを変化させる長
さ調整機構72が設けられている。
【0043】一方、可動口金71は、板状本体71aの
両側に配置された一対の駆動部74,75によって上下
動自在に設けられていると共に、本体71aの上端部に
はウィンドモール1の脚部7やガラスリップ8及び補助
リップ9等の下部成形体81を押し出す副押出口76が
形成されている。さらに、該副押出口76に開口した内
部の通路には、フレキシブルチューブ77,77を介し
て一対の押出機78,78からポリプロピレン(PP)
系の硬質樹脂材や他材料の軟質樹脂材が注入されるよう
になっている。
【0044】また、副押出口76の上端部には、テープ
61を下部成形体81の押し出しと同時に送り出す送出
部79が設けられており、この送出部79には、テープ
送り装置80からテープ61が自動的に送り出されるよ
うになっている。
【0045】このテープ61は、ポリプロピレン又はポ
リエチレン等のフィルムの上下両面に塩素化ポリオレフ
ィン系樹脂又は酢酸ビニル重合ポリエチレンの層が形成
されてなり、テープ送り装置80ではドラムに多重に巻
装されて、順次連続的に引き出されるようになってい
る。
【0046】したがって、この第2の実施形態によれ
ば、上部成形体82と下部成形体81との押出成形時に
副押出口76の送出部79からテープ61が下部成形体
81と同時かつ同方向へ送り出されるため、上下の成形
体81,82の対向する上下面、つまりガラスリップ8
及び脚部7の上面と支柱部12あるいはヘッド部13の
下面とが、テープ61によって自動的かつ両成形体8
1,82の押出成形と同時に接着される。
【0047】したがって、本実施形態においても、第1
の実施形態と同様の作用効果が得られることは勿論のこ
と、テープ61を用いているため、送り出しが安定かつ
確実に行え、両成形体81,82の強固な接着力が得ら
れる。
【0048】尚、前記脚部7,24等の硬質樹脂材とし
て、ポリプロピレン(PP)の他にポリエチレン(P
E)あるいは熱可塑性エラストマー(TPO,TPE)
系の樹脂としてもよく、また、接着剤60としてオリジ
ン電気社製の「K−3」塩素化ポリオレフィンを用い、
あるいはテープ61のフィルム材として、日本ウェーブ
ロック社製の「スーパテクノミラー」を用いることも可
能である。
【0049】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、同時押出された両成形体を、該押出成形と同時
に接着剤あるいはテープを両成形体間に塗付あるいは送
り出して押出成形と同一工程内で接着することができる
ため、該接着作業能率の向上が図れると共に、コストの
低廉化が図れる。
【0050】特に、請求項2記載の発明によれば、テー
プを用いたため、両成形体間への送り出しが安定かつ確
実に行うことが可能となり、両成形体の強固かつ安定し
た接着性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に供されるウィンドモールのア
ッパーモール部を示す横断面図。
【図2】同アッパーモール部とサイドモール部との間の
コーナーモール部を示す横断面図。
【図3】同サイドモール部の横断面図。
【図4】本実施形態に供される製造装置の全体概略図。
【図5】本実施形態の口金構造を示す要部拡大図。
【図6】同口金構造を示す要部拡大図。
【図7】本発明の第2の実施形態に供される口金構造を
示す斜視図。
【図8】同第2の実施形態の製造方法によって成形され
たウィンドモールを示す縦断面図。
【図9】従来のウィンドモールの要部斜視図。
【図10】従来のウィンドモールのアッパーモール部の
横断面図。
【図11】同ウィンドモールのサイドモール部の横断面
図。
【符号の説明】
1,21…ウィンドモール 2…フロントガラス 3,21A…アッパーモール部 4,21C…サイドモール部 6…車体パネル 7,24…脚部 8,28…ガラスリップ 12,30…支柱部 13,27…ヘッド部 17,33…ドリップ溝 51,81…下部成形体 52,82…上部成形体 60…接着剤 61…テープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇野 英生 千葉県千葉市稲毛区長沼町330番地 鬼怒 川ゴム工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウィンドガラスの周縁部と車体のピラー
    サイド部及びルーフ部との間に装着されて、長手方向で
    断面形状が変化するウィンドモールであって、 前記ウィンドモールは、ウィンドガラスの端面とこれに
    対向する車体パネルとの間に位置する脚部と、この脚部
    からウィンドガラス側に突出して該ウィンドガラスの上
    面に圧接するガラスリップと、該ガラスリップの上端に
    支柱部を介して結合されるヘッド部とを有すると共に、 前記ピラーサイド部側のサイドモール部では、前記ガラ
    スリップとヘッド部との間の距離を支柱部の高さととも
    にそのサイドモール部の上方から下方に向かって漸次大
    きくなるように連続的に変化させることにより、それら
    ガラスリップとヘッド部及び支柱部とによって囲まれる
    部分にドリップ溝が形成されている一方、 前記ルーフ部側のアッパモール部では、前記ドリップ溝
    が実質的に消失していてヘッド部とガラスリップとが重
    合一体化されてなる自動車用ウィンドモールの製造方法
    において、 一方の口金から前記ヘッド部単体形状もしくはヘッド部
    と前記支柱部とが一体となった形状の第1の成形体を押
    出成形すると共に、 前記一方の口金と重合するように配置された他方の口金
    からガラスリップと脚部とが一体となった形状もしくは
    ガラスリップと脚部と支柱部とが一体となった形状の第
    2の成形体を前記第1の成形体と重合するように押出成
    形すると同時に、該重合しようとする前記第1の成形体
    と第2の成形体との間に、塩素化ポリオレフィン系樹脂
    又は酢酸ビニル重合ポリエチレンからなる接着剤を押し
    出すことを特徴とする自動車用ウィンドモールの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 ウィンドガラスの周縁部と車体のピラー
    サイド部及びルーフ部との間に装着されて、長手方向で
    断面形状が変化するウィンドモールであって、 前記ウィンドモールは、ウィンドガラスの端面とこれに
    対向する車体パネルとの間に位置する脚部と、この脚部
    からウィンドガラス側に突出して該ウィンドガラスの上
    面に圧接するガラスリップと、該ガラスリップの上端に
    支柱部を介して結合されるヘッド部とを有すると共に、 前記ピラーサイド部側のサイドモール部では、前記ガラ
    スリップとヘッド部との間の距離を支柱部の高さととも
    にそのサイドモール部の上方から下方に向かって漸次大
    きくなるように連続的に変化させることにより、それら
    ガラスリップとヘッド部及び支柱部とによって囲まれる
    部分にドリップ溝が形成されている一方、 前記ルーフ部側のアッパモール部では、前記ドリップ溝
    が実質的に消失していてヘッド部とガラスリップとが重
    合一体化されてなる自動車用ウィンドモールの製造方法
    において、 一方の口金から前記ヘッド部単体形状もしくはヘッド部
    と前記支柱部とが一体となった形状の第1の成形体を押
    出成形すると共に、 前記一方の口金と重合するように配置された他方の口金
    からガラスリップと脚部とが一体となった形状もしくは
    ガラスリップと脚部と支柱部とが一体となった形状の第
    2の成形体を前記第1の成形体と重合するように押出成
    形すると同時に、該重合しようとする前記第1の成形体
    と第2の成形体との間に、両面に塩素化ポリオレフィン
    系樹脂又は酢酸ビニル重合ポリエチレンの層が形成され
    たテープを送り出すことを特徴とする自動車用ウィンド
    モールの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007022355A3 (en) * 2005-08-18 2007-10-04 Cooper Standard Automotive Inc Weatherstrip incorporating pinch sensor, new pinch sensors, and associated methods
JP2015048029A (ja) * 2013-09-04 2015-03-16 東海興業株式会社 車両用モールディングおよびその製造方法
KR102303049B1 (ko) * 2021-03-09 2021-09-16 코리아시스템(주) 자동화된 윈드실드글래스용 사이드몰딩의 스트립 부착방법

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