JPH11260712A - 露光装置及び方法 - Google Patents

露光装置及び方法

Info

Publication number
JPH11260712A
JPH11260712A JP10078552A JP7855298A JPH11260712A JP H11260712 A JPH11260712 A JP H11260712A JP 10078552 A JP10078552 A JP 10078552A JP 7855298 A JP7855298 A JP 7855298A JP H11260712 A JPH11260712 A JP H11260712A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical system
exposure
imaging
illumination
predetermined
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10078552A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Mazaki
和生 真崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP10078552A priority Critical patent/JPH11260712A/ja
Publication of JPH11260712A publication Critical patent/JPH11260712A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 結象特性補正機構からの発熱が投影光学系の
結像特性等に影響することを防止。 【解決手段】 駆動素子制御部53は、主制御装置MC
との間で信号を受け渡して現在露光処理中か否かを判断
する。露光処理中と判断された場合、駆動素子制御部5
3は、主制御装置MCから受け取った演算パラメータに
基づいてレンズエレメント21等の目標位置を算出し、
駆動素子25、27、29をサーボ駆動してレンズエレ
メント20等をこの目標位置に変位させる。非露光処理
中と判断された場合、駆動素子制御部53は、主制御装
置MCから受け取った演算パラメータに基づいてレンズ
エレメント21等の基準位置を算出し、駆動素子25、
27、29のサーボ駆動を停止してレンズエレメント等
をこの基準位置にロックする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路や
液晶デバイス製造用の高精度な結像性能が要求される露
光装置及び露光方法に関し、特に投影光学系の結像性能
の維持に関するものである。
【0002】
【従来の技術】露光装置は、半導体素子等の回路パター
ンを形成するためのフォトリソグラフィ工程において、
レチクル(マスク)に形成されたパターンの像を投影光
学系を介してフォトレジストを塗布した感光基板に転写
する。
【0003】この種の露光装置においては、投影光学系
の結像特性を高精度に一定値に維持することが要求され
るようになっており、様々な結像特性の補正方法が提案
され実用化されている。
【0004】この中でも特に投影光学系の露光光吸収に
よる結像特性の変動を補正する方法については、例えば
特開平5−251299号公報に開示されている。この
方法では、投影光学系への露光光の入射に伴って投影光
学系に蓄積される熱量を照明光学系によるレチクルの照
明条件を考慮して逐次計算し、この蓄積エネルギー量に
よる結像特性の変化量を求め、所定の補正機構により結
像特性を微調整する。このような補正機構では、投影光
学系を構成する複数のレンズエレメントのうち例えば2
つのレンズエレメントをピエゾ素子等を用いてレチクル
に対して独立に駆動する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来技
術では、一旦露光処理を開始した後はピエゾ素子等の補
正機構を常時動作させているので、ピエゾ素子等からの
発熱が無視できなくなって投影光学系の結像特性や投影
光学系の周囲に配置された計測装置の精度等に悪影響を
与える場合も生じ得る。
【0006】そこで、この発明は、上記の補正機構から
の発熱が投影光学系の結像特性等に影響することを防止
して補正機構を効率的に動作させることができる露光装
置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】以下、本発明の露光装置
及び方法を実施形態を説明する図面の符号を参照して説
明する。
【0008】本発明の露光装置は、光源(OS)からの
照明光をマスクパターン(R)に照射する照明光学系
(IS)と、前記マスクパターンの像を感光基板(W)
に結像投影する結像光学系(PL)と、当該結像光学系
を構成する所定の光学要素(20,21,22)を変位
させて結像特性を補正する補正装置(25,27)とを
備える露光装置であって、露光処理中は、前記補正装置
をサーボ駆動して前記所定の光学要素を所定の目標位置
に変位させ、非露光処理中は、前記補正装置のサーボ駆
動を停止させる制御装置(53)を備えることを特徴と
する。
【0009】また、別の態様による露光装置は、光源
(OS)からの照明光をマスクパターン(R)に照射す
る照明光学系(IS)と、前記マスクパターンの像を感
光基板(W)に結像投影する結像光学系(PL)と、当
該結像光学系を構成する所定の光学要素(20,21,
22)を変位させて結像特性を補正する補正装置(2
5,27)とを備える露光装置であって、露光処理中に
前記補正装置をサーボ駆動して前記所定の光学要素を所
定の目標位置に変位させるとともに非露光処理中に前記
補正装置のサーボ駆動を停止する第1動作モードと、前
記露光処理中及び非露光処理中ともに前記補正装置をサ
ーボ駆動して前記所定の光学要素を所定の目標位置に変
位させる第2動作モードとを選択的に切替える制御装置
(53)を備えることを特徴とする。
【0010】また、本発明の好ましい態様では、前記制
御装置(53)が、前記補正装置のサーボ駆動を停止し
た際に、前記所定の光学要素(20,21,22)を所
定の基準位置に保持することを特徴とする。
【0011】また、本発明の好ましい態様では、前記制
御装置(53)が、前記補正装置をサーボ駆動する際の
発熱量が所定の許容発熱量を超えるおそれがある場合、
前記第1動作モードを選択することを特徴とする。
【0012】また、本発明の好ましい態様では、前記制
御装置(53)が、前記補正装置をサーボ駆動する際の
発熱変動量が所定の許容変動量を超えるおそれがある場
合、前記第2動作モードを選択することを特徴とする。
【0013】また、本発明の好ましい態様では、前記制
御装置(53)が、前記照明光学系による照明条件を変
更した際に、前記第1及び第2動作モードの切り替えを
判断することを特徴とする。
【0014】また、本発明の露光方法は、結像光学系
(IS)の結像特性を補正しつつ、当該結像光学系を介
してマスクパターン(R)の像を感光基板(W)に転写
する露光方法であって、露光処理中は、前記結像光学系
を構成する所定の光学要素(20,21,22)を目標
位置に変位させて結像特性を補正し、非露光処理中は、
前記所定の光学要素の(20,21,22)変位を停止
させることを特徴とする。
【0015】また、別の態様による露光方法は、結像光
学系(IS)の結像特性を補正しつつ、当該結像光学系
を介してマスクパターン(R)の像を感光基板(W)に
転写する露光方法であって、露光処理中に前記結像光学
系を構成する所定の光学要素を目標位置に変位させて結
像特性を補正するとともに非露光処理中に前記所定の光
学要素の変位を停止させる第1動作モードと、前記露光
処理中及び非露光処理中ともに前記所定の光学要素を目
標位置に変位させて結像特性を補正する第2動作モード
とを選択的に切替えて実行することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態である
露光装置について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0017】〔1.露光装置の構成〕図1は、露光装置
の概略的な構成を示す側面図である。この露光装置は、
露光用の照明光を発生する光源装置OSと、光源装置O
Sからの照明光をレチクルRに照射する照明光学系IS
と、レチクルRを支持するとともにこれを適所に移動さ
せるレチクルステージ装置RSと、レチクルRに形成さ
れたパターンをウェハW上に投影する投影光学系PL
と、ウェハWを支持するとともにこれを投影光学系PL
に対して適所に移動させるウェハステージ装置WSと、
これらを統括制御する主制御装置MCとを備える。
【0018】まず、光源装置OSについて説明する。発
光源である超高圧水銀ランプ1から発生した照明光は、
楕円鏡2によって第2焦点f0に集光される。第2焦点
0の近傍には、ロータリーシャッタ3が配置されてい
る。ロータリーシャッタ3は、モータ4に駆動されて回
転し、光源装置OSからの照明光ILの出力をオン・オ
フする。
【0019】超高圧水銀ランプ1は、ウェハW上のレジ
スト層が感光する波長域(例えばi線等)の照明光IL
を発生する。なお、超高圧水銀ランプ1の輝線の代わり
に、KrF、ArFエキシマレーザ等の光源からのレー
ザ光を用いても構わない。
【0020】以下、照明光学系ISについて説明する。
光源装置OSから出射した照明光ILは、コールドミラ
ー5で水平に反射された後、コリメータレンズ6で平行
にされてオプチカルインテグレータ7に入射し、オプチ
カルインテグレータ7の出射端に2次光源を形成する。
オプチカルインテグレータ7の出射端側には可変開口絞
り8が配置されている。この可変開口絞り8を通過した
照明光ILは、リレーレンズ9、11とメインコンデン
サーレンズ12とを通過してミラー13で下方に反射さ
れた後、リレーレンズ9、11の間に配置された可変視
野絞り10によって規定されるレチクルR上の照明領域
をほぼ均一な照度で照明する。
【0021】オプチカルインテグレータ7は、図2に示
すように、4種類のフライアイレンズ群7a〜7dをタ
レット板7fに固定したものである。駆動系54により
タレット板7fを回転させることによって、4種類のフ
ライアイレンズ群7a〜7dのいずいれかを照明光学系
ISの光路中に配置することができるとともに必要に応
じて他のフライアイレンズ群7a〜7dと交換すること
ができる。各フライアイレンズ群7a〜7dは、照明光
学系ISの光軸AXに対する偏心状態が異なるように配
置されている。また、フライアイレンズ群7a〜7dい
ずれかが照明光学系ISの光路中に配置された場合、そ
の中心CTは照明光学系ISの光軸AXとほぼ一致す
る。これにより、レチクルRに形成されたパターンの配
列方向等に応じて必要なフライアイレンズ群7a〜7d
を選択して照明光学系ISの光路中に配置することがで
きる。
【0022】可変視野絞り10の面は、レチクルRと共
役関係にあるので、モータ(不図示)により可変視野絞
り10を構成する複数枚の可動ブレードを開閉させて開
口部の大きさ、形状を変えることによって、レチクルR
の照明視野を任意に設定することができる。
【0023】以下、レチクルステージ装置RSについて
説明する。レチクルRは、レチクルホルダ14に保持さ
れ、レチクルホルダ14は、伸縮可能な複数の駆動素子
29を介して、水平なX−Y面内で2次元移動可能なス
テージ15上に載置されている。駆動素子29の各伸縮
量を駆動素子制御部53から制御することにより、レチ
クルRを光軸AXに平行なZ方向に平行移動させ得ると
ともに、光軸AXと垂直なX−Y面に対して任意方向に
傾斜させることができるようになっている。これによ
り、投影光学系PLの結像特性、特に糸巻型や樽型のデ
ィストーションを補正することができる。なお、バーコ
ードリーダ52は、レチクルRが投影光学系PLの直上
に搬送される途中でレチクルRのパターン領域PAの脇
に形成されたレチクルR識別用のバーコードBCを読み
取る。
【0024】以下、投影光学系PLについて説明する。
レチクルRに形成されたパターン領域PAを通過した照
明光ILは、両側テレセントリックな投影光学系PLに
入射する。投影光学系PLは、パターン領域PAに形成
された回路パターンの投影像を、表面が最良結像面とほ
ぼ一致するように保持されたウェハW上の1つのショッ
ト領域に重ね合わせて投影(結像)する。
【0025】なお、この実施形態では投影光学系PLを
構成する一部の光学要素である第1群レンズエレメント
20と第2群レンズエレメント21、22とを、駆動素
子制御部53により投影光学系PLの本体に対して独立
に駆動することが可能となっている。これにより、投影
光学系PLの結像特性、例えば投影倍率、ディストーシ
ョン等を補正することができる。また、投影光学系PL
の瞳面Ep、若しくはその近傍面内には可変開口絞り3
2が設けられており、これによって投影光学系PLの開
口数NAを変更できるようになっている。
【0026】以下、ウェハステージ装置WSについて説
明する。ウェハWは、ウェハホルダ(θテーブル)16
に真空吸着され、このホルダ16を介してステージ17
上に保持されている。ステージ17は、モータ18によ
り投影光学系PLの最良結像面に対して任意方向に傾斜
可能で、かつ光軸AXに平行なZ方向に微動可能である
とともに、ステップ・アンド・リピート方式で光軸AX
に垂直なX−Y方向に2次元移動可能になっている。つ
まり、ステージ17は、ウェハW上の1つのショット領
域に対するレチクルRの転写露光が終了すると、次のシ
ョット位置までステッピング移動する。
【0027】なお、ステージ17の端部には、干渉計4
2からのレーザビームを反射する移動鏡43が固定され
ており、干渉計42の出力信号に基づいてステージ17
のX−Y面内における2次元的な位置が常時検出され
る。
【0028】また、ステージ17上には、光電センサ3
3がウェハWの表面位置とほぼ一致するように設けられ
ている。光電センサ33は、例えば投影光学系PLのイ
メージフィールド、又はレチクルパターンの投影領域と
ほぼ同じ面積の受光面を備えた光検出器で構成され、こ
の照射量に関する光情報を主制御装置MCに出力する。
この光情報は、照明光ISの入射に伴って投影光学系P
Lに蓄積されるエネルギー量に対応した結像特性の変化
量(収差量等)を求めるための基礎データとなる。
【0029】さらに、投影光学系PLの最良結像面にピ
ンホール或いはスリット像を形成するための結像光束を
光軸AXに対して斜めから入射させる照射光学系30
と、その結像光束のウェハWの表面での反射光束を受光
する受光光学系31とからなる斜入射方式の焦点検出系
が設けられている。この焦点検出系では、ウェハW表面
の結像面に対する上下方向(光軸AX方向)の位置ずれ
を検出し、投影光学系PLのウェハWに対する合焦状態
を検出するものである。
【0030】以下、主制御装置MCについて説明する。
図示していないが、主制御装置MCは照明条件の変更や
露光動作の開始、停止を制御するほか、装置全体を統括
制御するコントロール部と、照明条件やレチクルパター
ン毎の結像特性の変化量の許容限界値の決定や結像特性
の変化量の計算を行う演算部と、複数枚のレチクルR毎
にその名称に対応した動作パラメータ、例えば照明条件
や投影光学系の熱蓄積量(又はこれに対応した結像特性
の変化量)を算出するための演算パラメータ等を記憶す
る記憶部(メモリ)とで構成されているものとする。
【0031】なお、主制御装置MC内には、この露光装
置で扱うべき複数枚のレチクルRの名称と、各名称に対
応した露光装置の動作パラメータとが予め登録されてい
る。そして、主制御装置MCは、バーコードリーダ52
がレチクルバーコードBCを読み取ると、その名称に対
応した動作パラメータの1つとして、予め登録されてい
る照明条件(レチクルの種類やレチクルパターンの周期
性等に対応)に最も見合ったフライアイレンズ群7a〜
7dを選択して、所定の駆動指令を駆動系54に出力す
る。さらに、上記名称に対応した動作パラメータとし
て、先に選択されたフライアイレンズ群7a〜7dのも
とでの可変開口絞り8、32及び可変視野絞り10の最
適な設定条件、及び投影光学系PLの結像特性を後述の
補正機構によって補正するために用いられる演算パラメ
ータも登録されており、これらの条件設定もフライアイ
レンズ群7a〜7dの設定と同時に行われる。これによ
って、ステージ15上に載置されたレチクルRに対して
最適な照明条件が設定されることになる。以上の動作
は、キーボード51からオペレータがコマンドとデータ
を主制御装置MCへ直接入力することによっても実行で
きる。
【0032】次に、投影光学系PLの結像特性の補正機
構について説明する。結像特性の補正機構は、第1群レ
ンズエレメント20、及び第2群レンズエレメント21
を変位させるための補正装置である駆動素子25、27
と、これら駆動素子25、27の動作を制御する駆動素
子制御部53とを備える。また、投影光学系PLの結像
特性の補正は、レチクルRを駆動素子29の動作を駆動
素子制御部53が制御することでも行うことができる。
駆動素子制御部53は、主制御装置MCからの指示に基
づき、レチクルRと、第1群レンズエレメント20と、
第2群レンズエレメント21、22とをそれぞれ独立に
必要量だけ駆動し、投影光学系PLの結像特性を補正す
る。投影光学系PLの結像特性としては、焦点位置、投
影倍率、ディストーション、像面湾曲、非点収差等があ
り、これらの値を個々に補正することが可能である。こ
の実施形態では、レンズエレメント20、21、22の
移動によって、特に両側テレセントリックな投影光学系
PLにおける焦点位置、投影倍率、ディストーション、
及び像面湾曲を補正する。なお、レチクルRの移動(結
果的には、レチクルRに対する投影光学系PL全体の移
動を意味する)により、例えば樽型又は糸巻型のディス
トーションを補正する。
【0033】レチクルRに最も近い第1群レンズエレメ
ント20は支持部材24に固定され、次の第2群レンズ
エレメント21、22は支持部材26に固定されてい
る。第3群レンズエレメント23から下に配置されたレ
ンズエレメントは、投影光学系PLの鏡筒部28に固定
されている。なお、以下の説明で「投影光学系PLの光
軸AX」とは、鏡筒部28に固定されているレンズエレ
メントの光軸を指すものとする。
【0034】支持部材24は、伸縮可能な複数の駆動素
子25(図中では簡単のため2つのみ図示)によって支
持部材26上に支持され、支持部材26は、投影光学系
PLの光軸AX方向に伸縮可能な複数の駆動素子27に
よって鏡筒部28に支持されている。駆動素子25、2
7としては、ピエゾ素子と呼ばれる電歪素子が用いられ
ているが、これに代えて例えば磁歪素子を用いることも
できる。駆動素子制御部53は、サーボ制御によって駆
動素子25、27に必要な電圧を与えて第1レンズエレ
メント20と第2レンズエレメント21、22とを主制
御装置MCから受け取った演算パラメータに基づいて必
要な位置に移動させる。なお、レチクルステージ装置R
Sに設けた駆動素子29にも、電歪素子が用いられてお
り、駆動素子制御部53は、サーボ駆動によって駆動素
子25、27に必要な電圧を与え、レチクルRを主制御
装置MCから受け取った演算パラメータに基づいて必要
な位置に移動させる。
【0035】駆動素子制御部53は、主制御装置MCと
の間で通信を行うとともに必要な演算処理を行う上位プ
ロセッサ53aと、各駆動素子25、27、29を実際
に駆動する下位プロセッサ53bとを備える。上位プロ
セッサ53aは、主制御装置MCから受け取った結象特
性補正のための演算パラメータに基づいて、第1レンズ
エレメント20、第2レンズエレメント21、22、及
びレチクルRのそれぞれについて最適位置である目標値
を算出する。下位プロセッサ53bは、上位プロセッサ
53aから共有メモリ(SHM)を介して受け取った上
記の目標値に基づいて駆動素子25、27、29の駆動
量を求め、この駆動量に基づいて駆動素子25、27、
29の伸縮量を調節する。なお、上位プロセッサ53a
は、共有メモリ(SHM)に記憶された目標値を10ミ
リ秒毎に更新する。
【0036】図3は、一例として、第1群レンズエレメ
ント20の位置検出を説明する図である。第1群レンズ
エレメント20は、駆動素子25に駆動されて第2群レ
ンズエレメント21、22に対して上下方向(投影光学
系PLの光軸AX方向)に変位する。第2群レンズエレ
メント21、22の支持部材26から上方に延びる支柱
部材26aの上部下面には、支持部材24の上面に対向
するように容量型変位センサ25aが取り付けられてい
る。この容量型変位センサ25aの検出出力を監視すれ
ば、第1群レンズエレメント20の第2群レンズエレメ
ント21、22に対する変位量が分かる。第2群レンズ
エレメント21、22や投影光学系PLに対する変位量
も,上記と同様の方法で分かる。
【0037】なお、駆動素子25、27、29に与える
電圧と、これに応じて生じる駆動素子25、27、29
の伸縮量との関係を予め求めてけば、容量型変位センサ
25aを用いないで第1群レンズエレメント20、第2
群レンズエレメント21、22、及びレチクルRを所望
の位置に変位させることができる。ただし、駆動素子2
5、27、29のヒステリシス性を考慮した場合、上記
した容量型変位センサ25aのほか、差動トランス等の
位置検出器を各駆動素子25、27、29に設けた方が
第1群レンズエレメント20等を高精度に伸縮駆動する
ことができる。
【0038】〔2.照明方法〕ここで、図1に示す露光
装置で採用される照明方法について説明しておく。この
照明方法では、照明光学系の瞳面、又はその共役面若し
くはその近傍の面内を通る照明光ILを、照明光学系I
Sの光軸AXから所定量だけ偏心した位置に中心を有す
る少なくとも2つの局所領域に規定することによって、
レチクルRに照射される複数の照明光ILを所定の方向
にレチクルパターンの微細度に応じた角度だけ光軸AX
に対して対称的に傾け得るようになっている(以下、こ
のような照明法を傾斜照明法と呼ぶ)。例えば図2に示
すフライアイレンズ群7b、7c、7dがこの傾斜照明
法に対応している。なお、フライアイレンズ群7bは、
照明光学系ISの光軸AXの周りに対称で均一な通常の
照明法に対応する。
【0039】なお、露光装置で使用するレチクルパター
ンの微細度(線幅、ピッチ)や方向性は一種類に特定さ
れるものではないため、本実施形態で使用する露光装置
の照明光学系ISの瞳面において照明光ILが通過する
局所領域の中心位置は、パターンの種類に応じて可変で
あることが望ましい。つまり、これはレチクルRへの照
明光ILの入射方向や入射角の最適値がレチクルパター
ンの描かれた方向や幅、ピッチによって決定されるから
である。さらに、図2に示した複数のフライアイレンズ
群7a〜7dの各々において、その射出端の面積は、各
フライアイレンズ群7a〜7dを透過する照明光ILの
レチクルRに対する開口数と投影光学系PLのレチクル
側開口数NARとの比、いわゆるσ値が0.1〜0.3
程度になるように設定することが望ましい。なお、照明
条件を変更する、すなわち照明光学系ISの瞳面での光
量分布を変化させるための構成は、図2のタレット板7
fに限られるものではなく、例えば図1の可変開口絞り
8の開口部の形状を変更することもできる。さらに、σ
値を変更するため、例えば図1の集光光学系6をズーム
レンズ系としてもよい。
【0040】次に、各照明条件のもとでの投影光学系P
Lの瞳面近傍における光量分布について説明する。ここ
で、投影光学系PLの露光フィールドの全域にわたって
レチクルR上にパターンがほぼ均一に形成されている場
合、投影光学系PLを構成する複数のレンズエレメント
のうち、レチクルR、或いはウェハWの近くのレンズエ
レメントでは、照明条件に関係なく照明光がその全面に
わたってほぼ均一に通過することになる。これに対し
て、投影光学系PLの瞳面Epの付近では照明条件毎に
その照度分布が異なる。このため、瞳面Ep近傍のレン
ズエレメントで生じる温度分布も照明条件毎に異なる。
特に瞳面近傍では照明光ILが集中して通過するため、
照明条件毎に異なる照度(温度)分布となり、結像特性
に与える影響も大きいと言える。実際にパターン露光を
行うときは、レチクルの種類(例えば通常レチクルや位
相シフトレチクル)やパターン線幅、形状、及び周期性
等に対応して、これらに見合った最適な照明条件、すな
わちσ値や投影光学系PLのレチクル側及びウェハ側開
口数NAR、NAWを、ターレット板7f、可変開口絞り
8、32を駆動することにより設定することになる。
【0041】〔3.結像特性の補正方法〕ここで、第1
群レンズエレメント20の駆動量をx1、第2群レンズ
エレメント21、22の駆動量をx2、焦点検出系3
0、31に対して与える電気的又は光学的なオフセット
量(投影光学系PLに対するウェハWの移動量に対応す
る)をx3、レチクルRの駆動量をx4とすると、投影倍
率M、像面湾曲C、及び焦点位置Fの各変化量ΔM、Δ
C、ΔFの各々は、次式で表される。 ΔM=CM1×x1+CM2×x2…(1) ΔC=CC1×x1+CC2×x2…(2) ΔD=CD4×x4…(3) ΔF=CF1×x1+CF2×x2+x3+CF4×x4…(4) ここで、CM1、CM2、CC1、CC2、CF1、C
F2は、各変化量ΔM、ΔC、ΔD、ΔFの駆動量
1、x2に対する変化率を表す定数であり、CD4、C
F4は各変化量ΔD、ΔFのレチクルRの駆動量x4
対する変化率を表す定数である。
【0042】以上のことから、数式(1)、(2)、
(3)、(4)において駆動量x1〜x4を設定すること
によって、変化量ΔM、ΔC、ΔD、ΔFを任意に補正
することができる。なお、ここでは4種類の結像特性を
同時に補正する場合について述べたが、投影光学系の結
像特性のうち照明光吸収による結像特性の変化量が無視
し得る程度のものであれば、上記補正を行う必要がな
く、また本実施形態で述べた4種類以外の結像特性が大
きく変化する場合には、その結像特性についての補正を
行う必要がある。また、像面湾曲の変化量を許容値以下
に補正すると、これに伴って非点収差の変化量も許容値
以下に補正されるので、本実施形態では特別に非点収差
の補正を行わないものとする。
【0043】また、本実施形態では、移動可能なレンズ
エレメントを2群としたが、3群以上としても良く、こ
の場合には、種々の形状歪み(台形、菱形等のディスト
ーション)、及び像面湾曲(非点収差)にも対応可能と
なる。このような結象特性補正機構を採用することによ
って、照明光ILの吸収による投影光学系PLの結像特
性の変動に対してより十分に対応することができるよう
になる。
【0044】〔4.結像特性の経時的変化〕次に、投影
光学系PLの結像特性の経時的変化量の計算方法につい
て説明する。この経時的変化量を見積もることで、結像
特性の補正が可能になる。なお、本実施形態では、投影
倍率、像面湾曲、ディストーション、焦点位置等の結像
特性について説明してきたが、ここでは投影倍率を例に
挙げて説明を行うものとする。また、本実施形態では、
照明条件として照明光学系ISのσ値を変更する場合に
ついて説明するものとする。
【0045】投影光学系PLの投影倍率の変化量ΔM
は、1次遅れ系として、投影光学系PLに吸収される熱
量と投影光学系PLから放出される熱量とのつりあい関
係から飽和特性ΔM0(1−exp(t/τ))として
表現される。ここで、ΔM0は最終的な投影倍率の変化
量を表し、τは時定数を表し、tは照射開始からの時間
を表す。ここで、投影光学系PLへの照射エネルギーを
Eとして、比率ΔM0/Eと時定数τとは、投影光学系
PLに固有の値であるから、倍率の変化量ΔMは、比率
ΔM0/Eと時定数τとによって決定できる。ただし、
投影光学系PLの構造が複雑であるため、厳密には上記
のような単純な飽和特性ではなく、いくつかの1次遅れ
系の和として表される場合もあるが、本実施形態では説
明を簡単にするため、単純な変化特性を示す場合につい
て説明する。
【0046】図1においてレチクルRの交換時にステー
ジ17を駆動して光電センサ33を投影光学系PLの光
軸AX位置まで移動し、投影光学系PLに入射する照明
光ILの光量を測定する。次に、主制御装置MCは、実
際に投影光学系PLに照明光ILを照射しつつ投影倍率
を測定することによって予め求めておいた比率ΔM/
E、時定数τと、光電センサ33にて検出される照射エ
ネルギー及びシャッター3の開閉時間とに基づいて、逐
次投影倍率の変化量を算出する。
【0047】ここで、上述した如く照明光学系のσ値が
変化すると、投影光学系PLの瞳面Ep近傍のレンズエ
レメントにおける照明光ILの光量分布が変化する。例
えばσ値が小さいときは、照射エネルギーが瞳中心に集
中して中央部の温度が高くなり、レンズエレメントが中
央部付近で大きく熱変形すると考えられる。このため、
総照射エネルギー量が同じであっても、σ値が小さいと
きの方が比率ΔM/Eが大きくなると考えられる。一
方、σ値が小さいときは、照明光ILの照射を中断する
と、レンズエレメントの温度が比較的急に下がると考え
られる。したがって、σ値が小さいときの方が時定数τ
が小さくなると考えられる。以上のことから、σ値の変
化に伴って、比率ΔM/E及び時定数τもともに変化す
ることがわかる。
【0048】以上の説明ではσ値を変更する場合を例に
挙げていたが、他の照明条件(輪帯照明、複数傾斜照明
等)についても同様に考えることができる。また、位相
シフトレチクルを用いる場合においても、レチクルパタ
ーンからの回折光が投影光学系に対して入射する角度が
通常のレチクルと異なるため、同様に結像特性が変化す
るものと考えることができる。
【0049】本実施形態の場合、結像特性の変化を結象
特性補正機構である駆動素子25、27、29や駆動素
子制御部53によって補償している。この際、補正を行
うべき項目(焦点位置、投影倍率、諸収差等)のうち、
結像パターン(レチクルパターンの投影像)に対する影
響が大きいものの中から1つか2つ程度選択して(例え
ば、倍率の変化量ΔM等)、簡易で効率的な補正を行う
こととしている。
【0050】〔5.露光動作の禁止等〕次に、照明光の
入射に伴って投影光学系PLに蓄積される熱蓄積量に応
じて露光動作を禁止する基準について説明する。
【0051】本実施形態では、上記説明のような結像特
性の補正処理を行っているか否かにかかわらず、露光装
置を連続的に使用する際に実用上最も問題となる結像特
性に注目する。ここでは、その結像特性として例えばコ
マ収差を考える。照明光吸収による投影光学系PLの熱
蓄積量に対応したコマ収差の変化特性は、先に述べた投
影倍率と同様に1次遅れ系、又は1次遅れ系の和として
表されるものである。したがって、予め実験又はシミュ
レーションにて求めたコマ収差の変化特性のモデルを、
主制御装置MC(不図示のメモリ)内に格納しておけ
ば、投影光学系の熱蓄積量を逐次計算することにより、
この熱蓄積量によるコマ収差の変化量を求めことができ
る。これにより、この計算値とコマ収差(変化量)の許
容限界値とを比較することによって、露光動作を中断す
べきか否かを判断することが可能となる。
【0052】例えば、ある時刻においてコマ収差の変化
量ΔGが警戒値GL2を越えており、このまま露光動作
を続行すると、変化量ΔGが限界値GL1を越えてしま
おそれがあるものとする。この場合、次ウェハWへの露
光動作を開始する前に変化量ΔGと警戒値GL2とを比
較し、この比較結果から露光動作を中断して変化量ΔG
が警戒値GL2以下となるまで露光動作を停止し続け
る。そして、変化量ΔGが警戒値GL2となった時点で
露光動作を再開することにより、常に変化量ΔGが限界
値GL1以下に維持される、すなわちコマ収差による結
像パターンの劣化が所定の許容範囲内に抑えられた状態
で露光が行われることになる。
【0053】上記方法によれば、停止時間が生じるため
に単位時間当たりのウェハ処理枚数が減り、装置の生産
性(スループット)が低下し得るが、結像特性の劣化に
よる不良品の発生を低減でき、歩留りの低下を防止する
ことができる。ここでは、コマ収差を例に挙げて説明を
行ったが、上記方法を適用すべき結像特性の種類や数、
及びその変化量の許容限界値等については、結像パター
ンに与える影響の大小、スループット、歩留り等を考慮
して決定すれば良い。
【0054】ここで、照明条件が変化した場合、結像特
性(特に収差)の変化量及び変化特性(時定数)も変化
する。したがって、変化量を許容限界値以下に抑えるよ
うに露光動作を中断すべきか否かの基準となる結像特
性、すなわち「実用上最も問題となる結像特性」も照明
条件毎に異なり得る。
【0055】以上のことから、照明条件を変更したと
き、予めこの変更された照明条件のもとで「実用上最も
問題となる結像特性」として変化量を逐次計算する必要
がある結像特性を選択し、露光動作中はこの選択された
結像特性についてのみその変化量を逐次計算して許容限
界値との比較を行うようにする。また、上記の如く選択
した結像特性が、例えば結像特性の補正機構(図1の駆
動素子25、27、29及び駆動素子制御部53)によ
って変化量の補正が行われるものであるときは、新たに
別の計算を行って変化量を求める必要はなく、上記補正
機構で使用するために計算された変化量をそのまま許容
限界値との比較に用いるようにしても構わない。
【0056】以上の説明では照明条件の変更後十分に時
間が経過して、変更前の照明条件の影響が既に消えてい
る(すなわち、履歴として投影光学系に残っている熱蓄
積量がほぼ零となっている)ことを前提とし、この状態
で露光動作を開始するものとしていた。しかし、投影光
学系PLには、照明条件変更前の履歴が残っているた
め、厳密には、結像特性の変化量を照明条件変更前後の
2つの条件のもとでの各変化量の単純な和として表すこ
とができない。
【0057】そこで、照明条件変更のためにシャッター
を閉じて露光動作を停止した後、変更前の照明条件の影
響(履歴)が十分に小さくなるまでの所定時間、例えば
結像特性の変化量Δが一定のレベルMSに減少するまで
の間、露光動作を停止し続け、変化量Δが一定レベルM
Sとなった時点でシャッターを開き、変更後の照明条件
のもとで露光動作を開始する。この方法によれば、上記
の如き変更前の照明条件の履歴を排除することができ、
結像特性の変化量の許容限界値を変更後の照明条件に最
も見合った値に単純に切り換えるだけで、結像特性の変
化量を所定の許容範囲内に抑えることが可能となる。
【0058】一方、照明条件変更時に露光動作を停止せ
ず、変更後直ちに露光を開始する場合には、例えば照明
条件の組み合わせの各々について、照明条件変更前後の
投影光学系PLへの熱蓄積量(照射エネルギーに対応)
や照明条件変更時の露光停止時間等を考慮し、予め実験
若しくはシミュレーションにより、照明条件変更時の過
渡的状態における結像特性の変化量に対応した許容限界
値を演算にて厳密に求めてもよい。
【0059】〔6.結像特性補正機構の動作停止等〕以
上では、照明光ILの照射に起因する投影光学系PLの
結像特性の補正を説明した。しかしなら、投影光学系P
Lにおける蓄熱現象は、照明光ILだけに起因するもの
ではなく、厳密には、投影光学系PLやその周辺に組み
込まれた発熱体の影響を考慮しなければならない。特
に、高精度化の要求が高まり、結像特性補正機構である
駆動素子25、27、29自体からの発熱も無視できな
いものとなりつつある。駆動素子25、27、29自体
からの発熱を考慮した場合、露光処理中は、駆動素子2
5、27、29をサーボ駆動してレンズエレメント2
0、21、22とレチクルRとを目標位置に変位させ、
非露光処理中は、レンズエレメント20、21、22を
基準位置(イニシャライズ位置)に変位させた後、駆動
素子25、27、29のサーボ駆動を停止してレンズエ
レメント20、21、22とレチクルRとを基準位置に
固定することが考えられる。これにより、非露光処理中
における駆動素子25、27、29からの発熱量を低減
してかかる発熱が投影光学系Rの結像特性等に影響する
ことを防止することができる。
【0060】ここで、「露光処理中」とは、照明光IL
を投影光学系PLに入射させる露光動作(ショット露
光)時のほか、投影光学系PLに対するウェハWやレチ
クルWの相対的位置ずれを検出して位置合わせを行うア
ライメント時を含む。一方、「非露光処理中」とは、上
記のような場合を除くものであって、ウェハWやレチク
ルRのローディング時、露光装置のメンテナンスやキャ
リブレーション時等を意味する。
【0061】また、上記の非露光処理中におけるレンズ
エレメント20等の基準位置は、標準的使用状態で最適
な結像特性を示すように設定されており、露光装置の起
動時にイニシャル設定に関するパラメータとして主制御
装置MC側から受け取ったデータに基づいて駆動素子制
御装置53が算出する。このように,非露光処理中にレ
ンズエレメント20、21、22やレチクルRを基準位
置に移動させて固定しておけば、次に駆動素子25、2
7、29をサーボ駆動してレンズエレメント20、2
1、22やレチクルRを目標位置に変位させる際の時間
が短縮される。
【0062】なお、以上の説明では、非露光処理中は、
駆動素子25等のサーボ駆動を停止してレンズエレメン
ト20等をイニシャライズ位置に固定することとしてい
るが、レンズエレメント20等を固定する位置は、これ
らのイニシャライズ位置(通常は固定的であり、露光装
置の設置時やメンテナンス時以外には設定が変わらな
い)に限るものではない。例えば前回の露光と同一の照
明条件で次回の露光が行われる予定であれば、その間の
非露光処理中は、前回の露光開始直後におけるレンズエ
レメント20等の目標位置(固定値)、或いは前回の露
光終了直前のそれらの目標位置(固定値)に、レンズエ
レメントやレチクルを配置することも考えられる。
【0063】また、以上では非露光処理中に駆動素子2
5、27、29のサーボ駆動を停止するものとしたが、
駆動素子25、27、29のサーボ駆動による発熱量が
投影光学系PLの結像特性等に大きく影響しない場合も
ある。例えば、特定の照明条件で投影光学系PLに入射
する照明光の照射エネルギーが比較的大きい場合や周囲
に位置検出用のレーザ計測装置等がない場合、駆動素子
25、27、29のサーボ駆動による発熱量は、露光装
置の動作上の許容発熱量以下となっており無視すること
ができる。このような場合、非露光処理中であっても駆
動素子25、27、29をサーボ駆動する。この場合、
露光処理中と非露光処理中とで投影光学系PLの結像状
態を急激に変化させないので投影光学系PLの特性を安
定化させることができる。また、露光装置の動作上の許
容発熱量以下であっても、発熱量の変動が露光装置の動
作上の許容変動量を超える場合もあり、このような場合
に露光処理中及び非露光処理中のいずれであっても駆動
素子25、27、29をサーボ駆動し続ければ、露光装
置の動作を安定させることができる。
【0064】具体的に説明すると、露光装置の使用状況
や使用環境等に応じて、非露光処理中は駆動素子25、
27、29のサーボ駆動を停止する第1動作モードと、
非露光処理中であっても駆動素子25、27、29のサ
ーボ駆動を維持する第2動作モードとを適宜選択するこ
とができるようにする。第1及び第2動作モードのいず
れを選択するかは、以下の基準によるものとする。すな
わち、非露光処理中における駆動素子25、27、29
からの発熱量が大きく投影光学系PLの結像特性等への
影響が無視できないような場合は第1動作モードを採用
し、非露光処理中における駆動素子25、27、29か
らの発熱量が大きくなく投影光学系PLの結像特性等へ
の影響が無視できるような場合や、サーボ駆動による発
熱量が露光装置の動作上の許容発熱量以下の場合、露光
装置の動作上の許容発熱量以下であっても、発熱量の変
動が露光装置の動作上の許容変動量を超える場合もあ
り、第2動作モードを選択する。
【0065】また、非露光処理中に駆動素子25、2
7、29のサーボ駆動を停止する場合、これに代えて、
駆動素子25、27、29のサーボ駆動の際の目標位置
の更新時間間隔を大きくとってレスポンスを遅くするこ
ともできる。この場合、駆動素子25、27、29に印
加する電圧の変化の周期が長くなって発熱量も低下す
る。ただし、駆動素子25、27、29の変位が遅いの
でレンズエレメント20、21、22やレチクルRを目
標位置の変化に正確に追従させて移動させることができ
なくなることも考えられるが、露光処理の開始直前に駆
動素子25、27、29のレスポンスを早くすることに
より、迅速にレンズエレメント20等を目標位置に移動
させ得る。
【0066】露光ショットとアライメントがほぼ連続す
る場合、両者を一体として露光処理中として、駆動素子
25、27、29のサーボ駆動を継続する。露光ショッ
トとアライメントの間に別の処理等が介在する場合、そ
の時間の割合が大きければ、駆動素子25、27、29
のサーボ駆動を一時的に中断する。
【0067】〔7.露光装置の動作の概要〕次に、主制
御装置MC内部での処理の一例を図4に示すフローチャ
ートを参照して説明する。
【0068】ここでは、同一レチクルRに対しては照明
条件を変更せず、さらに同一ウェハを露光している間は
レチクル交換を行わない例について述べる。
【0069】まず、ステップS101において、主制御
装置MCがレチクルホルダ14上にレチクルが載置され
ているか否かを確認し、オペレータによるキーボード5
1からの入力情報、或いは予め入力されているプログラ
ム等に基づき、レチクルホルダ14上にレチクルRが載
置されていない場合には直ちにレチクルをローディング
し、レチクルRが載置されている場合には別のレチクル
Rをレチクルホルダ14にローディングするか否かを判
断する。ここではレチクル交換を行うものとして、次の
ステップS102に進む。
【0070】ステップS102において、主制御装置M
Cは、露光装置の状態、すわなち照明条件が通常照明、
複数傾斜照明等のいずれに設定されているか、さらに照
明光学系のσ値、投影光学系PLの開口数、及び可変視
野絞り10の開口形状・位置等を確認する。これは、駆
動系54、可変開口絞り8、32、或いは可変視野絞り
10等の設定状態を認識することにより行われる。
【0071】次のステップS103では、新たにレチク
ルホルダ14にローディングされるレチクルRのバーコ
ードBCを読み込む。そして、主制御装置MCは、バー
コードBC(レチクルの名称)に対応した動作パラメー
タをメモリから読み出す。この結果、レチクルの種類
(通常レチクル、位相シフトレチクル)やそのパターン
の微細度、周期性等に最も見合った(最適な)照明条
件、すなわち通常照明、複数傾斜照明のいずれを用いる
か、複数傾斜照明ではフライアイレンズ群の数、及びそ
の位置等の条件、また照明光学系ISのσ値、投影光学
系PLの開口数、及び可変開口絞り10の開口形状・位
置等が認識される。
【0072】次のステップS104では、主制御装置M
Cが、ステップS103で読み出した照明条件に基づい
て保持部材7、可変開口絞り8、32、及び可変開口絞
り10等を駆動し、レチクルR及びそのパターンに最適
な照明条件を設定する。このステップS104では、先
のステップS102で確認した照明条件と異なる条件の
みについてその変更を行えば良く、照明条件変更が全く
不要であったら直ちにステップS105に進む。
【0073】ここで、上述の如く照明条件の変更を行っ
て、例えば通常照明(フライアイレンズ群7a)から複
数傾斜照明(フライアイレンズ群7d)へ変更した場
合、投影光学系PLでは照明光ILの通過領域が照明条
件変更前後で全く異なる。このため、投影光学系PLの
結像特性を補正する際の目標値の算出方法が変更され
る。つまり、変更された照明条件のもとで投影光学系P
Lの投影倍率や各種収差(ディストーション、像面湾
曲、非点収差、コマ収差、球面収差等)が新たに設定さ
れた許容範囲内となるように、結像特性補正機構である
駆動素子25、27、29や駆動素子制御装置53の動
作を制御する。
【0074】次のステップS105では、主制御装置M
CがレチクルRの種類及びその照明条件のもとで着目す
べき結像特性、すわなち「実用上最も問題となる結像特
性」を決定する。さらに、上記の如く変化量の許容限界
値を設定すべき計算対象となる結像特性(以下、着目結
像特性と呼ぶ)が決定されると、新たな照明条件のもと
での着目結像特性の変化量、及び変化特性もメモリから
読み出し、演算部で当該特性の変化量を逐次計算できる
ように設定する(ステップS105)。
【0075】次のステップS107では、露光すべきレ
チクルRのパターン情報(線幅やパターン面内での密度
分布等)もメモリから読み出し、先に設定された着目結
像特性の変化量の許容限界値を決定する(ステップS1
06)。以上により主制御装置MCでの各種条件の設定
が完了する。
【0076】次のステップS108では、主制御装置M
Cが照明条件を変更したか否かを判断する(ステップS
107)。ここでは新たなレチクルRのもとでメモリか
ら読み出された照明条件が先のステップS102で確認
された条件と異なりその変更を行ったものとして、次の
ステップS108に進む。なお、ステップS107で照
明条件が変更されていないと判断されると、直ちにステ
ップS110に進む。
【0077】ステップS108では、変更前の照明条件
の履歴が投影光学系PLに残っているか否か、すなわち
上記履歴による投影光学系PLの結像特性の変化量がレ
ベルMS以下となっているか否かを判断する。ここでは
照明条件変更のため、露光動作が停止されており、これ
に伴って変化量も徐々に減少しているが、結像特性の変
化量の減衰計算は変更前の照明条件での演算パラメータ
(時定数等)に基づいて露光動作停止から継続して行わ
れている。したがって、主制御装置MCは、変化量の計
算値とレベルMSとを比較し、この計算値がレベルMS
下となっていたら、投影光学系PLに履歴は残っていな
い、すなわち変更後の照明条件のもとでの演算パラメー
タを用いて結像特性の変化量を逐次計算できるものと判
断して、次のステップS110に進む。
【0078】一方、投影光学系PLに履歴が残っている
と判断された場合にはステップS109に進み、一定時
間だけ待った後、ステップS108に戻って結像特性の
変化量がレベルMS以下となっているか否かを判断す
る。ここで履歴が残っていると判断されたら、再度ステ
ップS109に進み、以下ステップS108、S109
を繰り返し実行して、結像特性の変化量の計算値がレベ
ルMS以下となった時点でステップS110に進むよう
にする。
【0079】次のステップS110では、主制御装置M
Cが着目結像特性の変化量が許容限界値以下となってい
るか否かを判断する。この判断は、ステップS108と
全く同様に、常に逐次計算されている変化量と許容限界
値とを比較することにより行われ、変化量(計算値)が
許容限界値以下となっていたら、直ちにステップ112
に進み、ウェハWに対する露光処理を開始する。一方、
変化量が許容限界値を越えている場合にはステップS1
11に進み、ここで一定時間(例えば1秒程度)だけ待
った後、再度ステップS110に戻って変化量が許容限
界値以下となっているか否かを判断する。
【0080】以下、ステップS110、S111を繰り
返し実行し、変化量が許容限界値以下となった時点でス
テップS112に進むようにする。
【0081】ステップS112では、アライメントを行
って新たな照明条件のもとでレチクルRのパターンをウ
ェハWに順次露光していく。主制御装置MCは、露光処
理の終了後、次のウェハWに対する露光を行うか否かを
判断する(ステップS113)。ここでは1枚目のウェ
ハWの露光が終了しただけなので、次のステップS11
4に進み、ウェハ交換を実行する。
【0082】さらに、主制御装置MCは、次(2枚目)
のウェハWに対してレチクル交換を行うか否かを判断す
る(ステップS102)。ここでは同一レチクルRのパ
ターンを露光するものとしてステップS110に進む。
【0083】ステップS110では上記と全く同様に着
目結像特性の変化量と許容限界値とを比較し、変化量が
許容限界値以下となっていたら、ステップS112に進
んで2枚目のウェハWに対する露光を開始する。
【0084】以下、露光すべき全てのウェハに対する露
光が終了するまで、上記のシーケンスを繰り返し実行す
ることになる。この結果、常に高精度の結像特性のもと
でウェハに対するパターン露光を実行することが可能と
なる。なお、レチクル交換を行う場合には再度ステップ
S102〜S106を実行し、さらに照明条件を変更し
た場合にはステップS108、S109を行えば良い。
また、レチクル交換を行っても照明条件を変更しなけれ
ば、ステップS105、S106を実行する必要はな
い。
【0085】〔8.結像特性補正機構の具体的動作例〕
図5は、結像特性補正機構である駆動素子制御部53の
動作を説明する図である。この場合、駆動素子25、2
7、29自体からの発熱を考慮した動作モードで動作さ
せている。
【0086】まず、結像特性補正機構の起動処理を行う
(ステップS200)。具体的には、露光装置に電源を
投入すると、主制御装置MCとともに駆動素子制御部5
3が立ち上がる。駆動素子制御部53の上位プロセッサ
53aは、下位プロセッサ53bに対し駆動素子25、
27、29のイニシャル動作を要求する。下位プロセッ
サ53bは、その要求に応じてまずハードウェア環境を
自己診断する。自己診断の結果、問題がないと判断され
ると、駆動素子25、27、29であるピエゾ素子に最
大電圧を印加し、そのときのレチクルRやレンズエレメ
ント20、21、22の位置(最伸位置)を容量型変位
センサ25aで検出する。次に、駆動素子25、27、
29であるピエゾ素子に零電圧を印加し、そのときのレ
チクルやレンズエレメントの位置(最縮位置)を容量型
変位センサ25a等で検出する。次に、最伸位置と最縮
位置との差を計算して各駆動素子25、27、29のス
トロークを求める。このようにして求めたストロークが
基準値に達しない場合は、駆動素子25、27、29の
故障と判断して以後の処理を中止するとともに、このこ
とを主制御装置MCに伝達し、オペレータに警告を発す
る。
【0087】次に、上位プロセッサ53aが主制御装置
MCとの間で信号を受け渡して露光処理中か否かを判断
する(ステップS201)。ステップS201で露光処
理中と判断された場合、ステップS202で上位プロセ
ッサ53aが主制御装置MCから受け取った演算パラメ
ータに基づいてレンズエレメント21等の目標位置を算
出し、ステップS203で下位プロセッサ53bが駆動
素子25、27、29をサーボ駆動してレンズエレメン
ト20、21、22とレチクルRとの少なくとも1つを
目標位置に変位させる。次に、ステップS204で、露
光処理が終了した否かを判断し、露光処理が終了してい
なければステップS202に戻る。ステップS204
で、露光処理が終了していると判断された場合、ステッ
プS205に進む。一方、ステップS201で非露光処
理中と判断された場合、ステップS212で主制御装置
MCから受け取った演算パラメータに基づいてレンズエ
レメント21等の基準位置を算出し、ステップS213
でレンズエレメント21等を基準位置に移動した後、駆
動素子25、27、29のサーボ駆動を停止してレンズ
エレメント20、21、22とレチクルRとを基準位置
にロックする。次に、ステップS205に進んで、主制
御装置MCとの間で信号を受け渡して駆動素子25、2
7、29の動作(サーボ駆動やロック)を維持するか否
かを判断する。ステップS205で、それらの動作を停
止しないと判断した場合、ステップS201に戻る。ス
テップS201で非露光処理中と判断された場合、以上
で説明したステップS201、S212、S213、S
205の動作を繰返す。ステップS205で、露光装置
の全動作を停止させるなど駆動素子25、27、29の
サーボ駆動やロックが不要となってこれを停止すると判
断した場合、処理を終了する。
【0088】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の露光装置によれば、制御装置が、露光処理中は、前記
補正装置をサーボ駆動して前記所定の光学要素を所定の
目標位置に変位させ、非露光処理中は、前記補正装置の
サーボ駆動を停止させるので、非露光処理中における補
正装置からの発熱量を低減してかかる発熱が投影光学系
の結像特性や投影光学系の周囲の計測装置の精度等に影
響することを防止することができる。
【0089】また、別の態様による露光装置によれば、
制御装置が、露光処理中に前記補正装置をサーボ駆動し
て前記所定の光学要素を所定の目標位置に変位させると
ともに非露光処理中に前記補正装置のサーボ駆動を停止
する第1動作モードと、前記露光処理中及び非露光処理
中ともに前記補正装置をサーボ駆動して前記所定の光学
要素を所定の目標位置に変位させる第2動作モードとを
選択的に切替えるので、非露光処理中における補正装置
からの発熱量が大きく投影光学系の結像特性等への影響
が無視できないような場合は前記補正装置を第1動作モ
ードで動作させ、非露光処理中における補正装置からの
発熱量が大きくなく投影光学系の結像特性への影響が無
視できるような場合は前記補正装置を第2動作モードで
動作させることができる。
【0090】また、本発明の好ましい態様によれば、前
記制御装置が、前記補正装置のサーボ駆動を停止した際
に、前記所定の光学要素を所定の基準位置に保持するの
で、前記照明光学系の照明条件がほぼ変化しなければ、
次に前記補正装置をサーボ駆動して前記所定の光学要素
を所定の目標位置に変位させる際の時間が短縮される。
【0091】また、本発明の好ましい態様によれば、前
記制御装置が前記補正装置をサーボ駆動する際の発熱量
が所定の許容発熱量を超えるおそれがある場合、前記第
1動作モードを選択するので、結像光学系の結像特性等
を一定の水準に維持することができる。
【0092】また、本発明の好ましい態様によれば、前
記制御装置が前記補正装置をサーボ駆動する際の発熱変
動量が所定の許容変動量を超えるおそれがある場合、前
記第2動作モードを選択するので、結像光学系の結像特
性等を安定させることができる。
【0093】また、本発明の好ましい態様によれば、前
記制御装置が前記照明光学系による照明条件を変更した
際に、前記第1及び第2動作モードの切り替えを判断す
るので、前記照明光学系による照明条件の変更に応じて
必要な結像特性等を維持し得る露光装置を提供すること
ができる。
【0094】また、本発明の露光方法によれば、露光処
理中は、前記結像光学系を構成する所定の光学要素を目
標位置に変位させて結像特性を補正し、非露光処理中
は、前記所定の光学要素の変位を停止させるので、非露
光処理中における結像特性の補正に起因する発熱量を低
減してかかる発熱が投影光学系の結像特性等に影響する
ことを防止することができる。
【0095】また、別の態様による露光方法によれば、
露光処理中に前記結像光学系を構成する所定の光学要素
を目標位置に変位させて結像特性を補正するとともに非
露光処理中に前記所定の光学要素の変位を停止させる第
1動作モードと、前記露光処理中及び非露光処理中とも
に前記所定の光学要素を目標位置に変位させて結像特性
を補正する第2動作モードとを選択的に切替えて実行す
るので、非露光処理中における結像特性の補正に起因す
る発熱量が大きく投影光学系の結像特性等への影響が無
視できないような場合は前記補正装置を第1動作モード
で動作させ、非露光処理中における結像特性の補正に起
因する発熱量が大きくなく投影光学系の結像特性等への
影響が無視できるような場合は前記補正装置を第2動作
モードで動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である露光装置の概略的な
構成を示す図である。
【図2】複数のフライアイレンズ群を備える交換機構の
構成を示す図である。
【図3】投影光学系のレンズエレメントを駆動するため
の機構を説明する図である。
【図4】投影光学系の結像特性の制御動作の一例を示す
フローチャートである。
【図5】投影光学系の結像特性の制御動作の一例を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
20 第1群レンズエレメント 21、22 第2群レンズエレメント 25、27、29 駆動素子 33 照射量モニタ 53 駆動素子御装部 IS 照明光学系 MC 主制御装置 OS 光源装置 R レチクル RS レチクルステージ装置 PL 投影光学系 W ウェハ WS ウェハステージ装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源からの照明光をマスクパターンに照
    射する照明光学系と、前記マスクパターンの像を感光基
    板に結像投影する結像光学系と、当該結像光学系を構成
    する所定の光学要素を変位させて結像特性を補正する補
    正装置とを備える露光装置であって、 露光処理中は、前記補正装置をサーボ駆動して前記所定
    の光学要素を所定の目標位置に変位させ、非露光処理中
    は、前記補正装置のサーボ駆動を停止させる制御装置を
    備えることを特徴とする露光装置。
  2. 【請求項2】 光源からの照明光をマスクパターンに照
    射する照明光学系と、前記マスクパターンの像を感光基
    板に結像投影する結像光学系と、当該結像光学系を構成
    する所定の光学要素を変位させて結像特性を補正する補
    正装置とを備える露光装置であって、 露光処理中に前記補正装置をサーボ駆動して前記所定の
    光学要素を所定の目標位置に変位させるとともに非露光
    処理中に前記補正装置のサーボ駆動を停止する第1動作
    モードと、前記露光処理中及び非露光処理中ともに前記
    補正装置をサーボ駆動して前記所定の光学要素を所定の
    目標位置に変位させる第2動作モードとを選択的に切替
    える制御装置を備えることを特徴とする露光装置。
  3. 【請求項3】 前記制御装置は、前記補正装置のサーボ
    駆動を停止した際に、前記所定の光学要素を所定の基準
    位置に保持することを特徴とする請求項1及び請求項2
    のいずれか記載の露光装置。
  4. 【請求項4】 前記制御装置は、前記補正装置をサーボ
    駆動する際の発熱量が所定の許容発熱量を超えるおそれ
    がある場合、前記第1動作モードを選択することを特徴
    とする請求項2記載の露光装置。
  5. 【請求項5】 前記制御装置は、前記補正装置をサーボ
    駆動する際の発熱変動量が所定の許容変動量を超えるお
    それがある場合、前記第2動作モードを選択することを
    特徴とする請求項2記載の露光装置。
  6. 【請求項6】 前記制御装置は、前記照明光学系による
    照明条件を変更した際に、前記第1及び第2動作モード
    の切り替えを判断することを特徴とする請求項1記載の
    露光装置。
  7. 【請求項7】 結像光学系の結像特性を補正しつつ、当
    該結像光学系を介してマスクパターンの像を感光基板に
    転写する露光方法であって、 露光処理中は、前記結像光学系を構成する所定の光学要
    素を目標位置に変位させて結像特性を補正し、非露光処
    理中は、前記所定の光学要素の変位を停止させることを
    特徴とする露光方法。
  8. 【請求項8】 結像光学系の結像特性を補正しつつ、当
    該結像光学系を介してマスクパターンの像を感光基板に
    転写する露光方法であって、 露光処理中に前記結像光学系を構成する所定の光学要素
    を目標位置に変位させて結像特性を補正するとともに非
    露光処理中に前記所定の光学要素の変位を停止させる第
    1動作モードと、前記露光処理中及び非露光処理中とも
    に前記所定の光学要素を目標位置に変位させて結像特性
    を補正する第2動作モードとを選択的に切替えて実行す
    ることを特徴とする露光方法。
JP10078552A 1998-03-12 1998-03-12 露光装置及び方法 Withdrawn JPH11260712A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10078552A JPH11260712A (ja) 1998-03-12 1998-03-12 露光装置及び方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10078552A JPH11260712A (ja) 1998-03-12 1998-03-12 露光装置及び方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11260712A true JPH11260712A (ja) 1999-09-24

Family

ID=13665093

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10078552A Withdrawn JPH11260712A (ja) 1998-03-12 1998-03-12 露光装置及び方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11260712A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004266264A (ja) * 2003-02-13 2004-09-24 Canon Inc 光学系、露光装置、デバイス製造方法
JP2005354050A (ja) * 2004-05-27 2005-12-22 Asml Netherlands Bv 光学位置評価装置および方法
JP2006100568A (ja) * 2004-09-29 2006-04-13 Nikon Corp 走査型投影露光装置及びマイクロデバイスの製造方法
JP2013187539A (ja) * 2012-03-07 2013-09-19 Asml Netherlands Bv リソグラフィ方法および装置
JP2014130297A (ja) * 2012-12-29 2014-07-10 Cerma Precision Inc 投影光学系、露光装置、スキャン露光装置及び表示パネルの製造方法
JP2020204739A (ja) * 2019-06-18 2020-12-24 キヤノン株式会社 露光装置、および物品製造方法

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004266264A (ja) * 2003-02-13 2004-09-24 Canon Inc 光学系、露光装置、デバイス製造方法
JP2005354050A (ja) * 2004-05-27 2005-12-22 Asml Netherlands Bv 光学位置評価装置および方法
US7477403B2 (en) 2004-05-27 2009-01-13 Asml Netherlands B.V. Optical position assessment apparatus and method
JP2006100568A (ja) * 2004-09-29 2006-04-13 Nikon Corp 走査型投影露光装置及びマイクロデバイスの製造方法
JP2013187539A (ja) * 2012-03-07 2013-09-19 Asml Netherlands Bv リソグラフィ方法および装置
JP2015062256A (ja) * 2012-03-07 2015-04-02 エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. リソグラフィ方法および装置
US9304411B2 (en) 2012-03-07 2016-04-05 Asml Netherlands B.V. Lithographic method and apparatus
US9791787B2 (en) 2012-03-07 2017-10-17 Asml Netherlands B.V. Lithographic method and apparatus
US9904180B2 (en) 2012-03-07 2018-02-27 Asml Netherlands B.V. Lithographic method and apparatus
JP2018116300A (ja) * 2012-03-07 2018-07-26 エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. リソグラフィ方法および装置
JP2014130297A (ja) * 2012-12-29 2014-07-10 Cerma Precision Inc 投影光学系、露光装置、スキャン露光装置及び表示パネルの製造方法
JP2020204739A (ja) * 2019-06-18 2020-12-24 キヤノン株式会社 露光装置、および物品製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3395280B2 (ja) 投影露光装置及び方法
US5789734A (en) Exposure apparatus that compensates for spherical aberration of an image forming device
US6914665B2 (en) Exposure apparatus, exposure method, and device manufacturing method
US6563565B2 (en) Apparatus and method for projection exposure
JPH06267825A (ja) 投影露光装置
JP6571233B2 (ja) リソグラフィ方法および装置
WO2005022614A1 (ja) 露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法
US7385672B2 (en) Exposure apparatus and method
JP3218478B2 (ja) 投影露光装置及び方法
JPH05144701A (ja) 投影露光装置及びそれを用いた半導体素子の製造方法
JPH07220988A (ja) 投影露光方法及び装置及びこれを用いたデバイス製造方法
US7397535B2 (en) Lithographic apparatus and device manufacturing method
US9229312B2 (en) Exposure apparatus, measurement method, stabilization method, and device fabrication method
JPH09115800A (ja) 露光装置
JPH11260712A (ja) 露光装置及び方法
WO2018134010A1 (en) Lithographic apparatus and method
JPH0784357A (ja) 露光マスクおよび投影露光方法
JP3414763B2 (ja) 投影露光装置及び方法、並びに回路素子形成方法
JP5037550B2 (ja) リソグラフィ装置
US8659740B2 (en) Drive error compensation for projection optics
JPH0982599A (ja) 投影露光装置
JPH10177950A (ja) ステージ装置及び投影光学装置
JP3282222B2 (ja) 投影光学装置、及び該装置を用いる素子製造方法
JPH05335205A (ja) 露光装置
JPH09153444A (ja) X線投影露光装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050310

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20060628