JPH1122746A - 変速機用同期装置 - Google Patents

変速機用同期装置

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JPH1122746A
JPH1122746A JP21692297A JP21692297A JPH1122746A JP H1122746 A JPH1122746 A JP H1122746A JP 21692297 A JP21692297 A JP 21692297A JP 21692297 A JP21692297 A JP 21692297A JP H1122746 A JPH1122746 A JP H1122746A
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JP
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sleeve
lever member
ring
hub
lever
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JP21692297A
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Kazumi Hiraiwa
一美 平岩
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KYOWA GOKIN KK
Original Assignee
KYOWA GOKIN KK
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D23/00Details of mechanically-actuated clutches not specific for one distinct type
    • F16D23/02Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches
    • F16D23/04Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches with an additional friction clutch
    • F16D23/06Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches with an additional friction clutch and a blocking mechanism preventing the engagement of the main clutch prior to synchronisation
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D23/00Details of mechanically-actuated clutches not specific for one distinct type
    • F16D23/02Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches
    • F16D23/04Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches with an additional friction clutch
    • F16D23/06Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches with an additional friction clutch and a blocking mechanism preventing the engagement of the main clutch prior to synchronisation
    • F16D2023/0618Details of blocking mechanism comprising a helical spring loaded element, e.g. ball

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シフト操作力を倍力して同期可能な車両用同期
装置において、レバー部材に作用する遠心力によりシフ
ト操作力が大きくなって操作フィーリングが悪化するの
を防ぐ。 【解決手段】同期リング40に半径方向外側突出する突
起40−1、40−2、40−3、40−4を設け、こ
れら突起の周方向端面にてこ作用をするレバー部材5
0、52に形成した軸方向の突起部50−10、50−
11、52−10、52−11を係合させて、レバー部
材50、52が遠心力で所定以上半径方向外側へ広がる
のを阻止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スリーブの押圧力
を倍力して同期可能な車両用変速機に用いる同期装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来からよく知られている車両用変速機
の同期装置としては、たとえばナツメ社から1995年
7月15日に発行された青山元男著「カー・メカニズム
・マニュアル[ベーシック編]」の102ページに記載
されたキー式(ボルグワーナー式ともいう)同期装置等
が知られている。
【0003】このキー式同期装置では、同期は以下のよ
うにして実行される。すなわち、シフトレバー操作によ
りシフトフォークを介してスリーブをキーとともに被同
期歯車方向へ移動させ、キーが同期リング内周の摩擦面
を被同期歯車に一体形成したコーン部摩擦面に接触する
まで押す。同期リングが被同期歯車のコーン部に接触す
ると、同期リングはキー溝の隙間分だけ回転してスリー
ブのチャンファと同期リングのチャンファが相対するイ
ンデックス状態となる。その後、さらにスリーブを移動
すると、キーは同期リングに当たってそれ以上進まずス
リーブ内面の溝とキーの突起との係合とが外れ上記両チ
ャンファ同士が接触して同期リングが被同期歯車の摩擦
面を押しつけられることで、摩擦トルクが発生しスリー
ブと被同期歯車間の同期が行われる。同期終了で摩擦ト
ルクが消滅しスリーブが同期リングを押し分けてさらに
移動し被同期歯車のスプラインと噛み合って変速が終了
する。このキー式同期装置は、操作性、耐久性、組み付
け作業性に優れていることから現在最も多く採用されて
いるタイプの同期装置となっている。
【0004】しかしながら、上記キー式同期装置では、
スリーブの力をそのまま同期リングに伝える構造であ
り、かつチャンファの角度やコーン部のテーパ角度の設
定可能な範囲に限度があったことがら、同期装置の径を
拡大することなくシフトレバーの操作力を軽減するこ
と、あるいはより小さな摩擦係数の摩擦材を使用して同
等の同期容量を得れるようにすることは、難しかった。
そこで、本発明者は、簡単な構成でスリーブの押圧力を
倍力して同期リングへ伝達できる倍力機構を備えた同期
装置を発明し、特願平08−079723号にて出願し
た。この倍力機構は、スリーブを支持しながらこれにス
プライン嵌合する軸を持つハブと、同期リングの間に少
なくとも2個のレバー部材を設けて、シフト時にこのレ
バー部材の半径方向内側部分を上記同期リングの突起に
当て、半径方向外側部分をスリーブにテーパー面を介し
て当てて、レバー部材におけるこれらの当接部分の途中
部分を同期リング後面に当接可能に構成することで、ス
リーブの移動により同期リングの突起に当たる部分を支
点とするレバー部材によるてこ機能を発揮し、スリーブ
の押圧力を拡大して同期リング後面に伝える。このよう
に本発明者による同期装置では、キー式同期装置に比
べ、半径方向寸法を増すことなく、シフトレバー操作力
に対する同期リング押圧力を拡大することで、シフトレ
バー操作力の軽減、あるいは摩擦材の選択範囲を広げ、
同期能力の向上を図ることが可能になった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記本発明者による同
期装置では、上記のように優れた性能を得ることが可能
となったが、同期終了後にスリーブを移動させてクラッ
チギヤと噛み合わせる際、レバー部材に作用する遠心力
によりレバー部材が半径方向外側へ広がるようになる。
この結果、遠心力の分レバー部材の上記移動に要する操
作力が大きくなってシフトフィーリングを悪化させてい
た。この現象は、高速回転部位に適用したとき、より顕
著になる。そこで、本発明では、さらに上記本発明者に
よる同期装置を改善して、スリーブ移動に要する操作力
を低減できるようにして、シフト操作のフィーリングの
向上を図ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の本発明の変速機用同期装置では、
回転しながら動力を伝える軸と、この軸に固定されて半
径外側に延びるハブと、このハブの外周にスプライン嵌
合により軸方向移動可能に支持されかつ前記軸と一体回
転するカップリングスリーブと、前記軸と同軸上で回転
しカップリングスリーブがこの軸方向移動により選択的
にスプライン嵌合可能なクラッチギヤ及び同期のための
摩擦面を有するコーン部を前記ハブ側部分に一体的に設
けた変速ギヤと、前記カップリングスリーブの前記クラ
ッチギヤへ向かう移動を所定の条件が成立するまでは規
制して前記カップリングスリーブと前記クラッチギヤと
の噛み合いを阻止する移動規制機構と、前記変速ギヤの
コーン部摩擦面に押圧可能な摩擦面を形成したコーン部
を有し変速ギヤに対し相対回転可能な同期リングと、複
数のレバー部材を前記ハブと前記同期リングとの間に配
置してカップリングスリーブの変速ギヤへ向かう移動に
よる押圧力をてこ作用で倍力して同期リングに伝達する
倍力機構とを備えた変速機用同期装置において、前記同
期リングに前記レバー部材を係合させて、前記レバー部
材がこれに作用する遠心力にて半径方向外側に所定以上
広がるのを抑止するように構成したことを特徴とする。
【0007】また、請求項2に記載の本発明の変速機用
同期装置では、前記レバー部材の半径方向外側への広が
りを抑止するための同期リングとレバー部材との前記係
合は、前記同期リングとレバー部材との両部材のうちの
一方に設けた突起と他方に設けた突起との系合、あるい
は一方に設けた突起と他方に設けた切り欠きとの係合、
あるいは一方に設けた切り欠きと他方に設けた切り欠き
との係合として構成したことを特徴とする。
【0008】
【作用】請求項1に記載の同期装置にあっては、上記て
こ作用を発揮するレバー部材にこの回転による遠心力が
作用するが、この遠心力はレバー部材に対し半径方向外
側に作用する。同期完了後にカップリングスリーブでレ
バー部材を半径方向内側へ押し込むが、レバー部材と同
期リングとが遠心力によるレバーの所定以上の半径方向
外側の移動で当接することでレバー部材の半径方向外側
への移動を阻止しする。この阻止によりレバー部材の半
径位置を小さく保ち半径方向外側へ広がるのを阻止して
遠心力の増大、したがって操作力への影響を抑える。
【0009】請求項2に記載の同期装置にあっては、上
記遠心力によるレバー部材の半径方向外側への移動を抑
える部分を、前記同期リングとレバー部材との両部材の
うちの一方に設けた突起と他方に設けた突起との系合、
あるいは一方に設けた突起と他方に設けた切り欠きとの
係合、あるいは一方に設けた切り欠きと他方に設けた切
り欠きとを係合させる。この係合により、レバー部材が
遠心力により上記係合位置よりさらに半径方向外側へ広
がることはない。したがって、レバー部材に作用する遠
心力による操作力への影響を抑えることが可能になる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づき説明する。図1は、本発明の同期装置を示す。図
1において、10は軸、本例では出力軸であり、軸部1
0−2には軸受12を介して変速ギヤである2速ギヤ1
4を回転自在に支持する。2速ギヤ14には、外周に外
スプライン歯を有するクラッチギヤ16と外周に同期の
ための摩擦面を形成したコーン部18とを軸方向順に一
体に設けてある。出力軸10の軸部10−2の図中右隣
には外周スプライン部10−1を形成して半径方向外側
に延びるリング状のハブ22の内周スプライン22−1
と噛み合わせることで、ハブ22を出力軸10と一体回
転させるようにしてある。
【0011】ハブ22の外側部分には外周スプライン2
2−2(図1には現れず)を形成してあり、この外周ス
プラインにリング状のスリーブ28の内周スプライン2
8−2を噛み合わせてスリーブ28をハブ22で支持す
るとともに、スリーブ28をハブ22、出力軸10と常
時一体回転可能、かつハブ22に対し軸方向移動可能と
する。スリーブ28は、この外周に周方向のフォーク溝
28−1を形成して、この溝にはめ合わせた図示しない
シフトフォークにて軸方向移動可能とする一方、上記内
周スプライン28−2を、2速ギヤ14と一体のクラッ
チギヤ16と噛み合えるような歯の大きさ、形状、スプ
ライン径に設定しておくことで、シフトフォークによる
移動時にクラッチギヤ16とかみ合い可能にする。
【0012】ハブ22の周方向の複数箇所には切り欠き
22−3、22−4を設け、半径方向外側に向けた円筒
状のカラー70を配置する。カラー70は、軸方向に移
動可能で後述の同期リング40に当接してこれらを軸方
向に押圧可能とする。カラー70にはスプリング80を
内蔵し、これにより半径方向外側に同じく内蔵したボー
ル60をスリーブ28の内周側に形成した溝28−3に
向けて押し付ける。スリーブ28は、軸方向両側が斜面
となった溝28−3にボール60が嵌入する位置では、
内周スプライン28−2が後述の複数のレバー部材5
0、52のスプライン50−5、52−5やクラッチギ
ヤ16には噛み合わず、ボール60を半径方向内側に押
し込んで溝28−3がボール60の左側へ移動した位置
では、レバー部材50、52のスプライン50−5、5
2−5あるいはクラッチギヤ16に噛み合い可能として
おく。
【0013】クラッチギヤ16とハブ22との間には、
コーン部18にはめ合い可能な同期リング40を配置
し、この同期リングの内周には同期のための摩擦面を有
する内周コーン部40−5を形成して、これを2速ギヤ
14と一体のコーン部18の摩擦面に対向させる。同期
リング40は、図2、図3、に示すように、リング状を
しており、この外周上の180度離れた二つの対称位置
に、半径方向外側に突出させた係合部40−6、40−
7をそれぞれ設けてある。これらの係合部を同期リング
40の半径方向外側に重ね合わせて配置する後述の2つ
の半円状のレバー部材50、52の中央に位置する頭部
50−6、52−6の内周に設けた溝50−1、52−
1にはめ合わせることで、同期リング40とレバー部材
50、52との回転方向の位置決めを行う。すなわち、
これら両部材は、半径方向に重ね合わせられて軸方向に
少なくとも一部がオーバーラップした状態で回転方向に
一体回転する一方、軸方向及び半径方向には相対移動可
能、すなわち、レバー部材50、52が同期リング40
に対し傾くことができるようにしてある。
【0014】また、同期リング40には、この外周面で
上記2つの係合部40−6、40−7間に半径方向外側
に張り出す4つの突起40−1、40−2、40−3、
40−4を設ける。これらの突起は、これら突起同士の
間、突起と係合部の間に周方向の間隙を有するように配
置するとともに、軸方向の厚みを同期リング40本体よ
り薄くして突起のハブ側端面40−1A、40−2A、
40−3A、40−4Aが同期リング本体のハブ側端面
40Aより軸方向でクラッチギヤ16寄りになる位置に
形成してある。
【0015】同期リング40とハブ22とスリーブ28
とで形成される空間には、2個のレバー部材50、52
を配置する。レバー部材50、52は、半円弧状の部材
でその円弧の真ん中、すなわちこの両端部50−2、5
0−3、52−2、52−3から最も離れた位置に頭部
50−6、52−6を設ける。これら頭部外周には、複
数のスプライン50−9、52−9を形成し、スリーブ
28の内周スプライン28−2の対応した部分で噛み合
い可能とする。これらレバー部材50、52のスプライ
ン50−9、52−9には、チャンファ面50−9A、
52−9Aを設けて、スリーブ28の上記スプライン部
分に形成したチャンファ面28−4、28−5に相対さ
せ押し合い可能とする。これらチャンファ面同士が接触
しあってシフト操作力をスリーブ28からレバー部材5
0、52に伝える点が、レバー部材による「てこ作用」
の「力点」となる。
【0016】また、ハブ22の外周スプライン22−2
の2カ所に切り欠き部22−3、22−4を設け、これ
ら切り欠き部にレバー部材50、52の頭部50−6、
52−6を軸方向、半径方向の双方に摺動可能、かつ軸
回りに相対回転可能に係合させる。ただし、このハブ2
2とレバー部材50、52とは、一体回転可能だが、回
転方向に遊びを設ける。すなわち、レバー部材50、5
2及びこれらと一体回転する同期リング40は、スリー
ブ28及びハブ22に対し、軸回りにこれらのスプライ
ンのピッチの1/4ほど回転可能に設定する。なお、こ
れらスリーブ28のチャンファ面28−4、28−5と
レバー部材50、52のチャンファ面50−9A、52
−9Aの関係や、レバー部材50、52の頭部50−
6、52−6とハブ22の切り欠き部22−3、22−
4との回転方向の上記関係とを設定することで同期まで
スリーブの所定以上の進行(図1で左側への移動)を阻
止する「移動規制手段」を構成する。
【0017】レバー部材50、52の同期リング40側
端面で、頭部50−6、52−6と両端部50−2と5
0−3、52−2と52−3の間の途中の周上位置の部
分には、同期リング40に向かって突出し同期リング4
0のハブ側面に当接可能な2組の押圧突起50−4、5
0−5(図2で50−4の後側に位置しており現れ
ず)、52−4、52−5(同じく図2で52−4の後
側に位置しており現れず)をそれぞれ設ける。この押圧
突起50−4、50−5と同期リング40とが接触しあ
ってシフト操作力をレバー部材50、52から同期リン
グ40に伝える点が、レバー部材による「てこ作用」の
「作用点」を構成することになる。
【0018】また、レバー部材50、52の円弧状本体
の両端部50−2、50−3、52−2、52−3のハ
ブ側面にはそれぞれ合計4つの支点部50−7、50−
8(図2で50−7の後側に位置しており現れず)、5
2−7、52−8(図2で52−7の後側に位置してお
り現れず)をハブ22に向けて突出させる。これら支点
部とハブ22とが接するシフト力を受ける部分は、シフ
ト操作時におけるレバー部材による「てこ作用」の「支
点」となる。
【0019】また、レバー部材50、52の両端部50
−2、50−3、52−2、52−3の2速ギヤ14側
面には合計4個の突起部50−10、50−11(図2
で50−10の後側に位置しており現れず)、52−1
0、52−11(図2で52−10の後側に位置してお
り現れず)を2速ギヤ14に向けて軸方向に突出させ
る。これらレバー部材の突起部は、レバー部材50では
突起部50−10が同期リング40の突起40−1の周
方向端部40−1Bに、突起部50−11が同期リング
40の突起40−2の周方向端部40−2B(図2で4
0−1Bの後側に位置しており現れず)に、レバー部材
52では、突起部52−10が、同期リングの突起40
−3の周方向端部40−3Bに、突起部52−11が同
期リング40の突起40−4の周方向端部40−4B
(図2で40−3Bの後側に位置しており現れず)に係
合することで、半径方向外側へのレバー部材50、52
の所定以上の移動を阻止するようにしておく。
【0020】なお、図では省略したが、図中ハブ22の
右側の軸部10−3には、クラッチギヤとコーン部を一
体形成した1速ギヤを、ハブ22に対し上記2速ギヤ1
4と対称にして配置してある。このクラッチギヤは、2
速ギヤ14のクラッチギヤ16と同形かつ同径でカップ
リングスリーブ28とかみ合い可能だが、1速ギヤその
ものは当然2速ギヤ14より大径であることは言うまで
もない。また、同期リング、レバー部材についても、2
速ギヤ14の場合と同様に設ける。なお、以上の1速ギ
ヤ、2速ギヤの変速ギヤは、図示しないカウンタ軸に一
体の図示しない1速、2速用のカウンタギヤに常時かみ
合って回転させられる。
【0021】上記構成の同期装置の作動について、説明
する。1速、2速以外の状態では、図1の状態にある。
すなわち、このとき、スリーブ28は、ボール60が溝
28−3に嵌入して位置決めされた状態にあり、図示し
ない1速ギヤ側のクラッチギヤとも2速ギヤ14のクラ
ッチギヤ16とも噛み合っていない。したがって、図示
しないカウンタ軸から1速ギヤ、2速ギヤ14が回転さ
せられていても、これらの回転力は、スリーブ28、ハ
ブ22を介して出力軸10を駆動することはない。
【0022】1速では、スリーブ28が、溝28−3が
押し込んだボール60の右側まで移動して、図1中の位
置より右側に位置し、図示しない1速ギヤのクラッチギ
ヤにスプライン嵌合していることで、1速ギヤにて減速
した回転力をこのクラッチギヤ、スリーブ28、ハブ2
2を介して出力軸10へ伝えている。
【0023】この1速状態から2速へシフトすると、図
示しないシフトフォークが図中左動してスリーブ28を
図中左へ移動する結果、1速ギヤのクラッチギヤとスリ
ーブ28とのスプラインのかみ合いが外れ、1速ギヤか
ら出力軸10の回転はフリーとなる。スリーブ28は、
移動してボール60が溝28−3に一旦嵌合するが、さ
らに図中左動して溝28−3の斜面でボール60を介し
てスプリング80を押し縮め半径方向内側へ押し込みな
がら進む。このとき、ボール60、カラー70を図中左
に移動させカラー70を介して同期リング40を押す。
この結果、同期リング40の内周コーン部40−5の摩
擦面が、2速ギヤ14側のコーン部18の摩擦面に押し
つけられて摩擦トルクが発生する。この摩擦トルクによ
り、同期リング40とレバー部材50、52とは、ハブ
22とスリーブ28に対し、これらのスプラインの1/
4ピッチ分回転し、スリーブ28のスプライン28−2
のチャンファ面28−4、28−5をレバー部材頭部5
0−6、52−6のスプラインチャンファ面50−9
A、52−9Aに相対させ、スリーブ28のそれ以上の
前進を阻止する。このとき、レバー部材50、52の頭
部50−6、52−6がスプラインの1/4ピッチ分ず
れた状態でハブ22の切り欠きに係合しながら一体回転
しており、このスプラインチャンファ面同士の当接によ
り、スリーブ28は、レバー部材50、52の頭部50
−6、52−6を図中左へ押圧する。
【0024】この頭部50−6、52−6とスリーブ2
8の当接位置(チャンファ面)がレバー部材による「て
こ作用」の力点となり、レバー部材両端部の支点部50
−7、50−8、52−7、52−8とハブ22との当
接位置を「てこ作用」の支点として、レバー部材50、
52が支点回りに傾き、これらの押圧突起50−4、5
0−5、52−4、52−5で同期リング40を図中左
へ押しつける。これらの押圧突起と同期リング40との
当接点は、「てこ作用」の作用点となる。したがって、
支点から力点までの距離をL1とし支点から作用点まで
の距離をL2とすると、作用点で同期リング40が押さ
れる力は、スリーブ28がレバー部材50、52を力点
で押す操作力のL1/L2倍に増大される。この増大さ
れた力で、同期リング40が押され同期リングのコーン
部摩擦面40−5と2速ギヤのコーン部18の摩擦面と
が強く押し合うことで、摩擦による強力な同期作用が得
られる。
【0025】この結果、コーン部18の摩擦面とコーン
部40−5の摩擦面が押しつけられてこの間で発生した
摩擦トルクにより、コーン部18と一体の2速ギヤ14
は同期リング40に引きずられて、ハブ22およびスリ
ーブ28と同じ回転に同期させられる。
【0026】この同期作用の間、スリーブ28は、レバ
ー部材50、52に当接したまま前進を阻止された状態
にある。しかし、上記同期作用の結果、両コーン部の摩
擦面間、したがって、2速ギヤと出力軸との間に相対回
転差がなくなってくると、摩擦トルクも消失する。この
結果、同期リング40とレバー部材50、52とは、2
速ギヤ14と一体になったままスリーブ28のチャンフ
ァ面28−4、28−5により前記1/4ピッチだけ回
転させられ、スリーブ28は左側へ進行して2速ギヤ1
4のクラッチギヤ16と噛み合うことでシフトが完了
し、2速ギヤ14が2速のギヤ比に応じた回転となる。
【0027】なお、上記同期作用時にレバー部材50、
52が高速回転してレバー部材50、52に遠心力が作
用しても、レバー部材の突起部50−10、50−1
1、52−10、52−11が同期リング40の突起4
0−1、40−2、40−3、40−4の周方向端部4
0−1B、40−2B、40−3B、40−4Bにそれ
ぞれ係合して遠心力によるレバー部材50、52の半径
方向の所定以上の広がりを規制するので、レバー部材5
0、52に作用する遠心力によって操作力に影響が出る
のを抑止できる。
【0028】上記実施形態にあっては、2速ギヤの例に
つき説明したが、これに限られないことは、もちろんで
ある。レバー部材を半径外側へ押圧するスプリングを追
加することも可能である。また、レバーの形状や個数等
も上記実施例に限られない。また、レバー部材と同期リ
ングとは必ずしも上記実施形態のように軸方向にオーバ
ーラップさせる必要はない。
【0029】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の変速
機用同期装置によれば、以下のような効果を得ることが
できる。 (1)請求項1に記載の発明によれば、同期リングにレ
バー部材を係合させて、遠心力にてレバー部材が半径方
向外側に所定以上広がるのを抑止するようにしたので、
この当接により遠心力によるレバーの所定以上の半径方
向外側の移動を阻止してレバー部材の半径位置を小さく
保つことにより、同期完了後にスリーブが進行(移動)
する際に要する操作力が遠心力より分大きくなって操作
フィーリングが悪化するのを防ぐことができる。
【0030】(2)請求項2に記載の発明によれば、上
記遠心力によるレバー部材の半径方向外側への移動を抑
える部分を、同期リングとレバー部材との両部材のうち
の一方に設けた突起と他方に設けた突起との系合、ある
いは一方に設けた突起と他方に設けた切り欠きとの係
合、あるいは一方に設けた切り欠きと他方に設けた切り
欠きとを係合させる構成としたので、簡単な構造、低コ
ストで遠心力による上記レバー部材の半径方向外側への
拡大を阻止して、快適なシフト操作のフィーリングを得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の同期装置の要部断面図である。
【図2】図1の同期装置において、同期リングとレバー
部材との組み付け状態を示す外観図である。
【図3】図1、図2における同期リングとレバー部材と
の係合状態を右側から見た外観図を示す。
【符号の説明】
10:出力軸 12:軸受 14:2速ギヤ 16:クラッチギヤ 18:コーン部 22:ハブ 22−3、22−4:ハブの切り欠き部 28:スリーブ 28−2:スリーブの内周スプライン 28−3:スリーブの溝 28−4、28−5:スリーブのチャンファ面 40:同期リング 40A:同期リング本体のハブ側端面 40−1、40−2、40−3、40−4:同期リング
の突起 40−1A、40−3A:同期リングの突起のハブ側端
面 40−1B、40−3B:同期リングの突起の周方向端
面 40−5:同期リングの内周コーン部 40−6、40−7:同期リングの系合部 50、52:レバー部材 50−1、52−1:レバー部材の溝 50−2、50−3、52−2、52−3:レバー部材
の両端部 50−4、52−4:レバー部材の押圧突起 50−6、52−6:レバー部材の頭部 50−7、50−8、52−7、52−8:レバー部材
の支点部 50−9、52−9:レバー部材のスプライン 50−9A、52−9A:レバー部材のチャンファ面 50−10、52−10:レバー部材の突起部 60:ボール 70:カラー 80:スプリング

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転しながら動力を伝える軸と、この軸
    に固定されて半径外側に延びるハブと、このハブの外周
    にスプライン嵌合により軸方向移動可能に支持されかつ
    前記軸と一体回転するスリーブと、前記軸と同軸上で回
    転しスリーブがこの軸方向移動により選択的にスプライ
    ン嵌合可能なクラッチギヤ及び同期のための摩擦面を有
    するコーン部を前記ハブ側部分に一体的に設けた変速ギ
    ヤと、前記スリーブの前記クラッチギヤへ向かう移動を
    所定の条件が成立するまでは規制して前記スリーブと前
    記クラッチギヤとの噛み合いを阻止する移動規制機構
    と、前記変速ギヤのコーン部摩擦面に押圧可能な摩擦面
    を形成したコーン部を有し変速ギヤに対し相対回転可能
    な同期リングと、複数のレバー部材を前記ハブと前記同
    期リングとの間に配置してスリーブの変速ギヤへ向かう
    移動による押圧力をてこ作用で倍力して同期リングに伝
    達する倍力機構とを備えた変速機用同期装置において、
    前記同期リングに前記レバー部材を係合させて、前記レ
    バー部材がこれに作用する遠心力にて半径方向外側に所
    定以上広がるのを抑止することを特徴とする変速機用同
    期装置。
  2. 【請求項2】 前記レバー部材の半径方向外側への広が
    りを抑止するための同期リングとレバー部材との前記係
    合は、前記同期リングとレバー部材との両部材のうちの
    一方に設けた突起と他方に設けた突起との系合、あるい
    は一方に設けた突起と他方に設けた切り欠きとの係合、
    あるいは一方に設けた切り欠きと他方に設けた切り欠き
    との係合であることを特徴とする請求項1記載の変速機
    用同期装置。
JP21692297A 1997-07-07 1997-07-07 変速機用同期装置 Pending JPH1122746A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002046633A1 (fr) * 2000-12-04 2002-06-13 Kyowa Metal Works Co.,Ltd. Synchroniseur pour réducteur de vitesse
CN108194532A (zh) * 2018-03-27 2018-06-22 天津天海同步科技有限公司 盲槽式同步装置
CN110671443A (zh) * 2019-09-29 2020-01-10 厦门南超机械有限公司 一种中轴联接负载的离心式离合器

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