JPH11168455A - ディジタルpll回路及び信号再生方法 - Google Patents

ディジタルpll回路及び信号再生方法

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JPH11168455A
JPH11168455A JP33447597A JP33447597A JPH11168455A JP H11168455 A JPH11168455 A JP H11168455A JP 33447597 A JP33447597 A JP 33447597A JP 33447597 A JP33447597 A JP 33447597A JP H11168455 A JPH11168455 A JP H11168455A
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L7/00Arrangements for synchronising receiver with transmitter
    • H04L7/02Speed or phase control by the received code signals, the signals containing no special synchronisation information
    • H04L7/033Speed or phase control by the received code signals, the signals containing no special synchronisation information using the transitions of the received signal to control the phase of the synchronising-signal-generating means, e.g. using a phase-locked loop
    • H04L7/0337Selecting between two or more discretely delayed clocks or selecting between two or more discretely delayed received code signals
    • H04L7/0338Selecting between two or more discretely delayed clocks or selecting between two or more discretely delayed received code signals the correction of the phase error being performed by a feed forward loop

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)
  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 データ領域を効率的に利用すると共に、入力
データ信号のジッタ変動やデューティー歪みに対する耐
力を低下させることなく、引き込み時間を高速化するこ
とが可能なディジタルPLL回路及び信号再生方法を提
供する。 【解決手段】 入力データ信号をサンプリングして、N
本のサンプルデータ信号を出力するデータサンプリング
処理部1と、データサンプリング処理部1から出力され
たサンプルデータ信号6と、N相クロック信号とに基づ
き、再生データ信号を出力するデータ再生処理部3と、
入力したサンプルデータ信号6を遅延させ、遅延サンプ
ルデータ信号7として、データ再生処理部3に出力する
遅延処理部2とを有し、入力データ信号の位相情報に基
づいた前記抽出クロック信号が選択されて出力されるま
での時間が、前記入力データ信号が再生データ信号とし
て出力されるまでの時間以下にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタルPLL
(Phase Locked Loop、以下単にPL
Lと記す。)回路及び信号再生方法に関し、特にパッシ
ブダブルスター構造等の光通信システムにおいて用いら
れるディジタルPLL回路及び信号再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、情報通信技術が拡大し、データを
大量かつ高速に送信する必要性が生じてきている。これ
に伴って、電子情報通信学会1997年秋期ソサイエテ
ィ大会C−12−25、C−12−26、電子情報通信
学会1996年秋期ソサイエティ大会SC−13−5、
B−844等に代表されるように、バースト状のデータ
信号から、高速にクロック信号を抽出してデータ再生を
行うためのディジタルPLL回路やこれに付随した信号
再生方法の研究が盛んに行われている。
【0003】一般に、このような高速のディジタルPL
L回路を実現するには、バースト状のデータ信号から数
ビットで高速に再生データ信号と抽出クロック信号とを
出力するという引き込み動作が要求される。
【0004】ただし、ここでいう引き込みとは、入力し
たバーストデータ信号から識別誤りの無い再生データ信
号を抽出する動作の意味で使用している。
【0005】そして、引き込み時間とは、入力バースト
データ信号に先頭から、1、2、3、・・・と1ビット
ずつ順番に番号付けをした際に、その順番に付けた番号
に対応した再生データ信号の何ビット目から識別誤りが
無くなるかというビット数という意味で使用している。
そのため、ここでの「引き込み時間」には、入力データ
信号が入力されてから再生データ信号として出力される
までにかかる遅延時間は関係がない。
【0006】上述の「引き込み」、及び「引き込み時
間」について、図13を参照して説明する。
【0007】図13には、端末から送信される入力デー
タ信号の概念図と、その送信されたデータを再生した再
生データ信号の概念図とを示す。
【0008】図13の(a)に示されるように、入力デ
ータ信号のデータ領域の各ビットには、先頭からビット
番号が付与されている。そして、図13の(b)に示さ
れるように、再生データ信号は、3ビット目から、識別
誤りの無いデータが再生されている。
【0009】ここでデータ領域に付加されている、オー
バーヘッドとは、クロック再生等を行うためのトレーニ
ングビットである。
【0010】従って、図13に示される場合は、引き込
み時間が、3ビットであることが分かる。以下の説明に
おいて、本発明において重要な概念となる「引き込
み」、及び「引き込み時間」とは、上述の意味において
使用する。
【0011】次に、従来のディジタルPLL回路の構成
及び信号再生方法について、図16を参照して説明す
る。図16に、従来のディジタルPLL回路の構成のブ
ロック図を示す。
【0012】図16に示されるように、従来のディジタ
ルPLL回路は、入力データ信号と、N相クロック信号
とが入力し、入力データ信号を、このN相クロック信号
によりサンプリングしてN本のサンプルデータ信号によ
り構成されるサンプルデータ信号6を出力するデータサ
ンプリング処理部1を有する。
【0013】さらに、入力したサンプルデータ信号6の
それぞれについて、抽出クロック信号によりその値を取
り込み、入力データ信号の立ち上がり変化点の位置を示
すクロック信号の相番号を示す値と、立ち下がり変化点
の位置を示すクロック信号の相番号を示す値とを算出
し、さらにこれらの値の平均値を算出すると共に、これ
ら立ち上がり変化点、及び立ち下がり変化点の、抽出ク
ロック信号の1周期期間での個数を算出して、変化点演
算出力信号8として出力する変化点検出演算部4を有す
る。
【0014】さらに、変化点検出演算部4から出力され
た、変化点演算出力信号8により表される立ち上がり変
化点の相番号の平均値を示す値、及び立ち下がり変化点
の相番号の平均値を示す値のいずれか一方に基づき、抽
出クロックを出力する抽出クロック選択処理部5を有す
る。
【0015】さらに、データサンプリング処理部1から
出力されたサンプルデータ信号6と、変化点検出演算部
4から出力された変化点演算出力信号8と、抽出クロッ
ク選択処理部5から出力された抽出クロック信号とに基
づき、抽出クロック信号に同期した再生データ信号を出
力するデータ再生処理部3を有する。
【0016】図16に示されるディジタルPLL回路、
及びこのディジタルPLL回路を用いた信号再生方法で
は、入力データ信号をN相クロック信号によりサンプリ
ングしてN本のサンプルデータ信号とし、さらにこのサ
ンプルデータ信号を、所定のクロックでサンプリングす
ることにより、入力データ信号の変化点の情報を検出
し、この検出した情報に基づき、抽出クロック信号を、
N相クロック信号の中から選択し、この選択された抽出
クロック信号に基づき再生データ信号を出力するもので
ある。
【0017】このような構成の従来のディジタルPLL
回路及び信号再生方法は、例えば、スターカプラ等によ
り星型に端末同士及び送受信局が接続された、パッシブ
ダブルスター構造の光通信システムにおける、光ファイ
バを用いた一芯双方向光通信を実現するために用いられ
ている場合が多い。
【0018】一方、光通信システムにおいて、送受信局
と端末との間においてやり取りされるデータの構造とし
ては、例えば図13に示されるように、1バーストフレ
ーム中に、送受信局側からオーバーヘッドを含むデータ
領域が送信され、端末からは、送受信局側のクロックに
同期した、オーバーヘッドを含むデータ領域が送信され
るのが普通である。
【0019】また、端末や送受信局から送信されたデー
タは、光伝送経路長、送受信回路等の影響により、デュ
ーティー歪み、ジッタ、周波数偏差等が発生するが、デ
ィジタルPLL回路及び信号再生方法には、このような
特性の劣化に対応するものが要求されている。
【0020】また、それぞれのデータ領域においては、
ディジタルPLL回路に用いられる、トレーニングビッ
トとしてのオーバーヘッドが利用されているが、このオ
ーバーヘッドが増長すると、1バーストフレーム中にお
けるデータ領域が圧縮されてしまうため、このオーバー
ヘッドを最小限にし、データ領域を効率良く利用しつ
つ、高速引き込みを実現することが要求されている。
【0021】そこで、例えば、デューティー変動、ジッ
タ、周波数偏差等による位相変動を持つバーストデータ
の入力に対して、高速、かつ、誤り無く識別リタイミン
グを行った再生データ信号を出力するための従来技術と
して、特開平8−237117号公報に開示された「デ
ィジタルPLL回路」がある。
【0022】ここで、上記特開平8−237117号公
報に開示された「ディジタルPLL回路」の一実施形態
について、図17を参照して説明する。図17に、上記
特開平8−237117号公報に開示された「ディジタ
ルPLL回路」の一実施形態の構成のブロック図を示
す。
【0023】図17に示されるように、このディジタル
PLL回路は、入力データ信号101が入力する入力端
子100と、入力した入力データ信号101のサンプリ
ングを実行するデータサンプリング回路123と、N本
のサンプリングされた入力データ信号D0〜DNの値か
ら、入力データ信号101の変化点(以下、この変化点
をエッヂとも言う。)を検出し、この変化点の情報10
7と、立ち上がり変化点の個数情報109と、立ち下が
り変化点の個数情報110とを出力するエッヂ検出回路
124と、検出されたエッヂの平均値104を算出する
立ち下がりエッヂカウンタ125と、抽出クロック信号
105に同期した再生データ信号112を出力するデー
タ識別リタイミング回路128と、再生データ信号11
2に同期しているクロックとして、抽出クロック信号1
05を出力するクロックセレクタ127とを有する。
【0024】このディジタルPLL回路は、入力したデ
ータを、位相が等間隔でずれたN本のクロック信号によ
り構成されるN相クロック信号でサンプリングし、N本
のサンプルデータ信号D0〜DNを抽出し、さらにこの
抽出されたN本のサンプルデータ信号を、所定のクロッ
クでさらにサンプリングすることにより、入力データ信
号のエッヂを検出するものである。
【0025】ここで、図17に示される従来のディジタ
ルPLL回路の動作について、図17、及び図14を参
照しつつ説明する。
【0026】図14に、図17に示されるディジタルP
LL回路の動作の概念図を示す。ただし、図14に示さ
れる例では、N相クロック信号の相数が8(従って、N
=8)の場合を例に説明する。また、図14を用いて説
明するエッヂ検出動作は、本発明においても用いられる
ものである。
【0027】入力データ信号を、8相のクロック信号
で、ある時刻においてサンプリングすると、そのサンプ
リングデータは、図14の(A)に示されるサンプルデ
ータのように、“0”と“1”とのある連続したデータ
列となる。
【0028】従って、このサンプルデータが、0から1
に変化した場合を、立ち上がり変化点(エッヂ)とし、
1から0に変化した場合を、立ち下がり変化点(エッ
ヂ)とする。
【0029】そして、これら立ち上がり変化点、及び立
ち下がり変化点に対して番号付けを行うために、0から
1に変化する立ち上がりの場合には、1に立ち上がった
直後の1のデータを示すクロックの相番号(図14の場
合では“2”)を付し、1から0に変化する立ち下がり
の場合には、0に立ち下がった直後の0のデータを示を
示すクロックの相番号(図14の場合では“7”)を付
す。
【0030】エッヂ検出回路124は、上述の動作によ
り、入力データ信号のエッヂの検出を行う。さらに、エ
ッヂの検出と共に、抽出クロック1信号周期における、
立ち上がり変化点の個数、及び立ち下がり変化点の個数
の情報も算出する。
【0031】そして、図17に示されるエッヂ検出回路
124は、上記クロックの相番号の情報107を、図1
7に示される立ち下がりエッヂカウンタ125に出力す
ると共に、立ち上がり変化点の個数、及び立ち下がり変
化点の個数の情報109、及び110をデータ識別リタ
イミング回路128に出力する。
【0032】立ち下がりエッヂカウンタ125は、立ち
下がりのクロックの相番号の平均値を算出する回路であ
る。
【0033】もし、入力した入力データ信号が全く誤差
が無く、すなわち、デューティー歪みやジッタによる位
相変動が存在していないのであるならば、立ち下がりエ
ッヂカウンタ125において、平均値を取る必要性はな
い。
【0034】しかし現実には、入力データ信号はジッタ
等により位相変動があるため、所定のクロックによりサ
ンプルデータ信号をサンプリングした場合における、0
から1に変化する、立ち上がりのクロックの相番号、及
び、1から0に変化する、立ち下がりのクロックの相番
号は変動する。
【0035】そこで、立ち下がりエッヂカウンタ125
において、過去から現在に到るまでの立ち下がりのクロ
ックの相番号の平均値をとる。なお、図17に示される
ように、このような平均値は一般には整数とはならない
であろうから、この平均値を四捨五入することにより、
整数値に調整する。
【0036】上記立ち下がりエッヂカウンタ125にお
ける平均値の算出動作は、入力データ信号の変化点の時
間軸方向の揺らぎ(ジッタ)の中心値の位相(相情報)
を、立ち下がり変化点について求めるという動作を行う
ものである。
【0037】従って、揺らぎ(ジッタ)の中心値が低速
に位相変動した場合は、平均値もそれに追従した動作を
行う。
【0038】平均値を求めるということは、入力データ
信号の変化点の揺らぎ(ジッタ)を抑圧するという意味
を持つ。ディジタルPLL回路の特性において、この平
均値の役割は、揺らぎ(ジッタ)の高周波成分は抑圧
し、低周波成分については追従するという動作を行うこ
とである。
【0039】そして、立ち下がりエッヂカウンタ125
は、クロックの相情報を表すこの平均値104をクロッ
クセレクタ127に出力する。クロックセレクタ127
は、この平均値に対応する、クロック信号を選択し、抽
出クロック信号として、データサンプリング回路12
3、データ識別リタイミング回路128、及び外部に出
力する。
【0040】一方、データサンプリング回路123に入
力した抽出クロックは、N本のサンプルデータ信号をさ
らにサンプリングする際の所定のクロックの役割を演じ
る。
【0041】データ識別リタイミング回路128には、
エッヂ検出回路124から出力された立ち上がり変化点
の個数の情報109、立ち下がり変化点の個数の情報1
10、データサンプリング回路123から出力されたN
本のサンプルデータ信号と、クロックセレクタ127か
ら出力された抽出クロック信号とが入力する。
【0042】ここで、図17に示されるデータ識別リタ
イミング回路128におけるデータ再生動作について、
図15を参照して説明する。
【0043】図15に、図17に示されるデータ識別リ
タイミング回路128におけるデータ再生動作の概念図
を示すが、以下に説明する動作概念は、本発明において
も利用されるものである。
【0044】図15に示されるように、データ識別リタ
イミング回路128におけるデータ再生方法は、抽出ク
ロック信号1周期の間に、入力データ信号の変化点が何
個あるかによって、制御される。
【0045】すなわち、図17からも明らかなように、
データ識別リタイミング回路128には、エッヂ検出回
路124から出力された、抽出クロック1周期における
立ち上がり変化点、及び立ち下がり変化点の個数情報1
09、110が入力しているため、この情報を用いて、
再生データ信号の値を決定する。
【0046】例えば、変化点数が0個の場合は、その間
の受信データは、かならず、0又は1の定常値である
(図15のパターン(A))。
【0047】また、変化点数が2個の場合は、その間の
受信データは、上に凸のパルスが1つであるか、若しく
は、下に凸のパルスが1つである(図15のパターン
(B))。
【0048】ここで、変化点数が1個の場合は、その間
の受信データは、そのクロック周期の間において必ず変
化している。そして、この場合は、立ち下がり変化点の
位置が0.5T未満である場合は、0と識別し、立ち上
がり変化点が0.5T以上の位置にある場合は、0と識
別する(図15のパターン(C))。
【0049】以上の動作により、図17に示されるデー
タ識別リタイミング回路128は、抽出クロック信号に
同期した再生データ信号112を出力することができ
る。
【0050】従って、従来のディジタルPLL回路及び
信号再生方法においては、ジッタ等により、入力データ
の位相が変動していたとしても、入力データの変化点の
平均値を算出する動作を行い、さらに、多相化したクロ
ック信号により、データを時間方向にサンプリングし、
データエッヂの個数により、データ識別後にリタイミン
グを行う構成としたため、周波数偏差、デューティー変
動、ジッタ等による位相変動を有するバーストデータの
入力に対し、数ビットの短時間で、入力データ信号に同
期したクロック信号を抽出クロック信号として抽出し、
誤りなく識別リタイミングを行ったデータを再生データ
信号として出力することが可能なディジタルPLL回路
及び信号再生方法を提供することができるとしている。
【0051】
【発明が解決しようとする課題】従来のディジタルPL
L回路及び信号再生方法においては、未だにその引き込
み時間の高速化は十分ではなく、さらに高速引き込みを
実現し、なおかつ、データ領域を最大限に効率良く利用
すると共に、入力する入力データ信号のジッタ変動やデ
ューティー歪みに対する耐力が十分なディジタルPLL
回路及び信号再生方法を経済的に安価に構成することが
要求されている。
【0052】しかしながら、従来のディジタルPLL回
路及び信号再生方法においては、高速引き込みとデータ
領域の効率的な利用をするということ、及び、高速引き
込みとジッタ変動やデューティー歪みに対する耐力を持
つということは、それぞれ相反する動作であり、高速引
き込みを実現しつつ、データ領域を最大限に効率良く利
用し、ディジタルPLL回路に入力されるデータ信号の
ジッタ変動やデューティー歪みに対する耐力が十分なデ
ィジタルPLL回路及び信号再生方法を提供することが
できないという問題点を有する。
【0053】ここで以下に、従来のディジタルPLL回
路及び信号再生方法における、高速引き込みとデータ領
域の効率的な利用をするということ、及び、高速引き込
みとジッタ変動やデューティー歪みに対する耐力を持つ
ということの関係について説明する。
【0054】<高速引き込みとデータ領域の効率的な利
用をするということの関係>従来のディジタルPLL回
路及び信号再生方法において、引き込み時間を高速にす
る(従って、ビット数を小さくする。)ためには、図1
3に示されるように、クロック信号の再生等に利用され
るオーバーヘッドのビット数を増やすことが考えられ
る。
【0055】オーバーヘッドのビット数を増やすことに
より、再生データ信号において識別誤りが無くなる最初
のビット数が小さくなり、高速引き込みを実現すること
ができる。
【0056】しかし、オーバーヘッドのビット数を増や
すと、データ領域として利用可能な領域が圧縮されるこ
とになる。従って、高速引き込みと、データ領域の効率
的な利用とは、相反する関係にあり、同時に実現するこ
とができない。
【0057】<高速引き込みとジッタ変動やデューティ
ー歪みに対する耐力を持つということの関係>従来のデ
ィジタルPLL回路において、一般的にジッタ変動耐力
やデューティー変動耐力を高めるためには、入力データ
信号の位相変動に対し、位相補正量を抑圧し、小さな利
得で帰還制御する必要があるが、このような入力位相に
対し小さな利得の帰還回路においては、位相比較単位時
間当たりに位相補正量が小さいため、位相引き込み時間
が大きくなってしまう。
【0058】逆に、引き込み時間を速くするためには、
入力データ信号の位相変動に対し、大きな利得で帰還制
御する必要があるが、こうした入力位相に対し、大きな
利得の帰還回路においては、ジッタ変動やデューティー
変動に対し、引き込んでいる位相情報が大きく追従ある
いは発振してしまい、データ識別誤りを起こしてしま
い、そのため、ジッタ変動体利益やデューティー変動耐
力が低くなってしまう。
【0059】従って、従来のディジタルPLL回路で
は、高速引き込みとジッタ変動やデューティー歪みに対
する耐力を持つということは相反する動作であり、引き
込み時間をさらに高速化するとなると、入力データ信号
のジッタ変動やデューティー歪みに対する耐力が低下
し、再生データ信号を誤り易くなってしまうという問題
点を有している。
【0060】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、データ領域を効率的に利用すると共に、入力データ
信号のジッタ変動やデューティー歪みに対する耐力を低
下させることなく、引き込み時間を高速化することが可
能なディジタルPLL回路及び信号再生方法を提供する
ことを目的とする。
【0061】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
抽出クロック信号に同期した再生データ信号を出力する
ディジタルPLL回路において、サンプルデータ信号を
遅延させることにより、前記抽出クロック信号に同期し
た再生データ信号を高速かつ少ない誤差で出力すること
を特徴とする。
【0062】請求項2記載の発明は、入力データ信号を
N相クロック信号によりサンプリングすることにより得
られたサンプルデータ信号を遅延させ、抽出クロック信
号が選択されるまでの時間が、再生データ信号が再生さ
れるまでの時間以下にすることにより、前記抽出クロッ
ク信号に同期した再生データ信号を高速かつ少ない誤差
で出力することを特徴とする。
【0063】請求項3記載の発明は、少なくとも、入力
データ信号をサンプリングして、N本のサンプルデータ
信号を出力するデータサンプリング処理部と、抽出クロ
ック信号に同期した再生データ信号を出力するデータ再
生処理部とを有するディジタルPLL回路において、前
記データサンプリング処理部と、前記データ再生処理部
との間に、前記N本のサンプルデータ信号を遅延させる
遅延処理部を有し、前記抽出クロック信号が選択される
までの時間が、再生データ信号が再生されるまでの時間
以下にすることにより、前記抽出クロック信号に同期し
た再生データ信号を高速かつ少ない誤差で出力すること
を特徴とする。
【0064】請求項4記載の発明は、入力データ信号
と、N個のクロック信号により構成されたN相クロック
信号とが入力し、該N相クロック信号により、前記入力
データ信号をサンプリングして、N本のサンプルデータ
信号を出力するデータサンプリング処理部と、前記抽出
クロック信号に同期した再生データ信号を出力するデー
タ再生処理部とを有し、前記N相クロック信号の中か
ら、前記再生データ信号に同期している抽出クロック信
号を出力するディジタルPLL回路において、前記デー
タサンプリング処理部から出力されたN本のサンプルデ
ータ信号が入力し、該入力したN本のサンプルデータ信
号を遅延させ、N本の遅延サンプルデータ信号として、
前記データ再生処理部に出力する遅延処理部を有し、前
記入力データ信号に基づき、前記抽出クロック信号が選
択されて出力されるまでの時間が、前記入力データ信号
が再生データ信号として再生されるまでの時間以下にす
ることにより、前記抽出クロック信号に同期した再生デ
ータ信号を高速かつ少ない誤差で出力することを特徴と
する。
【0065】請求項5記載の発明は、請求項4記載の発
明において、前記N相クロック信号が、前記入力データ
信号と略周波数が同一で、位相が、360度/N(Nは
2以上の整数)ずつ順次ずれたN個のクロック信号によ
り構成された信号であることを特徴とする。
【0066】請求項6記載の発明は、請求項4又は5に
記載の発明において、前記データ再生処理部が、前記遅
延処理部から出力されたN本の遅延サンプルデータ信号
の中から、1つの遅延サンプルデータ信号を選択して、
抽出クロック信号に同期させて再生データ信号として出
力することを特徴とする。
【0067】請求項7記載の発明は、請求項4から6の
いずれかに記載の発明において、前記N相クロック信号
の中から、前記抽出クロック信号を選択して出力する抽
出クロック選択処理部を有することを特徴とする。
【0068】請求項8記載の発明は、請求項4から7の
いずれかに記載の発明において、前記遅延処理部が、N
本のサンプルデータ信号がそれぞれ入力する、M段(M
は1以上の任意の整数)のフリップフロップにより構成
された、N本のフリップフロップラインを有し、それぞ
れのフリップフロップラインを構成するフリップフロッ
プに入力するクロック信号が、前記N相クロック信号を
構成するクロック信号であることを特徴とする。
【0069】請求項9記載の発明は、請求項4から7の
いずれかに記載の発明において、前記遅延処理部が、N
本のサンプルデータ信号がそれぞれ入力する、M段(M
は1以上の任意の整数)のフリップフロップにより構成
された、N本のフリップフロップラインと、入力したN
相クロック信号のそれぞれをL分の1(Lは2以上の任
意の整数)に分周するL分周回路とを有し、それぞれの
フリップフロップラインを構成するフリップフロップに
入力するクロック信号が、前記N相クロック信号を構成
するクロック信号を、前記L分周回路により分周した信
号であることを特徴とする。
【0070】請求項10記載の発明は、請求項4から9
のいずれかに記載の発明において、前記データサンプリ
ング処理部から出力されたN本のサンプルデータ信号
と、前記抽出クロック信号とが入力し、該入力したN本
のサンプルデータ信号と抽出クロック信号とに基づき、
前記抽出クロック選択処理部、及び前記データ再生処理
部を制御するための信号を変化点演算出力信号として出
力する変化点検出演算部を有することを特徴とする。
【0071】請求項11記載の発明は、請求項10記載
の発明において、前記変化点演算出力信号が、前記入力
データ信号の立ち下がり変化点を示す、前記N相クロッ
ク信号を構成するクロック信号の相番号の情報を含むこ
とを特徴とする。
【0072】請求項12記載の発明は、請求項10又は
11に記載の発明において、前記変化点演算出力信号
が、前記入力データ信号の立ち上がり変化点を示す、前
記N相クロック信号を構成するクロック信号の相番号の
情報を含むことを特徴とする。
【0073】請求項13記載の発明は、請求項10から
12のいずれかに記載の発明において、前記変化点演算
出力信号が、前記入力データ信号の変化点の個数を示す
情報を含むことを特徴とする。
【0074】請求項14記載の発明は、請求項10から
13のいずれかに記載の発明において、前記変化点検出
演算部が、前記N本のサンプルデータ信号を、前記抽出
クロック信号に同期したタイミングで取り込み、該取り
込んだN個の値から前記入力データ信号の立ち上がり変
化点と立ち下がりの変化点に相当するクロック信号の相
番号を検出し、該検出した相番号の平均値を算出する演
算処理を行うことにより、前記変化点演算出力信号を出
力することを特徴とする。
【0075】請求項15記載の発明は、請求項10から
14のいずれかに記載の発明において、前記抽出クロッ
ク選択処理部が、前記変化点検出演算部から出力され
た、前記変化点演算出力信号に含まれる、前記入力デー
タ信号の立ち上がり変化点を示すクロック信号の相番号
の平均値、若しくは、前記入力データ信号の立ち下がり
変化点を示すクロック信号の相番号の平均値により示さ
れる相のクロック信号を、前記N相クロック信号の中か
ら選択して、抽出クロック信号として出力することによ
り、入力データ信号の立ち上がり変化点、若しくは立ち
下がり変化点の変動に追従した抽出クロック信号を出力
することを特徴とする。
【0076】請求項16記載の発明は、請求項4から1
5のいずれかに記載の発明において、前記遅延処理部
が、前記N本のサンプルデータ信号間の位相差を保った
まま、前記入力したN本のサンプルデータ信号を遅延さ
せることを特徴とする。
【0077】請求項17記載の発明は、入力データ信号
と、該入力データ信号と略周波数が同一で、位相が、3
60度/N(Nは2以上の整数)ずつ順次ずれたN個の
クロック信号により構成されたN相クロック信号とが入
力し、該N相クロック信号により、前記入力データ信号
をサンプリングして、N本のサンプルデータ信号を出力
するデータサンプリング処理部(1)と、前記データサ
ンプリング処理部から出力されたN本のサンプルデータ
信号(6)と、前記N相クロック信号とが入力し、前記
入力したN本のサンプルデータ信号を、前記N相クロッ
ク信号に基づき遅延させ、N本の遅延サンプルデータ信
号(7)として出力する遅延処理部(2)と、前記デー
タサンプリング処理部から出力されたN本のサンプルデ
ータ信号と、抽出クロック選択処理部(5)から出力さ
れた抽出クロック信号とが入力し、前記抽出クロック選
択処理部、及び、データ再生処理部(3)を制御するた
めの変化点演算出力信号(8)を出力する変化点検出演
算部(4)と、前記N相クロック信号が入力し、前記変
化点検出演算部から出力された変化点演算出力信号に基
づき、N相クロック信号から抽出クロック信号として出
力するクロック信号を選択し、これを抽出クロック信号
として、前記変化点検出演算部、データ再生処理部、及
び外部に出力する抽出クロック選択処理部(5)と、前
記遅延処理部から出力された前記N本の遅延サンプルデ
ータ信号と、前記変化点検出演算部から出力された変化
点演算出力信号と、前記抽出クロック選択処理部から出
力された抽出クロック信号とが入力し、再生データ信号
を出力するデータ再生処理部(3)とを有することを特
徴とする。
【0078】請求項18記載の発明は、抽出クロック信
号に同期した再生データ信号を出力する信号再生方法に
おいて、サンプルデータ信号を遅延させることにより、
前記抽出クロックに同期した再生データ信号を高速かつ
少ない誤差で出力することを特徴とする。
【0079】請求項19記載の発明は、入力データ信号
をN相クロック信号によりサンプリングすることにより
得られたサンプルデータ信号を遅延させ、抽出クロック
信号が選択されるまでの時間が、再生データ信号が再生
されるまでの時間以下にすることにより、前記抽出クロ
ック信号に同期した再生データ信号を高速かつ少ない誤
差で出力することを特徴とする。
【0080】請求項20記載の発明は、少なくとも、入
力データ信号をサンプリングして、N本のサンプルデー
タ信号を出力するデータサンプリング処理工程と、抽出
クロック信号に同期した再生データ信号を出力するデー
タ再生処理工程とを有する信号再生方法において、前記
データサンプリング処理工程と、前記データ再生処理工
程との間に、前記N本のサンプルデータ信号を遅延させ
る遅延処理工程を有し、前記抽出クロック信号が選択さ
れるまでの時間が、再生データ信号が再生されるまでの
時間以下にすることにより、前記抽出クロック信号に同
期した再生データ信号を高速かつ少ない誤差で出力する
ことを特徴とする。
【0081】請求項21記載の発明は、入力データ信号
と、N個のクロック信号により構成されたN相クロック
信号とが入力し、該N相クロック信号により、前記入力
データ信号をサンプリングして、N本のサンプルデータ
信号を出力するデータサンプリング処理工程と、前記抽
出クロック信号に同期した再生データ信号を出力するデ
ータ再生処理工程とを有し、前記N相クロック信号の中
から、前記再生データ信号に同期している抽出クロック
信号を出力する信号再生方法において、前記データサン
プリング処理工程から出力されたN本のサンプルデータ
信号が入力し、該入力したN本のサンプルデータ信号を
遅延させ、N本の遅延サンプルデータ信号として出力す
る遅延処理工程を有し、前記入力データ信号に基づき抽
出クロック信号が選択されて出力されるまでの時間が、
前記入力データ信号が再生データ信号として選択される
までの時間以下にすることにより、前記抽出クロック信
号に同期した再生データ信号を高速かつ少ない誤差で出
力することを特徴とする。
【0082】請求項22記載の発明は、請求項21記載
の発明において、前記N相クロック信号が、前記入力デ
ータ信号と略周波数が同一で、位相が、360度/N
(Nは2以上の整数)ずつ順次ずれたN個のクロック信
号によりN相クロック信号であることを特徴とする。
【0083】請求項23記載の発明は、請求項21又は
22に記載の発明において、前記データ再生処理工程
が、前記遅延処理工程において出力されたN本の遅延サ
ンプルデータ信号の中から、1つの遅延サンプルデータ
信号を選択して、抽出クロック信号に同期させて再生デ
ータ信号として出力することを特徴とする。
【0084】請求項24記載の発明は、請求項21から
23のいずれかに記載の発明において、前記N相クロッ
ク信号の中から、前記抽出クロック信号を選択して出力
する抽出クロック選択処理工程を有することを特徴とす
る。
【0085】請求項25記載の発明は、請求項21から
24のいずれかに記載の発明において、前記遅延処理工
程が、N本のサンプルデータ信号をそれぞれM段(Mは
1以上の任意の整数)のフリップフロップにより構成さ
れた、N本のフリップフロップラインに入力させ、それ
ぞれのフリップフロップラインを構成するフリップフロ
ップに入力するクロック信号として、前記N相クロック
信号を構成するクロック信号を用いることにより、前記
入力したN本のサンプルデータ信号を遅延させる工程で
あることを特徴とする。
【0086】請求項26記載の発明は、請求項21から
24のいずれかに記載の発明において、前記遅延処理工
程が、N本のサンプルデータ信号をそれぞれM段(Mは
1以上の任意の整数)のフリップフロップにより構成さ
れた、N本のフリップフロップラインに入力させ、入力
したN相クロック信号のそれぞれをL分の1(Lは2以
上の任意の整数)に分周するL分周回路に入力させ、そ
れぞれのフリップフロップラインを構成するフリップフ
ロップに入力するクロック信号として、前記N相クロッ
ク信号を構成するクロック信号を、前記L分周回路によ
り分周した信号を用いることにより、前記入力したN本
のサンプルデータ信号を遅延させる工程であることを特
徴とする。
【0087】請求項27記載の発明は、請求項21から
26のいずれかに記載の発明において、前記データサン
プリング処理工程において出力されたN本のサンプルデ
ータ信号と、前記抽出クロック信号とに基づき、前記抽
出クロック選択処理工程、及び前記データ再生処理工程
を制御するための信号を変化点演算出力信号として出力
する変化点検出演算工程を有することを特徴とする。
【0088】請求項28記載の発明は、請求項27記載
の発明において、前記変化点演算出力信号が、前記入力
データ信号の立ち下がり変化点を示す、前記N相クロッ
ク信号を構成するクロック信号の相番号の情報を含むこ
とを特徴とする。
【0089】請求項29記載の発明は、請求項27又は
28に記載の発明において、前記変化点演算出力信号
が、前記入力データ信号の立ち上がり変化点を示す、前
記N相クロック信号を構成するクロック信号の相番号の
情報を含むことを特徴とする。
【0090】請求項30記載の発明は、請求項27から
29のいずれかに記載の発明において、前記変化点演算
出力信号が、前記入力データ信号の変化点の個数を示す
情報を含むことを特徴とする。
【0091】請求項31記載の発明は、請求項27から
30のいずれかに記載の発明において、前記変化点検出
演算工程が、前記N本のサンプルデータ信号を、前記抽
出クロック信号に同期したタイミングで取り込み、該取
り込んだN個の値から前記入力データ信号の立ち上がり
変化点と立ち下がりの変化点に相当するクロック信号の
相番号を検出し、該検出した相番号の平均値を算出する
演算処理を行うことにより、前記変化点演算出力信号を
出力することを特徴とする。
【0092】請求項32記載の発明は、請求項27から
31のいずれかに記載の発明において、前記抽出クロッ
ク選択処理工程が、前記変化点検出演算工程において出
力された、前記変化点演算出力信号に含まれる、前記入
力データ信号の立ち上がり変化点を示すクロック信号の
相番号の平均値、若しくは、前記入力データ信号の立ち
下がり変化点を示すクロック信号の相番号の平均値によ
り示される相のクロック信号を、前記N相クロック信号
の中から選択して、抽出クロック信号として出力するこ
とにより、入力データ信号の立ち上がり変化点、若しく
は立ち下がり変化点の変動に追従した抽出クロック信号
を出力することを特徴とする。
【0093】請求項33記載の発明は、請求項21から
32のいずれかに記載の発明において、前記遅延処理工
程が、前記N本のサンプルデータ信号間の位相差を保っ
たまま、前記入力したN本のサンプルデータ信号を遅延
させることを特徴とする。
【0094】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係るディジタルP
LL回路及び信号再生方法の実施形態について、図面を
参照して詳細に説明する。
【0095】図1に、本発明に係るディジタルPLL回
路の一実施形態のブロック図を示す。ただし、図1に示
される部材、及び信号のうち、図16に示される従来の
ディジタルPLL回路が具備する部材、及び信号と同様
な部材、及び信号には同じ番号を付す、
【0096】図1に示されるように、このディジタルP
LL回路は、データサンプリング処理部1、遅延処理部
2、データ再生処理部3、変化点検出演算部4、及び抽
出クロック選択処理部5とから構成されている。
【0097】データサンプリング処理部1は、入力デー
タ信号とN相クロック信号とが入力し、入力データ信号
をN相クロック信号によりディジタル的にサンプリング
した、N個のサンプルデータ信号により構成されるサン
プルデータ信号6を出力する。
【0098】遅延処理部2は、データサンプリング処理
部1から出力されたサンプルデータ信号6と、N相クロ
ック信号とを入力し、N本のサンプルデータ信号により
構成されるサンプルデータ信号6を遅延させ、N本の遅
延されたサンプルデータ信号により構成される遅延サン
プルデータ信号7を出力する。
【0099】ここで、N相クロック信号は、入力データ
信号と略周波数が同一で、位相が360度/N(Nは2
以上の整数)ずつ順次ずれた、N個のクロック信号によ
り構成されている。
【0100】以下の説明においては、N相クロック信号
のうち、入力データ信号に対して位相がずれていないク
ロック信号を第0相のクロック信号とし、入力データ信
号と位相が(360/N)×1ずれたクロック信号を第
1相のクロック信号とし、入力データ信号と位相が(3
60/N)×2ずれたクロック信号を第2相のクロック
信号とし、以下順次同様に名付け、入力データ信号と位
相が(360/N)×nずれたクロック信号を第n相の
クロック信号とする。
【0101】変化点検出演算部4は、データサンプリン
グ処理部1から出力されたサンプルデータ信号6と、抽
出クロック選択処理部5から出力された抽出クロック信
号とを入力し、変化点演算出力信号8を出力する。
【0102】抽出クロック選択処理部5は、N相クロッ
ク信号と、変化点検出演算部4から出力された変化点演
算出力信号8とが入力し、N相クロック信号の中から抽
出クロック信号を出力する。
【0103】データ再生処理部3は、遅延処理部2から
出力された遅延サンプルデータ信号7と、変化点検出演
算部4から出力された変化点演算出力信号8と、抽出ク
ロック選択処理部5から出力された抽出クロック信号と
が入力し、再生データ信号を出力する。
【0104】図1に示される各部材について以下にさら
に詳細に説明する。まず、データサンプリング処理部1
は、入力した入力データ信号をN相クロック信号でディ
ジタル的にサンプリングし、N本のサンプルデータ信号
により構成されるサンプルデータ信号6を遅延処理部2
と変化点検出演算部4とに出力する。
【0105】ここで、上記N本のサンプルデータ信号に
より構成されるサンプルデータ信号6のうち、第0相の
クロック信号によりサンプリングされて出力されたサン
プルデータ信号を第0相のサンプルデータ信号、第1相
のクロック信号によりサンプリングされて出力されたサ
ンプルデータ信号を第1相のサンプルデータ信号、以下
同様に、第n相のクロック信号によりサンプリングされ
て出力されたサンプルデータ信号を第n相のサンプルデ
ータ信号と名付ける。
【0106】変化点検出演算部4は、サンプルデータ信
号6を抽出クロック信号に同期したタイミング、例えば
抽出クロック信号の立ち上がりのタイミング、で取り込
む。ここで、抽出クロック信号は抽出クロック選択処理
部5から、変化点演算出力信号8に基づき選択されて出
力されるが、変化点演算出力信号8が出力されていない
初期動作時においては、N相クロック信号の中から任意
の1つのクロック信号が選択される。
【0107】上述の、サンプルデータ信号6を抽出クロ
ック信号に同期したタイミングで取り込むとは、第0相
のサンプルデータ信号から第N相のサンプルデータ信号
のそれぞれについて、抽出クロック信号の立ち上がり時
点における、そのデータを取り込むことをいう。
【0108】そして、取り込んだサンプルデータ信号6
の値に基づき、入力データ信号の立ち上がり変化点、及
び立ち下がり変化点の位置を表す相情報を、変化点演算
出力信号8に含ませて出力する。
【0109】この変化点検出演算部4におけるサンプル
データ信号6の取り込みについては、上述の従来の技術
において、図14を用いて部分的に説明したが、以下
に、図2を参照してさらに詳細に説明する。ただし、図
2に示されるように、入力データ信号が示すデータは、
時系列的に順次、・・・、−1、0、1、2、・・・と
番号付けを行い、以下では、単に、この番号によりデー
タを識別する。
【0110】まず、変化点検出演算部4に入力する抽出
クロックとして、第1相のクロック信号C1が選択され
ているとする。この場合は、図2のラインAに示される
ように、第1相のクロック信号C1の立ち上がりにおい
て、各サンプルデータ信号の値を取り込む。
【0111】第1相のクロック信号C1の立ち上がりに
おいて各サンプルデータ信号の値を取り込むと、第0相
のサンプルデータ信号D0から、第7相のサンプルデー
タ信号D7までの値は順次、0、−1、−1、0、0、
0、0、0となり、入力データ信号が−1から0に立ち
上がる時点は、第3相のクロック信号C3の立ち上がり
時点であることが分かる。そして、入力データ信号が0
から−1に立ち下がる時点は、第2相のクロック信号C
2の立ち上がり時点であることが分かる。
【0112】また、図2のラインBに示されるように、
第1相のクロック信号C1の立ち下がりにおいて、各サ
ンプルデータ信号の値を取り込むと、第0相のサンプル
データ信号D0から、第7相のサンプルデータ信号D7
までの値は順次、0、0、0、1、1、0、0、0とな
り、入力データ信号が0から1に立ち上がる時点は、第
3相のクロック信号C3の立ち上がり時点であることが
分かる。そして、入力データ信号が1から0に立ち下が
る時点は、第2相のクロック信号C2の立ち上がり時点
であることが分かる。
【0113】次に、変化点検出演算部4に入力する抽出
クロック信号として、第4相のクロック信号C4が選択
されて入力しているとする。この場合は、図2のライン
Cに示されるように、第4相のクロック信号C4の立ち
上がりにおいて、各サンプルデータ信号の値を取り込む
と、第0相のサンプルデータ信号D0から、第7相のサ
ンプルデータ信号D7までの値は順次、1、1、1、
2、1、1、1、1となり、入力データ信号が1から2
に立ち上がる時点は、第3相のクロック信号C3の立ち
上がり時点であることが分かる。そして、入力データ信
号が2から1に立ち下がる時点は、第2相のクロック信
号C2の立ち上がり時点であることが分かる。
【0114】また、図2のラインDに示されるように、
第4相のクロック信号C4の立ち下がりにおいて、各サ
ンプルデータ信号の値を取り込むと、第0相のサンプル
データ信号D0から、第7相のサンプルデータ信号D7
までの値は順次、1、1、1、2、2、2、2、2とな
り、入力データ信号が1から2に立ち上がる時点は、第
3相のクロック信号C3の立ち上がり時点であることが
分かる。そして、入力データ信号が2から1に立ち下が
る時点は、第2相のクロック信号C2の立ち上がり時点
であることが分かる。
【0115】上述の例からも分かるように、変化点検出
演算部4は、入力した抽出クロック信号に同期して各サ
ンプルデータ信号の値を取り込み、この取り込んだ値か
ら、入力データ信号の、立ち上がり、及び立ち下がり変
化点を、N相クロック信号を構成するクロック信号の相
番号として検出する。さらに、立ち上がり変化点の個
数、及び立ち下がり変化点の個数の情報も算出する。
【0116】次に、変化点検出演算部4は、立ち上がり
変化点を示す相番号、及び立ち下がり変化点を示す相番
号のそれぞれについて、平均値を取る処理を行う。
【0117】この平均値を取る処理は、立ち上がり変化
点を示す相番号の、過去から現在の値における平均値を
取る処理と、立ち下がり変化点を示す相番号の、過去か
ら現在の値における平均値を取る処理との2つの処理を
行うことにより、立ち上がり変化点を示す相番号の平均
値、及び立ち下がり変化点を示す相番号の平均値を算出
する。
【0118】この平均値の算出動作について、図3を参
照して説明する。図3に、変化点検出演算部4が行う平
均化処理の動作の概念図を示す。ここでは、立ち上がり
変化点を示す相番号の平均値を取る処理について説明す
るが、立ち下がり変化点を示す相番号の平均値を取る処
理についても、以下の説明と全く同様に行うことができ
る。
【0119】まず、変化点検出演算部4において検出さ
れた、入力データ信号の立ち上がり変化点を示す相番号
は、減算器201に入力し、平均化部(ACC)204
から出力された、既に平均化された値との間で、減算が
行われる。
【0120】その後、Xを上記減算後の相番号の値と
し、重み付け部202において、関数f(X)により重
み付けを行う。この関数f(X)による重み付けは、例
えば、f(X)=(1/4)Xのような線型の重み付け
でも良いし、その他の任意の重み付けでも良いし、経過
時間に従う重み付けであっても良い。
【0121】重み付けを行った後の出力は、加算器20
3に出力され、加算器203において平均化部204か
ら出力された、既に平均化された値と加算され、その
後、平均化部(ACC)204に出力される。
【0122】平均化部204は、通常の平均化処理を行
った後、立ち上がり変化点を示す相番号の平均値を出力
する。
【0123】ここで、平均化処理を行った後の値は一般
に整数ではなく、そのままでは、立ち上がり変化点等を
示すクロックの相番号としては実用にならない。そこ
で、この平均化処理を行った後の値に四捨五入を行い、
整数にする。このようにすることにより、立ち上がり変
化点等の位置を示すクロックの相番号として実用可能に
なる。
【0124】変化点検出演算部4は、以上のようにして
得られた、立ち上がり変化点の相番号の平均値を示す
値、及び立ち下がり変化点の相番号の平均値を示す値、
及び立ち上がり変化点の個数、及び立ち下がり変化点の
個数を、図1に示されるように、変化点演算出力信号8
として抽出クロック選択処理部5、及びデータ再生処理
部3に出力する。
【0125】次に、抽出クロック選択処理部5は、変化
点検出演算部4から出力された、変化点演算出力信号8
のうちの立ち上がり変化点の相番号の平均値を示す値、
及び立ち下がり変化点の相番号の平均値を示す値、のい
ずれか一方に基づいて、その値が示す相のクロックを信
号を、N相クロック信号の中から選択し、入力データ信
号の変化点の変動に追従した抽出クロック信号として出
力する。
【0126】次に、遅延処理部2の動作について説明す
る。遅延処理部2は、サンプルデータ信号6を入力し、
サンプルデータ信号6を構成するN本の信号のそれぞれ
を、N相クロック信号を用いてその位相関係を保ったま
ま遅延させ、遅延サンプルデータ信号7として出力す
る。
【0127】ここで、図1に示される遅延処理部2の構
成について、図4を参照して説明する。図4に、図1に
示される遅延処理部2の構成のブロック図を示す。
【0128】図4に示されるように、遅延処理部2は、
サンプルデータ信号6を分岐し、N本のサンプルデータ
信号D0〜DN−1とし、これをN相クロック信号を用
いてそれぞれM段(Mは1以上の任意の整数)のフリッ
プフロップ回路11−1−1〜11−N−Mで遅延さ
せ、N本の遅延サンプルデータR0〜RN−1を出力す
る構成となっている。その後、これらN本の遅延サンプ
ルデータ信号をまとめて、遅延サンプルデータ信号7と
して出力する。
【0129】ここで、それぞれのサンプルデータ信号D
0〜DN−1が入力するM段のフリップフロップにより
構成されるラインをフリップフロップラインと言う。
【0130】次に、図1に示されるデータ再生処理部3
の動作について説明する。データ再生処理部3は、変化
点演算出力信号8と、遅延処理部2から出力された遅延
サンプルデータ信号7と、抽出クロック信号とを用い
て、再生データ信号の値を決定し、抽出クロック信号に
同期したタイミングで再生データ信号を出力する。
【0131】従来の技術において、図15を用いて説明
したように、再生データ処理部3は、変化点の個数に基
づき、出力する再生データ信号を制御している。
【0132】次に、図1に示されるディジタルPLL回
路及びこれを用いた信号再生方法の動作について、図面
を参照して以下にさらに詳細に説明する。
【0133】まず、データサンプリング処理部1の動作
について、図6を参照して説明する。図6に、図1に示
されるデータサンプリング処理部1の動作のタイムチャ
ートを示す。ただし、以下の説明では、N相クロック信
号の相数Nが8の場合について説明する。
【0134】図6に示されるように、データサンプリン
グ処理部1に入力された入力データ信号は、第0相のク
ロック信号C0から第7相のクロック信号C7の立ち上
がり変化点によりサンプリングされ、第0相のサンプル
データ信号D0から第7相のサンプルデータ信号D7と
して出力される。
【0135】第0相のクロック信号C0から第7相のク
ロック信号C7のそれぞれは、図6に示されるように、
クロック1周期Tを8等分した間隔で、順次シフトした
位相関係にある。
【0136】次に、遅延処理部2の動作について、図7
を参照して説明する。図7に、図1に示される遅延処理
部2の動作のタイムチャートを示す。ただし、図7に示
される場合は、遅延段数Mが4の場合を例にして以下に
説明する。
【0137】8相のクロック信号のそれぞれによりサン
プリングされた8本の各相のサンプルデータ信号D0〜
D7は、遅延処理部2において、8相クロック信号によ
り、それぞれフリップフロップラインで、もとのサンプ
ルデータ信号D0〜D7の位相関係を保ったままの状態
で4段遅延され、第0相の遅延サンプルデータ信号R0
から第7相の遅延サンプルデータ信号R7として出力さ
れる。
【0138】図7には、第3相のサンプルデータ信号D
3が、4段遅延され、第3相の遅延サンプルデータ信号
R3になる様子を「0」のデータを強調して示してあ
る。
【0139】次に、図1に示される変化点検出演算部4
の動作について、図8を参照して説明する。図8に、図
1に示される変化点検出演算部4の動作のタイムチャー
トを示す。
【0140】変化点検出演算部4は、抽出クロック信号
に同期して第0相のサンプルデータ信号D0から第7相
のサンプルデータ信号D7を取り込み、この取り込んだ
値から、入力データ信号の立ち上がり変化点、及び、立
ち下がりの変化点を示す、クロックの相番号を検出し、
この相番号の過去から現在に到るまでの平均値を算出し
すると共に、抽出クロック1周期の間における立ち上が
り変化点の個数及び立ち下がり変化点の個数を算出し
て、抽出クロック信号に同期したタイミングでそれらの
値を表す信号として変化点演算出力信号8を出力する動
作を行う。
【0141】通常、立ち上がり変化点の相番号を示す
値、及び立ち下がり変化点の相番号を示す値を検出して
から、それらの平均値を算出する演算までには、処理時
間が発生するが、ここではその処理時間が抽出クロック
信号1周期で終了する場合を示してある。
【0142】入力データ信号から変化点演算出力信号8
までの遅延時間は、図8に示されるようになる。ただ
し、図8において、例えば「−1までのデータ」とは、
入力データ信号が−1である場合の、立ち上がり変化点
の平均値、及び立ち下がりの変化点の平均値を示すクロ
ックの相番号、抽出クロック1周期の間における立ち上
がり変化点の個数及び立ち下がり変化点の個数を表して
いる。
【0143】ここで、「まで」と記載されているのは、
入力データ信号の立ち上がり変化点の平均値、及び立ち
下がりの変化点の平均値は、過去の入力データ信号のそ
れぞれの値に基づいて決定されているからである。ま
た、図8では、「0までのデータ」が遅延されて出力さ
れる様子を強調して示してある。
【0144】次に、図1に示される抽出クロック選択処
理部5の動作について、図9を参照して説明する。図9
に、図1に示される抽出クロック選択処理部5の動作の
タイムチャートを示す。
【0145】抽出クロック選択処理部5は、変化点演算
出力信号8が示す立ち上がり変化点の相番号を示す値、
及び立ち下がり変化点の相番号を示す値のいずれか一方
の相番号の情報に従い、8相クロック信号の中から1つ
の相のクロック信号を抽出クロック信号として随時選択
して出力する。
【0146】図9では、抽出クロック選択処理部5が用
いる情報として立ち下がり変化点を示すクロック信号の
相番号の平均値を用いる。そして、変化点演算出力信号
8のうちの「−2までのデータ」において、立ち下がり
変化点の平均値が3相を示し、「−1までのデータ」に
おいて、立ち下がり変化点の平均値が4相を示し、以下
順次、変化点演算出力信号8が示す位相情報が、2相、
3相、4相へと変化した際の、抽出クロック信号が切り
変わっていく様子を示している。
【0147】次に、図1に示されるデータ再生処理部3
の動作について、図10を参照して説明する。図10
に、図1に示されるデータ再生処理部3の動作のタイム
チャートを示す。
【0148】データ再生処理部3に入力される信号は、
遅延処理部2によりサンプルデータ信号間の位相関係を
保ったまま、それぞれのフリップフロップラインで4段
遅延した第0相の遅延サンプルデータ信号R0から第7
相の遅延サンプルデータ信号R7と、変化点検出演算部
4から出力された、立ち上がり変化点の相番号の平均値
を示す値、立ち下がり変化点の相番号の平均値を示す
値、立ち上がり変化点の個数、及び立ち下がり変化点の
個数とを表す変化点演算出力信号8と、抽出クロック信
号とである。
【0149】データ再生処理部3では、変化点演算出力
信号8に従い、第0相の遅延サンプルデータ信号R0か
ら第7相の遅延サンプルデータ信号R7の中から1つの
遅延サンプルデータ信号を選択し、これを再生データ信
号として抽出クロック信号に同期させて出力する動作を
行う。
【0150】変化点演算出力信号8に対し、第0相の遅
延サンプルデータ信号R0から第7相の遅延サンプルデ
ータ信号R7は、3段分遅延時間が長い構成となってい
るので、図10に示されるように、入力データ信号の
「0」のデータを再生する際には、入力データ信号の
「+2までのデータ」を用いて演算した変化点演算出力
信号8と、入力データ信号の「+2までのデータ」を用
いて選択した抽出クロック信号とを使用することにな
る。
【0151】ここで、入力データ信号の「0」データ以
前のデータが存在しない場合、すなわち「−1」、「−
2」、・・・、のデータが全て“0”値(入力データ信
号は“0”、“1” の2値とする)の場合において
は、最初のデータ「0」を再生する際は、すでに「+
2」までのデータを用いた演算処理が完了している状態
となる。
【0152】次に、図1に示されるデータ再生処理部3
の動作について、図11、及び、図12を参照してさら
に詳細に説明する。
【0153】図11に、図1に示されるデータ再生処理
部3の構成の一例のブロック図を示し、図12に、図1
1に示される構成のデータ再生処理部3の動作の概念図
を示す。
【0154】まず、図11に示されるように、このデー
タ再生処理部3には、遅延処理部2から出力された、第
0相の遅延サンプルデータ信号R0から第N−1相の遅
延サンプルデータ信号RN−1までのN本の遅延サンプ
ルデータ信号7と、変化点検出演算部4から出力され
た、変化点の個数情報を含む変化点演算出力信号8と、
抽出クロック選択処理部5から出力された抽出クロック
信号とが入力している。
【0155】また、このデータ再生処理部3は、符号化
器802と、選択回路801と、選択回路804と、フ
リップフロップ805とから構成されている。
【0156】符号化器802には、第0相の遅延サンプ
ルデータ信号から第N−1相の遅延サンプルデータ信号
までの遅延サンプルデータ信号7が入力する。そして、
符号化器802は、入力した遅延サンプルデータ信号7
のうちで、最先の変化点(エッヂ)を有する遅延サンプ
ルデータ信号の相番号を出力する。
【0157】選択回路801には、遅延処理部2から出
力された、第0相の遅延サンプルデータ信号R0から第
N−1相の遅延サンプルデータ信号RN−1までのN本
の遅延サンプルデータ信号が入力する。そして、選択回
路801は、選択回路804から出力された信号に基づ
き、これらN本の遅延サンプルデータ信号の中から一本
を選択して出力する。
【0158】選択回路804は、符号化器802から出
力された、データの最初エッヂ位置を示す相番号と、s
(0以上N−1以下の整数、NはN相クロック信号のN
と同一。)、t(0以上N−1以下の整数、NはN相ク
ロック信号のNと同一。)と、変化点演算出力信号8と
が入力される。
【0159】変化点演算出力信号8は、選択回路804
の選択制御端子に入力する。そして、選択回路804で
は、入力した変化点演算出力信号8に含まれる、立ち下
がり変化点の個数、及び立ち上がり変化点の個数を用い
ることとなる。
【0160】そして、立ち下がり変化点の個数が1個の
場合は、選択回路804から出力される値として、sが
選択され、立ち上がり変化点の個数が1個の場合は、選
択回路804から出力される値として、tが選択され、
立ち上がり変化点の個数、及び立ち下がり変化点の個数
が1個ずつ、合計2つの場合は、符号化器802から出
力された相番号が出力される。そして、立ち下がり変化
点の個数、及び立ち上がり変化点の個数が共に0である
場合は、sが選択される(tでも良い)。
【0161】選択回路801では、選択回路804の選
択出力信号が示す値(0からN−1までの整数値)に基
づき、遅延処理部2から出力された、第0相の遅延サン
プルデータ信号R0から第N−1相の遅延サンプルデー
タ信号RN−1までのN本の遅延サンプルデータ信号の
中から、1本のデータを選択して出力する。
【0162】選択回路801からの選択出力信号は、フ
リップフロップ回路805において、抽出クロック信号
をクロック信号として、リタイミングされ、再生データ
信号として、出力される。
【0163】次に、図11に示されるデータ再生処理部
3の具体的な動作について、図12を参照しつつ説明す
る。ただし、図11において、s=t=4が選択され、
8相クロック信号によりサンプリングした場合を例に説
明する。
【0164】図11において、変化点演算出力信号8の
うち、立ち下がり変化点のみが、変化点演算出力信号8
に含まれる変化点個数情報から1個存在すると判断され
た場合は、図12の(c)の下側の列(Tはデータの1
周期)の場合であり、s(“4”)が選択されて選択回
路801に出力される。
【0165】s=4が選択されて、この値を表す信号が
選択回路801に出力されると、立ち下がり変化点の平
均値から180度離れたサンプルデータ信号が出力され
ることとなる。
【0166】すなわち、第0相の遅延サンプルデータ信
号R0から(360度/8)×4=180度ずれた第3
相の遅延サンプルデータ信号R3が選択されて出力され
る。
【0167】次に、変化点演算出力信号8のうちの、立
ち上がり変化点のみが、変化点演算出力信号8に含まれ
る変化点個数情報から1個存在すると判断された場合
は、図12の(c)の上側の列(Tはデータの1周期)
の場合であり、t(“4”)が選択されて選択回路80
1に出力される。
【0168】t=4が選択されて、この値を表す信号が
選択回路801に出力されると、立ち上がり変化点の平
均値から180度離れたサンプルデータ信号が出力され
ることとなる。
【0169】すなわち、第0相の遅延サンプルデータ信
号R0から(360度/8)×4=180度ずれた第3
相の遅延サンプルデータ信号R3が選択されて出力され
る。
【0170】変化点演算出力信号8のうちの、立ち下が
り変化点が、変化点演算出力信号8に含まれる変化点個
数情報から1個存在すると判断され、立ち上がり変化点
が、変化点演算出力信号8に含まれる変化点個数情報か
ら1個存在すると判断された場合(図12の(b)の場
合。)は、符号化器802から出力された、入力データ
信号の最初の変化点の位置を示すクロック信号の相番号
が選択されて選択回路801に出力される。
【0171】この出力を受けた選択回路801では、こ
の最初の変化点の位置が検出された相番号に相当する遅
延サンプルデータ信号を出力することとなる。
【0172】変化点個数情報から、変化点が無いと判断
された場合は(図12(a)の場合)、若しくは、変化
点が3個以上と判断された場合には、s(“4”)が選
択され(tでも良い)、サンプルデータ信号の真ん中の
相(略180度)に相当するものが出力されることとな
る。
【0173】その後、選択回路801からの選択出力信
号は、フリップフロップ回路805において抽出クロッ
ク信号をクロック信号としてリタイミングされ、抽出ク
ロック信号に同期した再生データ信号として出力され
る。
【0174】上述の例では、s,tを共に4に設定し
て、変化点から180度離れた1Tの中央に相当する相
のサンプルデータ信号を選ぶ様にしてジッタに強いリタ
イミングされた出力としての再生データ信号を得るよう
にしているが、立ち下がりと立ち上がりとのジッタパタ
ーンが同一であれば、s=t=4としても良いが、通信
システムの系や回路構成等により、両ジッタパターンは
同一とならない場合があり、よってsやtを3や5やそ
の他の値に設定しても良い。
【0175】以上説明したように、図1に示される、本
発明に係るディジタルPLL回路及び信号再生方法にお
いては、遅延処理部2を挿入することで、変化点検出演
算部4において実行される立ち上がり変化点の相番号を
示す値の平均値、及び立ち下がり変化点の相番号を示す
値の平均値を算出する処理、及びこの算出された平均値
を用いての抽出クロック信号の選択処理を、見かけ上、
データ再生処理部3における再生データ信号処理に先行
して行うことができることを特徴としている。
【0176】従って、このディジタルPLL回路の一実
施形態によれば、データ領域を有効に活用するために、
オーバーヘッドを少なくした場合であっても、抽出クロ
ック信号に同期した再生データ信号を、誤りなく、高速
に再生することができる。
【0177】また、入力データ信号の立ち上がり変化点
若しくは立ち下がり変化点の入力データ信号の揺らぎ
(ジッタ)の中心値の位相(相情報)に追従している、
立ち上がり変化点、若しくは立ち下がり変化点の平均値
を算出している。そのため、この平均値に従い選択され
た抽出クロックを、入力データ信号に位相同期、位相追
従(これにより入力データ信号とN相クロック信号との
周波数偏差も吸収する。)した信号とすることができ
る。
【0178】なおかつ、再生データ信号は、この抽出ク
ロック信号のタイミングで、データ値が識別され出力さ
れる信号となっているため、再生データ信号は、抽出ク
ロック信号に同期した信号となり、その結果、入力デー
タ信号のジッタ変動やデューティー歪みに対する耐力を
低下させることなく、引き込み時間を高速化することが
できる。
【0179】ただし、図1に示されるディジタルPLL
回路は、本発明に係るディジタルPLL回路及び信号再
生方法を適用するのに好適な一例であるが、本発明に係
るディジタルPLL回路及び信号再生方法を適用するデ
ィジタルPLL回路は、図1に示されるようなディジタ
ルPLL回路に限定されるものではなく、本発明の要旨
を変更しない限りにおいて、種々の変形実施が可能であ
る。
【0180】例えば、図1に示される遅延処理部2の構
成として、図4を用いて説明したが、本発明に適用され
る遅延処理部2は、その他に、図5に示されるような構
成の遅延処理部2を用いても良い。
【0181】図5に、図1に示されるディジタルPLL
回路が具備する遅延処理部2の他の実施形態のブロック
図を示す。ただし、図4に示される部材、及び信号と同
様な部材、及び信号には、同一の番号を付す。
【0182】図5に示されるように、まず、この遅延処
理部2は、入力したサンプルデータ信号6を分岐して、
第0相のサンプルデータ信号D0、第1相のサンプルデ
ータ信号D1、・・・、第N−1相のサンプルデータ信
号DN−1とする。
【0183】そして、N相クロック信号をL分周回路1
2を用いてL分の1(Lは2以上の任意の整数)にL分
周し、この分周したクロック信号によって、第0相のサ
ンプルデータ信号D0、第1相のサンプルデータ信号D
1、・・・、第N−1相のサンプルデータ信号DN−1
をそれぞれM段(Mは1以上の任意の整数)のフリップ
フロップ回路11−1−1〜11−N−Mで遅延させ、
第0相の遅延サンプルデータ信号R0から第N−1相の
遅延サンプルデータ信号RN−1までのN本の遅延サン
プルデータ信号を出力する構成となっている。
【0184】図5に示される、遅延処理部2を用いたデ
ィジタルPLL回路及びこれを用いた信号再生方法であ
っても、上述の、図2に示される遅延処理部2を用いた
ディジタルPLL回路及びこれを用いた信号再生方法と
同様の効果が得られると共に、さらに、図5に示される
遅延処理部2の構成を用いることにより、遅延処理部2
の遅延時間に対する回路規模および消費電力の低減が可
能になる。
【0185】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、データサンプリング処理部とデータ再生処理
部との間に遅延処理部を挿入することで、再生データ信
号を再生して出力するデータ再生処理部において、変化
点検出演算部での平均値算出処理を見かけ上、先行して
行うことができる構成であるため、例えば、光加入者系
の通信装置等に代表される、バースト状のデータ信号か
ら数ビットで高速に再生データ信号と抽出クロック信号
とを出力するという引き込み動作が要求されるディジタ
ルPLL回路において、挿入する遅延処理部の遅延段数
を変えるだけで、データ領域を効率的に利用すると共
に、入力データ信号のジッタ変動やデューティー歪みに
対する耐力を低下させることなく、引き込み時間の高速
化を図ることが可能なディジタルPLL回路を提供する
ことができる。
【0186】同様に、データサンプリング処理工程とデ
ータ再生処理工程との間に遅延処理工程を挿入すること
で、再生データ信号を再生して出力するデータ再生処理
工程において、変化点検出演算工程での平均値算出処理
を見かけ上、先行して行うことができる構成であるた
め、例えば、光加入者系の通信装置等に代表される、バ
ースト状のデータ信号から数ビットで高速に再生データ
信号と抽出クロック信号とを出力するという引き込み動
作が要求される信号再生方法において、挿入する遅延処
理工程の遅延段数を変えるだけで、データ領域を効率的
に利用すると共に、入力データ信号のジッタ変動やデュ
ーティー歪みに対する耐力を低下させることなく、引き
込み時間の高速化を図ることが可能な信号再生方法を提
供することができる。
【0187】その結果として、引き込み時間を0ビット
にすることもでき、バーストデータ信号の先頭ビットか
ら、誤りのない再生データ信号を出力することが可能な
ディジタルPLL回路及び信号再生方法を提供すること
ができる。
【0188】特に、請求項1及び請求項18記載の発明
によれば、サンプルデータ信号を遅延させているため、
抽出クロック信号に基づき、再生データ信号を再生して
出力するまでに時間的な猶予が与えられることになり、
抽出クロック信号に同期した再生データ信号を、高速か
つ少ない誤差で出力することが可能なディジタルPLL
回路及び信号再生方法を提供することができる。
【0189】また、請求項2及び請求項19記載の発明
によれば、サンプルデータ信号を遅延させ、抽出クロッ
ク信号が選択されて出力されるまでの時間が、再生デー
タ信号が再生されるまでの時間以下にすることにより、
抽出クロック信号に同期した再生データ信号を、高速か
つ少ない誤差で出力することが可能なディジタルPLL
回路及び信号再生方法を提供することができる。
【0190】また、請求項3及び請求項20記載の発明
によれば、入力データ信号をサンプリングしN本のサン
プルデータ信号とし、このN本のサンプルデータ信号を
用いて抽出クロック信号に同期した再生データ信号を出
力する場合において、N本のサンプルデータ信号を遅延
させ、抽出クロック信号が選択されて出力されるまでの
時間が、再生データ信号が再生されて出力されるまでの
時間以下にしているため、抽出クロック信号に同期した
再生データ信号を、高速かつ少ない誤差で出力すること
が可能なディジタルPLL回路及び信号再生方法を提供
することができる。
【0191】また、請求項4及び請求項21記載の発明
によれば、入力データ信号をN相クロック信号によりサ
ンプリングし、N本のサンプルデータ信号として出力
し、この出力されたサンプルデータ信号に基づいて抽出
クロック信号に同期した再生データ信号を出力する場合
において、N本のサンプルデータ信号を遅延させ、N本
の遅延サンプルデータ信号として出力することにより、
抽出クロック信号が入力データ信号に基づき選択されて
出力されるまでの時間が、入力データ信号が再生データ
信号として出力されるまでの時間以下にしているため、
抽出クロック信号に同期した再生データ信号を、高速か
つ少ない誤差で出力することが可能なディジタルPLL
回路及び信号再生方法を提供することができる。
【0192】また、請求項5及び請求項22記載の発明
によれば、それぞれ請求項4及び請求項21記載の発明
の効果が得られると共に、N相クロック信号が、入力デ
ータ信号と略周波数が同一で、Nを2以上の任意の整数
とし、位相が360度/Nずつ順次ずれたN個のクロッ
ク信号により構成された信号であることから、入力デー
タ信号のサンプリングが、時系列的に行うことができ、
入力データ信号の変化点を容易に検出することが可能な
ディジタルPLL回路及び信号再生方法を提供すること
ができる。
【0193】また、請求項6及び請求項23記載の発明
によれば、それぞれ請求項4又は5及び請求項21又は
22に記載の発明の効果が得られると共に、再生データ
信号が、N本の遅延サンプルデータ信号のうちの1本の
遅延サンプルデータ信号を、抽出クロック信号に同期さ
せることにより出力されているため、再生データ信号の
抽出クロック信号に対する同期の正確性をさらに向上さ
せることが可能なディジタルPLL回路及び信号再生方
法を提供することができる。
【0194】また、請求項7及び請求項24記載の発明
によれば、それぞれ請求項4から6及び請求項21から
23のいずれかに記載の発明の効果が得られると共に、
抽出クロック信号が、N相クロック信号の中から選択さ
れるため、抽出クロック信号の入力データ信号に対する
位相及び周波数の同期の正確性をさらに向上させること
が可能なディジタルPLL回路及び信号再生方法を提供
することができる。
【0195】また、請求項8及び請求項25記載の発明
によれば、それぞれ請求項4から7及び請求項21から
24のいずれかに記載の発明の効果が得られると共に、
N本のサンプルデータ信号の遅延がフリップフロップに
よるものであることから、正確かつ確実にサンプルデー
タ信号を遅延させることが可能なディジタルPLL回路
及び信号再生方法を提供することができる。
【0196】また、請求項9及び26記載の発明によれ
ば、それぞれ請求項4から7及び請求項21から24の
いずれかに記載の発明の効果が得られると共に、N本の
サンプルデータ信号の遅延がフリップフロップによるも
のであることから、正確かつ確実にサンプルデータ信号
を遅延させることが可能になると共に、遅延時間に対す
る回路規模及び消費電力の低減が可能なディジタルPL
L回路及び信号再生方法を提供することができる。
【0197】また、請求項10及び請求項27記載の発
明によれば、それぞれ請求項4から9及び請求項21か
ら26のいずれかに記載の発明の効果が得られると共
に、抽出クロック信号の選択、及び再生データ信号の再
生を制御するための信号としての変化点演算出力信号が
出力されているため、入力データ信号に同期している抽
出クロック信号をさらに正確かつ確実に出力することが
可能になると共に、再生データ信号の抽出クロック信号
に対する同期をさらに正確なものとすることが可能なデ
ィジタルPLL回路及び信号再生方法を提供することが
できる。
【0198】また、請求項11及び請求項28記載の発
明によれば、それぞれ請求項10及び請求項27記載の
発明の効果が得られると共に、変化点演算出力信号が入
力データ信号の立ち上がり変化点を示す、N相クロック
信号を構成するクロック信号の相番号の情報を含むこと
から、抽出クロック信号の選択をさらに正確に実行する
ことが可能なディジタルPLL回路及び信号再生方法を
提供することができる。
【0199】また、請求項12及び請求項29記載の発
明によれば、それぞれ請求項10又は11及び請求項2
7又は28に記載の発明の効果が得られると共に、変化
点演算出力信号が入力データ信号の立ち下がり変化点を
示す、N相クロック信号を構成するクロック信号の相番
号の情報を含むことから、この相番号の情報により抽出
クロック信号の選択をさらに正確に実行することが可能
なディジタルPLL回路及び信号再生方法を提供するこ
とができる。
【0200】また、請求項13及び請求項30記載の発
明によれば、それぞれ請求項10から12及び請求項2
7から29のいずれかに記載の発明の効果が得られると
共に、変化点演算出力信号が、抽出クロック信号の1周
期の間の、入力データ信号の変化点の個数を示す情報を
含むことから、さらに正確に再生データ信号を再生する
ことが可能なディジタルPLL回路及び信号再生方法を
提供することができる。
【0201】また、請求項14及び請求項31記載の発
明によれば、それぞれ請求項10から13及び請求項2
7から30のいずれかに記載の発明の効果が得られると
共に、N本のサンプルデータ信号を、抽出クロック信号
に同期したタイミングで取り込み、取り込んだN個の値
から入力データ信号の立ち上がり変化点と立ち下がりの
変化点に相当するクロック信号の相番号を検出し、検出
した相番号の平均値を算出する演算処理を行なっている
ため、精度の良い相番号の平均値を含む変化点演算出力
信号を出力することが可能なディジタルPLL回路及び
信号再生方法を提供することができる。
【0202】また、請求項15及び請求項32記載の発
明によれば、それぞれ請求項10から14及び請求項2
7から31のいずれかに記載の発明の効果が得られると
共に、変化点演算出力信号に含まれる、入力データ信号
の立ち上がり変化点を示すクロック信号の相番号の平均
値、若しくは、入力データ信号の立ち下がり変化点を示
すクロック信号の相番号の平均値により示される相のク
ロック信号を、N相クロック信号の中から選択して、抽
出クロック信号として出力することにより、入力データ
信号の立ち上がり変化点、若しくは立ち下がり変化点の
変動に追従した抽出クロック信号を出力することが可能
なディジタルPLL回路及び信号再生方法を提供するこ
とができる。
【0203】すなわち、上記平均値が入力データ信号の
立ち上がりあるいは立ち下がり変化点のデータ変化点の
揺らぎ(ジッタ)の中心値の位相(相情報)に追従した
ものとなっているため、これらの平均値が示す位相(相
情報)に従い選択された抽出クロック信号は、入力デー
タ信号に位相同期、位相追従し、これにより入力データ
信号とN相クロック信号との周波数偏差も吸収し、ジッ
タやデューティ変動等に十分な耐力を有し、誤りなく再
生データ信号を再生することが可能なディジタルPLL
回路及び信号再生方法を提供することができる。
【0204】また、請求項16及び33記載の発明によ
れば、それぞれ請求項4から15及び請求項21から3
2のいずれかに記載の発明の効果が得られると共に、N
本のサンプルデータ信号間の位相差を保ったまま、入力
したN本のサンプルデータ信号を遅延させることから、
遅延されたサンプルデータ信号の利便性をさらに向上さ
せることが可能なディジタルPLL回路及び信号再生方
法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るディジタルPLL回路の一実施形
態の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示される変化点検出演算部が、サンプル
データ信号の値を取り込む際の動作の概念図である。
【図3】図1に示される変化点検出演算部が相番号の平
均値を算出する際の動作の工程図である。
【図4】図1に示される遅延処理部の第1の構成例を示
す回路図である。
【図5】図1に示される遅延処理部の第2の構成例を示
す回路図である。
【図6】図1に示されるデータサンプリング処理部の動
作を示すタイムチャートである。
【図7】図1に示される遅延処理部の動作を示すタイム
チャートである。
【図8】図1に示される変化点検出演算部の動作を示す
タイムチャートである。
【図9】図1に示される抽出クロック選択処理部の動作
を示すタイムチャートである。
【図10】図1に示されるデータ再生処理部の動作を示
すタイムチャートである。
【図11】図1に示されるデータ再生処理部の一構成例
を示す回路図である。
【図12】図11に示されるデータ再生処理部のデータ
再生動作を示す概念図である。
【図13】本発明、及び従来のディジタルPLL回路及
び信号再生方法における引き込みのビット数を示す図で
ある。
【図14】本発明、及び従来のディジタルPLL回路及
び信号再生方法における入力データ信号の変化点検出動
作を示す概念図である。
【図15】本発明、及び従来のディジタルPLL回路及
び信号再生方法におけるデータ再生方法の概念図であ
る。
【図16】従来のディジタルPLL回路の構成を示すブ
ロック図である。
【図17】従来のディジタルPLL回路の構成を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
1 データサンプリング処理部 2 遅延処理部 3 データ再生処理部 4 変化点検出演算部 5 抽出クロック信号選択処理部 6 サンプルデータ信号(N本) 7 遅延サンプルデータ信号(N本) 8 変化点演算出力信号 11−1−1,11−1−2,・・・,11−1−M
フリップフロップ 11−2−1,11−2−2,・・・,11−2−M
フリップフロップ 11−N−1,11−N−2,・・・,11−N−M
フリップフロップ 12 L分周回路 201 減算器 202 重み付け部 203 加算器 204 平均化部 801 選択回路 802 符号化器 804 選択回路 805 フリップフロップ C0 第0相のクロック信号 C1 第1相のクロック信号 C2 第2相のクロック信号 C3 第3相のクロック信号 C4 第4相のクロック信号 C5 第5相のクロック信号 C6 第6相のクロック信号 C7 第7相のクロック信号 D0 第0相のサンプルデータ信号 D1 第1相のサンプルデータ信号 D2 第2相のサンプルデータ信号 D3 第3相のサンプルデータ信号 D4 第4相のサンプルデータ信号 D5 第5相のサンプルデータ信号 D6 第6相のサンプルデータ信号 D7 第7相のサンプルデータ信号 R0 第0相の遅延サンプルデータ信号 R1 第1相の遅延サンプルデータ信号 R2 第2相の遅延サンプルデータ信号 R3 第3相の遅延サンプルデータ信号 R4 第4相の遅延サンプルデータ信号 R5 第5相の遅延サンプルデータ信号 R6 第6相の遅延サンプルデータ信号 R7 第7相の遅延サンプルデータ信号

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抽出クロック信号に同期した再生データ
    信号を出力するディジタルPLL回路において、 サンプルデータ信号を遅延させることにより、 前記抽出クロック信号に同期した再生データ信号を高速
    かつ少ない誤差で出力することを特徴とするディジタル
    PLL回路。
  2. 【請求項2】 入力データ信号をN相クロック信号によ
    りサンプリングすることにより得られたサンプルデータ
    信号を遅延させ、 抽出クロック信号が選択されるまでの時間が、再生デー
    タ信号が再生されるまでの時間以下にすることにより、 前記抽出クロック信号に同期した再生データ信号を高速
    かつ少ない誤差で出力することを特徴とするディジタル
    PLL回路。
  3. 【請求項3】 少なくとも、入力データ信号をサンプリ
    ングして、N本のサンプルデータ信号を出力するデータ
    サンプリング処理部と、抽出クロック信号に同期した再
    生データ信号を出力するデータ再生処理部とを有するデ
    ィジタルPLL回路において、 前記データサンプリング処理部と、前記データ再生処理
    部との間に、 前記N本のサンプルデータ信号を遅延させる遅延処理部
    を有し、 前記抽出クロック信号が選択されるまでの時間が、再生
    データ信号が再生されるまでの時間以下にすることによ
    り、 前記抽出クロック信号に同期した再生データ信号を高速
    かつ少ない誤差で出力することを特徴とするディジタル
    PLL回路。
  4. 【請求項4】 入力データ信号と、N個のクロック信号
    により構成されたN相クロック信号とが入力し、該N相
    クロック信号により、前記入力データ信号をサンプリン
    グして、N本のサンプルデータ信号を出力するデータサ
    ンプリング処理部と、 前記抽出クロック信号に同期した再生データ信号を出力
    するデータ再生処理部とを有し、 前記N相クロック信号の中から、前記再生データ信号に
    同期している抽出クロック信号を出力するディジタルP
    LL回路において、 前記データサンプリング処理部から出力されたN本のサ
    ンプルデータ信号が入力し、該入力したN本のサンプル
    データ信号を遅延させ、N本の遅延サンプルデータ信号
    として、前記データ再生処理部に出力する遅延処理部を
    有し、 前記入力データ信号に基づき、前記抽出クロック信号が
    選択されて出力されるまでの時間が、 前記入力データ信号が再生データ信号として再生される
    までの時間以下にすることにより、 前記抽出クロック信号に同期した再生データ信号を高速
    かつ少ない誤差で出力することを特徴とするディジタル
    PLL回路。
  5. 【請求項5】 前記N相クロック信号が、 前記入力データ信号と略周波数が同一で、位相が、36
    0度/N(Nは2以上の整数)ずつ順次ずれたN個のク
    ロック信号により構成された信号であることを特徴とす
    る請求項4記載のディジタルPLL回路。
  6. 【請求項6】 前記データ再生処理部が、 前記遅延処理部から出力されたN本の遅延サンプルデー
    タ信号の中から、1つの遅延サンプルデータ信号を選択
    して、抽出クロック信号に同期させて再生データ信号と
    して出力することを特徴とする請求項4又は5に記載の
    ディジタルPLL回路。
  7. 【請求項7】 前記N相クロック信号の中から、前記抽
    出クロック信号を選択して出力する抽出クロック選択処
    理部を有することを特徴とする請求項4から6のいずれ
    かに記載のディジタルPLL回路。
  8. 【請求項8】 前記遅延処理部が、 N本のサンプルデータ信号がそれぞれ入力する、M段
    (Mは1以上の任意の整数)のフリップフロップにより
    構成された、N本のフリップフロップラインを有し、 それぞれのフリップフロップラインを構成するフリップ
    フロップに入力するクロック信号が、 前記N相クロック信号を構成するクロック信号であるこ
    とを特徴とする請求項4から7のいずれかに記載のディ
    ジタルPLL回路。
  9. 【請求項9】 前記遅延処理部が、 N本のサンプルデータ信号がそれぞれ入力する、M段
    (Mは1以上の任意の整数)のフリップフロップにより
    構成された、N本のフリップフロップラインと、 入力したN相クロック信号のそれぞれをL分の1(Lは
    2以上の任意の整数)に分周するL分周回路とを有し、 それぞれのフリップフロップラインを構成するフリップ
    フロップに入力するクロック信号が、 前記N相クロック信号を構成するクロック信号を、前記
    L分周回路により分周した信号であることを特徴とする
    請求項4から7のいずれかに記載のディジタルPLL回
    路。
  10. 【請求項10】 前記データサンプリング処理部から出
    力されたN本のサンプルデータ信号と、前記抽出クロッ
    ク信号とが入力し、該入力したN本のサンプルデータ信
    号と抽出クロック信号とに基づき、前記抽出クロック選
    択処理部、及び前記データ再生処理部を制御するための
    信号を変化点演算出力信号として出力する変化点検出演
    算部を有することを特徴とする請求項4から9のいずれ
    かに記載のディジタルPLL回路。
  11. 【請求項11】 前記変化点演算出力信号が、 前記入力データ信号の立ち下がり変化点を示す、前記N
    相クロック信号を構成するクロック信号の相番号の情報
    を含むことを特徴とする請求項10記載のディジタルP
    LL回路。
  12. 【請求項12】 前記変化点演算出力信号が、 前記入力データ信号の立ち上がり変化点を示す、前記N
    相クロック信号を構成するクロック信号の相番号の情報
    を含むことを特徴とする請求項10又は11記載のディ
    ジタルPLL回路。
  13. 【請求項13】 前記変化点演算出力信号が、 前記入力データ信号の変化点の個数を示す情報を含むこ
    とを特徴とする請求項10から12のいずれかに記載の
    ディジタルPLL回路。
  14. 【請求項14】 前記変化点検出演算部が、 前記N本のサンプルデータ信号を、前記抽出クロック信
    号に同期したタイミングで取り込み、 該取り込んだN個の値から前記入力データ信号の立ち上
    がり変化点と立ち下がりの変化点に相当するクロック信
    号の相番号を検出し、 該検出した相番号の平均値を算出する演算処理を行うこ
    とにより、 前記変化点演算出力信号を出力することを特徴とする請
    求項10から13のいずれかに記載のディジタルPLL
    回路。
  15. 【請求項15】 前記抽出クロック選択処理部が、 前記変化点検出演算部から出力された、前記変化点演算
    出力信号に含まれる、 前記入力データ信号の立ち上がり変化点を示すクロック
    信号の相番号の平均値、若しくは、前記入力データ信号
    の立ち下がり変化点を示すクロック信号の相番号の平均
    値により示される相のクロック信号を、 前記N相クロック信号の中から選択して、抽出クロック
    信号として出力することにより、 入力データ信号の立ち上がり変化点、若しくは立ち下が
    り変化点の変動に追従した抽出クロック信号を出力する
    ことを特徴とする請求項10から14のいずれかに記載
    のディジタルPLL回路。
  16. 【請求項16】 前記遅延処理部が、 前記N本のサンプルデータ信号間の位相差を保ったま
    ま、前記入力したN本のサンプルデータ信号を遅延させ
    ることを特徴とする請求項4から15のいずれかに記載
    のディジタルPLL回路。
  17. 【請求項17】 入力データ信号と、該入力データ信号
    と略周波数が同一で、位相が、360度/N(Nは2以
    上の整数)ずつ順次ずれたN個のクロック信号により構
    成されたN相クロック信号とが入力し、該N相クロック
    信号により、前記入力データ信号をサンプリングして、
    N本のサンプルデータ信号を出力するデータサンプリン
    グ処理部(1)と、 前記データサンプリング処理部から出力されたN本のサ
    ンプルデータ信号(6)と、前記N相クロック信号とが
    入力し、前記入力したN本のサンプルデータ信号を、前
    記N相クロック信号に基づき遅延させ、N本の遅延サン
    プルデータ信号(7)として出力する遅延処理部(2)
    と、 前記データサンプリング処理部から出力されたN本のサ
    ンプルデータ信号と、抽出クロック選択処理部(5)か
    ら出力された抽出クロック信号とが入力し、前記抽出ク
    ロック選択処理部、及び、データ再生処理部(3)を制
    御するための変化点演算出力信号(8)を出力する変化
    点検出演算部(4)と、 前記N相クロック信号が入力し、前記変化点検出演算部
    から出力された変化点演算出力信号に基づき、N相クロ
    ック信号から抽出クロック信号として出力するクロック
    信号を選択し、これを抽出クロック信号として、前記変
    化点検出演算部、データ再生処理部、及び外部に出力す
    る抽出クロック選択処理部(5)と、 前記遅延処理部から出力された前記N本の遅延サンプル
    データ信号と、前記変化点検出演算部から出力された変
    化点演算出力信号と、前記抽出クロック選択処理部から
    出力された抽出クロック信号とが入力し、再生データ信
    号を出力するデータ再生処理部(3)とを有することを
    特徴とするディジタルPLL回路。
  18. 【請求項18】 抽出クロック信号に同期した再生デー
    タ信号を出力する信号再生方法において、 サンプルデータ信号を遅延させることにより、 前記抽出クロックに同期した再生データ信号を高速かつ
    少ない誤差で出力することを特徴とする信号再生方法。
  19. 【請求項19】 入力データ信号をN相クロック信号に
    よりサンプリングすることにより得られたサンプルデー
    タ信号を遅延させ、 抽出クロック信号が選択されるまでの時間が、再生デー
    タ信号が再生されるまでの時間以下にすることにより、 前記抽出クロック信号に同期した再生データ信号を高速
    かつ少ない誤差で出力することを特徴とする信号再生方
    法。
  20. 【請求項20】 少なくとも、入力データ信号をサンプ
    リングして、N本のサンプルデータ信号を出力するデー
    タサンプリング処理工程と、抽出クロック信号に同期し
    た再生データ信号を出力するデータ再生処理工程とを有
    する信号再生方法において、 前記データサンプリング処理工程と、前記データ再生処
    理工程との間に、 前記N本のサンプルデータ信号を遅延させる遅延処理工
    程を有し、 前記抽出クロック信号が選択されるまでの時間が、再生
    データ信号が再生されるまでの時間以下にすることによ
    り、 前記抽出クロック信号に同期した再生データ信号を高速
    かつ少ない誤差で出力することを特徴とする信号再生方
    法。
  21. 【請求項21】 入力データ信号と、N個のクロック信
    号により構成されたN相クロック信号とが入力し、該N
    相クロック信号により、前記入力データ信号をサンプリ
    ングして、N本のサンプルデータ信号を出力するデータ
    サンプリング処理工程と、 前記抽出クロック信号に同期した再生データ信号を出力
    するデータ再生処理工程とを有し、 前記N相クロック信号の中から、前記再生データ信号に
    同期している抽出クロック信号を出力する信号再生方法
    において、 前記データサンプリング処理工程から出力されたN本の
    サンプルデータ信号が入力し、該入力したN本のサンプ
    ルデータ信号を遅延させ、N本の遅延サンプルデータ信
    号として出力する遅延処理工程を有し、 前記入力データ信号に基づき抽出クロック信号が選択さ
    れて出力されるまでの時間が、 前記入力データ信号が再生データ信号として選択される
    までの時間以下にすることにより、 前記抽出クロック信号に同期した再生データ信号を高速
    かつ少ない誤差で出力することを特徴とする信号再生方
    法。
  22. 【請求項22】 前記N相クロック信号が、 前記入力データ信号と略周波数が同一で、位相が、36
    0度/N(Nは2以上の整数)ずつ順次ずれたN個のク
    ロック信号によりN相クロック信号であることを特徴と
    する請求項21記載の信号再生方法。
  23. 【請求項23】 前記データ再生処理工程が、 前記遅延処理工程において出力されたN本の遅延サンプ
    ルデータ信号の中から、1つの遅延サンプルデータ信号
    を選択して、抽出クロック信号に同期させて再生データ
    信号として出力することを特徴とする請求項21又は2
    2に記載の信号再生方法。
  24. 【請求項24】 前記N相クロック信号の中から、前記
    抽出クロック信号を選択して出力する抽出クロック選択
    処理工程を有することを特徴とする請求項21から23
    のいずれかに記載の信号再生方法。
  25. 【請求項25】 前記遅延処理工程が、 N本のサンプルデータ信号をそれぞれM段(Mは1以上
    の任意の整数)のフリップフロップにより構成された、
    N本のフリップフロップラインに入力させ、 それぞれのフリップフロップラインを構成するフリップ
    フロップに入力するクロック信号として、 前記N相クロック信号を構成するクロック信号を用いる
    ことにより、前記入力したN本のサンプルデータ信号を
    遅延させる工程であることを特徴とする請求項21から
    24のいずれかに記載の信号再生方法。
  26. 【請求項26】 前記遅延処理工程が、 N本のサンプルデータ信号をそれぞれM段(Mは1以上
    の任意の整数)のフリップフロップにより構成された、
    N本のフリップフロップラインに入力させ、 入力したN相クロック信号のそれぞれをL分の1(Lは
    2以上の任意の整数)に分周するL分周回路に入力さ
    せ、 それぞれのフリップフロップラインを構成するフリップ
    フロップに入力するクロック信号として、 前記N相クロック信号を構成するクロック信号を、前記
    L分周回路により分周した信号を用いることにより、前
    記入力したN本のサンプルデータ信号を遅延させる工程
    であることを特徴とする請求項21から24のいずれか
    に記載の信号再生方法。
  27. 【請求項27】 前記データサンプリング処理工程にお
    いて出力されたN本のサンプルデータ信号と、前記抽出
    クロック信号とに基づき、前記抽出クロック選択処理工
    程、及び前記データ再生処理工程を制御するための信号
    を変化点演算出力信号として出力する変化点検出演算工
    程を有することを特徴とする請求項21から26のいず
    れかに記載の信号再生方法。
  28. 【請求項28】 前記変化点演算出力信号が、 前記入力データ信号の立ち下がり変化点を示す、前記N
    相クロック信号を構成するクロック信号の相番号の情報
    を含むことを特徴とする請求項27記載の信号再生方
    法。
  29. 【請求項29】 前記変化点演算出力信号が、 前記入力データ信号の立ち上がり変化点を示す、前記N
    相クロック信号を構成するクロック信号の相番号の情報
    を含むことを特徴とする請求項27又は28記載の信号
    再生方法。
  30. 【請求項30】 前記変化点演算出力信号が、 前記入力データ信号の変化点の個数を示す情報を含むこ
    とを特徴とする請求項27から29のいずれかに記載の
    信号再生方法。
  31. 【請求項31】 前記変化点検出演算工程が、 前記N本のサンプルデータ信号を、前記抽出クロック信
    号に同期したタイミングで取り込み、 該取り込んだN個の値から前記入力データ信号の立ち上
    がり変化点と立ち下がりの変化点に相当するクロック信
    号の相番号を検出し、 該検出した相番号の平均値を算出する演算処理を行うこ
    とにより、 前記変化点演算出力信号を出力することを特徴とする請
    求項27から30のいずれかに記載の信号再生方法。
  32. 【請求項32】 前記抽出クロック選択処理工程が、 前記変化点検出演算工程において出力された、前記変化
    点演算出力信号に含まれる、 前記入力データ信号の立ち上がり変化点を示すクロック
    信号の相番号の平均値、若しくは、前記入力データ信号
    の立ち下がり変化点を示すクロック信号の相番号の平均
    値により示される相のクロック信号を、 前記N相クロック信号の中から選択して、抽出クロック
    信号として出力することにより、 入力データ信号の立ち上がり変化点、若しくは立ち下が
    り変化点の変動に追従した抽出クロック信号を出力する
    ことを特徴とする請求項27から31のいずれかに記載
    の信号再生方法。
  33. 【請求項33】 前記遅延処理工程が、 前記N本のサンプルデータ信号間の位相差を保ったま
    ま、前記入力したN本のサンプルデータ信号を遅延させ
    ることを特徴とする請求項21から32のいずれかに記
    載の信号再生方法。
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