JPH11166573A - ショックアブソーバ - Google Patents

ショックアブソーバ

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JPH11166573A
JPH11166573A JP34591197A JP34591197A JPH11166573A JP H11166573 A JPH11166573 A JP H11166573A JP 34591197 A JP34591197 A JP 34591197A JP 34591197 A JP34591197 A JP 34591197A JP H11166573 A JPH11166573 A JP H11166573A
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piston
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cylinder
valve
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピストン速度の微低速域に於ける減衰力特性
を実質的に線形の特性にする。 【構成】 シリンダ下室22の側にてピストン18に設
けられシリンダ上室20より連通通路34を経てシリン
ダ下室22へ流通するオイルに流通抵抗を与えて減衰力
を発生する減衰力発生弁30を有する。減衰力発生弁は
ピストンに当接して配置され連通通路と連通する切抜き
部66を有する弁プレート42と、該弁プレートに当接
して配置され外周部に切抜き部68を有する弁プレート
44と、該弁プレートに当接して配置された弁プレート
46とを含んでいる。切欠き部はオリフィス通路70を
郭定しており、該オリフィス通路の高さH、幅W、長さ
Lはピストン速度の微低速域に於ける減衰力特性が実質
的に線形の特性になる値に設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車輌の
サスペンションに組込まれるショックアブソーバに係
り、更に詳細には微低速域に於ける減衰力特性に優れた
ショックアブソーバに係る。
【0002】
【従来の技術】ショックアブソーバは、一般に、シリン
ダと、該シリンダに往復動可能に嵌合しシリンダと共働
して二つのシリンダ室を郭定するピストンと、ピストン
に形成され二つのシリンダ室を連通接続する連通通路
と、ピストンに設けられ連通通路と共働して減衰力を発
生する減衰力発生弁とを有している。
【0003】ショックアブソーバの減衰力発生弁の一つ
として、例えば実開昭63−178646号公報に記載
されている如く、ピストンに当接して配置され連通通路
と連通する切抜き部を有する第一の弁プレートと、第一
の弁プレートに当接して配置され外周部に切欠き部を有
する第二の弁プレートと、第二の弁プレートに当接して
配置された第三の弁プレートとを含み、切欠き部は第一
及び第三の弁プレートと共働して切抜き部と対応するシ
リンダ室とを連通接続するオリフィス通路を郭定する減
衰力発生弁が既に知られている。
【0004】かかる減衰力発生弁を有するショックアブ
ソーバによれば、オリフィス通路は第二の弁プレートに
設けられた切欠き部が第一及び第三の弁プレートと共働
することにより郭定され、第二の弁プレートはピストン
のランド部に当接しないので、オリフィス通路を郭定す
る弁プレートがピストンのランド部に当接する構造の場
合に比して、ショックアブソーバが長期間使用される過
程に於ける弁プレートの摩耗などに起因するオリフィス
通路の実効通路断面積の変化を回避し、長期間に亘り適
正な減衰力を発生させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし上述の公開公報
に記載されたショックアブソーバに於ては、オリフィス
通路の幅、高さ、長さの最適値が如何なる値であるかに
ついては全く考慮されていないため、特にピストン速度
の微低速域に於ける減衰力特性が他の多くのショックア
ブソーバの場合と同様ピストン速度に対し二乗の特性に
なり、そのためピストン速度の微低速域に於ける減衰力
が不十分である。
【0006】また二つのシリンダ室を連通接続する伸び
行程用及び縮み行程用の連通通路がピストンの軸線より
実質的に同一の半径方向距離の位置にて周方向に互いに
隔置された状態でピストンに形成されたショックアブソ
ーバに於いては、減衰力発生弁の弁プレートが上述の実
開昭63−178646号公報に記載されている如き第
一乃至第三の三つの弁プレートよりなる場合には、後に
詳細に説明する如く、一方の連通通路と連通する切抜き
部は第一の弁プレートの内周縁近傍に形成されなければ
ならない。
【0007】従って第二の弁プレートに形成される切欠
き部の径方向の深さが非常に大きくならざるを得ず、そ
のため第二の弁プレートが脆弱になってその耐久性が低
下し易く、また第二の弁プレートの耐久性を向上させる
べくバレル処理される際に弁プレート同士が絡み合い、
弁プレートの曲りが発生し易いため、バレル処理の回転
速度を高くすることができず、第二の弁プレートの生産
性を向上させることが困難である。
【0008】本発明は、上述の如き従来のショックアブ
ソーバに於ける叙上の問題に鑑みなされたものであり、
本発明の主要な課題は、オリフィス通路の幅、高さ、長
さを最適化することにより、ピストン速度の微低速域に
於ける減衰力特性を実質的に線形の特性にすることであ
る。
【0009】また本発明の他の主要な課題は、特に伸び
行程用及び縮み行程用の連通通路がピストンの軸線より
実質的に同一の半径方向距離の位置にて周方向に互いに
隔置された状態でピストンに形成されたショックアブソ
ーバに於いて、ピストン速度の微低速域に於ける減衰力
特性を実質的に線形の特性にすると共に、切欠き部を有
する弁プレートの耐久性及び生産性を向上させることで
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の主要な課題は、本
発明によれば、請求項1の構成、即ちシリンダと、前記
シリンダに往復動可能に嵌合し前記シリンダと共働して
二つのシリンダ室を郭定するピストンと、前記ピストン
に形成され前記二つのシリンダ室を連通接続する連通通
路と、前記二つのシリンダ室の少なくとも一方の側にて
前記ピストンに設けられ前記連通通路を経て前記二つの
シリンダ室の間に流通する作動流体に流通抵抗を与えて
減衰力を発生する減衰力発生弁とを有し、前記減衰力発
生弁は前記ピストンに当接して配置され前記連通通路と
連通する切抜き部を有する第一の弁プレートと、前記第
一の弁プレートに当接して配置され外周部に切欠き部を
有する第二の弁プレートと、前記第二の弁プレートに当
接して配置された第三の弁プレートとを含み、前記切欠
き部は前記第一及び第三の弁プレートと共働して前記切
抜き部と対応するシリンダ室とを連通接続するオリフィ
ス通路を郭定しており、前記オリフィス通路は実質的に
前記第二の弁プレートの厚さと同一の高さHと幅Wと長
さLとを有し、前記高さH、前記幅W、前記長さLはピ
ストン速度の微低速域に於ける減衰力特性が実質的に線
形の特性になる値に設定されていることを特徴とするシ
ョックアブソーバによって達成される。
【0011】また上述の他の主要な課題は、本発明によ
れば、請求項2の構成、即ちシリンダと、前記シリンダ
に往復動可能に嵌合し前記シリンダと共働して二つのシ
リンダ室を郭定するピストンと、前記ピストンの軸線よ
り実質的に同一の半径方向距離の位置にて周方向に互い
に隔置された状態で前記ピストンに形成され前記二つの
シリンダ室を連通接続する伸び行程用及び縮み行程用の
連通通路と、前記二つのシリンダ室の少なくとも一方の
側にて前記ピストンに設けられ前記伸び行程用及び縮み
行程用の連通通路の一方を経て前記二つのシリンダ室の
間に流通する作動流体に流通抵抗を与えて減衰力を発生
する減衰力発生弁とを有し、前記減衰力発生弁は前記ピ
ストンに当接して配置され前記一方の連通通路と連通す
る第一の切抜き部を有する第一の弁プレートと、前記第
一の弁プレートに当接して配置され前記第一の切抜き部
と連通する第二の切抜き部を有する第二の弁プレート
と、前記第二の弁プレートに当接して配置され外周部に
切欠き部を有する第三の弁プレートと、前記第三の弁プ
レートに当接して配置された第四の弁プレートとを含
み、前記第二の切抜き部は前記第一の切抜き部よりも前
記軸線に対し半径方向外方まで延在し、前記切欠き部は
前記第二及び第四の弁プレートと共働して前記第二の切
抜き部と対応するシリンダ室とを連通接続するオリフィ
ス通路を郭定しており、前記オリフィス通路は実質的に
前記第三の弁プレートの厚さと同一の高さHと幅Wと長
さLとを有し、前記高さH、前記幅W、前記長さLはピ
ストン速度の微低速域に於ける減衰力特性が実質的に線
形の特性になる値に設定されていることを特徴とするシ
ョックアブソーバによって達成される。
【0012】上述の請求項1及び2の構成によれば、オ
リフィス通路の高さH、幅W、長さLはピストン速度の
微低速域に於ける減衰力特性が実質的に線形の特性にな
る値に設定されているので、ピストン速度の中高速域に
於ける減衰力が過剰になることを回避しつつ、ピストン
速度の微低速域に於ける十分な減衰力を確保することが
可能になる。
【0013】特に上述の請求項2の構成によれば、第二
の切抜き部は一方の連通通路と連通する第一の切抜き部
と連通し、第二の切抜き部は第一の切抜き部よりもピス
トンの軸線に対し半径方向外方まで延在し、切欠き部は
第二及び第四の弁プレートと共働して第二の切抜き部と
対応するシリンダ室とを連通接続するオリフィス通路を
郭定しているので、切欠き部の径方向の深さは第二の切
抜き部に連通する深さであってよい。
【0014】従って切欠き部の深さは第二の弁プレート
が設けられることなく切欠き部が直接第一の切抜き部に
連通する構造の場合に必要な深さよりも小さくてよいの
で、切欠き部の深さが過剰に深いことに起因して第三の
弁プレートが脆弱になってその耐久性が低下することを
回避し、またバレル処理される際に弁プレート同士が絡
み合う虞れが低減されることによりバレル処理の回転速
度を高くして第三の弁プレートの生産性を向上させるこ
とが可能になる。
【0015】
【課題解決手段の好ましい態様】一般に、ショックアブ
ソーバに使用されるオイルの如き粘性液体の流量をQ
[mm3 /sec ]とし、密度をρ[kg/mm3 ]とし、動粘
度をν[mm2 /sec ]とし、オリフィス通路の高さをH
[mm]とし、幅をW[mm]とし、長さをL[mm]とする
と、粘性液体がオリフィス通路を通過する際にその前後
の間に発生する差圧ΔP[kg/mm2 ]は、ベルヌーイの
定理より下記の数1の如く表される。
【数1】ΔP=12ρ(ν/W)(L/H3 )Q+0.
6ρ{Q/(WH)}2
【0016】上記数1に於いて、右辺の第1項は壁面抵
抗により発生する差圧であり、第2項は流速により発生
する差圧であり、前者は流量Qの一乗項であるのに対
し、後者は流量Qの二乗項である。従って差圧ΔPをで
きるだけ流量Qの一乗の関係にするためには、第1項が
第2項よりも優勢であること、即ち下記の数2の不等式
が成立しなければならない。
【数2】12ρ(ν/W)(L/H3 )Q>0.6ρ
{Q/(WH)}2
【0017】上記数2を変形することにより、下記の数
3が得られる。
【数3】L>(0.05Q/ν)(H/W)
【0018】上記数3に於ける流量Qはショックアブソ
ーバのピストン速度に応じて変化し、動粘度νはショッ
クアブソーバに使用される粘性液体の種類やショックア
ブソーバの使用状況に応じて異なるが、流量Qをショッ
クアブソーバのピストン速度がその微低速域の代表値と
しての0.02[m /sec ]であるときの流量とし、動
粘度νを特定の粘性液体が標準的な条件下に於いて使用
される際の値とすれば、上記数3の0.05Q/νは正
の定数Kに置き換えることができ、従って上記数3を下
記の数4の通り書き換えることができ、下記の数4が成
立するようオリフィス通路の長さL、高さH、幅Wを設
定すれば、ピストン速度の微低速域に於けるショックア
ブソーバの減衰力特性をできるだけ線形的な特性にする
ことができる。
【数4】L>KH/W
【0019】従って本発明の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1又は2の構成に於いて、オリフィス通
路の長さL、高さH、幅Wは上記数4の関係を満たすよ
う設定される(好ましい態様1)。
【0020】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記好ましい態様1の構成に於いて、ショックアブ
ソーバのピストン速度がその微低速域の代表値としての
0.02[m /sec ]であるときにオリフィス通路を通
過するショックアブソーバの作動液体の流量をQo [mm
3 /sec ]とし、ショックアブソーバの標準的な使用条
件下に於ける作動液体の動粘度をνo [mm2 /sec ]と
して、上記数4のKは0.05Qo /νo であるよう構
成される(好ましい態様2)。
【0021】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1の構成に於いて、第一乃至第三の弁プ
レートは実質的に同一の外径を有するよう構成される
(好ましい態様3)。
【0022】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1の構成に於いて、連通通路はピストン
の軸線の周りに互いに隔置された状態にて複数個設けら
れ、切抜き部はピストンの軸線の周りに実質的にC形に
延在するよう構成される(好ましい態様4)。
【0023】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項2の構成に於いて、第一乃至第四の弁プ
レートは実質的に同一の外径を有するよう構成される
(好ましい態様5)。
【0024】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項2の構成に於いて、伸び行程用及び縮み
行程用の連通通路はそれぞれ複数個設けられ、第一の切
抜き部はピストンの軸線の周りに実質的に半円弧状に延
在するよう構成される(好ましい態様6)。
【0025】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記好ましい態様6の構成に於いて、第一及び第二
の切抜き部の少なくとも一方はピストンの軸線の周りに
実質的にC形に延在するよう構成される(好ましい態様
7)。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照しつつ、本
発明を幾つかの好ましい実施形態について詳細に説明す
る。
【0027】図1はツインチューブ式のショックアブソ
ーバとして構成された本発明によるショックアブソーバ
の第一の実施形態の要部を示す部分縦断面図、図2は図
1に示された第一の実施形態の第一の弁プレート
(A)、第二の弁プレート(B)、第三の弁プレート
(C)を示す平面図である。
【0028】図1に於て、10及び12は軸線14に沿
って同心に延在するインナシリンダ及びアウタシリンダ
を示しており、これらのシリンダの両端は図には示され
ていないエンドキャップにより閉じられている。シリン
ダ10、12及びエンドキャップは互いに共働して環状
室16を郭定している。インナシリンダ10内には軸線
14に沿って往復動可能にピストン18が配置されてい
る。ピストン18はインナシリンダ10の内部をシリン
ダ上室20とシリンダ下室22とに分離するピストン本
体24と、該本体に一体的に連結され上端のエンドキャ
ップを貫通して軸線14に沿って延在するピストンロッ
ド26とよりなっている。ピストン本体24はナット2
8によりピストンロッド26の先端部に固定されてお
り、ピストン本体24には本発明に従って構成された伸
び行程用の減衰力発生弁30及び周知の構造を有する縮
み行程用の減衰力発生弁32が設けられている。
【0029】尚図1には示されていないが、インナシリ
ンダ10内の下方部にはベースバルブ組立体が設けられ
ており、該ベースバルブ組立体にはそれぞれ伸び行程用
の減衰力発生弁30及び縮み行程用の減衰力発生弁32
と同様に構成された縮み行程用の減衰力発生弁及び伸び
行程用の減衰力発生弁が設けられている。またシリンダ
上室20、シリンダ下室22、環状室16の一部には作
動液体としてのオイルが充填されており、環状室16の
上方部分には高圧ガスが封入されている。また図1には
示されていないが、ピストンロッド26の上端はばね上
としての車体に連結され、アウタシリンダ12又は下端
のエンドキャップは図には示されていないばね下として
のサスペンション部材に連結されるようになっている。
【0030】ピストン本体24には軸線14の周りに互
いに均等に隔置されシリンダ上室20とシリンダ下室2
2とを連通接続する複数個の伸び行程用の連通通路34
及び複数個の縮み行程用の連通通路36が形成されてお
り、縮み行程用の連通通路36は伸び行程用の連通通路
34よりも径方向外方の位置にて連通通路34の間の周
方向位置に位置している。ピストン本体24の上面及び
下面にはそれぞれ連通通路34の上端及び下端と連通し
軸線14の周りに環状に延在する環状ポート38A及び
38Bが設けられており、またピストン本体24の上面
には連通通路36の上端と連通し軸線14の周りに環状
に延在する環状ポート40Aが設けられている。
【0031】伸び行程用の減衰力発生弁30はシリンダ
下室22の側にてピストン本体24に当接して配置され
た第一の弁プレート42と、弁プレート42に当接して
配置された第二の弁プレート44と、弁プレート44に
当接して配置された第三の弁プレート46とを含んでい
る。図示の実施形態に於いては、第一乃至第三の弁プレ
ート42〜46は互いに実質的に同一の外径及び厚さH
を有し、ピストンロッド26の下端部に嵌合する孔を有
し、スペーサ48を介してナット28によりピストン本
体24に対し固定されている。
【0032】また第一乃至第三の弁プレート42〜46
は弾性変形可能な材料にて形成され、軸線14に沿って
往復動可能にナット28に嵌合するスプリングシート部
材50とナット28のスプリングシート部28Aとの間
には圧縮コイルばね52が弾装され、これにより第一乃
至第三の弁プレートは第一の弁プレート42がピストン
本体24の下面に当接する図示の閉弁位置に付勢されて
いる。
【0033】一方縮み行程用の減衰力発生弁32はシリ
ンダ上室20の側にてピストン本体24に当接して配置
された弁プレート54を含み、弁プレート54はシリン
ダ上室20と環状ポート38Aとを連通接続する複数個
の孔56を有している。ピストンロッド26の肩部に当
接して配置されたストッパ58と弁プレート54に当接
して配置されたスペーサ60との間には皿ばね62が挾
持されており、皿ばね62は径方向外方へ延在する複数
個のアーム部を有し、該アーム部にて弁プレート54を
該弁プレートがピストン本体24の上面に当接しシリン
ダ上室20と連通通路36との連通を遮断する図示の閉
弁位置に付勢している。
【0034】図示の第一の実施形態に於いては、図2
(A)に詳細に示されている如く、伸び行程用の減衰力
発生弁30の第一の弁プレート42は実質的にC形をな
すよう軸線14の周りに環状に延在する切抜き部66を
有している。切抜き部66はオイルの自由な流通が可能
であるよう環状ポート38Bと常時連通する径方向位置
に設けられており、切抜き部66の外周縁は弁プレート
42の外周縁より距離Lだけ径方向内方へ隔置されてい
る。
【0035】また図2(B)に詳細に示されている如
く、第二の弁プレート44は軸線14の周りに均等に互
いに隔置された三つの切欠き部68を有している。各切
欠き部68は軸線14の周りに円弧状に延在する円弧部
68Aと、内端にて円弧部68Aに接続され外端にて弁
プレート44の外周縁に開口するよう実質的に径方向に
延在する直線部68Bとを有している。円弧部68Aは
オイルの自由な流通が可能であるよう切抜き部66と重
なり合う径方向位置に設けられ、円弧部68Aの外周縁
は弁プレート44の外周縁より距離Lだけ径方向内方へ
隔置されており、直線部68Bは幅Wを有している。
【0036】更に図2(C)に詳細に示されている如
く、第三の弁プレート46は切抜き部66や切欠き部6
8の如き切抜き部や切欠き部を有してはいない。従って
図1及び図3に詳細に示されている如く、切欠き部68
は減衰力発生弁30の閉弁状態に於いても切抜き部66
とシリンダ下室22とを連通接続し、また切欠き部68
の直線部68Bは第一の弁プレート42及び第三の弁プ
レート46と共働して長さL、高さH、幅Wのオリフィ
ス通路70を郭定している。
【0037】オリフィス通路70の長さL[mm]、高さ
H[mm]、幅W[mm]は、ピストン速度がその微低速域
の代表値としての0.02[m /sec ]であるときにオ
リフィス通路70を通過するオイルの流量をQo [mm3
/sec ]とし、ショックアブソーバの標準的な使用条件
下に於けるオイルの動粘度をνo [mm2 /sec ]とし
て、下記の数5の関係を満たす寸法に設定されている。
【数5】L>(0.05Qo /νo )(H/W)
【0038】上述の如く構成された第一の実施形態の伸
び行程、即ちピストン18がインナシリンダ10に対し
相対的に上方へ移動する行程に於ては、シリンダ上室2
0内の圧力が上昇すると共にシリンダ下室22内の圧力
が減少し、シリンダ上室20とシリンダ下室22との間
の差圧によりシリンダ上室内のオイルが減衰力発生弁3
0を経てシリンダ下室へ移動しようとする。
【0039】この場合ピストン速度が所定値よりも小さ
い微低速域に於ては、シリンダ上室20とシリンダ下室
22との間の差圧による減衰力発生弁30に対する開弁
力よりも弁プレート42〜46の弾性によるばね力と圧
縮コイルばね52のばね力との和の方が高いので、減衰
力発生弁30は閉弁状態に維持される。従ってシリンダ
上室20内のオイルは孔56及び環状ポート38Aを経
て連通通路34へ流入すると共に、連通通路34より環
状ポート38B、切抜き部66、切欠き部68を経てシ
リンダ下室22へ流入する。
【0040】従ってオイルがオリフィス通路70を通過
する際の流通抵抗により減衰力が発生され、減衰力特性
は図4に於いて実線にて示された特性曲線の直線部の如
く実質的に線形の特性になり、ピストン速度Vp の微低
速域に於いても十分な減衰力が確保される。
【0041】尚図4に於いて、破線にて示された特性曲
線は従来の一般的なショックアブソーバの特性を示し、
一点鎖線にて示された特性曲線はピストン速度Vp の微
低速域に於いても減衰力発生弁が開弁する型式の従来の
ショックアブソーバの特性を示している。前者のショッ
クアブソーバの場合にはピストン速度Vp の微低速域に
於ける減衰力特性はピストン速度に対し二乗の特性であ
り、微低速域に於ける減衰力が不十分になり易い。また
後者のショックアブソーバの場合には減衰力特性はピス
トン速度Vp の全域に亘りピストン速度に対し0.6乗
の特性であり、微低速域に於ける減衰力が過剰になり易
い。
【0042】これに対し図示の第一の実施形態によれ
ば、ピストン速度Vp の微低速域に於ける減衰力特性は
実質的に線形の特性であるので、中高速域に於ける減衰
力が過剰になったり不足したりすることを回避しつつ、
ピストン速度の微低速域に於ける減衰力を最適化するこ
とができる。
【0043】またピストン速度が所定値よりも大きい中
高速域に於ては、シリンダ上室20とシリンダ下室22
との間の差圧による開弁力が弁プレート42〜46の弾
性によるばね力と圧縮コイルばね52のばね力との和よ
りも高くなって減衰力発生弁30が開弁される。従って
シリンダ上室20内のオイルはオリフィス通路70のみ
ならず開弁状態の減衰力発生弁30をも通過し得るよう
になり、主としてオイルが開弁状態の減衰力発生弁30
を通過する際の流通抵抗により減衰力が発生され、これ
によりピストン速度Vp の中高速域に於ける減衰力特性
は図4に於て実線の曲線部として示されている如き特性
になり、ピストン速度の増大に伴う減衰力の増大率は微
低速域の場合よりも小さくなる。
【0044】尚ピストン18がインナシリンダ10に対
し相対的に下方へ移動する縮み行程に於ては、ピストン
速度の微低速域及び中高速域の何れに於いても図には示
されていないベースバルブ組立体の縮み行程用の減衰力
発生弁により減衰力発生弁30と同様に減衰力が発生さ
れる。
【0045】図5はツインチューブ式のショックアブソ
ーバとして構成された本発明によるショックアブソーバ
の第二の実施形態の要部を示す部分縦断面図、図6は図
5の線VI−VIに沿う部分平断面図である。尚図5及び図
6に於て、図1に示された部材に対応する部材には図1
に於て付された符号と同一の符号が付されている。
【0046】この第二の実施形態に於ても、ピストン本
体24には軸線14の周りに互いに均等に隔置されシリ
ンダ上室20とシリンダ下室22とを連通接続する複数
個の伸び行程用の連通通路34及び複数個の縮み行程用
の連通通路36が形成されているが、図6より解る如
く、連通通路34及び36は軸線14より実質的に同一
の半径方向距離の位置に形成されている。
【0047】特に図示の第二の実施形態に於いては、連
通通路34及び36はそれぞれ四つずつ形成されてお
り、これらの連通通路の下端の環状ポート38B及び4
0Bはランド72により相互に分離されている。ランド
72は連通通路34よりも半径方向外側に於いて円弧状
に延在する外側円弧部72Aと、連通通路36よりも半
径方向内側に於いて円弧状に延在する内側円弧部72B
と、実質的に径方向に直線的に延在し外側円弧部72A
と内側円弧部72Bとを接続する接続部72Cとよりな
っている。
【0048】また伸び行程用の減衰力発生弁30はシリ
ンダ下室22の側にてピストン本体24に当接して配置
された第一の弁プレート74と、弁プレート74に当接
して配置された第二の弁プレート76と、弁プレート7
6に当接して配置された第三の弁プレート78と、弁プ
レート78に当接して配置された第四の弁プレート80
とを含んでいる。図示の第二の実施形態に於いても、第
一乃至第四の弁プレート74〜80は互いに実質的に同
一の外径及び厚さHを有し、ピストンロッド26の下端
部に嵌合する孔を有し、スペーサ48を介してナット2
8によりピストン本体24に対し固定されている。
【0049】また第一乃至第四の弁プレート74〜80
は弾性変形可能な材料にて形成され、軸線14に沿って
往復動可能にナット28に嵌合するスプリングシート部
材50とナット28のスプリングシート部(28A)と
の間には圧縮コイルばね52が弾装され、これにより第
一乃至第四の弁プレートは第一の弁プレート74がピス
トン本体24の下面に当接する図示の閉弁位置に付勢さ
れている。
【0050】尚ピストン18に設けられた縮み行程用の
減衰力発生弁32にも減衰力発生弁30のランド72と
同様のランド73が設けられている。また図には示され
ていないが、ベースバルブ組立体にはそれぞれこの実施
形態の縮み行程用の減衰力発生弁32及び伸び行程用の
減衰力発生弁30と同様に構成された伸び行程用の減衰
力発生弁及び縮み行程用の減衰力発生弁が設けられてい
る。
【0051】図示の第二の実施形態に於いては、図7
(A)に詳細に示されている如く、伸び行程用の減衰力
発生弁30の第一の弁プレート74はその内周縁に近接
して実質的に軸線14の周りに半円弧状に延在する一対
の切抜き部82を有している。切抜き部82は環状ポー
ト38Bと常時連通するよう弁プレート74の内周縁に
近接した径方向位置に設けられている。
【0052】また図7(B)に詳細に示されている如
く、第二の弁プレート76は第一の実施形態の第一の弁
プレート42と同様、実質的にC形をなすよう軸線14
の周りに環状に延在する切抜き部84を有している。切
抜き部84は切抜き部82よりも大きい径方向の幅及び
外径を有し、オイルの自由な流通が可能であるよう切抜
き部82と常時連通する径方向位置に設けられており、
切抜き部84の外周縁と弁プレート76の外周縁との間
の距離はLよりも大きく設定されているが、この距離は
Lに設定されてもよい。
【0053】また図7(C)に詳細に示されている如
く、第三の弁プレート78は第一の実施形態の第二の弁
プレート44と同様、軸線14の周りに均等に互いに隔
置された三つの切欠き部86を有している。各切欠き部
86は軸線14の周りに円弧状に延在する円弧部86A
と、内端にて円弧部86Aに接続され外端にて弁プレー
ト78の外周縁に開口するよう実質的に径方向に延在す
る直線部86Bとを有している。円弧部86Aはオイル
の自由な流通が可能であるよう切抜き部84と重なり合
う径方向位置に設けられ、円弧部86Aの外周縁は弁プ
レート78の外周縁より距離Lだけ径方向内方へ隔置さ
れており、直線部86Bは幅Wを有している。
【0054】更に図7(D)に詳細に示されている如
く、第四の弁プレート80は第一の実施形態の第三のプ
レート46と同様、切抜き部84、86や切欠き部86
の如き切抜き部や切欠き部を有してはいない。従って図
5及び図7に詳細に示されている如く、切欠き部86は
減衰力発生弁30の閉弁状態に於いても切抜き部84、
86とシリンダ下室22とを連通接続し、また切欠き部
86の直線部86Bは第二の弁プレート76及び第四の
弁プレート80と共働して長さL、高さH、幅Wのオリ
フィス通路88を郭定している。
【0055】第一の実施形態の場合と同様、オリフィス
通路88の長さL[mm]、高さH[mm]、幅W[mm]
は、ピストン速度がその微低速域の代表値としての0.
02[m /sec ]であるときにオリフィス通路88を通
過するオイルの流量をQo [mm3 /sec ]とし、ショッ
クアブソーバの標準的な使用条件下に於けるオイルの動
粘度をνo [mm2 /sec ]として、上記の数5の関係を
満たす寸法に設定されている。
【0056】従ってこの第二の実施形態によれば、第一
の実施形態の場合と同様、減衰力特性は図4に於いて実
線にて示された特性になり、特にピストン速度Vp の微
低速域に於ける特性は特性曲線の直線部の如く実質的に
線形の特性になり、ピストン速度Vp の微低速域に於い
ても十分な減衰力が確保される。
【0057】図8(A)〜(C)は図5及び図6に示さ
れている如く伸び行程用の連通通路34及び複数個の縮
み行程用の連通通路36が軸線14より実質的に同一の
半径方向距離の位置に形成されたショックアブソーバに
於いて、伸び行程用の減衰力発生弁30が第一の実施形
態の場合と同様の三つの弁プレートにて構成される場合
の第一乃至第三の弁プレート42〜46を示している。
【0058】減衰力発生弁30を構成する弁プレートが
三つである場合には、切抜き部66が第一の弁プレート
42の内周縁に近接して設けられるため、円弧部68A
にて切抜き部66に連通する切欠き部68の直線部68
Bが長くならざるを得ず、そのため第二の弁プレート4
4が脆弱になってその耐久性が低下し易く、また第二の
弁プレートの耐久性を向上させるべくバレル処理される
際に弁プレート同士が絡み合い、弁プレートの曲りが発
生し易いため、バレル処理の回転速度を高くすることが
できず、第二の弁プレートの生産性を向上させることが
困難である。
【0059】これに対し、図示の第二の実施形態によれ
ば、減衰力発生弁30が四つの弁プレートにて構成さ
れ、各切欠き部86の円弧部86Aは第二の弁プレート
76の切抜き部84を介して切抜き部82と連通すれば
よく、これにより各切欠き部86の直線部86Bの長さ
は短くてよいので、上述の種々の問題を確実に解消する
ことができる。
【0060】以上に於ては、本発明を二つの実施形態に
ついて詳細に説明したが、本発明はこれらの実施形態に
限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々
の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかで
あろう。
【0061】例えば上述の二つの実施形態に於ては、各
弁プレートは互いに同一の外径及び厚さを有している
が、各弁プレートは相互に異なる外径若しくは厚さを有
していてもよい。
【0062】また上述の第一の実施形態に於ける第一の
弁プレート42の切抜き部66及び第二の実施形態に於
ける第二の弁プレート76の切抜き部84は実質的にC
形をなすよう軸線14の周りに環状に延在しており、第
二の実施形態に於ける第一の弁プレート74の切抜き部
82は実質的に軸線14の周りに半円弧状に延在してい
るが、これらの切抜き部はオイルの自由な流通が可能で
あるよう対応する連通通路の環状ポートと常時連通する
限り任意の形状をなしていてよい。
【0063】また上述の二つの実施形態はツインチュー
ブ式のショックアブソーバとして構成されているが、本
発明のショックアブソーバは伸び行程及び縮み行程の何
れに於いてもピストンに設けられた減衰力発生弁により
減衰力が発生されるモノチューブ式のショックアブソー
バとして構成されてもよい。
【0064】
【発明の効果】以上の説明より明らかである如く、本発
明の請求項1及び2の構成によれば、ピストン速度の微
低速域に於ける減衰力特性を実質的に線形の特性にする
ことができ、これによりピストン速度の中高速域に於け
る減衰力が過剰になることを回避しつつ、ピストン速度
の微低速域に於ける十分な減衰力を確保することができ
る。
【0065】特に本発明の請求項2の構成によれば、伸
び行程用及び縮み行程用の連通通路がピストンの軸線よ
り実質的に同一の半径方向距離の位置にて周方向に互い
に隔置された状態でピストンに形成されたショックアブ
ソーバに於いて、第三の弁プレートが設けられる切欠き
部の径方向の深さを第二の切抜き部に連通する深さに低
減することができる。
【0066】従って切欠き部の深さは第二の弁プレート
が設けられることなく切欠き部が直接第一の切抜き部に
連通する構造の場合に必要な深さよりも小さくてよいの
で、オリフィス通路の長さが過剰に長いことに起因して
ピストン速度の微低速域に於ける減衰力が過剰になるこ
とを回避することができ、第二の切抜き部を有する第三
の弁プレートが脆弱になってその耐久性が低下すること
を回避することができ、更にはバレル処理される際に弁
プレート同士が絡み合う虞れを低減することによりバレ
ル処理の回転速度を高くして第三の弁プレートの生産性
を向上させ、これによりショックアブソーバの耐久性を
向上させると共にショックアブソーバの製造コストを低
減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ツインチューブ式のショックアブソーバとして
構成された本発明によるショックアブソーバの第一の実
施形態の要部を示す部分縦断面図である。
【図2】第一の実施形態の第一の弁プレート(A)、第
二の弁プレート(B)、第三の弁プレート(C)を示す
平面図である。
【図3】第一の実施形態のオリフィス通路を示す解図的
斜視図である。
【図4】第一の実施形態の減衰力特性を従来のショック
アブソーバの減衰力特性と対比して示すグラフである。
【図5】ツインチューブ式のショックアブソーバとして
構成された本発明によるショックアブソーバの第二の実
施形態の要部を示す部分縦断面図である。
【図6】図5の線VI−VIに沿う部分平断面図である。
【図7】第二の実施形態の第一の弁プレート(A)、第
二の弁プレート(B)、第三の弁プレート(C)、第四
の弁プレート(D)を示す平面図である。
【図8】図5及び図6に示されたピストンの構造に於い
て、減衰力発生弁が三つの弁プレートにて構成される場
合の各弁プレートを示す平面図である。
【符号の説明】
10…インナシリンダ 12…アウタシリンダ 18…ピストン 20…シリンダ上室 22…シリンダ下室 24…ピストン本体 26…ピストンロッド 30…伸び行程用の減衰力発生弁 32…縮み行程用の減衰力発生弁 34、36…連通通路 42〜46…弁プレート 66…切抜き部 68…切欠き部 70…オリフィス通路 74〜80…弁プレート 82、84…切抜き部 86…切欠き部 88…オリフィス通路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダと、前記シリンダに往復動可能に
    嵌合し前記シリンダと共働して二つのシリンダ室を郭定
    するピストンと、前記ピストンに形成され前記二つのシ
    リンダ室を連通接続する連通通路と、前記二つのシリン
    ダ室の少なくとも一方の側にて前記ピストンに設けられ
    前記連通通路を経て前記二つのシリンダ室の間に流通す
    る作動流体に流通抵抗を与えて減衰力を発生する減衰力
    発生弁とを有し、前記減衰力発生弁は前記ピストンに当
    接して配置され前記連通通路と連通する切抜き部を有す
    る第一の弁プレートと、前記第一の弁プレートに当接し
    て配置され外周部に切欠き部を有する第二の弁プレート
    と、前記第二の弁プレートに当接して配置された第三の
    弁プレートとを含み、前記切欠き部は前記第一及び第三
    の弁プレートと共働して前記切抜き部と対応するシリン
    ダ室とを連通接続するオリフィス通路を郭定しており、
    前記オリフィス通路は実質的に前記第二の弁プレートの
    厚さと同一の高さHと幅Wと長さLとを有し、前記高さ
    H、前記幅W、前記長さLはピストン速度の微低速域に
    於ける減衰力特性が実質的に線形の特性になる値に設定
    されていることを特徴とするショックアブソーバ。
  2. 【請求項2】シリンダと、前記シリンダに往復動可能に
    嵌合し前記シリンダと共働して二つのシリンダ室を郭定
    するピストンと、前記ピストンの軸線より実質的に同一
    の半径方向距離の位置にて周方向に互いに隔置された状
    態で前記ピストンに形成され前記二つのシリンダ室を連
    通接続する伸び行程用及び縮み行程用の連通通路と、前
    記二つのシリンダ室の少なくとも一方の側にて前記ピス
    トンに設けられ前記伸び行程用及び縮み行程用の連通通
    路の一方を経て前記二つのシリンダ室の間に流通する作
    動流体に流通抵抗を与えて減衰力を発生する減衰力発生
    弁とを有し、前記減衰力発生弁は前記ピストンに当接し
    て配置され前記一方の連通通路と連通する第一の切抜き
    部を有する第一の弁プレートと、前記第一の弁プレート
    に当接して配置され前記第一の切抜き部と連通する第二
    の切抜き部を有する第二の弁プレートと、前記第二の弁
    プレートに当接して配置され外周部に切欠き部を有する
    第三の弁プレートと、前記第三の弁プレートに当接して
    配置された第四の弁プレートとを含み、前記第二の切抜
    き部は前記第一の切抜き部よりも前記軸線に対し半径方
    向外方まで延在し、前記切欠き部は前記第二及び第四の
    弁プレートと共働して前記第二の切抜き部と対応するシ
    リンダ室とを連通接続するオリフィス通路を郭定してお
    り、前記オリフィス通路は実質的に前記第三の弁プレー
    トの厚さと同一の高さHと幅Wと長さLとを有し、前記
    高さH、前記幅W、前記長さLはピストン速度の微低速
    域に於ける減衰力特性が実質的に線形の特性になる値に
    設定されていることを特徴とするショックアブソーバ。
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