JPH11122984A - モータ制御装置および方法 - Google Patents

モータ制御装置および方法

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JPH11122984A
JPH11122984A JP9293544A JP29354497A JPH11122984A JP H11122984 A JPH11122984 A JP H11122984A JP 9293544 A JP9293544 A JP 9293544A JP 29354497 A JP29354497 A JP 29354497A JP H11122984 A JPH11122984 A JP H11122984A
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motor
inductance
torque
winding
electrical angle
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JP9293544A
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English (en)
Inventor
Eiji Yamada
英治 山田
Yasumi Kawabata
康己 川端
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P6/00Arrangements for controlling synchronous motors or other dynamo-electric motors using electronic commutation dependent on the rotor position; Electronic commutators therefor
    • H02P6/08Arrangements for controlling the speed or torque of a single motor
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P6/00Arrangements for controlling synchronous motors or other dynamo-electric motors using electronic commutation dependent on the rotor position; Electronic commutators therefor
    • H02P6/28Arrangements for controlling current

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Control Of Ac Motors In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速運転時にトルク要求値が高くなると、同
期モータについてセンサレスで電気角を検出し、制御す
ることができなかった。 【解決手段】 モータの回転軸を通り磁束が永久磁石を
貫く方向をd軸、モータの回転面内でd軸に電気的に直
交する方向をq軸と定義する。想定された電気角に基づ
いてd軸、q軸に電圧を印加し、検出される電流に基づ
いて電圧方程式を計算する。この際に生じる演算誤差に
よって電気角の補正量を演算し、モータを制御する。但
し、上記演算は、モータのトルク要求値等に応じてイン
ダクタンスを変化させて行う。具体的には、モータの運
転状態に対応したインダクタンスの値を記憶したテーブ
ルからモータの運転状態に応じた値を補間演算で算出す
る。または、前記運転状態を用いてインダクタンスを表
わす関数に、各時点での運転状態を代入することにより
インダクタンスを算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、センサレスで同期
モータを制御する技術に関し、詳しくは同期モータの運
転状態が高速回転中である場合における前記技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】多相交流を巻線に流し、該巻線による磁
界と永久磁石による磁界との相互作用により回転子を回
転させる同期モータで、所望の回転トルクを得るために
は、回転子の位置、即ち電気角に応じて巻線に流す多相
交流を制御する必要がある。この際、ホール素子等のセ
ンサを用いて電気角を検出する方法もあるが、同期モー
タの制御装置の信頼性を確保する観点から、上述したセ
ンサを用いない、いわゆるセンサレスで電気角を検出
し、モータを制御することが望まれている。
【0003】特にモータが高速回転で運転(以下、単に
高速運転と呼ぶ)している場合には、次式(1)(2)
に示す電圧方程式を用いてセンサレスで電気角の誤差を
検出しつつ、モータを制御する方法が提案されていた。 ここで、Vはモータに印加される電圧値、Iはモータ巻
線に流れる電流値、Lは巻線のインダクタンスを示して
いる。V,I,Lに付けられた添え字dおよびqは、そ
れぞれの値がモータのいわゆるd軸、q軸方向の値であ
ることを意味している。上式の他の変数について、Rは
モータコイル抵抗、ωはモータの回転角速度、φはモー
タの永久磁石によって定まる磁束錯交数を示している。
これらの諸量のうち、モータコイル抵抗R、インダクタ
ンスL、および磁束錯交数φはモータ固有の値であるこ
とから、まとめてモータ定数と呼ぶこともある。また、
pは時間微分演算子である。つまり、 p(Ld・Id)=d(Ld・Id)/dt である。
【0004】d軸、q軸について図4を用いて簡単に説
明する。永久磁石型の三相同期モータは図4に示す等価
回路によって表される。この等価回路において、モータ
の回転中心を通り、永久磁石の作る磁界に沿う方向を一
般にd軸と呼ぶ。一方、回転子の回転面内においてd軸
に直交する方向を一般にq軸と呼ぶ。また、図4の等価
回路においてU相とd軸のなす角度がモータの電気角θ
に相当する。
【0005】上述の電圧方程式(1)(2)を用いたモ
ータの制御方法について、その考え方を説明する。上式
(1)(2)は、d軸、q軸について常に成立する方程
式であるが、センサレスでモータを制御する場合には、
電気角の正確な値が不明である。従って、モータの制御
装置は、ある想定された電気角(図4におけるθcに相
当)に基づいて上記方程式を演算することになり、当
然、想定された電気角θcと現実の電気角θとの誤差角
(図4における△θ)に応じた演算誤差が生じる。逆
に、かかる演算誤差に基づいて誤差角を求めることが可
能である。従って、この誤差角に応じて想定された電気
角θcを補正すれば、電気角の誤差を一定の範囲内に保
つことができ、モータを適切に制御することができるの
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のモータ制御方法
は、永久磁石型モータが比較的高速回転で運転されてい
る場合において、センサレスでモータの電気角を補正し
つつ、モータを制御できる優れたものであった。しか
し、かかる運転状態にある同期モータであっても、モー
タが出力すべきトルクをモータの定格に応じて定まる所
定のトルク以上に大きくしていくと、上述の方法ではモ
ータの制御が適切に行えないことが確認された。
【0007】かかる課題を解決するために、出力すべき
トルクに対し、十分に余裕のある定格でモータを設計す
ることも可能ではあるが、これはモータの大型化および
重量の増大を招くため解決策としては好ましくない。特
に、例えばかかるモータを電気自動車に搭載するような
場合には、搭載スペースおよび重量の制限等からモータ
を小型化する要請が強いため、かかる解決策をとること
はデメリットが非常に大きい。
【0008】本発明は上記課題を解決するためになさ
れ、同期モータが高速回転で運転している際に、高トル
クを出力することが要求された場合にも、その電気角を
精度良く検出し、モータを適切に制御する技術を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記課題を解決するために、本発明では以下の構成を採っ
た。本発明のモータ制御装置は、多相交流を巻線に流す
ことにより該巻線に生じる磁界と永久磁石による磁界と
の相互作用により回転子を回転させる同期モータについ
て、想定された電気角に基づいて前記巻線に印加された
電圧と、該電圧に応じて該巻線に流れる電流と、モータ
の特性に応じて定められる前記巻線のインダクタンスと
を少なくとも用いた所定の演算を行って、前記想定され
た電気角を補正する補正量を算出する電気角補正量演算
手段と、該算出された補正量に基づいて、前記想定され
た電気角を補正しつつ、前記巻線に流す多相交流を制御
する制御手段とを備えるモータ制御装置であって、前記
モータのトルクその他の運転状態を表す運転パラメータ
を読み込む運転パラメータ入力手段と、該運転パラメー
タに基づいて前記インダクタンスを定めるインダクタン
ス決定手段とを備えることを要旨とする。
【0010】本発明のモータ制御方法は、多相交流を巻
線に流すことにより該巻線に生じる磁界と永久磁石によ
る磁界との相互作用により回転子を回転させる同期モー
タについて、想定された電気角に基づいて前記巻線に印
加された電圧と、該電圧に応じて該巻線に流れる電流
と、モータの特性に応じて定められる前記巻線のインダ
クタンスとを少なくとも用いた所定の演算を行って、前
記想定された電気角を補正する補正量を算出し、該算出
された補正量に基づいて、前記想定された電気角を補正
しつつ、前記巻線に流す多相交流を制御するモータ制御
方法であって、前記モータのトルクその他の運転状態を
表す運転パラメータを読み込む工程と、該運転パラメー
タに基づいて前記インダクタンスを定める工程とを備え
ることを要旨とする。
【0011】かかる電気角検出装置および電気角検出方
法によれば、同期モータが高いトルクを出力するように
要求された場合でも、電気角を精度良く検出し、モータ
を適切に制御することができる。上記発明がなされるた
めには、当然、従来の電気角検出方法によっては高トル
クが要求された時に電気角を検出できなかった原因につ
いて解明することが必要である。従来の電気角検出方法
について、高トルクが要求された時に電気角を検出でき
ないという事象およびその原因について報告された例は
存在しなかった。そこで、本願発明者は、種々の実験お
よび解析に基づいて、上記原因が以下に示す点にあるこ
とを明らかにした。
【0012】先に説明した通り、従来のモータ制御方法
は、電圧方程式(1)(2)を用いるものである。これ
らの方程式においては、モータ定数R、L、φはモータ
の運転状態に依存しない定数であることが前提とされて
いる。ここで、モータ巻線のインダクタンスLについて
説明する。
【0013】図10は、モータの固定子における外部磁
界Hと磁束密度Bの関係を表すグラフである。d軸方向
に対応する関係を曲線Cd、q軸方向に対応する関係を
曲線Cqとして表してある。外部磁界Hには、モータ回
転子の永久磁石による磁界と巻線に流れる電流による磁
界とがある。d軸、q軸で考える場合、永久磁石による
磁界は一定であるから、横軸は巻線に流れる電流を表し
ていると考えても良い。当然、モータの出力トルクが高
い程、巻線に流れる電流は大きくなる。
【0014】インダクタンスLd,Lqは、図10の曲
線Cd,Cqの各点における接線の傾きとして与えられ
ることが一般的に知られている。図10から明らかな通
り、外部磁界Hが比較的小さい範囲(領域A)において
は、Ld,Lqともに一定の値を取る。しかし、外部磁
界Hが増大すると、曲線Cqは非線形性を示すようにな
り、インダクタンスLqも減少していく(領域B)。こ
れが、いわゆる磁束飽和現象である。外部磁界は、巻線
に流れる電流に対応しているため、上記現象は、巻線に
流す電流がある値以上に増大すると、インダクタンスL
qが減少していくことを意味している。
【0015】横軸にモータ電流をとり、縦軸にインダク
タンスをとると、この現象は図11の通り表される。イ
ンダクタンスLqは、モータ電流がある所定値A1に至
るまでは概ね一定値をとっているが(図10の領域Aに
相当する)、所定値A1以上になると電流値に応じて減
少していく(図10の領域Bに相当する)。つまり、モ
ータに要求されるトルクが高くなり、q軸に流れる電流
が所定値A1を越えて大きくなると、先に述べた磁気飽
和現象が生じ、q軸のインダクタンスLqを一定値とは
みなせなくなる。
【0016】従来の電気角検出方法は、トルク要求値に
対し定格値に十分余裕のあるモータが使用されることを
前提として提案されていた。従って、モータの磁束密度
は先に説明した線形領域(図12の領域A)にあること
が前提であり、インダクタンスは一定値をとるものとさ
れていた。本願発明者は、モータの小型化を図った結
果、高トルク時に電気角が検出できなくなったことを契
機として、種々の実験および解析を行った。高トルク時
に電気角が検出できなくなる事象に対して数多くの要因
が想定される中、本願発明者のかかる努力により、上記
の説明の通り、本質的原因は高トルク時にはモータ固定
子に磁束飽和現象が生じ、q軸方向のインダクタンスL
qが、一定値から外れる点にあるとことが明らかとなっ
た。
【0017】かかる原因を踏まえて構成された本発明の
モータ制御装置およびモータ制御方法は、インダクタン
スを一定値とはせずに、モータのトルクその他の運転状
態を表す運転パラメータに基づいてインダクタスを定め
て電気角の補正量を演算するため、高トルクが要求され
ている場合でもモータの電気角を精度良く検出すること
ができる。運転パラメータに基づいて定まるインダクタ
ンスを与える関係は実験的または解析的に求めることが
できるが、例えば、所定値以上のトルクに対し、T2>
T1なる任意の2つのトルク値T1,T2にそれぞれ対
応するインダクタンスL2,L1の間に、L2≦L1な
る種々の関係が考えられる。図11に示した通り、トル
クすなわち巻線に流れる電流が大きくなった場合に、イ
ンダクタンスは減少することはあっても、増加すること
はないからである。上記関係を維持しながらインダクタ
ンスを変化させるものであれば、図11に示した変化を
忠実に再現するものの他、例えばある所定値以上のトル
クで段階的にインダクタンスを減少するようにしてもよ
い。トルクその他の運転状態の変化に応じたインダクタ
ンスの変化をある程度近似できるものであれば、少なく
とも従来のモータ制御方法よりは、電気角の検出精度が
向上し、モータを適切に制御できるようになるからであ
る。
【0018】なお、電気角の補正量を検出する方法は、
先に説明した電圧方程式(1)(2)を用いた方法、お
よびこれと等価な種々の数式を用いた方法を採ることが
できる。また、モータの運転状態を表すパラメータとし
ては、モータの出力トルクや回転数等、インダクタンス
に影響を与えうる種々の量を用いることができる。ま
た、インダクタンスは高トルク時ほどではないにせよ、
トルクが比較的小さい領域でも変化するものであるた
め、上述の方法はかかる領域においても適用し得るもの
であることはもちろんである。
【0019】上記のモータ制御装置において、前記イン
ダクタンス決定手段は、前記運転パラメータの組み合わ
せによって表される有限の運転状態と、該運転状態に対
応したインダクタンスをテーブルとして記憶する記憶手
段と、前記テーブルを補間演算することにより、前記運
転パラメータ入力手段により読み込まれた運転パラメー
タに対応するインダクタンスを算出する手段とを備える
手段とすることができる。
【0020】かかるモータ制御装置では、前記運転パラ
メータの組み合わせによって表される有限の運転状態
と、該運転状態に対応したインダクタンスがテーブルと
して記憶されている。従って、上記のモータ制御装置
は、モータの運転状態に対応して、該テーブルを補間す
ることにより、モータの運転状態に応じてインダクタン
スを変化させることができ、電気角を精度良く検出しモ
ータを適切に制御することができる。また、テーブルに
は、運転状態に応じたインダクタンスの変化を比較的忠
実に記憶しておくことができるため、段階的にインダク
タンスを変化させる方法に比較し、高い精度で電気角を
検出することができる。かかるテーブルは後で詳述する
方法により、実験的に求めることができる。テーブル
は、運転状態を表す一つのパラメータに対応する1次元
テーブルであってもよいし、さらに次元の高いテーブル
であってもよい。なお、補間演算は高速処理の観点か
ら、いわゆる線形補間とすることが望ましいが、インダ
クタンスが非線形に変化することを考慮して更に精度の
高い補間演算を用いるものとしてもよい。
【0021】また、上記のモータ制御装置において、前
記インダクタンス決定手段は、前記運転パラメータの少
なくとも一部を変数として、前記インダクタンスを表し
た関数を記憶する手段と、前記関数の変数に、前記運転
パラメータ読み込み手段により読み込まれた運転パラメ
ータを代入することによってインダクタンスを演算する
手段とを備える手段とすることもできる。
【0022】かかるモータ制御装置によれば、インダク
タンスが上記運転パラメータの少なくとも一部を変数と
する関数として表されているため、該関数を計算するこ
とにより、モータの運転状態に応じてインダクタンスを
変化させることができ、電気角を精度良く検出しモータ
を適切に制御することができる。また、かかる手段を用
いれば、先に示したテーブルを用いる場合に比べて記憶
しておくべきデータ量が少ないという利点もある。更
に、上記関数が比較的簡易な形で表される場合には、イ
ンダクタンスの演算を短時間で行うことができる利点も
ある。かかる関数は、上記運転パラメータの一つを変数
とする関数であってもよいし、2つ以上の運転パラメー
タを変数とする関数であってもよい。
【0023】一方、上記のモータ制御装置において、前
記電気角補正量演算手段は、前記モータが出力すべきト
ルクが所定値以上のときは、前記インダクタンス決定手
段により求められたインダクタンスを用いて、前記想定
された電気角を補正する補正量を算出し、その他の場合
には、インダクタンスを予め定められた定数として、前
記補正量を算出する手段としてもよい。
【0024】上記モータ制御装置における所定値とは、
従来の方法で電気角が検出できなくなるトルクに基づい
て定められる値である。従って、上記のモータ制御装置
によれば、モータに所定値以上の高トルクが要求されて
いる場合に、モータの運転状態に応じたインダクタンス
を求めることができるため、電気角を精度良く検出しモ
ータを適切に制御することができる。また、モータに要
求されるトルクが所定値以下の場合には、インダクタン
スを予め定められた定数として扱うため、電気角検出処
理を高速で行うことができる。厳密には、モータのイン
ダクタンスは低トルクで運転されている場合にも変化す
るものであるが、その変化量が比較的小さく、概ね一定
値として扱える場合に、上記電気角検出装置は特に有効
となる。
【0025】なお、上述したモータ制御装置およびモー
タ制御方法は、中心部にロータを備え、外周部にステー
タを備えるいわゆるインナロータ型の同期モータのみな
らず、いわゆるアウタロータと呼ばれるタイプの同期モ
ータにも適用可能である。アウタロータ型の電動機は、
中心部のステータと、その外周を円状に取り囲むように
ロータとを備え、三相コイルに制御電流を流すことによ
り回転磁界が形成し、円環状のアウタロータを回転させ
る電動機である。
【0026】
【発明の実施の形態】
(1)実施例の構成 以下、本発明の実施の形態について、実施例を用いて説
明する。図1は、本発明の一実施例としてのモータ制御
装置10の概略構成を示すブロック図、図2は制御対象
となっている三相同期モータ40の概略構成を示す説明
図、図3はこの三相同期モータ40の固定子30と回転
子50との関係を示す端面図である。
【0027】まず、図2を用いて、三相同期モータ40
の全体構造について説明する。この三相同期モータ40
は、固定子30と回転子50とこれらを収納するケース
60とからなる。回転子50は、外周に永久磁石51な
いし54が貼付されており、その軸中心に設けられた回
転軸55を、ケース60に設けられた軸受61,62に
より回転自在に軸支している。
【0028】回転子50は、無方向性電磁鋼板を打ち抜
いて成形した板状回転子57を複数枚積層したものであ
る。この板状回転子57は、図3に示すように、直交す
る位置に4箇所の突極71ないし74を備える。板状回
転子57を積層した後、回転軸55を圧入し、積層した
板状回転子57を仮止めする。この電磁鋼板を素材とす
る板状回転子57は、その表面に絶縁層と接着層が形成
されており、積層後所定温度に加熱され、接着層が溶融
することにより、固定される。
【0029】こうして回転子50を形成した後、回転子
50の外周面であって、突極71ないし74の中間位置
に、永久磁石51ないし54を軸方向に亘って貼付す
る。永久磁石51ないし54は、回転子50の半径方向
に磁化されており、その極性は隣り合う磁石同士が互い
に異なる磁極となっている。例えば、永久磁石51は外
周面がN極であり、その隣の永久磁石52は外周面がS
極となっている。この永久磁石51,52は、回転子5
0を固定子30に組み付けた状態では、板状回転子57
および板状固定子20を貫く磁路Mdを形成する(図3
破線参照)。
【0030】固定子30を構成する板状固定子20は、
板状回転子57と同じく無方向性電磁鋼板の薄板を打ち
抜くことで形成されており、図3に示すように、計12
個のティース22を備える。ティース22間に形成され
たスロット24には、固定子30に回転磁界を発生させ
るコイル32が巻回されている。尚、板状固定子20の
外縁部には、固定用のボルト34を通すボルト孔が設け
られているが、図3では図示を省略してある。
【0031】固定子30は、板状の板状固定子20を積
層し互いに押圧した状態として、接着層を加熱・溶融す
ることで一応固定される。この状態で、コイル32をテ
ィース22に巻回して固定子30を完成した後、これを
ケース60に組み付け、ボルト孔に固定用のボルト34
を通し、これを締め付けて全体を固定する。更に回転子
50をケース60の軸受61,62により回転自在に組
み付けることにより、この三相同期モータ40は完成す
る。
【0032】固定子30のコイル32に回転磁界を発生
するよう励磁電流を流すと、図3に示すように、隣接す
る突極および板状回転子57,板状固定子20を貫く磁
路Mqが形成される。尚、上述した永久磁石51により
形成される磁束が回転子50を、その回転軸中心を通っ
て径方向に貫く軸をd軸と呼び、回転子50の回転面内
において前記d軸に電気的に直交する軸をq軸と呼ぶ。
つまり、d軸およびq軸は回転子50の回転に伴い回転
する軸である。図4に本実施例の三相同期モータ40の
等価回路を示す。図4に示す通り、三相同期モータ40
はU,V,Wの三相コイルと、回転軸中心回りに回転す
る永久磁石を有する等価回路により表され、d軸はこの
等価回路において永久磁石のN極側を正方向として貫く
軸として表される。また、電気角はU相コイルを貫く軸
とd軸との回転角θとなる。
【0033】次に、図1に従ってモータ制御装置10の
構成について説明する。モータ制御装置10は、外部か
らのトルク指令を受けて三相同期モータ40の三相
(U,V,W相)のモータ電流を制御する制御用ECU
100、三相同期モータ40のU相電流Au、V相電流
Av、W相電流Awを検出する電流センサ102、10
3、104、検出された電流の高周波ノイズを除去する
フィルタ106、107、108、検出した電流値をデ
ィジタルデータに変換する3個のアナログディジタル変
換器(ADC)112、113、114から構成されて
いる。
【0034】制御用ECU100の内部には、図示する
ように、算術論理演算を行うマイクロプロセッサ(CP
U)120、このCPU120が行う処理や必要なデー
タを予め記憶したROM122、処理に必要なデータ等
を一時的に読み書きするRAM124、計時を行うクロ
ック126等が設けられており、バスにより相互に接続
されている。このバスには、入力ポート116や出力ポ
ート118も接続されており、CPU120は、これら
のポート116,118を介して、三相同期モータ40
のU,V,Wの各相に流れる電流Au,Av,Awを読
み込むことができる。
【0035】また、制御用ECU100には、別途入力
されるトルク指令に基づいて決定されたモータの各相電
流Au,Av,Awが得られるようモータの各コイル間
に電圧を印加する電圧印加部130が、その出力部に設
けられている。CPU120からの制御出力Vu,V
v,Vw,SDが、この電圧印加部130に出力されて
おり、三相同期モータ40の各コイルに印加される電圧
を外部から制御することが可能となっている。
【0036】(2)モータの電流制御 次に本実施例におけるモータ制御装置における電流制御
について図4を用いて説明する。図4においてU相に電
流Auを流せば磁界が生じる。この磁界はU相を貫く方
向に生じ、かつその大きさは電流Auに応じて変化す
る。従って、U相電流は、この磁界の方向および大きさ
Auをもつベクトル量として表すことができる。他のV
相およびW相に流れる電流Av、Awも同様にベクトル
量として表すことができる。このように電流をベクトル
として考えると平面内の電流ベクトルは代表的な2方向
の電流ベクトルの和として表される。この2方向を図4
のα方向、β方向にとれば、モータ回転面の任意の方向
に生じる磁界に対応する電流ベクトルは、これらの2相
コイルに流れる電流Aα、Aβを用いて表すことができ
る。具体的に、ある電流Au,Av,Awと等価な電流
Aα、Aβは次式(3)により求めることができる。 Aα=Au−Av/2−Aw/2 Aβ=√3/2・(Aw−Av) ・・・(3)
【0037】また、逆にAα、Aβが求まっていると
き、U,V,W相の電流の総和が0(Au+Av+Aw
=0)となる条件を用いれば、次式(4)により各相の
電流Au,Av,Awを求めることもできる。 Au=2(√3−3)・Aα/3 Av= (3−√3)・(Aα−Aβ)/3 Aw= (3−√3)・(Aα+Aβ)/3 ・・・(4) これが、一般に知られている3相/2相変換である。以
下、簡単のために2相変換した後の電流Aα、Aβを用
いて、モータの電流制御について説明する。
【0038】上述の電流ベクトルは、図4におけるd軸
方向およびq軸方向に生じる磁界に対しても定義するこ
とができる。d軸方向およびq軸方向の電流ベクトルの
大きさをAd,Aqとすると、α方向、β方向の電流A
α、Aβを用いて、次式(5)により表される。 Ad= Aα・cosθ+Aβ・sinθ Aq=−Aα・sinθ+Aβ・cosθ ・・・(5)
【0039】逆に、Ad、Aqが求まっていれば、A
α、Aβは次式(6)により求められる。 Aα= Ad・cosθ−Aq・sinθ Aβ= Ad・sinθ+Aq・cosθ ・・・(6)
【0040】以上より、モータのd軸、q軸方向に流す
電流が求まれば、式(6)より2相電流Aα、Aβを求
めることができ、さらに式(5)により実際にU,V,
W相に流すべき電流を求めることができる。また、U,
V,W相に印加すべき電圧を求めることもできる。本実
施例におけるモータの電流制御はこのような考え方に基
づいてなされている。もっとも、α方向、β方向を介在
させることなく、直接d軸、q軸方向とU,V,W相電
流との関係を求めて制御するものとしてもよい。以下の
説明において、例えば「d軸、q軸電流」という場合に
は、上記考え方に基づく電流ベクトルの大きさを意味し
ている。なお、このようにモータに流れる電流をd軸、
q軸方向に分けて考えるとき、一般的にq軸電流がモー
タのトルクを主に支配する電流となることが知られてい
る。
【0041】(3)高速時モータ制御処理 次に本実施例のモータ制御処理について図5を用いて具
体的に説明する。図5は、高速運転状態にあるモータを
制御する高速時モータ制御ルーチンの流れを示すフロー
チャートである。このルーチンは、図1に示した制御用
ECU100のCPU120が他の制御処理と共に周期
的に実行するルーチンである。
【0042】高速時モータ制御ルーチンが開始される
と、CPU120は、モータの回転数およびトルク指令
値を入力し(ステップS100)。後述する通り、トル
ク指令値の高低に応じて、インダクタンスの値を使い分
けるためである。また、回転数はインダクタンスの算出
に必要となるからである。後述するインダクタンスの算
出において回転数およびトルク指令値以外に必要な状態
量があれば、ステップS100において合わせて読み込
むことが望ましい。なお、トルク指令値等の状態量は、
入力ポート116を介して外部から入力されるものであ
ってもよいし、外部から入力される種々のデータに基づ
いてCPU120が算出するものとしてもよい。
【0043】次に、前記トルク指令値が所定のトルク値
T0よりも大きいか否かを判定し(ステップS10
5)、トルク指令値が所定のトルク値T0よりも大きい
場合には、トルクに応じてインダクタンスの値を変更す
る必要が生じるため、インダクタンスの算出を行う(ス
テップS110)。トルク指令値が所定のトルク値T0
以下である場合には、この処理をスキップする。このと
き、インダクタンスは予め定められた定数として扱うの
である。もっとも、厳密には、インダクタンスは所定の
トルク値T0以下でも変化するため、上記ステップS1
05の判断を省略し、全てのトルクに対してインダクタ
ンスの算出(ステップS110)を実行するようにして
もよい。
【0044】なお、上記所定のトルク値T0は、本実施
例では、インダクタンスが一定の値として扱えなくなる
トルクに基づいて実験的に定められる値である。本実施
例においては、かかるトルクより若干低いトルクを所定
のトルク値T0としている。
【0045】インダクタンスの算出(ステップS11
0)については、本発明に係る実施例において最も特徴
的な部分であり、いくつかの態様が存在するため、後で
説明する。ここでは、モータの回転数およびトルク指令
値に基づいて、インダクタンスが算出されたものとし
て、続く処理内容を説明する。
【0046】次のステップにおいて、CPU120は、
d軸、q軸に電圧Vd、Vqを印加し(ステップS11
5)、その電圧に応じてd軸、q軸に流れる電流Id,
Iqを検出する(ステップS120)。d軸、q軸は先
に説明した通り、モータの電気角に応じて定義される軸
である(図4参照)。CPU120は、上記電圧を印加
する時点では電気角を正確に検出できていないため、想
定された電気角(図4のθcに相当)に基づいて電圧を
印加する。電流の検出についても同様である。
【0047】こうして印加された電圧値および検出され
た電流に基づいてCPU120は、△Id,△Iq,E
(n)を算出する(ステップS125)。△Id,△I
qは、電流Id,Iqに生じる誤差成分であり、E
(n)とは回転子50の回転に基づく起電力に関係した
値を示している。これらの算出は次式(7)〜(9)に
より行われる。 △Id= Id(n)−Id(n−1) −t(Vd−RId+ωLqIq)/Ld ・・・(7) △Iq= Iq(n)−Iq(n−1) −t(Vq−RIq−ωLdId−E(n−1)) /Lq ・・・(8) E(n)=E(n−1)−K1△Iq ・・・(9)
【0048】ここで、Id,Iqはd軸、q軸の電流を
示している。それぞれの変数に付けられた(n)等は、
高速時モータ制御ルーチンが周期的に繰り返し実行され
ていることを踏まえて付されており、(n)は上記ステ
ップS120で検出された値であり、(n−1)は前回
に高速時モータ制御ルーチンが実行された際に検出され
た値であることを意味している。つまり、Id(n)−
Id(n−1)の部分は、電流Idについて、高速時モ
ータ制御ルーチンが前回実行された時から今回までの変
化量を表していることになる。なお、高速時モータ制御
ルーチンがこのように実行される周期は、上式における
時間tである。
【0049】その他の変数について、Vd、Vqは巻線
に印加される電圧値、ωはモータの回転角速度、Ld,
Lqはd軸、q軸方向のインダクタンスである。ωはr
ad/secを単位としており、モータの回転数N(r
pm)との間には、ω=2π・N/60なる関係があ
る。K1はE(n)、E(n−1)、△Iqとを関係づ
け、後に示す電気角の算出に用いられるゲインであり、
実験的に定められるものである。
【0050】上記ステップで算出された△Id,△I
q,E(n)を用いて、CPU120は電気角θ(n)
を次式(10)に基づいて算出する。 但し、sgnはω>0のとき「+」であり、ω<0のと
き「−」であることを意味する。また、K2,K3はK
1と同じく電気角の算出に用いられるゲインであり、実
験的に定められるものである。本実施例では、モータが
回転していることが前提となっているから、ω=0は考
慮していない。
【0051】上式(10)において、電気角θ(n−
1)は前回に高速時モータ制御ルーチンが実行された際
の電気角を意味している。これは、今回、高速時モータ
制御ルーチンを実行する際、ステップS115,S12
0においてCPU120が想定している電気角θcに相
当するものでもある。上式(10)は、式の形からも明
らかな通り、CPU120が想定している電気角θ(n
−1)をE(n)および△Idの値に応じて補正するこ
とにより、新たな電気角θ(n)を算出する式となって
いる。かかる算出式自体は、同期モータの電気角をセン
サレスで検出する技術において、従来より用いられてい
るものである。
【0052】こうして電気角θ(n)を算出した後、C
PU120はωの算出を行う(ステップS135)。ω
は次式(11)により、算出される。 各変数については、上で説明した通りである。ここで算
出されたωは、次に高速時モータ制御ルーチンが実行さ
れる場合に、ステップS125での計算(数式(7)〜
(9))において用いられる。
【0053】以上により算出された電気角θ(n)に基
づいて、CPU120はモータ電流制御を実行する(ス
テップS140)。モータ電流制御においてCPU12
0は、先に「(2)モータの電流制御」において説明し
た通り、トルク指令値に応じてモータに流すべきd軸電
流、q軸電流を決定し、2相/3相変換してU,V,W
相に流すべき電流を決定するのである。
【0054】(4)インダクタンスの算出(態様1) 次に、本発明に係る実施例に特徴的な部分であるインダ
クタンスの算出(図5のステップS110)に関し、そ
の1つめの態様について図6を用いて説明する。図6
は、回転数およびトルクで表されたモータの運転領域に
おけるインダクタンスの計測点を示した図である。本実
施例の電気角検出装置は、図6に示す通り、モータの運
転領域における回転数およびトルクをいくつかの区分に
分割し、それぞれ分割された格子点に相当する運転状態
でインダクタンスを実験的に計測した結果をROM12
2(図1参照)に記憶している。上記インダクタンスは
図7に示すテーブル形式で記憶されている。図7におい
て、ハッチングを施した部分は、モータの運転領域を外
れる部分に相当する。
【0055】なお、インダクタンスの計測について、図
6および図7では、説明の便宜上、運転領域を一定の間
隔で分割した格子点を表しているが、これらは必ずしも
一定の間隔である必要はない。モータの運転状態とイン
ダクタンスの関係は、先に図10および図11を用いて
説明した通り、トルクが所定値を越えたところから非線
形に減少していく。従って、トルクがかかる所定値より
も小さい範囲では、粗く分割された格子点でインダクタ
ンスを計測するものとし、所定値以上の範囲では、非線
形に変化するインダクタンスを十分に近似しうるように
細分化した格子点でインダクタンスを計測するものとす
ることが望ましい。インダクタンスがモータの回転数に
依存して変化する場合において、回転数に関する分割を
設定する場合も同様である。また、トルクに関する分割
数と回転数に関する分割数が一致している必要もない。
【0056】本実施例では、図7に示すテーブルをd軸
のインダクタンスLdおよびq軸のインダクタンスLq
のそれぞれについて用意している。図7のテーブルはd
軸およびq軸のインダクタンスを合成したインダクタン
スについて用意するものとしてもよいし、d軸またはq
軸の一方についてのみ用意するものとしてもよい。ま
た、図5に示したように、モータのトルク指令値が所定
のトルク値T0以上であるときのみインダクタンスの計
算(ステップS110)を行う場合には、かかる範囲に
おいてのみ図7のテーブルを用意するものとしてもよ
い。
【0057】ここで、モータのインダクタンスLd、L
qを実験的に計測する方法について説明する。先に示し
た電圧方程式(1)(2)を定常状態、即ち時間微分の
項が値0となる条件下で変形することにより、次式(1
2)、(13)を得ることができる。 Ld=(Vq−R・Iq−ωφ)/ω・Id ・・・(12) Lq=(R・Id−Vd)/ω・Iq ・・・(13)
【0058】上式におけるモータ抵抗Rは、直流電流を
流した時の電圧降下量を測定すれば、いわゆるオームの
式(電圧=電流×抵抗)を用いることにより算出でき
る。(12)式におけるφは、モータ端子を開放し、回
転軸に外部からトルクを加えて回転させ、このときにモ
ータに生じる起電力から求めることができる。つまり、
モータ端子を開放したときは、電圧方程式(2)は、V
q=ω・φとなるから、外部トルクによるモータの回転
角速度ω、およびそのときに生じる起電力Vqを計測す
れば、φを算出することができる。
【0059】以上より、電流Id,Iqおよび電圧V
d,Vqが検出されれば、式(12)(13)よりイン
ダクタンスLd,Lqが算出できることが分かる。但
し、モータについて計測可能なのは、各相の電流および
電圧であるから、これらから電流Id,Iqおよび電圧
Vd,Vqを求める必要がある。具体的にU相に流れる
電流IuおよびU相、V相間の電圧Vuvが計測された
場合を例にとって、電流Id,Iqおよび電圧Vd,V
qを求める方法について説明する。
【0060】上記Iu,Vuvは電気角の変化に応じて
周期的に変化するため、この実効値をそれぞれI1,V
1とする。また、電圧Vuvの位相のずれ、即ちVuv
が値0となるときの電気角をγとし、電流Iuの位相の
ずれ、即ちIuが値0となるときの電気角をδとする。
なお、この電気角はモータに取り付けた角度センサによ
り検出する。本実施例におけるモータには、センサレス
で電気角を検出するため角度センサはついていないが、
インダクタンスを計測するときにのみ特別に取り付ける
のである。
【0061】以上で計測された諸量を用いれば、電流I
d,Iqおよび電圧Vd,Vqは次式(14)により表
されることが知られている。 Id=−√3・I1・sinδ Iq= √3・I1・cosδ Vd=−V1・sin(γ−π/6) Vq= V1・cos(γ−π/6) ・・・(14) 従って、(12)(13)式にこれらを代入することに
より、インダクタンスLd,Lqを求めることができ
る。
【0062】なお、上記テーブルはモータの回転数およ
びトルクに対応してインダクタンスを記憶するものであ
るが、他にインダクタンスに影響を及ぼす状態量がある
場合には、それらに対応した、3次元テーブルあるいは
それ以上の次元のテーブルを用意するものとしてもよ
い。
【0063】高速時モータ制御ルーチンにおけるインダ
クタンス算出(図5のステップS110)では、上記で
説明したテーブルをモータの回転数およびトルク指令値
に応じて補間演算することにより、インダクタンスL
d,Lqを算出する。補間演算は、一般に用いられる線
形補間を用いている。具体的に、図6に示す通り、回転
数N1,N2およびトルクT1,T2に対応する4つの
インダクタンス値L11,L12,L21,L22を補
間して、回転数NおよびトルクTに対応するインダクタ
ンスLを求める場合について説明する。
【0064】かかる場合には、まずインダクタンスL1
1,L12およびL21,L22をそれぞれ補間して、
次式(15)により、回転数NおよびトルクT1に対応
するインダクタンスL1と、回転数NおよびトルクT2
に対応するインダクタンスL2を求める。 L1=(L12−L11)・C1+L11 L2=(L22−L21)・C1+L11 ・・・(15) ここで、C1=(N−N1)/(N2−N1)である。
【0065】次に、L1,L2を補間して、次式(1
6)により、回転数NおよびトルクTに対応するインダ
クタンスLを求める。 L=(L2−L1)・C2+L1 ・・・(16) ここで、C2=(T−T1)/(T2−T1)である。
【0066】なお、上記手順を入れ替えて、先にトルク
で補間演算をした後、回転数で補間演算をするものとし
てもよい。また、両者をまとめて、次式(17)により
演算するものとしてもよい。 L=C1・C2(L22+L12−L21−L11) +C1(L12−L11)+C2(L21−L11) +L11 ・・・(17)
【0067】本実施例では、処理の高速化も考慮し、上
述の線形補間による補間演算を行っているが、モータの
インダクタンスが非線形に変化することを考慮し、さら
に制度の高い補間演算を用いるものとしてもよい。ま
た、テーブルが3次元またはそれ以上の次元である場合
には、上記手法を各次元に拡張した方法で補間演算を行
うものとしてもよいし、各次元に対応して一般に知られ
ている種々の方法により補間演算を行うものとしてもよ
い。
【0068】(5)インダクタンスの算出(態様2) 次に、インダクタンスの算出の2つめの態様について図
8を用いて説明する。図8は、インダクタンスLd,L
qのトルクに対する変化を示した図である。先に説明し
た方法によりインダクタンスを計測したところ、本実施
例ではd軸方向のインダクタンスLdが概ね一定の値を
とり、q軸方向のインダクタンスLqがトルクTr以上
で非線形に減少していく結果となった。また、これらの
値は、本実施例で採用したモータ40においては、モー
タの回転数にはほとんど依存しない結果が得られた。
【0069】かかる計測結果に基づいて、本実施例の場
合には、トルクTが値Tr以上である場合におけるイン
ダクタンスLqを次式(18)の通り2次関数の形で表
すことができた。厳密に言えば、図8には、次式(1
8)によりモデル化されたインダクタンスの様子を示し
てある。 ここで、a,bは定数である。また、^はべき乗を表す
演算子である。
【0070】高速時モータ制御ルーチンにおけるインダ
クタンス算出(図5のステップS110)では、上式
(18)にモータのトルク指令値を代入することによ
り、インダクタンスLqを算出する。なお、上記関数
は、必ずしも2次関数である必要はなく、インダクタン
スを十分近似できる種々の関数を用いることができる。
また、厳密には、トルクT<Trであってもインダクタ
ンスLqは変化する。この場合、トルクT≧0の全ての
範囲で成立する関数を用いるものとしてもよいし、トル
クT<Trの範囲とトルクT≧Trの範囲で、別々の関
数を切り替えて用いるものとしてもよい。当然、インダ
クタンスLdがトルクに応じて変化する場合に、Ldを
算出する関数を用意するものとしてもよい。
【0071】本実施例では、インダクタンスがモータの
回転数にはほとんど依存しなかったため、式(18)に
示すように、モータのトルクの関数としてインダクタン
スを表しているが、モータの回転数に依存する場合に
は、トルクと回転数の2つの変数をもつ関数として表す
ものとしてもよい。また、モータのトルク、回転数以外
にインダクタンスに影響を及ぼす状態量があれば、それ
らを変数として含む関数とすることもできる。
【0072】以上で説明した電気角検出装置によれば、
インダクタンスの値をモータの運転状態に応じて変化さ
せることができるため、高トルクが要求されている場合
でもモータの電気角を精度良く検出することができる。
また、このような電気角検出装置を利用したモータ制御
装置によれば、電気角を精度良く検出できる結果、モー
タを効率よく運転できるよう、適切な制御を行うことが
できる。
【0073】特に、「(4)インダクタンスの算出(態
様1)」で説明した通り、モータの運転状態に対応して
インダクタンスを記憶したテーブルを補間することによ
り、インダクタンスを算出する電気角検出装置において
は、計測されたインダクタンス値を直接テーブルとして
記憶させればよいため、比較的容易に発明を構成できる
利点がある。
【0074】一方、「(5)インダクタンスの算出(態
様2)」で説明した方法では、インダクタンスの計測値
を関数で近似する必要が生じるが、かかる関数を用いる
ことにより、先に示したテーブルを用いる場合に比べて
記憶しておくべきデータ量が少なくて済む。また、この
関数が比較的簡易な形で表される場合には、インダクタ
ンスの演算を短時間で行うことができる利点もある。
【0075】以上、本発明の種々の実施例について説明
してきたが、本発明はこれらに限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の形態による実
施が可能である。例えば、図9に示す通り、ある所定の
トルク値Tr以上で、インダクタンスを段階的に減少さ
せるものとしてもよい。また、図9では2段階に変化す
るモデルを示しているが、さらに段階を増やして変化す
るモデルとしてもよい。かかるモデルによりインダクタ
ンスの変化を近似できる場合には、従来の方法よりも小
さい誤差で電気角を検出することができ、モータを適切
に制御することができるからである。また、かかる近似
的なモデルを用いてインダクタンスを変化させる方法
は、先に実施例として述べた種々の方法よりも容易に実
現することができるメリットもある。
【図面の簡単な説明】
【図1】モータ制御装置10の概略構成を示すブロック
図である。
【図2】三相同期モータ40の概略構成を示す説明図で
ある。
【図3】三相同期モータ40の固定子30と回転子50
との関係を示す端面図である。
【図4】三相同期モータ40の等価回路図である。
【図5】高速時モータ制御ルーチンの処理内容を示すフ
ローチャートである。
【図6】モータ運転領域におけるインダクタンス計測点
を示す説明図である。
【図7】インダクタンスとモータの運転状態の関係を記
憶するテーブルを示す説明図である。
【図8】インダクタンスとトルクとの関係についての第
1のモデル例を示すグラフである。
【図9】インダクタンスとトルクとの関係についての第
2のモデル例を示すグラフである。
【図10】モータの磁気飽和特性を示すグラフである。
【図11】インダクタンスとモータ電流との関係を示す
グラフである。
【符号の説明】
10…モータ制御装置 20…板状固定子 22…ティース 24…スロット 30…固定子 32…コイル 34…ボルト 40…三相同期モータ 50…回転子 51,52,53,54…永久磁石 55…回転軸 57…板状回転子 60…ケース 61,62…軸受 71,72,73,74…突極 100…制御用ECU 102,103,104…電流センサ 106,107,108…フィルタ 112,113,114…ADC 116…入力ポート 118…出力ポート 120…CPU 122…ROM 124…RAM 126…クロック 130…電圧印加部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多相交流を巻線に流すことにより該巻線
    に生じる磁界と永久磁石による磁界との相互作用により
    回転子を回転させる同期モータについて、 想定された電気角に基づいて前記巻線に印加された電圧
    と、該電圧に応じて該巻線に流れる電流と、モータの特
    性に応じて定められる前記巻線のインダクタンスとを少
    なくとも用いた所定の演算を行って、前記想定された電
    気角を補正する補正量を算出する電気角補正量演算手段
    と、 該算出された補正量に基づいて、前記想定された電気角
    を補正しつつ、前記巻線に流す多相交流を制御する制御
    手段とを備えるモータ制御装置であって、 前記モータのトルクその他の運転状態を表す運転パラメ
    ータを読み込む運転パラメータ入力手段と、 該運転パラメータに基づいて前記インダクタンスを定め
    るインダクタンス決定手段とを備えるモータ制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1のモータ制御装置であって、 前記インダクタンス決定手段は、 前記運転パラメータの組み合わせによって表される有限
    の運転状態と、該運転状態に対応したインダクタンスを
    テーブルとして記憶する記憶手段と、 前記テーブルを補間演算することにより、前記運転パラ
    メータ入力手段により読み込まれた運転パラメータに対
    応するインダクタンスを算出する手段とを備える手段で
    あるモータ制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1のモータ制御装置であって、 前記インダクタンス決定手段は、 前記運転パラメータの少なくとも一部を変数として、前
    記インダクタンスを表した関数を記憶する手段と、 前記関数の変数に、前記運転パラメータ読み込み手段に
    より読み込まれた運転パラメータを代入することによっ
    てインダクタンスを演算する手段とを備える手段である
    モータ制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1のモータ制御装置であって、 前記電気角補正量演算手段は、 前記モータが出力すべきトルクが所定値以上のときは、
    前記インダクタンス決定手段により求められたインダク
    タンスを用いて、前記想定された電気角を補正する補正
    量を算出し、 その他の場合には、インダクタンスを予め定められた定
    数として、前記補正量を算出する手段であるモータ制御
    装置。
  5. 【請求項5】 多相交流を巻線に流すことにより該巻線
    に生じる磁界と永久磁石による磁界との相互作用により
    回転子を回転させる同期モータについて、 想定された電気角に基づいて前記巻線に印加された電圧
    と、該電圧に応じて該巻線に流れる電流と、モータの特
    性に応じて定められる前記巻線のインダクタンスとを少
    なくとも用いた所定の演算を行って、前記想定された電
    気角を補正する補正量を算出し、該算出された補正量に
    基づいて、前記想定された電気角を補正しつつ、前記巻
    線に流す多相交流を制御するモータ制御方法であって、 前記モータのトルクその他の運転状態を表す運転パラメ
    ータを読み込む工程と、 該運転パラメータに基づいて前記インダクタンスを定め
    る工程とを備えるモータ制御方法。
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