JPH1083689A - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置

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JPH1083689A
JPH1083689A JP23907796A JP23907796A JPH1083689A JP H1083689 A JPH1083689 A JP H1083689A JP 23907796 A JP23907796 A JP 23907796A JP 23907796 A JP23907796 A JP 23907796A JP H1083689 A JPH1083689 A JP H1083689A
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JP
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voltage
memory cell
gate
column
write
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JP23907796A
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Takahiro Oonakamichi
崇浩 大中道
Yutaka Takada
裕 高田
Kiyoshi Hayashi
清志 林
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 書込動作後のしきい値電圧の分布幅を狭くす
る。 【解決手段】 選択メモリセルが接続される列線(SB
L)に対し、メモリセルトランジスタとチャネル導電型
の異なる選択ゲートトランジスタ(NSG)を介して書
込バイアス電圧(VSBL)を供給する。この選択ゲー
トトランジスタ(NSG)の電流駆動力は、メモリセル
のリーク電流よりも大きく、またチャネル形成時のチャ
ネル電流よりも小さい電流を供給するようにされる。選
択ワード線へ、ベリファイ電圧を印加するとチャネル形
成時大きなチャネル電流が流れて副ビット線電位が変化
して書込が抑制される。これにより、書込後しきい値電
圧分布幅を狭くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は不揮発性半導体記
憶装置に関し、特にメモリセルが1つの積層ゲートトラ
ンジスタで構成される不揮発性半導体記憶装置の書込/
消去を高速に行なうための構成に関する。
【0002】
【従来の技術】図44は、従来のフラッシュEEPRO
M(電気的に書換消去可能なメモリ;以下、フラッシュ
メモリと称す)のメモリセルの電気的等価回路を示す図
である。図44において、フラッシュメモリセルは、ド
レインノードDと、ソースノードSと、これらソースノ
ードSおよびドレインノードDとトンネル絶縁膜により
分離されるフローティングゲートFGと、フローティン
グゲートFG上に層間絶縁膜を介して形成されるコント
ロールゲートCGを含む積層ゲートトランジスタで構成
される。このフローティングゲートFGの電子の蓄積量
に従って、この積層ゲートトランジスタのしきい値電圧
が変化する。積層ゲートトランジスタの有するしきい値
電圧よりも絶対値の大きな電圧がコントロールゲートC
Gに印加されると、この積層ゲートトランジスタが導通
し、電流が流れる。一方、このコントロールゲートCG
に印加される電圧の絶対値が、積層ゲートトランジスタ
の有するしきい値電圧の絶対値よりも小さい場合には、
積層ゲートトランジスタはオフ状態を維持し、電流は流
れない。この電流の有無を検出することにより、このフ
ラッシュメモリセルの記憶情報を読出す。したがってフ
ラッシュメモリセルは、フローティングゲートFGに蓄
積される電子の量に応じて“0”および“1”のデータ
を記憶する。
【0003】フローティングゲートFGは、周辺部分か
ら絶縁膜により分離されており、その格納電子は、不揮
発的にフローティングゲートFGに格納される。したが
って、このフラッシュメモリセルは、一旦情報を格納す
ると、不揮発的にその記憶情報を保持する。このよう
な、不揮発性半導体記憶装置の1種であるフラッシュメ
モリは、そのメモリセルが1つのトランジスタで構成さ
れるため、1個のMOSトランジスタ(絶縁ゲート型電
界効果トランジスタ)と1個のキャパシタでメモリセル
が構成されるダイナミック・ランダム・アクセス・メモ
リ(DRAM)に比べてビット単価が安く、また高集積
化にも適しているため、次世代を担うメモリデバイスと
して期待されている。
【0004】このフラッシュメモリにおいて、情報を記
憶するためのデータ書込時には、フローティングゲート
FGへの電子の注入/引抜きが行なわれる。このデータ
書込方法には種々の方法が存在する。以下に、この代表
的なデータ書込動作について説明する。
【0005】図45は、従来のNOR型フラッシュメモ
リセルの断面構造および書込(プログラム)動作時の電
圧印加態様を示す図である。図45において、フラッシ
ュメモリセルは、半導体基板領域としてのPウェル93
1表面に互いに間をおいて形成される高濃度n型(n
+)不純物領域932および933と、このPウェル9
31表面の不純物領域932および933の間のチャネ
ル形成領域上に薄いトンネル絶縁膜934を介して形成
されるフローティングゲート935と、このフローティ
ングゲート935上に層間絶縁膜936を介して形成さ
れるコントロールゲート電極937を含む。不純物領域
932が、ソース領域として作用し、ソースノードSに
接続され、不純物領域933がドレイン領域として作用
し、ドレインノードDに接続される。
【0006】NOR型フラッシュメモリにおいては、ソ
ース不純物領域932(S)がソース線に接続され、ド
レイン不純物領域933(D)がビット線に接続され
る。コントロールゲート電極937(CG)がワード線
に接続される。フラッシュメモリセルは、行列状に配列
され、各列に対応してビット線が配置され、各行に対応
してワード線が配置される。ビット線には、対応の列の
すべてのメモリセルが接続され、ワード線には対応の行
のメモリセルのコントロールゲートが接続される。
【0007】書込動作においては、図45に示すよう
に、ドレイン不純物領域933に+5V程度の電圧、コ
ントロールゲート電極937に+10V程度の電圧が印
加される。また、ソース不純物領域932およびPウェ
ル931は、接地電圧(0V)に保持される。
【0008】この電圧印加条件の下では、積層ゲートト
ランジスタ(以下、メモリトランジスタと称す)におい
ては、コントロールゲート電極937に印加された電圧
に従ってチャネルが形成され、このチャネル領域に数百
μAの電流が流れる。ソース不純物領域932からドレ
イン不純物領域933へチャネルを介して流れた電子の
うち、ドレイン不純物領域933近傍で加速された電子
は、このドレイン不純物領域933近傍に形成されるド
レイン高電界により、高いエネルギを有する電子、いわ
ゆるチャネルホットエレクトロンとなる。
【0009】このチャネルホットエレクトロンは、コン
トロールゲート電極937に印加される電圧により誘起
される電界により、図45の矢印Aで示すように、フロ
ーティングゲート電極935に注入される。このフロー
ティングゲート935に電子が蓄積されると、メモリト
ランジスタのしきい値電圧Vthがたとえば8Vとな
る。この状態が、書込(プログラム)状態と呼ばれ、デ
ータ“0”を記憶する状態に対応付けられる。
【0010】次に、消去動作について図46を参照して
説明する。この消去動作時においては、図46に示すよ
うに、ソース不純物領域932に、+5V程度の電圧が
印加され、コントロールゲート電極937には−10V
程度の負電圧が印加され、Pウェル931は接地電圧レ
ベルに保持される。このとき、ドレイン不純物領域33
は開放状態とされる。
【0011】この電圧印加条件の下では、ソース不純物
領域932と、コントロールゲート電極937の間に印
加される高電圧により、フローティングゲート電極93
5とソース不純物領域932の間に高電界が印加され、
図46の矢印Bで示すように、フローティングゲート電
極935に存在する電子が、薄いトンネル絶縁膜934
をFN(ファウラー−ノルドハイム)トンネル現象によ
って通過する。このFNトンネル現象により、フローテ
ィングゲート電極935に存在する電子が引抜かれ、フ
ローティングゲート電極935に存在する電子の量が少
なくなり、メモリトランジスタのしきい値電圧Vth
が、たとえば2Vとなる。この状態が、消去状態と呼ば
れ、データ“1”を格納する状態に対応付けられる。
【0012】上述のようなチャネルホットエレクトロン
(CHE)により書込を行ない、FNトンネル現象によ
って消去を行なういわゆるNOR型フラッシュセル以外
に、、単一電源化のために、書込および消去時の消費電
力を低減したメモリセルが種々開発されている。このよ
うなフラッシュメモリセルの1つに、DINOR(divi
ded bit line NOR)型フラッシュメモリがある。
【0013】図47は、DINOR型フラッシュメモリ
のセル構造および書込動作時の電圧印加条件を示す図で
ある。図47に示すように、DINOR型フラッシュメ
モリセルは、NOR型フラッシュメモリセルと同じ構造
を備え、対応する部分には同一の参照番号を付す。ただ
し、このDINOR型フラッシュメモリセル構造におい
ては、ソース不純物領域932およびドレイン不純物領
域933とフローティングゲート電極935とは、トン
ネル絶縁膜934を介してオーバラップする領域が存在
する。
【0014】DINOR型フラッシュメモリにおいて
は、メモリセル列に対応して主ビット線が配置される。
またメモリセル列それぞれにおいて、所定数のメモリセ
ルごとに副ビット線が配置され、メモリセルは副ビット
線に接続される。副ビット線は対応の主ビット線に選択
ゲートトランジスタを介して接続される。選択されたメ
モリセルが接続される副ビット線のみが主ビット線に接
続される。ビット線を主ビット線および副ビット線と階
層構造とすることにより、主ビット線に接続されるメモ
リセルの数が等価的に低減され、主ビット線に接続する
寄生容量を低減することができる。
【0015】図47において、ソース不純物領域932
は、すべてのメモリセルまたは所定数のメモリセルで構
成されるブロック(セクタ)においてソース線を介して
そのブロック内のメモリセルのソース不純物領域932
が共通に電気的に接続される。コントロールゲート電極
937にはワード線が接続され、ドレイン不純物領域9
33は、副ビット線に接続される。データの書込/読出
は、副ビット線および主ビット線を介して行なわれる。
【0016】書込動作時においては、図47に示すよう
に、コントロールゲート電極937に−8〜−11V程
度の負電位が印加され、ドレイン不純物領域933に
は、+4〜+8V程度の正電位が印加される。Pウェル
931は、接地電圧(0V)に保持され、ソース不純物
領域932は開放状態に保持される。この状態において
は、フローティングゲート電極935とドレイン不純物
領域933とがオーバラップした領域のトンネル絶縁膜
934に強電界が印加される。この強電界の印加によ
り、FNトンネル現象が生じ、フローティングゲート電
極935からトンネル絶縁膜934を介してドレイン不
純物領域933へ電子が注入される。この書込動作によ
り、フローティングゲート電極935から電子が引抜か
れるため、メモリセルは、“ローVt”状態(しきい値
電圧が低い状態)となる。
【0017】一方、消去動作においては、図48に示す
ように、コントロールゲート電極937に+8〜+12
V程度の正電位が印加され、ソース不純物領域932お
よびPウェル931に−6〜−11V程度の負電位が印
加される。ドレイン不純物領域933は開放状態に維持
される。この状態においては、コントロールゲート電極
937へ印加された高い正電位により、電子938のチ
ャネル層が形成され、コントロールゲート電極937と
Pウェルの間の大きな電圧により、チャネル層とフロー
ティングゲート電極935との間のトンネル絶縁膜93
0に強電界が印加される。この強電界により、FNトン
ネル現象が生じ、チャネル層の電子938がフローティ
ングゲート935へ注入される。この消去動作により、
メモリセルは、“ハイVt”状態(しきい値電圧Vth
が高い状態)となる。
【0018】読出動作時においては、コントロールゲー
ト電極37に、“ハイVt”と、“ローVt”のほぼ中
間となる+3〜+5V程度の正電位が印加される。ソー
ス不純物領域932およびPウェル931は接地状態と
される。ドレイン不純物領域933に+1〜+2V程度
の正電位を印加し、このメモリセルトランジスタに電流
が流れるかどうかを検出し、その検出結果に基づいて、
メモリセルが“ハイVt”状態か“ローVt”状態にあ
るかを判定する。
【0019】このDINOR型フラッシュメモリにおい
ては、書込動作と消去動作が通常のNOR型フラッシュ
メモリと逆である。
【0020】さらに最近、メモリセルをpチャネルMO
S(PMOS)トランジスタで作製し、バンド間トンネ
ル電流誘起ホットエレクトロン注入電流を用いて書込を
行なうフラッシュメモリが考案されている。以下、この
PMOSトランジスタを用いるDINORフラッシュメ
モリの動作原理について説明する。
【0021】図49は、PMOS型DINORフラッシ
ュメモリセルの断面構造および書込時における電圧印加
条件を示す図である。図49において、PMOS型フラ
ッシュメモリセルは、N型ウェル1の表面に互いに間を
おいて形成される高濃度p型不純物領域2および3と、
これらのp型不純物領域2および3の間のチャネル領域
の薄いトンネル絶縁膜4を介して形成されるフローティ
ングゲート電極5と、フローティングゲート電極5上に
層間絶縁膜6を介して形成されるコントロール電極7を
含む。p型不純物領域2は、ソース領域として作用し、
p型不純物領域3は、ドレイン領域として作用する。こ
れらのp型不純物領域2および3は、トンネル絶縁膜4
を介してフローティングゲート電極5とオーバラップす
る領域を有している。
【0022】書込動作時においては、図49に示すよう
に、コントロールゲート電極7に、+4〜+11V程度
の正電位が印加され、ドレイン不純物領域3に−3〜−
10V程度の負電位が印加され、ソース不純物領域は開
放状態にされる。Nウェル1は接地電位に保持される。
すなわち、図47に示すnチャネルMOSトランジスタ
を用いるDINOR型フラッシュメモリセルの書込時の
電圧と逆極性の電圧が印加される。ここで、図49にお
いて、Nウェル1とp型不純物領域2および3の間に
は、それぞれPN接合2aおよび3aが形成されてい
る。
【0023】この電圧印加条件においては、ドレイン不
純物領域3において、高電界が印加され、バンド−バン
ド間トンネリング電流が発生し、その拡大図において示
すように、電子−正孔対9が生成される。この生成され
た電子−正孔対9のうち、電子9aが、横方向の電界に
よりチャネル領域へ向かって加速される。これらの加速
された電子が高エネルギを得てホットエレクトロンとな
る。コントロールゲート電極7には、正電位が印加され
ており、このホットエレクトロンがコントロールゲート
電極7とドレイン不純物領域3の間の高電圧により誘起
される高電界により加速されて、トンネル絶縁膜4を介
してフローティングゲート電極5へ注入される。このバ
ンド−バンド間トンネリング電流誘起ホットエレクトロ
ン注入により、フローティングゲート電極5への電子の
注入を行なうことにより、メモリセルの書込動作が行な
われる。この書込動作により、メモリセルは、pチャネ
ル型トランジスタであるため、しきい値電圧の絶対値値
が小さな“ローVt”となる。
【0024】図50は、このバンド−バンド間トンネリ
ング現象を説明するための図である。図50において、
ゲート電極(フローティングゲート電極)とn型不純物
領域(ドレイン不純物領域)の間のトンネル絶縁膜(酸
化膜)における価電子帯Evおよび伝導帯Ecを示す。
書込時の電圧印加条件の下では、ドレイン不純物領域に
おけるデプレション領域においてシリコンエネルギバン
ドの曲がりが生じる。このバンドの曲がりがシリコンの
バンドギャップよりも大きくなると、価電子帯Evが伝
導帯Ecよりも上にない、シリコン基板の価電子帯Ev
の電子が伝導帯Ecにトンネリングし、価電子帯Evに
正孔を残すことにより、電子−正孔対が発生する。この
伝導帯Ecにトンネリングした電子が、デプレション領
域における高電界により加速されてホットエレクトロン
となる。
【0025】このシリコン基板内(ドレイン不純物)に
おけるバンドの曲がりは、シリコン基板(ドレイン不純
物領域)における電界強度が大きくなれば大きくなる。
【0026】次に、図51を参照して、消去動作につい
て説明する。消去動作時においては、コントロールゲー
ト電極7に−5〜−12V程度の負電位が印加されて、
ソース不純物領域2およびNウェル1に+5〜+12V
程度の正電位が印加され、ドレイン不純物領域3は、開
放状態にされる。この場合においても、nチャネル型M
OSトランジスタを用いるDINOR型フラッシュメモ
リセルの消去時と逆の極性の電圧が印加される。コント
ロールゲート電極7に対する大きな負電位により、Nウ
ェル1の不純物領域2および3の間の領域に正孔9bの
チャネル層が形成される。この形成されたチャネル層と
フローティングゲート電極5との間のトンネル絶縁膜4
に、コントロールゲート電極7とNウェル1の間に印加
される電圧により高電界が印加され、FNトンネル現象
により、フローティングゲート電極5から正孔のチャネ
ル層(p型チャネル層)8へ電子が引抜かれる。この消
去動作により、メモリセルは、“ハイVt”(しきい値
電圧の絶対値が大きくなった状態)となる。
【0027】読出動作時においては、コントロールゲー
ト電極7に“ハイVt”と“ローVt”のほぼ中間とな
る−1.5〜−5V程度の負電位が印加され、ソース不
純物領域2およびNウェル1が接地電位に保持され、ビ
ット線に電流を生じさせるために、ドレイン不純物領域
3に−0.1〜−2V程度の負電位が印加される。メモ
リセルを介してドレイン不純物領域3が接続するビット
線に電流が流れるか否かを検出することにより、このメ
モリセルが“ローVt”であるか“ハイVt”であるか
を判定する。
【0028】このPMOS型メモリセルの場合、バンド
−バンド間トンネル電流により発生する電子−正孔対9
のうち正孔9b(図49参照)は、ドレイン不純物領域
3内に引っ張られ、そのドレイン不純物領域において高
濃度に存在する正孔により散乱を起こしてエネルギが奪
われる。したがって、発生した電子−正孔対からホット
ホール(熱正孔)が生じることはなく、また仮にホット
ホールが存在した場合においても、フローティングゲー
ト電極は書込動作時正電位に設定されるため、ホットホ
ールがフローティングゲート電極5へ注入されることは
ない。したがって、このトンネル絶縁膜4へのホットホ
ール注入が生じることがなく、トンネル絶縁膜のホット
ホール注入による劣化を防止することができる。また、
ホットホールのトンネル絶縁膜への注入が生じないた
め、NMOS型メモリセルにおける電界緩和層が不要と
なり、実効ゲート長さをNMOS型メモリセル構造に比
べて長くすることができ、より微細化が可能となり、高
集積化が可能となる。
【0029】さらに、フローティングゲート電極への電
子注入時において、このバンド−バンド間トンネル電流
注入の電子注入効率は、FNトンネル電流による電子の
引抜きを書込または消去動作に用いるものに比べて高い
(FNトンネル電流よりもバンド−バンド間トンネル電
流が一桁ないし二桁大きい)。したがって、同一の速度
での書込を低消費電流で実現でき、またNMOS型メモ
リセルと同一消費電流で書込を行なう場合、高速で書込
を実現することができるという利点を備えている。
【0030】上述のPMOS型DINORフラッシュメ
モリは、T.Ohnakado et.al.,“Novel Electron Injecti
on Method Using Band-to-Band Tunneliing Induced Ho
t Electron(BBHE)for Flash Memory with a P-channe
l Cell”, IEEE,IEDM,Technical Digest of Papers, p
p.279-282, 1995. 、O.Sakamoto et.al.,“AHigh Progr
amming Throughput 0.35μm P-channel DINOR Flash M
emory ”, IEEE, 1996 Symposium on VLSI Technology
Digest of Papers, pp.222-223,1996に示されているよ
うに、4μsecで512バイトの同時並列書込を低消
費電力で行なうことが可能であり、また書込データ転送
レートは、8nsec/バイトと超高速を達成してい
る。したがって、このバンド−バンド間トンネル電流誘
起ホットエレクトロン注入電流を用いる書込方式を適用
したPMOS型DINORフラッシュメモリは、次世代
の3.3V単一外部電源動作の高性能フラッシュメモリ
として有望なものといえる。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】図52は、PMOS型
DINORフラッシュメモリセルの書込時における書込
時間とメモリセルしきい値の関係を示す図である。図5
2において、横軸は書込時間(単位マイクロ秒)を示
し、縦軸にメモリセルのしきい値電圧を示す。書込時に
おいては、フローティングゲート電極へ電子が注入され
るため、このメモリセルのしきい値電圧は時間とともに
その絶対値が小さくなる(しきい値電圧が高くなる)。
【0032】図53は、PMOS型DINORフラッシ
ュメモリセルの消去時間とメモリセルのしきい値電圧と
の関係を示す図である。図53において横軸は消去時間
を示し、縦軸にメモリセルのしきい値を示す。この図5
3に示すように、消去時において、フローティングゲー
トから電子を引抜く時間が長くなるにつれて、フローテ
ィングゲートから引抜かれる電子の量が増加し、応じて
メモリセルトランジスタのしきい値電圧がより負とな
り、その絶対値が大きくなる。書込時に、メモリセルの
しきい値電圧が所定値よりも高くなる(絶対値が小さく
なる)と、このメモリセルはローVt状態となり、一
方、このメモリセルのしきい値電圧がたとえば−4.5
Vと所定値よりもより負となる(絶対値が大きくなる)
と、このメモリセルはハイVt状態となる。
【0033】DINORフラッシュメモリにおいては、
S.Kobayashi et.al.,“A 3.3V-Only 16Mb DINOR Flash
Memory ”, 1995 IEEE ISSCC Digest of Technical Pap
ers, pp.122-123, 1995に示されるように、書込時にビ
ットごとベリファイ手法を用いることができ、書込時に
おけるしきい値電圧の分布幅を狭くすることができ、
3.3Vという低電圧の読出電圧においても、過書込不
良を起こすことなく動作可能という利点を有している。
ここで、上述のコバヤシの文献においては、以下のよう
なビットごとベリファイ手法が示されている。
【0034】すなわち、DINORフラッシュメモリに
おいては、選択メモリセルは、副ビット線および選択ゲ
ートを介して対応の主ビット線に接続される。主ビット
線それぞれに対しコラムラッチ回路を設け、書込データ
を各主ビット線ごとにラッチする。書込時においては、
このコラムラッチ回路にラッチされたデータに従ってビ
ット線へ書込に必要な電圧を印加し、また選択ワード線
にも、必要な書込電圧を印加する。ある所定期間の後こ
の書込動作が完了すると、選択ワード線上には、ベリフ
ァイ電圧(書込を受けたメモリセルのしきい値電圧の絶
対値よりも少し絶対値の大きい電圧)が印加される。ま
た、主ビット線が、このコラムラッチ回路にラッチされ
たデータに従って所定電位レベルにプリチャージされ、
書込を受けたメモリセルが接続する主ビット線のみが所
定電位にプリチャージされる。この状態でソース線を接
地電位レベルへ強制的に設定すると、書込を受けて、そ
のしきい値電圧の絶対値が小さくなり、ローVt状態と
なったメモリセルを介して電流が流れる。この電流によ
り、主ビット線の電位が変化し、この主ビット線の電流
の流れが、対応のコラムラッチ回路により検出され、そ
のコラムラッチ回路のラッチデータが反転する。これに
より、ローVt状態とされたメモリセルに対する以後の
書込は禁止される。これにより、各ビット単位(主ビッ
ト線単位)でメモリセルに対する書込が行なわれたか否
かを検証することができる。このビットごとベリファイ
動作を用いれば、しきい値電圧の分布を狭くすることが
できる。
【0035】図54はPMOS型DINORフラッシュ
メモリのアレイ部の構成を概略的に示す図である。図5
4においては、2つの副ビット線SBLiおよびSBL
jに関連する部分の構成を概略的に示す。副ビット線S
BLiおよびSBLjに対応して、主ビット線MBLi
およびMBLjが配置される。副ビット線SBLiおよ
びSBLjには、PMOS型メモリセルMC0〜MCm
がそれぞれ接続される。これらの副ビット線SBLiお
よびSBLjは、それぞれpチャネルMOSトランジス
タで構成される選択ゲートSGiおよびSGjを介して
対応の主ビット線MBLiおよびMBLjに電気的に接
続される。選択ゲートSGiおよびSGjのゲートへ
は、列ブロック選択信号SGLが与えられる。メモリセ
ルMC0〜MCmのソース領域は、共通にソース線SL
に接続される。行方向に配置されるメモリセルMCiの
コントロールゲートには、ワード線WLi(i=0〜
m)が接続される。現状のDINOR型フラッシュメモ
リにおいては、1つの副ビット線SLBに対し64個の
メモリセルMCが接続される。図54においては、pチ
ャネルトランジスタは、そのゲートに付された○印で示
す。
【0036】PMOS型DINORフラッシュメモリに
おいては、読出時には、選択セルが接続されるビット線
(主および副ビット線)に対しては、−1Vの電圧が印
加される。選択メモリセルの対応のワード線WL(ワー
ド線WL0とする)上には−3.3Vの電圧が印加され
る。ソース線SLは接地電圧(0V)に保持される。非
選択ワード線WL1〜WLnのゲート電位は0Vであ
る。pチャネルMOSトランジスタは、そのゲート電位
が、ソース電位よりもしきい値電圧の絶対値以上低くな
るとオン状態となる。メモリセルMC0が書込状態にあ
れば、そのしきい値電圧は、ワード線WL0上の電位−
3.3Vよりも高いため、導通し、副ビット線SBLi
および主ビット線MBLiに電流が流れる。
【0037】一方、メモリセルMC0が消去状態のと
き、そのしきい値電圧はワード線WL0上の電位−3.
3Vよりも低い(絶対値が大きい)。したがって、この
状態においては、メモリセルMC0はオフ状態である。
この状態においては、副ビット線SBLiから主ビット
線MBLiに電流は流れない。しかしながら、他のメモ
リセルMC1〜MCmにおけるピーク電流の合計が、書
込状態にあるメモリセルが選択されたときに生じる読出
電流よりも十分小さいことが必要とされる。そうでない
場合には、これらのリーク電流により、副ビット線SB
Liおよび主ビット線MBLiに電流が流れ、消去状態
のメモリセルMC0が書込状態と判定され、データが誤
って読出される。
【0038】pチャネルMOSトランジスタにおいて
は、電位の高いノードがソースである。したがってソー
ス線SLを接地電圧0Vとし、主ビット線MBLiおよ
びMBLjに負の−1Vの電圧を印加した場合、ソース
線SLはメモリセルトランジスタのソース電位を与え
る。この状態において、非選択ワード線WL1〜WLm
の電位が接地電圧レベルであれば、そのしきい値電圧が
負の値であれば、メモリセルトランジスタMC1〜MC
mは、オフ状態を維持する。しかしながら、この場合、
完全にメモリトランジスタはオフ状態となるのではな
く、いわゆるサブスレッショルド電流と呼ばれるリーク
電流が流れる。このようなリーク電流を防止するために
は、PMOS型DINORフラッシュメモリにおいて
は、書込後のしきい値電圧Vthは、−1V程度(この
値は、メモリセルトランジスタの特性により変化する)
より、低い値(絶対値の大きな値)を取る必要がある。
nチャネルMOSトランジスタを用いるフラッシュメモ
リの場合にも、そのしきい値電圧ならびにビット線およ
びワード線に印加される電圧の符号が異なるだけであ
り、同じ問題が生じる(過消去の問題)。
【0039】ここで、通常のNOR型フラッシュメモリ
においては、図54における主ビット線にメモリセルM
C0〜MCmが直接接続され、選択ゲートSGiおよび
SGjは設けられていない。NOR型フラッシュメモリ
においては、1つの列のビット線に接続されるメモリセ
ルの数はDINOR型フラッシュメモリにおけるそれよ
りも多く、リーク電流の影響は大きい。
【0040】上述のように、書込時においてしきい値電
圧の絶対値が必要以上に小さくされると、非選択時にお
いて大きなリーク電流を流し、選択メモリセルのデータ
が誤って読出される問題が、「過書込不良」である。
【0041】したがって、−3.3Vという低電圧を読
出電圧として用いる場合には、書込後のメモリセルトラ
ンジスタのしきい値電圧Vthは、図55に示すよう
に、−1Vから−3.3Vの間に収めることが必要とな
る。前述のように、DINORフラッシュメモリは、書
込時にビットごとベリファイ手法を用いることができ、
メモリセルトランジスタのしきい値電圧の絶対値が所定
値以下となると、内部で自動的に書込が完了する。した
がって書込後のメモリセルトランジスタのしきい値電圧
の分布(書込後Vth分布)の幅を狭くすることがで
き、応じて読出電圧の−3.3Vへの低電圧化が可能と
なる(NMOS型DINORフラッシュメモリの場合、
+3.3V)。
【0042】一方、NOR型フラッシュメモリでは、フ
ローティングゲートへの電子の注入が、消去動作時に行
なわれており、その消去後のメモリセルトランジスタの
しきい値電圧Vthの値が問題となる。しかしながらこ
のNOR型フラッシュメモリの消去においては、全ビッ
トまたはブロック単位で一括して消去が行なわれてお
り、ビットごとベリファイ手法を用いることができず、
このしきい値電圧Vthの分布幅を狭くするのは困難で
あり、読出電圧の絶対値を小さくするのは非常に困難で
ある。
【0043】ここで、読出電圧の絶対値を小さくするこ
とにより、ワード線の電位振幅が小さくなり、高速動作
のみならず、ワード線電圧振幅が小さくなり、応じて充
放電電流が小さくなり、消費電流が低減される。
【0044】ビットごとベリファイ手法による書込後V
th分布幅を狭くするのが可能なDINORフラッシュ
メモリにおいても、外部電源電圧が3.3V以下の低電
圧となった場合、過書込不良を防止するためには、さら
に、この書込後Vth分布幅を狭くすることが必要とな
る。したがって、書込時の書込パルス幅を短くし、1回
の書込時におけるしきい値電圧の変化量を小さくし、ビ
ットごとベリファイの回数をさらに増加させることを余
儀なくされるということは予想される。しかしながら、
PMOS型DINORフラッシュメモリのように4μs
ecという超高速で書込を行なう場合、1回のベリファ
イ動作に要する時間が従来の1μsec弱程度かかった
場合には、ベリファイ回数の増大は、PMOS型DIN
ORフラッシュメモリの超高速書込データ転送レートを
低下させることに繋がる。
【0045】したがって、高速書込データ転送レートを
維持したまま将来の3.3V以下の低電圧電源動作を実
現するためには、超高速ベリファイ手法が必須となる。
【0046】それゆえ、この発明の目的は、フローティ
ングゲートへの電子の注入後のメモリセルトランジスタ
のしきい値分布幅を小さくすることができかつ高速でこ
のフローティングゲートへの電子の注入を行なうことの
できる不揮発性半導体記憶装置を提供することである。
【0047】この発明の他の目的は、フローティングゲ
ートへの電子注入時におけるベリファイ動作を高速で行
なうことのできる不揮発性半導体記憶装置を提供するこ
とである。
【0048】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る不揮発性
半導体記憶装置は、行列状に配列され、各々が情報を記
憶する複数のメモリセルと、各メモリセル列に対応して
配設され、各々に対応の列の所定数のメモリセルが接続
される複数の列線と、各メモリセル行に対応して配置さ
れ、各々に対応の行のメモリセルのコントロールゲート
が接続される複数の行線を含む。メモリセルの各々は、
電荷を蓄積するフローティングゲートと、このフローテ
ィングゲート上層に形成されるコントロールゲートとを
有する積層ゲート型トランジスタで構成される。
【0049】請求項1に係る不揮発性半導体記憶装置
は、さらに、選択されたメモリセルのしきい値電圧の絶
対値を小さくする特定動作モード時、この選択メモリセ
ルが接続する列線へ所定のバイアス電圧を伝達するバイ
アス電圧伝達手段を含む。このバイアス電圧伝達手段の
電流供給力は、特定動作モード時には、選択メモリセル
のしきい値電圧の絶対値が所定値よりも小さくされたと
きの電流駆動力よりも小さくされる。
【0050】請求項1に係る不揮発性半導体記憶装置
は、さらに、複数の行線のうち選択メモリセルが接続す
る行線へ所定電位を印加する行駆動手段を備える。請求
項2に係る不揮発性半導体記憶装置は、請求項1のバイ
アス電圧伝達手段が、各列線に対応して設けられ、メモ
リセルが形成される半導体基板領域と別の領域に形成さ
れる基板領域内に形成され、選択時対応の列線へ所定の
電圧を伝達するための複数の選択ゲートトランジスタ
と、これら複数の選択ゲートトランジスタのうち選択メ
モリセルが接続する列に対応する選択ゲートトランジス
タの制御電極および基板領域それぞれへ特定動作モード
時互いに異なる電圧を印加する列選択手段を備える。こ
の選択列に対応して設けられた選択ゲートトランジスタ
の制御電極の電圧とバイアス電圧の差の絶対値は、非選
択列に対応して設けられた選択ゲートトランジスタのそ
れよりも大きくされる。
【0051】請求項3に係る不揮発性半導体記憶装置
は、請求項2の装置において、メモリセルトランジスタ
は、導通時第1導電型のチャネル領域を形成する。列選
択手段は、特定動作モード時、所定の大きさのバイアス
電圧よりも絶対値の小さい同一極性の電圧を選択された
選択ゲートトランジスタの制御電極へ印加しかつこの所
定のバイアス電圧と実質的に同じ大きなの電圧を選択さ
れた選択ゲートトランジスタの基板領域へ印加する手段
を含む。選択ゲートトランジスタは、導通時第2導電型
のチャネル領域を形成する絶縁ゲート型電界効果トラン
ジスタで構成される。
【0052】請求項4に係る不揮発性半導体記憶装置
は、請求項1ないし3のいずれかの装置において、列線
には、対応の列のメモリセルがすべて接続される。
【0053】請求項5に係る不揮発性半導体記憶装置
は、請求項1ないし3のいずれかの装置において、各メ
モリセル列は、各々が所定数のメモリセルを含む複数の
グループに分割される。各列線は、各グループに対応し
て配置され、選択ゲートトランジスタは、選択時、各列
に対応して配置された主列線と対応の列線とを電気的に
接続する。
【0054】請求項6に係る不揮発性半導体記憶装置
は、請求項1の装置のバイアス電圧伝達手段が、各メモ
リセル列に共通に設けられて所定のバイアス電圧を伝達
するための絶縁ゲート型電界効果トランジスタで構成さ
れるバイアス書込ゲートと、このバイアス書込ゲートの
制御電極および基板領域各々へ所定のバイアス電圧より
絶対値の小さな電圧およびバイアス電圧と同じ大きさの
電圧をそれぞれ印加する手段と、各列に対応して設けら
れ、列選択信号に応答して導通し、対応の列線へバイア
ス書込ゲートからのバイアス電圧を伝達する複数の列選
択ゲートを含む。
【0055】請求項7に係る不揮発性半導体記憶装置
は、請求項6の装置において、メモリセルトランジスタ
は、導通時第1導電型のチャネルを形成し、また列選択
ゲートはこの導通時第1導電型のチャネルを形成する絶
縁ゲート型電界効果トランジスタで構成され、バイアス
書込ゲートは、導通時第2導電型のチャネルを形成する
絶縁ゲート型電界効果トランジスタで構成される。
【0056】請求項8に係る不揮発性半導体記憶装置
は、請求項1ないし7のいずれかの装置において、行駆
動手段は、各々が所定の時間幅を有する互いに極性の異
なる電圧を繰返し選択された行線上へ伝達する手段を含
む。
【0057】請求項9に係る不揮発性半導体記憶装置
は、請求項8の極性の異なる電圧の特定動作モード時選
択ワード線を選択状態とする電圧とは異なる電圧のレベ
ルおよび時間幅の少なくとも一方を調整する手段を含
む。
【0058】請求項10に係る不揮発性半導体記憶装置
は、特定動作モード時選択メモリセルの積層トランジス
タの列線に接続しない導通ノードへバイアス電圧を印加
する手段を含む。
【0059】請求項11に係る不揮発性半導体記憶装置
は、行列状に配列され、かつ各々フローティングゲート
とコントロールゲートとを有する積層ゲート型トランジ
スタで構成される複数のメモリセルと、各メモリセル列
に対応して配置され、各々に対応の列の所定数のメモリ
セルが接続される複数の列線と、各メモリセル行に対応
して配置され、各々に対応の行のメモリセルのコントロ
ールゲートが接続する複数の行線と、複数の行線のうち
選択メモリセルが接続する行線へ所定電位を印加する行
駆動手段と、選択列へメモリセルの選択メモリセルのし
きい値電圧の絶対値を小さくする特定動作モード時に一
定の電流でバイアス電圧を供給する手段を含む。
【0060】請求項12に係る不揮発性半導体記憶装置
は、請求項11の装置において、メモリセルトランジス
タは、導通時第1導電型のチャネル領域を形成し、一定
電流を供給する手段は、各メモリセル列対応に設けら
れ、導通時第2導電型のチャネル領域を形成し、対応の
列へ一定電流を供給する選択ゲートトランジスタとを含
む。この選択ゲートトランジスタは、導通時、各列対応
に設けられた主列線へ対応の列線を接続する。
【0061】請求項13に係る不揮発性半導体記憶装置
は、請求項11の装置において、メモリセルトランジス
タは導通時第1導電型のチャネル領域を形成し、一定電
流供給手段は、各列に共通に設けられ、導通時第2導電
型のチャネル領域を形成し、飽和領域で動作して一定電
流を供給する絶縁ゲート型電界効果トランジスタと、各
列対応に設けられ、列選択信号に応答して、その書込用
絶縁ゲート型電界効果トランジスタからの電流を対応の
列へ伝達する、導通時第1導電型のチャネル領域を形成
する絶縁ゲート型電界効果トランジスタで構成される選
択ゲートトランジスタを含む。
【0062】請求項14に係る不揮発性半導体記憶装置
は、請求項11の装置において、一定電流供給手段は、
ドレインが選択列に電気的に結合されかつソースに所定
のバイアス電圧を受けて飽和領域で動作する絶縁ゲート
型電界効果トランジスタを含む。
【0063】メモリセルトランジスタのしきい値電圧の
絶対値を小さくする動作モード時において、選択メモリ
セルが接続する列線へ、比較的小さな電流供給力を持っ
て一定のバイアス電圧を伝達する。メモリセルトランジ
スタのしきい値電圧の絶対値が所定値以下となると、メ
モリセルトランジスタに大きなチャネル電流が流れ、こ
のメモリセルトランジスタに伝達されるバイアス電圧の
絶対値が小さくなる。これによりメモリセルトランジス
タにおいては、必要とされる大きさのバイアス電圧が伝
達されないため、このしきい値の絶対値を小さくする動
作が自動的に停止する。この結果、メモリセルトランジ
スタにおいては、そのしきい値電圧の絶対値が所定値以
下となると、自動的にそのしきい値電圧調整動作が停止
するため、しきい値電圧の絶対値の分布幅を小さくする
ことができる。
【0064】また、この特定動作モード時において、一
定の電流でバイアス電圧を選択列へ供給することによ
り、メモリセルトランジスタ特性がばらついても、各メ
モリセルトランジスタにおいてはこのばらつきの影響を
受けることなく一定の電流に従ってしきい値電圧の絶対
値を小さくする動作が行なわれ、各メモリセルのしきい
値電圧変化速度を一定とすることができ、しきい値電圧
の分布幅を狭くすることができる。
【0065】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]まず、本発明の作用効果を説明する前
に、比較のために、従来のPMOS型DINORフラッ
シュメモリの動作について説明する。
【0066】図1は、従来のPMOS型DINORフラ
ッシュメモリの1ビットのメモリセルに関連する部分の
構成を示す図である。図1において、主ビット線MBL
と副ビット線SBLの間に、選択ゲートトランジスタS
Gが配置される。この副ビット線SBLにPMOS型メ
モリセルMCが接続される。書込動作時において、主ビ
ット線MBLに−6V程度の負電圧が印加される。メモ
リセルMCのソース(S)はソース線SLにより開放状
態とされる。メモリセルトランジスタMCは、そのコン
トロールゲートに10V程度の正電圧を受け、その基板
領域は接地電圧レベルに保持される。選択ゲートトラン
ジスタSGは、pチャネルMOSトランジスタで構成さ
れ、その基板領域が接地電圧レベルに保持され、そのゲ
ートに負の選択電圧Vstgが与えられる。この選択ゲ
ートトランジスタSGを介して主ビット線MBLに与え
られた書込電圧(−6V)が副ビット線SBLへ伝達さ
れる。この副ビット線SBLの電位をVSBLで示す。
書込動作時においては、メモリセルにおいてリーク電流
が生じる。このリーク電流は、バンド−バンド間トンネ
リング現象により生じた電子−正孔対により成り、その
うち電子は基板領域へ流れる電子およびフローティング
ゲートへ注入される電子により成る。
【0067】図2は、この図1に示すPMOS型DIN
ORフラッシュメモリセルにおける副ビット線の電位V
SBLと副ビット線を流れる電流ISBLの関係を示す
図である。横軸に、副ビット線の電圧VSBLを示し、
縦軸に副ビット線SBLを流れる電流ISBLを示す。
【0068】選択ゲートトランジスタSGのゲートへ与
えられる選択電圧Vstgが−10Vの場合および−5
Vの場合のこの選択ゲートトランジスタの駆動電流特性
を併せて示す。破線でメモリセルにおいて生じるリーク
電流を示す。選択電圧Vstgが−10Vの場合、副ビ
ット線SBL上の電圧VSBLが−6Vとなると選択ゲ
ートトランジスタSGのソースおよびドレイン電位が同
じとなり、この選択ゲートトランジスタSGを介した電
流は流れない。副ビット線の電圧SBLが−6Vよりも
高くなると、選択ゲートトランジスタSGに大きな電流
が流れる。この状態においては、選択ゲートトランジス
タSGは、そのドレインの電位(主ビット線MBLの電
位)の絶対値が、そのゲート−ソース間電圧としきい値
電圧の差よりも大きくなり、飽和領域で動作し、二乗特
性に従った電流を供給する。
【0069】一方、メモリセルMCにおいては、その副
ビット線SGLの電位VSBLが高くなると、十分なバ
ンド−バンド間トンネリング現象が生じず、リーク電流
は低減する。このメモリセルのリーク電流(図2で破線
で示す)と選択電圧Vstgが−10Vのときの電流特
性の交差部が書込動作時の動作点(動作点1)となる。
したがって選択ゲートトランジスタSGが大きな電流駆
動力を持って副ビット線SBLへほぼ主ビット線MBL
上の電圧と同じ電圧レベルの−6Vを伝達し、副ビット
線SBLの電位を保持する。
【0070】一方、この選択ゲートトランジスタSGへ
与えられる選択電圧Vstgを−5Vと高くした場合、
副ビット線SBL上の電圧VSBLが−3.2V程度以
下となると、この選択ゲートトランジスタSGを介して
は電流は流れない。選択ゲートトランジスタSGの基板
領域は接地電位レベルに保持されており、一方、そのソ
ースノード(S)が副ビット線SBLに接続されてお
り、バックゲート効果により、そのしきい値電圧の絶対
値が大きくなるためである。選択電圧Vstg=−10
Vにおいてもバックゲート効果は生じるが、その選択電
圧Vstgは−10Vと十分低いため、主ビット線MB
Lに与えられた書込バイアス電圧−6Vを副ビット線S
BLへ伝達することができる。したがって、選択電圧V
stgが−5Vと高くされた場合(絶対値が小さくされ
た場合)、選択ゲートトランジスタSGは、副ビット線
SBLへ、−3.2V程度の電圧しか伝達することがで
きない。副ビット線SBLの電圧VSBLが高くなる
と、メモリセルMCにおけるリーク電流は同様低下す
る。したがって、選択電圧Vstgが−5Vの場合の選
択ゲートトランジスタSGの電流特性とメモリセルのリ
ーク電流の交差部の動作点2において書込動作が行なわ
れる。この場合、副ビット線SBL上の電圧VSBLが
−3.2V程度となるため、メモリセルのリーク電流で
あるバンド−バンド間トンネル電流が少量しか発生せ
ず、その結果書込速度が著しく低下してしまうことにな
る。したがって、PMOS型DINORフラッシュメモ
リにおいて、主ビット線MBLと副ビット線SBLを接
続する選択ゲートトランジスタSGとしてpチャネルM
OSトランジスタを用いた場合、その選択電圧Vstg
は高速書込のためには、−10V程度の電圧レベルに保
持する必要がある。
【0071】図3は、この発明の実施の形態1に従う不
揮発性半導体記憶装置の要部の構成を示す図である。図
3においては、1つの副ビット線に関連する部分の構成
を示す。図3において、副ビット線SBLに、pチャネ
ル積層ゲートトランジスタで構成されるメモリセルMC
0〜MCmが接続される。これらのメモリセルMC0〜
MCmそれぞれのコントロールゲートには、ワード線W
L0〜WLmが接続される。また、これらのメモリセル
MC0〜MCmのソースノード(S)は共通にソース線
SLに接続される。
【0072】さらに、主ビット線MBLと副ビット線S
BLの間に、nチャネルMOSトランジスタで構成され
る副ビット線選択ゲートトランジスタNSGが接続され
る。この選択ゲートトランジスタNSGのゲートに、選
択電圧Vstgが印加される。選択ゲートトランジスタ
NSGは、周辺回路トランジスタと別の基板領域に形成
される。また、選択ゲートトランジスタNSGはnチャ
ネルMOSトランジスタであり、メモリセルMC0〜M
Cmは、pチャネルMOSトランジスタであり、それら
の基板領域の導電型は異なっており、これらは別々の基
板領域に形成される(これについては後に説明する)。
したがって、選択ゲートトランジスタの基板領域とメモ
リセルトランジスタおよび周辺回路トランジスタの基板
領域の電位を互いに独立に制御することができる。ま
た、選択ゲートトランジスタとして、nチャネルMOS
トランジスタを用いることにより、以下に詳細に説明す
るように書込動作を自動的に停止することができる。
【0073】図4は、書込動作時における電圧印加態様
を示す図である。図4において、メモリセルMCに対
し、書込動作が行なわれる。主ビット線MBLには、−
6V程度の負電圧が印加され、この選択ゲートトランジ
スタNSGの基板領域へはPN接合が順バイアスされる
のを防止するため、主ビット線MBL上の電圧と同じ大
きさの−6V程度の負電圧が印加される。メモリセルM
Cの基板領域へは接地電圧(0V)が印加される。ソー
ス線SLへは、たとえば−1.5V程度のバイアス電圧
が印加される。このソース線SLを負電位とするのは、
後に説明する書込ベリファイ動作時においてゲート電圧
に対しバイアス効果を生じさせ、メモリセルトランジス
タのチャネル電流を低減するためである。
【0074】この図4に示す電位配置において、nチャ
ネルMOSトランジスタで構成される選択ゲートトラン
ジスタNSGのゲートへ、選択電圧Vstgが与えられ
る。nチャネルMOSトランジスタの場合、低電位のノ
ードがソースとなる。したがってこの図4に示す構成に
おいては、選択ゲートトランジスタNSGの主ビット線
MBLに接続されるノードがソースとして作用する。し
たがって、選択電圧Vstgが一定電圧レベルになれ
ば、この選択ゲートトランジスタNSGは、定電流源と
して作用し、一定の電流を供給する(ソース−ゲート間
電圧が一定であり、二乗特性に従った一定電流を供給す
る)。
【0075】図5は、この図4に示す電位配置における
副ビット線SBLの電圧VSBLと副ビット線SBLを
流れる電流ISBLの関係を示す図である。図5におい
て、選択ゲートトランジスタNSGのゲートへ与えられ
る選択電圧Vstgが−4Vのときおよび−5Vのとき
の選択ゲートトランジスタを介して流れる電流と副ビッ
ト線上の電圧VSBLの関係およびメモリセルのリーク
電流を示す。選択電圧Vstgが−4Vまたは−5Vの
とき、この選択ゲートトランジスタNSGのゲート電位
はそのソース電位よりも高く、主ビット線MBLへの負
電位−6Vと同じ大きさの負電位を副ビット線SBLへ
伝達することができる。副ビット線SBLの電圧VSB
Lが主ビット線MBL上の電圧と同じとなると、この列
選択ゲートトランジスタNSGを介して電流は流れな
い。メモリセルのリーク電流は、先の図2に示すメモリ
セルのリーク電流と同じ特性を示す。この選択ゲートト
ランジスタNSGに対して流れる電流とメモリセルのリ
ーク電流が同じ値となる動作点(1,2)においてメモ
リセルに対する書込が行なわれる。すなわち、選択ゲー
トトランジスタのゲート電圧を−4Vないし−5Vに変
化させた場合、選択ゲートトランジスタNSGを介して
のバイアス電圧の伝達特性を維持しつつメモリセル書込
時における充電電流(メモリセルリーク電流)の上限を
制御することができる。
【0076】通常、選択ゲートトランジスタを介して副
ビット線SBLへ書込動作中に与えられる充電電流とし
ては、常に、たとえば1mA程度と十分大きい電流が供
給される.PMOS型DINORフラッシュメモリの書
込動作時に生じるメモリセルリーク電流は、1セルあた
り、すなわち1本の副ビット線SBLあたり数10nA
と非常に小さい(先のオオナカドウの文献またはサカモ
トの文献参照)。したがって、書込動作開始直後に(選
択ゲートトランジスタNSGのゲートの選択電圧Vst
gが0V)大きな電流駆動力をもって副ビット線を充電
し、その後ゲートへ与えられる選択電圧Vstgを低く
して、その電流供給量をたとえば1μA程度に制限して
も、この充電電流は、メモリセル書込において生じるリ
ーク電流よりも十分大きく、したがってリーク電流によ
る放電で書込動作時にこの副ビット線SBLの電圧VS
BLが上昇することはない。
【0077】非選択副ビット線に対する選択ゲートトラ
ンジスタの選択電圧Vstgは−6Vである。この場
合、同じ主ビット線に接続する非選択副ビット線SBL
の電位は0Vのままとなる。
【0078】図6(a)は、ベリファイ動作時における
選択メモリセルへの印加電圧を示す図である。このベリ
ファイ動作時において、選択ワード線上にたとえば−
1.5V程度のベリファイ電圧が印加される。他の電圧
条件は同じである。メモリセルMCの書込が進行し、そ
のしきい値電圧Vthがある値になると、このベリファ
イ電圧により、メモリセルMCに、数μA程度の大きさ
のチャネル電流Ichanが流れる。このチャネル電流
Ichanは、ソース線SLから選択ゲートトランジス
タNSGに向かって流れる。選択ゲートトランジスタN
SGはそのゲート電位の調整により、駆動電流量は、1
μA程度であり、チャネル電流Ichanの値よりも小
さい。したがってこのチャネル電流Ichanにより、
図6(b)に示すように、副ビット線SBL上の電圧V
SBLが上昇する。この電圧VSBLがたとえば−5V
に上昇すると、メモリセルMCに対する書込速度は、約
4倍程度遅くなり、それ以上の書込動作は起こりにくく
なる。これにより、書込中に書込を受ける選択メモリセ
ルのしきい値電圧Vthがある値になると、このベリフ
ァイ電圧により、自動的に書込を停止させることがで
き、書込後のしきい値電圧Vthを設定した値に揃える
ことができる「自己リミット書込」が実現できる。
【0079】主ビット線MBLには、1つの副ビット線
SBLのみが接続される。副ビット線SBLにおいて1
つのメモリセルMCが選択される。したがって、このベ
リファイ電圧印加により、副ビット線SBLの電圧VS
BLの上昇は、各副ビット線ごとに生じる。したがっ
て、ビットごとベリファイを行なうことができる。この
とき、副ビット線SBLの寄生容量Cpは、主ビット線
の寄生容量(1pF程度)に比べてたとえば0.1pF
程度と十分小さく、したがってこの寄生容量Cpの充電
時間は短く、主ビット線端部に接続されたベリファイ回
路によりベリファイ動作を行なう際の主ビット線の充放
電に要する時間に比べて10倍以上の高速度でベリファ
イを行なうことができる。外部電源が3.3V以下の低
電圧になり、さらに書込後しきい値電圧の分布幅を狭く
することが必要とされ、ビットごとベリファイの回数が
さらに増大しても(1回の書込パルス幅を短くして、そ
のしきい値電圧の変動を小さくする)、PMOS型DI
NORフラッシュメモリの超高速書込データ転送レート
の維持を達成することができる。
【0080】図7は、書込動作時における印加電圧波形
を示す図である。以下、図7を参照して、書込動作につ
いて説明する。
【0081】時刻t0において、まずソース線SLを所
定の−1.5Vの電圧レベルに設定し、メモリセルMC
に対するゲートバイアス効果を与え、チャネル電流の大
きさを調整する。
【0082】時刻t1において、メインビット線MBL
および選択ゲートトランジスタのバックゲートへたとえ
ば−6Vの負電圧を印加する。書込を受けないメインビ
ット線MBLおよび非選択の選択ゲートトランジスタN
SGのバックゲートは、それぞれ、接地電圧0Vおよび
−6Vとする。このとき、選択ゲートトランジスタNS
Gのゲート電圧Vstgは0Vである。したがって、こ
のメインビット線MBLに与えられた負電圧−6Vに従
って、高速で副ビット線SBLが所定の書込電圧(−6
V)レベルに充電される。このとき、非選択の副ビット
線に設けられた選択ゲートトランジスタNSGのゲート
電圧VSTGは−6Vであり、非選択副ビット線に対し
ては、充電は行なわれない。
【0083】この副ビット線SBLへの充電が完了する
と、時刻t2において、選択副ビット線SBLに対して
設けられた選択ゲートトランジスタNSGのゲート電圧
Vstgがたとえば−5Vの電圧レベルに低下される。
これにより、選択副ビット線SBLに対して設けられた
選択ゲートトランジスタNSGの電流駆動力がたとえば
1μAと制限される。
【0084】この状態で、時刻t3において選択ワード
線に対し書込用正電圧パルス(たとえば10V)とベリ
ファイ用負電圧パルス(たとえば−1.5V)を交互に
印加する。ここで、書込用正電圧パルス幅は、たとえば
0.2μsec、ベリファイ用負電圧パルスは、たとえ
ば0.1μsecの幅を有する。書込用正電圧パルスの
幅を変化させると、フローティングゲート電極に注入さ
れる電子の量が変化し、応じてしきい値電圧の変化量を
調整することができ、ベリファイ回数を変化させること
ができる。必要とされる書込後しきい値電圧の分布幅に
応じて、書込用正電圧パルス幅の値が設定される。
【0085】この時刻t3からの書込用正電圧パルスお
よびベリファイ用負電圧パルスの交互印加を所定時間行
なう。メモリセルトランジスタの特性に従って、書込が
速く行なわれるメモリセルおよび書込が遅く行なわれる
メモリセルが存在し、その書込速度に差があり、パルス
の交互印加期間は、これらに対するマージンを見込んで
適当な時間に設定される。書込が完了したメモリセルに
対しては自動的にそれ以後の書込は行なわれない。
【0086】所定時間が経過すると、時刻t4において
選択ワード線の電位が接地電圧レベルに駆動される。こ
れにより、書込動作が完了し、時刻t5、t6およびt
7それぞれにおいて、選択電圧Vstg、主ビット線M
BLおよび選択ゲートトランジスタNSGのバックゲー
トならびにソース線SLがそれぞれ初期状態の接地電圧
レベルに復帰する。
【0087】図8(a)−(d)は、書込動作時の各種
特性値のシミュレーション解析結果を示す図である。図
8(a)は、メモリセルの書込特性を示し、横軸に書込
時間(単位μs)、縦軸に20μAを供給する電圧とし
て定義されるしきい値電圧Vthを示す。図8(b)
は、図8(a)に示すようにメモリセルが書込まれてし
きい値電圧Vthが変化した際のフローティングゲート
電圧Vfgの時間変化を示す図である。図8(c)は、
図8(b)に示すフローティングゲート電圧Vfgが与
えられたときにメモリセルに流れるチャネル電流Ich
annelを示す図である。
【0088】図8(d)は、図8(c)に示すチャネル
電流Ichannelが対応の副ビット線に流れ込んだ
際の、副ビット線の電位VSBLの初期の−6Vからの
変化を示す図である。この図8(d)において、副ビッ
ト線の寄生容量Cpの容量値は0.1pFとして計算し
ている。図8(a)〜(d)において、横軸に書込時間
を示し、これらの時間軸は共通に用いられている。
【0089】このシミュレーションにおいて用いられた
電圧印加条件は図7に示すものと同じである。
【0090】図8(a)に示すように、書込時間が経過
するにつれて、フローティングゲートへ注入される電子
の量が増加し、そのしきい値電圧Vthの絶対値が小さ
くなる。このフローティングゲート電極への電子の蓄積
に従ってフローティングゲート電位Vfgも、より負と
なる。フローティングゲート電位Vfgがあるレベル以
下となると、メモリセルトランジスタにおいて正孔のチ
ャネル領域が形成され、チャネル電流Ichanlel
が流れ始める。このチャネル電流が、1μA以上となる
と、副ビット線上の電圧VSBLが上昇し(その絶対値
が小さくなり)、しきい値電圧Vthが所定値以上とな
ると、この副ビット線上の電位VSBLが数10μA程
度のチャネル電流Ichanlelに従って上昇する。
この副ビット線の電位VSBLが−6Vから−5.5V
へと0.5V上昇するだけでメモリセルの書込速度は約
4倍遅くなり、また−5Vまで上昇すると、その書込速
度は初期状態に比べて1/16倍の速さとなる。したが
って、この副ビット線上の電位VSBLに従って書込は
急激に自己リミットがかけられることが予測できる。
【0091】図9は、図7に示す書込条件で行なわれた
書込動作におけるメモリセルのしきい値電圧Vthの経
時変化を実験により求めた結果を示す図である。図9に
おいて、横軸には書込時間(ベリファイ時間は含まず;
単位μsec)を示し、縦軸にメモリセルのしきい値電
圧Vth(単位V)を示す。図9に明らかに示されるよ
うに、ベリファイパルスを印加することなく持続的に選
択ワード線上に書込高電圧を印加した場合には、そのメ
モリセルのしきい値電圧Vthは時間経過とともに上昇
し、いわゆる過書込現象が生じる。一方、ベリファイパ
ルスを印加すると、メモリセルのしきい値電圧Vthが
ある値(たとえば−2.8V)となると、それ以上変化
せず、ほぼ一定となる。これにより、本実施の形態1の
手法に従ってベリファイパルスおよび書込パルスを交互
に印加することにより「自己リミット書込」が行なわ
れ、しきい値電圧Vthがほぼ一定値に維持されるのが
正確に見られる。これにより、メモリセル書込後のしき
い値電圧Vthの分布幅を極めて狭くすることができ
る。
【0092】図10は、PMOS型DINORフラッシ
ュメモリの1つの副ビット線に関連する部分の断面構造
を概略的に示す図である。図10において、低不純物濃
度のP型半導体基板領域20上に比較的低濃度のN型ウ
ェル24が形成され、また基板領域20よりも高濃度の
P型ウェル22が低濃度のN型ウェル24内に形成され
る。このP型ウェル22内にnチャネルMOSトランジ
スタで構成される選択ゲートトランジスタが形成され、
Nウェル内にPMOSフラッシュメモリセルが形成され
る。
【0093】メモリセル形成領域に隣接して形成される
P型ウェル22表面に互いに間をおいて高濃度のN型
(N+)不純物領域22aおよび22bが形成される。
またこの高濃度N型不純物領域22aに隣接して、高濃
度P型(P+型)不純物領域22cが形成される。不純
物領域22aおよび22bの間のチャネル領域上に図示
しないゲート絶縁膜を介してゲート電極層22dが形成
される。不純物領域22aは主ビット線28に接続さ
れ、不純物領域22bは、副ビット線26に接続され
る。不純物領域22cは、図示しない回路からのウェル
電位を受けるように接続される。
【0094】選択ゲートトランジスタは、したがって不
純物領域22aをソース領域とし、不純物領域22bを
ドレイン領域とし、ゲート電極層22dを制御電極とし
てかつ不純物領域22c(P型ウェル22)をバックゲ
ートとして動作する。
【0095】Nウェル24表面には、互いに間をおい
て、高濃度P型(P+型)不純物領域24aおよび24
bが交互に配置される。不純物領域24aおよび24b
の間のチャネル領域上にフローティングゲート電極FG
およびコントロールゲート電極CGが形成される。不純
物領域24aが共通に副ビット線26に接続され、不純
物領域24bがソース線(SL)に接続される。この図
10においては、Nウェル24へ基板電位を印加する部
分の構成は示していない。
【0096】選択ゲートトランジスタとメモリセルトラ
ンジスタとは、そのチャネル導電型が異なり、したがっ
て別々のウェル内に形成される。したがって選択ゲート
トランジスタの基板領域であるP型ウェル22およびメ
モリセルトランジスタの基板領域であるNウェル20に
それぞれ互いに独立にバイアス電圧を印加することがで
きる。
【0097】特に、このP型ウェル22は、選択ゲート
トランジスタに共通に設けられ、他の周辺回路のnチャ
ネルMOSトランジスタ形成用のPウェルとは別に形成
される。
【0098】図11は、この発明の実施の形態1に従う
不揮発性半導体記憶装置の全体の構成を示すブロック図
である。図11において、この不揮発性半導体記憶装置
は、メモリセルが行列状に配列されるメモリマトリクス
70を含む。このメモリマトリクス70は、複数のセク
タSEに分割される。図11において、2つのセクタS
E1およびSE2を代表的に示す。セクタSE1および
SE2それぞれに対応して、セクタを選択するための選
択ゲートSG1およびSG2を含む。セクタSE1およ
びSE2のメモリセルは、Nウェル71a内に形成され
る。選択ゲートSG1およびSG2は、このNウェル7
1a内に形成されるPウェル71b内に形成される。
【0099】メモリマトリクス70において、セクタS
E1およびSE2に共通にメモリセル列それぞれに対応
して主ビット線が配設される。図11においては、2本
の主ビット線MB0およびMB1を代表的に示す。これ
らの主ビット線MB0およびMB1は、それぞれYゲー
ト72に含まれるYゲートトランジスタYG0およびY
G1を介してセンスアンプ52および書込回路53に接
続される。センスアンプ52は、データ読出時に、活性
化されて選択メモリセルのデータを読出す。書込回路5
3は、書込時に、書込データに応じて書込電圧を主ビッ
ト線上に伝達する。図11には示していないが、主ビッ
ト線それぞれに、コラムラッチが設けられており、書込
回路からの書込データをラッチし、このラッチした書込
データに従って書込用のバイアス電圧が主ビット線に伝
達される構成が用いられてもよい。
【0100】主ビット線MB0に対応して2つの副ビッ
ト線SB01およびSB02が設けられ、主ビット線M
B1に対応して2つの副ビット線SB11およびSB1
2が設けられる。副ビット線SB01およびSB11が
セクタSE1に含まれるメモリセルを接続し、副ビット
線SB02およびSB12が、セクタSE2に含まれる
メモリセルを接続する。副ビット線SB01およびSB
02は、それぞれ選択ゲートトランジスタSG01およ
びSG02を介して主ビット線MB0に接続され、副ビ
ット線SB11およびSB12は、それぞれ選択ゲート
トランジスタSG11およびSG12を介して主ビット
線MB1に接続される。
【0101】主ビット線MB0およびMB1と交差する
ように、メモリセル各行に対応してワード線WL0、W
L1、……WL2およびWL3が配置される。通常セク
タSE1およびSE2各々においては、64本のワード
線が配設されるが、図11においては、図面を簡略化す
るために、セクタSE1およびSE2それぞれにおいて
2本のワード線を代表的に示す。これらのワード線WL
0〜WL3と副ビット線SB01,SB02,SB11
およびSB12の交差部に対応してメモリセルが配置さ
れる。ワード線WL0は、メモリセルM00およびM1
0のコントロールゲートに接続され、ワード線WL1
は、メモリセルM01およびM11のコントロールゲー
トに接続される。ワード線WL2は、メモリセルM02
およびM12のコントロールゲートに接続され、ワード
線WL3が、メモリセルM03およびM13のコントロ
ールゲートに接続される。メモリセルM00およびM0
1が副ビット線SB01に接続され、メモリセルM10
およびM11が副ビット線SB11に接続される。メモ
リセルM02およびM03が副ビット線SB02に接続
され、メモリセルM12およびM13が副ビット線SB
12に接続される。
【0102】これらのメモリセルのソース領域は共通に
ソース線SLに接続される。この不揮発性半導体記憶装
置は、さらに、外部から与えられるアドレス信号を受け
て、ワード線を選択するためのXアドレス信号および主
ビット線を指定するためのYアドレス信号をそれぞれX
デコーダ59およびYデコーダ57へ与えるアドレスバ
ッファ58を含む。Xデコーダ59は、この与えられた
Xアドレス信号をデコードして、複数のワード線WL0
〜WL3のうちのいずれかを選択状態へ駆動する。Yデ
コーダ57は、与えられたYアドレス信号をデコード
し、アドレス指定された主ビット線を選択する列選択信
号を生成してYゲート72へ与える。Yデコーダ57か
らの列選択信号に従ってYゲート72内のYゲートトラ
ンジスタYG0およびYG1が、アドレス指定された主
ビット線MB0またはMB1をセンスアンプ52および
書込回路53に接続する。読出動作時においては、セン
スアンプ52が活性化され、選択された主ビット線MB
0またはMB1から伝達されたデータを検知し、その検
知したデータをデータ入出力バッファ51を介して外部
に出力する。
【0103】書込動作時において、外部から与えられる
書込データがデータ入出力バッファ51を介して書込回
路53に与えられ、書込回路53が、その書込データに
従って、主ビット線MB0またはMB1に書込電圧を与
える構成が用いられてもよい。
【0104】不揮発性半導体記憶装置は、さらに、外部
から電源電圧Vccを受けて所定の電圧レベルの負電圧
を発生する負電圧発生回路54および55と、外部から
の電源電圧Vccに従って書込/消去時に必要とされる
高電圧を発生する高電圧発生回路56と、高電圧発生回
路56および負電圧発生回路55からの電圧に従って書
込動作時に書込用電圧およびベリファイ用電圧を発生す
る書込電圧発生回路60をさらに含む。
【0105】この不揮発性半導体記憶装置は、さらに、
外部から与えられる制御信号に従って各回路動作を制御
するシーケンスコントローラで構成される書込/消去制
御回路50と、この書込/消去制御回路50の制御のも
とに、Nウェル71aおよびPウェル71bそれぞれへ
電位を供給するウェル電位発生回路61aおよびウェル
電位発生回路61bを含む。ウェル電位発生回路61a
は、消去動作時には、このNウェル領域71aに正電圧
を印加し、書込および読出動作時には、接地電位を供給
する。ウェル電位発生回路61bは、消去動作時および
読出動作時には接地電位レベルの電位を、書込動作時に
は書込バイアス電圧と同じ程度の大きさの負電圧をPウ
ェル領域71bに供給する。
【0106】この不揮発性半導体記憶装置は、さらに、
ソース線SLの電位を制御するソース制御回路62と、
選択ゲートトランジスタとしてのセクタセレクタSG1
およびSG2の選択を制御するセレクトゲートデコーダ
63をさらに含む。ソース制御回路62は、書込/消去
制御回路50の制御のもとに、消去動作時にソース線S
Lに高電圧を与え、読出動作時には、ソース線SLを接
地電位レベルに保持し、書込動作時には、たとえば−
1.5Vの負電圧を供給する。セレクトゲートデコーダ
63は、アドレスバッファ58からのセクタ指示アドレ
ス信号をデコードし、選択されたセクタに対応して設け
られたセクタセレクタSG1,SG2に対し、負電圧発
生回路54から与えられる負電圧を供給する。このセレ
クトゲートデコーダ63は、書込/消去制御回路50の
制御のもとに、書込動作時においては、非選択セクタに
対して設けられた選択ゲートトランジスタSGに対し
て、たとえば、−6Vの負電圧を供給し、選択セクタに
対して設けられた選択ゲートトランジスタSGに対して
たとえば−5Vの負電圧を供給する。このセレクトゲー
トデコーダ63の出力信号の電圧レベルの制御により、
書込動作時における選択副ビット線に供給される電流を
制限し、「自己リミット書込」を実現する。以下、簡単
に、この図11に示す不揮発性半導体記憶装置のセクタ
消去動作、書込動作および読出動作について説明する。
【0107】(i) セクタ消去動作 ここでは、セクタSE1を一括消去するものと仮定す
る。まず、書込/消去制御回路50に、セクタ一括消去
動作を指定する制御信号が与えられる。これにより、負
電圧発生回路55および高電圧発生回路56が活性化さ
れる。
【0108】負電圧発生回路55は、Xデコーダ59に
負電圧(−5〜−12V)を与える。Xデコーダ59
は、セクタSE1のワード線WL0およびWL1にこの
与えられた負電圧を印加し、セクタSE2のワード線W
L2およびWL3には、非選択状態を示す接地電圧(0
V)を印加する。高電圧発生回路56は、書込/消去制
御回路50の制御のもとに、5ないし12Vの高電圧を
発生してウェル電位発生回路61aに与える。ウェル電
位発生回路61aは、この与えられた高電圧をNウェル
領域71aに与える。ウェル電位発生回路61bは、接
地電圧をPウェル領域71bに与える。
【0109】Yデコーダ57は、非選択状態の接地電圧
レベルの選択信号を生成してYゲート72へ供給し、こ
れにより、YゲートトランジスタYG0およびYG1が
オフ状態とされ、主ビット線MB0およびMB1がフロ
ーティング状態とされる。ソース制御回路62は、ソー
ス線SLに対し5ないし12Vの正の高電圧を印加す
る。セクタセレクトゲートSG1およびSG2はセレク
トゲートデコーダ63の制御のもとにオフ状態に維持さ
れる。この状態においては、選択セクタ内においての
み、ワード線に負電圧が印加され、非選択セクタにおい
ては、ワード線電位は接地電圧レベルを維持している。
したがって、選択セクタ内において、メモリセルトラン
ジスタにチャネルが形成され、このチャネル領域とワー
ド線上の電圧との差に応じて、FNトンネリング現象が
生じ、フローティングゲート電極から基板領域71aへ
電子が引き抜かれ、選択セレクタSE1のメモリセル全
ての消去が同時に実行される。
【0110】(ii) 書込動作 今、メモリセルM00をプログラムするものと仮定す
る。すなわち、メモリセルM00のフローティングゲー
トに対し電子を注入すると仮定する。このしきい値電圧
の絶対値が小さい状態をデータ“0”の状態に対応さ
せ、しきい値電圧の絶対値が大きい初期状態をデータ
“1”を記憶する状態に対応させる。
【0111】まず、書込/消去制御回路50に対しプロ
グラム動作を指定する制御信号が与えられ、負電圧発生
回路54および56が活性化される。
【0112】高電圧発生回路56が、活性化されて高電
圧を発生し、書込電圧発生回路60に対し高電圧を与え
る。この書込電圧発生回路60は、また負電圧発生回路
55からの負電圧を受ける。
【0113】負電圧発生回路54は、Yデコーダ57お
よび書込回路53およびセレクトゲートデコーダ63に
対し負電圧を与える。外部からデータ入出力バッファ5
1を介してデータ“0”が書込回路53に与えられてラ
ッチされる。Yデコーダ57は、アドレスバッファ58
から与えられるYアドレス信号に応じてYゲート72内
のYゲートトランジスタYG0に0Vを印加し、Yゲー
トトランジスタYG1に、負電圧を印加し、それによ
り、YゲートトランジスタYG0をオン状態、Yゲート
トランジスタYG1をオフ状態とする。書込回路53
は、YゲートトランジスタYG0を介して主ビット線M
B0にデータ“0”に対応する書込電圧を印加する。こ
れにより、主ビット線MB0を介して、副ビット線SB
01およびSB02がこの書込電圧レベルに高速で充電
される。
【0114】この副ビット線SB01およびSB02の
充電動作完了後、セレクトゲートデコーダ63が、セク
タSE1に対して設けられたセクタセレクトゲートSG
1に対して負電圧を印加し、選択ゲートトランジスタS
G01およびSG11の電流駆動力を低下させる。
【0115】ソース制御回路62は、この書込動作に先
立って、ソース線SLに対し、負電位(−1.5V程
度)を印加する。ウェル電位発生回路61bが、このセ
レクトゲートデコーダ63からの負電圧発生動作と同期
して、Pウェル領域71bに対しほぼ同じ大きさの負電
圧を発生して与える。書込電圧発生回路60は、高電圧
発生回路56からの高電圧および負電圧発生回路55か
らの負電圧に従って交互にベリファイ用の負電圧および
書込用の高電圧を発生してXデコーダ59へ与える。X
デコーダ59は、この書込電圧発生回路60が与えられ
る信号を選択ワード線WL0上に印加する。これによ
り、ワード線WL0と副ビット線SB01の交差部に対
応して配置されるメモリセルM00に対し「自己リミッ
ト書込」が実行され、そのしきい値電圧がほぼ一定の値
の電位レベルに設定される。この書込動作は所定時間経
過すると、書込が完了し、各回路は初期状態に復帰す
る。
【0116】この不揮発性半導体記憶装置11におい
て、メインビット線MB0およびMB1それぞれに対し
コラムラッチ回路が設けられており、このコラムラッチ
が書込回路53からの書込データをラッチし、このコラ
ムラッチにラッチされた書込データに従って対応の主ビ
ット線にそれぞれコラム電圧が伝達されるように構成さ
れてもよい。
【0117】なお、この図11に示す不揮発性半導体記
憶装置において、YゲートトランジスタYG0およびY
G1は、pチャネルMOSトランジスタで構成され、こ
れらの基板領域にウェル電位発生回路61aからの電位
が与えられるように構成されてもよい。この場合には、
Yデコーダ57は、高電圧を発生してYゲートトランジ
スタをオフ状態にし、負電圧を発生してYゲートトラン
ジスタYG0およびYG1をオン状態とする。
【0118】(iii) 読出動作 次に、メモリセルM00からデータを読出すものと仮定
する。まず、書込/消去制御回路50に対し読出動作を
指定する制御信号が与えられる。
【0119】Xデコーダ59は、アドレスバッファ58
から与えられるXアドレス信号に応答してワード線WL
0を選択し、その選択ワード線WL0に対し、たとえば
−3.3V程度の負電圧を印加する。残りの非選択ワー
ド線WL1〜WL3は、接地電圧レベルを維持する。メ
モリセルトランジスタはpチャネルMOSトランジスタ
であり、しきい値電圧が負であり、コントロールゲート
電極の電圧が接地電圧レベルのときにはメモリセルトラ
ンジスタはオフ状態を維持する。
【0120】Yデコーダ57が、このアドレスバッファ
58から与えられるYアドレス信号に応答してYゲート
72内のYゲートトランジスタYG0をオン状態へ駆動
する。ソース制御回路62は、ソース線SLを接地電位
レベルに保持している。同様、ウェル電位発生回路61
aおよび61bは、接地電位レベルの電圧をそれぞれの
ウェル電位領域に供給する。メモリセルM00の記憶デ
ータに従って、副ビット線SB01および主ビット線M
B0に電流が流れるかまたは流れない。このとき、選択
主ビット線には、読出電流を生じさせるために、所定の
電圧が印加されている。この主ビット線MB0に読出電
流が流れるか否かをセンスアンプ52により検出し、こ
の検出した結果を示すデータがデータ入出力バッファ5
1を介して外部に読出される。
【0121】[Xデコーダの構成]図12は、図11に
示すXデコーダ59の構成の一例を概略的に示す図であ
る。図12において、1本のワード線WLに対するデコ
ード回路の構成が示される。図12において、Xデコー
ダ59は、アドレスバッファ58から与えられる内部X
アドレス信号を受けるAND回路75と、AND回路7
5の出力信号と書込指示信号φpを受ける不一致検出
(EXOR)回路76と、この不一致検出回路76の出
力信号に従って対応のワード線WLを選択状態または非
選択状態へ駆動するインバータ回路76を含む。AND
回路75および不一致検出回路76は、それぞれ、電源
電圧Vccおよび接地電圧GNDを両動作電源電圧とし
て動作する。
【0122】ワード線ドライブ回路としてのインバータ
回路77は、一方電源ノード78へ与えられる電圧Vp
/GNDと他方電源ノード79に与えられる電圧GND
/Vv/Vrを両動作電源電圧として動作する。電圧V
pは、書込時に形成される高電圧である。電圧Vvは、
ベリファイ時に形成される負電圧であり、電圧Vrは、
読出時に与えられるたとえば−3.3V程度の読出電圧
である。このインバータ回路77は、またレベル変換機
能を備え、不一致検出回路76からのVcc−GNDレ
ベルの信号振幅を、その両動作電源ノード78および7
9に与えられた電圧レベルの信号に変換する機能を備え
る。このレベル変換機能の構成には、たとえば、ラッチ
回路を含む周知のレベル変換回路を利用することができ
る。
【0123】書込指示信号φpは、書込動作時にHレベ
ルの活性状態とされ、それ以外の動作モード時において
は、Lレベルの非活性状態とされる。
【0124】AND回路75は、与えられた内部Xアド
レス信号が対応のワード線WLを指定するときには、H
レベルの信号を出力し、対応のワード線WLが非選択の
ときには、Lレベルの信号を出力する。不一致検出回路
76は、この書込指示信号φpがHレベルのときには、
インバータとして作用し、書込指示信号φpがLレベル
のときには、バッファ回路として作用する。したがっ
て、書込動作時においては、この不一致検出回路76の
出力信号は、選択ワード線WLに対しては、Lレベル、
非選択ワード線に対してはHレベルとなる。ベリファイ
モード時および読出動作モード時においては、不一致検
出回路76の出力信号は選択ワード線に対しては、Hレ
ベル、非選択ワード線に対してはLレベルとなる。この
不一致検出回路76により、書込動作モード時とそれ以
外の動作モード時とで、ワード線の選択信号の論理レベ
ルを反転する。
【0125】インバータ回路77は、レベル変換機能を
備えており、この不一致検出回路76からの信号のレベ
ル変換をしかつ反転して対応のワード線WLへ出力す
る。不一致検出回路76の出力信号がHレベルのときに
は、インバータ回路77は、その電源ノード79に与え
られた電圧を出力し、一方、不一致検出回路76の出力
信号がLレベルのときには、電源ノード78に与えられ
た電圧を出力する。これにより、書込動作時において、
選択ワード線へは高電圧Vpが与えられ、非選択ワード
線へは、接地電圧GNDが伝達される。ベリファイモー
ド時および通常の読出動作モード時においては、論理が
反転するため、非選択ワード線に接地電圧GNDが伝達
され、選択ワード線へは、電源ノード79の電圧Vvま
たはVrが伝達される。
【0126】この図12に一例として示す回路を利用す
ることにより、互いに極性の異なる正の書込高電圧Vp
および負のベリファイ用電圧Vvを交互に選択ワード線
WLへ伝達することができる。
【0127】図13は、図11に示す書込電圧発生回路
60の構成の一例を示す図である。図13において、書
込電圧発生回路60は、書込指示信号φpを反転しかつ
そのレベルを変換する反転レベル変換回路80と、反転
レベル変換回路80の出力信号を反転して電極ノード7
8へ伝達するインバータ回路81を含む。インバータ回
路81は、高電圧Vpを受ける一方導通ノード(ソー
ス)と電極ノード78に接続される他方導通ノード(ド
レイン)と反転レベル変換回路80の出力信号を受ける
ゲートを備えるpチャネルMOSトランジスタ81a
と、接地電圧GNDを受ける一方導通ノード(ソース)
と電極ノード78に接続される他方導通ノード(ドレイ
ン)と反転レベル変換回路80の出力信号を受けるゲー
トを有するnチャネルMOSトランジスタ81bを含
む。
【0128】反転レベル変換回路80は、書込指示信号
φpを高電圧Vpまたは接地電圧GNDの電圧レベルに
変換する。書込指示信号φpがHレベルであり、書込動
作が指定されているときには、この反転レベル変換回路
80の出力信号は接地電圧レベルのLレベルとなり、p
チャネルMOSトランジスタ81aがオン状態、nチャ
ネルMOSトランジスタ81bがオフ状態となる。これ
により、電極ノード78へは、書込高電圧Vpが伝達さ
れる。
【0129】書込指示信号φpがLレベルの非活性状態
のときには、反転レベル変換回路80の出力信号は高電
圧Vpレベルであり、pチャネルMOSトランジスタ8
1aがオフ状態、nチャネルMOSトランジスタ81b
がオン状態となる。これにより、電極ノード78へは、
接地電圧GNDが伝達される。
【0130】図14は、図11に示す書込電圧発生回路
60の電極ノード79へ電圧を印加する部分の構成を示
す図である。図14において、書込電圧発生回路60
は、書込指示信号φpを受けて、そのレベルを変換する
反転レベル変換回路82と、反転レベル変換回路82の
出力信号を反転して電極ノード79へ伝達するインバー
タ回路83を含む。反転レベル変換回路82は、書込指
示信号φpを接地電圧GNDまたは負電圧Vv/Vrの
電圧レベルの信号に変換する。インバータ回路83は、
接地電圧GNDを受ける一方導通ノード(ソース)と電
極ノード79に結合される他方導通ノード(ドレイン)
と、反転レベル変換回路82の出力信号を受けるゲート
とを有するpチャネルMOSトランジスタ83aと、負
電圧Vv/Vrを受ける一方導通ノード(ソース)と電
極ノード79に結合される他方導通ノード(ドレイン)
と反転レベル変換回路82の出力信号を受けるゲートと
を有するnチャネルMOSトランジスタ83bを含む。
【0131】書込指示信号φpが活性状態のHレベルの
ときには、反転レベル変換回路82の出力信号は負電圧
Vv/Vrの電圧レベルにされ、pチャネルMOSトラ
ンジスタ83aがオン状態、nチャネルMOSトランジ
スタ83bがオフ状態となり、電極ノード79へは、接
地電圧GNDが伝達される。一方、書込指示信号φpが
Lレベルの非活性状態のときには、反転レベル変換回路
82の出力信号は接地電圧GNDレベルとなり、pチャ
ネルMOSトランジスタ83aがオフ状態、nチャネル
MOSトランジスタ83bがオン状態となり、電極ノー
ド79へ、負電圧Vv/Vrが伝達される。
【0132】この図13および図14に示すような書込
電圧発生回路を利用することにより、書込指示信号φp
に従ってXデコーダに含まれるワード線ドライバの動作
電源電圧レベルを変更することができ、応じて書込動作
およびベリファイ動作を交互に実行することができる。
【0133】なお、書込指示信号φpは、図11に示す
書込/消去制御回路50から所定の周期で出力される。
【0134】図15は、負電圧Vv/Vr生成部の構成
を示す図である。図15に示す構成は、図11に示す書
込電圧発生回路60に含まれる。
【0135】図15において、負電圧生成部は、負電圧
発生回路55からの負電圧Vr出力ノードDOと接地電
圧GNDを受ける接地ノードの間に直列に接続される高
抵抗の抵抗素子Z1およびZ2と、出力ノードDOとノ
ードDNの間に接続されかつそのゲートに読出指示信号
φrを得るnチャネルMOSトランジスタNQを含む。
この読出指示信号φrは、接地電圧GND(0V)と負
電圧Vrの間で変化する。ノードDNから負電圧Vv/
Vrが出力される。抵抗素子Z1およびZ2はたとえば
抵抗接続されたMOSトランジスタで構成され、この経
路を流れる電流は十分小さくされる。これにより、負電
圧発生回路55の消費電流の低減を図る。抵抗素子Z1
およびZ2の抵抗比に従って、負電圧Vrよりも高い電
圧Vvが生成される。読出動作指示信号φrが接地電圧
レベルの0Vのときには、MOSトランジスタNQはオ
ン状態であり、ノードDOおよびDNを短絡し、このノ
ードDNからは、読出用負電圧Vrが生成される。一
方、読出動作指示信号φrが負電圧Vrレベルのときに
は、MOSトランジスタNQがオフ状態であり、ノード
DNには、抵抗素子Z1およびZ2により抵抗分割され
たベリファイ用負電圧Vvが出力される。
【0136】なお、この図15に示す構成において、負
電圧発生回路55の出力電圧を所定の基準電圧と比較
し、その比較結果に従って負電圧発生回路55の動作が
制御される構成が用いられ、動作モードに応じてこの基
準電圧を切換える構成が利用されてもよい。
【0137】なお、図13ないし図15において、最終
段の電圧発生部は、すべて書込電圧発生回路60に含ま
れるように説明している。しかしながら、これらの最終
段の回路(インバータ81、83および抵抗性素子Z
1,Z2およびMOSトランジスタNQ)は、Xデコー
ダ59内に設けられてもよい。
【0138】以上のように、この発明の実施の形態1に
従えば、PMOS型DINORフラッシュメモリにおい
て、nチャネルMOSトランジスタで構成される選択ゲ
ートトランジスタを用い、この選択ゲートトランジスタ
をメモリセルアレイおよび周辺回路と別の基板領域に形
成しているため、この選択ゲートトランジスタに、バイ
アス電圧伝達特性を維持しつつ電流制限機能を持たせる
ことが可能となる。
【0139】また、この選択ワード線へ書込高電圧とベ
リファイ用電圧とを交互に印加することにより、選択ゲ
ートトランジスタの電流制限機能により、ベリファイ
時、選択副ビット線電位が上昇し、自動的に書込動作が
停止されるため、選択メモリセルのしきい値電圧の分布
幅を狭くすることができ、低電源電圧化においても安定
に動作するPMOS型DINORフラッシュメモリを実
現することができる。
【0140】また、自動的に書込が停止しているため、
ベリファイ動作を行なうためのベリファイ回路を設ける
必要がなく、またベリファイ結果を判定する回路が不要
となり、回路構成が簡略化されるとともに、従来のベリ
ファイ動作が不要となり、高速書込が実現される。
【0141】[実施の形態2]図16は、この発明の実
施の形態2に従う不揮発性半導体記憶装置の要部の構成
を示す図である。図16において、1つの副ビット線S
BLに関連する部分の構成を示す。図16において、副
ビット線SBLにnチャネル型の積層ゲート型トランジ
スタで構成されるメモリセルMC0〜MCmが接続され
る。これらのメモリセルMC0〜MCmのコントロール
ゲートには、ワード線WL0〜WLmが接続される。副
ビット線SBLは、ゲートに選択電圧Vstpを受ける
選択ゲートトランジスタPSGを介して主ビット線MB
Lに接続される。この選択ゲートトランジスタPSG
は、pチャネルMOSトランジスタで構成される。した
がって、この構成においても、選択ゲートトランジスタ
PSGとメモリセルMC0〜MCmの導電型は異なり、
これらは別々のウェル領域(または半導体基板領域)に
形成されるため、それぞれの基板領域に互いに独立なバ
イアス電圧を印加することができる。この選択ゲートト
ランジスタPSGは、また、周辺回路のpチャネルMO
Sトランジスタと独立のウェル領域内に形成される。
【0142】このような、メモリセルがnチャネル積層
ゲートトランジスタで構成される場合においても、書込
動作時においては、先に図47を参照して説明したよう
に、フローティングゲートから電子が引き抜かれ、その
しきい値電圧が小さくなる(nチャネル積層ゲートトラ
ンジスタの場合、しきい値電圧は正であり、その絶対値
は小さくなる)。
【0143】この書込動作時においては、主ビット線M
BLから副ビット線SBLへ選択ゲートトランジスタP
SGを介して電流が流れる。したがってこの選択ゲート
トランジスタPSGにおいては、書込動作時には、主ビ
ット線MBLに接続するノードがソースとなる。したが
って、図5に示す選択トランジスタの電流特性において
その副ビット線の電圧VSBLを正にとれば、同じ動作
曲線が得られる。したがって、この図16に示すよう
に、nチャネル積層ゲートトランジスタでメモリセルを
構成しても、主ビット線MBLと副ビット線SBLの間
の選択ゲートトランジスタをpチャネルMOSトランジ
スタで形成することにより、実施の形態1と同様の効果
を得ることができる。
【0144】図17は、書込動作時における選択ゲート
トランジスタおよびメモリセルへの電圧印加態様を示す
図である。図17において、書込動作時には、選択ゲー
トトランジスタPSGのゲートへは、たとえば+5Vの
正電圧Vstpが印加され、主ビット線MBLには、た
とえば+6Vの書込電圧が印加される。メモリセルMC
のコントロールゲートへは、たとえば−10Vの負電圧
が印加され、ソース線SLへは、たとえば+1.5Vの
正電圧が印加される。この電圧印加状態では、メモリセ
ルMCにおいて、FNトンネル現象により、フローティ
ングゲート電極からドレイン電極へ電子が引き抜かれ
る。このため、副ビット線SBLから数10nA程度の
リーク電流がメモリセルMCへ流れ込む。このとき、選
択ゲートトランジスタPSGは、その制御電極の電位が
5V程度と主ビット線MBLへの電圧+6Vに近くされ
ており、その電流供給力は制限されており、約1μA程
度の充電電流を供給する。
【0145】次に、約1.5V程度のベリファイ用正電
圧パルスをメモリセルMCのコントロールゲートへ印加
する。しきい値電圧が所定値以下となっているメモリセ
ルにおいては、たとえば数10μA程度のチャネル電流
がソース線SLへ流れる。このチャネル電流は、選択ゲ
ートトランジスタPSGから供給される充電電流よりも
大きく、副ビット線SBL上の電圧VSBLが低下す
る。これにより、次に書込用の負電圧がワード線に印加
されても、このメモリセルにおいては書込は行なわれな
い(または極めて遅い書込が行なわれる)。したがっ
て、図17に示すように、nチャネル積層ゲートトラン
ジスタをメモリセルとして用いても、選択ゲートトラン
ジスタをpチャネルMOSトランジスタとし、そのゲー
ト電極へ与えられる電圧を高くすることにより、書込動
作を自動的に停止させることができる。
【0146】図18は、この発明の実施の形態2におけ
る不揮発性半導体記憶装置の書込動作時の使用電圧の変
化態様を示す図である。この図18に示す動作波形は、
図7に示す動作波形とその電圧極性が反転されているこ
とを除いて実質的に同じである。ただ、選択ゲートトラ
ンジスタのゲートへ与えられる選択電圧Vstpについ
ては、選択列に対しては、+5Vが印加され、選択列に
対しては、+6Vが印加される。
【0147】この実施の形態2において、必要とされる
制御電圧を発生する部分の構成としては、先の図12な
いし図15に示す構成を利用することができる。単に、
出力段における電極ノードへ印加される電圧が交換され
るだけである。
【0148】また、この実施の形態2における不揮発性
半導体記憶装置の全体構成は図11に示すものと同じと
なり、単にこのメモリセルMCがpチャネルに代えてn
チャネル積層ゲートトランジスタで用いられ、またセク
タセレクト信号を受けるセクタ選択トランジスタがpチ
ャネルMOSトランジスタで形成される点が異なるだけ
である。
【0149】以上のように、この発明の実施の形態2に
従えば、nチャネル積層ゲートトランジスタで構成され
るメモリセルが接続する副ビット線に対しpチャネルM
OSトランジスタで構成される選択ゲートトランジスタ
を設けて副ビット線を主ビット線へ接続するように構成
しており、書込動作時、この選択ゲートトランジスタの
ゲート電位を調節することにより、書込電流を制限し、
メモリセルのしきい値電圧が所定値以下となると、副ビ
ット線電位が上昇して書込が自動的に終了する。これに
より、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0150】[実施の形態3]図19は、この発明の実
施の形態3に従う不揮発性半導体記憶装置の全体の構成
を概略的に示す図である。この図19に示す不揮発性半
導体記憶装置は、実施の形態1におけるpチャネルMO
S型メモリセル構造を用いて、NOR型フラッシュメモ
リを実現している。
【0151】図19において、この発明の実施の形態3
に従う不揮発性半導体記憶装置は、行列状に配置される
複数のメモリセルQ11…Q1j…Qi1…Qijを含
むメモリアレイ101と、アドレスバッファ105から
与えられる内部Xアドレス信号をデコードし、メモリア
レイ101におけるアドレス指定された行を選択状態へ
駆動するためのXアドレスデコーダ102と、データ書
込時に入出力バッファ108から与えられる書込データ
をラッチし、かつ書込データに応じて書込高電圧を生成
する書込回路106と、データ読出時、この選択メモリ
セルから読出されたデータを検知増幅して入出力バッフ
ァ108を介して装置外部へ読出すセンスアンプ107
と、メモリアレイのソース線の電位を制御するソース制
御回路109と、所定の負電圧を生成する負電圧発生回
路111および111と、書込および消去時に必要とさ
れる高電圧を発生する高電圧発生回路112と、メモリ
アレイ101の半導体基板領域であるウェルへ電位を供
給するウェル電位発生回路113を含む。
【0152】メモリアレイ101は、Nウェル領域11
4内に形成され、このNウェル領域114にウェル電位
発生回路113からの電位が供給される。メモリアレイ
101は、メモリセルの各行に対応して配置されるワー
ド線WL1〜WLiと、メモリセルの各列に対応して配
置されるビット線BL1〜BLiを含む。ワード線WL
1〜WLiとビット線BL1〜BLjの交差部に対応し
てメモリセルQ11〜Qijが配置される。ワード線W
L1〜WLiの各々には、対応の行のメモリセルのコン
トロールゲートが接続される。ビット線BLi〜BLj
には、対応の列のメモリセルのドレインが接続される。
メモリセルの各行に対応してソース線S1〜Siが配置
され、それぞれに対応の行のメモリセルのソースが接続
される。ソース線S1〜Siはソースラインスイッチ1
22を介してソース制御回路109に接続される。
【0153】この実施の形態3に従う不揮発性半導体記
憶装置は、さらに、Yアドレスデコーダ104からの列
選択信号に応答して導通し、対応の列を選択する列選択
信号を生成するYアドレスデコーダ104と、Yアドレ
スデコーダ104からの列選択信号に従ってメモリアレ
イ101の対応のビット線を内部データ線123に接続
するYゲート103と、書込回路106と内部データ線
123の間に接続される書込ゲート120と、この書込
ゲート120のデータ書込時の動作を制御する書込ゲー
ト制御回路121を含む。
【0154】Yゲート103は、ビット線BL1〜BL
jそれぞれと内部データ線123との間に結合され、そ
れぞれのゲートにYアドレスデコーダ104からの列選
択信号が与えられるpチャネルMOSトランジスタで構
成されるYゲートトランジスタY1〜Yjを含む。
【0155】書込ゲート120は、nチャネルMOSト
ランジスタ120aを含み、そのゲート電位およびウェ
ル電位が、書込ゲート制御回路121により制御され
る。書込ゲート制御回路121は、負電圧発生回路11
0からの負電圧を受け、書込時この書込ゲート120の
電流供給力を調整する。ソース制御回路109は、消去
時ソース線S1〜Siに消去用高電圧を与え、書込時に
は、選択メモリセルが存在する行に対応して設けられた
ソース線に対し負のバイアス電圧をソースラインスイッ
チ122を介して与える。各回路は、図示しない書込/
読出制御回路の制御のもとに動作する。次に、この図1
9に示す不揮発性半導体記憶装置の動作について簡単に
説明する。
【0156】(i) 消去動作 負電圧発生回路111が、Xアドレスデコーダ102に
対し負電圧(たとえば−10V)を与える。Xアドレス
デコーダ102は、すべてのワード線WL1〜WLiに
負電圧(たとえば−10V)を印加する。ウェル電位発
生回路113は、Nウェル領域114に高電圧(たとえ
ば8V)を印加する。ソース制御回路109は、ソース
ラインスイッチ122を介してソース線S1〜Siに対
し高電圧(たとえば8V)を印加する。Yアドレスデコ
ーダ104は、Yゲート103内のYゲートトランジス
タY1〜Yjをすべてオフ状態とし、ビット線BL1〜
BLiをすべてフローティング状態とする。この状態に
おいては、メモリアレイ101内のメモリセルに対しワ
ード線に−10V、ソース線に8V、およびNウェル領
域114に8Vの電圧が印加され、このメモリアレイ1
01内のすべてのメモリセルQ11〜Qijにおいて消
去動作が行なわれ(フローティングゲート電極から基板
領域への電子の引き抜き)、これにより、メモリセルQ
11〜Qijのしきい値電圧の絶対値が大きくされる。
【0157】(ii) 書込動作 今、メモリセルQ11に書込を行なうものと仮定する。
すなわち、メモリセルQ11のフローティングゲートに
対し電子を注入し、そのしきい値電圧の絶対値を小さく
する。
【0158】高電圧発生回路112は、Xアドレスデコ
ーダ102にたとえば8V程度の高電圧を与える。Xア
ドレスデコーダ102が、アドレスバッファ105から
与えられるXアドレス信号に応答してワード線WL1を
選択する。これにより、選択されたワード線WL1に高
電圧(たとえば8V)が印加され、非選択のワード線W
L2〜WLiが接地電位レベルに維持される。
【0159】負電圧発生回路110が、Yアドレスデコ
ーダ104に負電圧を与える。また、外部からデータ入
出力バッファ108を介してデータ“0”(しきい値電
圧の絶対値が小さい状態に対応するデータ)が書込回路
106に与えられてラッチされる。Yアドレスデコーダ
104が、アドレスバッファ105から与えられるYア
ドレス信号をデコードし、Yゲート103に対し列選択
信号を伝達する。Yゲート103が、この列選択信号に
従ってビット線BL1を選択し、選択されたビット線B
L1を内部データ線123に接続する。この状態におい
て、書込ゲート120においては、書込ゲート制御回路
121の制御のもとに、そのゲート電位およびウェル電
位はそれぞれ0Vおよび−6Vとされており、書込回路
106からのたとえば−6V程度の書込電圧が選択ビッ
ト線BL1に伝達する。
【0160】ソース制御回路109は、ソースラインス
イッチ122を介して選択ソース線S1に対したとえば
−1.5Vのバイアス電圧を供給する。このバイアス電
圧はすべてのソース線S1〜Siに対して共通に与えら
れてもよい。ビット線BL1が所定の書込電圧(−6V
程度)に充電されると、書込ゲート制御回路121が、
書込ゲート120の書込ゲートトランジスタ120aの
ゲート電位をたとえば−5V程度に低下させる。これに
より、書込ゲートトランジスタ120aの電流駆動力が
調整される。Nウェル領域114には、ウェル電位発生
回路113から接地電圧(0V)が印加される。
【0161】所定の期間(書込パルス幅)が経過する
と、Xアドレスデコーダ102が、選択ワード線W1に
対して負電圧発生回路111から与えられるベリファイ
用負電圧を所定期間印加する。Xアドレスデコーダ10
2は、書込用高電圧およびベリファイ用負電圧を交互に
繰返し印加する。この書込動作時において、先の実施の
形態1と同様、しきい値電圧が高くなると(絶対値が小
さくなると)、チャネル電流が流れ、ビット線BL1の
電位が高くなり(絶対値が小さくなり)、メモリセルQ
11におけるバンド−バンド間トンネリング現象が抑制
され、このメモリセルQ11に対する書込が停止され
る。上述のようにして、メモリセルQ11に対する書込
が行なわれる。このとき、書込ゲート120の書込ゲー
トトランジスタ120aの電流供給能力を制限している
ため、メモリセルQ11のしきい値電圧が所定値以下と
なると、自動的に書込が停止するため、書込後しきい値
電圧の分布幅を狭くすることができる。
【0162】なお書込時における必要とされる各電圧の
発生態様は、実施の形態1におけるものと同様であり、
同様の構成を利用することができる。
【0163】(iii) 読出操作 今、メモリセルQ11からデータを読出すものと仮定す
る。Xアドレスデコーダ102は、アドレスバッファ1
05から与えられるXアドレス信号に応答してワード線
WL1を選択し、この選択ワード線にたとえば−3.3
Vの負電圧を印加する。非選択ワード線WL2ないしW
Liに対しては、接地電圧(0V)が印加される。Yア
ドレスデコーダ104が、アドレスバッファ105から
与えられるYアドレス信号に応答してYゲート103に
対して列選択信号を与える。Yゲート103において、
YゲートトランジスタY1が導通し、ビット線BL1が
選択されて内部データ線123に接続される。このと
き、ソース線は、ソース制御回路109の制御の下に、
接地電圧レベルに保持されている。
【0164】ウェル領域114は、このウェル電位発生
回路113からの接地電圧を受けている。選択ビット線
へは、たとえば2V程度の電圧がセンスアンプ107か
ら印加される。メモリセルQ11が書込状態にあり、そ
のしきい値電圧の絶対値が小さい場合には、ビット線B
L1に電流が流れる。メモリセルQ1のしきい値電圧の
絶対値が大きい場合には、ビット線BL1には電流は流
れない。この読出電流の有無がセンスアンプ107によ
り検知され、その検知結果を示すデータが入出力バッフ
ァ108を介して外部に出力される。なお、消去動作に
おいては、ブロック単位で消去が行なわれてもよく(ソ
ース線単位)また全ビット一括消去が行なわれてもよ
い。
【0165】この図19に示す不揮発性半導体記憶装置
においては、一括消去が行なわれているものの、この消
去動作においては、しきい値電圧の絶対値が大きい方に
シフトされており、書込動作により、そのしきい値電圧
が小さい方向にシフトされている。したがって、一括消
去を行なってもいわゆる「過消去」の問題は生じない。
また、書込動作においては、書込ゲート120により、
書込電流にリミットがかけられており、書込が自動的に
終了するため、書込後Vth分布幅は狭くすることがで
きる。
【0166】以上のように、この図19に示すように、
pチャネル型積層ゲートトランジスタをメモリセルとし
て用いたNOR型フラッシュメモリにおいても、実施の
形態1と同様の効果を得ることができる。
【0167】[変更例1]図20は、この発明の実施の
形態3に従う不揮発性半導体記憶装置の変更例1の要部
の構成を示す図である。図20においては、メモリアレ
イおよびデータ書込部の構成のみを示す。図20におい
て、メモリセルアレイは、複数のワード線WL0〜WL
mと、複数のビット線BL0〜BL2、…と、ワード線
WL0〜WLmおよびビット線BL0〜BL2、…の交
差部に対応して配置されるメモリセルM01〜M0m〜
M21〜M2m…を含む。メモリセルM01〜M0m…
M21〜M2mは、pチャネル型トランジスタで構成さ
れる。ビット線BL0〜BL2…それぞれは、共通に選
択制御電圧Vstgをゲートに受ける選択制御トランジ
スタNSG0〜NSG2…を介して書込回路130に接
続される。書込回路130は、複数ビットを同時に書込
む回路であればよく、図9に示す書込回路106と同じ
であってもよく、また、ビット線それぞれに対応して設
けられて書込データをラッチする「コラムラッチ」であ
ってもよい。この書込回路130は、書込動作時ラッチ
した書込データに従って書込用負電圧を生成する。選択
ゲートトランジスタNSG0〜NSG2は、書込回路1
30が図19に示す書込回路106に対応する場合に
は、Yゲートに含まれてもよく、また書込回路130が
コラムラッチに対応する場合には、Yゲートと別に設け
られ、ビット線BL0〜BL2とコラムラッチとを接続
する接続スイッチであってもよい。
【0168】この図20に示す不揮発性半導体記憶装置
の構成の場合、選択ゲートトランジスタNSG0〜NS
G2は、同時に導通状態とされ、ビット線BL0〜BL
2…に対し同時に書込動作が行なわれる。この場合にお
いても、選択電圧Vstgは、書込バイアス電圧レベル
に近づけるとともに、ソース線SLにバイアス電圧をか
け、選択ワード線に対しベリファイ用負電圧および書込
用高電圧を交互に印加することにより、各ビット線BL
0、BL1およびBL2において互いに独立に書込が自
動的に停止する。この場合、ビット線BL1〜BL2に
対する充電電流は、100μA以下の電流レベルであれ
ばよく、特に1μA程度にまでその充電電流を制限する
必要はない。書込時のビット線充電電流の値は、書込状
態に必要とされるしきい値電圧の値(またはチャネル電
流)の大きさに応じて適当に定められればよい。
【0169】なお、図20においては、選択ゲートトラ
ンジスタNSG0〜NSG2の基板領域(ウェル)の電
位を制御する部分の構成は示していない。書込動作時に
おいては、この書込回路130からの書込の電圧レベル
に応じた電圧が選択ゲートトランジスタNSG0〜NS
G2の基板領域へ与えられる。
【0170】[変更例2]図21は、この発明の実施の
形態3の変更例2の構成を示す図である。この図21に
示す構成においては、図20に示す構成と異なり、メモ
リセルM00〜M2mが、nチャネル型積層ゲートトラ
ンジスタで構成され、ビット線BL0〜BL2それぞれ
に対応して設けられる選択ゲートトランジスタPSG0
〜PSG2がpチャネルMOSトランジスタで構成され
る。したがって書込回路135からの書込高電圧は、正
の電圧レベルとされ、この正の書込高電圧に応じた電圧
がまた選択ゲートトランジスタPSG0〜PSG2の基
板領域へも与えられる。他の構成は、図20に示す構成
と同じである。ただし、この選択ゲートトランジスタP
SG0〜PSG2はpチャネルMOSトランジスタであ
り、選択電圧Vstpは、正の電圧レベルとされる。ま
た、ソース線SLは正の電圧がバイアス電圧として印加
される。
【0171】この図21に示す不揮発性半導体記憶装置
の構成においては、選択ワード線WLに対し、まず正の
電圧レベルのベリファイ用電圧が印加される。次いで、
負の書込用電圧が印加される。このベリファイ用正電圧
および書込用負電圧が交互に所定回数または所定期間印
加される。
【0172】この図21に示す構成においても、複数ビ
ット並列書込時においては、ビット線BL0〜BL2そ
れぞれにおけるリーク電流は互いに独立に調整される。
したがって、ビット線BL0〜BL2それぞれにおいて
互いに独立にメモリセルのしきい値電圧に対する調整が
行なわれる。
【0173】したがって、この図21に示すように、n
チャネル積層ゲートトランジスタをメモリセルとして用
いて複数ビット並列書込を行なうNOR型フラッシュメ
モリにおいても、各ビットごとに書込動作を自動的に制
御することができる。
【0174】[変更例3]図22は、この発明の実施の
形態3に従う不揮発性半導体記憶装置の変更例3の構成
を示す図である。この図22に示す不揮発性半導体記憶
装置は、図19に示す構成と同様、NOR型フラッシュ
メモリの構成を備える。この図22に示すNOR型フラ
ッシュメモリは、図19に示すNOR型フラッシュメモ
リと以下の点で異なっている。まず、メモリアレイ10
1において、メモリセルQ11〜Qijは、nチャネル
積層ゲートトランジスタで構成される。Yゲート103
においては、ビット線BL1〜BLaそれぞれに対応し
て設けられる列選択ゲートトランジスタNY1〜NYj
が、メモリセルアレイ101のメモリセルと同様、nチ
ャネルMOSトランジスタで構成される。
【0175】また、書込ゲート120は、バックゲート
に電圧Vsbを受けるpチャネルMOSトランジスタで
構成される書込ゲートトランジスタ120bを含む。こ
の書込ゲートトランジスタ120bのゲートおよび基板
領域の電位は書込ゲート制御回路121により制御され
る。この図22に示す構成においては、1ビット単位で
データの書込が行なわれる。書込動作は図19に示す構
成と同じであるが、ただ印加される電圧の極性が異な
る。このため、その動作については詳細には説明しな
い。この図22に示す構成においても、pチャネルMO
Sトランジスタを用いて書込時の選択ビット線に流れる
電流を制限しているため、選択メモリセルの書込動作は
「自己リミット」の作用により、自動的に停止する。
【0176】なおこの1ビット単位での書込動作を行な
う場合、この書込ゲートトランジスタ120bの電流駆
動力は、100μA以下の適当な値であってもよい。選
択メモリセルの書込が行なわれ、所定のしきい値電圧に
到達したときに生じるチャネル電流よりもこの書込ゲー
トトランジスタ120bの電流駆動力が小さくされてい
ればよい。
【0177】以上のように、この発明の実施の形態5に
おいて、NOR型フラッシュメモリにおいても、選択ビ
ット線に対する書込動作時のビット線充電電流のチャネ
ル電流よりも小さくなるように調整しているため、選択
ビット線ごとに、メモリセルの書込動作を終了させるこ
とができ、書込後しきい値電圧の分布幅を小さくするこ
とができる。
【0178】[実施の形態4]今、図23に示すよう
に、pチャネル積層ゲートトランジスタで構成されるメ
モリセルを考える。このメモリセルMCのコントロール
ゲートへ、電圧Vcgが印加される。ドレインノード
(D)は、書込バイアス電圧VSBLを受け、ソースノ
ード(S)はソース線SLに接続されてバイアス電圧を
受けている。このコントロールゲート上の電圧Vcg
は、ソース線SL上の電圧を基準として測定する。
【0179】図24に示すように、メモリセルMCがp
チャネル積層ゲートトランジスタの場合、電圧Vcgが
より負となると、メモリセルMCにおいて、大きなチャ
ネル電流Ichannelが流れる。通常、しきい値電
圧Vthは、規定の電流Ivthが流れるときのゲート
電圧として定義される。したがって図24に示すよう
に、直線I0、I1およびI2のドレイン電流特性を有
するトランジスタを考えた場合、それぞれのしきい値電
圧はV0、V1およびV2となる。
【0180】書込動作時においては、ベリファイ用負電
圧Vvは一定の電圧レベルとされる。書込動作時におい
ては、しきい値電圧の絶対値が小さくされる。すなわ
ち、書込動作においては、図24に示す曲線I2から曲
線I1へとその電流特性がシフトする。したがって、こ
のベリファイ電圧Vvのレベルを変化させると、メモリ
セルMCにおけるチャネル電流Ichannelが流れ
始める時点を変更することができ、設定すべきしきい値
電圧Vthを調整することができる。すなわち、たとえ
ばベリファイ用負電圧パルスVvのパルス振幅を、たと
えば1V減少させると(たとえば−1.5Vから−2.
5Vに変化させる)、ベリファイ用負電圧パルス印加時
におけるメモリセルMCのフローティングゲート電極の
電位を1V低下させることができる。したがって、チャ
ネル電流Ichannelが流れ始めるメモリセルの書
込後しきい値電圧を1V低下させることと等価となり、
書込動作を自己停止するメモリセルのしきい値電圧が1
V減少する。したがって、このベリファイ用負電圧パル
スVvのパルス振幅を変化させることにより、書込が自
己停止するメモリセルのしきい値電圧の設定値を制御す
ることができる。ここで、メモリセルとして、nチャネ
ル積層ゲートトランジスタを用いた場合も同じである
(ベリファイ用電圧が正の電圧レベルとされるだけであ
る)。
【0181】図25は、この発明の実施の形態4に従う
ベリファイ用パルス電圧発生部の構成を示す図である。
図25においては、ベリファイ用負電圧発生部の構成を
示す。図25において、ベリファイ用負電圧発生回路1
50は、負電圧を発生する負電圧発生回路150aと、
この負電圧発生回路150aの出力する負電圧Vvのレ
ベルを調整するレベル調整回路150bを含む。負電圧
発生回路150aは、たとえばチャージポンプ回路で構
成され、その到達負電位が調整される。これに代えて、
この図25に示すベリファイ用電圧発生回路150は、
たとえば先の図15において、抵抗素子Z1およびZ2
の抵抗値を調整するように構成されてもよい。これはま
た、ヒューズ素子を用いて抵抗素子Z1,Z2の抵抗値
を調整して、生成されるベリファイ用負電圧レベルが固
定的に設定されるように構成されてもよい。
【0182】メモリセルがnチャネル積層ゲートトラン
ジスタで構成される場合には、この図25に示す構成に
おいて、負電圧発生回路150aに代えて、正の固定電
圧を発生する正電圧発生回路が用いられる。このような
正電圧発生回路としては、電源電圧と接地電位との間の
中間電位レベルの電圧を生成する構成が用いられればよ
い。
【0183】以上のように、この発明の実施の形態4に
従えば、ベリファイ用電圧のパルス振幅を調整するよう
に構成しているため、書込後のしきい値電圧の設定値を
調整することができる。
【0184】[実施の形態5]図23および図24に示
すように、積層ゲートトランジスタにおいてチャネル領
域を介して流れる電流は、ソース電位を基準としたコン
トロールゲート電極の電位により決定される。したがっ
て、コントロールゲートの電圧Vcgを一定とし、ソー
ス線SLの電位を上昇させた場合、コントロールゲート
の電圧Vcgが等価的に低下する。逆に、ソース線SL
の電圧を低下させたときには、このコントロールゲート
の電圧Vcgが等価的に上昇する。したがって、ベリフ
ァイ動作時において、ベリファイ用負電圧のレベルを一
定としたとき、ソース線SLに印加されるバイアス電圧
を低下させると(より負とすると)、等価的に、このベ
リファイ用負電圧のレベルが上昇する。したがって、ソ
ース線SLにバイアス電圧を与えると、図24の特性曲
線において電圧Vcgにオフセットが与えられたのと同
じとなり、ソース線SLのレベルを調整することによ
り、メモリセルMCの書込後のしきい値電圧を調整する
ことができる。
【0185】したがって、ソース線のパルス振幅を調整
することにより、チャネル電流が流れ始めるメモリセル
の書込後しきい値電圧を調整することができ、書込が自
己停止するメモリセルのしきい値電圧の設定値を調整す
ることができる。これはnチャネルメモリセルトランジ
スタについても同様である。
【0186】図26は、ソース電圧発生部の構成を概略
的に示す図である。図26において、ソース電圧発生部
160は、ソース線へ印加されるソースバイアス電圧V
SLを生成する負電圧発生回路160aと、この負電圧
発生回路160aの出力する電圧レベルを調整するレベ
ル調整回路160bを含む。この図26に示す構成は図
25に示すベリファイ用負電圧発生回路と同じである。
したがって、これらの回路は共用されてもよい(ベリフ
ァイ用負電圧とソース線バイアス電圧とが同じ電圧レベ
ルが同じ場合)。したがって、この図26の構成は、先
に図25を参照して説明したベリファイ用負電圧発生部
の構成および動作と同じであり、その説明は繰返さな
い。
【0187】なお、メモリセルMCがnチャネル積層ゲ
ートトランジスタで構成されている場合には、負電圧発
生回路160aに代えて、電源電圧Vccと接地電圧の
間の中間レベルの電圧を発生する正電圧発生回路が利用
される。この場合、単に抵抗分圧回路で、中間電圧が発
生されればよい。
【0188】以上のように、この発明の実施の形態5に
従えば、書込時ソース線に印加されるバイアスパルスの
パルス振幅を変化させているため、書込後しきい値電圧
のレベルを調整することができる。
【0189】[実施の形態6]図27に示すように、副
ビット線SBL(またはビット線BL)には、寄生容量
Cpが存在する。書込バイアス電圧VSBLは、この寄
生容量Cpを充電する。メモリセルMCにチャネルが形
成され、チャネル電流Ichannelが流れると、こ
の寄生容量Cpの充電電位が放電され、このバイアス電
圧VSBLのレベルが上昇する。ベリファイ用電圧Vv
の電圧レベルが一定であるとすると、チャネル電流Ic
hannelが一定であり、この寄生容量Cpの電位変
化量は、ベリファイ用負電圧Vvの印加時間に比例す
る。
【0190】このベリファイ用負電圧Vvの印加時間と
バイアス電圧VSBLの関係を図28に示す。図28に
おいて、横軸にベリファイ用負電圧Vvの印加時間を示
し、縦軸にバイアス電圧VSBLを示す。直線Ic1、
Ic2およびIc3は、それぞれチャネル電流を示す。
チャネル電流が大きくなると、高速で寄生容量Cpが放
電され、バイアス電圧VSBLが上昇する。今、書込が
停止する電圧がVstopであるとすると、チャネル電
流がIc1のときには、ベリファイ負電圧Vvの印加時
間がT0のときに書込が停止する。チャネル電流がIc
2のときには、ベリファイ負電圧Vvの印加時間がT1
のときに書込停止電圧Vstopに到達し、書込が停止
する。チャネル電流がIc3のときには、ベリファイ用
負電圧Vvの印加時間がT2のときに、バイアス電圧V
SBLが停止電圧Vstopに到達し、書込が停止す
る。
【0191】言い換えれば、ベリファイ用負電圧Vvの
印加時間が長ければ、チャネル電流量が少なくても、バ
イアス電圧VSBLが書込停止電圧Vstopに到達す
ることを示している。したがって、このベリファイ用負
電圧Vvの印加時間を調整することにより、チャネル電
流、すなわちメモリセルMCのしきい値電圧を調整する
ことができる。すなわちベリファイ用負電圧Vvの印加
時間を長くすれば、チャネル電流量が少なく、しきい値
電圧Vthが低い(より負である)状態で書込を停止さ
せることができる。一方、ベリファイ用負電圧Vvの印
加時間が短ければ、多くのチャネル電流が流れたときに
書込停止電圧Vstopに到達するため、比較的しきい
値電圧Vthが高い(絶対値が小さい)状態にメモリセ
ルの書込後しきい値電圧を設定することができる。
【0192】これは、メモリセルにnチャネル積層ゲー
トトランジスタを用いた場合も同じである。
【0193】図29は、ベリファイ電圧発生部の構成を
概略的に示す図である。図29において、ベリファイ電
圧発生部170は、所定の電圧レベルのベリファイ電圧
を発生するベリファイ電圧発生回路170aと、このベ
リファイ電圧発生回路170aから与えられるベリファ
イ電圧を所定期間選択して選択ワード線へ伝達するベリ
ファイ電圧印加回路170bと、このベリファイ電圧印
加回路170bからのベリファイ電圧印加期間を調整す
るパルス幅調整回路170cを含む。このパルス幅調整
回路170cは、たとえばタイマで構成され、そのタイ
マのカウント時間を調整することにより、ベリファイ電
圧Vvの印加期間を調整することができる。
【0194】[変更例]図30は、ベリファイ電圧発生
部の他の構成を示す図である。図30においては、ベリ
ファイ電圧発生部は、書込/消去制御回路180内に設
けられる。この書込/消去制御回路180は、与えられ
たコマンドに従って書込指示信号φpを生成する書込指
示信号発生部180aと、この書込指示信号の非活性期
間を調整する非活性期間調整部180bを含む。たとえ
ばタイマで構成され、この書込指示信号φpは、先の図
12ないし図14において用いられた信号である。タイ
マにより信号φpの活性/非活性の時間幅を設定する。
この書込指示信号φpが活性期間の間、選択ワード線に
は書込電圧が印加され、この書込指示信号φpの非活性
期間の間、選択ワード線に、ベリファイ電圧が印加され
る。したがってこの書込指示信号φpの非活性期間を調
整することにより、ベリファイ期間を調整することがで
き、応じてチャネル電流量、すなわちしきい値電圧を調
整することができる。
【0195】以上のように、この発明の実施の形態6に
従えば、書込時のベリファイ電圧印加期間を調整するよ
うにしているため、書込停止を生じさせるチャネル電流
量を調整することができ、応じてメモリセルのしきい値
電圧の設定値を調整することができる。
【0196】[実施の形態7]図31は、この発明の実
施の形態7に従う不揮発性半導体記憶装置の要部の構成
を示す図である。図31においては、1つの副ビット線
SBLに関する部分の構成のみを示す。図31におい
て、副ビット線SBLに、複数のメモリセルMC0〜M
Cmが接続される。これらのメモリセルMC0〜MCm
の各々は、pチャネル積層ゲートトランジスタで構成さ
れる。メモリセルMC0〜MCmのそれぞれのソース
は、ソース線SLに接続される。主ビット線MBLと副
ビット線SBLの間に、nチャネルMOSトランジスタ
で構成される選択ゲートトランジスタNSGが設けられ
る。この構成は、実質的に第1の実施の形態と同じ構成
であるが、この選択ゲートトランジスタNSGにゲート
へ与えられる電圧Vgは、実施の形態1と電圧レベルが
異なる。図32は、この発明の実施の形態7における書
込動作時における印加電圧配置を示す図である。図32
において、メモリセルMCのコントロールゲートへは、
たとえば+10Vの正の高電圧が印加され、基板領域は
接地電圧(0V)に設定され、ソース線SLは開放状態
とされる。主ビット線には、書込電圧として−7Vの電
圧が印加される。選択ゲートトランジスタNSGの制御
電圧Vgは、たとえば数百nAの定電流を駆動する電圧
レベル(たとえば−6V)に設定される。この電圧配置
において、選択ゲートトランジスタNSGは、nチャネ
ルMOSトランジスタであり、このソースに−7Vを受
け、ドレインが副ビット線に接続される。ゲート電圧V
gは、たとえば−6Vとそのソース電位よりも高くされ
ており、この選択ゲートトランジスタNSGは、次式で
示される電流を駆動する定電流源として作用する。
【0197】Id=β(Vgs−Vth)2 ここで、Vgsは、ゲート電圧Vgとそのソース電圧
(−7V)の差を示し、Vthは、選択ゲートトランジ
スタNSGのしきい値電圧を示す。メモリトランジスタ
MCには、リーク電流が流れる。このメモリセルのリー
ク電流が選択ゲートトランジスタNSGの供給する定電
流が等しくなった時点で電圧VSBLが安定化し、この
電圧VSBLで書込動作が行なわれる。
【0198】図33は、この図32に示す電圧配置にお
ける選択ゲートトランジスタNSGの充電電流およびメ
モリセルのリーク電流の関係を示す図である。図33に
おいて、横軸は、副ビット線の電圧VSBL(単位V)
を示し、縦軸に電流(単位A)を示す。選択ゲートトラ
ンジスタNSGは、そのゲート電圧Vgに従って、数百
nAの一定の電流を供給する。副ビット線電圧VSBL
が−7Vに近づくと、その駆動電流量が急激に低下す
る。一方、メモリセルのリーク電流は、副ビット線の電
圧VSBLの低下に従って増大する。
【0199】pチャネル積層ゲートトランジスタの場
合、メモリセルの書込時に生じるリーク電流は、ドレイ
ン領域で発生するバンド−バンド間トンネル電流であ
り、副ビット線電圧VSBLが0から約−6.5Vの間
で変化すると、このリーク電流は単純に図33に破線で
示すように増加する特性を維持している。したがって、
このメモリセルMCの書込時におけるリーク電流が選択
ゲートトランジスタNSGが供給する電流値と同じとな
る副ビット線電圧VSBLは、0ないし−6.5Vの間
のいずれかの電圧レベルとなる。この副ビット線電圧V
SBLで、メモリセルのリーク電流と選択ゲートトラン
ジスタNSGのチャネル電流が平衡状態となる。すなわ
ち、書込時におけるメモリセルのリーク電流が選択ゲー
トトランジスタが供給する電流(たとえば100nA)
と等しくなるように副ビット線電圧VSBLが0ないし
−6.5Vの間で自動的に移動し、書込動作時におい
て、常にメモリセルのリーク電流が一定値(たとえば1
00nA)となるように維持される。
【0200】ここで、pチャネル積層ゲートトランジス
タにおいて、書込電流としてフローティングゲート電極
に注入されるバンド−バンド間トンネル電流誘起ホット
エレクトロン電流は、メモリセルのドレイン・リーク電
流となるバンド−バンド間トンネル電流と直接の関係が
ある。なぜならば、バンド−バンド間トンネル現象によ
り発生した電子が、横方向電界によりチャネル方向に加
速され、この加速された電子の一部が高エネルギを有す
るホットエレクトロンとなってフローティングゲートに
注入されるためである。バンド−バンド間トンネル電流
の発生量が多いセルが存在する場合、そのセルのバンド
−バンド間トンネル電流誘起ホットエレクトロン注入電
流も多くなる。
【0201】一方において、書込時にビットごとベリフ
ァイを行なう必要性は、チップ内でメモリセルの書込特
性がばらつき、書込後のしきい値電圧がばらつくことに
原因がある。この書込特性のばらつきの原因には、以下
のようなものが挙げられる。
【0202】(1) トンネル絶縁膜厚ばらつき、 (2) カップリング比のばらつき;カップリング比
は、コントロールゲート、ドレイン領域、ソース領域、
N型ウェルにおける容量結合による電圧の伝達比を示
す。カップリング比が変われば、フローティングゲート
電位Vfgも同様にばらつく。
【0203】(3) 中性しきい値電圧のばらつき;消
去前および書込前のメモリセルのしきい値電圧のばらつ
きであり、出発点としてのしきい値電圧がばらつく。
【0204】(4) ドレインエッジ形状ばらつき:ド
レインエッジは、このドレイン電界に対する影響を与え
る。ドレインエッジの形状が急峻であれば、大きなドレ
イン電界が生成され、バンド−バンド間トンネル現象お
よびホットエレクトロンが生じやすくなる。
【0205】(5) ドレイン不純物分布のばらつき:
ドレイン領域における不純物濃度のばらつきは、ドレイ
ン空乏層の幅をばらつかせ、電子のチャネル方向への加
速電界をばらつかせて、ホットエレクトロンの発生量を
ばらつかせる。
【0206】トンネル絶縁膜の膜厚のばらつきがトンネ
ル電流に影響を及ぼすのは、この基板内(ドレイン領域
とトンネル絶縁膜)の界面領域における電界は、トンネ
ル絶縁膜の膜厚に反比例するためである。
【0207】また、上述のばらつき要因(1)ないし
(4)は、ドレイン・リーク電流となるバンド−バンド
間トンネル電流の大小を左右し、結果として、バンド−
バンド間トンネル電流誘起ホットエレクトロン注入電流
量をばらつかせる。一方、上記要因(5)のみは、空乏
層幅を決定し、生成された電子の横方向加速電界を決定
する要因であり、不純物イオン注入効率の大小に影響さ
れる。
【0208】したがって、ドレインリーク電流を一定に
することができることにより、上記要因(1)から
(4)による書込特性ばらつきを解消することが可能と
なる。すなわち、上記要因(5)以外の書込特性をばら
つかせる要因がなくなることになる。したがって、上述
のように、nチャネルMOSトランジスタで構成される
選択ゲートトランジスタを用いて定リーク電流書込手法
を行なえば、従来の書込方法で問題となる、書込後しき
い値電圧分布幅を大幅に狭くすることができ、ビットご
とベリファイの回数を大幅に減少させることが可能にな
る。
【0209】図34は、上記要因(1)から(4)のば
らつきにより、ドレインリーク電流(メモリセルのリー
ク電流)がばらついたときの定リーク電流書込手法を示
す。図34において、横軸に副ビット線の電圧VSBL
(書込電圧)を示し、縦軸に選択ゲートトランジスタか
らの充電電流およびメモリセルのリーク電流を示す。直
線IB1は、平均よりもバンド−バンド間トンネル電流
量の多いメモリセルのドレインリーク電流とドレイン電
圧(副ビット線の電圧VSBL)の関係を示し、直線I
B2は平均的なバンド−バンド間トンネル電流量を生じ
させるメモリセルのドレインリーク電流を示し、直線I
B3が、平均よりバンド−バンド間トンネル電流量が少
ないメモリセルのリーク電流(ドレインリーク電流)を
示す。この直線IB1〜IB3においても、選択ゲート
トランジスタから供給される一定の充電電流(100n
A、ないし数百nA)とドレインリーク電流とが等しく
なるように、それぞれのドレイン電圧、すなわち副ビッ
ト線の電圧VSBLが調整される。すなわち、直線IB
1〜IB3各々と選択ゲートトランジスタの供給する一
定の充電電流との交差部を動作点OP1、OP2および
OP3として書込が行なわれる。
【0210】したがって、メモリセルの書込特性が上記
要因(1)〜(4)によりばらついても、選択ゲートト
ランジスタNSGから与えられる一定の充電電流に従っ
てそれぞれのドレインリーク電流が決定されるように副
ビット線の電圧(メモリセルのドレイン電圧VSBL)
が調整されて、一定の速度で書込が行なわれる。したが
って、メモリセルの特性ばらつきにかかわらず、一定の
書込速度で書込動作が行なわれる。すなわち、書込の速
いセルおよび遅いセルが存在せず、したがって、書込後
のしきい値電圧Vthのばらつきを大幅に低減すること
ができる。
【0211】したがって、この書込時間は、ほぼ一定の
時間に設定することができ、ベリファイ動作はほとんど
不要となるが、代表的なメモリセルに対するベリファイ
動作のみを行なうことにより、メモリセルのしきい値電
圧が所定のしきい値電圧以上となっているか否かを判別
することができる。このベリファイ動作については、適
用用途に応じて適当に定められる。これにより、ベリフ
ァイ動作がほとんど不要となり、すなわちベリファイ回
数を大幅に低減することができ、高速書込を実現するこ
とができる。また、メモリセルの書込特性がすべて一定
であり、書込後のしきい値電圧のばらつきも大幅に低減
される。
【0212】図35は、書込動作時の各電圧の印加シー
ケンスを示す図である。以下、図35を参照して書込動
作について説明する。
【0213】時刻t0において、ソース線SLがフロー
ティング状態(Hi−Z状態;開放状態)とされ、時刻
t1において、メインビット線MBLおよび選択ゲート
トランジスタNSGのバックゲート(基板領域)へたと
えば−7Vの負電圧の書込電圧が印加される。選択ゲー
トトランジスタのゲート電圧Vgはこのときには、接地
電圧(0V)の電圧レベルであり、メインビット線MB
Lからの書込電圧が対応の副ビット線SBLに伝達され
る。
【0214】時刻t2において、選択副ビット線に対し
て設けられた選択ゲートトランジスタのゲート電圧Vg
が、たとえば−6Vの電圧レベルに設定される。これに
より、選択ゲートトランジスタが定電流源として動作
し、100nAないし数百nAの電流を流す。
【0215】次いで時刻t3において、選択ワード線の
電位が書込高電圧のたとえば+10Vの電圧レベルに設
定され、選択メモリセルにおいて、バンド−バンド間ト
ンネル電流により、フローティングゲートへの電子の注
入が行なわれる。このときメモリセルにおいてこの書込
のためにリーク電流が流れるが、このドレインリーク電
流は、選択ゲートトランジスタNSGにより供給される
一定の電流レベルに制限され、この副ビット線SBL上
の電圧VSBLが調整される。この調整された副ビット
線上の電圧レベルに従って、選択メモリセルにおいて、
同じ速度で書込が行なわれる。
【0216】所定の時間が経過すると、時刻t4におい
て、ワード線が非選択状態とされ、次いで時刻t5にお
いて、すべての電圧が初期状態に復帰する。またソース
線SLもフローティング状態から接地電圧レベルに復帰
する。
【0217】メモリセルの書込速度は同じであり、この
書込完了後、ベリファイ動作が代表的なメモリセルに対
してのみ行なわれてもよく、また全く行なわれなくても
よい。また、書込パルス幅(選択ワード線が選択状態に
ある期間)を従来より長くし、ベリファイ回数が低減さ
れてもよい。
【0218】この図35に示す書込動作のための制御回
路は、全体構成としては、図11に示す回路構成を利用
することができる。この図11の書込電圧発生回路60
からの書込電圧を所定の時間幅を有する書込パルスとし
て発生すればよく、ベリファイ用負電圧を発生する必要
がないだけである。
【0219】[変更例1]図36は、この発明の実施の
形態7に従う不揮発性半導体記憶装置の変更例1の要部
の構成を概略的に示す図である。この図36に示す構成
においては、複数ビット並列書込が行なわれる。図36
において、この不揮発性半導体記憶装置は、pチャネル
積層ゲートトランジスタで構成するメモリセルが行列状
に配列されるメモリセルアレイ200を含む。図36に
おいては、1行のメモリセルMC0〜MCnを代表的に
示す。
【0220】メモリセルMC0〜MCnのコントロール
ゲートには、ワード線WLが接続され、このワード線W
L上には、図示しないXデコーダからのワード線選択信
号が伝達される。メモリセルMC0〜MCnのソースは
共通にソース線SLに接続される。メモリセルMC0〜
MCnそれぞれに対応して、副ビット線SBL0〜SB
Lnが配置される。
【0221】これらの副ビット線SBL0〜SBLnに
対応して、主ビット線MBL0〜MBLnが配置され
る。主ビット線MBL0〜MBLnと選択副ビット線と
を接続するために、選択ゲート202が設けられる。選
択ゲート202は、副ビット線SBL0〜SBLnと主
ビット線MBL0〜MBLnそれぞれの間に配置される
選択ゲートトランジスタNSG0〜NSGnを含む。こ
れらの選択ゲートトランジスタNSG0〜NSGnのゲ
ートへは、共通に選択ゲート選択線SGLが接続され
る。この選択ゲート選択線SGL上に制御電圧Vgが印
加される。メモリアレイ200および選択ゲート202
のバックゲート(基板領域)へは、それぞれ基板電位
(ウェル電位)VsbmおよびVsbsがそれぞれ与え
られる。これらは、図示しないウェル電位発生回路から
与えられる(図11参照)。
【0222】不揮発性半導体記憶装置は、さらに、主ビ
ット線MBL0〜MBLnそれぞれに対応して設けられ
るラッチ回路204−0〜204−nと、主ビット線M
BL0〜MBLnとラッチ回路204−0〜204−n
の間に設けられる書込ゲート206を含む。ラッチ回路
204−0〜204−nは、電源電圧VcおよびVsを
両動作電源電圧として動作し、与えられたデータをラッ
チする。この電源電圧VcおよびVsは、書込データを
ラッチするときには、電源電圧Vccおよび接地電圧G
NDレベルとされ、書込動作時においては、接地電圧お
よび負電圧レベルとされる。書込ゲート206は、書込
動作時、制御信号TGに応答して導通し、主ビット線M
BL0〜MBLnとラッチ回路204−0〜204−n
とを接続する。この書込ゲート206は、主ビット線M
BL0〜MBLnそれぞれに対応して設けられるたとえ
ばCMOSトランスミッションゲートを備える。この制
御信号TGも、書込データのラッチ動作時およびメモリ
セルへの書込動作時にその電圧レベルが調整される。
【0223】不揮発性半導体記憶装置は、さらに、図示
しないYデコーダからの列選択信号Yに従って、アドレ
ス指定された列(主ビット線)を書込回路/センスアン
プ208へ接続するYゲート210を含む。次に動作に
ついて簡単に説明する。
【0224】書込動作時においては、書込回路/センス
アンプ208において書込回路が活性化され、外部から
与えられる書込データに応じた書込データが生成され
る。Yゲート210が図示しないYデコーダからの列選
択信号に従ってこの書込回路/センスアンプ208の書
込回路から与えられる書込データを対応の主ビット線上
に伝達する。書込ゲート206は書込動作時、制御信号
TGに従って導通状態とされており、この選択された主
ビット線に対応するラッチ回路(204−0〜204−
nのいずれか)が与えられた書込データをラッチする。
このとき、電源電圧VcおよびVsは、書込データと同
じ電圧レベルの電源電圧Vccおよび接地電圧GNDレ
ベルである。
【0225】Yデコーダからの列選択信号に従ってYゲ
ート210が順次主ビット線を選択状態とし、ラッチ回
路に書込データをラッチする。必要な書込データがすべ
てラッチ回路(204−0〜204−n)にラッチされ
ると、Yゲート210が非活性状態とされる。これによ
り、主ビット線MBL0〜MBLnは、書込回路/セン
スアンプ208から分離される。次いで、ラッチ回路2
04−0〜204−nの電源電圧VcおよびVsが、接
地電圧および負電圧レベルとされ、書込用負電圧がラッ
チ回路204−0〜204−nのラッチデータに応じて
対応の主ビット線MBL0〜MBLnへ伝達される。
【0226】選択ゲート選択線SGL上の制御電圧Vg
は接地電圧レベルであり、副ビット線SBL0〜SBL
nには、ラッチ回路204−0〜204−nからのラッ
チデータに応じて書込電圧が伝達される。このとき、ま
た、、ウェル電位Vsbnが接地電圧レベルとされ、ウ
ェル電位Vsbsおよび制御電圧Vgがそれぞれ所定の
負電圧レベルとされる。この状態で、ワード線WL上に
高電圧が印加される。これにより、ワード線WLに接続
されるメモリセルMC0〜MCnのうち、書込が必要と
されるメモリセルに対し、一定の書込速度(一定のメモ
リセルドレインリーク電流)で書込が行なわれる。
【0227】1つのメモリセルにおいて、消費される電
流は100nA程度である。負電圧発生回路は、オンチ
ップの場合には、1mA程度の電流駆動力を備えてい
る。したがって、1mA/100nA=104 より、1
行のメモリセルすべてに対し同時に書込を行なっても、
余裕をもって書込時のメモリセルドレインリーク電流を
供給することができ、高速書込が実現される。
【0228】なお、この図36に示す不揮発性半導体記
憶装置においても、全体構成はブロックレベルで図11
に示す構成と同じである。図11の書込/消去制御回路
50の制御の下に、書込動作に必要とされる電圧および
制御信号が発生されればよい。
【0229】なお、この1行のメモリセルに対し同時に
書込を行なう並列書込の構成は、先の実施の形態1など
においても当然適用可能である。
【0230】[変更例2]図37は、この発明の実施の
形態7に従う不揮発性半導体記憶装置の変更例2の構成
を示す図である。図37においては、1つの副ビット線
に関連する部分の構成のみを示す。図37において、副
ビット線SBLに、nチャネル積層ゲートトランジスタ
で構成されるメモリセルMC0〜MCmが接続される。
メモリセルMC0〜MCnのコントロールゲートは、そ
れぞれ、ワード線WL0…WLmが接続される。メモリ
セルMC0〜MCnのソースは、ソース線SLに共通に
接続される。
【0231】副ビット線SBLと主ビット線MBLの間
に、pチャネルMOSトランジスタで構成される選択ゲ
ートトランジスタPSGが配置される。この選択ゲート
トランジスタPSGの制御電極へ、制御電圧Vgpが与
えられる。pチャネルMOSトランジスタも、nチャネ
ルMOSトランジスタと同様、図33に示すような飽和
特性を備える(ただし、pチャネルMOSトランジスタ
の場合、印加される電圧は正の電圧である)。したがっ
て、このpチャネルMOSトランジスタで構成される選
択ゲートトランジスタPSGを定電流源として動作させ
ることにより、nチャネル積層ゲートトランジスタで構
成されるメモリセルMCの書込速度を一定とすることが
できる。
【0232】図38は、この変更例2における電圧印加
態様が示す図である。図38に示すように、書込時にお
いては、メモリセルMCのコントロールゲートへはたと
えば−10V程度の負電圧が印加され、その基板領域
(ウェル)へは、接地電圧(0V)が印加される。ソー
ス線SLは開放状態とされる。主ビット線MBLへは、
たとえば7V程度の正電圧が印加され、また選択ゲート
トランジスタPSGの基板領域(ウェル)へも、この主
ビット線MBL上の電位と同じ電圧レベルの+7V程度
の正電圧が印加される。選択ゲートトランジスタPSG
のゲートへは、たとえば+6V程度の電圧が印加され
る。副ビット線SBL上の電圧VSBLは、この選択ゲ
ートトランジスタPSGが供給する定電流と、メモリセ
ルMCのドレインリーク電流に応じて両者が等しくなる
ような電圧レベルに自動的に調整される。選択ゲートト
ランジスタPSGの供給する一定の大きさの充電電流と
等しいドレインリーク電流により、メモリセルMCにお
いて書込動作(しきい値電圧を小さくする)動作が行な
われる。
【0233】したがってメモリセルMCに、nチャネル
積層ゲートトランジスタを用いる構成においても、選択
ゲートトランジスタとしてpチャネルMOSトランジス
タを用い、このpチャネルMOSトランジスタを定電流
源として動作させることにより、メモリセルMCの書込
特性を等しくすることができ、ベリファイ回数の大幅な
低減またはベリファイ動作が不要とされる。書込動作は
同じ速度で進むため、書込時間が一定であれば、書込後
のしきい値電圧のばらつきを大幅に抑制することがで
き、書込後Vth分布幅を狭くすることができ、低電源
電圧で動作する不揮発性半導体記憶装置を実現すること
ができる。
【0234】[変更例3]図39は、この発明の実施の
形態7の変更例3の構成を示す図である。図39におい
ては、1ビット単位での書込が行なわれる不揮発性半導
体記憶装置の要部の構成が示される。図39において、
主ビット線MBLに並列に、選択ゲートトランジスタS
SG0〜SSG2…を介して副ビット線SBL0〜SB
L2…が接続される。副ビット線SBL0〜SBL2…
それぞれには、pチャネル積層ゲートトランジスタで構
成されるメモリセルMCpが所定数ずつ接続される。こ
れらのメモリセルMCpのソースは共通にソース線SL
に接続される。メモリセルMCpの行それぞれに対応し
てワード線WL0〜WLmが配設され、これらのワード
線WL0〜WLmの各々は、対応の行のメモリセルMC
pのコントロールゲートに接続される。選択ゲートトラ
ンジスタSSG0〜SSG2は、それぞれpチャネルM
OSトランジスタで構成され、それぞれのゲートに、副
ビット線選択信号SGL0〜SGL2が与えられる。
【0235】書込回路220と主ビット線MBLの間
に、書込動作時定電流源として作用する書込ゲート22
2が設けられる。この書込ゲート222は、nチャネル
MOSトランジスタNSGを含む。この書込ゲートトラ
ンジスタNSGは、Yデコーダからの列選択信号に応答
して導通するYゲートトランジスタであってもよく、ま
たYゲートトランジスタと別に設けられるトランジスタ
であってもよい。この書込ゲートトランジスタNSGの
ゲートへは制御電圧Vgが与えられる。
【0236】書込動作時においては、副ビット線選択信
号SGL0〜SGL2…のいずれかが活性状態の−8〜
−10V程度の電圧レベルにされ、残りの副ビット線選
択信号は、非活性状態のたとえば接地電圧レベルとされ
る。したがって選択副ビット線に対応して設けられる副
ビット線選択ゲートトランジスタのみが導通し、残りの
選択ゲートトランジスタは非導通状態とされる。書込ゲ
ートトランジスタNSGは、書込回路220から−7V
程度の書込負電圧が与えられ、かつその基板領域へも、
この書込負電圧と同じ電圧レベルの負電圧が印加され
る。制御電圧Vgは、この書込ゲートトランジスタNS
Gを定電流源として動作させるために、たとえば−6V
程度の電圧レベルに設定される。
【0237】この図39に示すような構成においても、
選択副ビット線に流れる電流を書込ゲートトランジスタ
を用いて一定に保持することにより、選択メモリセルの
ドレインリーク電流を一定とすることができ、一定の速
度で書込を行なうことができる。
【0238】[変更例4]図40は、この発明の実施の
形態7に従う不揮発性半導体記憶装置の変更例4の構成
を示す図である。この図40に示す不揮発性半導体記憶
装置は、図39に示す不揮発性半導体記憶装置と、以下
の点で異なっている。すなわち、メモリセルMCnが、
nチャネル積層ゲートトランジスタで構成され、また副
ビット線選択ゲートトランジスタSSGもnチャネルM
OSトランジスタで構成される。主ビット線MBLと書
込回路224の間に、書込時定電流源として作用する書
込ゲート226が設けられる。この書込ゲート226
は、そのゲートに書込時制御電圧Vgpを受けるpチャ
ネルMOSトランジスタで構成される書込ゲートトラン
ジスタPSGを含む。この書込ゲート226は、主ビッ
ト線を選択するためのYゲートであってもよく、したが
ってこの書込ゲートトランジスタPSGは、Yゲートト
ランジスタであってもよく、また、このYゲートと別に
書込回路とYゲートの間に設けられてもよい。
【0239】この図40に示す構成においては、図39
に示す構成とトランジスタのチャネルの導電型式がすべ
て反対とされている。したがって書込時の印加電圧もこ
の極性が異なるが、その動作は図39に示す不揮発性半
導体記憶装置のそれと同じである。選択副ビット線に対
して設けられる選択ゲートトランジスタのみがオン状態
とされ、非選択副ビット線に対して設けられた選択ゲー
トトランジスタはオフ状態とされる。書込ゲートトラン
ジスタPSGへは、書込回路224から書込時たとえば
+7V程度の書込電圧が伝達され、そのゲートへは、制
御電圧Vgpとして、たとえば+6V程度の電圧が印加
される。この図40に示すように、nチャネル積層ゲー
トトランジスタをメモリセルとして利用する構成におい
ても変更例2と同様の効果を得ることができる。
【0240】なお、この図39および図40に示す不揮
発性半導体記憶装置の全体の構成としては、たとえば図
11の構成を利用することができる。図11に示す構成
において書込回路53とYゲートYG1,YG0の間
に、書込ゲートトランジスタNSGまたはPSGが配置
されればよい。またこれに代えて、Yデコーダ57が、
選択状態の列選択信号の電圧レベルを調整するように変
更されてもよい。この場合には、Yゲートトランジスタ
が定電流源として作用する。
【0241】[変更例5]図41は、この発明の実施の
形態7の変更例5の構成を示す図である。図41におい
て、この不揮発性半導体記憶装置は、NOR型フラッシ
ュメモリの構成を備える。メモリセルMCpは、pチャ
ネル積層ゲートトランジスタで構成され、メモリセルM
Cpが、行列状に配置される。メモリセルMCpの各列
に対応してビット線が配置され、メモリセルの各行に対
応してワード線が配置される。図41においては、ビッ
ト線BL0,BL1およびBL2、およびワード線WL
0〜WLmを示す。メモリセルの各行に対応してソース
線S0、S1およびS2が配置され、これらは図示しな
いソースラインスイッチ回路に接続される。
【0242】ビット線BL0〜BL2…と内部データ線
230の間に、図示しないYデコーダからの列選択信号
Y0〜Y2,…をゲートに受けるpチャネルMOSトラ
ンジスタで構成されるYゲートトランジスタYG0〜Y
G2,…が配置される。さらに、内部データ線230と
書込回路232の間に、書込動作時、定電流源として動
作する書込ゲート234が配置される。この書込ゲート
234は、そのゲートに制御電圧Vgを受けるnチャネ
ルMOSトランジスタで構成される書込ゲートトランジ
スタNSGを含む。書込動作時においては、この制御電
圧Vgおよびその基板領域の電位(ウェル電位)が図示
しない書込制御回路の制御の下に調整される。
【0243】この図41に示すNOR型フラッシュメモ
リの構成においては、書込時、YゲートトランジスタY
G0〜YG2,…のうちアドレス指定されたビット線に
対応するYゲートトランジスタのみがオン状態となり、
残りのYゲートトランジスタがオフ状態とされる。書込
回路232からのたとえば−7V程度の書込負電圧が書
込ゲート234へ与えられ、書込ゲートトランジスタN
SGおよび選択Yゲートトランジスタを介して選択され
たビット線上に書込電圧が伝達される。選択ワード線の
電位がたとえば+10Vの高電圧とされる。この状態に
おいて、YゲートトランジスタYG0〜YG2,…の電
圧レベルは書込動作中変化しない。制御電圧Vgが、書
込時、たとえば−6V程度の電圧レベルとされ、この書
込ゲートトランジスタNSGが、定電流源として動作
し、書込時の選択メモリセルにおけるドレインリーク電
流を一定に保持する。したがって、このようなNOR型
フラッシュメモリにおいても、メモリセルの電気的特性
がばらついても、一定の書込速度で書込を行なうことが
でき、応じて書込後Vth分布の幅を狭くすることがで
きる。
【0244】[変更例6]図42は、この発明の実施の
形態7の変更例6の要部の構成を示す図である。この図
42に示す不揮発性半導体記憶装置は、図41に示す構
成と同様、NOR型フラッシュメモリの構成を備える。
この図42に示すNOR型フラッシュメモリは、図41
に示すNOR型フラッシュメモリと、トランジスタのチ
ャネルの導電型が異なっており、したがって印加される
電圧極性も異なる。すなわち、図42に示すNOR型フ
ラッシュメモリは、メモリセルMCnが、nチャネル積
層ゲートトランジスタで構成され、Yゲートトランジス
タも、同様nチャネルMOSトランジスタで構成され
る。内部データ線230と書込回路232の間の書込ゲ
ート234は、pチャネルMOSトランジスタPSGを
含む。書込時、このpチャネルMOSトランジスタで構
成される書込ゲートトランジスタPSGを定電流源とし
て動作させる。この図42に示すNOR型フラッシュメ
モリは、図41に示す構成と、印加される電圧極性が逆
となるだけであり、図41に示すNOR型フラッシュメ
モリと同様の動作が行なわれ、同様の作用効果が生じ
る。
【0245】選択列に対応するビット線に接続するYゲ
ートトランジスタへは、たとえば+10V程度の活性状
態の電圧が与えられ、非選択状態のビット線に対応する
Yゲートトランジスタへは、接地電圧レベルの列選択信
号が与えられる。書込ゲートトランジスタPSGのゲー
トへは、たとえば+6V程度の電圧が印加され、書込回
路232から+7V程度の書込電圧が印加される。これ
により、選択ビット線においてのみ定電流が供給され、
選択メモリセルがこの定電流に従って書込動作を行な
う。この図41および図42に示す不揮発性半導体記憶
装置は、ブロックレベルでは、図19に示すNOR型フ
ラッシュメモリの構成を利用することができる。図11
に示す構成とは、選択ゲートトランジスタのゲート電位
および書込時ベリファイのパルス電圧が印加されない点
が異なるだけであり、書込動作が所定時間持続的に行な
われる。
【0246】また、この図41および図42に示す構成
においては、書込ゲートがYゲートと別に設けられてい
る。しかしながら、Yデコーダが、レベル変換回路を備
える場合、このレベル変換回路の両動作電源電圧を、書
込時にたとえば−6Vおよび−10Vまたは接地電圧お
よび+6Vに設定すれば、このYゲートトランジスタを
定電流源の書込ゲートトランジスタとして利用すること
ができる。
【0247】以上のように、この発明の実施の形態7に
従えば、書込動作時、選択メモリセルが接続する列線
(副ビット線またはビット線)に一定電流が流れるよう
に構成したため、メモリセルの書込時のドレインリーク
電流を一定とすることができ、各メモリセルにおける書
込速度を同一とすることができ、ベリファイ回数を大幅
に低減することができかつ書込後しきい値分布の幅を狭
くすることができる。
【0248】[実施の形態8]図43は、この発明の実
施の形態8の書込時の動作を説明するための図である。
【0249】図43を参照して、まず、書込前に消去動
作を行ない、書込を受ける領域(全ビットまたはセレク
タ内の全ビット)を消去状態にし、そのしきい値電圧の
絶対値を大きくする。消去動作においては、ビットごと
ベリファイ動作は行なわれない。したがって、しきい値
電圧VT1を中心として、ある幅の範囲にしきい値電圧
が分布する。
【0250】次いで、この書込前消去を行なった後、先
の実施の形態1において説明したように、ビットごとベ
リファイ高速書込動作により、書戻しを行なう。このビ
ットごとベリファイ高速書込動作においては、ベリファ
イ時のベリファイ電圧の絶対値を実際の書込時よりも大
きくする。書込前消去において広く分布していたしきい
値電圧が、書戻し動作により、しきい値電圧VT2を中
心としてごく狭い範囲内に分布する。これにより、書込
前の初期しきい値電圧をほぼ同じとすることができる。
この書戻しを行なった後、書込を行なうべきメモリセル
に対し、一定リーク電流方式により、書込を行なう。初
期しきい値電圧がメモリセルに対しほぼ同じであり、メ
モリセルに対し同じ速度で書込が行なわれるため、書込
後のしきい値電圧Vthは、しきい値電圧VT3を中心
とした極めて狭い領域内に分布する。このしきい値電圧
VT2およびVT3の間に、読出時に印加される読出電
圧Vrが存在する。
【0251】フラッシュメモリにおいて、消去時間は通
常1msec以上である。消去動作後に、このフラッシ
ュメモリの前述の高速書込手法によるビットごとベリフ
ァイ書戻しを行なっても、しきい値電圧のシフト量は小
さく、極めて短い時間(書込時間は、通常4μsecで
あり、それ以上短い時間)であり、ほぼ、この書込時間
に比べて無視することができる程度の時間であり、消去
時間の増加を無視することができる。したがって、消去
時間の増加をもたらすことなく、書込前の初期しきい値
電圧をほぼ一定の値にすることはできる。その後、一定
のリーク電流書込を行なうことにより、書込後のしきい
値電圧を正確に、所望のしきい値電圧近傍の極めて狭い
範囲領域内に分布させることができる。
【0252】以上のように、この発明の実施の形態8に
従えば、書込前消去を行なった後、ビットごとベリファ
イ高速書込を行なって、初期しきい値電圧をほぼ一定な
値とするように構成しているため、一定リーク電流書込
を行なった場合、確実に書込後しきい値電圧分布を狭く
することができる。
【0253】
【発明の効果】請求項1に係る発明に従えば、選択メモ
リセルのしきい値電圧の絶対値を小さくする特定動作モ
ード時に、この選択メモリセルが接続する列線へ所定の
バイアス電圧を伝達する際、このバイアス電圧の伝達す
る際の電流供給力は、選択メモリセルがそのしきい値の
電圧が所定の絶対値より小さくされたときの電流駆動力
よりも小さくするように構成しているため、この特定動
作モード時、選択メモリセルのしきい値電圧が所定の絶
対値よりも小さくなると、バイアス電圧が変化し、選択
メモリセルのしきい値電圧の絶対値を小さくする特定動
作を終了させ、これにより、選択メモリセルのしきい値
電圧のばらつきを抑制することができる。
【0254】請求項2に係る発明に従えば、このバイア
ス電圧伝達手段を、各列線に対応して設けられる複数の
選択ゲートトランジスタと、この選択ゲートトランジス
タのうち選択メモリセルが接続する列線に対して設けら
れた選択ゲートトランジスタの制御電極および基板領域
それぞれへ所定の電圧を印加する手段とで構成し、この
選択列に対応する選択ゲートトランジスタの制御電極電
圧とバイアス電圧の差の絶対値を小さくしたため、この
選択ゲートトランジスタの電流駆動力を確実に小さくす
ることができる。
【0255】請求項3に係る発明に従えば、選択ゲート
トランジスタを、メモリセルを構成する積層ゲートトラ
ンジスタのチャネル導電型と異なる導電型のトランジス
タで構成したため、この選択ゲートトランジスタのバイ
アス電圧伝達特性を損なうことなく、その電流駆動力を
小さくすることができる。
【0256】請求項4に係る発明に従えば、各列線に
は、対応の列のメモリセルがすべて接続されており、通
常のフラッシュメモリにおいても特定動作を確実に停止
させて、しきい値電圧のばらつきを抑制することができ
る。
【0257】請求項5に係る発明に従えば、メモリセル
列は、それぞれが複数のメモリセルを含む複数のグルー
プに分割し、各列線を各グループに対応して配置し、こ
れらの各列線は、対応の列のグループに共通に配置され
た主列線に接続するように構成し、この列線と主列線と
の間の選択ゲートトランジスタの電位を調整しており、
いわゆるDINOR型フラッシュメモリにおいても確実
に特定動作モード後のしきい値電圧の分布の幅を狭くす
ることができる。
【0258】請求項6に係る発明に従えば、バイアス電
圧伝達手段は、各列に共通に設けられる絶縁ゲート型電
界効果トランジスタで構成されるバイアス書込ゲート
と、バイアス書込ゲートと各列の間に設けられ、列選択
信号に応答して導通する列選択ゲートと、このバイアス
書込ゲートの制御電極および基板領域へそれぞれバイア
ス電圧より絶対値の小さな電圧およびバイアス電圧と同
じ大きさの電圧を印加するように構成したため、バイア
ス書込ゲートにおいて、基板領域の順方向にバイアスさ
れることなく確実にこの電流供給力は小さくして所望の
バイアス電圧を選択列へ伝達することができる。
【0259】請求項7に係る発明に従えば、バイアス書
込ゲートとメモリセルの積層ゲートトランジスタとを互
いに異なるチャネル導電型のトランジスタで形成してい
るため、確実にこのバイアス書込ゲートのバイアス電圧
伝達特性を損なうことなく必要とされるバイアス電圧を
この制限された電流供給力により選択列線へ伝達するこ
とができる。
【0260】請求項8に係る発明に従えば、行駆動手段
は、選択行線上へ、互いに極性の異なる電圧を繰返し所
定の時間幅をもって選択行線へ伝達しているため、特定
動作モード時、このしきい値電圧が所望のレベルに到達
したか否かを自動的に判別することができ、特定動作モ
ードにおいて、しきい値電圧が所望の値に伝達したか否
かを専用の回路を用いることなく識別することができ、
高速でこの特定動作モードを実行することができる。
【0261】請求項9に係る発明に従えば、ベリファイ
用電圧パルスの幅および振幅の少なくとも一方を調整可
能としており、到達しきい値電圧の設定値を調整でき
る。
【0262】請求項10に係る発明に従えば、書込時ソ
ース線のバイアス電圧の振幅を調整可能としており、し
きい値電圧の設定値を調整できる。
【0263】請求項11に係る発明に従えば、メモリセ
ルのしきい値電圧の絶対値を小さくする特定動作モード
時に、選択列線へ常時一定の電流を供給するように構成
したため、メモリセルの特定動作を一定の速度で行なわ
せることができる。
【0264】請求項12に係る発明に従えば、この電流
供給手段を、メモリセルのトランジスタと異なるチャネ
ル導電型式にする絶縁ゲート型電界効果トランジスタで
構成したため、容易にこの選択列線の電位にかかわら
ず、一定電流を供給する定電流源を実現することができ
る。
【0265】請求項13に係る発明に従えば、一定電流
供給手段をメモリセルと異なる導電型式の絶縁ゲート型
電界効果トランジスタで構成し、この供給手段と列線と
の間に、各列対応に選択信号に応答して導通する選択ゲ
ートトランジスタを設けたため、NOR型フラッシュメ
モリにおいても、確実に選択列線へ一定電流を常時供給
することができる。
【0266】請求項14に係る発明に従えば、ドレイン
は対応の列線に結合されかつソースに所定電位を受けて
飽和領域で動作する絶縁ゲート型電界効果トランジスタ
でこの定電流供給手段を構成したので、容易に簡便な回
路構成で、常時選択列線へ一定電流を供給することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に従う不揮発性半導
体記憶装置と従来の不揮発性半導体記憶装置との比較を
説明するための図である。
【図2】 図1に示す従来の不揮発性半導体記憶装置に
おける問題点を説明するための図である。
【図3】 この発明の実施の形態1に従う不揮発性半導
体記憶装置の要部の構成を概略的に示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態1における不揮発性半
導体記憶装置における書込動作時の印加電圧配置を示す
図である。
【図5】 図4に示す電圧配置における副ビット線電圧
と充電電流およびメモリセルリーク電流の関係を示す図
である。
【図6】 この発明の実施の形態1における不揮発性半
導体記憶装置における書込動作抑制を説明するための図
である。
【図7】 この発明の実施の形態1における不揮発性半
導体記憶装置の書込時の動作を示す波形図である。
【図8】 この発明の実施の形態1における書込時間と
しきい値電圧、フローティングゲート電圧、チャネル電
流および副ビット線電圧の関係をシミュレーションによ
り求めた結果を示す図である。
【図9】 この発明の実施の形態1におけるメモリセル
のしきい値電圧の書込時間依存性を実験により求めた結
果を示す図である。
【図10】 この発明の実施の形態1における不揮発性
半導体記憶装置の1つの副ビット線に関連する部分の断
面構造を概略的に示す図である。
【図11】 この発明の実施の形態1における不揮発性
半導体記憶装置の全体の構成を概略的に示す図である。
【図12】 図11に示すXデコーダの構成を概略的に
示す図である。
【図13】 図11に示す書込電圧発生回路の構成を概
略的に示す図である。
【図14】 図11に示す書込電圧発生回路の構成を概
略的に示す図である。
【図15】 この発明の実施の形態1における読出電圧
/ベリファイ電圧発生部の構成を概略的に示す図であ
る。
【図16】 この発明の実施の形態2に従う不揮発性半
導体記憶装置の要部の構成を概略的に示す図である。
【図17】 図16に示す不揮発性半導体記憶装置の書
込動作時の電圧配置を示す図である。
【図18】 この発明の実施の形態2における書込動作
時の印加電圧波形を示す図である。
【図19】 この発明の実施の形態3の構成を概略的に
示す図である。
【図20】 この発明の実施の形態3の変更例1の要部
の構成を概略的に示す図である。
【図21】 この発明の実施の形態3の変更例2の要部
の構成を概略的に示す図である。
【図22】 この発明の実施の形態3の変更例3の全体
の構成を概略的に示す図である。
【図23】 この発明の実施の形態4のメモリセルの書
込時の電圧配置を示す図である。
【図24】 図23に示す電圧配置におけるゲート−ソ
ース間電圧とチャネル電流との関係を示す図である。
【図25】 この発明の実施の形態4に従う不揮発性半
導体記憶装置の要部の構成を概略的に示す図である。
【図26】 この発明の実施の形態5に従う不揮発性半
導体記憶装置の要部の構成を概略的に示す図である。
【図27】 この発明の実施の形態6に従う不揮発性半
導体記憶装置の動作原理を説明するための図である。
【図28】 この発明の実施の形態6のベリファイ電圧
印加時間と副ビット線電圧との関係を示す図である。
【図29】 この発明の実施の形態6の要部の構成を概
略的に示す図である。
【図30】 この発明の実施の形態6の変更例の構成を
概略的に示す図である。
【図31】 この発明の実施の形態7の不揮発性半導体
記憶装置の要部の構成を概略的に示す図である。
【図32】 この発明の実施の形態7の書込動作時にお
ける選択ビット線の電圧配置を示す図である。
【図33】 この発明の実施の形態7の動作原理を説明
するための図である。
【図34】 この発明の実施の形態7における書込動作
時における副ビット線電圧の自動調整の動作原理を説明
するための図である。
【図35】 この発明の実施の形態7の書込動作時にお
ける各電圧波形を示す図である。
【図36】 この発明の実施の形態7の変更例1の構成
を概略的に示す図である。
【図37】 この発明の実施の形態7の変更例2の要部
の構成を概略的に示す図である。
【図38】 図37に示す構成における電圧配置を示す
図である。
【図39】 この発明の実施の形態7の変更例3の要部
の構成を概略的に示す図である。
【図40】 この発明の実施の形態7の変更例4の要部
の構成を概略的に示す図である。
【図41】 この発明の実施の形態7の変更例5の要部
の構成を概略的に示す図である。
【図42】 この発明の実施の形態7の変更例6の要部
の構成を概略的に示す図である。
【図43】 この発明の実施の形態8の動作を説明する
ための図である。
【図44】 従来の一括消去型EPROMのセルを示す
図である。
【図45】 従来の不揮発性半導体記憶装置のメモリセ
ルの断面構造および書込動作を説明するための図であ
る。
【図46】 従来の不揮発性半導体記憶装置のメモリセ
ルの消去動作を説明するための図である。
【図47】 従来のDINOR型フラッシュメモリセル
の断面構造および書込動作を表わす図である。
【図48】 従来のDINOR型フラッシュメモリセル
の消去動作を説明するための図である。
【図49】 従来のPMOS型フラッシュメモリセルの
断面構造および書込動作を説明するための図である。
【図50】 バンド−バンド間トンネル現象を説明する
ための図である。
【図51】 従来のPMOS型フラッシュメモリセルの
消去動作を説明するための図である。
【図52】 従来のPMOS型フラッシュメモリセルの
書込時間としきい値電圧の関係を示す図である。
【図53】 従来のPMOS型フラッシュメモリセルの
消去時間としきい値電圧の関係を示す図である。
【図54】 従来のDINOR型フラッシュメモリセル
の要部の構成を概略的に示す図である。
【図55】 フラッシュメモリセルにおける書込後のし
きい値電圧の分布の一例を示す図である。
【符号の説明】
MC 積層ゲート型メモリセル、SBL 副ビット線、
NBL 主ビット線、SG 選択ゲートトランジスタ、
NSG nチャネルMOSトランジスタ型選択ゲートト
ランジスタ、PSG pチャネル型選択ゲートトランジ
スタ、M00〜M13 pチャネル型積層ゲートトラン
ジスタで構成されるメモリセル、SB01,SB02,
SB11,SB12 副ビット線、MB0,MB1 主
ビット線、53 書込回路、54,55 負電圧発生回
路、57 Yデコーダ、59 Xデコーダ、60 書込
データ発生回路、61a,61b ウェル電位発生回
路、71 メモリセルアレイ、71a メモリセルアレ
イウェル基板領域、71b選択ゲートトランジスタ基板
領域、MC0〜MCm 積層ゲート型トランジスタ型メ
モリセル、Q11〜Qij メモリセル、103 Yゲ
ート、120a 書込ゲートトランジスタ、121 書
込ゲート制御回路、WL0〜WLm ワード線、SL
ソース線、BL0〜BL2 ビット線、120b pチ
ャネルMOSトランジスタからなる書込ゲートトランジ
スタ、150 ベリファイ電圧発生回路、150a 負
電圧発生回路、150b レベル調整回路、60a 負
電圧発生回路、160b レベル調整回路、170a
ベリファイ電圧発生回路、170b ベリファイ電圧印
加回路、170c パルス幅調整回路、180a 書込
指示信号発生部、180b 非活性期間調整部、200
メモリセルアレイ、202 選択ゲート、204−0
〜204−n ラッチ回路、206 書込ゲート、20
8 書込/センスアンプ、210 Yゲート、220
書込回路、222書込ゲート、SSG1〜SSG2 副
ビット線選択ゲートトランジスタ、YG0〜YG2 Y
ゲートトランジスタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/792

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 行列状に配列され、各々が情報を記憶す
    る複数のメモリセルを備え、前記メモリセルの各々は、
    電荷を蓄積するためのフローティングゲートと、前記フ
    ローティングゲート上に絶縁膜を介して形成されるコン
    トロールゲートとを有する積層ゲートトランジスタを備
    え、 各前記列に対応して配置され、各々に対応の列の所定数
    のメモリセルが接続される複数の列線、 各前記行に対応して配置され、各々に対応の行のメモリ
    セルのコントロールゲートが接続する複数の行線、およ
    び前記複数のメモリセルの選択メモリセルのしきい値電
    圧の絶対値を小さくする特定動作モード時、前記選択メ
    モリセルが接続する列線へ所定のバイアス電圧を伝達す
    るバイアス電圧伝達手段を備え、前記バイアス電圧伝達
    手段の電流供給力は、前記特定動作モード時前記選択メ
    モリセルのしきい値電圧が所定の絶対値以下となったと
    きの電流駆動力よりも小さくされ、さらに前記複数の行
    線のうち前記選択メモリセルが接続する行線へ所定電位
    を印加する行選択手段を備える、不揮発性半導体記憶装
    置。
  2. 【請求項2】 前記バイアス電圧伝達手段は、 各前記列線に対応して設けられ、かつ前記複数のメモリ
    セルが形成される半導体基板領域と別の領域に形成され
    る基板領域内に形成され、選択時対応の列線へ前記所定
    のバイアス電圧を伝達するための複数の選択ゲートトラ
    ンジスタ、および前記複数の選択ゲートトランジスタの
    うちの前記選択メモリセルが接続する列に対応して設け
    られた選択ゲートトランジスタの制御電極および基板領
    域それぞれへ互いに異なる所定の電圧を印加する列選択
    手段を備え、前記選択列に対応する選択ゲートトランジ
    スタの制御電極の電圧と前記バイアス電圧の差の絶対値
    は、非選択列に対応する選択ゲートトランジスタのそれ
    よりも大きくされる、請求項1記載の不揮発性半導体記
    憶装置。
  3. 【請求項3】 前記積層ゲートトランジスタは、導通時
    第1導電型のチャネル領域を形成し、 前記列選択手段は、前記バイアス電圧より絶対値の小さ
    い同一極性の電圧を前記選択列に対応する選択ゲートト
    ランジスタの制御電極へ印加しかつ前記バイアス電圧と
    実質的に同じ大きさの電圧を前記選択列に対応する選択
    ゲートトランジスタの基板領域へ印加する手段を含み、 前記選択ゲートトランジスタは、導通時第2導電型のチ
    ャネル領域を形成する絶縁ゲート型電界効果トランジス
    タである、請求項2記載の不揮発性半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】 前記列線には、対応の列のメモリセルが
    すべて接続される、請求項1ないし3のいずれかに記載
    の不揮発性半導体記憶装置。
  5. 【請求項5】 前記メモリセルの列の各々は、各々が所
    定数のメモリセルを含む複数のグループに分割され、か
    つ前記列線は各グループに対応して配置され、前記選択
    ゲートトランジスタは、選択時、メモリセル各列に対応
    して対応の列の複数のグループに共通に配置された主列
    線と対応の列線とを電気的に接続する、請求項1ないし
    3のいずれかに記載の不揮発性半導体記憶装置。
  6. 【請求項6】 前記バイアス電圧伝達手段は、 前記所定のバイアス電圧を伝達するための、各列に共通
    に設けられる絶縁ゲート型電界効果トランジスタで構成
    されるバイアス書込ゲートと、 前記バイアス書込ゲートの制御電極および基板領域それ
    ぞれへ前記所定のバイアス電圧よりも絶対値の小さな電
    圧および前記バイアス電圧と同じ大きさの電圧を印加す
    る手段と、 各前記列に対応して設けられ、列選択信号に応答して導
    通し、対応の列線へ前記バイアス書込ゲートからのバイ
    アス電圧を伝達する複数の列選択ゲートを含む、請求項
    1記載の不揮発性半導体記憶装置。
  7. 【請求項7】 前記メモリセルの積層ゲートトランジス
    タは導通時第1導電型のチャネルを形成し、 前記列選択ゲートの各々は、導通時第1導電型のチャネ
    ルを形成する絶縁ゲート型電界効果トランジスタを備
    え、 前記バイアス書込ゲートは、導通時第2導電型のチャネ
    ルを形成する絶縁ゲート型電界効果トランジスタを備え
    る、請求項6記載の不揮発性半導体記憶装置。
  8. 【請求項8】 前記行駆動手段は、各々が所定の時間幅
    を有する互いに極性の異なる電圧を交互に繰返し選択行
    線へ印加する手段を含む、請求項1ないし7のいずれか
    に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  9. 【請求項9】 前記互いに特性の異なる電圧の一方は、
    前記特定動作モード時行線を選択状態へ駆動する電圧で
    あり、 前記極性の異なる電圧の他方の時間幅および電圧レベル
    の少なくとも一方を調整するための手段をさらに含む、
    請求項8記載の不揮発性半導体記憶装置。
  10. 【請求項10】 前記特定動作モード、選択メモリセル
    の積層ゲートトランジスタの列線に接続される導通ノー
    ドと異なる導通ノードへ第2のバイアス電圧を印加する
    手段をさらに含む、請求項1〜9のいずれかに記載の不
    揮発性半導体記憶装置。
  11. 【請求項11】 行列状に配列され、各々が情報を格納
    する複数のメモリセルを備え、前記メモリセルの各々
    は、電荷を蓄積するためのフローティングゲートと、前
    記フローティングゲート上に絶縁膜を介して形成される
    コントロールゲートとを有する積層ゲートトランジスタ
    を備え、 各前記列に対応して配置され、各々に対応の列の所定数
    のメモリセルが接続される複数の列線、 各前記行に対応して配置され、各々に対応の行のメモリ
    セルのコントロールゲートが接続する複数の行線、 前記メモリセルの選択メモリセルのしきい値電圧の絶対
    値を小さくする特定動作モード時、選択メモリセルが接
    続する列線へ所定のバイアス電圧を伝達するバイアス電
    圧伝達手段を備え、前記バイアス電圧伝達手段は一定の
    電流を前記特定動作モード時選択メモリセルが接続する
    列線へ供給し、 前記複数の行線のうち前記選択メモリセルが接続する行
    線へ所定電圧を印加する行駆動手段を備える、不揮発性
    半導体記憶装置。
  12. 【請求項12】 前記積層ゲートトランジスタは、導通
    時第1導電型のチャネルを形成し、かつ各前記列は、各
    々が複数のメモリセルを有する複数のグループに分割さ
    れ、各前記列線は各グループに対応して配置され、 前記バイアス電圧伝達手段は、各前記列線に対応して配
    置され、導通時第2導電型のチャネルを構成する絶縁ゲ
    ート型電界効果トランジスタで構成される選択ゲートを
    備え、前記選択ゲートは飽和領域で動作し、かつ選択さ
    れた選択ゲートは各列に対応して配置される主列線へ導
    通時対応の列線を接続する、請求項11記載の不揮発性
    半導体記憶装置。
  13. 【請求項13】 前記積層ゲートトランジスタは、導通
    時第1導電型のチャネルを形成し、かつ各列線には各前
    記列のメモリセルがすべて接続され、 前記バイアス電圧伝達手段は、 各前記列に共通に設けられ、導通時第2導電型のチャネ
    ルを構成する絶縁ゲート型電界効果トランジスタで構成
    される書込ゲートトランジスタと、 各前記列線に対応して設けられ、導通時第1導電型のチ
    ャネルを形成し、前記書込ゲートトランジスタから与え
    られるバイアス電圧および電流を対応の列線へ伝達する
    複数の列選択ゲートを備え、 前記書込ゲートトランジスタは、飽和領域で動作する、
    請求項11記載の不揮発性半導体記憶装置。
  14. 【請求項14】 前記バイアス電圧伝達手段は、ソース
    に前記バイアス電圧を受けかつドレインが選択列線に電
    気的に結合されかつ飽和領域で動作する絶縁ゲート型電
    界効果トランジスタを含む、請求項11記載の不揮発性
    半導体記憶装置。
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