JPH1074010A - 加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

加熱装置及び画像形成装置

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JPH1074010A
JPH1074010A JP8231908A JP23190896A JPH1074010A JP H1074010 A JPH1074010 A JP H1074010A JP 8231908 A JP8231908 A JP 8231908A JP 23190896 A JP23190896 A JP 23190896A JP H1074010 A JPH1074010 A JP H1074010A
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JP
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fixing
belt
conductive layer
heating
heat
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JP8231908A
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English (en)
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Ryuichiro Maeyama
龍一郎 前山
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Original Assignee
Canon Inc
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B6/00Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
    • H05B6/02Induction heating
    • H05B6/10Induction heating apparatus, other than furnaces, for specific applications
    • H05B6/14Tools, e.g. nozzles, rollers, calenders
    • H05B6/145Heated rollers
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2053Structural details of heat elements, e.g. structure of roller or belt, eddy current, induction heating

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被加熱材加熱部を所定の温度に短時間に立ち
上げ状態にでき、カラー画像の加熱定着装置として使用
して、カラートナー像の定着性を十分に確保可能とす
る。 【解決手段】 被加熱材をベルトと加圧部材とでニップ
搬送して加熱する加熱装置において、少なくとも強磁性
体からなる線材、又は繊維を用いて補強された弾性体で
構成した導電層を有し、前記被加熱材の一方側面に圧接
して回転可能なベルトと、導電層を有し、前記被加熱材
の他方側面に圧接して回転可能な加圧部材と、前記ベル
ト及び加圧部材の導電層に磁場による渦電流を発生させ
るための磁場発生手段と、を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電磁誘導を利用して
導電部材に渦電流を発生させて発熱させ、その熱によっ
て被加熱材を加熱する加熱装置及びこれを定着装置とし
て用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、複写機、プリンタ、フアクシミ
リ等の画像形成装置においては、電子写真方式、静電記
録方式、磁気記録方式等の適宜の作像プロセス機構によ
り被記録材(転写材、感光紙、静電記録紙、印刷紙等の
紙葉体)にトナー像を転写形成し、この転写トナー像を
加熱定着させるようにしている。
【0003】前記トナー像を定着させるための加熱装置
である定着装置は、従来から熱ローラ方式やベルト加熱
方式等の接触加熱方式の装置が広く用いられている。
【0004】熱ローラ方式の定着装置は、内蔵させた発
熱源としてのハロゲンランプで加熱される定着ローラ
と、これに圧接させた加圧ローラとの圧接ニップ部へ被
加熱材である被記録材を導入すると共に、これを挟持搬
送させて被加熱材を熱ローラで加熱するものである。
【0005】ベルト加熱方式の定着装置は、発熱抵抗体
を発熱源とする固定支持された加熱体(ヒータ部、セラ
ミックヒータ等)と、この加熱体に対向圧接しつつ搬送
される耐熱性ベルト(定着ベルト)と、該ベルトを介し
て被加熱材を加熱体に密着させる加圧ローラを有し、加
熱体と加圧ローラとの圧接ニップ部において加熱体の熱
をベルトを介して被加熱材へ付与する方式の装置である
(特開昭63−313182号公報、特開平1-263679 号公報、
特開平1-157878 号公報、特開平4-44075-44083号公
報、特開平4-204980 号〜204984号公報等)。
【0006】また近年では、特公平5 −9027号公報に示
されるように、磁束により定着ローラに渦電流を発生さ
せ、ジュール熱によって発熱させる電磁誘導加熱方式の
定着装置も提案されている。このように渦電流の発生を
利用することで発熱位置をよりトナー像に近づけること
ができ、ハロゲンランプを用いた熱ローラ方式の場合よ
りも消費エネルギーの効率アップが達成できる利点があ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記熱ローラ
方式の定着装置にあっては、発熱源としてのハロゲンラ
ンプは電気エネルギーを一旦、光にエネルギーに変換し
ているために効率が悪く、また定着ローラという熱容量
の大きなものを加熱するために、効率の最良のものでも
決してクイックスタートが困難であった。
【0008】また、ベルト加熱方式の定着装置は、熱伝
導性の悪い樹脂ベルトを介して熱を伝えるため、温度勾
配を大きく取るように加熱体を高温にする必要があり、
周辺への熱のロスがあったため効率があまりよくない。
【0009】電磁誘導加熱方式の加熱装置は、円筒体
(ローラ)に渦電流を発生させジュール熱を発生させる
と、励磁コイル、励磁鉄芯が昇温して磁束の量が減って
しまい発熱が不安定となる。またローラ内部への放熱に
より熱効率も充分ではない。
【0010】また、カラー画像形成装置では、被記録材
に形成坦持された未定着トナー像は3色以上の色トナー
による3層以上のトナー層の重ね合わせ層であるため、
被記録材とトナー層の界面まで十分に温めておかない
と、定着性の不良が発生する。また加熱の程度でグロス
が変化する。
【0011】即ち、カラーの未定着画像を定着させる
時、被記録材上のカラートナーの積載高さは、モノクロ
のトナーのみの積載高さとは違い、およそ3倍ものトナ
ーが山積みされている。そのため上面のみからの加熱で
は被記録材とトナーとの界面が溶融せずに定着性が悪く
なる。そのために、カラーの未定着画像を定着させる時
には背面加熱が必要とされる。
【0012】しかし、従来の熱ローラ方式の定着装置の
ように被記録材の上下にローラ2本を使用した場合は、
ローラの熱容量が大きいことや熱伝導に時間がかかるこ
とから、定着装置を設定温度に立ち上げるのにかなりの
時間を要していた。これを解決するために、熱ローラ方
式の定着装置の場合は、加圧ローラにも加熱ヒーターを
入れているが、このため最大消費電力が大きくなること
や、ウェイトタイムが長くかかっていた。
【0013】また、ベルト加熱方式の定着装置は、記録
材片面からの加熱は早いが、片面の発熱によりカラーの
トナーを十分に溶融することが出来ずに定着不良を起こ
すおそれがある。そこで、被記録材とトナー層の界面ま
で加熱しようとすると、トナー層中の温度勾配が大きく
なり、定着ベルトと直接接するトナーは過剰に溶融され
てオフセットを生じてしまう。
【0014】更には、モノクロ画像でも近年環境保護の
観点から両面印字(両面記録、両面プリント)に需要が
高まっている。しかし、通常の画像形成装置において
は、片面印字(片面記録、片面プリント)に条件を合わ
せていると、片面印字(第1面に対する印字)、画像定
着後の被記録材には大きいカールが生じているから、こ
の被記録材を両面印字(第2面に対する印字)のために
搬送するにはカールが大きく、シワが発生したり、熱が
過剰に供給されて加圧ローラにトナーがオフセットした
り、更には被記録材が巻き付いたりするおそれがある。
逆に、両面印字に合わせていると片面印字時の定着性が
悪くなる。このため、被記録材の1面目と2面目とで定
着温度を、特に表面と裏面との熱供給量を変化させるこ
とが好ましい。
【0015】ところが、熱ローラ方式の定着装置の場合
には、ローラの熱容量が大きく、短時間に各ローラの温
度を変更できない。またベルト加熱方式の定着装置で
は、加圧ローラからの熱供給量を意図的に変えることは
できない。このため有効な解決手段がなかった。
【0016】そこで、上記のような問題点を解消した装
置が提案されている。即ち、被加熱材の加熱部を所定の
温度に短時間に立ち上げ状態にできる(クイックスター
ト性)、カラー画像の加熱定着装置として使用し、カラ
ートナー像の定着性を十分に確保できる両面記録機能を
有する画像形成装置における画像加熱定着装置として使
用するものである。そして、被記録材の第1面目のトナ
ー像の加熱定着時のカールを少なくし、第2面目のトナ
ー像の印字の際にシワや角折れといった問題の発生を防
止し、また加圧部材へのトナーオフセットを防止するこ
とができる等の利点を有する加熱装置、若しくは画像加
熱定着装置、カラー画像形成機能や両面記録機能等を有
する画像形成装置を提供することを目的として、ニッケ
ル電鋳で作成したエンドレスフィルムや冷間圧延で作成
したフィルムを溶接等で接合したフィルムを使用するこ
とが提案されている。
【0017】本発明は上記装置を更に改良したものであ
り、その目的は、耐久疲労が少なく長寿命化を図ること
のできるベルトを使用し、被加熱材加熱部を所定の温度
に短時間に立ち上げ状態にできる(クイックスタート
性)、カラー画像の加熱定着装置として使用して、カラ
ートナー像の定着性を十分に確保可能とする。
【0018】また、両面記録機能を有する画像形成装置
における画像加熱定着装置として使用して、該記録材の
第1面目のトナー像の加熱定着時のカールを少なくで
き、第2面目のトナー像の印字の際にシワや角折れとい
った問題の発生を防止することが可能となり、更には加
圧部材へのトナーオフセットを防止することができる等
の利点を有する加熱装置、更にはこれを画像加熱定着装
置として使用した画像形成装置を提供するものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る代表的な構成は、被加熱材をベルトと加
圧部材とでニップ搬送して加熱する加熱装置において、
少なくとも強磁性体からなる線材、又は繊維を用いて補
強された弾性体で構成した導電層を有し、前記被加熱材
の一方側面に圧接して回転可能なベルトと、導電層を有
し、前記被加熱材の他方側面に圧接して回転可能な加圧
部材と、前記ベルト及び加圧部材の導電層に磁場による
渦電流を発生させるための磁場発生手段と、を有するこ
とを特徴とする。
【0020】上記構成にあっては、ベルトと加圧部材の
それぞれの導電層に磁場を入れることによって渦電流を
発生させて発熱させることにより、ベルトと加圧部材の
両方を加熱することができ、被加熱材を両側から加熱す
ることができる。
【0021】このため、前記加熱装置を定着装置として
画像形成装置を構成した場合には、被記録材を加熱定着
するために定着装置を所定温度まで短時間で立ち上げる
ことができ、クイックスタートが可能となる。
【0022】また、カラー画像の加熱定着に際しても被
記録材の両面側から加熱するために、定着ニップ部の熱
量を十分なものにしてカラートナー像の定着性を十分に
確保できる。
【0023】
【発明の実施の形態】次に本発明に係る加熱装置及び画
像形成装置の一実施形態について、図面を参照して具体
的に説明する。
【0024】〔第1実施形態〕第1実施形態として、本
発明に係る加熱装置を定着装置として用いた画像形成装
置の一例であるレーザービームプリンタについて、図1
乃至図4を参照して説明する。尚、図1はプリンタの全
体模式説明図であり、図2は定着装置の模式説明図、図
3はベルトの構成説明図であり、図4は加熱原理の説明
図である。
【0025】ここでは、まず画像形成装置の全体構成に
ついて説明し、次に加熱装置である定着装置の構成につ
いて説明する。
【0026】{画像形成装置の全体構成}本実施形態に
係る画像形成装置は、図1に示すように、有機感光体や
アモルファスシリコン感光体でできた感光体ドラム1が
反時計回り方向に所定の周速度(プロセススピード)を
もって回転駆動される。この回転感光体ドラム1は帯電
ローラ2によりその周面が所定の極性・電位に一様に帯
電される。そしてその帯電面に、レーザー光学手段3か
ら出力される、図示しない画像読み取り装置やコンピュ
ータ等の画像信号発生装置から入力された画像情報の画
素信号に対応して変調(オン/オフ変換)されたレーザ
ー光4による走査露光がなされることで、画像情報の静
電潜像が形成される。5はレーザー光反射ミラーであ
り、レーザー光学手段3からの出力レーザー光4を感光
体ドラム1に対して偏向する。
【0027】6は現像手段であり、イエロートナー現像
器6Y、マゼンタトナー現像器6M、シアントナー現像
器6Cの切り替え式のカラー現像器と、黒用のブラック
トナー現像器6Bから構成されている。
【0028】7は中間転写体ドラムである。感光体ドラ
ム1に接触、若しくは接近させて配設してあり、感光体
ドラム1の回転順方向に感光体ドラム1とほぼ同一周速
度で回転駆動される。
【0029】そして、回転感光体ドラム1に対して、フ
ルカラー画像の色分解像にそれぞれ対応する静電潜像の
形成、その静電潜像のトナー現像が順次に実行され、そ
の各トナー像の中間転写体ドラム7に対する順次重ね合
わせ転写がなされ、この中間転写体ドラム7の面に目的
のフルカラー画像の鏡像に対応したフルカラートナー像
が合成形成される。
【0030】8は中間転写体ドラム7に対するトナー像
転写後の感光体ドラム1の面を清掃するクリーナーであ
る。
【0031】前記中間転写体ドラム7に対して、給紙カ
セット9から被記録材としての転写材Pが給紙ローラ10
により一枚給紙されて、該転写材Pに対して中間転写体
ドラム7側の鏡像フルカラートナー像が転写ローラ11に
より転写されて転写材P面にフルカラートナー像が形成
される。転写ローラ11は転写材Pの背面からトナーと逆
極性の電荷を供給することで中間転写体ドラム7から転
写材Pにトナー像を転写する。
【0032】フルカラートナー像の転写を受けた転写材
Pは中間転写体ドラム7から分離されて定着装置12へ導
入され、トナー像の加熱定着を受け、排紙トレー13に排
出される。
【0033】{定着装置の構成}次に前記転写トナー像
を定着する定着装置(加熱装置)12の構成について、図
2乃至図4を参照して説明する。
【0034】図2は定着装置12の概略構成図であり、導
電層(発熱層)を有するベルトと、導電層(発熱層)を
有する加圧部材と、これらの導電層に磁場を入れること
で渦電流を発生させて発熱させるための交番磁場発生手
段を有し、前記ベルトと加圧部材の圧接ニップ部に被加
熱材を挟持搬送させることで加熱する加熱装置である。
【0035】図2において、14は後述するように導電層
を有する定着ベルトであり、本実施形態では円筒状(エ
ンドレスベルト状)ベルトである。この円筒状ベルト14
は半円形のベルトガイド15にルーズに外嵌させてある。
【0036】16は後述するように導電層を有する加圧部
材としての加圧ローラであり、ベルトガイド15の下面に
対してベルト14を挟ませて不図示の付勢手段により所定
の加圧力で圧接させてある。
【0037】Nはベルト14を挟んでベルトガイド15の下
面と加圧ローラ16とで形成されるの圧接ニップ部(定着
ニップ部)である。
【0038】17は交番磁場発生手段であり、高透磁率コ
ア17aとこれに巻いた励磁コイル17bからなる。これ
を、ベルトガイド15の中央部に下端部を定着ニップ部N
に対応接近させて、ベルトガイド15に支持させて配設し
てある。18はコイル17bに接続した磁気回路(励磁回
路)である。
【0039】加圧ローラ16は図2の矢印に示すように、
反時計回り方向に所定の速度で回転駆動される。この加
圧ローラ16の回転に伴い、円筒状の定着ベルト14がベル
トガイド15の周りを、内面が定着ニップ部Nにおいてベ
ルトガイド15の下面に密着摺動しながら加圧ローラ16と
の摩擦力で矢示の時計方向に従動回転する。この場合、
ベルトガイド15によって定着ニップ部Nへの加圧と定着
ベルト14の搬送安定化が図られている。
【0040】そして、この定着ニップ部Nの定着ベルト
14と加圧ローラ16との間に被加熱材としての転写材Pが
導入されることで、該転写材Pが定着ベルト14に密着し
てベルト14と一緒に該定着ニップ部Nへ持搬送される。
【0041】図3は定着ベルト14の層構成模型図であ
る。この定着ベルト14は導電層14aの両面を耐熱樹脂層
14b,14cで被覆してなる。導電層14aは、芯材に強磁
性体からなる線材、或いは繊維を用い補強された弾性体
からなり、強磁性体としてはニッケル、鉄、ステンレス
といった強磁性体の金属が使用可能である。また、スチ
ールウール等の繊維やアルミ等の金属ウールに強磁性体
をメッキしたもの、或いはカーボン繊維の表面にメッキ
したものも使用可能である。もちろん、人工繊維、耐熱
性の繊維の表面にメッキしたものでもかまわない。
【0042】線材は線径が例えば1μm から1mm位のも
のを、固体換算の重量比で2.5wt %以上となるようにす
るのが好ましい。繊維はメッンュ状に編んだものを積層
してもよい。繊維長は、任意のサイズでよい。ただし、
お互いの繊維間は、電気的に接続していることが好まし
い。
【0043】これは、渦電流を広い範囲で発生させたほ
うが発熱量が大きくなるためである。また、導電層内の
空隙は、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、シリコーンゴ
ム、フッ素ゴム等の離型性かつ耐熱性の良い耐熱樹脂で
充填し、搬送ベルトのように補強材として使用すること
もできる。
【0044】前記導電層14aの外面側を被覆する耐熱樹
脂層14bは、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、シリコーン
ゴム、フッ素ゴム等の離型性、且つ耐熱性の良い樹脂層
で構成している。また、導電層14aの内面側を被覆する
耐熱樹脂層14cは、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ
アミド樹脂、PPS 樹脂、PEEK樹脂、液晶ポリマー、フェ
ノール樹脂等の耐熱樹脂層で構成している。
【0045】加圧ローラ16は、芯金16aの周囲にシリコ
ーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱性の良い弾性層16bを設
け、その上に渦電流を発生できる導電層(発熱層)16c
を設けてあり、最外層にはフッ素樹脂やシリコーン樹脂
といった耐熱性かつ離型性の優れた樹脂層16dを被覆し
て設けてある。
【0046】交番磁場発生手段17の高透磁率コア17aは
フェライトやパーマロイといったトランスのコアに用い
られる材科を用いるが、より好ましくは、100KHz以上で
も損失の少ないフェライトを用いるのがよい。励磁回路
18は20KHz から500KHzの高周波をスイッチング電源で発
生させるようになっている。
【0047】交番磁場発生手段17のコイル17bに励磁回
路18から高周波を発生させることで、定着ニップ部Nの
定着ベルト14の導電層14aの部分と加圧ローラ16の導電
層16c部分に磁場が入り、それらの導電層14aと16c部
分に渦電流が発生して発熱を生じて定着ニップ部Nが加
熱される。従ってこの定着ニップ部Nの定着ベルト14と
加圧ローラ16との間に被加熱材としての転写材Pを導入
して挟持搬送させることで転写材Pの未定着トナー像が
加熱定着される。
【0048】このような構成で磁気誘導加熱定着を行う
ことによって被加熱材としての転写材Pの背面の加熱が
一つの加熱体で同時に可能となり、また熱容量が少な
く、熱伝導に時間を要さないため立ち上がり時間の大幅
な短縮ができる。
【0049】次に定着ニップ部N内での加熱原理を図4
を参照して説明する。励磁回路18によってコイル17bに
印加される電流で発生する磁束は、高透磁率コア17aに
導かれて定着ニップ部N内で定着ベルト14の導電層14a
に磁束19と渦電流20を発生させる。この渦電流20と導電
層14aの固有抵抗によって熱が発生する。
【0050】また、加圧ローラ16の表面付近でも導電層
16c内に入った磁束によって該導電層16cに渦電流が発
生して発熱し、転写材Pの裏面からの加熱を可能とす
る。この上下の熱を転写材Pに供給し、トナーTを溶融
させた後、冷却して永久固着像とする。
【0051】定着ベルト14の導電層14aは、磁束の吸収
の良いニッケル、鉄、磁性ステンレス等の金属がよい。
その厚みは層厚200 μm 以下にすると良い。より好まし
くは次の式で表される表皮深さを越えない方が好まし
い。表皮深さを越えると加圧ローラ16に供給できるエネ
ルギーが少なくなるからである。
【0052】表皮深さσ(m) は、励磁回路の周波数f(H
z)と透磁率μと固有抵抗ρ( Ω/m)で、
【0053】σ=503×(ρ/ fμ)1/2
【0054】として表される。
【0055】これは電磁誘導で使われる電磁波の吸収の
深さを示しており、これより深いところでは電磁波の強
度は1/ e以下になっており、逆にいうと殆どのエネル
ギーはこの深さまでで吸収される。
【0056】一方、導電層14aの層厚が200 μm を越え
ると、金属のかたさが目立ち始め、ベルトとしての駆動
がし難くなる。また熱容量も大きくなり、室温から急速
に温度を上げて数秒間で定着可能にするようなことがで
きなくなる。
【0057】定着ベルト14の外面側の耐熱樹脂層14bは
5μm 以上25μm までの離型性の良いものを用いる。こ
れを25μm 以上に厚くすることは、熱伝導を悪化させ、
また塗膜の強度が低下したり、一回の工程で作れない、
材料が多くかかるといった問題のわりにメリットがなく
なる。一方、5μm 以下では塗膜のムラで離型性の悪い
部分ができたり、耐久性が不足するといった問題が生じ
るからである。
【0058】定着ベルト14の内面側の耐熱樹脂層14cは
10μm 以上1mm以下が好ましい。10μm 未満では断熱の
効果が得られず、また耐久性も不足する。一方、1mmを
越えると導電層14aが高透磁率コア17aから遠ざかり、
磁束が十分に導電層14aに吸収されなくなるからであ
る。
【0059】加圧ローラ16の発熱層としての導電層16c
はニッケル、鉄、ステンレス等の高透磁率でかつ抵抗の
低いものが好ましい。少なくとも芯材に強磁性体からな
る線材、或いは繊維を用い補強された弾性体からなる導
電層を有するベルトを使用する場合には、加圧ローラ16
の弾性を得るために厚みは100 μm 以下が好ましく、か
つ定着ベルト14と同じく表皮厚みよりも厚い方が好まし
い。
【0060】更には、定着ベルト14の導電層14aの厚み
と、加圧ローラ16の導電層16cの厚みの和が表皮厚みよ
り大きく、かつ定着ベルト14が表皮厚み以下が好まし
い。これは前述の電磁波の吸収に関する特徴から理解さ
れる。実際の2つの導電層14a,16 cの厚みは必要な発
熱量が決まると、励磁回路18の周渡数と使用する導電層
の抵抗と透磁率とで決定される。この場合、導電層14
a,16 cは同じ材質である必要はない。
【0061】このように、被加熱材Pに近い少なくとも
芯材に強磁性体からなる線材あるいは、繊維を用い補強
された弾性体からなる導電層を有するベルト14を直接発
熱させ、かつ簿い耐熱樹脂層14bを介して熱を被加熱材
Pに伝達し易くすると共に、金属ベルト14で発生した熱
がベルト内側に向わないように樹脂層14cで断熱するこ
とで、従来の熱ローラ加熱定着方式や、その他のベルト
を用いた加熱定着に比較して格段に効率の良い定着装置
を提供することができる。
【0062】尚、この実施形態ではエンドレスの円筒状
定着のベルト14を用いて説明したが、この定着ベルト14
は巻取り式の有端ベルトであっても実施可能である。ま
た、加圧ローラ16の導電層16cも同様である。
【0063】次に前述した実施形態に係る定着装置12を
使用して画像形成した実験結果を示す。
【0064】(実験結果1)定着ベルト14の導電層14a
として、内径24mm、長さ230mm 、線径1μm のニッケル
繊維を固体換算率50%のニッケルメッンュを層厚50μm
円筒状になるようにプレス等で成型し、使用した。
【0065】加圧ローラ16として、外径16mmの芯金16a
の上に、耐熱弾性層16bとして層厚2mm、面長230mm の
シリコーンゴム層を設け、その外に導電層16cとして層
厚50μm のニッケル層を、更にその上に耐熱樹脂層16d
としてPFA/PTFEの被覆層を形成したものを用い
た。
【0066】フェライトコア17aは、長さ30mm、高さ10
mm、幅4mmのものを7個長さ方向に直線状に並べて長さ
210mm としてまとめてコイル17bを15回巻き付けたもの
を用いた。
【0067】このコイル17bには140 Vの直流電圧が25
0KHzの周期でオンデューティーが50%になるように印加
した。
【0068】この結果、定着ベルト14は15秒程度で150
℃に達し、加圧ローラ16の表面もこの時100 ℃に達し、
カラートナー像を十分に定着させることができた。
【0069】(実験結果2)実験結果1で使用したカラ
ートナーに、下記に述べる重合トナーを使用すること以
外は同様に行ったところ、定着ベルト14は15秒程度で15
0 ℃に達し、加圧ローラ16の表面もこの時100 ℃に達
し、カラートナー像を十分に定着させることができた。
【0070】イオン交換水710 gに、0.1 M- Na3
4 水溶液450 gを投入し、60℃に加温した後、TK式ホ
モミキサー(特殊機化工業製)を用いて、13000rpmにて
撹拌した。これに1.0 M- CaC12水溶液68gを徐々に
添加し、Ca3 (Po4 2を含む水系媒体を得た。一
方、
【0071】 スチレン 166g、 n−ブチルアクリレート 34g、 銅フヌロラアニン顔料 15g、 ジターシャリープチルサリチル酸金属化合物 3g、 飽和ポリエステル 10g、 (酸価11、ピーク分子量8500) モノエステルワックス1 40g、 (Mw500 、Mn400 、粘度6.5mPas 、SP値8 −6 )
【0072】上記処方を60℃に加温し、TK式ホモミキ
サー(特殊機化工業製)を用いて、12000rpmにて均一に
溶解、分散した。これに、重合開始剤2.2'−アゾピス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)10gを溶解し、重
合性単量体組成物を調製した。前記、水系媒体中に上記
重合性単量体組成物を投入し、60℃, N2 雰囲気下にお
いて、TK式ホモミキサーにて10000rpmで20分間撹拌
し、重合性単量体組成物を造粒した。その後、パドル撹
拌翼で撹拌しつつ、80℃に昇温し、10時間反応させた。
【0073】重合反応終了後、冷却し、塩酸を加えリン
酸カルシウムを溶解させた後、濾過、水洗、乾燥をし
て、重合粒子を得た。
【0074】得られた粒子100 質量部に対して、BET
法による比表面積が100 m2 /gである疎水性酸化干タ
ン2.0 質量部を外添し、平均粒径6.2 μm のトナーを得
た。
【0075】このトナー7質量部に対し、シリコーンコ
ートされた35μm のクロライトキャリア93質量部を混合
し、使用した。
【0076】上記のように、重合トナーを用いること
で、定着ベルトのニップ前後半でも加熱されるため、ワ
ックスのしみだしが迅速で、極めて離型性と定着性を確
保することができる。
【0077】〔第2実施形態〕近年は省資源化が求めら
れており、そのために画像形成装置にあっても両面に記
録可能な記録装置の要望が高まっている。そこで、第2
実施形態として本発明を両面記録可能な画像形成装置、
及びこれに用いる定着装置として適用した例を説明す
る。
【0078】図5は両面記録可能な画像形成装置の一例
の概略構成図であり、レーザー走査式・電子写真カラー
プリンタである。尚、中間転写体ドラム7に対するフル
カラートナー像の形成機構・プロセスは前述の図1の装
置と同じであるので、同一機能を有する部材は同一符号
を付して重複する説明を省略する。
【0079】両面印字モードにおいて、まず第1面用の
フルカラートナー像が中間転写体ドラム7に形成され、
このトナー像が給紙カセット9から給紙された被記録材
としての転写材Pの第1面(片面)に対して転写ローラ
11にて転写され、その転写材Pが転写体ドラム7から分
離されて定着装置12へ導入され、第1面の転写トナー像
の加熱定着をうける。
【0080】定着装置12を出た第1面のトナー像加熱定
着済みの転写材Pは反転トレー21へ画像面上向きで一時
貯められる。
【0081】次に、中間転写体ドラム7に対して第2面
用のフルカラートナー像の形成が実行される。そして反
転トレー21から第1面画像形成済みの転写材が経路22を
通り、給紙カセット9の上側、給紙ローラ10を経由して
再び転写部へ給紙されて、中間転写体ドラム7の第2面
用のフルカラートナー像が該再給紙転写材Pの第2面に
対して転写される。
【0082】第2面に対するトナー像の転写を受けた転
写材は再び定着装置12に導入されて第2面の転写トナー
像の加熱定着を受け、排紙トレー13に排出される。
【0083】定着装置12の構成は前述した図2乃至図4
の装置と同じである。
【0084】両面印字モードにおいて、転写材Pの第2
面の未定着トナー像の加熱定着時に、該第2面の未定着
トナー像側である定着ベルト14と、既にトナー像定着処
理済みである第1面側の加圧ローラ16の両方を同じだけ
発熱させてしまうと、加圧ローラ16側である1面目側の
既定着トナー像を溶融してしまい、該1面目側の既定着
トナー像の乱れを起こしてしまう可能性がある。更に、
加圧ローラ16の汚れ、転写材の裏汚れを起こしてしまう
こともある。このような場合、定着ベルト14の発熱量と
加圧ローラ16の発熱量を両者で変える必要がある。例え
ば定着ベルト14の発熱量よりも加圧ローラ16の発熱量を
少なくすることで、必要以上の熱供給を抑え、両面印字
における上記の1面目側の既定着トナー像の乱れや、加
圧ローラ汚れ、裏汚れを防ぐことができる。
【0085】即ち、磁気誘導加熱定着においては、両面
印字の際に被記録材の第1面目の未定着画像を定着させ
る場合と第2面目の未定着画像を定着させる場合とで、
定着ベルト14側の導電層14aへの供給電力と加圧ローラ
16側の導電層16cへの供給電力の比を、入力する周波数
を変動させることにより変化させることが出来る。つま
り、電力供給の比は第1面目の未定着画像を定着させる
場合には加圧ローラ16側の発熱を多くして、被記録材の
両面の熱膨張を同じにしてカールを少なくし、第2面目
の未定着画像を定着させる場合には加圧ローラ16側の発
熱を減らして加圧ローラ16に接している被記録材の第1
面目のトナー像の再溶融によるオフセットを防止する。
【0086】本実施形態における定着装置は前述したよ
うに、従来の熱ローラ方式の定着装置に比べると、レス
ポンスが良く、ローラのように熱容量を利用して定着さ
せるという方式ではないため、加圧ローラ側の温度調整
も容易に行うことができるので両面記録に適している。
また従来のベルト加熱方式の定着装置では被記録材のカ
ールが大きくなってしまい両面記録に適していなかった
が、この点、この磁気誘導加熱定着は単一の加熱手段で
両面加熱が可能になり、しかも加圧部材の発熱調整も可
能である。
【0087】定着ベルト14と加圧ローラ16の導電層14
a,16cの発熱エネルギーは図6に示されたように配分
される。図6の横軸は導電層の厚みを示し、縦軸は電磁
波の強度Eを示している。先に述べたように電磁波は表
皮深さσで吸収されて1/eにまで減衰する。電磁波の
エネルギーは強度の2乗に比例しており、励磁コイル表
面から深さσまでの間に吸収されるエネルギーPは以下
の式で得られる。
【0088】
【数1】
【0089】上記式から分かるように、エネルギーは表
皮深さσまでで86.4%吸収され、0.5 σの時には63.2
%、2σまでで98.2%が吸収されている。
【0090】従って、定着ベルト14と加圧ローラ16の導
電層14a,16cを同じ材質として、それぞれを、ある周
波数fに対する表皮深さ0.5 σでそれぞれ構成した場合
に定着ベルト14と加圧ローラ16の吸収エネルギーの比率
は、
【0091】63.2:(86.4−63.2)=63.2:23.2 となる。
【0092】この状態で被記録材の第1面目を定着した
後、第2面目を定着する際は、周波数を4fとする。こ
の結果、この周波数に対する表皮深さσ′は、先のσの
1/2となる。
【0093】この結果、定着ベルト14と加圧ローラ16の
吸収エネルギーの比率は
【0094】86.4:(98.2-86.4 )=86.4:11.8 となり、被記録材の第1面目の加熱の時より、第2面目
の加熱時は加圧ローラ16側の発熱が抑えられるものであ
る。
【0095】次に本実施形態に係る定着装置12を使用し
て画像形成した実験結果を示す。
【0096】(実験結果)両面印字モードにおいて、被
記録材の第1面目のトナー像の加熱定着の時は、定着ベ
ルト14と加圧ローラ16を共に発熱させて被記録材の両面
を加熱する。この場合、例えば先の構成のように定着ベ
ルト14側の導電層14aにNiを使用し、加圧ローラ16の
導電層16cにもNiを用いる。そして厚みは、50μm と
同じ厚みのものを使用し、100kHzの周波数を印加する
と、定着ベルト14と加圧ローラ16の発熱量は、ほぼ3:
1になった。
【0097】次に被記録材の第2面目のトナー像を加熱
定着させるときは、同様の構成を使用して周波数を400K
Hzに変えると、定着ベルト14側の発熱と加圧ローラ16の
発熱の比は8:1になり、被加熱材の第2面側が面する
定着ベルト14側が大きく発熱し通常と変わらない定着が
行え、かつ加圧ローラ16の面する被記録材の第1面側の
トナー像は再溶融せず、オフセットを防ぐことができ
た。
【0098】上記の実験では、定着ベルト14と加圧ロー
ラ16の導電層14a,16cを同じ材質、同じ厚みとした
が、これに限らず、異なる材質、異なる厚みでも良いこ
とは言うまでもない。
【0099】図7はこの例を示すものである。通常、加
圧ローラ16側の導電層16cには定着ベルト14の導電層14
aに吸収されたエネルギーの残りが吸収されるため、定
着ベルト14の導電層14aと同じ材質では発熱量が少なく
なってしまう。そこで、加圧ローラ16側の導電層16cは
好ましくは定着ベルト14の導電層14aよりも表皮深さの
小さい材質を選択することが好ましい。
【0100】なお、定着ベルト14と加圧ローラ16の導電
層14a,16cに供給する総エネルギー量は高周波をコイ
ル17bに入れるONとOFF のデューティーを変えて調整す
る。
【0101】また本実施形態において両面印字機能を有
する画像形成装置はカラープリンターに限定されるもの
でなくモノクロのプリンターにも適応することができ
る。
【0102】〔第3実施形態〕次に第3実施形態とし
て、連続プリントが続いた場合、或いはカラー画像とモ
ノクロ画像が交互に記録される場合について説明する。
【0103】片面プリントでも、連続印字を続けると、
加圧ローラ16が暖まって被記録材Pへの加圧ローラ16か
らの熱供給が多くなる。そのため、加圧ローラ16が暖ま
ってきた場合には、徐々に定着ベルト14と加圧ローラ16
の発熱量の関係を変化させて、加圧ローラ16の温度が上
がりすぎないようにすることが好ましい。
【0104】これには、連続プリントが続いた時間、途
中での給紙時間の組み合わせで、どの程度加圧ローラ16
が温まっているか分かるので、この時間データをもと
に、周波数を変化させて加圧ローラ16と定着ベルト14と
の発熱量の比を変えると良い。尚、直接加圧ローラ16の
温度を測って発熱量の比を変えてるようにしても良い。
【0105】これによって、定着ベルト14側からの被記
録材Pへの熱供給量と加圧ローラ16からの被記録材Pへ
の熱供給量が常に一定となり、被記録材のカール量が変
化せず、排紙トレー13上の積載性が安定する。
【0106】カラー画像とモノクロ画像が交互に印字さ
れるような場合にも、カラー画像のようにトナー像の厚
い場合には定着ベルト14と加圧ローラ16の双方から両面
加熱を行い、モノクロ画像を片面で印字する場合には、
定着ベルトのみから片面加熱を行う。これも単にコイル
17bに印加する周波数を変えるのみで可能である。
【0107】〔第4実施形態〕次に第4実施形態とし
て、1パス同時両面記録を行う画像記録装置の一例につ
いて、図8を参照して説明する。この画像記録装置はカ
ラーでもモノクロでも適用できる。
【0108】1パス同時両面の構成は、被記録材の上面
及び下面に、同時、或いは少し時間をおいてトナー像を
乗せるといったものである。この構成は、とてもシンプ
ルで且つ小さい構成にすることができる。また、短時間
で両面印字が可能となる。この場合、従来のように熱ロ
ーラ方式の定着装置の上下ローラで定着を行っていては
装置構成も大きくなり、第2実施形態でも説明したよう
に応答性が悪くなる。しかし、磁気誘導加熱定着を用い
ることによって効率良く、また装置構成も簡易化され
る。
【0109】図8に示す1パス同時両面の画像記録装置
において、給紙カセット9から給紙ローラ10によって送
り出された被記録材としての転写材Pは、第1の作像機
構Aの感光体ドラム1と転写ローラ11との間の転写部に
送り込まれる。転写ローラ11は該転写材の背面からトナ
ーと逆極性の電荷を供給して、感光体ドラム1上のトナ
ー像を転写材の第1面に転写させる。
【0110】ついでその転写材は第2の作像機構Bの感
光体ドラム1と転写ローラ11との間の転写部に送り込ま
れて、該感光体ドラム1上のトナー像が該転写材の第2
面に転写される。
【0111】このようにして第1と第2の作像機構A,
Bの転写部を順次に通って第1面と第2面とに順次にト
ナー像の転写を受けた転写材は定着装置12に導入されて
第1面と第2面のトナー像の加熱定着を受けて排紙トレ
ー13に排出される。
【0112】定着装置12の構成は前述した図2乃至図4
の装置と同様である。この定着装置12は定着ベルト14と
加圧ローラ16共に定着温度まで上昇させる、或いは必要
とあれば定着ベルト14だけを発熱させて転写材上の未定
着トナー像を定着させる。
【0113】〔他の実施形態〕前述した各実施形態の加
熱装置は画像加熱定着装置として用いた場合について説
明したが、本発明の加熱装置はこれに限らず、画像を坦
持した被記録材を加熱して表面性(つや等)を改質する
装置、仮定着する装置、その他、シート状(紙葉体)の
被加熱材を加熱処理する装置として広く利用できるもの
である。
【0114】また、画像形成装置についても前述した実
施形態ではプリンタを例示したが、これは複写機やファ
クシミリ装置等にも適用し得ることは当然である。
【0115】
【発明の効果】本発明は前述のように構成したために、
ベルトと加圧部材のそれぞれの導電層に磁場を入れるこ
とによって渦電流を発生させて発熱させることにより、
ベルトと加圧部材の両方を加熱することができ、被加熱
材を両側から加熱することができる。
【0116】このため、前記加熱装置を定着装置として
画像形成装置を構成した場合には、被記録材を加熱定着
するために定着装置を所定温度まで短時間で立ち上げる
ことができ、クイックスタートが可能となる。
【0117】また、カラー画像の加熱定着に際しても被
記録材の両面側から加熱するために、定着ニップ部の熱
量を十分なものにしてカラートナー像の定着性を十分に
確保できる。
【0118】更に、両面記録の場合に第1面目と第2面
目の定着温度を変えることによって、カールやシワの発
生を防止し、且つ加圧部材へのトナーオフセットを防止
することが可能となる。
【0119】更に、ベルトは弾性体中に線材等を分散、
配置してあるために、耐久疲労が少なく、長寿命化を図
ることができ、更には屈曲し易く、定着ニップをとるこ
とが可能であり、重合トナーの自己離型性と合わせるこ
とで高い定着性能を得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリンタの全体模式説明図である。
【図2】定着装置の模式説明図である。
【図3】定着ベルトの構成説明図である。
【図4】定着装置における加熱原理の説明図である。
【図5】両面記録が可能なプリンタの全体模式説明図で
ある。
【図6】導電層の厚みに対する電磁波の吸収率を示す説
明図である。
【図7】定着装置における加熱原理の説明図である。
【図8】1パス同時両面のプリンタの全体模式説明図で
ある。
【符号の説明】
N …定着ニップ部 A …作像機構 B …作像機構 P …被加熱材 T …トナー 1 …ドラム 2 …帯電ローラ 3 …光学手段 4 …レーザー光 5 …反射ミラー 6 …現像手段 6B …現像器 6C …現像器 6M …現像器 6Y …現像器 7 …ドラム 8 …クリーナー 9 …カセット 10 …給紙ローラ 11 …転写ローラ 12 …装置 13 …排紙トレー 14 …ベルト 14a …導電層 14b …樹脂層 14c …樹脂層 15 …ガイド 16 …加圧ローラ 16a …芯金 16b …弾性層 16c …導電層 16d …樹脂層 17 …発生手段 17a …コア 17b …コイル 18 …回路 19 …磁束 20 …渦電流 21 …反転トレー 22 …経路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加熱材をベルトと加圧部材とでニップ
    搬送して加熱する加熱装置において、 少なくとも強磁性体からなる線材、又は繊維を用いて補
    強された弾性体で構成した導電層を有し、前記被加熱材
    の一方側面に圧接して回転可能なベルトと、 導電層を有し、前記被加熱材の他方側面に圧接して回転
    可能な加圧部材と、 前記ベルト及び加圧部材の導電層に磁場による渦電流を
    発生させるための磁場発生手段と、 を有することを特徴とする加熱装置。
  2. 【請求項2】 前記磁場発生手段は、前記ベルトと加圧
    部材のニップ部に磁束を形成することを特徴とする請求
    項1記載の加熱装置。
  3. 【請求項3】 前記ベルトの導電層と、前記加圧部材の
    導電層とに発生させるそれぞれの渦電流の大きさを変化
    可能に構成したことを特徴とする請求項1記載の加熱装
    置。
  4. 【請求項4】 トナー像を転写して定着する画像形成装
    置において、 トナー像を被記録材に転写形成するための画像形成手段
    と、 前記被記録材に転写したトナー像を定着するための定着
    装置と、 を有し、 前記定着装置として、請求項1乃至請求項3のいずれか
    1項記載の加熱装置を用いたことを特徴とする画像形成
    装置。
  5. 【請求項5】 前記画像形成装置は、被記録材の第1面
    に画像形成したトナー像を定着装置で定着し、その後第
    2面に画像形成したトナー像を前記定着装置で定着する
    両面記録が可能であり、 前記定着装置は、第2面のトナー像定着時の加圧部材の
    発熱量が、第1面のトナー像定着時における加圧部材の
    発熱量よりも少なくすることを特徴とする請求項4記載
    の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記定着装置は、被記録材に転写したト
    ナー像のトナー量に応じて発熱量を変化させることが可
    能であることを特徴とする請求項4記載の画像形成装
    置。
  7. 【請求項7】 前記定着装置は、連続画像形成時間及び
    連続停止時間に応じて発熱量を変化させることが可能で
    あることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
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