JP2002072752A - 定着装置及びこの定着装置を備える画像形成装置 - Google Patents
定着装置及びこの定着装置を備える画像形成装置Info
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Abstract
ルレス方式の定着装置における定着体の長寿命化、ウォ
ームアップタイムの短縮化を図ることができる。 【解決手段】 定着ローラ1は、剛性を有する芯金21
上に離型層22を設けて外周が形成されており、定着ロ
ーラ1及び加圧ローラ2の間の圧接力をF[N]、定着
ローラ1及び加圧ローラ2によるニップ部の面積をS
[m2]としたときに、10.0×105≧F/S≧2.
0×105の関係を満たす。
Description
写機、プリンター及びファクシミリ等の画像形成装置に
備えられた定着装置及びこの定着装置を備える画像形成
装置に関するものである。
等の画像形成装置にあっては、製品開発が活発に行われ
ている。かかる画像形成装置に使われるトナーとして
は、混色性及びOHTの透過性を高めるために、モノク
ロトナーに比べ、低融点、低溶融粘度の材料で形成した
非磁性トナーが用いられている。
カラートナー像の定着時に、トナーが定着装置の定着体
たる定着ローラ表面に融着する、所謂オフセットが発生
しやすい傾向にある。このため、カラー複写機等の画像
形成装置に備えられる定着装置においては、離型剤とし
て耐熱性のシリコンオイルを定着ローラ表面に塗布し、
トナーのオフセットを防止する方式が採用されている。
する追従性と定着性の向上のために適度な弾性を加える
ことが必要であり、HTVゴム等の弾性層上に、LT
V、RTV等の維形性が高いシリコンゴムで表面層を形
成している。このシリコンゴムは、シリコンオイルと同
種の材料であるため両者の親和性が高く、オイルがゴム
表面だけでなく内部にも浸透して、高い離形性をもたら
し、オフセット防止効果を発揮する。
カラーの画像形成装置に備えられた定着装置には、次の
ような問題があった。
塗布されるが、定着ローラに圧接した下側の加圧ローラ
には、定着ローラからニップを介して間接的にオイルが
供給されるようになっている場合が多く、連続プリント
時にオイルを紙間でしか塗布できない。このため、加圧
ローラのオイル塗布が途絶えがちになりやすく加圧ロー
ラのオフセット防止が不利なため、加圧ローラに何らか
の原因でトナーがついて、紙の裏側が汚れてしまう等の
問題が発生する虞があった。
は、加圧ローラにもオイルを直接塗布すればよいが、そ
のための塗布機構を必要とすることから、装置が大型
化、複雑化する問題がある。
ることも考えられるが、用紙のオイル染みが発生しやす
く、画像の品質、定着の信頼性等が低下する。又、定着
ローラのオイルによる膨潤でローラ径の変化やゴムの剥
れが生じやすくなり、これを防止するためにはオイルバ
リヤーの働きを持たせた中間層を必要とする等、定着ロ
ーラの構成が複雑化し、コストアップする。
確保できるように、加圧ローラへのクリーニングブレー
ドの侵入量を小さくする等により、クリーニングブレー
ドの当接圧をゆるく設定すると、今度はオイルの擦り抜
けが起こりやすくなり、同様に、用紙へのオイル染みが
発生する虞がある。
像を定着可能なオイルレス方式の定着装置を実現させる
ために、パラフィン若しくはポレオレフインからなるワ
ックスを内包したタイプのトナーを用いることで、従来
のように定着ローラにシリコンオイルを塗布しない構成
でもカラー画像の良好な定着ができることが昨今わかっ
てきた。
像定着のための定着装置において、芯金の外周にシリコ
ンゴム又はフッ素ゴム等の弾性層を積層した所謂「ソフ
トローラ」が用いられている。これは、昨今において実
現されているオイルレス定着においても同様である。
使用されることでゴム被覆層の劣化が進み、芯金からゴ
ム層が剥がれ易くなったりし、弾性層を持たないハード
ローラと比べて耐久性に劣る。又、ゴムが劣化すること
ゴム硬度が変化し、定着ローラの性能が、初期と耐久後
で変わってしまう等の問題がある。又、複写機の立ち上
げの際に、定着ローラを室温から、トナーの定着可能温
度である160〜200℃程度まで温める必要がある。
このローラを温めている間の時間を「ウォームアップタ
イム」と呼ぶが、この時間が短いほど、複写機利用者に
とっては、便利であることになる。しかし、カラーの定
着装置で用いられているソフトローラは、弾性層のある
分熱容量が大きくなり、ウォームアップタイムも長くな
ってしまうという不便さも、もちあわせている。
つつ、オイルレス方式の定着装置における定着体の長寿
命化、ウォームアップタイムの短縮化を図ることができ
る定着装置及びこの定着装置を備える画像形成装置の提
供を目的とする。
的は、互いに圧接しニップ部を形成する定着体及び加圧
体を有し、前記ニップ部でワックスを内包するトナーを
含有する未定着像を担持する記録材を挟持搬送し、未定
着像を記録材上に加熱定着させる定着装置において、前
記定着体は、基材と、前記基材上に設けられた表面離型
層とを有し、前記定着体及び前記加圧体の間の圧接力を
F[N]、前記定着体及び前記加圧体によるニップ部の
面積をS[m2]としたとき、10.0×105≧F/S
≧2.0×105の関係を満たすという第一の発明によ
って達成される。
発明において、前記定着体の離型層は、ポリテトラフル
オロチレン、又は、テトラフルオロ及びパーフルオロア
ルキルビニルエーテルの共重合体で形成されているとい
う第二の発明によっても達成される。
の発明又は第二の発明において、前記定着体の離型層
は、ポリテトラフルオロチレンと、テトラフルオロ及び
パーフルオロアルキルビニルエーテルの共重合体との混
合物で形成されているという第三の発明によっても達成
される。
発明乃至第三の発明のいずれかにおいて、励磁コイルを
有し、該励磁コイルに交流電流が印加されることによ
り、前記定着体に渦電流を発生させて該定着体を発熱さ
せるよう構成されているという第四の発明によっても達
成される。
の画像形成プロセスによって形成された画像を記録材に
記録する画像形成装置であって、第一の発明乃至第四の
発明のいずれかの定着装置を備えるという第五の発明に
よっても達成される。
て、添付図面に基づき説明する。
実施形態たるカラー画像形成装置の概略構成を示す断面
図である。本実施形態では、中間転写体を用いたカラー
画像形成装置を例に説明する。
は、像担持体として矢印方向に所定の周速度で回転駆動
される感光ドラム101を有し、この感光ドラム101
の周囲に1次帯電器102等の画像形成手段が配置され
ている。
より所定の極性で所定の表面電位に一様に帯電され、露
光手段のレーザスキャナ(図示せず)によって画像情報
に応じて露光103されることにより、感光ドラム10
1の表面に1色目の例えばマゼンタ成分色の静電潜像が
形成される。この潜像はマゼンタの現像器41により現
像され、マゼンタトナー像として可視化される。現像方
式は、現像剤として非磁性トナーを用いた1成分非接触
方式であり、現像器41の現像スリーブと感光ドラム1
01との間に適当な現像バイアスを印加することによ
り、現像スリーブ上の非磁性トナーが感光ドラム101
に飛翔し、潜像に付着して現像する。
が、感光ドラム101に適度な圧力を持って当接配置さ
れている。中間転写ローラ20は、シリング状の芯金上
に中抵抗の電気抵抗(体積抵抗率が105〜1011Ωc
m程度)を有する非発泡体或いは発泡体の弾性層を設け
てなっている。弾性層表面のトナーに対する離型性を向
上させるために、弾性層の表面にトナーとの離型性が良
好なPTFE等のフッ素樹脂若しくはシリコーンゴムの
離型層を、チューブ若しくはコートにより形成されてい
る。
間転写ローラ20と感光ドラム101との間(1次転写
ニップN)に、転写バイアス電源61により適当な転写
バイアスを印加することにより、中間転写ローラ20の
表面上に転写される(1次転写)。
は、クリーニング装置14により表面に残留した1次転
写残りのトナーが除去される。その後、2色目のシアン
トナー像(現像器42により現像)、3色目のイエロー
トナー像(現像器43)、4色目のブラックトナー像
(現像器44)が同様な過程を経て感光ドラム101上
に形成され、中間転写ローラ20上に重ね合わせて1次
転写され、これにより中間転写ローラ20上に4色のト
ナー像の重ね合わせ像が形成される。
は反対の側の位置に、2次転写ローラ25が離接自在に
設置されている。2次転写ローラ25は、芯金上に中抵
抗の弾性層を設けてなっている。
20とのニップ間(2次転写ニップn)に、用紙カセッ
ト109から記録材である用紙11が通紙される。バイ
アス電源を電源29から電源28に切換えて、中間転写
ローラ20と2次転写ローラ25との間に適当な転写バ
イアスを印加することにより、中間転写上の4色のトナ
ー像が一括して用紙11上に転写される(2次転写)。
用紙11は、用紙カセット109から給紙ローラ110
により搬送され、レジストローラ111及びその前後の
給紙ガイド112により、上記2次転写ニップに供給さ
れる。
表面に残留した2次転写残りのトナーは、中間転写ロー
ラ20と感光ドラム101との間にバイアス電源62で
1次転写時と逆極性のバイアスを印加することにより、
感光ドラム101上へ戻され、最終的にクリーニング装
置14により回収される。
ガイド113を経て定着装置10に搬送され、定着体た
る定着ローラ1と加圧体たる加圧ローラ2との間の定着
ニップを通過して、上記トナー像の混色及び紙の繊維へ
の定着がなされ、排紙トレイへ排出される。
説明する。
ナーとしてシャープメルトトナーを使用した。更にいえ
ば、このシャープメルトトナーは重合法で製造した重合
トナーで、溶融粘度と分子量がトナーの母体樹脂よりも
小さいワックス、パラフィン等の離型剤を内包してい
る。このような重合法によるシャープメルトトナーを使
用することにより、定着時に高いトナーの混色性を達成
するともに、トナーからの内包されたワックスの熱によ
る滲み出しにより高い離型性を得、定着のオイルレス化
を実現した。
合トナーは、コア93、その上の樹脂層92及びその上
の表層91から構成されており、コア93にはエステル
系ワックスが内蔵され、樹脂層92はスチレンーブチル
アクリレート樹脂からなり、表層91はスチレン−ポリ
エステル樹脂からなっている。この重合トナーの比重は
約1.05である。重合トナーが3層構造となっている
理由は、コア93にワックスを内包することにより、定
着工程でのオフセット防止効果を得、樹脂層の表層91
を設けることにより、トナーの帯電効率の向上を図るた
めである。この重合トナーを使用するに際しては、摩擦
帯電電荷の安定化のためにオイル処理したシリカが外添
される。
脂、低軟化点物質(ワックス)からなる離型剤、着色
剤、荷電制御剤等を、加圧ニーダーやエクスクルーダー
又はメディア分散機を用いて均一に分散した後、機械的
又はジェット気流下でターゲットに衝突させ、所望のト
ナー粒径に微粉砕化した後、更に分級工程を経て粒度分
布をシャープにしてトナー化する所謂粉砕方法;特公昭
56−13954号公報等に記載のディスク又は多流体
ノズルを用いた溶融混合物を空気中に霧化し、球状トナ
ーを得る方法;特公昭36−10231号公報、特開昭
59−53856号公報及び特開昭59−61842号
公報に述べられている懸濁重合によりトナーを直接生成
する重合法;単量体は可溶で、得られる重合体は不溶な
水系有機溶剤を用いてトナーを直接生成する、ソープフ
リー重合法に代表される乳化重合法等が挙げられる。
プで粒径4〜8μmの緻粒子が比較的容易に得られる常
圧下、又は加圧下での懸濁重合法を用いてシャープメル
トトナーを製造した。モノマーにはスチレンとn−ブチ
ルアクリレートを用い、荷電制御剤にはサリチル酸金属
化合物を、極性レジンには飴和ポリエステルを用い、こ
れに着色剤を加え、重量平均粒径7μmの着色懸濁粒
子、つまりシャープメルトトナーを得た。トナーの粒度
分布の制御や粒径の制御は、難水溶性の無機塩や保護コ
ロイド作用を有する分散剤の種類、添加量を変える方法
や、装置の機械的条件、例えばローラの周速、パス回
数、撹拌羽根の形状等の撹拌条件、容器形状、或いは水
溶液中での固形分濃度等を制御することにより実施で
き、本実施形態における所定のトナーを得ることができ
る。
般に使用されているスチレン−(メタ)アクリル共重合
体、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ステレン−ブタ
ジエン共重合体を利用することができる。
上記樹脂の単量体が好ましく用いられる。具体的には、
o−、m−又はp−メチルスチレン、m−又はp−エチ
ルスチレン等のスチレン系単量体;(メタ)アクリル酸
メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル
酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アク
リル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メ
タ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベヘニ
ル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)
アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸
ジエチルアミノエチル等の(メタ)アクリル酸エステル
系単量体;ブタジエン、イソプレン、シクロヘキセン、
(メタ)アクリロニトリル、アクリル酸アミド等のエス
テル系単量体が好ましく用いられる。
一般的には、「ポリマーハンドブック第2版III、1
39頁〜192頁(JohnWiley&Sons
社)」に記載の理論ガラス転位温度(Tg)が40〜7
5℃を示すように、単量体を適宜混合して用いる。単量
体混合物の理論ガラス転位温度が40℃未満の場合に
は、トナーの保存安定性や耐久安定性の面で問題が生
じ、一方、75℃を超える場合は、定着温度の上昇をも
たらし、特にフルカラートナーにあっては、各色トナー
の混色が不十分となって色の再現性に乏しく、更にトラ
ンスペアレント画像の透明性が著しく低下し、高画質の
カラー画像が得られない。
ミエーション・クロマトグラフィー)により測定する。
測定に際して、ソックスレー抽出器を用いてトナーを溶
剤のトルエンで20時間抽出し、次いでロータリーエバ
ポレーターでトルエンを留去し、その残留物にエステル
系ワックスは溶解するが結着樹脂は溶解しない有機溶
剤、例えばクロロホルム等を加えて十分洗浄した後、残
留物をTHF(テトラヒドロフラン)に溶解し、次いで
ポア径0.3μmの耐溶剤性メンブランフィルターで濾
過して試料(溶液)を調製する。ウォーターズ社製GP
C(モデル150C)に昭和電工製のカラムA−80
1,802,803,804,805,806,807
を連結し、これに得られた試料溶液を注入して、標準ポ
リスチレン樹脂の検量線により結着樹脂の分子量を測定
し、分子量分布を求めた。
〜1,000,000、数平均分子量Mnに対する重量
平均分子量Mwの比Mw/Mnは2、100であること
が、本実施形態のトナーの結着樹脂に好ましい。ワック
スの分子量は結着樹脂の分子量より小さく、数平均分子
量で数千〜数万程度がよい。
る。黒色着色剤は、カーボンブラック、磁性体が使用さ
れ、その他、イエロー、マゼンタ、シアンの着色剤を混
合して黒色に調製したものも使用される。
インドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属
錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される
化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメント
イエロー12,13,14,15,17,62,74,
83,93,94,95,97,109,110,11
1,120,127,128,129,147,16
8,174,176,180,181,191等が好適
に用いられる。
トピロロピロール化合物、アンスラキノン化合物、キナ
クリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化
合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合
物、ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.
I.ピグメントレッド2,3,5,6,7,23,4
8;2,48;3,48;4,57;1,81;1,1
44,146,166,169,177,184,18
5,202,220,221,254が特に好ましい。
及びその誘導体、アンスラキノン化合物、塩基染料レー
キ化合物等が利用できる。C.I.ピグメントブルー
1,7,15,15;1,15;2,15;3,15;
4,60,62,66等が特に好適に利用でさる。
られ、更には固溶体の状態で用いることができる。着色
剤は、色相角、彩度、明度、耐候性、トラペン透過性、
トナー中への分散性を考慮して選択される。着色剤の添
加量は、100重量部の樹脂に対し1〜20重量部であ
る。黒色着色剤として磁性体を用いた場合は、他の着色
剤と異なり、100重量部の樹脂に対し40〜150重
量部添加して用いられる。
タ、シアン、ブラックの4色ともが重合トナーである場
合を説明したが、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン
の3色が重合トナーであり、ブラックは、粉砕法で作ら
れた1成分磁性現像剤を利用しても構わない。
ついて説明する。
加圧体たる加圧ローラ2と、加熱手段(図示せず)とを
備えている。
たる芯金21上に離型層22を設けいて形成されてい
る。
ーラが表1に示す実施例1〜4の構成である場合につい
て、定着ローラが比較例1〜3の構成である場合と比較
して説明する。尚、それぞれの実施例及び比較例におけ
る定着装置の構成は、表1に示す定着ローラの構成に関
するもの以外同様である。
で、形状はストーレートのものを使用した。
く、耐熱温度も250℃と高いPTFEコートやPFA
コートが用いられる。更に、本発明者らの検討で、定着
ローラの表面離型層に、紙上に保持されているトナーと
逆極性の転写電荷がリークすると、記録材とトナーとの
間の静電的吸引力が低下し、そのことによりトナーは定
着ローラ側に付着し、定着ローラの汚れが生じることが
わかった。そこで、定着ローラの耐電圧をあげること
で、このような定着ローラ汚れを防ぐことができる。そ
の有効な方法として、PTFEにPFAを配合するころ
が考えられる。一般にPTFEは、非粘着性、低摩擦特
性に優れ、高い連続使用耐熱温度を有するため、表面離
型層として用いられることが多い。しかし、PTFEは
溶融粘度が高く、焼成時その膜にピンホールを生じやす
い。一方、PFAはPTFEに比べて融点も低く、その
溶融粘度も低いためPTFEにPFAを配合することに
より、焼成後の膜のピンホールを抑えることができ、そ
の結果、膜の耐電圧をあげることがでさ、上述の定着ロ
ーラ汚れをより効果的に抑えることができるようにな
る。
外形20mmの鉄の中実の芯金の外側に5mmのシリコ
ーンゴムの弾性層を設け、その上に離型層として50μ
mのPFAチューブをかぶせたものを使用した。
ーラの中に配置したハロゲンランプを使用した。
加圧ローラの硬度は適当な加圧力で適当な面圧の得られ
るものを使用した。ここで、面圧とは、(加圧力
「N」)/(ニップ面積[m2])で計算できる値であ
る。
ローラには適度な弾性が必要であると考えられており、
定着ローラには1mmからそれ以上のシリコーンゴム層
が設けられてきた。それは、白黒の1色に比べてカラー
の画像は4色のトナーが紙に載っているために、紙上の
トナーの凹凸が大さく、この凹凸に定着ローラの表面を
追従させてトナーを定着させないければならないからで
ある。実際に比較例1のような構成で、カラーのH.
T.画像を定着させると、画像表面に、トナーが溶けき
っていないためにできる、50μmから300μm程度
の粒状の光沢むらが無数にできてしまい実用に耐えな
い。
の拡大写真である。
く黒い部分が光沢がなく、白い部分が光沢がある部分で
ある。図3に示すように、白い部分と黒い部分の比率が
同じ程度であると、見た目に光沢むらが目ざわりとな
る。一方、図4に示すように黒い部分の比率が低いと光
沢むらは気にならない。
リコーンゴム1mmの弾性層を設けることで紙上のトナ
ーへの定着ローラ表面の追従性をあげることで、トナー
をむらなく、溶かし、光沢むらを実用上問題なくするこ
とができた。
180℃近くの高温で使われつづけた場合、ゴムの劣化
が起こり、芯金からゴムがはがれたりして、ローラの寿
命が、弾性層のないハードローラと比べて短くなってし
まうという欠点がある。又、複写機の立ち上げの際に
も、ソフトローラは、ハードローラと比べて弾性層があ
る分、定着可能温度までローラ温度を上昇させる時間が
余計にかかってしまうという問題もあった。
を設けないハードローラでも面圧を上げていくことで、
重合トナーをつぶして、トナー内部のワックスを押し出
すことで、トナー同士を結合させ、ハーフトーン画像に
おいても光沢むらのない画像を実現することが可能であ
ることがわかった。つまり、図3、図4の黒い部分がト
ナーが完全には結合して定着していない部分であり、白
い部分がトナー同士が結合してトナーが完全に定着して
いる部分である。
にならないレベルを示し、△は、紙種によっては、光沢
むらが気になるが実用上許容なレベルを示し、×は、光
沢むらが気になり実用に耐えないレベルを示している。
施例3、実施例4、実施例5の順で面圧が大きくなり、
2.0×105[Pa]以上で、光沢むらが、実用上問
題ないレベルになっていることがわかる。
と同じ6mmであっても、面圧が2.0×105[P
a]よりも小さいと光沢むらは、×になってしまい、光
沢むらがニップの大ささではなく面圧の大きさに依存し
ていることがわかる。
加圧力を増していった場合、それにつれてニップも大さ
くなってしまい、2.5×105[pa]以上の面圧を
得ずらく、重合トナーをつぶして定着させることは困難
である。
装置を通ったときの紙の挙動が不安定になり、紙しわ等
が発生しやすくなることがわかっている。
について、表3に示す。
いレベルを示し、△は、紙種によってはしわ等が生じる
が、それは1部の紙だけであり実用上問題のないレベル
を示し、×は紙しわ等が発生し実用上問題のあるレベル
を示している。
順で面圧が大きくなり、10.0×105[pa]を越
えると紙搬送性に支障をきたすことがわかる。
ハードローラで両立させる場合には面圧を3.0×10
5[Pa]以上10.0×105[Pa]以下にすればよ
いことがわかる。
の中にハロゲンランプを入れて、ハロゲンランプからの
輻射熱で間接的に定着ローラを加熱した場合(ハロゲン
加熱方式)と定着ローラの中に励磁コイルをいれて励磁
コイルに交流電流を流すことで定着ローラに生ずる渦電
流で直接、定着ローラを加熱した場合(誘導加熱方式)
で、定着ローラが室温から180℃になるまでの時間を
比較したグラフが図5である。横軸が定着器に投入され
る電力、縦軸がウォームアップタイムである。
ロゲン加熱方式に比べて加熱にかかる時間を短くするこ
とができ、ウォームアップタイムの短縮に、より有利で
あることがわかる。
る芯金21上に離型層22を設けて外周が形成される定
着ローラ1を採用すると共に、定着ローラ1及び加圧ロ
ーラ2の間の圧接力F[N]と、定着ローラ1及び加圧
ローラ2によるニップ部の面積S[m2]との適正化が
図られているので、良好な定着性を確保しつつ、オイル
レス方式の定着装置における定着体の長寿命化、ウォー
ムアップタイムの短縮化を図ることができる。
一の発明によれば、基材上に離型層を設けて外周が形成
される定着体を採用すると共に、定着体及び加圧体の間
の圧接力F[N]と、定着体及び加圧体によるニップ部
の面積S[m2]との適正化が図られているので、良好
な定着性を確保しつつ、オイルレス方式の定着装置にお
ける定着体の長寿命化、ウォームアップタイムの短縮化
を図ることができる。
基材上にポリテトラフルオロチレン又はテトラフルオロ
及びパーフルオロアルキルビニルエーテルの共重合体で
形成されている離型層を設けて外周が形成される定着体
を採用すると共に、定着体及び加圧体の間の圧接力F
[N]と、定着体及び加圧体によるニップ部の面積S
[m2]との適正化が図られているので、定着体の離型
性の向上を図り良好な定着性を確保しつつ、オイルレス
方式の定着装置における定着体の長寿命化、ウォームア
ップタイムの短縮化を図ることができる。
ば、基材上にポリテトラフルオロチレンとテトラフルオ
ロ及びパーフルオロアルキルビニルエーテルの共重合体
との混合物で形成されている離型層を設けて外周が形成
される定着体を採用すると共に、定着体及び加圧体の間
の圧接力F[N]と、定着体及び加圧体によるニップ部
の面積S[m2]との適正化が図られているので、定着
体の離型性の向上を図り良好な定着性を確保しつつ、オ
イルレス方式の定着装置における定着体の長寿命化、ウ
ォームアップタイムの短縮化を図ることができる。
基材上に離型層を設けて外周が形成され励磁コイルによ
って発熱される定着体を採用すると共に、定着体及び加
圧体の間の圧接力F[N]と、定着体及び加圧体による
ニップ部の面積S[m2]との適正化が図られているの
で、良好な定着性を確保しつつ、オイルレス方式の定着
装置における定着体の長寿命化、更なるウォームアップ
タイムの短縮化を図ることができる。
ば、基材上に離型層を設けて外周が形成される定着体を
採用すると共に、定着体及び加圧体の間の圧接力F
[N]と、定着体及び加圧体によるニップ部の面積S
[m2]との適正化が図られているので、良好な定着性
を確保しつつ、オイルレス方式の定着装置における定着
体の長寿命化、ウォームアップタイムの短縮化を図るこ
とができる。
の概略構成を示す模式的断面図である。
構成図である。
ある。
ある。
アップタイムと定着装置への投入電力との関係を示すグ
ラフである。
Claims (5)
- 【請求項1】 互いに圧接しニップ部を形成する定着体
及び加圧体を有し、前記ニップ部でワックスを内包する
トナーを含有した未定着像を担持する記録材を挟持搬送
し、未定着像を記録材上に加熱定着する定着装置におい
て、前記定着体は、基材と、前記基材上に設けられた表
面離型層とを有し、前記定着体及び前記加圧体の間の圧
接力をF[N]、前記定着体及び前記加圧体によるニッ
プ部の面積をS[m2]としたとき、10.0×105≧
F/S≧2.0×105の関係を満たすことを特徴とす
る定着装置。 - 【請求項2】 前記定着体の離型層は、ポリテトラフル
オロチレン、又は、テトラフルオロ及びパーフルオロア
ルキルビニルエーテルの共重合体で形成されていること
とする請求項1に記載の定着装置。 - 【請求項3】 前記定着体の離型層は、ポリテトラフル
オロチレンと、テトラフルオロ及びパーフルオロアルキ
ルビニルエーテルの共重合体との混合物で形成されてい
ることとする請求項1又は請求項2に記載の定着装置。 - 【請求項4】 励磁コイルを有し、該励磁コイルに交流
電流が印加されることにより、前記定着体に渦電流を発
生させて該定着体を発熱させるよう構成されていること
とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の定
着装置。 - 【請求項5】 一連の画像形成プロセスによって形成さ
れた画像を記録材に記録する画像形成装置であって、請
求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の定着装置を
備えることを特徴とする画像形成装置。
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