JP2000321895A - 像加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

像加熱装置及び画像形成装置

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JP2000321895A
JP2000321895A JP11126949A JP12694999A JP2000321895A JP 2000321895 A JP2000321895 A JP 2000321895A JP 11126949 A JP11126949 A JP 11126949A JP 12694999 A JP12694999 A JP 12694999A JP 2000321895 A JP2000321895 A JP 2000321895A
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heating
fixing
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control temperature
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Masahiro Suzuki
雅博 鈴木
Tokuyoshi Abe
篤義 阿部
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加熱処理すべき画像を担持させた被記録材へ供
給する熱量を適宜すばやく変更し、かつ過不足なく供給
することができて、画像のグロスを変えたり、OHP透
過性を向上させることが可能な像加熱装置、および該像
加熱装置を備えた画像形成装置を提供する。 【解決手段】磁場を発生する磁場発生手段18と、この
磁場の作用を受けて発生する渦電流で発熱する発熱層を
有する加熱部材10と、該加熱部材と形成するニップ部
Nで被記録材Pを狭持搬送させる加圧部材30とを備
え、前記加熱部材10からの熱により被記録材P上の画
像tが加熱される像加熱装置100において、前記加熱
部材10の制御温度を被記録材Pの搬送速度に応じて変
える手段を有すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は像加熱装置及び画像
形成装置に関する。
【0002】本発明において像加熱装置には、被記録材
に形成担持させた未定着画像を被記録材に永久固着画像
として加熱定着する定着装置の他にも、未定着画像を加
熱して仮定着する装置、画像を担持した被記録材を加熱
して艶等の表面性を改質する装置など画像を加熱処理す
る装置を含む。
【0003】
【従来の技術】a)熱ローラ方式の定着装置 従来、電子写真プロセス・静電記録プロセス等を用いた
複写機、ファックス、レーザプリンタ等の画像形成装置
において、適宜の画像形成プロセス手段で被記録材(転
写材・感光紙・静電記録紙・印字用紙・OHP(OH
T)フィルム等)の面に形成担持させた未定着トナー像
を永久固着画像として加熱定着させる定着装置の一つに
熱ローラ方式の定着装置がある。
【0004】図14に、この熱ローラ方式の定着装置の
一例の横断面模型図を示した。
【0005】この定着装置は、どちらか一方もしくは両
方にハロゲンランプ等の熱源201a・202aを内包
した定着・加圧ローラ対201・202から構成され、
このローラ対201・202の圧接によって形成される
ニップ部Nにおいて被記録材Pを挟持搬送させながら熱
と圧を加えて未定着トナー像tを被記録材Pに固着させ
る。
【0006】定着ローラ201と加圧ローラ202の各
ローラにおいて、201b・202bはアルミニウム等
の中空芯軸、201c・202cはこの芯軸の外周面に
設けたシリコンゴム等の弾性層、201d・202dは
さらにその外周面に設けたフッ素樹脂等の離型層であ
る。
【0007】一般に、未定着トナー像tに接触するロー
ラを定着ローラ、接触しないローラを加圧ローラと呼
ぶ。定着・加圧ローラ201・202の温度は、ローラ
表面に当接されたサーミスタ等の温度検知手段26によ
り検知され、その検知結果を熱源201a・202aの
オン/オフ制御回路(不図示)にフィードバックするこ
とにより所定の温度に温調維持される。
【0008】単位時間当たりに被記録材Pに与える熱量
は、主に、ニップ幅、ローラ温度、被記録材搬送速度に
よって決まる。このうち、ローラ温度と被記録材搬送速
度は、適切な熱量が供給されるように、所望の定着処理
や被記録材に応じて切り替えることが比較的容易であ
る。
【0009】例えば、定着された画像の光沢度(以下、
グロスと称する)は、定着装置の被記録材搬送速度やロ
ーラ制御温度に大きく左右される。ある領域までは、被
記録材搬送速度が遅いほど、またローラ制御温度が高い
ほど、グロスは高くなる傾向がある。すなわち熱量を与
えるほどグロスは高くなる。
【0010】これらのパラメーターを調整することによ
り、画像のグロスをコントロールすることが可能であ
る。例えば、低グロス画像を出力する画像形成装置にお
いても、このような定着条件を変化させることにより、
より高グロスな画像を提供することもできる。
【0011】また、画像形成装置に通紙される被記録材
には、紙以外にも、OHP(Over Head Projecter )フ
ィルムやグロスフィルム等がある。前者はプロジェクタ
ーにより光を透過させて使用する透明な樹脂フィルム
で、後者は光沢のある白い樹脂フィルムである。これら
は、厚さ4〜5mil 程度のPET等の合成樹脂のフィル
ムで構成されているため、普通紙に比べメディアの熱容
量が非常に大きい。そのため、未定着トナー像を定着さ
せるためには通常よりも多くの熱供給を必要とする。さ
らに、OHPフィルムの場合は良好な透過性、グロスフ
ィルムの場合はより高いグロスが求められる。これらを
実現するには、トナーを十分に溶融変形させ、トナー像
表面を平滑化する必要がある。そのため、このようなメ
ディアの種類に応じて、被記録材搬送速度を低下させた
り、ローラ制御温度を上げたりして、熱供給量を増やす
必要がある。
【0012】以上のように、画像のグロスをコントロー
ルしたり、フィルム上の画像の透過性やグロスを向上さ
せるためには、所望の処理や被記録材に応じて、被記録
材搬送速度やローラ制御温度を瞬時に切り替え、最適な
熱供給量を供給する必要がある。この時、被記録材搬送
速度を変える際に、ローラ制御温度が被記録材搬送速度
によらず一定であると、供給する熱量の過不足が生じや
すいため、定着不良が発生したり、所望の画質が得られ
ない場合がある。よって被記録材搬送速度に応じてロー
ラ制御温度を変えた方が好ましい。
【0013】しかしながら、熱ローラ方式の定着装置に
おいては、実際にローラ制御温度を切り替えても、加熱
部材としての定着ローラ201の表面温度は瞬時には設
定された制御温度にならない。この熱応答性の悪い原因
は、主に、以下の2つの要因によるものと考えられる。
【0014】この第1の原因は、定着ローラ201で
は、熱源201aがローラ表面から離れていることであ
る。例えば、定着ローラ201における熱源201aか
らの熱は、熱源201a(ハロゲンランプ等)→空気層
→芯軸201b(Al等)→弾性層201c(シリコン
ゴム等)→離型層201d(フッ素樹脂等)を経由して
ローラ表面に到達する。このため、熱がローラ表面まで
到達するのに時間を要する。特に、厚い弾性層201c
を有するローラでは、その弾性層201cにおいて熱抵
抗が大きいため、熱応答性が悪化する。
【0015】第2の原因は、定着ローラ10l全体の熱
容量が比較的大きいことである。そのため、ローラを昇
温させるのに必要な熱量が多く、熱応答性が悪化する。
また、ローラ温度が冷め難いことも同様な理由による。
【0016】以上の要因により、ローラ表面は制御温度
の切り替えにリニアに追随できない。
【0017】このような定着装置では、通常の被記録材
搬送速度から通常よりも遅い被記録材搬送速度に切り替
えてプリントした場合、熱量の過剰供給が生じ、ホット
オフセットや、OHP透過性低下といった問題が発生し
やすい。また、高グロス定着条件でも高グロスにならな
いといった問題が発生することがある。
【0018】また、上述の画像不良を抑制するために、
加熱部材としての定着ローラ201の表面温度が制御温
度に到達するまで、次のプリントを待機させる必要があ
った。
【0019】b)セラミックヒータを用いたフィルム加
熱方式の定着装置 そこで本発明者らは、セラミックヒータを用いたフィル
ム加熱方式の定着装置を用いて、定着装置の熱応答性を
向上させる検討を行った。
【0020】この定着装置は、例えば特開昭63−31
3182号公報・特開平2−157878号公報・特開
平4−44075号公報・特開平4−204980号公
報等に提案されている。
【0021】図15に、この定着装置の一例の概略構成
模型図を示した。
【0022】即ち、ニップNを形成する回転体10は円
筒状の定着フィルムである。この定着フィルム10は熱
容量を小さくしてクイックスタート性を向上させるため
に、膜厚は100μm以下、好ましくは50μm以下2
0μm以上の耐熱性のPTFE、PFA、FEPの単
層、あるいはPI、PAI、PEEK、PES、PPS
等の外周面に導電プライマー層を介してPTFE、PF
A、FEP等をコーティングした複合層フィルムを使用
すると良い。
【0023】16は横断面が半円弧状樋型のフィルムガ
イドである。
【0024】5はフィルムガイドニップ部の長手方向に
沿って伸びたセラミックヒータである。セラミックヒー
タ5は、アルミナ等でできた基板5aの表面に、例えば
Ag/Pd等の電気抵抗材料を約10μm、幅1〜5m
mにスクリーン印刷等により塗工した発熱層5bを設け
て、この上を保護層5cとしてガラスやフッ素樹脂等で
コートしてある。
【0025】30は加圧回転体としての加圧ローラであ
る。
【0026】26はサーミスタを用いた温度検知素子
で、セラミックヒータ5の裏面に設置されている。
【0027】温度制御は、温度検知素子26からの情報
を基にトライアック6によりセラミックヒータ5に通電
するAC電圧を位相制御・波数制御等してセラミックヒ
ータ5に通電する電力を制御することで行う。
【0028】加熱体としてのセラミックヒータ5と、加
圧部材としての加圧ローラ30との間に定着フィルム1
0を挟ませてニップ部Nを形成させ、該ニップ部Nの定
着フィルム10と加圧ローラ30との間に未定着トナー
像tを形成担持させた被記録材Pを導入して定着フィル
ム10と一緒に挟持搬送させることで、フィルム10を
介してセラミックヒータ5の熱を与えながらニップ部N
の加圧力で未定着トナー像tを被記録材P面に定着させ
るものである。
【0029】この定着装置は、セラミックヒータ5及び
定着フィルム10に低熱容量の部材を用いてオンデマン
ドタイプの装置を構成することができ、画像形成実行時
のみ熱源からセラミックヒータ5に通電して所定の定着
温度に発熱させればよく、画像形成装置の電源オンから
画像形成実行可能状態までの待ち時間が短く(クイック
スタート性)、スタンバイ時の消費電力も大幅に小さく
(省電力)、熱応答性は熱ローラ方式に比べ格段に良い
等の利点がある。
【0030】上述の定着装置は、定着部材のフィルム1
0の熱容量が小さく、また熱源であるセラミックヒータ
5が定着フィルム10の内面に近接しているため、熱ロ
ーラ方式に比べ、非常に熱応答性が良い。よって、被記
録材搬送速度の切り替えに応じて、加熱部材(ここでは
定着フィルム10)の表面温度を制御温度の切り替えに
リニアに追随させることが可能となった。
【0031】しかしながら、熱ローラ方式と比較して熱
応答性が非常に良いセラミックヒータを用いたフィルム
加熱方式の定着装置においても、以下に述べる問題があ
った。
【0032】上述の定着装置では、定着フィルム10
が、トナー載り量の差や被記録材自身の表面の凹凸によ
るトナー像tの凹凸に追従できず、その結果、定着画像
にグロスむらが発生する問題があった。
【0033】この問題の解決手段として、定着フィルム
10の表面をソフトするために定着フィルム10にシリ
コンゴム等の弾性層を約300μmの厚さで具備させる
必要があった。しかし、上述の定着装置をフルカラー画
像形成装置の定着装置として用いる場合、定着フィルム
10の全体的な熱容量及び熱抵抗が大きくなり、定着装
置の熱応答性は低下してしまった。
【0034】また、セラミックヒータ5を用いたフィル
ム加熱方式では、ニップ部Nにおいて、熱源であるセラ
ミックヒータ5に加圧ローラ30が定着フィルム10を
介して圧接されている。セラミックヒータ5の発熱はヒ
ータ自身の熱膨張を伴う。そのため、ニップ部Nにかけ
る加圧力が高い程、セラミックヒータ5自身に熱膨張に
よる応力がかかりやすく、ヒータ5が割れる傾向にあ
る。
【0035】そのため、この方式の定着装置では加圧力
をあまり高く設定できない。例えば、熱ローラ方式が4
0kgf程度まで加圧できるのに対し、セラミックヒー
タを用いたフィルム加熱方式の定着装置では10〜15
kgf程度しか加圧できない。そのため、OHPフィル
ムに対するトナー像定着の場合に、通常よりも低速な搬
送速度でOHPフィルムを搬送させてトナー像定着させ
ても、加圧不足により定着トナー像表面が十分に平滑に
ならず、OHPフィルム上のフルカラー画像の透過性が
悪いといった問題があった。
【0036】また、同様な理由で、画像のグロス向上が
難しいという問題があった。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的
は、加熱処理すべき画像を担持させた被記録材へ供給す
る熱量を適宜すばやく変更し、かつ過不足なく供給する
ことができて、画像のグロスを変えたり、OHP透過性
を向上させることが可能な像加熱装置、および該像加熱
装置を備えた画像形成装置を提供することにある。
【0038】
【課題を解決するための手段】本発明は下記のような構
成を特徴とする像加熱装置及び画像形成装置である。
【0039】(1)磁場を発生する磁場発生手段と、こ
の磁場の作用を受けて発生する渦電流で発熱する発熱層
を有する加熱部材と、該加熱部材と形成するニップ部で
被記録材を挟持搬送させる加圧部材とを備え、前記加熱
部材からの熱により被記録材上の画像が加熱される像加
熱装置において、前記加熱部材の制御温度を被記録材の
搬送速度に応じて変える手段を有することを特徴とする
像加熱装置。
【0040】(2)被記録材の複数の搬送速度のうちの
いずれか2つの搬送速度を比較した場合に、搬送速度が
遅い時の前記加熱部材の制御温度が、搬送速度が速い時
の制御温度よりも低く設定されている像加熱モードを有
することを特徴とする(1)に記載の像加熱装置。
【0041】(3)被記録材の複数の搬送速度のうちの
いずれか2つの搬送速度を比較した場合に、搬送速度が
遅い時の前記加熱部材の制御温度が、搬送速度が速い時
の制御温度よりも高く設定されている像加熱モードを有
することを特徴とする(1)に記載の像加熱装置。
【0042】(4)被記録材の複数の搬送速度のうちの
いずれか2つの搬送速度を比較した場合に、搬送速度が
遅い時の前記加熱部材の制御温度が、搬送速度が速い時
の制御温度よりも低く設定されている像加熱モードと、
搬送速度が速い時の制御温度よりも高く設定されている
像加熱モードの両方を有し、被記録材の種類に応じてこ
の両像加熱モードのどちらか一方を選択可能であること
を特徴とする(1)に記載の像加熱装置。
【0043】(5)前記加熱部材及び加圧部材が回転体
であることを特徴とする(1)ないし(4)の何れかに
記載の像加熱装置。
【0044】(6)被記録材上のトナー像を加熱定着す
るための定着装置を備え、複数の搬送速度で被記録材上
に画像形成可能な画像形成装置において、前記定着装置
は、磁場を発生する磁場発生手段と、この磁場の作用を
受けて発生する渦電流で発熱する発熱層を有する加熱部
材と、前記加熱部材と形成するニップ部で被記録材を挟
持搬送させる加圧部材とを備え、前記加熱部材の制御温
度を被記録材の搬送速度に応じて変える手段を有するこ
とを特徴とする画像形成装置。
【0045】(7)画像形成装置が有する被記録材の複
数の搬送速度のうちのいずれか2つの搬送速度を比較し
た場合に、搬送速度が遅い時の定着装置の前記加熱部材
の制御温度が、搬送速度が速い時の制御温度よりも低く
設定されている定着モードを有することを特徴とする
(6)に記載の画像形成装置。
【0046】(8)画像形成装置が有する被記録材の複
数の搬送速度のうちのいずれか2つの搬送速度を比較し
た場合に、搬送速度が遅い時の定着装置の前記加熱部材
の制御温度が、搬送速度が速い時の制御温度よりも高く
設定されている定着モードを有することを特徴とする
(6)に記載の画像形成装置。
【0047】(9)画像形成装置が有する被記録材の複
数の搬送速度のうちのいずれか2つの搬送速度を比較し
た場合に、搬送速度が遅い時の定着装置の前記加熱部材
の制御温度が、搬送速度が速い時の制御温度よりも低く
設定されている定着モードと、搬送速度が速い時の制御
温度よりも高く設定されている定着モードの両方を有
し、被記録材の種類に応じてこの定着モードのどちらか
一方を選択可能であることを特徴とする(6)に記載の
画像形成装置。
【0048】(10)前記加熱部材及び加圧部材が回転
体であることを特徴とする(6)ないし(9)の何れか
に記載の画像形成装置。
【0049】〈作 用〉即ち、上記構成の電磁誘導加熱
方式の像加熱装置、及び該像加熱装置を定着装置として
具備した画像形成装置によれば、電磁誘導発熱性の加熱
部材に十分な熱量を発生させることができ、また該電磁
誘導発熱性加熱部材の温度を制御温度の変化にすばやく
追従させることができるので、制御温度が変化しても過
不足なく熱量を被記録材へ供給できる。また該電磁誘導
発熱性加熱部材の制御温度を被記録材の搬送速度に応じ
て変えることにより、画像のグロスを変えたり、OHP
上の定着画像の透過性を向上させることができる。
【0050】また、被記録材の複数の搬送速度のうちの
いずれか2つの搬送速度を比較した場合に、搬送速度が
遅い時の電磁誘導発熱性加熱部材の制御温度が、搬送速
度が速い時の制御温度よりも低く設定されている像加熱
モード(定着モード)により、定着不良が発生すること
なく定着画像のグロスを向上させることができる。
【0051】また、被記録材の複数の搬送速度のうちの
いずれか2つの搬送速度を比較した場合に、搬送速度が
遅い時の電磁誘導発熱性加熱部材の制御温度が、搬送速
度が速い時の制御温度よりも高く設定されている像加熱
モード(定着モード)により、OHPフィルム上の定着
画像の透過性や熱容量の大きいメディア上の定着画像の
グロスを向上させることができる。
【0052】また、被記録材の複数の搬送速度のうちの
いずれか2つの搬送速度を比較した場合に、搬送速度が
遅い時の電磁誘導発熱性加熱部材の制御温度が、搬送速
度が速い時の制御温度よりも低く設定されている像加熱
モード(定着モード)と、搬送速度が速い時の制御温度
よりも高く設定されている像加熱モード(定着モード)
の両方のモードを有し、被記録材の種類に応じてどちら
か一方のモードを選択することで、定着不良が発生する
ことなく定着画像のグロスを向上させたり、OHPフィ
ルム上の定着画像の透過性を向上させることができる。
【0053】
【発明の実施の形態】〈第1の実施例〉 (1)画像形成装置 図1は画像形成装置の一例の構成略図である。本例の画
像形成装置はカラーレーザプリンタである。
【0054】101は有機感光体やアモルファスシリコ
ン感光体でできた感光ドラム(像担持体)であり、矢示
の反時計方向に所定のプロセス速度く周速度)で回転駆
動される。
【0055】感光ドラム101はその回転過程で帯電ロ
ーラ等の帯電装置102で所定の極性・電位の一様な帯
電処理を受ける。
【0056】次いでその帯電処理面にレーザ光学箱(レ
ーザスキャナー)110から出力されるレーザ光103
により、画像情報の走査露光処理を受ける。レーザ光学
箱110は不図示の画像読み取り装置等の画像信号発生
装置からの画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対
応して変調(オン/オフ)したレーザ光103を出力
し、感光ドラム101面に走査露光した画像情報に対応
した静電潜像が形成される。109はレーザ光学箱11
0からの出力レーザ光を感光ドラム101の露光位置に
偏向させるミラーである。
【0057】フルカラー画像形成の場合は、目的のフル
カラー画像の第1の色分解成分画像、例えばイエロー成
分画像についての走査露光・潜像形成がなされ、その潜
像が4色カラー現像装置104のうちのイエロー現像器
104Yの作動でイエロートナ一画像として現像され
る。そのイエロートナー画像は感光ドラム101と中間
転写ドラム105との接触部(或いは近接部)である一
次転写部Tlにおいて中間転写ドラム105面に転写さ
れる。中間転写ドラム105面に対するトナー画像転写
後の感光ドラム101面はクリーナ107により転写残
トナー等の付着残留物の除去を受けて清掃される。
【0058】上記のような帯電・走査露光・現像・一次
転写・清掃のプロセスサイクルが、目的のフルカラー画
像の第2の色分解成分画像(例えばマゼンタ成分画像、
マゼンタ現像器104Mが作動)、第3の色分解成分画
像(例えばシアン成分画像、シアン現像器104Cが作
動)、第4の色分解成分画像(例えば黒成分画像、黒現
像器104BKが作動)の各色分解成分画像について順
次実行され、中間転写ドラム105面にイエロートナー
画像・マゼンタトナー画像・シアントナー画像・黒トナ
一画像の4色のトナー画像が順次重ねて転写されて、目
的のフルカラー画像に対応したカラートナー画像が形成
される。
【0059】中間転写ドラム105は、金属ドラム上に
中抵抗の弾性層と高抵抗の表層を設けたもので、感光ド
ラム101に接触して或いは近接して感光ドラム101
とほぼ同じ周速度で矢示の時計方向に回転駆動され、中
間転写ドラム105の金属ドラムにバイアス電位を与え
て感光ドラム101との電位差で感光ドラム101側の
トナー画像を前記中間転写ドラム105面側に転写させ
る。
【0060】上記の中間転写ドラム105面に形成され
たカラートナ一画像は、前記中間転写ドラム105と転
写ローラ106との接触ニップ部である二次転写部T2
において、前記二次転写部T2に不図示の給紙部から所
定のタイミングで送り込まれた被記録材Pの面に転写さ
れていく。転写ローラ106は被記録材Pの背面からト
ナーと逆極性の電荷を供給することで中間転写ドラム1
05面側から被記録材P側へ合成カラートナー画像を順
次に一括転写する。
【0061】二次転写部T2を通過した被記録材Pは中
間転写ドラム105面から分離されて定着装置(像加熱
装置)100へ導入され、未定着トナー画像の加熱定着
処理を受けて、機外の不図示の排紙トレーに排出され
る。
【0062】被記録材Pに対するカラートナー画像転写
後の中間転写ドラム105はクリーナ108により転写
残トナー・紙粉等の付着残留物の除去を受けて清掃され
る。このクリーナ108は常時は中間転写ドラム105
に非接触状態に保持されており、中間転写ドラム105
から被記録材Pに対するカラートナー画像の二次転写実
行過程において中間転写ドラム105に接触状態に保持
される。
【0063】また転写ローラ106も常時中間転写ドラ
ム105に非接触状態に保持されており、中間転写ドラ
ム105から被記録材Pに対するカラートナー画像の二
次転写実行過程において中間転写ドラム105に被記録
材Pを介して接触状態に保持される。
【0064】本例装置は、白黒画像などモノカラー画像
のプリントモードも実行できる。また両面画像プリント
モードも実行できる。
【0065】両面画像プリントモードの場合は、定着装
置100を出た1面目画像プリント済みの被記録材Pは
不図示の再循環搬送機構を介して表裏反転されて再び二
次転写部T2へ送り込まれて2面に対するトナー画像転
写を受け、再度、定着装置100に導入されて2面に対
するトナー画像の定着処理を受けることで両面画像プリ
ントが出力される。
【0066】本実施例の画像形成装置は、被記録材の搬
送速度として、通常使用する100mm/sec以外に
も、50mm/sec、40mm/sec、30mm/
sec、20mm/secの合計5つの搬送速度を有し
ており、不図示のコントロール部に設けた選択手段によ
りマニュアルで、あるいは使用される被記録材指定に伴
ってもしくは使用される被記録材の種類検知手段の検知
情報により自動的に適切な搬送速度が選択指定される。
【0067】本実施例では、中間転写体105を用いる
ため、感光ドラム101上のトナー像を中間転写ドラム
105に転写する一次転写工程までは、各要素(現像装
置、転写装置)は、搬送速度100mm/secに相当
する周速度で回転駆動されるが、その後、被記録材Pを
給紙してからニ次転写工程及び定着工程まで、選択指定
された所定の搬送速度に切り替わる。
【0068】(2)定着装置100 A)装置の全体的構成 本例において像加熱装置としての定着装置100は電磁
誘導加熱方式の装置である。図2は本例の定着装置10
0の要部の横断側面模型図、図3は要部の正面模型図、
図4は要部の縦断正面模型図である。
【0069】本例の定着装置100は、加熱部材として
円筒状の電磁誘導発熱性フィルムを用いた、加圧ローラ
駆動方式で、電磁誘導加熱方式の装置である。
【0070】磁場発生手投は磁性コア17a・17b・
17c及び励磁コイル18からなる。
【0071】磁性コア17a・17b・17cは高透磁
率の部材であり、フェライトやパーマロイ等といったト
ランスのコアに用いられる材料がよく、より好ましくは
100kHz以上でも損失の少ないフェライトを用いる
のがよい。
【0072】励磁コイル18には給電部18a・18b
(図5)に励磁回路27を接続してある。この励磁回路
27は20kHzから500kHzの高周波をスイッチ
ング電源で発生できるようになっている。
【0073】励磁コイル18は励磁回路27から供給さ
れる交番電流(高周波電流)によって交番磁束を発生す
る。交番磁束は後述するように加熱部材としての定着フ
ィルム10の電磁誘導発熱層1に渦電流を発生させる。
この渦電流は電磁誘導発熱層の固有抵抗によってジュー
ル熱を発生させる。
【0074】16a・16bは横断面略半円弧状樋型の
フィルムガイド部材であり、開口側を互いに向かい合わ
せて略円柱体を構成し、外側に円筒状の電磁誘導発熱性
加熱部材である定着フィルム10をルーズに外嵌させて
ある。
【0075】前記フィルムガイド部材16aは、磁場発
生手段としての磁性コア17a・17b・17cと励磁
コイル18を内側に保持している。フィルムガイド部材
16a・16bは、定着ニップ部への加圧、磁場発生手
段としての励磁コイル18と磁性コア17a・17b・
17cの支持、定着フィルム10の支持、該フィルム1
0の回転時の搬送安定性を図る役目をする。このフィル
ムガイド部材16a・16bは磁束の通過を妨げない絶
縁性の部材であり、高い荷重に耐えられる材料が用いら
れる。
【0076】また、フィルムガイド部材16aには良熱
伝導性部材40がニップ部Nの加圧ローラ30との対向
面側で、定着フィルム10の内側に配設してある。
【0077】本例においては、良熱伝導性部材40にア
ルミニウムを用いている。前記良熱伝導性部材40は熱
伝導率kがk=240[w・m-1・K-1]であり、厚さ
1[mm]である。
【0078】また、良熱伝導性部材40は磁場発生手段
である励磁コイル18と磁性コア17a・17b・17
cから発生する磁場の影響を受けないように、この磁場
の外に配設してある。
【0079】具体的には、良熱伝導性部材40を励磁コ
イル18に対して磁性コア17cを隔てた位置に配設
し、励磁コイル18による磁路の外側に位置させて良熱
伝導性部材40に影響を与えないようにしている。
【0080】22は良熱伝導性部材40のニップ部Nに
対応する部分の裏面側とフィルムガイド部材16bの内
面平面部とに当接させて配設した横長の加圧用剛性ステ
イである。
【0081】19は磁性コア17a・17b・17c及
び励磁コイル18と加圧用剛性ステイ22の間を絶縁す
るための絶縁部材である。
【0082】フランジ部材23a・23bはフィルムガ
イド部材16a・16bのアセンブリの左右両端部に外
嵌して取り付けてあり、定着フィルム10の回転時に前
記定着フィルム10の端部を受けて定着フィルムのフィ
ルムガイド部材長手に沿う寄り移動を規制する役目をす
る。
【0083】加圧部材としての加圧ローラ30は、芯金
30aと、前記芯金周りに同心一体にローラ状に成形被
覆させた、シリコーンゴム・フッ素ゴム・フッ素樹脂な
どの耐熱性・弾性材層30bとで構成されており、芯金
30aの両端部を装置の不図示のシャーシ側板間に回転
自由に軸受け保持させて配設してある。
【0084】加圧用剛性ステイ22の両端部と装置シャ
ーシ側のバネ受け部材29a・29bとの間にそれぞれ
加圧バネ25a・25bを縮設することで加圧用剛性ス
テイ22に押し下げ力を作用させている。これによリ良
熱伝導性部材40のニップ部Nに対応する部分の下面と
加圧ローラ30の上面とが定着フィルム10を挟んで圧
接して所定幅の定着ニップ部Nが形成される。
【0085】加圧ローラ30は駆動手段Mにより矢示の
反時計方向に回転駆動される。この加圧ローラ30の回
転駆動により、前記加圧ローラ30と定着フィルム10
の外面との摩擦力で定着フィルム10に回転力が作用
し、前記定着フィルム10がその内面が定着ニップNに
おいて良熱伝導性部材40の下面に密着して摺動しなが
ら矢示の時計方向に加圧ローラ30の周速度にほぼ対応
した周速度をもってフィルムガイド部材16a・16b
の外周を回転する。従って加圧ローラ30の回転速度が
制御されることで定着ニップ部Nによる被記録材の挟持
搬送速度が変更される。
【0086】この場合、定着ニップ部Nにおける良熱伝
導性部材40の下面と定着フィルム10の内面との相互
摺動摩擦力を低減化させるために定着ニップ部Nの良熱
伝導性部材40の下面と定着フィルム10の内面との間
に耐熱性グリースなどの潤滑剤を介在させる、あるいは
良熱伝導性部材40の下面を潤滑部材41で被覆するこ
ともできる。これは、良熱伝導性部材40としてアルミ
ニウムを用いた場合のように表面滑り性が材質的によく
ない或いは仕上げ加工を簡素化した場合に、摺動する定
着フィルム10に傷をつけて定着フィルム10の耐久性
が悪化してしまうことを防ぐものである。
【0087】良熱伝導性部材40は長手方向の温度分布
を均一にする効果があり、例えば、小サイズ紙を通紙し
た場合、定着フィルム10での非通紙部の熱量が、良熱
伝導性部材40へ伝熱し、良熱伝導性部材40における
長手方向の熱伝導により、非通紙部の熱量が小サイズ紙
通紙部へ伝熱される。これにより、小サイズ紙通紙時の
消費電力を低減させる効果も得られる。
【0088】また、図5に示すように、フィルムガイド
部材16aの周面に、その長手に沿い所定の間隔を置い
て凸リブ部16eを形成具備させ、フィルムガイド部材
16aの周面と定着フィルム10の内面との接触摺動抵
抗を低減させて定着フィルム10の回転負荷を少なくし
ている。このような凸リブ部16eはフィルムガイド部
材16bにも同様に形成具備することができる。
【0089】図6は交番磁束の発生の様子を模式的に表
したものである。磁束Cは発生した交番磁束の一部を表
す。
【0090】磁性コア17a・17b・17cに導かれ
た交番磁束Cは、磁性コア17aと磁性コア17bとの
間、そして磁性コア17aと磁性コア17cとの間にお
いて定着フィルム10の電磁誘導発熱層1に渦電流を発
生させる。この渦電流は電磁誘導発熱層1の固有抵抗に
よって電磁誘導発熱層1にジュール熱(渦電流損)を発
生させる。
【0091】ここでの発熱量Qは電磁誘導発熱層1を通
る磁束の密度によって決まり図6のグラフような分布を
示す。図6のグラフは、縦軸が磁性コア17aの中心を
0とした角度θで表した定着フィルム10における円周
方向の位置を示し、横軸が定着フィルム10の電磁誘導
発熱層1での発熱量Qを示す。ここで、発熱域Hは最大
発熱量をQとした場合、発熱量がQ/e以上の領域と定
義する。これは、定着に必要な発熱量が得られる領域で
ある。
【0092】定着ニップ部Nの温度は、温度検知手段2
6(図2)を含む温調系により励磁コイル18に対する
電流供給が制御されることで所定の温度が維持されるよ
うに温調される。
【0093】温度検知手段26は定着フィルム10の温
度を検知するサーミスタなどの温度センサであり、本例
においてはこの温度センサ26で測定した定着フィルム
10の温度情報をもとに定着ニップ部Nの温度を制御す
るようにしている。
【0094】本実施例では、画像形成装置本体の不図示
の制御回路(CPU)により、この制御温度を被記録材
搬送速度に対応して切り替えることができる。
【0095】而して、定着フィルム10が回転し、励磁
回路27から励磁コイル18への給電により上記のよう
に定着フィルム10の電磁誘導発熱がなされて定着ニッ
プ部Nが所定の温度に立ち上がって温調された状態にお
いて、画像形成手段部から搬送された未定着トナー画像
tが形成された被記録材Pが定着ニップ部Nの定着フィ
ルム10と加圧ローラ30との間に画像面が上向き、即
ち定着フィルム面に対向して導入され、定着ニップ部N
において画像面が定着フィルム10の外面に密着して定
着フィルム10と一緒に定着ニップ部Nを挟持搬送され
ていく。
【0096】この定着ニップ部Nを定着フィルム10と
一緒に被記録材Pが挟持搬送されていく過程において定
着フィルム10の電磁誘導発熱で加熱されて被記録材P
上の未定着トナー画像tが加熱定着される。
【0097】被記録材Pは定着ニップ部Nを通過すると
定着フィルム10の外面から分離して排出搬送されてい
く。
【0098】被記録材P上の加熱定着トナー画像は定着
ニップ部通過後、冷却して永久固着像となる。
【0099】本例においては、図2に示すように、定着
フィルム10の発熱域H(図6)の対向位置に暴走時の
励磁コイル18への給電を遮断するため温度検知素子で
あるサーモスイッチ50を配設している。
【0100】図7は本例で使用した安全回路の回路図で
ある。温度検知素子であるサーモスイッチ50は24V
のDC電源とリレースイッチ51と直列に接続されてお
り、サーモスイッチ50が切れると、リレースイッチ5
1への給電が遮断され、リレースイッチ51が動作し、
励磁回路27への給電が遮断されることにより励磁コイ
ル18への給電を遮断する構成をとっている。サーモス
イッチ50はOFF動作温度を220℃に設定した。
【0101】また、サーモスイッチ50は定着フィルム
10の発熱域Hに対向して定着フィルム10の外面に非
接触に配設した。サーモスイッチ50と定着フィルム1
0との間の距離は約2mmとした。これにより、定着フ
ィルム10にサーモスイッチ50の接触による傷が付く
ことがなく、耐久による定着画像の劣化を防止すること
ができる。
【0102】本例によれば、装置故障による定着装置暴
走時、ニップ部Nで発熱する構成とは違い、定着ニップ
Nに紙(被記録材)が挟まった状態で定着装置が停止
し、励磁コイル18に給電が続けられ定着フィルム10
が発熱し続けた場合でも、紙が挟まっているニップ部N
では発熱していないために紙が直接加熱されることがな
い。また、発熱量が多い発熱域Hには、サーモスイッチ
50が配設してあるため、サーモスイッチ50が220
℃を感知して、サーモスイッチ50が切れた時点で、リ
レースイッチ51により励磁コイル18への給電が遮断
される。
【0103】本例によれば、紙の発火温度は約400℃
近辺であるため紙が発火することなく、定着フィルム1
0の発熱を停止することができる。
【0104】温度検知素子としてサーモスイッチ50の
ほかに温度ヒューズを用いることもできる。
【0105】本例ではトナーtに低軟化物質を含有させ
たトナーを使用したため、定着装置にオフセット防止の
ためのオイル塗布機構を設けていないが、低軟化物質を
含有させていないトナーを使用した場合にはオイル塗布
機構を設けてもよい。また、低軟化物質を含有させたト
ナーを使用した場合にもオイル塗布や冷却分離を行って
もよい。
【0106】B)励磁コイル18 励磁コイル18はコイル(線輪)を構成させる導線(電
線)として、一本ずつがそれぞれ絶縁被覆された銅製の
細線を複数本束ねたもの(束線)を用い、これを複数回
巻いて励磁コイルを形成している。本例では10夕一ン
巻いて励磁コイル18を形成している。
【0107】絶縁被覆は定着フィルム10の発熱による
熱伝導を考慮して耐熱性を有する被覆を用いるのがよ
い。たとえば、アミドイミドやポリイミドなどの被覆を
用いるとよい。
【0108】励磁コイル18は外部から圧力を加えて密
集度を向上させてもよい。
【0109】励磁コイル18の形状は、図2のように定
着フィルム10の発熱層の曲面に沿うようにしている。
本例では定着フィルム10の発熱層1と励磁コイル18
との間の距離は約2mmになるように設定した。
【0110】フィルムガイド部材(励磁コイル保持部
材)16a・16bの材質としては絶縁性に優れ、耐熱
性がよいものがよい。例えば、フェノール樹脂、フッ素
樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイ
ミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂、P
FA樹脂、PTFE樹脂、FEP樹脂、LCP樹脂など
を選択するとよい。
【0111】磁性コア17a・17b・17c及び励磁
コイル18と、定着フィルム10の発熱層1との間の距
離はできる限り近づけた方が磁束の吸収効率が高いので
あるが、この距離が5mmを越えるとこの効率が著しく
低下するため5mm以内にするのがよい。また、5mm
以内であれば定着フィルム10の発熱層1と励磁コイル
18の距離が一定である必要はない。
【0112】励磁コイル18のフィルムガイド部材16
aからの引出線すなわち給電部18a・18b(図5)
については、フィルムガイド部材16aから外の部分に
ついて束線の外側に絶縁被覆を施している。
【0113】C)定着フィルム10 図8は本例における加熱部材としての定着フィルム10
の層構成模型図である。本例の定着フィルム10は、基
層となる電磁誘導発熱性の金属フィルム等でできた発熱
層1と、その外面に積層した弾性層2と、その外面に積
層した離型層3の複合構造のものである。
【0114】発熱層1と弾性層2との間の接着、弾性層
2と離型層3との間の接着のため、各層間にプライマー
層(不図示)を設けてもよい。
【0115】略円筒形状である定着フィルム10におい
て発熱層1が内面側であり、離型層3が外面側である。
【0116】前述したように、発熱層1に交番磁束が作
用することで前記発熱層1に渦電流が発生して前記発熱
層1が発熱する。その熱が弾性層2・離型層3を介して
定着フィルム10を加熱し、前記定着ニップNに通紙さ
れる被加熱材としての被記録材Pを加熱してトナー画像
の加熱定着がなされる。
【0117】a.発熱層1 発熱層1はニッケル、鉄、強磁性SUS、ニッケルーコ
バルト合金といった強磁性体の金属を用いるとよい。
【0118】非磁性の金属でも良いが、より好ましくは
磁束の吸収の良いニッケル、鉄、磁性ステンレス、コバ
ルトーニッケル合金等の金属が良い。
【0119】その厚みは次の式で表される表皮深さより
厚くかつ200μm以下にすることが好ましい。表皮深
さはσ[mm]は、励磁回路27の周波数f[Hz]と
透磁率μと固有抵抗ρ[Ωm]で σ=503×(ρ/fμ)1/2 と表される。
【0120】これは電磁誘導で使われる電磁波の吸収の
深さを示しており、これより深いところでは電磁波の強
度は1/e以下になっており、逆にいうと殆どのエネル
ギーはこの深さまでで吸収されている(図9)。
【0121】発熱層1の厚さは好ましくは1〜100μ
mがよい。発熱層1の厚みが1μmよりも小さいとほと
んどの電磁エネルギーを吸収しきれないため効率が悪く
なる。また、発熱層1が100μmを超えると剛性が高
くなりすぎ、また屈曲性が悪くなり回転体として使用す
るには現実的ではない。従って、発熱層1の厚みは1〜
100μmが好ましい。
【0122】b.弾性層2 弾性層2は、シリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロシ
リコーンゴム等で耐熱性がよく、熱伝導率がよい材質で
ある。
【0123】弾性層2の厚さは10〜500μmが好ま
しい。この弾性層2は定着画像品質を保証するために必
要な厚さである。
【0124】カラー画像を印刷する場合、特に写真画像
などでは被記録材P上で大きな面積に渡ってベタ画像が
形成される。この場合、被記録材の凹凸あるいはトナー
層の凹凸に加熱面(離型層3)が追従できないと加熱ム
ラが発生し、伝熱量が多い部分と少ない部分で画像に光
沢ムラが発生する。伝熱量が多い部分は光沢度が高く、
伝熱量が少ない部分では光沢度が低い。
【0125】弾性層2の厚さとしては、10μm以下で
は被記録材あるいはトナー層の凹凸に追従しきれず画像
光沢ムラが発生してしまう。また、弾性層2が1000
μm以上の場合には弾性層の熱抵抗が大きくなりクイッ
クスタートを実現するのが難しくなる。より好ましくは
弾性層2の厚みは50〜500μmがよい。
【0126】弾性層2の硬度は、硬度が高すぎると被記
録材あるいはトナー層の凹凸に追従しきれず画像光沢ム
ラが発生してしまう。そこで、弾性層2の硬度としては
60°(JIS−A、すなわちJIS−K6301のA
型硬度計により規定される硬度)以下、より好ましくは
45°以下がよい。
【0127】弾性層2の熱伝導率λに関しては、 6×10-4〜2×10-3[cal/cm・sec・de
g.] がよい。
【0128】熱伝導率λが6×10-4[cal/cm・
sec・deg.]よりも小さい場合には、熱抵抗が大
きく、定着フィルムの表層(離型層3)における温度上
昇が遅くなる。
【0129】熱伝導率λが2×10-3[cal/cm・
sec・deg.]よりも大きい場合には、硬度が高く
なりすぎたり、圧縮永久歪みが悪化する。
【0130】よって熱伝導率λは6×10-4〜2×10
-3[cal/cm・sec・deg.]がよい。より好
ましくは8×10-4〜1.5×10-3[cal/cm・
sec・deg.]がよい。
【0131】c.離型層3 離型層3はフッ素樹脂、シリコーン樹脂、フルオロシリ
コーンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、PFA、P
TFE、FEP等の離型性かつ耐熱性のよい材料を選択
することができる。
【0132】離型層3の厚さは1〜100μmが好まし
い。離型層3の厚さが1μmよりも小さいと塗膜の塗ム
ラで離型性の悪い部分ができたり、耐久性が不足すると
いった問題が発生する。また、離型層3が100μmを
超えると熱伝導が悪化するという問題が発生し、特に樹
脂系の離型層の場合は硬度が高くなりすぎ、弾性層2の
効果がなくなってしまう。
【0133】また図10に示すように、定着フィルム1
0の構成において、発熱層1のフィルムガイド部材面側
(発熱層1の弾性層2側とは反対面側)に断熱層4を設
けてもよい。
【0134】断熱層4としては、フッ素樹脂、ポリイミ
ド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PE
EK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂、PFA樹脂、PT
FE樹脂、FEP樹脂などの耐熱樹脂がよい。
【0135】また、断熱層4の厚さとしては10〜10
00μmが好ましい。断熱層4の厚さが10μmよりも
小さい場合には断熱効果が得られず、また、耐久性も不
足する。一方、1000μmを超えると磁性コア17a
・17b・17c及び励磁コイル18から発熱層1まで
の距離が大きくなり、磁束が十分に発熱層1に吸収され
なくなる。
【0136】断熱層4は、発熱層1に発生した熱が定着
フィルム10の内側に向かわないように断熱できるの
で、断熱層4がない場合と比較して被記録材P側への熱
供給効率が良くなる。よって、消費電力を抑えることが
できる。
【0137】フルカラー画像形成装置の定着装置のニッ
プ幅は、トナー載り量の多いフルカラー画像の定着性を
十分に確保するために、最短でも7.0mm以上が好ま
しい。これ以下であると、未定着トナーと被記録材に定
着に十分な熱量を与えることができないため、定着不良
が発生してしまう。
【0138】また、OHPフィルムのフルカラー画像の
透過性を十分に確保するために、さらにニップ部の面圧
は0.8kgf/cm2 以上が好ましい。これ以下であると、
定着されたトナー層表面を十分に平滑にすることができ
ないため、乱反射光が多くなり、OHP画像部の透過光
量が少なくなってしまう。
【0139】以上の観点から、本実施例の定着装置で
は、加圧ローラ30と定着フィルム10を21kgfで
加圧させ、ニップ幅を約8.0mm、ニップ部の面圧を
1.2kgf/cm2 とした(ニップ部の長手方向の長さは2
20mm)。
【0140】D)熱応答性 以上に述べた定着装置は、誘導電流の発生を利用するこ
とで直接定着フィルムを発熱させることができるので、
ハロゲンランプを熱源とする熱ローラ方式の定着装置よ
りも高効率の定着プロセスを達成し、熱応答性も向上し
ている。
【0141】また、本定着装置は、その構造上、セラミ
ックヒータを用いたフィルム加熱方式の定着装置よりも
加圧力を高く設定することができる。
【0142】定着装置の熱応答性という点において、各
定着方式における熱源と被記録材との位置関係を、熱ロ
ーラ方式、セラミックヒータを用いたフィルム加熱方
式、電磁誘導発熱を用いたフィルム加熱方式とで比較し
た。これを図11に示す。(a)は前述した図14のよ
うな熱ローラ方式の定着装置の場合、(b)は前述した
図15のようなセラミックヒータ5を用いたフィルム加
熱方式の定着装置の場合、(c)は本実施例のような電
磁誘導発熱を用いたフィルム加熱方式の定着装置の場合
である。
【0143】(a)の熱ローラ方式の定着装置では、加
熱部材である定着ローラ201は、Al等の芯軸201
bと、シリコンゴム等の弾性層201cと、フッ素樹脂
等の離型層201dからなる。芯軸201bの強度を稼
ぐため、芯軸の層厚は数mmに設定されることが多い。
またニップ幅を稼ぐため、弾性層201cの層厚も数m
mに設定されることが多い。このため、定着ローラ20
1の熱容量および熱抵抗が、他の方式と比較して大き
い。
【0144】よって、一度所定の温度に昇温(降温)し
てしまうと、熱源201a(ハロゲンランプ)をオフ
(オン)しても、なかなか温度が低下(上昇)しない。
また、熱源201aが加熱部材(定着ローラ201)表
面から遠いことも加わって、熱ローラの制御温度変化に
対する熱応答性は非常に悪い。よって制御温度を変化さ
せる場合、ローラ表面の温度が制御温度に到達するまで
次のプリントを待たせる必要がある。
【0145】(b)のセラミックヒータ5を用いたフィ
ルム加熱方式では、加熱部材の定着フィルム10は、厚
さ約60μm程度の導電層を含む樹脂フィルム301a
上に、弾性層としてシリコンゴム層301bを厚さ約3
00μm程度設け、さらにその表層に離型層としてフッ
素樹脂層301cを厚さ約30μmを設けている。樹脂
フィルム301a上にシリコンゴム層301bを設ける
のは、前述したように、定着画像のグロスむらを無くす
ためである。
【0146】このように、定着フィルム10の熱容量は
定着ローラ201に比べて非常に小さい。また、熱源5
と被記録材Pは、熱ローラ201に比べて非常に近接し
てるため、加熱部材(定着フィルム)の制御温度の変化
に対する熱応答性は良い。
【0147】しかしながら、それでもセラミックヒータ
5の熱がトナー像tもしくは被記録材Pに到達するまで
に、全体層厚約400μm程度の定着フィルムの各層3
01a・301b・301cを通過せねばならず、制御
温度上昇には少々時間を要する。
【0148】さらに、発熱部がニップ部Nのみであるた
め、発熱量が比較的少ない。そのため、フルカラー画像
のようなトナー載り量の多い場合、被記録材後端におい
て熱供給量が不足することがあった。
【0149】(c)の電磁誘導加熱を用いたフィルム加
熱方式では、加熱部材の定着フィルム10は、発熱層で
ある厚さ約50μm程度のNi電鋳層1上に、弾性層と
してシリコンゴム層2を厚さ約300μm程度設け、さ
らにその表層に離型層として厚さ約30μmのフッ素樹
脂層3が設けられている。
【0150】この定着フィルム10も(b)のセラミッ
クヒータ5によるフィルム加熱方式と同じくらい熱容量
が小さい。また、本方式での熱源は、誘導電流によるジ
ュール熱により発熱するNi電鋳層1であり、この熱源
1と被記録材Pは、(a)や(b)の定着装置の中で最
も近接している。さらに、誘導電流によるNi電鋳層1
自身が発熱するため、発熱域が広い。そのため、(b)
のセラミックヒータ5を用いたフィルム加熱方式よりも
熱応答性が良く、十分な熱量を供給し続けることができ
る。
【0151】以上より、電磁誘導加熱を用いたフィルム
加熱方式ならば、制御温度温度の低下に即座に追従で
き、定着に十分な熱量を過不足なく供給できる。
【0152】E)被記録材搬送速度と定着温度とグロス
の関係 先ず本実施例で用いられるグロスの定義について説明す
る。本発明におけるグロスの値は、主として紙の鏡面光
沢度(グロス)を測定する時に適用されるJISZ88
741の方法2によるものである。
【0153】図12は、この光沢度を測定する装置の概
念図である。光沢度を測定するには、まず光源70から
光学系71を介して光を試料72に照射すると共に、こ
の試料72の反射光を光学系73を介して受光器74で
受光させる。S1、S1′、S2、S2′はスリット、
α1は光画像の開き角、β1は垂直面内の開き角、α2
は受光器の開き角、β2は垂直面内の開き角である。
【0154】そして、同図に示す指定された入射角θに
対して試料72の面からの鏡面反射光束をφ、標準面か
らの反射光束をφsとすると、光沢度Gは次式で表され
る。
【0155】 G=(φ/φs)×(使用した標準面の光沢度) この値G(%)を本実施例で用いるグロスの値とした。
【0156】なお、本発明において使用した光沢度測定
器は日本電色工業製のPG−3D(入射角θ=75°)
を使用し、標準面は光沢度96.9(%)の黒色ガラス
を使用した。
【0157】次に、本画像形成装置における被記録材搬
送速度と定着温度とグロスの関係について説明する。
【0158】図13は、本定着装置の各被記録材搬送速
度(20mm/sec、30mm/sec、50mm/
sec、100mm/sec、)における定着温度とグ
ロスの関係を示した概略図である。
【0159】定着温度とは、本実施例の定着装置の定着
フィルム10の表面温度である。この時の紙種は75g
/m2 紙で、トナーはシアン色を用いた。トナー載り量
は、本画像形成装置における二次色に相当する載り量で
ある1.2mg/cm2 とした。ここでは、定着温度と
グロスの関係を示す曲線をグロスカーブと称することに
する。
【0160】図13より、それぞれの被記録材搬送速度
において、定着温度を上げていくと、グロスはあるピー
ク値を持つことが分かる。ある温度までは、温度が高い
程、トナー像が溶融して表面がより平滑に変形しやすく
なるため、グロスは上昇していく。しかし、ある温度を
越えると供給熱量が過剰となり、トナーが溶融し過ぎて
表面がホットオフセット気味となり、これによりトナー
像表面が荒れ始めるため、グロスが低下していく。
【0161】また、搬送速度が遅いほど、グロスカーブ
の最高グロス値は高く、また最高グロス値を示す温度は
低下することが分かる。これは、搬送速度が遅いほど低
い温度で十分な熱を供給できるため、トナー像表層の離
型性が向上し、表面の平滑性がより向上するためと考え
られる。
【0162】以上をまとめると、各搬送速度においてグ
ロスが最大となる温度があり、その温度は搬送速度に応
じて変化する。よって、高グロス画像をねらう定着モー
ドを設定する場合、搬送速度に応じて制御温度を変える
必要がある。制御温度は、各搬送速度のグロスカーブの
ピーク付近の温度もしくはそれ以下の温度に設定すると
良い。この温度を越えてしまうと、グロスが低下するだ
けでなく、ホットオフセットによるグロスむらが発生
し、画像品質が低下するからである。
【0163】本実施例においては、高グロス用の定着条
件として、搬送速度を通常時よりも低速にし、かつ制御
温度を低下させる定着シーケンスを設けた。
【0164】画像形成装置に接続されているコンピュー
タ等からの信号によりユーザーが求める定着処理を判断
し、高グロス画像を望む場合は、画像形成装置本体の設
けられているCPU(不図示)により定着条件が高グロ
ス用に変更される。
【0165】次に、本発明の本実施例における効果を述
べる。本実施例において、本発明による効果を検証する
ために、通常よりも遅い被記録材搬送速度において、制
御温度を振って、画像のグロスを比較した。この検討内
容および結果を以下に述べる。
【0166】本実施例では、十分な熱量を供給可能な搬
送速度として、30mm/sec、20mm/secを
設定した。制御温度は、5℃刻みで設定した。また被記
録材として、75g/m2 紙を用いた。トナーの載り量
は、本実施例の画像形成装置における二次色部に相当す
る1.2mg/cm2 とした。
【0167】表1は、上述の検討結果である。
【0168】
【表1】
【0169】本実施例の画像形成装置における通常時の
搬送速度は100mm/sec、制御温度は190℃で
ある。この時(通常時)のグロスは14%であった。
【0170】次に、搬送速度を30mm/secに低下
させた場合、制御温度が190℃のままであると(比較
例1)、グロスは18%であった。この値は通常時に比
ベ4%高いが、画像がややホットオフセット気味であっ
た。
【0171】これに対し、制御温度を180℃まで10
℃低下させることで(実施例1)、グロスを23%にま
で向上させることができた。この値は、通常時に比ベ9
%も高く高品位な高グロス画像を得ることができた。さ
らに制御温度を低下させると、グロスが低下したため、
搬送速度30mm/secにおいては、通常時よりも1
0℃低い180℃が最適な制御温度であることが分かっ
た。
【0172】次に、搬送速度を20mm/secに低下
させた場合、制御温度が190℃ままであると(比較例
2−1)、熱量過剰によりホットオフセットが発生して
しまい、グロスの測定を行うことができなかった。しか
しながら、制御温度を180℃にまで10℃低下させる
と(比較例2−2)、グロスを26%まで向上させるこ
とができた。この値は通常時にくらベ12%も高いが、
画像がホットオフセット気味であった。
【0173】さらに制御温度を170℃まで20℃低下
させたところ(実施例2)、グロスは29%となった。
この値は、通常速度時に比べ、約15%も高く、高品位
な高グロス画像を得ることができた。さらに制御温度を
低下させると、グロスが低下したため、搬送速度20m
m/secにおいては、通常時よりも20℃低い170
℃が最適な制御温度であることが分かった。
【0174】以上述べたように、電磁誘導加熱方式の定
着装置を用いて、被記録材搬送速度を低下させてかつ制
御温度を低下させることにより、定着不良なく被記録材
上の画像のグロスをより向上させることができる。
【0175】〈第2の実施例〉本発明の第2の実施例で
ある画像形成装置について述べる。本実施例における画
像形成装置は、第1の実施例の図1に示す画像形成装置
と同様であり、また定着装置は、第1の実施例の図2〜
10に示す定着装置と同様であるため、それらについて
の説明は省略する。
【0176】本実施例では、被記録材搬送速度を通常時
よりも低下させた場合に、制御温度を上昇させる場合に
ついて述べる。この場合とは、通常時の搬送速度では定
着不可能な被記録材を通紙する場合である。前述の被記
録材としては、秤量(坪量)の大きい厚紙(例えば秤量
150g/m2 以上の紙)や、OHPフィルムやグロス
フィルム等といった合成樹脂フィルムからなる熱容量の
大きいメディアがある。特に、OHPフィルムやグロス
フィルムでは、フィルムヘの良好な定着性だけでなく、
定着トナー像の透過性向上や高グロス化、すなわち定着
トナー像表面の平滑化が求められる。それゆえに、その
ようなメディアにおける定着トナー像の透過性向上や高
グロス化は定着工程において、多大な熱量を必要とす
る。
【0177】本発明の定着装置ならば、第1の実施例で
述べたとおり、制御温度温度の上昇に即座に反応でき、
定着に十分な熱量を過不足なく供給できる。
【0178】本実施例においては、OHPフィルム用の
定着条件として、搬送速度を通常時よりも低速にして、
かつ制御温度を上昇させる定着シーケンスを設けた。画
像形成装置に接続されているコンピュータや画像形成装
置に設けられているOHPフィルムセンサからの信号に
より被記録材の種類を判別し、被記録材がOHPフィル
ムである場合は、画像形成装置本体に設けられているC
PU(不図示)により定着シーケンスがOHPフィルム
用の定着条件に変更される。
【0179】本発明による効果を検証するために、搬送
速度及び制御温度を振って、OHP透過性を比較し評価
した。この検討内容および検討結果を以下に述べる。
【0180】本実施例では、OHPフィルムに十分な熱
量を供給可能な搬送速度として、通常の搬送速度よりも
遅い50mm/sec、40mm/sec、30mm/
secを設定した。制御温度は、5℃刻みで設定し、こ
の時のOHPの透過性を比較した。
【0181】OHPの透過性評価画像として、一次色
(イエロー・マゼンダ・シアン)及び二次色(レッド・
グリーン・ブルー)のパッチで、それぞれのパッチ濃度
に10%から100%まで10%づつ階調を持たせた画
像を用意した。評価方法については、暗室においてOH
Pフィルムをオーバーヘッドプロジェクターにより投影
し、その透過画像を比較して行った。透過性が悪いほど
透過光量が少ないため、透過画像が黒ずんだ色となり、
色を再現できない。画像の透過レベルを目視により比較
し、相対評価で表した。本検討の結果を表2に示す。
【0182】
【表2】
【0183】本画像形成装置の最速搬送速度100mm
/sec・制御温度190℃(通常時)では、熱量が足
りないため、OHPフィルム上のトナーを定着すること
ができず、定着不良が発生してしまう。
【0184】次に、制御温度を190℃のままで搬送速
度を50mm/secに低下させた場合(比較例1)、
定着は可能となったがOHP透過性は悪く、実用不可レ
ベルであった。特に、トナー載り量の多い二次色部分の
透過性が悪い。
【0185】次に、制御温度を190℃から15℃まで
アップして205℃にすることで(実施例1)、透過性
を良好なレベルにまで向上させることができた。さらな
る制御温度アップは、トナー層表面がホットオフセット
気味になり、表面が荒れて逆に透過性が低下するので、
好ましくない。
【0186】次に、制御温度を190℃のままで搬送速
度をさらに40mm/secにまで低下させた場合(比
較例2)、50mm/sec時(比較例1)よりも搬送
速度が遅い分、実用上問題ないレベルにまでは達するこ
とができた。
【0187】さらに、制御温度を190℃から10℃ア
ップさせ200℃(実施例2)にすることで、透過性を
良好なレベルにまで向上させることができた。このレベ
ルは、実施例1と同レベルであるが、定着速度が遅い
分、制御温度は低くて済む。さらなる制御温度アップ
は、表面が荒れて逆に透過性が低下するので、好ましく
ない。
【0188】次に、制御温度を190℃のままで搬送速
度をさらに30mm/secにまで低下させた場合(比
較例3)、50mm/sec時(比較例1)よりも搬送
速度が遅い分、透過性は良好なレベルにまで達してい
た。
【0189】さらに、制御温度を190℃から5℃アッ
プさせ195℃(実施例3)にすることで、透過性は非
常に良好になり、透過性をさらに向上させることができ
た。さらなる制御温度アップは、表面が荒れて逆に透過
性が低下するので、好ましくない。
【0190】以上述べたように、誘導磁気加熱方式の定
着装置を用いて、搬送速度の低下させて制御温度を上昇
させることにより、OHPフィルム上の画像の透過性を
より向上させることができる。
【0191】〈その他〉 1)本発明は、制御温度をプリント枚数に応じて段階的
に変化させる多段階温調制御を行っている場合にも適用
できる。この場合、本発明の実施に際しては、多段階に
設定されている制御温度を一律もしくはプリント枚数に
応じて、上昇もしくは低下させるとよい。
【0192】2)また、各実施形態における電磁誘導に
よるフィルム加熱方式の定着装置は、加熱部材としての
エンドレスベルト状の電磁誘導発熱性フィルム10を複
数の部材間に懸回張設して駆動手段で回転させる構成、
ロール巻きにした有端の長尺の電磁誘導発熱性フィルム
10を繰り出して走行させる構成などにすることもでき
る。
【0193】3)電磁誘導発熱性フィルム10は、モノ
クロあるいは1パスマルチカラー画像などの加熱定着用
の場合は弾性層2を省略した形態のものとすることもで
きる。電磁誘導発熱性層1は樹脂に金属フイラーを混入
して構成したものとすることもできる。電磁誘導発熱性
層単層の部材とすることもできる。
【0194】4)加圧部材30はローラに限らず、回動
ベルト型など他の形態の部材にすることもできる。
【0195】また加圧部材30側からも被記録材に熱エ
ネルギーを供給するために、加圧部材30側にも電磁誘
導加熱などの発熱手段を設けて所定の温度に加熱・温調
する装置構成にすることもできる。
【0196】5)本発明の像加熱装置は実施例の画像加
熱定着装置としてに限らず、画像を担持した被記録材を
加熱してつや等の表面性を改質する像加熱装置、仮定着
する像加熱装置等としても使用できる。
【0197】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
加熱処理すべき画像を担持させた被記録材へ供給する熱
量を適宜すばやく変更し、かつ過不足なく供給すること
ができて、画像のグロスを変えたり、OHP透過性を向
上させることが可能な像加熱装置、および該像加熱装置
を備えた画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施例における画像形成装置の概略構
成図
【図2】 定着装置の要部の横断側面模型図
【図3】 同じく要部の正面模型図
【図4】 同じく要部の横断正面模型図
【図5】 内部に励磁コイルと磁性コアを配設した右側
のフィルムガイド部材の斜視模型図
【図6】 磁場発生手段と発熱量の関係を示した図
【図7】 安全回路図
【図8】 電磁誘導発熱性の定着フィルムの層構成模型
図(その1)
【図9】 発熱層深さと電磁波強度の関係を示したグラ
【図10】 電磁誘導発熱性の定着フィルムの層構成模
型図(その2)
【図11】 各種定着装置の熱源と被記録材との位置関
係を示した図
【図12】 光沢度測定装置の構成略図
【図13】 定着温度とグロスの関係を示した図
【図14】 熱ローラ方式の定着装置の一例の横断面模
型図
【図15】 セラミックヒータを用いたフィルム加熱方
式の定着装置の一例の横断面模型図
【符号の説明】
1…発熱層、2…弾性層、3‥・離型層、4…断熱層、
10…定着フィルム、16a・16b…フィルムガイド
部材、17a・17b・17c…励磁コア、18…励磁
コイル、22…加圧用剛性ステイ、23a・23b…フ
ランジ部材、25a・25b…加圧バネ、26…温度セ
ンサ、27…励磁回路、30…加圧ローラ、50…サー
モスイッチ、51…リレースイッチ、100…定着装
置、101…感光ドラム、102…帯電装置、103…
レーザ光、104…現像器、105…中間転写ドラム、
106…転写ローラ、107…クリーナ、C・‥交番磁
束、H…発熱位置、M…駆動手段、N…ニップ部、P…
被記録材、t…トナー、T1…一次転写部、T2…二次
転写部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁場を発生する磁場発生手段と、この磁場
    の作用を受けて発生する渦電流で発熱する発熱層を有す
    る加熱部材と、該加熱部材と形成するニップ部で被記録
    材を挟持搬送させる加圧部材とを備え、前記加熱部材か
    らの熱により被記録材上の画像が加熱される像加熱装置
    において、前記加熱部材の制御温度を被記録材の搬送速
    度に応じて変える手段を有することを特徴とする像加熱
    装置。
  2. 【請求項2】被記録材の複数の搬送速度のうちのいずれ
    か2つの搬送速度を比較した場合に、搬送速度が遅い時
    の前記加熱部材の制御温度が、搬送速度が速い時の制御
    温度よりも低く設定されている像加熱モードを有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の像加熱装置。
  3. 【請求項3】被記録材の複数の搬送速度のうちのいずれ
    か2つの搬送速度を比較した場合に、搬送速度が遅い時
    の前記加熱部材の制御温度が、搬送速度が速い時の制御
    温度よりも高く設定されている像加熱モードを有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の像加熱装置。
  4. 【請求項4】被記録材の複数の搬送速度のうちのいずれ
    か2つの搬送速度を比較した場合に、搬送速度が遅い時
    の前記加熱部材の制御温度が、搬送速度が速い時の制御
    温度よりも低く設定されている像加熱モードと、搬送速
    度が速い時の制御温度よりも高く設定されている像加熱
    モードの両方を有し、被記録材の種類に応じてこの両像
    加熱モードのどちらか一方を選択可能であることを特徴
    とする請求項1に記載の像加熱装置。
  5. 【請求項5】前記加熱部材及び加圧部材が回転体である
    ことを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の像
    加熱装置。
  6. 【請求項6】被記録材上のトナー像を加熱定着するため
    の定着装置を備え、複数の搬送速度で被記録材上に画像
    形成可能な画像形成装置において、前記定着装置は、磁
    場を発生する磁場発生手段と、この磁場の作用を受けて
    発生する渦電流で発熱する発熱層を有する加熱部材と、
    前記加熱部材と形成するニップ部で被記録材を挟持搬送
    させる加圧部材とを備え、前記加熱部材の制御温度を被
    記録材の搬送速度に応じて変える手段を有することを特
    徴とする画像形成装置。
  7. 【請求項7】画像形成装置が有する被記録材の複数の搬
    送速度のうちのいずれか2つの搬送速度を比較した場合
    に、搬送速度が遅い時の定着装置の前記加熱部材の制御
    温度が、搬送速度が速い時の制御温度よりも低く設定さ
    れている定着モードを有することを特徴とする請求項6
    に記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】画像形成装置が有する被記録材の複数の搬
    送速度のうちのいずれか2つの搬送速度を比較した場合
    に、搬送速度が遅い時の定着装置の前記加熱部材の制御
    温度が、搬送速度が速い時の制御温度よりも高く設定さ
    れている定着モードを有することを特徴とする請求項6
    に記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】画像形成装置が有する被記録材の複数の搬
    送速度のうちのいずれか2つの搬送速度を比較した場合
    に、搬送速度が遅い時の定着装置の前記加熱部材の制御
    温度が、搬送速度が速い時の制御温度よりも低く設定さ
    れている定着モードと、搬送速度が速い時の制御温度よ
    りも高く設定されている定着モードの両方を有し、被記
    録材の種類に応じてこの定着モードのどちらか一方を選
    択可能であることを特徴とする請求項6に記載の画像形
    成装置。
  10. 【請求項10】前記加熱部材及び加圧部材が回転体であ
    ることを特徴とする請求項6ないし9の何れかに記載の
    画像形成装置。
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