JPH10728A - 反射防止フィルム及びその製造方法 - Google Patents

反射防止フィルム及びその製造方法

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JPH10728A
JPH10728A JP8177510A JP17751096A JPH10728A JP H10728 A JPH10728 A JP H10728A JP 8177510 A JP8177510 A JP 8177510A JP 17751096 A JP17751096 A JP 17751096A JP H10728 A JPH10728 A JP H10728A
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Yurie Oota
友里恵 太田
Norinaga Nakamura
典永 中村
Mitsuru Tsuchiya
充 土屋
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高機能、高品質な機能性薄膜を大量生産や設
備コスト面で有利な塗布法によって形成する方法を提供
すること。 【構成】 透明基材フイルムの面に、直接又は他の層を
介してハードコート層、中屈折率層、高屈折率層及び低
屈折率層をこの記載の順序で形成してなり、該低屈折率
層がR mSi(OR´)n(R及びR´はそれぞれ炭素数
1〜10のアルキル基を表し、m+nは4であり、m及
びnはそれぞれ整数である)で表される珪素アルコキシ
ドを加水分解して調製したSiO2ゾルからなるSiO2
ゲル層であることを特徴とする反射防止フイルム及びそ
の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワープロ、コンピ
ュータ、テレビ、プラズマディスプレイパネル等の各種
ディスプレイ、液晶表示装置に用いる偏光板の表面、透
明プラスチック類からなるサングラスレンズ、度付メガ
ネレンズ、カメラ用ファインダーレンズ等の光学レン
ズ、各種計器のカバー、自動車、電車等の窓ガラス等の
表面の反射防止に優れた反射防止フイルム及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カーブミラー、バックミラー、ゴ
ーグル、窓ガラス、パソコン、ワープロ、プラズマディ
スプレイ等のディスプレイ、その他種々の商業ディスプ
レイ等には、ガラスやプラスチック等の透明基板が用い
られており、これらの透明基板を通して物体や文字、図
形等の視覚情報を観察する場合、或いはミラーでは透明
基板を通して反射層からの像を観察する場合に、これら
の透明基板の表面が外光で反射して内部の視覚情報が見
えにくいという問題があった。
【0003】このような透明基板の反射を防止する方法
としては、従来、ガラスやプラスチックの表面に反射防
止塗料を塗布する方法、ガラス・プラスチック基材等の
透明基板の表面に、必要に応じてハードコート層を介し
て膜厚0.1μm程度のMgF2やSiO2等の薄膜を蒸
着やスパッタリング、プラズマCVD法等の気相法によ
り形成する方法があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】気相法による機能性薄
膜の製造方法は、高機能且つ高品質な薄膜を得ることが
可能であるが、高真空系での精密な雰囲気の制御が必要
であり、又、特殊な加熱又はイオン発生加速装置を必要
とし、製造装置が複雑で大型化するために、必然的に製
造コストが高くなるという問題がある。又、薄膜の大面
積化或いは複雑な形状のものを製造することが困難であ
るという問題がある。他方、塗布法による機能性薄膜の
製造方法のうち、スプレー法によるものは、塗液の利用
効率が悪く、成膜条件の制御が困難である等の問題があ
る。又、浸漬法及びスクリーン印刷法等による塗布法を
利用する機能性薄膜の製造方法は、成膜原料の利用効率
が良く、大量生産や設備コスト面での有利さがあるが、
塗布法により得られる機能性薄膜は、気相法により得ら
れる薄膜に比較して機能及び品質が劣ると云う問題点が
ある。
【0005】近年、塗布法によって優れた品質の薄膜を
得る方法として、無機又は有機超微粒子を酸性及び又は
アルカリ水溶液中に分散した分散液を、基材上に塗布
し、焼成する方法が提案されている。この製造方法によ
ると、大量生産や設備コスト面では有利であるが、製造
工程中に高温での焼成過程を必要とするため、プラスチ
ック基材には成膜が不可能なこと、又、基材と塗布膜と
の収縮度の違い等により被膜の均一性が十分でなく、気
相法により得られる薄膜に比較した場合に、依然として
性能が劣り、又、熱処理に長時間(例えば、数十分間以
上)を要し、生産性に劣ると云う欠点を有する。従っ
て、本発明の目的は、高機能且つ高品質な反射防止フイ
ルムを、大量生産や設備コスト面で有利な塗布法によっ
て提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、透明基材フイル
ムの面に、直接又は他の層を介してハードコート層、中
屈折率層、高屈折率層及び低屈折率層をこの記載の順序
で形成してなり、該低屈折率層がR mSi(OR´)
n(R及びR´はそれぞれ炭素数1〜10のアルキル基
を表し、m+nは4であり、m及びnはそれぞれ整数で
ある)で表される珪素アルコキシドを加水分解して調製
したSiO2ゾルからなるSiO2ゲル層であることを特
徴とする反射防止フイルム及びその製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態を図
面を参照して説明する。図1は本発明の基本形態を示
し、透明基材フイルム1の面に、ハードコート層2、中
屈折率層5、高屈折率層3及び低屈折率層4をこの記載
の順序で形成してなり、該低屈折率層4が、R mSi
(OR´)n(R、R´はそれぞれ炭素数1〜10のア
ルキル基を表し、m+nは4であり、m及びnはそれぞ
れ整数である)で表される珪素アルコキシドを加水分解
して調製したSiO2ゾルからなるSiO2ゲル層である
ことを特徴としている。
【0008】本発明で使用する透明基材フイルムとして
は、例えば、アセテートブチレートセルロースフイル
ム、ポリエーテルサルホンフイルム、ポリアクリル系樹
脂フイルム、ポリウレタン系樹脂フイルム、ポリエステ
ルフイルム、ポリカーボネートフイルム、ポリスルホン
フイルム、ポリエーテルフイルム、トリメチルペンテン
フイルム、ポリエーテルケトンフイルム、(メタ)アク
リロニトリルフイルム等が使用できるが、特に一軸又は
二軸延伸ポリエステルフイルムが透明性に優れ、光学的
に異方性が無い点で好適に用いられる。その厚みは、通
常は8μm〜1000μm程度のものが好適に用いられ
る。
【0009】上記透明基材フイルムの面に形成するハー
ドコート層とは、JIS K5400で示される鉛筆硬
度試験で、H以上の硬度を示すものをいう。ハードコー
ト層の形成には、反応硬化型樹脂、即ち、熱硬化型樹脂
及び/又は電離放射線硬化型樹脂を使用することが好ま
しい。前記熱硬化型樹脂には、フェノール樹脂、尿素樹
脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミ
ン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、
エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素
共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂等が使用さ
れ、これらの樹脂に必要に応じて、架橋剤、重合開始剤
等の硬化剤、重合促進剤、溶剤、粘度調整剤等を加えて
使用する。
【0010】前記電離放射線硬化型樹脂には、好ましく
は、アクリレート系の官能基を有するもの、例えば、比
較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、
アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッ
ド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、
ポリチオールポリエン樹脂、多価アルコール等の多官能
化合物の(メタ)アクリレート等のオリゴマー又はプレ
ポリマー及び反応性希釈剤としてエチル(メタ)アクリ
レート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレ
ン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン等の単官能
モノマー並びに多官能モノマー、例えば、トリメチロー
ルプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオー
ル(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)
アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)
アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)ア
クリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリ
レート等を比較的多量に含有するものが使用できる。
【0011】特に好適には、ポリエステルアクリレート
とポリウレタンアクリレートの混合物が用いられる。そ
の理由は、ポリエステルアクリレートは塗膜が非常に硬
くてハードコートを得るのに適しているが、ポリエステ
ルアクリレート単独ではその塗膜は衝撃性が低く脆くな
るので、塗膜に耐衝撃性及び柔軟性を与えるためにポリ
ウレタンアクリレートを併用する。ポリエステルアクリ
レート100重量部に対するポリウレタンアクリレート
の配合割合は30重量部以下とする。この値を越えると
塗膜が柔らかすぎてハードコート性がなくなってしまう
からである。
【0012】更に、上記の電離放射線硬化型樹脂組成物
を紫外線硬化型樹脂組成物とするには、この中に光重合
開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、
ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエ
ステル、テトラメチルチウラムモノサルファイド、チオ
キサントン類や、光増感剤としてn−ブチルアミン、ト
リエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等を混合
して用いることができる。特に本発明では、オリゴマー
としてウレタンアクリレート、モノマーとしてジペンタ
エリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を混合す
るのが好ましい。
【0013】電離放射線硬化型樹脂100重量部に対し
溶剤乾燥型樹脂を10重量部以上100重量部以下含ま
せてもよい。前記溶剤乾燥型樹脂には、主として熱可塑
性樹脂が用いられる。電離放射線硬化型樹脂に添加する
溶剤乾燥型熱可塑性樹脂の種類は通常用いられるものが
使用されるが、特に、電離放射線硬化型樹脂にポリエス
テルアクリレートとポリウレタンアクリレートの混合物
を使用した場合には、使用する溶剤乾燥型樹脂にはポリ
メタクリル酸メチルアクリレート又はポリメタクリル酸
ブチルアクリレートが塗膜の硬度を高く保つことができ
る。しかも、この場合、主たる電離放射線硬化型樹脂と
の屈折率が近いので塗膜の透明性を損なわず、透明性、
特に、低ヘイズ値、高透過率、更に相溶性の点において
有利である。
【0014】上記ハードコート層の上には中屈折率層を
形成する。尚、本発明において高、中、低屈折率という
ときは相対的な表現であり、積層されるそれぞれの層の
相互の関係が高、中、低屈折率であることを意味する。
従って中屈折率層と高屈折率層の形成方法は、両者の屈
折率を調整する以外は同様な方法でよい。これらの中及
び高屈折率の形成方法としては、屈折率の異なるバイン
ダー樹脂中に屈折率の異なる微粒子を分散させた塗料を
用いて形成する方法と、中屈折率層を金属酸化物ゲルか
ら形成し、高屈折率層を電磁波シールド効果の高い酸化
インジウム−酸化スズ(ITO)のスパッタ蒸着により
形成する方法とがある。
【0015】前者の方法で用いるバインダー樹脂として
は、高屈折率のバインダー樹脂としては、芳香環を含む
樹脂、F以外のハロゲン化元素、例えば、Br、I、C
l等を含む樹脂、S、N、P等の原子を含む樹脂等が挙
げられ、これらの少なくとも一つの条件を満足する樹脂
が高屈折率となるため好ましい。前記の樹脂の例には、
ポリスチレン等のスチロール樹脂、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリビニルカルバゾール、ビスフェノールA
のポリカーボネート等が挙げられる。前記の樹脂の他の
例としては、ポリ塩化ビニル、ポリテトラブロモビスフ
ェノールAグリシジルエーテル、ポリビスフェノールS
グリシジルエーテル、ポリビニルピリジン等が挙げられ
る。
【0016】上記バインダー樹脂中に分散させる高屈折
率微粒子には、例えば、ZnO(屈折率1.90)、T
iO2(屈折率2.3〜2.7)、CeO2(屈折率1.
95)、Sb25(屈折率1.71)、SnO2、IT
O(屈折率1.95)、Y23(屈折率1.87)、L
23(屈折率1.95)、ZrO2(屈折率2.0
5)、Al23(屈折率1.63)等が挙げられる。こ
れらの高屈折率微粒子のうち、望ましくはZrO2、Z
nO、TiO2、CeO2等を用いることにより、本発明
の反射防止フイルムにUV遮蔽効果が更に付与されるの
で好ましい。
【0017】使用するバインダー樹脂の種類及び該バイ
ンダー樹脂中に分散させる上記微粒子の種類及び量を変
化させることによって中屈折率層用の塗工液、及び中屈
折率層用の塗工液を調整することができる。中屈折率層
層用塗工液は、形成される層の屈折率が1.50〜1.
95であるように組成を決定するのが好ましく、一方、
高屈折率層用塗工液は、形成される層の屈折率が、1.
65〜2.50であるように組成を決定するのが好まし
く、それぞれ中及び高屈折率層を塗布方法により形成す
ることができる。このような塗工方法で形成する中屈折
率層の膜厚は約50〜300nmの範囲が好ましく、一
方、高屈折率層の膜厚は約100〜250nmの範囲が
好ましい。
【0018】上記バインダー樹脂として電離放射線硬化
型樹脂が使用される場合には、その硬化方法は通常の電
離放射線硬化型樹脂の硬化方法、即ち、電子線又は紫外
線の照射によって硬化することができる。例えば、電子
線硬化の場合にはコックロフトワルトン型、バンデグラ
フ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナ
ミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器から放出さ
れる50〜1000KeV、好ましくは100〜300
KeVのエネルギーを有する電子線等が使用され、紫外
線硬化の場合には超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀
灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライド
ランプ等の光線から発する紫外線等が利用できる。
【0019】中屈折率層を金属酸化物ゲルから形成する
方法の1例としては、低級金属アルコキシドを使用する
方法が挙げられる。この方法では、低級金属アルコキシ
ドR mTi(OR´)n(R及びR´はそれぞれ炭素数1
〜10のアルキル基を表し、m+nは4であり、m及び
nはそれぞれ整数である)又はR mTa(OR´)n(R
及びR´はそれぞれ炭素数1〜10のアルキル基を表
し、m+nは5であり、m及びnはそれぞれ整数であ
る)で表される金属アルコキシドを加水分解して調製し
た金属酸化物ゾルを塗工及び成膜して金属酸化物ゲル層
からなる中屈折率層を形成する。このような塗工方法で
形成する中屈折率層の屈折率は前記と同様な範囲であ
り、その膜厚は約50〜300nmの範囲が好ましい。
【0020】このような低級金属アルコキシドとして
は、具体的には、チタンテトラエトキシド、チタンテト
ラ−i−プロポキシド、チタンテトラ−n−プロポキシ
ド、チタンテトラ−n−ブトキシド、チタンテトラ−s
ec−ブトキシド、チタンテトラ−tert−ブトキシ
ド、タンタルペンタエトキシド、タンタルペンタ−i−
プロポキシド、タンタルペンタ−n−プロポキシド、タ
ンタルペンタ−n−ブトキシド、タンタルペンタ−se
c−ブトキシド、タンタルペンタ−tert−ブトキシ
ド等が挙げられる。
【0021】上記金属アルコキシドの加水分解は、上記
金属アルコキシドを適当な溶媒中に溶解して行う。使用
する溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、イソ
プロピルアルコール、メタノール、エタノール、メチル
イソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル等のアルコ
ール、ケトン、エステル類、ハロゲン化炭化水素、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素、或いはこれらの混
合物が挙げられる。上記金属アルコキシドは上記溶媒中
に、該金属アルコキシドが100%加水分解及び縮合し
たとして生じる金属酸化物換算で0.1重量%以上、好
ましくは0.1〜10重量%になるように溶解する。金
属酸化物ゾルの濃度が0.1重量%未満であると形成さ
れる機能膜が所望の特性が充分に発揮できず、一方、1
0重量%を越えると透明均質膜の形成が困難となる。
又、上記範囲内において、金属酸化物ゲル濃度を変化さ
せることによって、ゲル濃度に比例して、得られるゲル
膜の屈折率を調整することができる。又、本発明におい
ては、以上の固形分以内であるならば、有機物や無機物
バインダーを併用することも可能である。
【0022】上記アルコキシド溶液に加水分解に必要な
量以上の水を加え、15〜35℃、好ましくは22〜2
8℃の温度で、5〜30時間、好ましくは12〜16時
間撹拌を行う。該加水分解においては、触媒を用いるこ
とが好ましく、これらの触媒としては、塩酸、硝酸、硫
酸、ギ酸、酢酸等の酸が好ましく、これらの酸を約0.
1〜20.0N、好ましくは0.5〜7.0N程度の水
溶液として加え、該水溶液中の水分を加水分解用の水分
とすることができる。加水分解に際して上記範囲におい
て触媒の濃度を変化させることによって、触媒の濃度に
比例して、得られるゲル膜の屈折率を調整することがで
きる。以上の如くして得られた金属酸化物ゾルは、無色
透明な液体であり、ポットライフが約1ケ月の安定な溶
液であり、塗布基材に対して濡れ性が良く、塗布適性に
優れている。
【0023】更に最終的に得られる中屈折率層を形成す
るゲル膜の屈折率を調整する必要がある場合、例えば、
屈折率を下げるためにフッ素系有機珪素化合物、有機珪
素化合物、硼素系有機化合物等を添加することができ
る。具体的には、テトラエトキシシラン、テトラメトキ
シシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシ
ラン、アルキルトリアルコキシシラン、コルコート40
(コルコート社製)、MS51(三菱化学製)、スノー
テックス(日産化学製)等の有機珪素化合物、ザフロン
FC−110,220,250(東亜合成化学製)、セ
クラルコートA−402B(セントラル硝子製)、ヘプ
タデカフルオロデシルトリメトキシシラン、トリデカフ
ルオロオクチルトリメトキシシラン、トリフルオロプロ
ピルトリメトキシシラン等のフッ素化合物、硼酸トリエ
チル、硼酸トリメチル、硼酸トリプロピル、硼酸トリブ
チル等の硼素系化合物が挙げられる。これらの添加剤は
金属酸化物ゾルの調製時に加えてもよいし、金属酸化物
ゾルの形成後に加えてもよい。
【0024】屈折率を上げるためには、加える触媒の濃
度、水の量、固形分濃度を変化させる必要があり、これ
らを上げることによって屈折率が高くなる傾向にある。
これらの添加剤を用いることによって、金属アルコキシ
ドの加水分解時、或いはその後にゲルの水酸基と反応し
て更に均一で透明なゾル溶液が得られ、且つ形成される
ゲル膜の屈折率をある程度の範囲で変化させることがで
きる。前記金属酸化物ゾルの塗布方法としては、スピン
コート法、ディップ法、スプレー法、ロールコーター
法、メニスカスコーター法、フレキソ印刷法、スクリー
ン印刷法、ビードコーター法等が挙げられる。
【0025】その後塗布物を加熱処理及び/又は活性エ
ネルギー線照射処理することにより、金属酸化物ゲル膜
を形成する。上記ゾル溶液を塗布後に行う塗布層の熱処
理は、前記透明基材フイルムの熱変形温度以下の温度で
行う。例えば、透明基材フイルムがポリエチレンテレフ
タレートフイルムである場合には、約80〜150℃の
温度で約1分〜1時間熱処理を行って金属酸化物ゲル膜
を形成することができる。このような熱処理条件は、使
用する透明基材フイルムの種類及び厚みによって異なる
ので、使用する透明基材フイルムの種類に応じて決定す
ればよい。上記熱処理は、空気を酸素で置換しながら、
或いは十分な酸素雰囲気中で行うことが好ましく、酸素
雰囲気中で行うことにより金属酸化物ゲルの生成、重合
・縮合が促進され、より均質且つ高品質のゲル層を形成
することができる。
【0026】上記ゾル溶液を塗布後に用いる活性エネル
ギー線としては、電子線又は紫外線が挙げられ、特に電
子線が好ましい。例えば、電子線硬化の場合にはコック
ロフトワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧型、絶縁
コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等
の各種電子線加速機から放出される50〜1,000K
eV、好ましくは100〜300KeVのエネルギーを
有する電子線が使用され、紫外線硬化の場合には超高圧
水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キ
セノンアーク、メタルハライドランプ等の光源から発す
る紫外線等が利用される。活性エネルギー線の総照射量
として、活性エネルギー線が電子線である場合に0.5
Mrad以上、好ましくは0.5〜50Mradの範囲
が好ましい。
【0027】電子線照射は、空気を酸素で置換しなが
ら、或いは十分な酸素雰囲気中で行うことが好ましく、
酸素雰囲気中で行うことにより金属酸化物の生成、重合
・縮合が促進され、より均質且つ高品質のゲル層を形成
することができる。高屈折率層をアンチモンがドープさ
れたSnO或いはITOを用いて形成する場合には、
従来公知のスパッタ蒸着方法等が任意に使用可能であ
る。このように形成する高屈折率層の屈折率は前記と同
様な範囲であり、その膜厚は約100〜250nmの範
囲が好ましい。このように高屈折率層をアンチモンがド
ープされたSnO或いはITOを用いて形成すること
により、得られる反射防止フイルムの電気伝導性が向上
し、帯電防止効果によるホコリの付着防止、或いは本発
明の反射防止フイルムをCRTに用いた場合の電磁波シ
ールド効果が得られるので好ましい。
【0028】本発明では、上記高屈折率層面に低屈折率
層を形成する。この低屈折率層は所謂ゾル−ゲル法によ
って形成されるSiO2ゲル層である。該SiO2ゲル層
の形成に使用する低級珪素アルコキシドは、RmSi
(OR´)nで表される化合物であり、ここでR及びR
´はそれぞれ炭素数1〜10のアルキル基を表し、m+
nは4である。更に具体的には、テトラメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、テトラ−iso−プロポキ
シシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−n
−ブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、
テトラ−tert−ブトキシシラン、テトラペンタエト
キシシラン、テトラペンタ−iso−プロポキシシラ
ン、テトラペンタ−n−プロポキシシラン、テトラペン
タ−n−ブトキシシラン、テトラペンタ−sec−ブト
キシシラン、テトラペンタ−tert−ブトキシシラ
ン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシ
ラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキ
シシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエト
キシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルメトキ
シシラン、ジメチルプロポキシシラン、ジメチルブトキ
シシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシ
シラン、ヘキシルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0029】上記珪素アルコキシドの加水分解は、上記
珪素アルコキシドを適当な溶媒中に溶解して行う。使用
する溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、イソ
プロピルアルコール、メタノール、エタノール、メチル
イソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル等のアルコ
ール、ケトン、エステル類、ハロゲン化炭化水素、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素、或いはこれらの混
合物が挙げられる。上記アルコキシドは上記溶媒中に、
該アルコキシドが100%加水分解及び縮合したとして
生じるSiO2換算で0.1重量%以上、好ましくは
0.1〜10重量%になるように溶解する。SiO2
ルの濃度が0.1重量%未満であると形成される機能膜
が所望の特性が充分に発揮できず、一方、10重量%を
越えると透明均質膜の形成が困難となる。又、本発明に
おいては、以上の固形分以内であるならば、有機物や無
機物バインダーを併用することも可能である。
【0030】この溶液に加水分解に必要な量以上の水を
加え、15〜35℃、好ましくは22〜28℃の温度
で、5〜30時間、好ましくは12〜16時間撹拌を行
う。上記加水分解においては、触媒を用いることが好ま
しく、これらの触媒としては、塩酸、硝酸、硫酸又は酢
酸等の酸が好ましく、これらの酸を約0.001〜2
0.0N、好ましくは0.005〜5.0N程度の水溶
液として加え、該水溶液中の水分を加水分解用の水分と
することができる。
【0031】以上の如くして得られたSiO2ゾルは、
無色透明な液体であり、ポットライフが約1ケ月の安定
な溶液であり、透明基材フイルムに対して濡れ性が良
く、塗布適性に優れている。上記SiO2ゾル溶液に
は、各種の添加剤を添加することができる。最も重要な
添加剤としては、成膜を促進する硬化剤が挙げられ、こ
れらの硬化剤としては、酢酸ナトリウム、酢酸リチウム
等の有機酸金属塩の酢酸、ギ酸等の有機酸溶液が挙げら
れる。該有機溶剤溶液の濃度は約0.01〜0.1重量
%程度であり、ゾル溶液に対する添加量は、ゾル溶液中
に存在するSiO2100重量部に対して上記有機酸塩
として約0.1〜1重量部程度の範囲が好ましい。
【0032】更に最終的に得られるSiO2ゲル膜は反
射防止フィルムの低屈折率層となるが、その屈折率を調
整する必要がある場合もある。例えば、屈折率を下げる
ためにフッ素系有機珪素化合物、屈折率を高めるために
有機珪素化合物、屈折率を更に高めるために硼素系有機
化合物等を添加することができる。具体的には、テトラ
エトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラプロポ
キシシラン、テトラブトキシシラン、アルキルトリアル
コキシシラン、コルコート40(コルコート社製)、M
S51(三菱化学製)、スノーテックス(日産化学製)
等の有機珪素化合物、ザフロンFC−110,220,
250(東亜合成化学製)、セクラルコートA−402
B(セントラル硝子製)、ヘプタデカフルオロデシルト
リメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメト
キシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン
等のフッ素化合物、硼酸トリエチル、硼酸トリメチル、
硼酸トリプロピル、硼酸トリブチル等の硼素系化合物が
挙げられる。これらの添加剤はSiO2ゾルの調製時に
加えてもよいし、SiO2ゾルの形成後に加えてもよ
い。これらの添加剤を用いることによって、珪素アルコ
キシドの加水分解時、或いはその後にシラノール基と反
応して更に均一で透明なゾル溶液が得られ、且つ形成さ
れるゲル膜の屈折率をある程度の範囲で変化させること
ができる。
【0033】前記SiO2ゾルを、前記高屈折率層の表
面に対し、塗布法を用いて塗布する。SiO2ゾルの高
屈折率層への塗布方法及び硬化方法は、前記金属酸化物
ゾルの場合と同様である。
【0034】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。実施例1 メチルトリエトキシシラン(MTEOS)が理想的にS
iO2又はMeSiO1.5に加水分解及び縮合したと仮定
した時の固形分濃度が3重量%となるように、MTEO
Sを溶媒であるメチルエチルケトンに溶解し、液温が2
5℃に安定する迄30分間攪拌した(A液)。A液中
に、触媒である濃度0.005Nの塩酸をMTEOSの
アルコキシド基と等モル量加え、25℃で3時間加水分
解を行った(B液)。このB液に硬化剤として酢酸ナト
リウムと酢酸とを混合したものを加え、25℃で1時間
攪拌し、SiO2ゾル溶液を得た。
【0035】表面が平滑なPETフイルム(ルミラーT
−60:商品名、ダイヤホイル株式会社製、厚さ50μ
m)上にZrO2超微粒子(No.926:商品名、住
友大阪セメント製、屈折率1.9)の分散液を7μm/
dryになるようにスライドコートにより塗工し、電子
線を加速電圧175KeVで5Mrad照射して塗膜を
硬化して中屈折率層を形成した。得られたPETフイル
ムの中屈折率層上にハードコート樹脂(X−12−24
00:商品名、信越化学工業製)を7μm/dryにな
るようにグラビアリバースコートにより塗工し、電子線
を加速電圧175KeVで5Mrad照射して塗膜を硬
化してハードコート層を形成した。
【0036】得られたハードコート層上に2液硬化型接
着剤(LX660、KW75:商品名、大日本インキ
製)をグラビアリバースコートにより塗工して接着剤層
を形成し、次いでこの接着剤層を介してPETフイルム
(A−4300:商品名、東洋紡製、厚さ100μm)
をラミネートし、40℃で4日間エージングした後、上
記PETフイルム(T−60)を剥離して、ハードコー
ト層及び中屈折率層をPETフイルム(A−4300)
上に転写させた。得られたPETフイルム(A−430
0)の中屈折率層上に、高屈折率層として、透明導電性
を有し電磁波シールド効果の高い酸化インジウム−酸化
スズ(ITO)層を膜厚が145nmになるようにスパ
ッタ蒸着により形成した。
【0037】得られたPETフイルム(A−4300)
の高屈折率層(ITO層)上に、更に上記SiO2ゾル
溶液を膜厚0.1μm/dryとなるように塗工し、1
20℃で1時間の熱処理を行い、本発明の反射防止フイ
ルムを得た。得られた本発明の反射防止フイルムの全光
線透過率は94.0%、ヘイズ値は0.5、可視光線の
波長領域での最低反射率は0.2であり、反射防止性に
優れていた。また、その表面鉛筆硬度が3Hであり、ハ
ードコート性にも優れていた。
【0038】実施例2 テトラブトキシチタン(Ti(OC49)が理想的
にTiOに加水分解及び縮合したと仮定したときの固
形分濃度が3重量%となるように、Ti(OC49
を溶媒であるエチルセロソルブに溶解し、液温が25℃
に安定する迄30分間撹拌した(C液)。C液中に、触
媒である3Nの塩酸を(Ti(OC49)のアルコ
キシド基に対して2.5倍モル量加え、25℃で3時
間、加水分解を行いTiOゾル溶液を得た。
【0039】透明基材フイルムとして厚さ50μmのP
ETフイルム(ルミラーT−60)を用意した。一方、
上記TiOゾル溶液を、上記PETフイルム上に乾燥
後の膜厚が0.1μm/dryになるようにグラビアリ
バースコートにより塗工し、120℃で1時間熱処理を
行い、中屈折率層(屈折率1.9)を形成した。この中
屈折率層上にハードコート樹脂(PPZ−N−200
0:商品名、大阪共栄化学社製)を7μm/dryにな
るようにグラビアリバースコートにより塗工し、電子線
を加速電圧175KeVで5Mrad照射して塗膜を硬
化させ、ハードコート層を形成した。
【0040】このハードコート層上に2液硬化型接着剤
(LX660、KW75(硬化剤):商品名、大日本イ
ンキ化学工業製)をグラビアリバースコートにより塗工
して接着剤層を形成した。次いで、この接着剤層を介し
てPETフイルム(A−4300)をラミネートし、4
0℃で4日間エージングした後、上記PETフイルム
(T−60)を剥離して、ハードコート層及び中屈折率
層をPETフイルム(A−4300)上に転写させた。
得られたPETフイルム(A−4300)上の中屈折率
層上に、高屈折率層として、透明導電性を有し電磁波シ
ールド効果の高い酸化インジウム−酸化スズ(ITO)
層を膜厚が145nmになるようにスパッタ蒸着により
形成した。
【0041】得られたPETフイルム(A−4300)
の高屈折率層(ITO層)上に、更にSiOゾル溶液
(C液)を膜厚0.1μm/dryとなるように塗工
し、120℃で1時間の熱処理を行い、本発明の反射防
止フイルムを得た。得られた本発明の反射防止フイルム
の全光線透過率は94.0%、ヘイズ値は0.7、可視
光線の波長領域での最低反射率は0.3であり、反射防
止性に優れていた。
【0042】比較例1 前記実施例1の反射防止フイルムにおいて、真空蒸着法
により形成したSiOX膜を低屈折率層とした場合に
は、得られた反射防止フイルムの全光線透過率は94.
0%、ヘイズ値は0.6であり、反射防止性が前記各実
施例と同等であるが、その表面鉛筆硬度が2Hであり、
同様に前記各実施例に比較して低下している。
【0043】比較例2 前記実施例2の反射防止フイルムにおいて、真空蒸着法
により形成したSiO膜を低屈折率層とした場合に
は、得られた反射防止フイルムの全光線透過率は93.
5%、ヘイズ値は0.8であり、反射防止性が前記実施
例と比較して劣っている。又、その表面鉛筆硬度が2H
であり、同様に前記各実施例に比較して低下している。
【0044】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、低級珪素
アルコキシドを加水分解して、数ナノメートルの微粒子
をゾル−ゲル法によって調製し、この超微粒子が分散し
ているゾル溶液を、透明基材フイルムの面にハードコー
ト層及び中屈折率層を介して形成した高屈折率層に塗布
後、透明基材フイルムの熱変形温度以下の温度で熱処理
するか或いは電離放射線を照射してSiO2ゲル層を形
成することにより、プラスチック基材等の如く熱変形温
度が低温である基材にも反射防止フイルムの形成が可能
であり、又、気相法により得られる薄膜の性能とほぼ同
様な性能を有する薄膜が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の反射防止性光学的機能膜の断面を説
明する図。
【符号の説明】
1:透明基材フイルム 2:ハードコート層 3:高屈折率層 4:低屈折率層であるSiO2ゲル層 5:中屈折率層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/36 B32B 27/36 C23C 14/08 C23C 14/08 N G02B 1/11 G02B 1/10 A

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基材フイルムの面に、直接又は他の
    層を介してハードコート層、中屈折率層、高屈折率層及
    び低屈折率層をこの記載の順序で積層してなる反射防止
    フイルムにおいて、上記低屈折率層が、R mSi(OR
    ´)n(R及びR´はそれぞれ炭素数1〜10のアルキ
    ル基を表し、m+nは4であり、m及びnはそれぞれ整
    数である)で表される珪素アルコキシドを加水分解して
    調製したSiO2ゾルからなるSiO2ゲル層であること
    を特徴とする反射防止フイルム。
  2. 【請求項2】 低屈折率層の屈折率が1.38〜1.4
    6である請求項1に記載の反射防止フイルム。
  3. 【請求項3】 中屈折率層が、低級金属アルコキシドR
    mTi(OR´)n(R及びR´はそれぞれ炭素数1〜1
    0のアルキル基を表し、m+nは4であり、m及びnは
    それぞれ整数である)又はR mTa(OR´)n(R及び
    R´は炭素数1〜10のアルキル基を表し、m+nは5
    であり、m及びnはそれぞれ整数である)で表される金
    属アルコキシドを加水分解して調製した金属酸化物ゾル
    からなる金属酸化物ゲル層である請求項1に記載の反射
    防止フイルム。
  4. 【請求項4】 中屈折率層の屈折率が1.50〜1.9
    5である請求項3に記載の反射防止フイルム。
  5. 【請求項5】 高屈折率層が透明導電性を有し、電磁波
    シールド効果の高い酸化インジウム−酸化スズ(IT
    O)のスパッタ蒸着により形成された請求項1に記載の
    反射防止フイルム。
  6. 【請求項6】 高屈折率層の屈折率が、1.65〜2.
    50である請求項1に記載の反射防止フイルム。
  7. 【請求項7】 透明基材フイルムの面に、直接又は他の
    層を介してハードコート層、中屈折率層、高屈折率層及
    び低屈折率層をこの記載の順序で積層することからなる
    反射防止フイルムの製造方法において、上記低屈折率層
    を、R mSi(OR´)n(R及びR´はそれぞれ炭素数
    1〜10のアルキル基を表し、m+nは4であり、m及
    びnはそれぞれ整数である)で表される珪素アルコキシ
    ドを加水分解して調製したSiO2ゾルからSiO2ゲル
    層として形成することを特徴とする反射防止フイルムの
    製造方法。
  8. 【請求項8】 低屈折率層の屈折率が1.38〜1.4
    6である請求項7に記載の反射防止フイルムの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 中屈折率層を、低級金属アルコキシドR
    mTi(OR´)n(R及びR´はそれぞれ炭素数1〜1
    0のアルキル基を表し、m+nは4であり、m及びnは
    それぞれ整数である)又はR mTa(OR´)n(R及び
    R´はそれぞれ炭素数1〜10のアルキル基を表し、m
    +nは5であり、m及びnはそれぞれ整数である)で表
    される金属アルコキシドを加水分解して調製した金属酸
    化物ゾルを塗布し、熱処理及び/又は活性エネルギー線
    照射処理してTiO2又はTa25ゲル層として形成す
    る請求項7に記載の反射防止フイルムの製造方法。
  10. 【請求項10】 中屈折率層の屈折率が1.50〜1.
    95である請求項9に記載の反射防止フイルムの製造方
    法。
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