JPH10513415A - 特に、スリップ制御及び／又は走行動特性制御用自動ブレーキ制御付き自動車用液圧ブレーキシステムの圧力制限機能付き電磁弁 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、電磁制御力に応じて遂行可能な弁タペット（２）のストローク動を、液圧力の作用で変更可能な圧力制限機能付き電磁弁に関する。第１圧力流体通路（５）が、弁タペット（２）の近部でハウジング（７）に開口し、かつ、制動圧発生装置（１）と接続し、第２圧力流体管路（５′）が、弁座（１４）および弁タペット（２）から離隔した弁ハウジング（７）内に開口する。第２圧力流体通路（５′）は、ポンプ（９）と少なくとも１のホイールブレーキとに接続され、タペットの位置にしたがって第１圧力流体通路（５）に接続可能で、制動圧発生装置（１）の液圧は、作動部材（３）に作用し、弁タペット（２）の閉方向移動に反作用する。

Description

【発明の詳細な説明】 特に、スリップ制御及び／又は走行動特性制御用自動ブレーキ制御付き 自動車用液圧ブレーキシステムの圧力制限機能付き電磁弁 本発明は、請求項１の前段部分による、特にスリップ制御及び／又は走行動特 性制御用自動ブレーキ制御付き自動車用液圧ブレーキシステムの圧力制限機能付 き電磁弁に関する。 ドイツ特許出願第４２０４４１７号は、一般的な形式の圧力制限機能付き電磁 弁を開示する。従来技術の電磁弁は、制動圧発生装置とホイールブレーキとの間 の圧力流体の制御と、トラクションスリップ制御中における液圧作動可能な圧力 制限弁にしたがうシステム圧の制限と、に関する機能を組合わせたものである。 制動圧発生装置の圧力により、システム圧あるいは最大圧が増加すると、所定の 切換えポイントを有する弁の圧力制限機能が正確に作動しなくなる。このタイプ の電磁弁がブレーキシステム用として用いられ、走行動特性制御（driving dyna mics control）用の自動ブレーキ制御（automatic brake management）を行うた めのブレーキシステムに使用されるときに、特にこの問題が重要である。 したがって、本発明の目的は、電磁弁に作用する制動圧発生装置の圧力が、電 磁弁の切換え動作（圧力制限）に影響するのを防止することにある。 本発明によると、この目的は、請求項１の特徴、あるいは、請求項１０の特徴 により達成される。 したがって、第１の場合は、本発明は、制動圧発生装置の圧力を、弁多ペット の両側に作用させ、制動圧発生装置の圧力を全ての作動条件で平衡させるという 考えに基づくものである。第２の場合は、本発明は、弁タペットの端面が圧力制 限中に制動圧発生装置の圧力の作用を受けないように、磁気コア内の弁ニードル をシールすることを開示する。 請求項１の特徴を持つ本発明の他の特徴、利点および適用性は、従属請求項お よび添付図面を参照する以下の実施例の記載から明らかとなる。請求項１０に記 載の手段についても、第２図にしたがって以下に説明する。 第１図は、閉弁位置にある電磁弁の断面図である。磁気コア１６は、比較的薄 肉構造の深絞り形成された弁スリーブ１７と共に、かしめにより弁ハウジング７ に固定される。弁スリーブ１７は、図示しない磁気コイルを収容する。磁気コア １６と磁気アーマチュア１８との間で圧縮されたリセットばね１９が、電磁的に 無励磁の初期位置で、弁座１４から弁タペット２を持上げる。磁気アーマチュア １８の同軸状の段付き孔内に配置された圧力制限ばね２０が、弁の初期位置で、 磁気アーマチュア１８のストッパ２１上に弁タペット２を保持する。磁気アーマ チュア１８の端面と磁気コア１６との間に、非磁性体のディスクが介挿されてお り、このディスクは電磁作動の際に磁気アーマチュア１８が磁気コア１６上に付 着するのを防止する。この問題は望ましくないものであり、当該分野でよく知ら れているものである。弁ハウジング７は、快削鋼からカートリッジ構造に形成さ れている。ハウジング段部にしたがって、ハウジング７は軽金属製の弁収容部材 内に作動的及び／又は形状的に係合して保持することができる。第１圧力流体通 路５が弁ハウジング７の両側で、弁タペット２の高さ位置で開いており、この第 １圧力流体通路が制動圧発生装置１に接続される。第２圧力流体通路５′は、弁 座１４の下流側で弁ハウジング７内に開口する。第２圧力流体通路５′が弁ハウ ジング７内に開く部位の高さ位置には、弁座１４と弁タペット２とに対して同軸 状に整合した作動部材３が配置されている。作動部材３は、電磁弁の閉方向と反 対方向の圧縮ばね８の作用により、弁座１４の領域内すなわちその近部で、弁タ ペット２の端面に当接する。圧縮ばね８を収容する圧力チャンバ６は、第２圧力 流体通路５′の下側で弁ハウジング７内に配置されている。圧力チャンバ６は、 第１流体通路５における圧力流体枝管４により、制動圧発生装置１の圧力を受け る。圧力チャンバ６は、作動部材３のタペット状ステム上の環状シール１０によ り、第２圧力流体通路５′を含むポンプ圧チャンバ２２に対してシールされてい る。環状シール１０は、支持ディスク１１により、ポンプ圧チャンバ２２内の所 定位置に固定されている。必要な押圧力が、支持ディスク１１から離隔した巻端 部でセンタリングディスク１３上に支えられるばね１２により、形成される。こ のディスク１３は、作動部材３を案内するために使用され、弁ハウジング７内の 第２圧力流体通路５′と第１圧力流体通路５との間を接続可能な孔を有する。弁 座１４と支持ディスク１１との間には、逆止弁１５が介挿され、この逆止弁は必 要な場合に制動圧発生装置１と第２圧力流体通路５′との間の圧力流体接続を確 保する。更に、通路５′には、ホイールブレーキに至る主圧力管路が接続されて いる。圧縮ばね８と作動部材３と環状シール１０と支持ディスク１１とはね１２ と逆止弁１５と弁座１４と弁タペット２とが、同軸状に配置されている。圧縮ば ね８がカップ状ばねとして形成されているため、圧力チャンバ６は、特に小さな サイズを有し、従来の構造の全長を僅かに増大するだけである。カートリッジタ イプの構造により、カバー２３は、弁ハウジング７内にシールされかつコーキン グされ、圧力チャンバ６を閉じる。弁座１４を清浄に保つため、好ましくは両圧 力流体通路５，５′に近接して環状フィルタ部材が設けられる。図示のように、 第１圧力流体通路5の環状フィルタ部材２４は、省スペースの態様で、磁気コア １６と弁座１４との間に延びる中空スペース内に保持される。 上記電磁弁の作動について説明する。磁気アーマチュア１８を励磁すると、磁 気コア１６内のリセットばね１９の比較的弱い付勢力に抗して、弁タペット２を 移動し、弁座１４に当接させる。弁タペット２は、磁気アーマチュア１８内のス トッパ２１から僅かなストロークだけ持上がっているのが好ましく、第１，第２ 圧力流体通路５，５′間の圧力流体接続部は、弁タペット２と弁座１４との間が 例え摩耗しても、弁を電磁作動させたときに確実に閉じることができる。電磁弁 がその閉位置にあるときに、弁タペット２は、ばね付勢された作動部材３に接触 する。環状スロットが、弁座１４の開口と作動部材３のステム部との間に形成さ れる。ポンプ圧が圧力流体通路５′から環状スロット内に伝達され、弁タペット ２が閉位置に配置されたときに、弁タペット２の環状端面に作用する。制動圧発 生装置１内の圧力変化は、作動部材３の下流側と弁タペット２の上流側との双方 に、同じ大きさの液圧を作用させる。作動部材３と弁タペット２との対応する端 面におけるその逆方向の作用により、制動圧発生装置１により作用される作動圧 が圧力バランスされる。この結果、弁タペット２と磁気アーマチュア１８との間 に介挿された圧力制限ばね２０は、許容可能なポンプ圧にのみ対応することが必 要である。これに対し、作動部材３上に配置された圧縮ばね８の押圧力は、作動 部材３上にポンプ圧で形成される力を補償することにのみ向けられている。 第２図は他の実施例を示す。第１図と異なり、第２図は、磁気コア１６内にシ ールされた弁タペット２を有し、弁タペット２が電磁作動されて閉位置にあると きに、制動圧発生装置１により第１圧力流体通路５内に導入された圧力は、弁ス リーブ１７のチャンバ内までは伝達されない。これは、制動圧発生装置１の圧力 変動が圧力制限機能に影響するのを防止する。電磁弁が閉位置にあるときに、第 ２圧力流体通路５′内に作用するポンプ圧は、弁タペット２の液圧的な開機能に 達するまでは、第１圧力流体通路５の方向したがって制動圧発生装置１の方向に 移動しない。圧力制限ばね２０の付勢力を僅かに越えると、この付勢力は、弁タ ペット２と磁気アーマチュア１８との間に作用し、弁タペット２を弁座１４から 開方向に移動開始する。したがって、逆止弁１５の下方の第１図に示す詳細は、 第２図の変形構造からは省略してある。弁タペット２は、支持リング２６と、か しめられたワッシャ２７との間の環状シールとして圧縮される弾性シール２５に より、磁気コア１６内でシールされるのが好ましい。弁スリーブ１７は、そのド ーム領域に大気孔を有する。しかし、圧縮における低い変化については、耐腐食 性磁気アーマチュアのチャンバにより、大気ポートを除くことができる。第２図 に示してない他の細部については、第１図を参照されたい。 符号リスト １ 制動圧発生装置 ２ 弁タペット ３ 作動部材 ４ 圧力流体枝管 ５，５′ 圧力流体通路 ６ 圧力流体チャンバ ７ 弁ハウジング ８ 圧縮ばね ９ ポンプ １０ 環状シール １１ 支持ディスク １２ ばね １３ センタリングディスク １４ 弁座 １５ 逆止弁 １６ 磁気コア １７ 弁スリーブ １８ 磁気アーマチュア １９ リセットはね ２０ 圧力制限ばね ２１ ストッパ ２２ ポンプ圧チャンバ ２３ カバー ２４ 環状フィルタ部材 ２５ 弾性シール

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ライナルツ、ハンス−ディーター ドイツ連邦共和国、デー−60439 フラン クフルト・アム・マイン、イン・デア・レ ーマーシュタット 169 (72)発明者 ディンケル、ディーター ドイツ連邦共和国、デー−65817 エップ シュタイン／テーエス、アドルフ−グッケ ス−ベーク ２

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 弁スリーブで囲まれ、弁スリーブに取付けられた励磁可能な磁気コイルに したがうストローク動をなす磁気アーマチュアを備え、これにより、この磁気ア ーマチュア内に配置されて磁気コアで部分的に囲まれた弁タペットが、弁ハウジ ング内に装着された弁座と共働可能で、電磁制御力の機能として作動可能な弁タ ペットのストローク動が、液圧制御力の作用で変更可能であり、更に、弁タペッ トの近部で弁ハウジング内に開口しかつ制動圧発生装置に対する接続部を形成す る第１圧力流体通路と、弁座および弁タペットから離隔した位置で弁ハウジング 内に開口する第２圧力流体通路とを備え、この第２圧力流体通路は、ポンプと少 なくとも１のホイールブレーキとに接続され、タペットの位置にしたがって第１ 流体通路に接続可能である、特にスリップ制御及び／又は走行動特性制御用の自 動制動装置付き自動車液圧ブレーキシステム用の圧力制限機能付き電磁弁であっ て、 制動圧発生装置（１）の液圧は、弁タペット（２）の閉方向移動に反作用する 作動部材（３）に作用することを特徴とする電磁弁。 ２． 制動圧発生装置（１）の液圧は、第１圧力流体通路（５）における圧力流 体枝管（４）により、弁作動部材（３）が延在する弁ハウジング（７）の圧力チ ャンバ（６）内に開くことを特徴とする請求項１に記載の電磁弁。 ３． 作動部材（３）は、弁タペット（２）に対して同軸状に配置されることを 特徴とする請求項１又は２に記載の電磁弁。 ４． 作動部材（３）は、圧力チャンバ（６）内に圧縮ばね（８）を有し、この 圧縮ばねは弁タペット（２）の方向に作用することを特徴とする請求項１から３ のいずれか１に記載の電磁弁。 ５． 作動部材（３）における圧縮ばね（８）の付勢力は、作動部材（３）にお けるポンプ（９）で形成された圧力に対応し、圧縮ばね（８）の方向に作用する ことを特徴とする請求項４に記載の電磁弁。 ６． 作動部材（３）は、そのステム部に環状シール（１０）を有し、この環状 シールは、圧力チャンバ（６）内に作用する制動圧発生装置の流体と、ポンプ （９）の流体との間のバイパス流を防止することを特徴とする請求項１から５の いずれか１に記載の電磁弁。 ７． 環状シール（１０）が弁ハウジング（７）の近部に配置され、ポンプ（９ ）の圧力が作用することを特徴とする請求項６に記載の電磁弁。 ８． ばね（１２）を支える支持ディスク（１１）により、環状シール（１０） が弁ハウジング（７）内の所定位置に固定されることを特徴とする請求項１から ７のいずれか１に記載の電磁弁。 ９． 圧力チャンバ（６）から離隔した作動チャンバ（３）のステム端部が、セ ンタリングディスク（１３）内を案内され、センタリングディスク（１３）と支 持ディスク（１１）との間にばね（１２）が保持されることを特徴とする請求項 ８に記載の電磁弁。 １０． 逆止弁（１５）がセンタリングディスク（１３）と弁座（１４）との間 に保持されることを特徴とする請求項９に記載の電磁弁。 １１． 弁スリーブで囲まれ、弁スリーブに取付けられた励磁可能な磁気コイル にしたがうストローク動をなす磁気アーマチュアを備え、これにより、この磁気 アーマチュア内に配置されて磁気コアで部分的に囲まれた弁タペットが、弁ハウ ジング内に装着された弁座と共働可能で、電磁制御力の機能として作動可能な弁 タペットのストローク動が、液圧制御力の作用で変更可能であり、更に、弁タペ ットの近部で弁ハウジング内に開口しかつ制動圧発生装置に対する接続部を形成 する第１圧力流体通路と、弁座および弁タペットから離隔した位置で弁ハウジン グ内に開口する第２圧力流体通路とを備え、この第２圧力流体通路は、ポンプと 少なくとも１のホイールブレーキとに接続され、タペットの位置にしたがって第 １流体通路に接続可能である、特にスリップ制御及び／又は走行動特性制御用の 自動制動装置付き自動車液圧ブレーキシステム用の圧力制限機能付き電磁弁であ って、 弁タペット（２）は、磁気コア（１６）内にシールされることを特徴とする電 磁弁。