JPH10500805A - 表面実装された差込結合部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 差込結合部材（１）は、組付けのために、組付け鉤（８）のストッパのところまでへ挿入され、かつプリント配線板（２）に向けて旋回される。この場合、固定部材（５）がプリント配線板（２）の穴（６）内に係止し、差込結合部材（１）をプリント配線板（２）に仮固定する。差込結合部材（１）は、次いで、プリント配線板（２）の残りの表面実装部品と共に、１回の作業工程ではんだ付けされる。

Description

【発明の詳細な説明】 表面実装された差込結合部材 本発明は、請求項１の上位概念に記載の形式の、プリント配線板に固定された 、表面実装された差込結合部材に関する。 プリント配線板の構成部品側に、表面実装部品｛ＳＭＤ（Surface Mounted De vice）｝として差込結合部材を取付けることは公知である｛“エレクトロニカー ”誌（Der Elektroniker）１９８６年３号、６４〜６９頁参照｝。差込結合部材 は、はんだ付け箇所に加えて、接続接点のところで、例えばねじ、リベット、そ の他によって、機械式にプリント配線板に固定される。しかし、このような取付 け形式に基づき、自動化された装着に著しい手間がかかる。 本発明の根底をなす課題は、簡単かつ迅速にプリント配線板に固定可能な表面 実装された差込結合部材を製作することにある。 この課題は、本発明によれば、請求項１の特徴部に記載の構成によって解決さ れた。 本発明の、その他の有利な構成は請求項２以下に記載されている。 差込結合部材を組付けるためには、差込結合部材は、組付け鉤のストッパのと ころまで、プリント配線板 に沿って押しずらされ、次いで固定部材が、プリント配線板の穴内へ旋回せしめ られる。そのさいに、固定部材が前記穴内に係止される。 固定部材と組付け鉤との構成に基づき、本発明の解決策は、組付けの間に、差 込結合部材の接続接点がはんだペーストを擦り取ることがないという利点を有し てる。固定部材を用いた固定によって、はんだ付け箇所が機械的に負荷されない ので有利である。 組付けは、組付け鉤の滑り傾斜部により容易にされる。組付け鉤と固定部材と を、条片体と一体に製造すれば、必要な組付けステップを少なくできる。 以下で、本発明の２つの実施例を添付略示図について詳説する。 図面： 第１図は、本発明による差込結合部材の斜視図である。 第２図は、第１図の差込結合部材の側面図である。 第３図は、差込結合部材取付け時の側面図である。 第４図は、本発明による別の差込結合部材の側面図で、プリント配線板への取 付け開始時の状態を示した図である。 第５図は、第４図の差込結合部材の組付け状態での断面図である。 第６図は、第５図の差込結合部材の部分拡大図である。 自動車の制御機器には、表面実装部品（ＳＭＤ）を使用する機会が多くなって いる。表面実装部品は、スペースの節約になり、装着も自動式に行うことができ る。同じように、差込結合部材も、表面実装部品として用いようという訳である 。 第１図には、本発明による、プリント配線板２（第２図参照）に固定したい、 表面実装された差込結合部材１、例えばマルチポイントプラグが示されている。 差込結合部材１は、条片体３を有している。電気的な接続接点４が、この条片体 ３を貫通案内されている。これらの接続接点４は、一方ではプリント配線板２に はんだ付けされ、他方では、図示されていない対応プラグと接続ケーブルとに接 続される。 接続接点４は、プリント配線板側で２回曲げられている。この場合、接続接点 ４の端部は、プリント配線板２の平面に対してほぼ平行に曲げられている。これ らの端部は、後でプリント配線板２にはんだ付けされる。 差込結合部材１は、少なくとも２つの固定部材５を有している。固定部材は、 条片体３から下方へ、つまりプリント配線板２のほうへ突出しており、プリント 配線板２の穴６に係止される。固定部材５は、この場合、拡張栓として条片体３ と一体に構成されている。この目的のため、固定部材５は、凸状の係止突起を有 するように環状に構成され、拡開できるように軸方向 にスリットを有している。固定部材５は、条片体３の穴と同軸的に配置されてい る。 差込結合部材１は、プリント配線板２に固定ピン又は拡開ピン７を介して取付 けられる。固定ピン又は拡開ピン７は、外方から導入され、条片体３の孔に差込 まれ、これを貫通して、固定部材５内へ圧入される。 更に、条片体３は、組付け鉤８を有している。これら組付け鉤８も、同じよう に差込結合部材１の下側に設けられている。組付け鉤８は、挿入傾斜部９を有し 、これによって、差込結合部材１の取付けが容易にされている。 差込結合部材１の取付け開始時には（第３図参照）、プリント配線板２が、挿 入傾斜部９に沿ってストッパのところまで組付け鉤８内へ挿入される。差込結合 部材１は、この目的のため、プリント配線板２に対して角度αだけ、例えば約２ ５°だけ傾けられねばならない。角度αは、固定部材５の高さ、プリント配線板 ２の穴６の径、挿入傾斜部９を有する組付け鉤８の構成に関連している。 次いで、差込結合部材１をプリント配線板２の方へ旋回させ、固定部材５がプ リント配線板２の対応する穴６にはめ込まれ、そこに係止されるようにする。穴 ６への固定部材５のはめ込みによって、差込結合部材１は、所定位置に位置決め される。穴６への係止を容易にするために、固定部材５は、取付け傾斜部１０を 有している。すなわち、いくぶん先細にされている。 固定部材５は、係止鉤として構成されているので、穴６に圧入するためには、 一定の力を克服せねばならない。その場合に、組付け鉤８は、その力の受け部と して役立つ。同時に、組付け鉤８は、プリント配線板２の方への旋回時の案内部 としても役立つ。 固定部材５を固定ピン７により拡開した後、接続接点４は、プリント配線板２ の残りの構成部材と一緒にはんだ付けされる。差込結合部材１は、はんだ付け工 程前に既にプリント配線板２に固定されているので、接続接点４のはんだ付け箇 所は、機械的に負荷軽減される。 差込結合部材１の組付け時に、接続接点４をはんだ付けするために、プリント 配線板２のはんだ付け箇所に施されるはんだペーストは、接続接点４によって擦 られたり、部分的に取り除かれたりすることがない。なぜなら、接続接点４は、 最終位置で初めてプリント配線板２の上に上方から下降するからである。 固定部材５が、プリント配線板２の穴６内に係止された状態では、接続接点４ は、プリント配線板２上に平らに載置される状態となる。 第４図〜第６図には、本発明による差込結合部材１の別の実施例が示してある 。構成又は機能が等しい部材には、第１図〜第３図の場合と等しい符号を付して ある。 この差込結合部材１の場合、組付け鉤８は、弾性的に構成されており、以下で は、保持クリップ１１と呼ぶことにする。差込結合部材１（第４図参照）の組付 け開始時に、保持クリップ１１は、条片体３から離れる方向に撓められ、つまり 保持クリップ１１が拡開され、固定部材５がプリント配線板２上に載せられる。 これによって、差込結合部材１が、プリント配線板２上の、はんだ付けされる位 置へ移動できる。そのさい、プリント配線板２の縁部は、保持クリップ１１と条 片体３との間に挿入される。 固定部材５は、条片体３から突出している。これによって、固定部材５は組付 け時にプリント配線板２に沿って滑動する。この実施例では、固定部材５は２個 のみであり、差込結合部材１の縁部に、それも接続接点４が設けられていないと ころに配置されているので、はんだペーストは組付け時に固定部材５により擦り 取られない。 差込結合部材１は、第４図に見られるように、傾けなければ取付けられないの で、接続接点４の端部は、固定部材５によりプリント配線板２から間隔をおいて 保持されることになる。 組付けを簡単化し、かつプリント配線板２を損傷しないようにするために、固 定部材５は、それぞれ滑り傾斜部１２（第６図参照）を有している。差込結合部 材１の挿入時、これらの滑り傾斜部１２が、プリント 配線板２に沿って滑動する。滑り傾斜部１２は約５°〜１０°の角度を有してい る。 保持クリップ１１は、端部が曲げられており、これにより、保持クリップを拡 開し、差込結合部材１を引っ掛け、挿入することも、同じく容易になる。 固定部材５は、差込結合部材１が最終位置に達すると直ぐに、プリント配線板 ２の穴６に係止される。そのさい、接続接点４は、プリント配線板２の、図示さ れていないはんだ付け面上に下降する。条片体３は、その場合、プリント配線板 ２上に載置され、接続接点４の端部は、はんだ付け面に塗布されているはんだペ ースト内に沈入する。 穴６は、プリント配線板平面の方向にわずかしか運動公差を有しないように、 差込結合部材１を固定する。この目的のため、固定部材５の直径は、穴６の直径 よりあまり小さくされてはならない。差込結合部材１は、保持クリップ１１によ ってプリント配線板２に対し直角方向に保持されるので、固定部材５は、穴６か ら外れることは有り得ない。したがって、差込結合部材１は、プリント配線板２ に仮固定される。 接続接点４は、はんだ付け位置で、プリント配線板２の、残りの表面実装部品 と一緒に、１回の作業工程ではんだ付けできる。これによって、差込結合部材１ は、プリント配線板２に付加的に機械式に固定される。固定部材５と保持クリッ プ１１とによって仮固定さ れているため、はんだ付け箇所には機械応力が加わることはない。 保持クリップ１１の脚部は、保持クリップ１１内へプリント配線板２が完全に は挿入できないように構成されている。こうすることによって、保持クリップ１ １の脚部は、なおプリント配線板２に対し力を及ぼすことができ、プリント配線 板２を保持クリップ１１と条片体３との間にクランプできる。このことは、保持 クリップ１１の脚部が、条片体３に対して完全には平行ではなく、約５°の挿入 傾斜部９を有するようにする、つまり脚部が条片体３からいくぶん開いているよ うに構成することによって達せられる。加えて、脚部の最も狭い間隔は、プリン ト配線板２の厚さより小さい。これにより、保持クリップ１１は、プリント配線 板２に対するストッパとしても役立つ。 各固定部材５の端部は、滑り傾斜部１２に加えて、取付け傾斜部１０を有して いる。この取付け傾斜部１０によって、穴６への固定部材５の係止が容易になる 。 固定部材５と穴６とは、円形に構成するのが有利である。これによって、係止 時の傾きが十分に防止され、差込結合部材１が、かなり小さい誤差で所定位置に 位置決めできる。このため、接続接点４は、正確にプリント配線板２のはんだ付 け面上に位置し、プリント配線板２上の他の導体路に対して短絡を生ぜしめない 。 条片体３は、固定部材５及び保持クリップ１１又は組付け鉤８と一体に、例え ば射出成形によって、絶縁材料、例えばプラスチックにより製造する。 固定部材５と組付け鉤８の数は、本発明にとって重要ではない。しかし、２つ の固定部材と２つの組付け鉤とがかなり有利であると判明した。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．表面実装された差込結合部材であって、プリント配線板（２）に固定され ており、条片体（３）と接続接点（４）とが設けられている形式のものにおいて 、 少なくとも１つの組付け鉤（８）が設けられており、この組付け鉤（８）が、 条片体（３）に固定されていて、且つプリント配線板（２）の縁部を掴んでおり 、組付け鉤（８）がストッパとして働き、組付け時に、差込結合部材（１）が、 前記ストッパを中心として旋回され、このことによって、条片体（３）から突出 している少なくとも１つの固定部材（５）が、プリント配線板（２）の穴（６） に挿入されるようになっており、 前記固定部材（５）が、プリント配線板（２）の穴（６）に係止されており、 このことにより、差込結合部材（１）が、プリント配線板（２）に固定されるよ うになっていることを特徴とする、表面実装された差込結合部材。 ２．前記固定部材（５）が、前記条片体（３）の孔に貫通案内される拡開ピン （７）により、プリント配線板（２）の穴（６）の内部で拡開されていることを 特徴とする、請求項１記載の差込結合部材。 ３．前記固定部材（５）が係止鉤として構成されて おり、この係止鉤が、前記条片体（３）と一体に形成されていて、且つプリント 配線板（２）の前記穴（６）に係止されていることを特徴とする、請求項１記載 の差込結合部材。 ４．前記条片体（３）と前記固定部材（５）と前記組付け鉤（８）とが、絶縁 材料により一体に製造されていることを特徴とする、請求項１記載の差込結合部 材。 ５．前記組付け鉤（８）が挿入傾斜部（９）を有していることを特徴とする、 請求項１記載の差込結合部材。 ６．前記組付け鉤（８）が、弾性的に構成されていて、且つ差込結合部材（１ ）をプリント配線板（２）に仮固定するようになっていることを特徴とする、請 求項１記載の差込結合部材。