JP2001084840A - 透明導電性薄膜易接着フィルム - Google Patents
透明導電性薄膜易接着フィルムInfo
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Abstract
れ、且つ透明導電性フィルムとして従来の液晶表示装置
のタッチパネルに適用した際にニュートンリングの発生
を防止することができると共に、カラーの液晶表示装置
のタッチパネルに適用した際においてもカラー画面がぎ
らついて見えるということがなく、モノクロ以外のカラ
ー液晶表示装置のタッチパネルにも対応可能な透明導電
性フィルムとすることができる透明導電性薄膜易接着フ
ィルムを提供する。 【解決手段】 透明高分子フィルム2上に、少なくとも
電離放射線硬化型樹脂バインダーと平均粒径1〜15μ
mのマット化剤を含有する透明ハードコート層3と、少
なくとも電離放射線硬化型樹脂バインダー、熱可塑性樹
脂バインダー、平均粒径5〜50nmのマット化剤を含
有する透明導電性薄膜易接着層4を、順次設ける。
Description
に好適な透明導電性フィルムに用いられる基材フィルム
であって、基材フィルムに対するインジウム−スズ酸化
物等の透明導電性薄膜の密着性等の耐久性が改良され、
且つカラー液晶表示装置のタッチパネルにも対応可能な
透明導電性フィルムとすることができる易接着フィルム
に関する。
が注目され、その用途の一つとして、携帯用の電子手
帳、情報端末などへの応用が期待されている。これらの
携帯用の電子手帳、情報端末などの入力装置としては、
液晶表示素子の上に透明なタッチパネルを載せたもの、
特に価格などの点から抵抗膜方式のタッチパネルが一般
に用いられている。
透明導電性フィルムと透明導電性薄膜付ガラスが適当な
ギャップで隔てられた構造のものが一般に用いられてお
り、従来、この透明導電性フィルムとしては、透明高分
子フィルム上にインジウム−スズ酸化物(以下、「IT
O」という。)等の透明導電性薄膜を形成したものが一
般に用いられている。
使用される透明高分子フィルムとしては、タッチパネル
のタッチ(押圧)時に生じるニュートンリングを防止す
るために、その表面にエンボス加工を用いて中心線平均
粗さ及び最大高さをある特定の範囲とした微細な凹凸を
無数に賦形したもの等が用いられている(特開平8−7
7871号公報)。
とする透明導電性フィルムでは、透明高分子フィルムと
透明導電性薄膜との密着性が十分ではないために、前記
タッチパネルに適用した場合に、透明導電性薄膜が剥離
したり、摩耗したりする等の耐久性に乏しいという欠点
があり、透明導電性薄膜を設けたときの耐久性が高く
て、ニュートンリング防止性を備えた透明導電性薄膜を
設けるのに好適なフィルムは得られていなかった。
晶表示装置のカラー化が進むと共に、カラーの高精細化
が進んだ結果、従来のニュートンリング防止のための表
面凹凸処理が施された透明導電性フィルムをタッチパネ
ルに使用すると、高精細化されたカラー画面の特に白色
部分がぎらついて見えるという問題が発生するようにな
ってきた。
とするところは、透明導電性薄膜を設けたときの耐久性
に優れ、且つ、透明導電性フィルムとして従来の液晶表
示装置のタッチパネルに適用した際にニュートンリング
の発生を防止することができると共に、カラーの液晶表
示装置のタッチパネルに適用した際においてもカラー画
面がぎらついて見えるということがなく、モノクロ以外
のカラー液晶表示装置のタッチパネルにも対応可能な透
明導電性フィルムとすることができる透明導電性薄膜易
接着フィルムを提供するところにある。
性薄膜易接着フィルムは、透明高分子フィルム上に、少
なくとも電離放射線硬化型樹脂バインダーと平均粒径1
〜15μmのマット化剤を含有する透明ハードコート層
と、少なくとも電離放射線硬化型樹脂バインダー、熱可
塑性樹脂バインダー、平均粒径5〜50nmのマット化
剤を含有する透明導電性薄膜易接着層を、順次設けたこ
とを特徴とするものである。
ルムは、透明ハードコート層の膜厚が2〜15μmで、
透明導電性薄膜易接着層が0.2〜1.5μmであるこ
とを特徴とするものである。
ィルム1について、更に詳細に説明する。
は、透明高分子フィルム2上に、少なくとも電離放射線
硬化型樹脂バインダーと平均粒径1〜15μmのマット
化剤を含有する透明ハードコート層3と、少なくとも電
離放射線硬化型樹脂バインダー、熱可塑性樹脂バインダ
ー、平均粒径5〜50nmのマット化剤を含有する透明
導電性薄膜易接着層4を、順次設けたものである。
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、アク
リル、アセチルセルロース、塩化ビニル等の光透過性を
阻害しないものが使用でき、延伸加工、特に二軸延伸加
工されたものは、機械的強度、寸法安定性が向上される
ので好ましい。厚みは適用される材料に対して適宜選択
することができるが、一般に25〜500μmであり、
好ましく50〜200μmである。
明にかかる透明ハードコート層3は、耐摩耗性に優れ、
且つ透明導電性薄膜易接着層4との接着性に優れること
により、透明導電性薄膜易接着層4の耐摩耗性を補強
し、透明導電性薄膜易接着層4上に設けられる透明導電
性薄膜6の耐久性を向上させる役割を担うものである。
3は、透明導電性薄膜易接着層4上に透明導電性薄膜6
を製膜して得られた透明導電性フィルム7の用途である
タッチパネル等に適用した場合に問題となるニュートン
リングの発生を防止する役割をも担うものである。
放射線硬化型樹脂をバインダー主成分として平均粒径1
〜15μmのマット化剤(以下、「大粒径のマット化
剤」という。)を混合してなる組成物を塗工製膜し、電
離放射線(紫外線若しくは電子線)を照射して架橋硬化
させる等することにより得ることができる。
は、電離放射線(紫外線若しくは電子線)の照射によっ
て架橋硬化することができる光重合性プレポリマーを用
いることができ、この光重合性プレポリマーとしては、
1分子中に2個以上のアクリロイル基を有し、架橋硬化
することにより3次元網目構造となるアクリル系プレポ
リマーが特に好ましく使用される。このアクリル系プレ
ポリマーとしては、ウレタンアクリレート、ポリエステ
ルアクリレート、エポキシアクリレート、メラミンアク
リレート等が使用できる。これらは単独でも使用可能で
あるが、架橋硬化性、架橋硬化塗膜の硬度をより向上さ
せるために、光重合性モノマー、光重合開始剤、紫外線
増感剤等を加えることが好ましい。
ルプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトール
トリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアク
リレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペン
タアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト、トリプロピレングリコールトリアクリレート、ジエ
チレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジ
オールジアクリレート等の多官能モノマーが挙げられ
る。
ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジ
ルメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α−アシ
ロキシムエステル、チオキサンソン類等が挙げられる。
透明ハードコート層3に、耐摩耗性を付与すると共に、
後述するように、マット化剤と組み合わせたときに生じ
る光透過性を備えたニュートンリング防止性を付与する
ための役割を担うことができる。
ハードコート層3と透明導電性薄膜易接着層4との接着
性を向上させる目的等で、透明ハードコート層3を形成
する樹脂バインダーとして、電離放射線硬化型樹脂バイ
ンダーには後述する透明導電性薄膜易接着層4で例示す
る熱可塑性樹脂バインダーや熱硬化性樹脂バインダー等
の他の樹脂バインダーを混合することも可能である。
膜易接着フィルム1にニュートンリング防止性を付与す
る役割を担うものであり、その平均粒径は1〜15μ
m、好ましくは2〜10μmであることが望ましい。こ
のようなマット化剤としては、シリカ、アルミナ、二酸
化チタン、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸
化ジルコニウム、クレイ、アルミニウムステアレート、
カルシウムステアレート、亜鉛ステアレート、スチレン
樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等の公知の無機及
び有機樹脂微粒子の1種又は2種以上を混合使用するこ
とができる。この大粒径のマット化剤の透明ハードコー
ト層3を構成する全バインダーに対する混合割合として
は、全バインダー100重量部に対して1〜8重量部、
好ましくは2〜6重量部であることが望ましい。
た電離放射線硬化型樹脂バインダーと組み合わされるこ
とにより、粒状物を含有した電離放射線硬化型樹脂塗膜
の表面に特有に生じる波状の凹凸を利用することで、粒
状物であるマット化剤の混合量を少なくして高い透明性
を維持しつつ、十分なニュートンリング防止性が発揮さ
れるようになる。
しては、2〜15μm、好ましくは3〜8μmであるこ
とが望ましい。
る本発明にかかる透明導電性薄膜易接着層4は、ITO
等の透明導電性薄膜6との密着性に優れることにより、
透明導電性薄膜6の耐久性を向上させると共に、透明導
電性薄膜6を製膜して得られた透明導電性フィルム7を
カラーの液晶表示装置のタッチパネルに適用した場合に
おいても、カラー画面のぎらつきの発生を防止でき、モ
ノクロの液晶表示装置のタッチパネルのみならずカラー
液晶表示装置のタッチパネルにも好適に対応できる透明
導電性フィルム7を得ることができるようにするための
ものである。
電離放射線硬化型樹脂、熱可塑性樹脂をバインダー主成
分として平均粒径5〜50nmのマット化剤(以下、
「小粒径のマット化剤」という。)を混合してなる組成
物を塗工製膜し、電離放射線(紫外線若しくは電子線)
を照射して架橋硬化させる等することにより得ることが
できる。
透明ハードコート層3において例示したものと同様のも
のを使用することができる。
しては、透明導電性薄膜易接着層4を構成する全バイン
ダー成分中の70〜97重量%であることが好適であ
る。97重量%以下とすることにより、透明導電性薄膜
易接着層4と透明導電性薄膜6との密着性を阻害しなく
なり、70重量%以上とすることにより、透明導電性薄
膜易接着層4の耐摩耗性が実用上耐え得る摩耗性を維持
することができ、透明導電性薄膜6を設けた際の耐久性
を低下させないようになる。
ルセルロース、ニトロセルロース、アセチルブチルセル
ロース、エチルセルロース、メチルセルロース等のセル
ロース誘導体、酢酸ビニル及びその共重合体、塩化ビニ
ル及びその共重合体、塩化ビニリデン及びその共重合体
等のビニル系樹脂、ポリビニルホルマール、ポリビニル
ブチラール等のアセタール樹脂、アクリル樹脂及びその
共重合体、メタアクリル樹脂及びその共重合体等のアク
リル系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ
カーボネート樹脂等が挙げられる。
性薄膜易接着層4に、透明導電性薄膜6との密着性を向
上するという役割を担うものであり、特にアセタール樹
脂バインダーが好適である。
透明導電性薄膜易接着層4を構成する全バインダー成分
中の3〜30重量%であることが好適である。3重量%
以上とすることにより、透明導電性薄膜易接着層4と透
明導電性薄膜6との密着性が十分なものとなり、30重
量%以下とすることにより、透明導電性易接着層4の耐
摩耗性を阻害しなくなる。
導電性薄膜6との密着性、耐摩耗性、光透過性等を阻害
しない範囲で、他の熱硬化性樹脂バインダー等を混合す
ることも可能である。
ルポリオールとイソシアネートプレポリマーとからなる
熱硬化型ウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素メラミン
樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコ
ーン樹脂等が挙げられる。
ート層3の大粒径のマット化剤によって形成された比較
的大きな凹凸上に、微小凹凸層を設ける役割を担うもの
であり、その平均粒径は5〜50nm、好ましくは10
〜30nmであることが望ましい。このようなマット化
剤としては、大粒径のマット化剤に例示したものと同様
のものを使用することができる。この小粒径のマット化
剤の透明導電性薄膜易接着層4を構成する全バインダー
に対する混合割合としては、全バインダー100重量部
に対して1〜8重量部、好ましくは2〜6重量部である
ことが望ましい。
た電離放射線硬化型樹脂バインダーと組み合わされるこ
とにより、粒状物を含有した電離放射線硬化型樹脂塗膜
の表面に特有に生じる波状の凹凸を利用することで、粒
状物であるマット化剤の混合量を少なくして高い透明性
を維持しつつ、透明ハードコート層3の大粒径のマット
化剤によって形成された比較的大きな凹凸上に微小凹凸
層を設けて、透明導電性薄膜易接着層4上に透明導電性
薄膜6を製膜して得られた透明導電性フィルム7をカラ
ーの液晶表示装置のタッチパネルに適用した場合におい
ても、カラー画面のぎらつきの発生を防止できるように
なる。
のタッチパネルに使用される透明導電性薄膜6を形成す
る面の表面凹凸形状とその際に発生するカラー画面のぎ
らつきの関係を鋭意研究し、表面凹凸形状がレンズの作
用をして、カラー表示の元になっているRGBの発光点
が拡大して強調されることでカラー画面がぎらついて見
えていることを突き止めた結果、採用するに至ったもの
である。
みとしては、0.2〜1.5μm、好ましくは0.5〜
1.0μmであることが望ましい。
易接着層4を架橋硬化させるために照射する紫外線とし
ては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボ
ンアーク、メタルハライドランプ等を用いた50〜30
0kcal/molのエネルギーを有する100〜40
0nm、好ましくは200〜400nmの波長領域のも
のを使用する。
テン型の電子線加速器を用い、加速電圧1000keV
以下、好ましくは100〜300keVのエネルギーを
有する100nm以下の波長領域のものを使用する。
の存在及び塗膜の厚みが硬化と密接に関係する。電離放
射線が照射されて発生したラジカルは酸素を捕捉するた
め、硬化を抑制してしまう。このため、塗膜の厚みが薄
いと塗膜体積に占める表面積が大きくなり、空気中の酸
素により硬化阻害を受けやすい。このような硬化阻害を
防止するためには、N2ガス等の不活性ガス下で照射を
行うことが望ましい。
化させる際に一度にフルキュア(完全硬化状態)に架橋
硬化させずに低エネルギー量でプレキュア(未完全硬化
状態)させ、透明ハードコート層3と透明導電性薄膜易
接着層4とを積層した状態で、透明ハードコート層3と
透明導電性薄膜易接着層4とを同時に高エネルギー量で
フルキュアに架橋硬化させる方法を採用することによ
り、透明ハードコート層3と透明導電性薄膜易接着層4
との接着性をより向上させることもできる。
尚、「部」「%」は特記しない限り、重量基準である。
ンテレフタレートフィルム2(コスモシャインA430
0:東洋紡績社)の一方の表面に、下記組成の透明ハー
ドコート層塗布液aを塗布し、60℃・5分で加熱乾燥
して、高圧水銀灯で紫外線を0.5秒照射することによ
り約5μmの透明ハードコート層3を製膜した。次い
で、透明ハードコート層3上に、下記組成の透明導電性
薄膜易接着層塗布液bを塗布し、60℃・5分で加熱乾
燥して、高圧水銀灯で紫外線を不活性ガス下で2秒照射
することにより約1μmの透明導電性薄膜易接着層4を
製膜して、実施例1の透明導電性薄膜易接着フィルム1
を作製した。
性薄膜易接着層を製膜せずに、透明ハードコート層のみ
を製膜し、透明ハードコート層の架橋硬化条件を高圧水
銀灯で紫外線を2秒照射することとした以外は、実施例
1と同様にして比較例1の透明導電性薄膜易接着フィル
ムを作製した。
ドコート層を製膜せずに、ポリエチレンテレフタレート
フィルムの表面に直接透明導電性薄膜易接着層を製膜し
た以外は、実施例1と同様にして比較例2の透明導電性
薄膜易接着フィルムを作製した。
導電性薄膜易接着フィルム1及び比較例1,2の透明導
電性薄膜易接着フィルムの、透明ハードコート層若しく
は透明導電性薄膜易接着層が設けられている面の裏面に
下記組成のハードコート膜塗布液cを塗布し、60℃・
5分で加熱乾燥して、高圧水銀灯で紫外線を2秒照射す
ることにより約5μmのハードコート膜5を製膜して、
透明性を評価すると共に、スパッタリング法により透明
導電性薄膜易接着層4上に厚み約25nmのITO膜を
透明導電性薄膜6として製膜して透明導電性フィルム7
を作製し、その透明導電性薄膜易接着層4と透明導電性
薄膜6との密着性を評価した。それぞれ透明性と密着性
の評価は次のように行い、その評価結果を表1に示す。
M−2K(スガ試験機社)を用いてヘーズ値「%」を測
定して透明性を評価した(JIS−K7105)。
400)を用いて評価を行い、透明導電性薄膜易接着層
4から透明導電性薄膜6が剥離されない場合には「○」
とし、透明導電性薄膜易接着層4から透明導電性薄膜6
が剥離される場合には「×」として評価した。
30nmのITO膜をスパッタリング法により形成して
下部電極基板8を作製し、該下部電極基板8上に高さ5
μm、直径50μmのドットスペーサー9を1.0mm
間隔で形成した。
ィルム1及び比較例1,2の透明導電性薄膜易接着フィ
ルムから作製した各々の透明導電性フィルム7と上記ド
ットスペーサー9を形成した下部電極基板8を使って、
図1の構造のようなタッチパネルを作製して(尚、図1
はタッチパネルの構造の一部であり、周囲の絶縁や外部
への引き出し回路は省略してある。)、各々得られたタ
ッチパネルのニュートンリング防止性と透明導電性薄膜
6の耐久性の評価を行い、その評価結果を併せて表1に
示す。
ィルム7を下部電極基板8に押し付けたときに、透明導
電性フィルム7と下部電極基板8との間に、ニュートン
リングが発生しない場合には「○」とし、ニュートンリ
ングが発生している場合には「×」として評価した。
ゴム材を用いた打点耐久試験装置を使用して、荷重30
0g、打点サイクル1万回/時間で10万回打点の後
に、透明導電性薄膜6を観察して、透明導電性薄膜6に
特に異常が見られない場合には「○」とし、透明導電性
薄膜6が摩耗している場合には「×」として評価した。
ィルム1及び比較例1,2の透明導電性薄膜易接着フィ
ルムから作製した各々の透明導電性フィルム7を用いて
上述のように作製したタッチパネルを、カラー液晶表示
装置(T55A−9513:IBM社)上に積層して、
そのカラー画面のぎらつき発生状態(表1中では「画面
ぎらつき状態」という。)を以下のような目視評価を行
い、その評価結果を併せて表1に示す。
ラー画面のぎらつきが見えない場合には「○」とし、R
GBの発光点が拡大して画面がぎらついて見える場合に
は「×」とした。
1の透明導電性薄膜易接着フィルム1は、透明性、密着
性、ニュートンリング防止性、耐久性、及びカラー画面
のぎらつき発生状態の何れにおいても良好な結果が得ら
れた。
ィルムは、透明ハードコート層上に熱可塑性樹脂を含有
する透明導電性薄膜易接着層が設けられていないため
に、透明ハードコート層と透明導電性薄膜との密着性が
低くて透明導電性薄膜の耐久性が得られなかったと共
に、RGBの発光点による画面のぎらつきを抑えること
ができなかった。
ィルムは、透明ハードコート層を設けずに透明導電性薄
膜易接着層のみを設けたので、ニュートンリング防止性
が得られないと共に、透明導電性薄膜の耐久性も得られ
なかった。
によれば、透明高分子フィルム上に、少なくとも電離放
射線硬化型樹脂バインダーと平均粒径1〜15μmのマ
ット化剤を含有する透明ハードコート層と、少なくとも
電離放射線硬化型樹脂バインダー、熱可塑性樹脂バイン
ダー、平均粒径5〜50nmのマット化剤を含有する透
明導電性薄膜易接着層を、順次設けることにより、透明
導電性薄膜を設けたときの耐久性に優れ、且つ透明導電
性フィルムとして従来の液晶表示装置のタッチパネルに
適用した際にニュートンリングの発生を防止することが
できると共に、カラーの液晶表示装置のタッチパネルに
適用した際においてもカラー画面がぎらついて見えると
いうことがなく、モノクロ以外のカラー液晶表示装置の
タッチパネルにも対応可能な透明導電性フィルムとする
ことができる透明導電性薄膜易接着フィルムを得ること
ができるようになる。
用したタッチパネルの一実施例を示す断面図。
Claims (2)
- 【請求項1】透明高分子フィルム上に、少なくとも電離
放射線硬化型樹脂バインダーと平均粒径1〜15μmの
マット化剤を含有する透明ハードコート層と、少なくと
も電離放射線硬化型樹脂バインダー、熱可塑性樹脂バイ
ンダー、平均粒径5〜50nmのマット化剤を含有する
透明導電性薄膜易接着層を、順次設けたことを特徴とす
る透明導電性薄膜易接着フィルム。 - 【請求項2】前記透明ハードコート層の膜厚が2〜15
μmで、前記透明導電性薄膜易接着層の膜厚が0.2〜
1.5μmであることを特徴とする請求項1記載の透明
導電性薄膜易接着フィルム。
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