JPH10225885A - マルチコラボレーション作業方法及びシステム装置 - Google Patents

マルチコラボレーション作業方法及びシステム装置

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JPH10225885A
JPH10225885A JP2997897A JP2997897A JPH10225885A JP H10225885 A JPH10225885 A JP H10225885A JP 2997897 A JP2997897 A JP 2997897A JP 2997897 A JP2997897 A JP 2997897A JP H10225885 A JPH10225885 A JP H10225885A
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JP
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robot
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JP2997897A
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Manabu Mogi
学 茂木
Takao Kakizaki
隆夫 柿崎
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】各ロボットモジュールが相互に作業情報を提示
及び参照し、全体作業を高効率高信頼に有機的に実行す
るため他のロボットモジュールの作業情報に応じて、そ
のロボットモジュールの作業をリカバリーするように有
機的に修正動作を行い、分散システム構築可能なマルチ
コラボレーション作業方法及びシステム装置の提供。 【解決手段】センサ7,8を搭載するとともに個別モジ
ュールβ,γにそれぞれ属する各種作業ロボット1,2
間相互の連携マルチ作業を作業台A,Bを通して行うマ
ルチコラボレーション作業システム装置αにおいて、各
種作業ロボットモジュールβ,γを作業対象物4に対す
る相互作業情報を双方向自動交信自在かつ共有自在にコ
ラボレーションネットワークインターフェース6を介し
てLANネットワーク接続して各作業ロボット1,2動
作の協調修正を可能に構成することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業界へのセンサ
ベーストロボットの普及を狙いとして、物体の位置姿勢
を推定するロボットマニピュレータ及び物体の加工を行
なうロボットマニピュレータといった各モジュールを統
合し、情報の相補的利用により付加価値の高い複合作業
を高効率かつ高信頼に実現するのに供されるマルチコラ
ボレーション作業方法及びその実施に直接使用するシス
テム装置に関する。
【従来の技術】
【0002】今日の製造業界においては、溶接やシーリ
ングに代表される加工作業の高品質化をねらったロボッ
トシステムの導入が加速されつつある。しかし、これら
の作業は加工作業のみにとどまらず、例えば、部品パレ
ットからのワーク(加工対象)の取り出し、各種治具に
よるワークの固定など、多岐に渡ることから、1台のロ
ボットだけではそもそも十分な自動化は困難である。し
かも、一連の作業を遂行し得る有機的複合システムを構
築するには、いまだ開発者側の負担も大きく、さらに熟
練した人間オペレータなしにシステムを高効率かつ高信
頼に稼働させることは困難を極める。
【0003】ロボット作業の効率を向上させるためのシ
ステムとしては、複数のロボットとNCマシン等を組み
合わせて一連の複合作業を実行するロボット加工セルが
一糖化しつつある(中山、田中、”最新の溶接ロボット
技術”、溶接学会誌、Vol.64,No.6,pp.25〜29,1995
)。その構築には未だエンジニアリングに関する経験
とノウハウが必要とされるが、ロボット加工セルを用い
れば一定の条件下では人間を介さず作業が可能なため、
安全及び効率上有利となる。また、特開平8−1419
57号の発明では任意のロボットの組合せで、他ロボッ
トの動作を考慮して共同作業、単独作業を有機的に行な
うロボットの制御装置が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の複数ロボットシステムの多くはセンサベーストでな
く各独立した教示再生型ロボットであるために外界の情
報を取り込むことができず各ロボットが行なった作業の
良否を相互判断することはできない。
【0005】また、センサを搭載した複数ロボットシス
テムの例としては特開平8−141952号がある。こ
れはハンドリングロボットのセンシングのみで溶接ロボ
ットを正確に位置補正し、溶接品質を向上させるもので
ある。しかし、これはハンドリングロボットにおけるセ
ンサ誤差を考慮しておらず、また各ロボット間で双方向
に情報をやりとりし、システム全体としての作業の精度
と効率を考慮してロボットの有機的動作修正を行なって
いないため全体としての作業を高効率高信頼に行なうこ
とは難しい。
【0006】このように、センサベーストであっても互
いの作業の結果を有効利用し作業全体の高効率、高信頼
化を図るように有機的にロボット動作を変更するものは
ほとんど見られない。さらに、大部分が集中型のシステ
ム形態であるために、容易にシステムの組み替えが行な
えない等といった欠点がある。
【0007】以上のように従来技術は、作業セルを構成
する複数のロボットモジュールが、互いの作業情報を相
補的に有効利用することができない、各ロボットモジュ
ールが動作を修正して所定の作業目標を達成することが
できない、従って一連の複合作業を効率良くしかも高信
頼に実現することができない、集中システムであるため
に有機的複合システムを容易に構築しえない、などとい
った欠点を有していた。
【0008】ここにおいて本発明の解決すべき主要な目
的は、次の通りである。即ち、本発明の第1の目的は、
作業セルを構成する複数のロボットモジュールが、互い
の作業情報を相補的に有効利用し得るマルチコラボレー
ション作業方法及びシステム装置を提供せんとするもの
である。
【0009】本発明の第2の目的は、各ロボットモジュ
ールが動作を有機的に修正して所定の作業目標を達成す
ることが出来るマルチコラボレーション作業方法及びシ
ステム装置を提供せんとするものである。
【0010】本発明の第3の目的は、一連の複合作業を
効率良くしかも高信頼に実現した有機的複合システムを
容易に構築し得るマルチコラボレーション作業方法及び
システム装置を提供せんとするものである。
【0011】本発明の第4の目的は、各ロボットモジュ
ールが相互に作業情報を提示及び参照し、全体の作業を
高効率高信頼に有機的に実行するために他のロボットモ
ジュールの作業情報に応じて、そのロボットモジュール
の作業をリカバーするように有機的に動作修正を行なう
仕組みを有し、かつ分散システムとして容易にシステム
構築可能なマルチコラボレーション作業方法及びシステ
ム装置を提供せんとするものである。
【0012】本発明のその他の目的は、明細書、図面、
特に特許請求の範囲の各請求項の記載から自ずと明らか
となろう。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、当該課題の解
決をするに当り、センサを搭載した複数のロボットマニ
ピュレータが相互の情報を利用して動作修正を行ない、
全体作業において高効率高信頼化を実現する。
【0014】従来技術とは、各ロボットモジュールが相
互に作業情報を提示及び参照し、全体の作業を高効率高
信頼に有機的に実行するために他のロボットモジュール
の作業情報に応じて、そのロボットモジュールの作業を
リカバーするように有機的に動作修正を行なう仕組みを
有するという点が異なる。
【0015】さらに、具体的詳細に述べると、当該課題
の解決では、本発明が次に列挙する新規な特徴的構成手
法及び手段を採用することにより前記目的を達成する。
【0016】即ち、本発明方法の第1の特徴は、センサ
を搭載する複数の作業手段により作業対象に対してマル
チ作業を実行するに当り、該センサの計測情報及び該作
業手段の状態情報をネットワークを通じて共有すること
により、それぞれの作業手段が作業対象物に応じてそれ
ぞれの動作を修正してなるマルチコラボレーション作業
方法の構成採用にある。
【0017】本発明方法の第2の特徴は、前記本発明方
法の第1の特徴における前記作業手段の前記計測情報
が、作業対象物の位置姿勢を同定する情報を含んでなる
マルチコラボレーション作業方法の構成採用にある。
【0018】本発明方法の第3の特徴は、前記本発明方
法の第1の特徴における前記作業手段の前記計測情報
が、該作業手段による作業に関わる動作によって生じる
誤差情報を含んでなるマルチコラボレーション作業方法
にある。
【0019】本発明方法の第4の特徴は、前記本発明方
法の第1の特徴における複数の前記作業手段が、作業に
応じたモデルを保持しており、該モデルと前記センサに
よって検出した作業対象物の特徴量とを比較することに
よって誤差情報を算出してなるマルチコラボレーション
作業方法の構成採用にある。
【0020】本発明方法の第5の特徴は、前記本発明方
法の第1の特徴における前記作業手段の前記状態情報
が、該作業手段の作業の効率を表す情報であるマルチコ
ラボレーション作業方法の構成採用にある。
【0021】本発明方法の第6の特徴は、前記本発明方
法の第5の特徴における前記作業手段の前記状態情報
が、該作業手段の作業に要する時間、あるいは待機時間
であるマルチコラボレーション作業方法の構成採用にあ
る。
【0022】本発明方法の第7の特徴は、前記本発明方
法の第1の特徴における前記各作業手段が、他の前記作
業手段の前記計測情報及び前記状態情報に従って、作業
の効率と精度の両方を考慮した動作修正を行ってなるマ
ルチコラボレーション作業方法の構成採用にある。
【0023】本発明方法の第8の特徴は、前記本発明方
法の第7の特徴における前記各作業手段が、他の該作業
手段の前記計測情報及び前記状態情報に従って、作業の
効率と精度を向上するために作業に関わるパラメータを
調整してなるマルチコラボレーション作業方法の構成採
用にある。
【0024】本発明方法の第9の特徴は、前記本発明方
法の第8の特徴における前記各作業手段が、他の該作業
手段の前記計測情報及び前記状態情報に従って、作業の
効率と精度を向上するために該パラメータとして作業に
関わる動作の動作速度を調整してなるマルチコラボレー
ション作業方法の構成採用にある。
【0025】本発明方法の第10の特徴は、前記本発明
方法の第9の特徴における前記各作業手段が、他の該作
業手段の前記計測情報及び前記状態情報に従って、作業
の効率と精度を向上するために調整する動作速度は、特
に対象物の計測を行なう際の動作における動作速度であ
るマルチコラボレーション作業方法の構成採用にある。
【0026】本発明方法の第11の特徴は、前記本発明
方法の第8の特徴における前記各作業手段が、他の該作
業手段の前記計測情報及び前記状態情報に従って、作業
の効率と精度を向上するために該パラメータとして対象
物への接近距離を調整してなるマルチコラボレーション
作業方法の構成採用にある。
【0027】本発明方法の第12の特徴は、前記本発明
方法の第8の特徴における前記各作業手段が、他の該作
業手段の前記計測情報及び前記状態情報に従って、前記
パラメータを調整する手段を各々別々に有してなるマル
チコラボレーション作業方法の構成採用にある。
【0028】本発明方法の第13の特徴は、前記本発明
方法の第12の特徴における前記各作業手段の前記パラ
メータ調整手段が、作業の効率と精度の両方を考慮した
動作修正を行なうように設計されているマルチコラボレ
ーション作業方法の構成採用にある。
【0029】本発明方法の第14の特徴は、前記本発明
方法の第13の特徴における前記各作業手段の前記パラ
メータ調整手段が、作業の効率と精度の両方を考慮した
動作修正を行なうために、ファジィルールを用いて設計
されているマルチコラボレーション作業方法の構成採用
にある。
【0030】本発明方法の第15の特徴は、前記本発明
方法の第14の特徴における前記パラメータ調整手段の
前記ファジィルールが、他の前記作業手段の前記計測情
報及び前記状態情報から、作業の効率と精度を向上する
ために作業に関わるパラメータを調整自在としてなるマ
ルチコラボレーション作業方法の構成採用にある。
【0031】本発明方法の第16の特徴は、前記本発明
方法の第15の特徴における前記パラメータ調整手段の
前記ファジィルールが、他の前記作業手段の作業におけ
る誤差情報及び待機時間を前件部変数とし、作業対象物
の計測を行なう際の動作における動作速度及び作業対象
物への接近距離を後件部変数として用いてなるマルチコ
ラボレーション作業方法の構成採用にある。
【0032】本発明方法の第17の特徴は、前記本発明
方法の第1の特徴における前記各作業手段が、切り離し
て単独で作業させることも、複数台を結合して作業させ
ることも可能な分散システムを構築してなるマルチコラ
ボレーション作業方法の構成採用にある。
【0033】本発明方法の第18の特徴は、前記本発明
方法の第17の特徴における前記各作業手段が、各々の
作業のために複数の基本動作を有してなるマルチコラボ
レーション作業方法の構成採用にある。
【0034】本発明方法の第19の特徴は、前記本発明
方法の第18の特徴における前記各作業手段が、他の該
作業手段及び自らの状態に応じて、どの前記基本動作を
起動するかを決定する手段を有してなるマルチコラボレ
ーション作業方法の構成採用にある。
【0035】本発明方法の第20の特徴は、前記本発明
方法の第18の特徴における前記各作業手段が、他の該
作業手段及び自らの状態に応じて、いつ前記基本動作を
起動すればよいかを判断する手段を有してなるマルチコ
ラボレーション作業方法の構成採用にある。
【0036】本発明方法の第21の特徴は、前記本発明
方法の第20の特徴における前記各作業手段が、前記基
本動作を全て初期位置から開始し、初期位置に戻って動
作を終了するように教示されているマルチコラボレーシ
ョン作業方法の構成採用にある。
【0037】本発明方法の第22の特徴は、前記本発明
方法の第21の特徴における前記各作業手段が、自らが
初期位置の戻ると、他の該作業手段に動作許可を与えて
なるマルチコラボレーション作業方法の構成採用にあ
る。
【0038】本発明方法の第23の特徴は、前記本発明
方法の第1の特徴における前記ネットワークが、コラボ
レーションネットワークインターフェースを介して作業
手段と結ばれてなるマルチコラボレーション作業方法の
構成採用にある。
【0039】本発明装置の第1の特徴は、センサを搭載
するとともに個別モジュールにそれぞれ属する各種作業
ロボット間相互の連携マルチ作業を共同作業場を通して
行うマルチコラボレーション作業システム装置におい
て、前記各種作業ロボットモジュールを、作業対象物に
対する相互作業情報を双方向自動交信自在かつ共有自在
にネットワーク接続して、前記各作業ロボット動作の協
調修正を可能に構成してなるマルチコラボレーション作
業システム装置の構成採用にある。
【0040】本発明装置の第2の特徴は、前記本発明装
置の第1の特徴における前記各作業ロボットモジュール
が、該自他作業ロボットモジュールの作業誤差を合せ吸
収修正するフィードバック制御系の機能を構成してなる
マルチコラボレーション作業システム装置の構成採用に
ある。
【0041】本発明装置の第3の特徴は、前記本発明装
置の第1又は第2の特徴における前記各作業ロボットモ
ジュールが、センサと各種作業手先とを搭載するマニピ
ュレータと、該センサの稼動を制御するとともに該セン
サ情報を所定形式情報に整えるセンサコントローラと、
該センサコントローラ情報と他の前記作業ロボットモジ
ュール情報とを並行入力しコンピュータ処理して制御情
報を出力するモジュールコントローラと、該モジュール
コントローラ情報により前記マニピュレータを動作する
モーションコントローラと、で組合構成してなるマルチ
コラボレーション作業システム装置の構成採用にある。
【0042】本発明装置の第4の特徴は、前記本発明装
置の第3の特徴における前記モジュールコントローラ
が、前記作業ロボットモジュール相互に共通のリモート
ドライブにLAN接続してなるマルチコラボレーション
作業システム装置の構成採用にある。
【0043】本発明装置の第5の特徴は、前記本発明装
置の第3又は第4の特徴における前記モジュールコント
ローラが、自他の該モジュールコントローラ情報を、接
続したネットワークを介して入出力交信処理するととも
に、センサコントローラ情報とモーションコントローラ
情報を入出力処理するロボットプログラムと、該ロボッ
トプログラム修正値情報を書き込み読み出し自在に記憶
処理する共有メモリと、該ロボットプログラムにウィン
ドウフォーカス情報を出力処理するとともに管理モジュ
ール修正値情報を該共有メモリに書き込み読み出し自在
に入出力処理する管理モジュールと、該管理モジュール
で生成処理したウィンドウフォーカスキーイベント情報
を入力処理して修正教示ファイルロード情報をモーショ
ンコントローラに出力処理する教示編集システムと、か
らなるマルチコラボレーション作業システム装置の構成
採用にある。
【0044】本発明装置の第6の特徴は、前記本発明装
置の第1、第2、第3、第4又は第5の特徴における前
記ネットワークが、コラボレーションネットワークイン
ターフェースを介して各作業ロボットモジュールと接続
してなるマルチコラボレーション作業システム装置の構
成採用にある。
【0045】本発明装置の第7の特徴は、前記本発明装
置の第1、第2、第3、第4、第5又は第6の特徴にお
ける前記共同作業場が、作業台であるマルチコラボレー
ション作業システム装置の構成採用にある。
【0046】本発明装置の第8の特徴は、前記本発明装
置の第1の特徴における前記作業対象物に対する前記相
互情報が、自他前記作業ロボットモジュールの起動情
報、誤差情報、待ち時間情報を含んでなるマルチコラボ
レーション作業システム装置の構成採用にある。
【0047】本発明装置の第9の特徴は、前記本発明装
置の第1、第2又は第3の特徴における前記作業ロボッ
トモジュールが、作業対象物の把持搬送を行なうハンド
リングロボットモジュールと作業対象物を加工する溶接
ロボットモジュールとのいずれかであるマルチコラボレ
ーション作業システム装置の構成採用にある。
【0048】本発明装置の第10の特徴は、前記本発明
装置の第8の特徴における前記ハンドリングロボットモ
ジュールが、作業対象物を固定するための汎用治具とし
て空気圧多指ハンドを開閉制御する機能を有してなるマ
ルチコラボレーション作業システム装置の構成採用にあ
る。
【0049】本発明装置の第11の特徴は、前記本発明
装置の第8又は第9の特徴における前記ハンドリングロ
ボットモジュールが、該基本動作として、2台の汎用治
具A,Bに作業対象物を設置する動作、汎用治具Aから
加工済み対象物を撤去し汎用治具Aに未加工対象物を設
置する動作、汎用治具Bから加工済み対象物を撤去し汎
用治具B未加工対象物を設置する動作の3つの基本動作
を実現する機能を有してなるマルチコラボレーション作
業システム装置の構成採用にある。
【0050】本発明装置の第12の特徴は、前記本発明
装置の第8の特徴における前記溶接ロボットモジュール
が、該基本動作として、汎用治具A上の未加工対象物を
溶接する動作、汎用治具B上の未加工対象物を溶接する
動作の2つの基本動作を実現する機能を有してなるマル
チコラボレーション作業システム装置の構成採用にあ
る。
【0051】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態をその装置
例、方法例及び実施例につき図面を参照して説明する。
なお、本実施形態例では専ら対象ワークを共通作業場で
搬送位置決めするハンドリングロボットと該対象ワーク
に溶接処理を施す溶接ロボットとの組合せ連携作業を説
明するが、これに限定されず共通作業場を媒介としてあ
らゆる種類の作業ロボットを複数組合わせ連携する作業
にも適合することは言うまでもない。
【0052】(装置例)図1は本装置例の想定作業例を
説明する図である。図中、αは本装置例のマルチコラボ
レーション作業システム装置、1はハンドリングロボッ
ト、2は溶接ロボット、3a,3bは汎用治具、4はワ
ーク、5はパレット、A,Bは作業台、6はコラボレー
ションネットワークインターフェース(以下、CNIと
称す)、7,8はレーザレンジセンサ、9は空気圧多指
ハンド、10は溶接トーチ、11,12はマニピュレー
タである。
【0053】CNI6は、ハンドリングロボット1のハ
ンドリングロボットモジュールβと溶接ロボット2の溶
接ロボットモジュールγとを相互の作業情報信号を双方
向自動対話的に交信授受自在にCNI6を介してネット
ワーク接続する。従って、ワーク4に対するレーザレン
ジセンサ7,8の計測情報とロボット1,2が保有する
状態情報に基づく各ロボット1,2のマニピュレータ1
1,12の作業情報信号をCNI6を介して自動交信し
相互補充し合って各自の作業と相互連継及び連携プレー
作業を円滑に実行する。
【0054】(方法例)該本装置例に適用する本発明の
方法例の実行手順を図1を参照して以下に説明する。本
方法例では、レーザレンジセンサ7及び空気圧多指ハン
ド9を搭載したハンドリングロボット1のモジュールβ
と、対象ワーク4を溶接する、レーザレンジセンサ8を
搭載した溶接ロボット2のモジュールγと、を構成し
て、1つの作業例として図1に示すマルチステーション
溶接を実現する。
【0055】ハンドリングロボットモジュールβ及び溶
接ロボットモジュールγはそれぞれがレーザレンジセン
サ7,8により獲得するセンシング情報に基づいて、ワ
ーク4の位置姿勢や経路の位置姿勢等の作業情報を生成
する。しかし、これらの情報は本質的に不確実性を有す
る。その点を十分に考慮した上でマルチコラボレーショ
ン作業システム装置αを実現するためにも、まず溶接ロ
ボットモジュールγやハンドリングロボットモジュール
βの基本特性を明確にする必要がある。
【0056】このため、各モジュールβ,γの分担する
作業例について作業誤差と作業速度の概念を導入し、両
者の関係について検討した。ついで、これらの情報を用
いた各モジュールβ,γ間での相補関係について、フィ
ードバック系のアナロジに基づき考察した。さらに作業
品質の確保と作業の高効率化を実現するためのシステム
構成、ならびにそこでのコラボレーション戦略について
検討した。最後に、2台の産業用ロボット及び周辺機器
を用いた実験システムを構築し、実際に近い制約条件の
下でハンドリングロボット・溶接ロボットコラボレーシ
ョン作業を実行させ、その効果を検証した。
【0057】ハンドリングロボット・溶接ロボットコラ
ボレーションでは、ハンドリングロボット1と溶接ロボ
ット2は加工セルのエレメントとして一連の作業を分担
する。例えば、ハンドリングロボット1はワーク4の把
持、搬送、位置決めなどの作業を、溶接ロボット2は加
工対象物4の開始点検出、倣い加工及びそれに伴う付随
動作などを分担する。ここでいうコラボレーションの特
徴は、それぞれのロボット1,2が勝手に動作するので
はなく、互いに共同して結果として望ましい作業を実現
することにある。
【0058】即ち、作業情報を相互に利用しつつ互いの
作業指令を変更し、下記のような結果を得ようとするも
のである。 1.セル全体の出力であるワーク4について、良好な作
業品質を保持する。 2.作業品質を保持しつつもトータルな作業時間の大幅
な増加を招かない。 この相反する2つの条件のトレードオフは生産における
本質的な課題の一つである。
【0059】(1)作業誤差及び作業速度概念の導入 作業における最も重要な課題の一つに高速・高精度化が
あるが、高速化と高精度化は一般に相反する。いま高速
化を作業速度という概念で、精度の劣化を作業誤差とい
う概念で置き換えれば、両者は相関すると考えられる。
作業速度は各モジュールβ,γによって費やされる作業
時間の逆数として定義できることから、作業の平均速度
と考えても良い。一方、作業誤差は各モジュールβ,γ
によってなされる作業の結果生じる誤差であり、適当な
評価指標が必要となる。
【0060】作業誤差に関わる主因子としては、作業速
度とワーク幾何変動があげられる。想定する溶接ロボッ
ト2及びハンドリングロボット1のモジュールβ,γで
は、このいずれかが増加すると作業誤差も増大すると考
えられる。このうちワーク4幾何変動そのものはハンド
リングロボット1及び溶接ロボット2では不可制御であ
り、作業速度のみが調節可能となる。
【0061】ハンドリングロボット1の作業速度に関与
する量としては、ワーク把持タイミング、ワーク搬送速
度、ワークロケート速度、ワークアプローチ距離、ワー
ク離脱距離等がある。また、作業誤差としてはワーク端
点検出誤差、ワークロケート残差等があげられる。一
方、溶接ロボット2の作業速度に関与する量としては、
開始点アプローチ距離、開始点アプローチ速度、倣い線
速度等がある。
【0062】同様に作業誤差としては、開始点・終了点
検出誤差、局所変形による誤差の積分値、教示データか
らの局所的な座標変換における残差等があげられる。従
って一連の複合作業は上記のように多くの個別作業の連
なりと見なせる。図2に複数の手順からなる一連の作業
を、作業誤差と作業速度を用いて記述した例を示す。
【0063】例えばi番目の作業による作業誤差λi
次式で表される。
【数1】 ここでvは作業速度である。上式(1)より、i番目の
作業がλi-1 の影響を減ずるように作用しないとする
と、作業誤差は増大していくことを示している。
【0064】以下ではハンドリングロボット1及び溶接
ロボット2における1つの作業について作業速度と作業
誤差の例を示す。図3に計測対象として用いたワーク
4′を示す。ワーク4′はアルミフランジ4a′付矩形
角筒であり、ハンドリングロボット1はワーク4′の位
置姿勢推定のためにワーク4′上端の複数のエッジ端点
4b′,4c′,4d′を計測する。一方、溶接ロボッ
ト2はフランジ4a′肩部のエッジを倣う。
【0065】1.ハンドリングロボット1における作業
誤差と作業速度の例 図4にハンドリングロボットモジュールβの作業速度と
作業誤差の例として、ハンドリングロボット1のセンシ
ングにおけるワークロケート残差に及ぼすワークロケー
ト速度並びにワーク位置ずれの影響を示す。ここでは、
ワーク4′のコーナーをn点測定することによりワーク
4′の位置姿勢を推定する。
【0066】センサ7により取得されるn点のワークコ
ーナーの座標値をPとすると、具体的には、モデルPm
から計測値Pw に変換する剛体運動パラメータ(R,
t,c)を次式を最小とするように最小二乗法を用いて
算出し、ワーク4′の位置姿勢ΔT を同定するとともに
残差をワークロケートにおける作業誤差λl として算出
する。
【0067】
【数2】
【外1】 図4によれば、作業誤差は作業速度及びワーク位置ずれ
の増加に伴って増大する傾向を示す。
【0068】2.溶接ロボット2における作業誤差と作
業速度の例 図5に溶接ロボットモジュールγの作業速度と作業誤差
の例として、教示データによるモデル経路と、センシン
グされたワーク4′上の直線経路との誤差二乗平均に及
ぼす倣い線速度、及びワーク位置ずれの影響を示す。こ
こでは作業速度である開始点アプローチ速度及び倣い線
速度を等しくおいて、作業誤差は主に実際に計測した開
始点及び終了点位置と、対応するモデルの開始点及び終
了点位置の差としてそれぞれ算出した。
【0069】開始点及び終了点の位置誤差については、
倣い方向(x軸)及びそれと右手系をなし直交する方向
(y軸)におけるx,y座標値のみで検討した。具体的
にはまず低速で倣い計測動作を行なわせ、取得したモデ
ル経路における1〜i個の一連の特徴点座標を
【外2】
【0070】ここで計測速度が異なるために一般にはi
≠jとなる。計測部分は直線であることから、以上のデ
ータに最小二乗法を適用し直線ym (xm )、yw (x
w )を求める。最後に、開始点及び終了点位置における
誤差を重くみて、両位置に関してはモデルと計測値との
対応づけを行ない、
【外3】
【数3】
【0071】図5によれば作業誤差は作業速度及びワー
ク位置ずれの増加に伴って増加する傾向を示す。溶接ロ
ボット2における作業誤差と作業速度の関係はハンドリ
ングロボット1での傾向と一致する。各モジュールβ,
γともレーザレンジセンサ7,8によるアクティブセン
シングを基本とした計測原理をとっていること、また同
一の認識アルゴリズムを利用していることを考えれば、
これは自然な結果といえる。
【0072】ここで示した溶接ロボット2及びハンドリ
ングロボット1の作業例はあくまで1つの定常動作に付
随するものであり、作業速度は動作速度とほぼ同義と考
えて良い。従って、作業速度の増加は作業時間の短縮に
つながるが、作業精度上は不利になる。即ち、作業速度
と作業誤差はいずれの場合でもトレードオフの関係にあ
る。
【0073】(2)モジュール間の因果律(causality
)に基づく相補関係 作業速度と作業誤差の関係をコラボレーションの枠組で
考えていくために、ここで以下のような仮定をおいてみ
る。 1.作業は定常で、ハンドリングロボット1と溶接ロボ
ット2それぞれが単一の動作モードで表現される。 2.ハンドリングロボット1及び溶接ロボット2はそれ
ぞれの作業速度で連続的に作業を遂行する。 3.対象とするワーク4′への作業の結果、作業品質に
対応する作業誤差が生ずる。
【0074】1次のダイナミクスまで考慮したハンドリ
ングロボット1及び溶接ロボット2のモデルをそれぞれ
次式で表すことにする。
【数4】 ここで、vは作業速度、λは作業誤差を、添え字のlは
ハンドリングロボット1、tは溶接ロボット2をそれぞ
れ表す。通常の作業ではa>>bと考えてさしつかえな
いので、速度の微分項は以下では無視することとする。
【0075】作業誤差が増大する傾向を持つ場合は、作
業速度を減少させて品質を改善する必要がある。図6及
び図7はこのような考えに基づいてハンドリングロボッ
ト1及び溶接ロボット2それぞれをフィードバック制御
系FB1,FB2として表現したものである。システム
の目標値とパラメータが適切に与えられればハンドリン
グロボット1及び溶接ロボット2とも自らの作業誤差を
参照して速度を調整する。同図中13,14は比較減算
子、15,16は速度調整部、17,18は作業部であ
る。
【0076】一方、加工対象であるワーク4′は所定の
順番に各モジュールβ,γによって作業を施される。従
って、ハンドリングロボット1の作業誤差が大きい場
合、これを考慮せずに溶接ロボット2が倣い作業を行な
おうとすれば、ツール10とワーク4′との干渉、開始
点検出の失敗、あるいは倣い精度の著しい低下というよ
うに、溶接ロボット作業誤差が増加する恐れがある。
【0077】また、ロットの変更などにより溶接ロボッ
ト2の作業誤差が増加する傾向が現れた時点でハンドリ
ングロボット1がアクションを変更しなければ、溶接ロ
ボット作業誤差は一向に改善されないというケースも考
えられる。これは、広義にはハンドリングロボット1と
溶接ロボット2の間でワーク4′を介したcausality
(因果律)が存在することを意味する。このため、各モ
ジュールβ,γとも自身の作業誤差のみならず、他モジ
ュールβ,γの誤差情報をも利用し、作業誤差を相補的
に改善する仕組みを設ける必要がある。
【0078】以上の考え方は、相互に干渉するフィード
バック制御系FB1,FB2のアナロジからも推察され
る。図8は類似の考えに基づくマルチコラボレーション
作業システム装置αのブロック図の例である。各モジュ
ールβ,γは自己及び相手の作業誤差を参照しつつ、自
らの作業速度を調節し、相補的に作業誤差を低減させる
メカニズムを実現する。
【0079】例えば、ハンドリングロボット1の作業誤
差が大きい揚合は、溶接ロボット2は開始点検出のアプ
ローチ距離を増加させる、あるいは可能な範囲で倣い速
度を小さくする等である。このような作業の結果を得ら
れる作業精度が規定できれば、コラボレーションの目標
として許容作業誤差を与えることができる。
【0080】(3)相補関係に基づくコラボレーション
戦略(strategy) 想定するマルチステーション溶接作業においては、ハン
ドリングロボット1及び溶接ロボット2ともマクロには
それぞれの定常的動作を連続的に遂行する。しかし、実
際にはハンドリングロボット1のみをとっても、ワーク
4′の把持、搬送、テーブル作業台A,Bへの設置、及
び取り出しなど多岐に渡り、作業はこれらのディスクリ
ートなイベントの断続的なつながりとなる。
【0081】図9にハンドリングロボット1・溶接ロボ
ット2によりマルチステーション溶接を行なった際のタ
イムチャートの概略を示す。同図中STは作業進捗の各
段階の動作ステップを表わす。作業誤差改善のために作
業速度を小さくすると結果的に作業時間が増加する。一
方、作業においては効率も重要なファクタである。この
ような条件下で作業誤差と待ち時間、そして作業速度と
のトレードオフの関係を望ましい形に決定することが必
要となる。
【0082】しかし、この問題に一般的な解を与えるこ
とは困難であることから、ここでは相補的に作用するモ
ジュールβ,γ間の調整パラメータの関係を定性的にル
ール記述することを試みることとした。具体的には、曖
昧な情報の扱いに親和性があること、厳密な数学モデル
が不要であること、オペレータの経験知識を導入しやす
いこと、さらに産業界での応用例も豊富であることなど
の理由から、ここではファジィルールを導入することと
した。
【0083】
【実施例】以上の本実施形態例について以下では実施例
に基づいて詳細に説明する。今日の産業界においては新
技術導入時の生産計画の迅速な変更、異常時の耐故障性
・高保全性などを考慮した柔軟で頑健なシステムが要求
されている。本実施例でもこのような視点に立って、分
散化システムを指向し、マルチコラボレーション作業シ
ステム装置αを構築した。
【0084】図10に本実施例のハ−ドウェア構成を示
す。ハードウェアシステムはハンドリングロボット1及
び溶接ロボット2としてのロボットマニピュレータ1
1,12とそのモーションコントローラ19,20(ダ
イへン社製アルメガロボランド)、レーザ視覚センサ
7,8システム(ファネット社製センサSH+ )、その
センサコントローラ21,22、ハンドリングロボット
1手先の空気圧多指ハンド9、同じくワーク治具3a,
3bとして2台の空気圧多指ハンド、ワーク4を供給・
リリースするローラパレット5、さらにハンドリングロ
ボット1及び溶接ロボット2それぞれのモジュールコン
トローラ23,24であるPC(Gateway2000P5−166 )
等から構成される。モジュールコントローラ23,24
は共通のリモートドライブεにLANネットワーク接続
されるとともに作業台A,B制御情報とハンド9,10
制御情報とを入出力する。
【0085】図11に本実施例のシステムブロック概要
を示す。モジュールコントローラ23,24はコンピュ
ータ機能を有し、それぞれ管理モジュール25,26に
より統括されるロボットプログラム27,28と教示編
集システム29,30と共有メモリ31,32とで構成
される。両モジュールコントローラ23,24ともモー
ションコントローラ19,20のエンコーダ情報はトラ
ンスピュータ(TRP)により角度情報に変換され、手
先9,10の位置姿勢がPC23,24に転送される。
【0086】各モジュールβ,γのPC23,24はコ
ラボレーションネットワークインターフェース6を介し
てLANネットワーク接続され、リモートドライブεを
マウントしており、このリモートドライブε上でファイ
ルの読み書きを行なうことで、各モジュールβ,γ間で
センサ7,8情報等が共有される。各モジュールβ,γ
の基本動作は幾つかのモーションセットで規定され、そ
の動作変更は最終的には教示ファイルの修正によって行
なわれる。
【0087】このためモーションコントローラ19,2
0へのインタプリタ(ダイへン社製教示ファイル編集シ
ステムED−8700)を用い、Windowフォーカス上のロボッ
トプログラム27,28を総括的に管理可能なモジュー
ル25,26(マイクロソフト社製MS−Test)によりこ
のWindowフォーカス対応のキーイベント情報を生成する
ことで修正作業を自動化している。PC23,24上で
教示編集システム29,30により編集された教示ファ
イルはシリアルポートを介してモーションコントローラ
19,20にロードされる。
【0088】次にモジュールコントローラ23,24の
各構成ブロックの入出力機能を詳説する。ハンドリング
ロボットプログラム27は、コラボレーションネットワ
ークインターフェース(CNI)6から溶接ロボット2
の起動情報、誤差情報、待ち時間情報を入力し、CNI
6にハンドリングロボット1の起動情報、誤差情報、待
ち時間情報を出力するとともに共有メモリ31間で修正
値を読み込み、読み出し自在に入出力しかつモーション
コントローラ19間で手先位置姿勢情報を入力し起動信
号を出力する。
【0089】管理モジュール25は、ハンドリングロボ
ットプログラム27にウィンドウ(Window)フォーカス
情報を出力するとともに共有メモリ31間で修正値を読
み込み、読み出し自在に入出力しかつ教示編集システム
29に生成したウィンドウ(Window)フォーカスキーイ
ベント情報を出力する。教示編集システム29は、モー
ションコントローラ19に修正教示ファイルロード情報
を出力する。
【0090】溶接ロボットプログラム28は、コラボレ
ーションネットワークインターフェース(CNI)6か
らハンドリングロボット1の起動情報、誤差情報、待ち
時間情報を入力し、CNI6に溶接ロボット2の起動情
報、誤差情報、待ち時間情報を出力するとともに、共有
メモリ32間で修正値を読み込み、読み出し自在に入出
力しかつモーションコントローラ20間で手先位置姿勢
情報を入力し起動信号を出力する。
【0091】管理モジュール26は、溶接ロボットプロ
グラム28にウィンドウフォーカス情報を出力するとと
もに共有メモリ32間で修正値を読み込み、読み出し自
在に入出力しかつ教示編集システム30に生成したウィ
ンドウフォーカスキーイベント情報を出力する。教示編
集システム30は、モーションコントローラ20に修正
教示ファイルロード情報を出力する。
【0092】本実施例は、市販の産業用ロボットシステ
ムの機能はほぼそのまま利用し、残りのモジュール機能
をPC23,24に搭載することでコラボレーション作
業システムを構築しようとしたものである。 (i)コラボレーションのためのモーションセット 適切なコラボレーションのためには幾つかのモーション
セットを予め用意しておく必要がある。以下にここで用
いた各モジュールβ,γのモーションセットを示す。
【0093】1.ハンドリングロボットにおけるモーシ
ョンセット(図12) Locate-All どの作業台A,Bにもワーク4″がセットされていない
状態から、パレット5のワーク4″を取り出すとともに
作業台A上に加工前のワーク4″をセットし、ロケート
動作を行なう。それから、作業台B上に加工前のワーク
4″をセットし、ロケート動作を行なう。
【0094】Locate-A 溶接ロボット2モジュールにより加工されたワーク4″
が作業台A上にセットされている状態から、作業台Aよ
りワーク4″を取り出し、パレット5に置いて、次いで
加工前の次ワーク4″を新たにパレット5から取り出
し、作業台Aにセットし、ロケート動作を行なう。
【0095】Locate-B 溶接ロボット2モジュールにより加工されたワーク4″
が作業台B上にセットされている状態から、作業台Bよ
りワーク4″を取り出し、パレット5に置いて、次いで
加工前の次ワーク4″を新たにパレット5から取り出
し、作業台Bにセットし、ロケート動作を行なう。
【0096】2.溶接ロボット2におけるモーションセ
ット Track-A 作業台Aに置かれたワーク4″に対して、開始点検出動
作を含めたトラック動作を行なう。 Track-B 作業台Bに置かれたワーク4″に対して、開始点検出動
作を含めたトラック動作を行なう。
【0097】
【外4】 上記のモーションセットは、マルチステーション溶接の
ための定常モード動作のみであり、これ以外に例えばロ
ケートのリトライやトラック失敗ワークのオミットなど
の非定常モード用のモーションセットが用意できれば、
より柔軟な作業が実現できる。
【0098】一方、各モジュールβ,γにおけるモーシ
ョンセットの起動タイミングも重要な問題である。想定
作業では「ハンドリングロボット1が作業台Aに未加工
ワーク4″をセットした後に溶接ロボット2が作業す
る」というシーケンス条件を満たす必要がある。このよ
うな作業シーケンスは事前知識として各モジュールβ,
γに組み込むこととした。
【0099】各ロボット1,2における教示編集システ
ム29,30の教示ファイルの起動順序は、予め l_or
der , t_order (起動順ファイル)というファイルで
与えておく。このファイルでは教示ファイルの順番が重
要であり、 l_order のj番目で作業台Aにおけるロケ
ート作業に関する教示ファイルを指定したなら、 t_or
der のj番目では作業台Bにおけるトラック作業に関す
る教示ファイルを指定しなければならない。
【0100】l_order , t_order には教示ファイル
の番号が起動順に並べられており、また、教示ファイル
が起動された際に作業を行なう作業台番号が書かれてい
る。これらはシステム立ち上げ時に、ハンドリングロボ
ット1では配列 Li Li に、溶接ロボット2では
T oi T wi(i=1…n;nは各ロボット1,2におけ
る全教示ファイル)を格納される。
【0101】教示ファイルの起動判断のためにハンドリ
ングロボット1は l_start ,溶接ロボット2は t_st
art というファイル(起動ファイル)を参照する。起動
ファイルの構成は、相手が初期位置に戻ったかどうかを
示すLorTaと、相手が起動順ファイルにおける何番目の
教示ファイルを実行しているかを示すLorTbよりなる。
また、各ロボットの各教示ファイルは、各ロボットの初
期位置から動きだし再び初期位置に戻るように作成し
た。
【0102】図13に各ロボットが動作する際の流れ図
を示す。まず、初期位置から±2mmの範囲に小領域を設
け、この小領域に手先が最初にはいってきた時点で、相
手が参照する起動ファイルのaを1とし、相手に動作許
可を与える。ロケータは起動順ファイルの(i−1)番
目の教示ファイル Li- 1 を起動しており、溶接ロボッ
ト2も起動順ファイルの(i−1)番目の教示ファイル
T oi-1を起動しているとする。
【0103】1.起動後ハンドリングロボット1の手先
ハンド9が小領域に戻ってきた時、t_start の Laを
1にする。 2.ハンドリングロボット1が l_start の Taを参照
する。 (a)溶接ロボット2の手先が小領域に戻ってきたな
ら、 l_start の Taを1にする。 (b)溶接ロボット2は t_start の Laを参照する。 (c) t_start の Laが1ならば、 Lbを参照する。 (d) l_start の Tbに(i−1)を書き込む。
【0104】3. l_start の Taが1ならば、 Tbを
参照する。 4. Tbが(i−1)ならば起動順ファイル l_order
のi番目の教示ファイル Li を起動する。Tbが(i
−1)でないなら、2にもどる。 5.ハンドリングロボット1は t_start の Lbにiを
書き込む。
【0105】6.ハンドリングロボット1は l_start
Ta, Tbを参照後、 Ta, Tbを0にする。 (a)溶接ロボット2は起動順ファイルの Lb番目の教
示ファイルを修正し起動する。つまりここではi番目の
教示ファイル T oiを修正、起動する。 (b)溶接ロボット2が t_start の La, Lbを参照
後、 La, Lbを0にする。 (c)溶接ロボット2が T oi(= T OLb )を実行後、手
先が小領域に戻ってきたなら、 l_start の Taを1に
する。
【0106】以下、iがインクリメントされた形で2b
から繰り返される。つまり、今回は安全を優先し、各モ
ジュールβ,γが安全領域に戻った時点で、他モジュー
ルβ,γに動作許可を与え、動作が許可されたモジュー
ルβ,γは、他モジュールβ,γが直前に起動したモー
ションセットから次に起動すべきモーションセットを判
断・起動する。このように、各モジュールβ,γは他モ
ジュールβ,γの作業誤差などの状態を観察しつつ、自
らの作業速度に関わるパラメータを適切に変更した上で
モーションセットを起動し、一連のコラボレーション作
業を実現する。
【0107】(ii)ファジィルールに基づくコラボレー
ション戦略(strategy) 本実施例では作業戦略変更手法としてファジィ論理を用
いることとした。ここでは、他モジュールβ,γの作業
時間と作業誤差のトレードオフ関係を考慮し、誤差の抑
圧を重要視してファジィルールを作成した。
【0108】
【外5】
【0109】前件部及び後件部のメンバーシップ関数に
ついては一般的に用いられる三角型を、また推論法はmi
n-max 重心法を用いた。ファジィルールやメンバーシッ
プ関数のパラメータ調整については実験により妥当性を
考慮しつつ行なった。
【0110】図14に実験に用いたメンバーシップ関数
及びファジィルールを示す。また、図15にファジィ推
論部の出力である速度値vと入力との関係を示す。図1
6は同じく出力であるワークアプローチ距離pと入力と
の関係である。ここで、pが負符号の場合はワークに接
近する方向を意味し、正符号は逆にワークから遠ざかる
方向を意味する。溶接ロボット2及びハンドリングロボ
ット1の両モジュールβ,γとも、ファジィ推論部は同
一である。
【0111】(検証実験)マルチステーション溶接を想
定したコラボレーション作業を行わせた結果、多指ハン
ド9によるパレット5からのワーク4把持、あるいは作
業台Aへのワーク4設置作業については、作業速度を増
加させると幾つかの理由によりワーク4位置のばらつき
が増加した。この結果センシングに関わる作業誤差も増
加する傾向を持つことが分かる。
【0112】コラボレーション効果を検証するために、
下記3つのケースについて比較実験を行なった。ここ
で、vl :ハンドリングロボット1のワークロケート速
度、pl :ワークアプローチ距離、vt :溶接ロボット
2の開始点検出速度及び倣い線速度、pt:ワークアプ
ローチ距離である。なお、ワークアプローチ距離は、教
示時に与えておいた基準点からの偏差を用いている。
【0113】 Case−1 :コラボレーションなし(低作業速度) vl =vt =5mm/sec の一定速度 Case−2 :コラボレーションなし(高作業速度) vl =vt =25mm/sec の一定速度 Case−3 :コラボレーション有り(可変作業速度)
【外6】
【0114】上記Case−1 及びCase−2 においては、p
l 及びpt は変更しておらず、また全てのCaseについて
l ,pl 及びvt ,pt 以外の動作に関する動作速度
は等しく設定した。図17に全てのCaseにおけるハンド
リングロボット1の待ち時間と作業誤差、さらにコラボ
レーション時にそれらを入力として決定された溶接ロボ
ット2の速度及びワークアプローチ距離を示す。横軸
(Nw )は作業開始からのワーク4のシーケンシャル番
号である。
【0115】ここではハンドリングロボット1待ち時間
は全体に小さく、全てのCase間で顕著な差は見られな
い。本実験では溶接ロボット2に比してそもそもハンド
リングロボット1の作業時間が長く設定されているた
め、これは当然の結果といえる。
【外7】
【0116】ハンドリングロボット1の作業誤差λ
l (=ロケート誤差)が小さくハンドリングロボット1
の待ち時間wtl が長い場合には、wtl で費やした時
間をリカバーするために溶接ロボット2の速度vt は増
加しアプローチ距離pt は小さくなる。一方、λl が大
きくwtl が小さい場合には、最終的な作業誤差に及ぼ
すロケート誤差の影響を低減するために速度vt は減少
しpt は大きくなる。特にNw =4のワーク4の場合に
はリカバー動作が顕著である。ここではハンドリングロ
ボット1の待ち時間が短く作業誤差が大きいことから、
溶接ロボット2は速度を落し、より遠くからワーク4に
接近している。
【0117】図18は同じく全てのCaseにおける溶接ロ
ボット2の待ち時間と作業誤差、コラボレーション時に
それらを入力として決定されたハンドリングロボット1
の速度及びワークアプローチ距離である。溶接ロボット
2の作業誤差λt (=トラック誤差)は、同じ作業台A
上に次に置かれるワーク4の位置姿勢推定する揚合にハ
ンドリングロボット1への入力として用いられる。
【0118】即ち、作業台A,Bが2つあることからN
w 番目のワーク4のためのハンドリングロボット1の作
業速度vl 及びワークアプローチ距離pl は、Nw −2
番目の溶接ロボット2の作業誤差λt と待ち時間wtt
から算出される。
【外8】
【0119】また、ファジィ推論部にwtt 及びλt
入力することにより、次のワークに対するハンドリング
ロボット1の速度vl とワークアプローチ距離pl が修
正されている。例えば、作業台A上のNw =3のワーク
への溶接ロボット作業では、待ち時間wtt が大きく誤
差λt が小さい。このため次に作業台Aに置かれたNw
=5のワーク4に対して、ハンドリングロボット1は速
度vl を増加させるとともにワークへのアプローチ距離
l を短縮し、トラック待ち時間wtt の影響を低減さ
せるように動作修正している。
【0120】各Caseにおいて、供給ワーク4の状態を同
一にすることは不可能であったことから、結果について
も厳密な比較とは言えない面もある。しかし、本例でも
トラック誤差と待ち時間、及びロケート誤差は平均的に
はそれぞれ最悪ケースの31%、79%、20%に減少
している。
【0121】
【発明の効果】かくして本発明によれば、一方のモジュ
ールが他方のモジュールの作業誤差と待ち時間を参照
し、自モジュールが自らの判断機構により、全体として
の作業速度と作業精度を大幅に落さない方向で作業速度
及びワークアプローチ距離を変更している。従ってコラ
ボレーションにより、セル全体として作業精度と作業効
率のトレードオフを調整することが可能である等優れた
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の想定作業の一例を示す斜視
図である。
【図2】同上の作業誤差と作業速度により複合作業を記
述した線図である。
【図3】同上の加工対象物の一例を示す斜視図である。
【図4】ハンドリングロボットの作業誤差に及ぼす作業
速度及び対象物の幾何変動の影響の一例を示す三次元表
図である。
【図5】溶接ロボットの作業誤差に及ぼす作業速度及び
対象物の幾何変動の影響の一例を示す三次元表図であ
る。
【図6】ハンドリングロボットのフィードバック制御系
モデル例を示した図である。
【図7】溶接ロボットのフィードバック制御系モデル例
を示した図である。
【図8】コラボレーション作業システムのフィードバッ
ク制御系モデル例を示した図である。
【図9】ハンドリングロボットと溶接ロボットにより想
定作業を行なう際に考えられるタイムチャートである。
【図10】本発明の実施形態の実施例で示した実験系の
ハードウェア構成の概略図である。
【図11】同上の実施例で示した実験系のシステムブロ
ック構成図である。
【図12】同上のハンドリングロボットの基本モーショ
ンセットの一例を示した平面図である。
【図13】同上の各ロボットの起動判断フロー図であ
る。
【図14】同上の実施例で示した実験系で用いたメンバ
ーシップ関数及びファジィルールである。
【図15】同上の実施例で示した実験系で用いた速度に
関するファジィルール関数を説明する三次元ネット図で
ある。
【図16】同上の実施例で示した実験系で用いたワーク
アプローチ距離に関するファジィルール関数を説明する
三次元ネット図である。
【図17】ハンドリングロボットの待ち時間、作業誤差
及び溶接ロボットの速度、ワークアプローチ距離の点グ
ラフを示す。
【図18】溶接ロボットの待ち時間、作業誤差及びハン
ドリングロボットの速度、ワークアプローチ距離の点グ
ラフをそれぞれ示す。
【符号の説明】
α…マルチコラボレーション作業システム装置 β…ハンドリングロボットモジュール γ…溶接ロボットモジュール ε…リモートドライブ A,B…作業台 FB1,FB2…フィードバック制御系 1…ハンドリングロボット 2…溶接ロボット 3a,3b…汎用治具(ワーク治具) 4,4′,4″…ワーク 5…パレット 6…コラボレーションネットワークインターフェース
(CNI) 7,8…レーザレンジセンサ 9…ハンド(手先) 10…トーチ(ツール,手先) 11,12…マニピュレータ 13,14…比較減算子 15,16…速度調節部 17,18…作業部 19,20…モーションコントローラ 21,22…センサコントローラ 23,24…モジュールコントローラ(PC) 25,26…管理モジュール 27,28…ロボットプログラム 29,30…教示編集システム 31,32…共有メモリ

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】センサを搭載する複数の作業手段により作
    業対象に対してマルチ作業を実行するに当り、 該センサの計測情報及び該作業手段の状態情報をネット
    ワークを通じて共有することにより、それぞれの作業手
    段が作業対象物に応じてそれぞれの動作を修正する、 ことを特徴とするマルチコラボレーション作業方法。
  2. 【請求項2】前記作業手段の前記計測情報は、 作業対象物の位置姿勢を同定する情報を含む、 ことを特徴とする請求項1に記載のマルチコラボレーシ
    ョン作業方法。
  3. 【請求項3】前記作業手段の前記計測情報は、 該作業手段による作業に関わる動作によって生じる誤差
    情報を含む、 ことを特徴とする請求項1に記載のマルチコラボレーシ
    ョン作業方法。
  4. 【請求項4】複数の前記作業手段は、 作業に応じたモデルを保持しており、該モデルと前記セ
    ンサによって検出した作業対象物の特徴量とを比較する
    ことによって誤差情報を算出する、 ことを特徴とする請求項1に記載のマルチコラボレーシ
    ョン作業方法。
  5. 【請求項5】前記作業手段の前記状態情報は、 該作業手段の作業の効率を表す情報である、 ことを特徴とする請求項1に記載のマルチコラボレーシ
    ョン作業方法。
  6. 【請求項6】前記作業手段の前記状態情報は、 該作業手段の作業に要する時間、あるいは待機時間であ
    る、 ことを特徴とする請求項5に記載のマルチコラボレーシ
    ョン作業方法。
  7. 【請求項7】前記各作業手段は、 他の前記作業手段の前記計測情報及び前記状態情報に従
    って、作業の効率と精度の両方を考慮した動作修正を行
    なう、 ことを特徴とする請求項1に記載のマルチコラボレーシ
    ョン作業方法。
  8. 【請求項8】前記各作業手段は、 他の該作業手段の前記計測情報及び前記状態情報に従っ
    て、作業の効率と精度を向上するために作業に関わるパ
    ラメータを調整する、 ことを特徴とする請求項7に記載のマルチコラボレーシ
    ョン作業方法。
  9. 【請求項9】前記各作業手段は、 他の該作業手段の前記計測情報及び前記状態情報に従っ
    て、作業の効率と精度を向上するために該パラメータと
    して作業に関わる動作の動作速度を調整する、 ことを特徴とする請求項8に記載のマルチコラボレーシ
    ョン作業方法。
  10. 【請求項10】前記各作業手段は、 他の該作業手段の前記計測情報及び前記状態情報に従っ
    て、作業の効率と精度を向上するために調整する動作速
    度は、特に作業対象物の計測を行なう際の動作における
    動作速度である、 ことを特徴とする請求項9にのマルチコラボレーション
    作業方法。
  11. 【請求項11】前記各作業手段は、 他の該作業手段の前記計測情報及び前記状態情報に従っ
    て、作業の効率と精度を向上するために該パラメータと
    して対象物への接近距離を調整する、 ことを特徴とする請求項8に記載されているマルチコラ
    ボレーション作業方法。
  12. 【請求項12】前記各作業手段は、 他の該作業手段の前記計測情報及び前記状態情報に従っ
    て、前記パラメータを調整する手段を各々別々に有す
    る、 ことを特徴とする請求項8に記載のマルチコラボレーシ
    ョン作業方法。
  13. 【請求項13】前記各作業手段の前記パラメータ調整手
    段は、 作業の効率と精度の両方を考慮した動作修正を行なうよ
    うに設計されている、 ことを特徴とする請求項12に記載のマルチコラボレー
    ション作業方法。
  14. 【請求項14】前記各作業手段の前記パラメータ調整手
    段は、 作業の効率と精度の両方を考慮した動作修正を行なうた
    めに、ファジィルールを用いて設計されている、 ことを特徴とする請求項13に記載のマルチコラボレー
    ション作業方法。
  15. 【請求項15】前記パラメータ調整手段の前記ファジィ
    ルールは、 他の前記作業手段の前記計測情報及び前記状態情報か
    ら、作業の効率と精度を向上するために作業に関わるパ
    ラメータを調整自在とする、 ことを特徴とする請求項14のマルチコラボレーション
    作業方法。
  16. 【請求項16】前記パラメータ調整手段の前記ファジィ
    ルールは、 他の前記作業手段の作業における誤差情報及び待機時間
    を前件部変数とし、作業対象物の計測を行なう際の動作
    における動作速度及び作業対象物への接近距離を後件部
    変数として用いる、 ことを特徴とする請求項15に記載のマルチコラボレー
    ション作業方法。
  17. 【請求項17】前記各作業手段は、 切り離して単独で作業させることも、複数台を結合して
    作業させることも可能な分散システムを構築する、 ことを特徴とする特許請求項1に記載のマルチコラボレ
    ーション作業方法。
  18. 【請求項18】前記各作業手段は、 各々の作業のために複数の基本動作を有する、 ことを特徴とする請求項17に記載のマルチコラボレー
    ション作業方法。
  19. 【請求項19】前記各作業手段は、 他の該作業手段及び自らの状態に応じて、どの前記基本
    動作を起動するかを決定する手段を有する、 ことを特徴とする請求項18に記載のマルチコラボレー
    ション作業方法。
  20. 【請求項20】前記各作業手段は、 他の該作業手段及び自らの状態に応じて、いつ前記基本
    動作を起動すればよいかを判断する手段を有する、 ことを特徴とする請求項18に記載のマルチコラボレー
    ション作業方法。
  21. 【請求項21】前記各作業手段は、 前記基本動作を全て初期位置から開始し、初期位置に戻
    って動作を終了するように教示されている、 ことを特徴とする請求項20に記載のマルチコラボレー
    ション作業方法。
  22. 【請求項22】前記各作業手段は、 自らが初期位置の戻ると、他の該作業手段に動作許可を
    与える、 ことを特徴とする請求項21に記載のマルチコラボレー
    ション作業方法。
  23. 【請求項23】前記ネットワークは、 コラボレーションネットワークインターフェースを介し
    て作業手段と結ばれる、 ことを特徴とする請求項1に記載のマルチコラボレーシ
    ョン作業方法。
  24. 【請求項24】センサを搭載するとともに個別モジュー
    ルにそれぞれ属する各種作業ロボット間相互の連携マル
    チ作業を共同作業場を通して行うマルチコラボレーショ
    ン作業システム装置において、 前記各種作業ロボットモジュールを、作業対象物に対す
    る相互作業情報を双方向自動交信自在かつ共有自在にネ
    ットワーク接続して、前記各作業ロボット動作の協調修
    正を可能に構成する、 ことを特徴とするマルチコラボレーション作業システム
    装置。
  25. 【請求項25】前記各作業ロボットモジュールは、 該自他作業ロボットモジュールの作業誤差を合せ吸収修
    正するフィードバック制御系の機能を構成する、 ことを特徴とする請求項24に記載のマルチコラボレー
    ション作業システム装置。
  26. 【請求項26】前記各作業ロボットモジュールは、 センサと各種作業手先とを搭載するマニピュレータと、 該センサの稼動を制御するとともに該センサ情報を所定
    形式情報に整えるセンサコントローラと、 該センサコントローラ情報と他の前記作業ロボットモジ
    ュール情報とを並行入力しコンピュータ処理して制御情
    報を出力するモジュールコントローラと、 該モジュールコントローラ情報により前記マニピュレー
    タを動作するモーションコントローラと、 で組合構成する、 ことを特徴とする請求項24又は25に記載のマルチコ
    ラボレーション作業システム装置。
  27. 【請求項27】前記モジュールコントローラは、 前記作業ロボットモジュール相互に共通のリモートドラ
    イブにLAN接続する、 ことを特徴とする請求項26に記載のマルチコラボレー
    ション作業システム装置。
  28. 【請求項28】前記モジュールコントローラは、 自他の該モジュールコントローラ情報を、接続したネッ
    トワークを介して入出力交信処理するとともに、センサ
    コントローラ情報とモーションコントローラ情報を入出
    力処理するロボットプログラムと、 該ロボットプログラム修正値情報を書き込み読み出し自
    在に記憶処理する共有メモリと、 該ロボットプログラムにウィンドウフォーカス情報を出
    力処理するとともに管理モジュール修正値情報を該共有
    メモリに書き込み読み出し自在に入出力処理する管理モ
    ジュールと、 該管理モジュールで生成処理したウィンドウフォーカス
    キーイベント情報を入力処理して修正教示ファイルロー
    ド情報をモーションコントローラに出力処理する教示編
    集システムと、からなる、 ことを特徴とする請求項26又は27に記載のマルチコ
    ラボレーション作業システム装置。
  29. 【請求項29】前記ネットワークは、 コラボレーションネットワークインターフェースを介し
    て各作業ロボットモジュールと接続する、 ことを特徴とする請求項24、25、26、27又は2
    8に記載のマルチコラボレーション作業システム装置。
  30. 【請求項30】前記共同作業場は、 作業台である、 ことを特徴とする請求項24、25、26、27、28
    又は29に記載のマルチコラボレーション作業システム
    装置。
  31. 【請求項31】前記作業対象物に対する前記相互情報
    は、 自他前記作業ロボットモジュールの起動情報、誤差情
    報、待ち時間情報を含む、 ことを特徴とする請求項24に記載のマルチコラボレー
    ション作業システム装置。
  32. 【請求項32】前記作業ロボットモジュールは、 作業対象物の把持搬送を行なうハンドリングロボットモ
    ジュールと作業対象物を加工する溶接ロボットモジュー
    ルとのいずれかである、 ことを特徴とする請求項24、25又は26に記載のマ
    ルチコラボレーション作業システム装置。
  33. 【請求項33】前記ハンドリングロボットモジュール
    は、 作業対象物を固定するための汎用治具として空気圧多指
    ハンドを開閉制御する機能を有する、 ことを特徴とする請求項31に記載のマルチコラボレー
    ション作業システム装置。
  34. 【請求項34】前記ハンドリングロボットモジュール
    は、 該基本動作として、2台の汎用治具A,Bに作業対象物
    を設置する動作、汎用治具Aから加工済み対象物を撤去
    し汎用治具Aに未加工対象物を設置する動作、汎用治具
    Bから加工済み対象物を撤去し汎用治具B未加工対象物
    を設置する動作の3つの基本動作を実現する機能を有す
    る、 ことを特徴とする請求項31又は32に記載のマルチコ
    ラボレーション作業システム装置。
  35. 【請求項35】前記溶接ロボットモジュールは、 該基本動作として、汎用治具A上の未加工対象物を溶接
    する動作、汎用治具B上の未加工対象物を溶接する動作
    の2つの基本動作を実現する機能を有する、 ことを特徴とする請求項31に記載のマルチコラボレー
    ション作業システム装置。
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