JPH10203129A - サスペンション装置 - Google Patents

サスペンション装置

Info

Publication number
JPH10203129A
JPH10203129A JP9019795A JP1979597A JPH10203129A JP H10203129 A JPH10203129 A JP H10203129A JP 9019795 A JP9019795 A JP 9019795A JP 1979597 A JP1979597 A JP 1979597A JP H10203129 A JPH10203129 A JP H10203129A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chamber
cylinder
piston
suspension device
free piston
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9019795A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3651725B2 (ja
Inventor
Tatsuya Masamura
辰也 政村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYB Corp
Original Assignee
Kayaba Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kayaba Industry Co Ltd filed Critical Kayaba Industry Co Ltd
Priority to JP01979597A priority Critical patent/JP3651725B2/ja
Priority to US09/005,362 priority patent/US6024366A/en
Priority to KR1019980000709A priority patent/KR100311864B1/ko
Priority to ES98300300T priority patent/ES2165658T3/es
Priority to EP98300300A priority patent/EP0855296B1/en
Priority to DE69802569T priority patent/DE69802569T2/de
Publication of JPH10203129A publication Critical patent/JPH10203129A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3651725B2 publication Critical patent/JP3651725B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G17/00Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load
    • B60G17/02Spring characteristics, e.g. mechanical springs and mechanical adjusting means
    • B60G17/04Spring characteristics, e.g. mechanical springs and mechanical adjusting means fluid spring characteristics
    • B60G17/0416Spring characteristics, e.g. mechanical springs and mechanical adjusting means fluid spring characteristics regulated by varying the resiliency of hydropneumatic suspensions
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G21/00Interconnection systems for two or more resiliently-suspended wheels, e.g. for stabilising a vehicle body with respect to acceleration, deceleration or centrifugal forces
    • B60G21/02Interconnection systems for two or more resiliently-suspended wheels, e.g. for stabilising a vehicle body with respect to acceleration, deceleration or centrifugal forces permanently interconnected
    • B60G21/06Interconnection systems for two or more resiliently-suspended wheels, e.g. for stabilising a vehicle body with respect to acceleration, deceleration or centrifugal forces permanently interconnected fluid
    • B60G21/073Interconnection systems for two or more resiliently-suspended wheels, e.g. for stabilising a vehicle body with respect to acceleration, deceleration or centrifugal forces permanently interconnected fluid between wheels on the same axle but on different sides of the vehicle, i.e. the left and right wheel suspensions being interconnected
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2206/00Indexing codes related to the manufacturing of suspensions: constructional features, the materials used, procedures or tools
    • B60G2206/01Constructional features of suspension elements, e.g. arms, dampers, springs
    • B60G2206/40Constructional features of dampers and/or springs
    • B60G2206/42Springs
    • B60G2206/422Accumulators for hydropneumatic springs

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 走行中の車両における上下動およびロールに
対する車体姿勢の制御を可能にするとともに、コストの
低廉化を可能にして、大衆車を含む多種多様の車両への
装備に最適にする。 【解決手段】 車両の左右側に配在されて上端側が車体
側に連結されると共に下端側が車軸側に連結される一対
の油圧緩衝器1の各ピストン側油室aに連通する調圧シ
リンダ2がシリンダ体24内に前面側室hと背面側室i
とを区画するフリーピストン26を有してなると共に、
ピストン26の内周側に閉鎖された容室jと前面側室h
に連通する開放された容室kとを区画する隔壁部材27
を有してなり、容室jと容室kとを連通させる減衰バル
ブ4を有すると共に、前面側室hが一方の油圧緩衝器1
の油室aに連通し、容室jがロッド体29の軸芯部に開
穿された透孔29bを介して他方の油圧緩衝器1の油室
aに連通されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、サスペンション
装置に関し、特に、走行中の車両における車体振動の抑
制を可能にするように設定されたサスペンション装置の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のサスペンション装置は、減衰作用
を伴いながら車軸に対して車体を支えるものとして提案
されるだけでなく、走行中の車両における車体振動の抑
制を可能にするように設定されて提案されることが多
い。
【0003】たとえば、特開平8−132846号公報
による提案にあっては、図8に示すように、車両の左右
側に配在される一対の油圧緩衝器1,1における各ピス
トン側油室aが調圧シリンダ2を介して互いに連通され
る構成とされていて、左右側の各油圧緩衝器1が同相に
伸縮するときあるいは逆相に伸縮するときに、各油圧緩
衝器1における減衰作用および調圧シリンダ2による減
衰作用あるいはガスばね効果によって、走行中の車両に
おける上下動やロールに対する車体振動の抑制をすると
している。
【0004】少し説明すると、油圧緩衝器1は、たとえ
ば、車両の車体側に連結されるシリンダ11内にピスト
ン側油室aと共にロッド側油室bを区画形成するピスト
ン12を摺動可能に収装してなり、このピストン12に
車両の車軸側に基端が連結されて先端側がシリンダ11
内に出没可能に挿通されるピストンロッド13の先端が
連設されてなるとしている。
【0005】そして、シリンダ11内のピストン側油室
aは、ピストン12に配在の減衰バルブ14を介してロ
ッド側油室bに連通すると共に、外部に配在の油路15
を介して調圧シリンダ2内に連通されるとしている。
【0006】なお、図示しないが、この種の油圧緩衝器
1にあっては、通常、懸架ばねによってピストンロッド
13がシリンダ11内から突出される傾向に、すなわ
ち、伸長方向に附勢されている。
【0007】一方、調圧シリンダ2は、段付構造に形成
された二段シリンダからなるシリンダ体21内に同じく
段付構造に形成された二段ピストンからなるフリーピス
トン22を摺動可能に収装してなると共に、外部の各油
路15,15にそれぞれが連通するように区画形成され
減衰バルブ23を介して連通可能とされた前室c,dを
有してなる。
【0008】また、この調圧シリンダ2は、シリンダ体
21の小径部21a内にフリーピストン22の小径部2
2aで区画形成される小径油室eを有すると共に、シリ
ンダ体21の大径部21b内にフリーピストン22の大
径部22bで区画形成される大径油室fを有してなると
し、小径油室eを前室cに連通可能にすると共に、大径
油室fを前室dに連通可能にしている。
【0009】そして、この調圧シリンダ2は、フリーピ
ストン22の大径部22bでシリンダ体21の大径部2
1b内に区画形成されるこのフリーピストン22の背後
側を所定のガス圧のガス室gに設定している。
【0010】ちなみに、フリーピストン22において、
小径油室eにおける受圧面積と大径油室fにおける受圧
面積は、これが等しくなるように設定されている。
【0011】それゆえ、この従来例としてのサスペンシ
ョン装置にあっては、左右側の油圧緩衝器1,1が車体
の上下動で同相に、たとえば、圧縮されるとき、各ピス
トン側油室aの作動油が各減衰バルブ14を介して各ロ
ッド側油室bに流入すると共に、ピストンロッド13の
侵入体積分に相当する作動油が各ピストン側油室aから
各油路15を介して調圧シリンダ2における前室c,d
に選択的に流入することになる。
【0012】そして、調圧シリンダ2においては、前室
cからの作動油が小径油室eに流入すると共に油室dか
らの作動油が前室fに流入して、フリーピストン22が
背後側のガス室gにおけるガス圧に抗するようにして後
退することになる。
【0013】その結果、この各油圧緩衝器1における同
相となる圧縮行程時には、各油圧緩衝器1における減衰
バルブ14による圧側の減衰作用と調圧シリンダ2によ
るガスばね効果が発現されることになる。
【0014】また、上記したところと逆に、この各油圧
緩衝器1における同相の伸長行程時には、ロッド側油室
bからの作動油が減衰バルブ14を介してピストン側油
室aに流出すると共に、このピストン側油室aにおいて
不足するピストンロッド13の退出体積分に相当する量
の作動油が調圧シリンダ2から補充される。
【0015】その結果、この各油圧緩衝器1における同
相となる伸長行程時には、各油圧緩衝器1における減衰
バルブ14による伸側の減衰作用のみが発現されること
になる。
【0016】一方、左右側の油圧緩衝器1,1が車体の
ロールで逆相に伸縮するとき、たとえば、図中で左側の
油圧緩衝器1が圧縮されると共に、図中で右側の油圧緩
衝器1が伸長されるときには、以下のようになる。
【0017】すなわち、左側の油圧緩衝器1において
は、ピストンロッド13の侵入体積分に相当する量の作
動油がピストン側油室aからの油路15を介して調圧シ
リンダ2における前室c側に流出されると共に、右側の
油圧緩衝器1においては、ピストンロッド13の退出体
積分に相当する量の作動油が調圧シリンダ2における前
室d側からピストン側油室aに流入されることになる。
【0018】このとき、左側の油圧緩衝器1において
は、ピストン側油室aからの作動油が減衰バルブ14を
介してロッド側油室bに流入し、右側の油圧緩衝器1に
おいては、ロッド側油室bからの作動油が減衰バルブ1
4を介してピストン側油室aに流出することになり、各
減衰バルブ14による所定の圧側あるいは伸側の減衰作
用が発現されることになる。
【0019】また、このときには、調圧シリンダ2にお
いて、フリーピストン22の小径油室eにおける受圧面
積と大径油室fにおける受圧面積が等しくなるように設
定されているから、フリーピストン22の作動がなくし
てガスばね効果が発揮されないが、前室cからの作動油
が減衰バルブ23を介して前室dに流入することにな
り、この減衰バルブ23による所定の減衰作用が発現さ
れることになる。
【0020】その結果、この各油圧緩衝器1における逆
相となる伸縮行程時には、各油圧緩衝器1における減衰
バルブ14と調圧シリンダ2における減衰バルブ23と
による所定の減衰作用が発現されることになる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来例としての提案にあっては、サスペンション装置
におけるコストの低廉化を期し得ず、大衆車への装備を
困難にして、その汎用性の向上を期待できなくする不具
合がある。
【0022】すなわち、上記の提案では、調圧シリンダ
2が段付構造に形成された二段シリンダからなるシリン
ダ体21内に同じく段付構造に形成された二段ピストン
からなるフリーピストン22を摺動可能に収装してなる
としている。
【0023】そのために、フリーピストン22におい
て、大径部22bでガス室gとの間におけるシール性が
確保されるのはもちろんのこと、シリンダ体21に対す
る小径部21aおよび大径部21bにおける摺動性が保
障される必要がある。
【0024】したがって、フリーピストン22のシリン
ダ体21内でのガタツキおよびガタツキによるカジリ現
象の発生を阻止しなければならず、フリーピストン22
およびシリンダ体21に対して極めて高精度の加工が必
須とされることになる。
【0025】その結果、フリーピストン22およびシリ
ンダ体21の加工にいわゆる手間と時間を要すことにな
り、生産性が低下されるのはもちろんのこと、サスペン
ション装置全体のコストの低廉化を期し得なくなり、高
級車はともかく、大衆車への装備を困難にして、その汎
用性の向上を期待できなくすることになる。
【0026】この発明は、上記した事情を鑑みて創案さ
れたものであって、その目的とするところは、走行中の
車両における上下動およびロールに対する車体振動の抑
制を可能にするのはもちろんのこと、コストの低廉化を
可能にしてその汎用性の向上を期待し得て、大衆車を含
む車両への装備に最適となるサスペンション装置を提供
することである。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明によるサスペンション装置の構成を、基
本的には、車両の左右側に配在されて上端側が車体側に
連結されると共に下端側が車軸側に連結される一対の油
圧緩衝器と、この一対の油圧緩衝器の各ピストン側油室
に連通する調圧シリンダとを有してなるサスペンション
装置において、調圧シリンダがシリンダ体内にセンタリ
ングスプリングの配在下に摺動可能に収装されてこのシ
リンダ体内に前面側室と背面側室とを区画形成するフリ
ーピストンを有してなると共に、フリーピストンがこの
フリーピストンをシリンダ部材にして摺動可能に収装さ
れてこのフリーピストンの内周側に閉鎖された容室と前
面側室に連通する開放された容室とを区画形成する隔壁
部材を有してなり、隔壁部材が閉鎖された容室と開放さ
れた容室との連通を可能にする減衰バルブを有すると共
に基端がシリンダ体に弾性支持されたロッド体の先端に
連設されてなり、前面側室が一方の油圧緩衝器のピスト
ン側油室に連通すると共に、閉鎖された容室がロッド体
の軸芯部に開穿された透孔を介して他方の油圧緩衝器の
ピストン側油室に連通されてなるとする。
【0028】そして、より具体的には、フリーピストン
がシリンダ体内にセンタリングスプリングの配在下に摺
動可能に収装されてなるとし、あるいは、フリーピスト
ンの外周にシリンダ体の内周に摺接するシール部材が介
装されて背面側室がガス室に設定されてなるとし、さら
には、シリンダ体の外周側に外筒が配在されて容室が形
成されると共に、容室内にガス室と油室とを区画形成す
るダイアフラムが配在されてなり、油室が背面側室に連
通されてなるとする。
【0029】このとき、背面側室をガス室に設定する場
合の前面側室が、あるいは、ダイアフラムで区画形成の
油室に連通する背面側室が外部に配在の油圧給排源に連
通されてなるとする場合には、油圧給排源の作動でこの
サスペンション装置による車両車高の高低調整を可能に
し得る。
【0030】また、より具体的には、調圧シリンダにお
ける背面側室が油室に設定されると共に外部に配在のア
キュムレータおよび油圧給排源に連通されてなるとし、
このとき、フリーピストンの外周にシリンダ体の内周に
摺接するシール部材が介装されてなるすることで、車高
調整をするための油圧給排源として、パワーステアリン
グ機構における油圧給排源などの他の油圧給排源の利用
を可能にし、専用の油圧給排源の装備を省略し得る。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図示した実施の形態に基い
てこの発明を詳細に説明するが、図1に示すように、こ
の発明の一実施の形態によるサスペンション装置にあっ
ても、この種の従来から提案されているサスペンション
装置と同様に、車両の左右側に配在されて上端側が車体
側に連結されると共に下端側が車軸側に連結される一対
の油圧緩衝器1,1と、各油圧緩衝器1のピストン側油
室aに連通する調圧シリンダ2とを有してなる。
【0032】それゆえ、以下の各実施の形態において、
その構成が従来提案の場合と同一となるところについて
は、要する場合を除いて、図中に同一の符号を付するの
みとして、その詳しい説明を省略し、以下には、この発
明において特徴となるところを中心に説明する。
【0033】すなわち、この発明によるサスペンション
装置にあっては、油圧緩衝器1についてはともかく、調
圧シリンダ2の構成に特徴がある。
【0034】なお、図示する実施の形態では、油圧緩衝
器1に懸架ばねSが介装されて、ピストンロッド13が
シリンダ11に対して突出する傾向、すなわち、伸長方
向にに附勢されてなるとしているが、この懸架ばねS
は、油圧緩衝器1に並列されるようにいわゆる別置きと
されても良いこともちろんである。
【0035】また、油圧緩衝器1のピストン側油室a
は、シリンダ11を貫通するようにして油路15に連通
されるとしているが、これに代えて、図示しないが、ピ
ストン12およびピストンロッド13の軸芯部に開穿さ
れた透孔を介して油路15に連通される構成とされても
良い。
【0036】ところで、この実施の形態による調圧シリ
ンダ2は、単筒状に形成されたシリンダ体24内にセン
タリングスプリング、すなわち、図示する実施の形態で
は、一対のスプリング25,25からなるセンタリング
スプリングの配在下に摺動可能に収装されて、このシリ
ンダ体24内に前面側室hと背面側室iとを区画形成す
るフリーピストン26を有している。
【0037】そして、このフリーピストン26は、この
実施の形態にあっては、外周にその外周がシリンダ体2
4の内周に摺接するシール部材26aを有していて、前
面側室hを油室とする一方で背面側室iをガス室に設定
し、この調圧シリンダ2にアキュムレータA(図5参
照)を組み込んだ態様に構成されるとしている。
【0038】ちなみに、センタリングスプリングについ
てであるが、フリーピストン26の外周にシール部材2
6aを介装する場合には、フリーピストン26のいわゆ
る中立維持が可能になるので、このセンタリングスプリ
ングの配在を省略するとしても良い。
【0039】一方、このフリーピストン26は、前記し
た従来例の場合と異なり、基本的には、通常のいわゆる
フリーピストンの態様に形成されているが、この実施の
形態では、このフリーピストン26をシリンダ部材にす
るようにしてこのフリーピストン26の内周側に摺動可
能に収装され、このフリーピストン26の内周側に閉鎖
された容室jと、前面側室hに連通する開放された容室
kとを区画形成形成する隔壁部材27を有している。
【0040】そして、隔壁部材27は、閉鎖された容室
jと開放された容室kとの連通を可能にする減衰バルブ
4を有してなると共に、シリンダ体24、すなわち、シ
リンダ体24の上端を閉塞するヘッドキャップ部材28
に図中で上端となる基端が弾性支持されたロッド体29
の先端に連設されてなる。
【0041】それゆえ、容室kからの作動油が減衰バル
ブ4を介して容室jに、また、容室jからの作動油が減
衰バルブ4を介して容室kに流入するときに、それぞれ
所定の、たとえば、同じ特性の減衰作用をすることにな
る。
【0042】ちなみに、減衰バルブ4は、この減衰バル
ブ4を介しての容室j,k間での作動油の往復時に所定
の減衰作用をするものであれば、その構造を自由に設定
して良く、たとえば、後述する図4および図5の実施の
形態に示すように、隔壁部材27に開穿されて容室j,
k間の連通を可能にするポート27aの容室j側の開口
端を開閉可能に閉塞する環状リーフバルブ41と、同じ
く隔壁部材27に開穿されて容室j,k間の連通を可能
にするポート27bの容室k側の開口端を開閉可能に閉
塞する環状リーフバルブ42とを有してなるとしても良
い。
【0043】つぎに、隔壁部材27を先端に連設するロ
ッド体29の基端は、言わば固定側となるシリンダ体2
4の上端を閉塞するヘッドキャップ部材28に対して弾
性支持されてなるとするが、この弾性支持構造は、ヘッ
ドキャップ部材28の中央部を図中で上下方向となるい
わゆる両方向から挟むように配在されたゴムなどからな
る一対の弾性部材30,30と、この各弾性部材30の
いわゆる背面側に隣設された一対のバックアッププレー
ト31,31とを有してなる。
【0044】そして、この弾性部材30とバックアップ
プレート31とによるヘッドキャップ部材28の中央部
の挟持状態をロッド体29の基端に螺装されたナット3
2で維持するとしている。
【0045】このとき、ナット32は、ロッド体29の
ヘッドキャップ部材28に対する図中で上下方向となる
軸線方向のいわゆるガタツキの発生を阻止するトルクで
螺装されるのはもちろんであるが、その一方で、ロッド
体29の基端を中心にする先端の揺動を許容し得るトル
クで螺装されるとしている。
【0046】なお、ヘッドキャップ部材28の中央部に
開穿の挿通孔(符示せず)を貫通するロッド体29の基
端の外周には、その外周が挿通孔の内周に密接するシー
ル部材29aが介装されていて、いわゆる圧抜けが阻止
されるとしている。
【0047】それゆえ、フリーピストン26をシリンダ
部材にしてこのフリーピストン26の内周側に摺動可能
に収装される隔壁部材27がロッド体29の先端に連設
される構成とするときに、このロッド体29の基端が言
わば固定側に弾性支持構造下に保持されているとするこ
とによって、隔壁部材27にフリーピストン26に対す
る弾性を持たせることが可能になり、隔壁部材27によ
るフリーピストン26の内周へのカジリ現象の発現を未
然に阻止できることになる。
【0048】そして、図示する実施の形態では、フリー
ピストン26が外周にシール部材26aを介装させた状
態でシリンダ体24内に摺動可能に収装されるとするか
ら、このフリーピストン26が言わば小径に形成される
ことで、シリンダ体24との間に僅かな隙間を出現させ
ることになり、したがって、フリーピストン26とシリ
ンダ体24との間にも言わば弾性状態を具現化でき、フ
リーピストン26によるシリンダ体24の内周へのカジ
リ現象の発現をも未然に阻止できる。
【0049】なお、フリーピストン26は、一対のスプ
リング25,25からなるセンタリングスプリングの配
在下にシリンダ体24内に摺動可能に収装されてなると
するから、シリンダ体24との間に僅かな隙間がある状
態で、すなわち、完全な摺接状態に維持されていなくて
も所定の中立位置への復帰が可能になる。
【0050】ところで、フリーピストン26と隔壁部材
27との間における受圧面積の関係は、この実施の形態
にあっては、シール部材26aの配在を省略した図2に
示すように、径Dで設定される隔壁部材27における受
圧面積A1(符示せず)が前面側室h(図1参照)に対
向する幅Wで設定される環状部における受圧面積A2
(符示せず)と等しくなるように設定されてなるとして
いる。
【0051】それゆえ、このフリーピストン26の内周
に隔壁部材27によって区画形成される閉鎖された容室
j,開放された油室kに連通する前面側室hおよび背面
側室iの間で、容室jの圧力をPjとし、前面側室hの
圧力をPhとし、背面側室iの圧力をPiとして、Pj
・A1+Ph・A2=Pi(A1+A2)の式が成立す
るときに、圧力バランスすることになり、このフリーピ
ストン26がシリンダ体24内で摺動しないことにな
る。
【0052】ちなみに、開放された油室kに連通する前
面側室hは、図1に示す実施の形態の場合には、ヘッド
キャップ部材28に開穿された連通孔28aを介して油
路15に連通されて、一方の油圧緩衝器1のピストン側
油室aに連通している。
【0053】また、閉鎖された容室jは、ロッド体29
の軸芯部に開穿された透孔29bを介して油路15に連
通されて、他方の油圧緩衝器1のピストン側油室aに連
通している。
【0054】なお、シリンダ体24の上端は、外周にシ
ール部材28bを介装したヘッドキャップ部材28が配
在された状態でのシリンダ体24の上端のカシメ加工で
液密状態に閉塞されている。
【0055】そして、シリンダ体24の下端は、ボトム
部材33が溶接(図中に符号Mで示す)されることによ
って、気密構造に閉塞されている。
【0056】それ故、以上のように形成されたこの実施
の形態によるサスペンション装置にあっては、左右側の
油圧緩衝器1,1が車体の上下動で同相に、たとえば、
圧縮されるとき、各ピストン側油室aの作動油が各減衰
バルブ14を介して各ロッド側油室bに流入する。
【0057】その一方で、ピストンロッド13の侵入体
積分に相当する作動油が各ピストン側油室aから各油路
15を介して調圧シリンダ2における閉鎖された容室j
あるいは前面側室hに選択的に流入することになる。
【0058】すなわち、図中で左側となる一方の油圧緩
衝器1のピストン側油室aからの作動油が前面側室hに
流入すると共に、図中で右側となる他方の油圧緩衝器1
のピストン側油室aからの作動油が容室jに流入するこ
とになる。
【0059】そして、調圧シリンダ2においては、フリ
ーピストン26に前面側室hにおける油圧と閉鎖された
容室jにおける油圧が作用することから、このフリーピ
ストン26がこのフリーピストン26の背面側に形成さ
れているアキュムレータAとしての背面側室iにおける
ガス圧に抗するようにして後退することになる。
【0060】その結果、この各油圧緩衝器1における同
相となる圧縮行程時には、各油圧緩衝器1における減衰
バルブ14による圧側の減衰作用とアキュムレータAに
よるガスばね効果が発現されることになる。
【0061】また、上記したところと逆に、この各油圧
緩衝器1における同相の伸長行程時には、ロッド側油室
bからの作動油が減衰バルブ14を介してピストン側油
室aに流出すると共に、このピストン側油室aにおいて
不足するピストンロッド13の退出体積分に相当する量
の作動油が調圧シリンダ2から補充される。
【0062】その結果、この各油圧緩衝器1における同
相となる伸長行程時には、各油圧緩衝器1における減衰
バルブ14による伸側の減衰作用のみが発現されること
になる。
【0063】一方、左右側の油圧緩衝器1,1が車体の
ロールで逆相に伸縮するとき、たとえば、一方となる図
中で左側の油圧緩衝器1が圧縮されると共に、他方とな
る図中で右側の油圧緩衝器1が伸長されるときには、以
下のようになる。
【0064】すなわち、左側の油圧緩衝器1において
は、ピストンロッド13の侵入体積分に相当する量の作
動油がピストン側油室aからの油路15を介して調圧シ
リンダ2における閉鎖された前面側室hに流出されると
共に、右側の油圧緩衝器1においては、ピストンロッド
13の退出体積分に相当する量の作動油が調圧シリンダ
2における容室jからピストン側油室aに流入されるこ
とになる。
【0065】このとき、左側の油圧緩衝器1において
は、ピストン側油室aからの作動油が減衰バルブ14を
介してロッド側油室bに流入し、右側の油圧緩衝器1に
おいては、ロッド側油室bからの作動油が減衰バルブ1
4を介してピストン側油室aに流出することになり、各
減衰バルブ14による所定の圧側あるいは伸側の減衰作
用が発現されることになる。
【0066】また、このときには、調圧シリンダ2にお
いて、フリーピストン26の容室j,kにおける受圧面
積が共に等しく、しかも、前面側室hにおけるフリーピ
ストン26に対する受圧面積とも等しくなるように設定
されているから、フリーピストン26の作動がなくして
アキュムレータAによるガスばね効果が発揮されない
が、前面側室h、すなわち、開放された容室kからの作
動油が隔壁部材27に配在の減衰バルブ4を介して閉鎖
された容室jに流入することになり、この減衰バルブ4
による所定の大きさの減衰作用が発現されることにな
る。
【0067】その結果、この各油圧緩衝器1における逆
相となる伸縮行程時には、各油圧緩衝器1における減衰
バルブ14による減衰作用と調圧シリンダ2における減
衰バルブ4による減衰作用が発現されることになる。
【0068】図3は、他の実施の形態による調圧シリン
ダ2を示すものであるが、この調圧シリンダ2は、その
いわゆる内部構成を前記した図1に示す実施の形態の場
合とほぼ同一にしている。
【0069】それゆえ、その構成が同一となるころに
は、図中に同一の符号を付するのみとして、その詳しい
説明を省略し、以下には、この実施の形態において特徴
となるところを中心に説明する。
【0070】すなわち、この調圧シリンダ2では、シリ
ンダ体24の外周側に外筒34が配在されて筒状の容室
(符示せず)が形成されると共に、この容室内にガス室
mと油室nとを区画形成するほぼ筒状に形成のダイアフ
ラム35が配在されている。
【0071】そして、油室nは、シリンダ体24に開穿
された下方の連通孔24aを介してシリンダ体24内に
フリーピストン26によって区画形成された油室に設定
された背面側室iに連通されている。
【0072】ちなみに、この実施の形態においては、背
面側室iが油室に設定されるから、フリーピストン26
の外周へのシール部材26aの配在が省略されている
が、これに代えて、図5中に仮想線図で示すように、シ
ール部材26aが配在されるとしても良い。
【0073】また、この実施の形態においては、ヘッド
キャップ部材28とボトム部材33でシリンダ体24と
外筒34の上下端をそれぞれ外筒34における上下端部
のカシメ加工で閉塞するとしているが、その際に、ヘッ
ドキャップ28とボトム部材33の外周端部がダイアフ
ラム35の上下端を外筒34との間で保持するようにし
ているから、ダイアフラム35の上下端でシール機能が
発揮され、ヘッドキャップ部材28とボトム部材33の
外周へのシール部材の配在を省略できる。
【0074】それゆえ、この実施の形態にあっては、言
わば調圧シリンダ2の外周にアキュムレータAが保持さ
れる状態になり、前記した図1に示す実施の形態の場合
に比較して、調圧シリンダ2における短尺化が可能にな
る。
【0075】図4は、さらに他の実施の形態による調圧
シリンダ2を示すものであるが、この調圧シリンダ2
は、その構成を前記した図1に示す実施の形態の場合と
ほぼ同一にしている。
【0076】それゆえ、その構成が同一となるころに
は、図中に同一の符号を付するのみとして、その詳しい
説明を省略し、以下には、この実施の形態において特徴
となるところを中心に説明する。
【0077】すなわち、この調圧シリンダ2では、油室
たる前面側室hがシリンダ体24に開穿の連通孔24b
を介して外部に配在の油圧給排源5に連通されてなると
するもので、この油圧給排源5の作動で各油圧緩衝器
1,1における全体長さを調整できる、すなわち、車両
における車体の高さを高低調整できるとしている。
【0078】少し説明すると、油圧給排源5は、図示す
る実施の形態では、タンク51からの作動油をフィルタ
52を介してポンプ53で吸い上げると共に、チェック
弁54を介して前面側室hに供給する一方で、前面側室
hからの作動油をオンオフ弁55を介してタンク51に
戻す構成に設定されている。
【0079】なお、図示する実施の形態では、前述した
ように、減衰バルブ4は、隔壁部材27に開穿されて容
室j,k間の連通を可能にするポート27aの容室j側
の開口端を開閉可能に閉塞する環状リーフバルブ41
と、同じく隔壁部材27に開穿されて容室j,k間の連
通を可能にするポート27bの容室k側の開口端を開閉
可能に閉塞する環状リーフバルブ42とを有してなる。
【0080】それゆえ、この実施の形態による調圧シリ
ンダ2を有するサスペンション装置にあっては、以下の
ようにして、各油圧緩衝器1,1の全体長さの調整で車
両の車高を高低調整できる。
【0081】すなわち、まず、車軸に対して車体を上げ
る高車高に調整する場合には、ポンプ53の駆動で前面
側室hに圧油を供給して、アキュムレータA(符示せ
ず)を構成する背面側室i内のガス圧、すなわち、調圧
シリンダ2における圧力を高くする。
【0082】その結果、各油圧緩衝器1においてピスト
ンロッド13の反力が増大され、それに見合った分だけ
ピストンロッド13がシリンダ11内から突出して、車
両の車体が上昇される、すなわち、高車高に調整され
る。
【0083】そして、上記のようにして実現された高車
高状態は、ポンプ53の駆動停止によって、すなわち、
前面側室hからの作動油がオンオフ弁55およびチェッ
ク弁54によってタンク51に戻ることが阻止されるこ
とで維持される。
【0084】つぎに、上記したところと逆に車高を下げ
る、すなわち、低車高に調整する場合には、オンオフ弁
55をいわゆるドレンポジションに切り換え、前面側室
hの油圧、すなわち、調圧シリンダ2における油圧をタ
ンク51に解放する。
【0085】これによって、アキュムレータAたる背面
側室iが膨張し、調圧シリンダ2における圧力が低下
し、その結果、油圧緩衝器1においてピストンロッド1
3の反力も減少され、それに見合った分だけピストンロ
ッド13がシリンダ11内に没入されて、車両の車体が
低下される、すなわち、低車高に調整される。
【0086】以上のように、この実施の形態によるサス
ペンション装置にあっては、油圧給排源5の作動で各油
圧緩衝器1,1の全体長さを調整して、車両の車高を調
整できるが、このことは、図3に示す実施の形態の場合
でも同様である。
【0087】すなわち、図3中に破線図で示すように、
油室とされる背面側室iがボトム部材33に開穿の連通
孔33aを介して外部の油圧給排源5に連通されるとす
ることで、上記したところと同様の車高調整が可能にな
る。
【0088】図5は、またさらに他の実施の形態による
調圧シリンダ2を示すもので、この調圧シリンダ2は、
その構成を前記した図4に示す実施の形態の場合とほぼ
同一にしている。
【0089】それゆえ、その構成が同一となるころに
は、図中に同一の符号を付するのみとして、その詳しい
説明を省略し、以下には、この実施の形態において特徴
となるところを中心に説明する。
【0090】すなわち、この調圧シリンダ2では、背面
側室iが油室に設定される一方で、この背面側室iが外
部に配在のアキュムレータAおよび符号のみで示す油圧
給排源5に連通されてなるとするもので、前記した図4
に示す実施の形態の場合と同様に、油圧給排源5の作動
で各油圧緩衝器1,1の全体長さを調整できる、すなわ
ち、車両の車高を高低調整できる。
【0091】なお、この実施の形態にあって、ヘッドキ
ャップ部材28は、シリンダ体24の上端に溶接(符号
Mで示す)で連設され、ボトム部材33は、外周へのシ
ール部材33bを介装下にシリンダ体24の下端のカシ
メ加工でシリンダ体24の下端に連設されている。
【0092】また、この実施の形態にあっては、前面側
室hがシリンダ体24に開穿の連通孔24bを介して油
路15、すなわち、油圧緩衝器1に連通し、背面側室i
がシリンダ体24に開穿の連通孔24cを介して油圧給
排源5側に連通している。
【0093】以上のように、この実施の形態でも車高調
整が可能になるが、この実施の形態にあっては、図中に
仮想線図で示すように、フリーピストン26の外周にシ
ール部材26aが介装されてなるとしても良く、この場
合には、シール部材26aの配在でフリーピストン26
で区画形成される前面側室hと背面側室iとの隔絶が可
能になり、油圧緩衝器1側と油圧給排源5側とで特性の
異なる油を作動油として利用することを可能にすること
になる。
【0094】その結果、図示しないが、たとえば、油圧
給排源5を車両におけるパワーステアリング装置を構成
する油圧給排源と共用する構成として、このサスペンシ
ョン装置全体の構成を簡単なものにすることが可能にな
る。
【0095】図6は、以上のように構成されたサスペン
ション装置を四輪車に搭載する場合の実施の形態を示す
もので、この実施の形態では、油圧緩衝器1が車両の四
輪各部に配在されると共に、調圧シリンダ2が二つ配在
されてなり、対角線位置にある油圧緩衝器1が一つの調
圧シリンダ2を介して連通されてなるとしている。
【0096】なお、図中において、調圧シリンダ2およ
びアキュムレータAに連通される油圧給排源5の図示を
省略しているが、このことは、後述する図7に示す場合
も同様である。
【0097】それ故、この図6に示す実施の形態による
場合には、本案のサスペンション装置によって、車両に
おける上下方向の振動制御およびロール制御はもちろん
のこと、車両の四輪各部における車高調整が可能になる
だけでなく、車両におけるピッチングの制御も可能にな
り、走行中の車両における乗り心地の改善および操縦安
定性の向上を一層図ることが可能になる。
【0098】図7は、本案のサスペンション装置が四輪
車に搭載される場合のさらに他の実施の形態を示すもの
で、この実施の形態では、油圧緩衝器1が車両の四輪各
部に配在されると共に、調圧シリンダ2が四つ配在され
てなり、一つの油圧緩衝器1が二つの調圧シリンダ2に
連通されてなるとしている。
【0099】それ故、この実施の形態による場合には、
本案のサスペンション装置で、車両の四輪各部における
車高調整が可能になるだけでなく、車両における上下方
向の振動制御およびロール制御はもちろんのこと、ピッ
チング制御も可能になり、しかも、ロール制御およびピ
ッチング制御のための減衰特性を独立に設定することが
可能になる。
【0100】
【発明の効果】以上のように、この発明にあっては、調
圧シリンダにおいて、シリンダ体が単筒体で形成される
場合には、このシリンダ体の形成が容易になるのはもち
ろんのこと、このシリンダ体内に収装されるフリーピス
トンの形成も容易になり、さらに、シリンダ体内でのフ
リーピストンの中立位置の維持を同じくシリンダ体内に
収装されたセンタリングスプリングによるとするので、
シリンダ体およびフリーピストンとの間における摺接抵
抗を大きく低下させることが可能になり、作動性能を保
障し得るのはもちろんのこと、シリンダ体およびフリー
ピストンに対する高い加工精度を要しないことになり、
加工にいわゆる手間と時間を要せずして、生産性を向上
させることが可能になり、サスペンション装置全体のコ
ストの低廉化を可能にする。
【0101】また、この発明にあっては、フリーピスト
ンをシリンダ部材にする隔壁部材がシリンダ体側に弾性
支持されてなるとするので、所定の液密性を確保する上
で、隔壁部材のフリーピストンに対するカジリ現象の発
現を危惧しなくて済み、所定の機能発揮を設定通りに保
障し得ることになる。
【0102】そして、この発明にあっては、アキュムレ
ータが調圧シリンダに併設されるとすることで、アキュ
ムレータのいわゆる別置が不要になり、このサスペンシ
ョン装置の車両への搭載性を向上させるのはもちろんの
こと、特に、アキュムレータが調圧シリンダの外周側に
配在される構成とする場合には、装置全体の一層のコン
パクト化が可能になって、車両への搭載性が一層向上さ
れることになる。
【0103】さらに、この発明にあっては、フリーピス
トンの外周にシール部材を介装してシリンダ体内にフリ
ーピストンで区画形成される前面側室と背面側室とを隔
絶する場合には、油圧緩衝器側と油圧給排源側とで異な
った特性の作動油を利用することが可能になり、たとえ
ば、油圧給排源を車両におけるパワーステアリング装置
を構成する油圧給排源と共用する構成として、このサス
ペンション装置全体の構成を簡単なものにすることが可
能になる。
【0104】その結果、この発明によれば、車両におけ
る上下動およびロールさらにはピッチングに対する車体
振動の抑制を可能にするのはもちろんのこと、コストの
低廉化を可能にしてその汎用性の向上を期待し得て、大
衆車を含む多種多様の車両への装備に最適となる利点が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態によるサスペンション
装置を示す概略図である。
【図2】調圧シリンダにおける上下の端面における面積
の関係を示す説明図である。
【図3】他の実施の形態による調圧シリンダを示す縦断
面図である。
【図4】回路図で示す油圧給排源を接続した状態の調圧
シリンダの実施の形態を示す縦断面図である。
【図5】アキュムレータおよび油圧給排源を接続した状
態の調圧シリンダの他の実施の形態を示す縦断面図であ
る。
【図6】この発明によるサスペンション装置の車両への
配置状態の一実施の形態を示す概略図である。
【図7】この発明によるサスペンション装置の車両への
配置状態の他の実施の形態を示す概略図である。
【図8】従来例としてのサスペンション装置を示す概略
図である。
【符号の説明】
1 油圧緩衝器 2 調圧シリンダ 4 減衰バルブ 5 油圧給排源 24 シリンダ体 25 センタリングスプリングを構成する一対のスプリ
ング 26 フリーピストン 26a シール部材 27 隔壁部材 29 ロッド体 29b 透孔 34 外筒 35 ダイアフラム a ピストン側室 h 前面側室 i 背面側室 j 閉鎖された容室 k 開放された容室 m ガス室 n 油室 A アキュムレータ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の左右側に配在されて上端側が車体
    側に連結されると共に下端側が車軸側に連結される一対
    の油圧緩衝器と、この一対の油圧緩衝器の各ピストン側
    油室に連通する調圧シリンダとを有してなるサスペンシ
    ョン装置において、調圧シリンダがシリンダ体内に摺動
    可能に収装されてこのシリンダ体内に前面側室と背面側
    室とを区画形成するフリーピストンを有してなると共
    に、フリーピストンがこのフリーピストンをシリンダ部
    材にして摺動可能に収装されてこのフリーピストンの内
    周側に閉鎖された容室と前面側室に連通する開放された
    容室とを区画形成する隔壁部材を有してなり、隔壁部材
    が閉鎖された容室と開放された容室との連通を可能にす
    る減衰バルブを有すると共に基端がシリンダ体に弾性支
    持されたロッド体の先端に連設されてなり、前面側室が
    一方の油圧緩衝器のピストン側油室に連通すると共に、
    閉鎖された容室がロッド体の軸芯部に開穿された透孔を
    介して他方の油圧緩衝器のピストン側油室に連通されて
    なるサスペンション装置
  2. 【請求項2】 フリーピストンがシリンダ体内にセンタ
    リングスプリングの配在下に摺動可能に収装されてなる
    請求項1のサスペンション装置
  3. 【請求項3】 フリーピストンの外周にシリンダ体の内
    周に摺接するシール部材が介装されて背面側室がガス室
    に設定されてなる請求項1のサスペンション装置
  4. 【請求項4】 前面側室が外部に配在の油圧給排源に連
    通されてなる請求項3のサスペンション装置
  5. 【請求項5】 シリンダ体の外周側に外筒が配在されて
    容室が形成されると共に、容室内にガス室と油室とを区
    画形成するダイアフラムが配在されてなり、油室が背面
    側室に連通されてなる請求項1のサスペンション装置
  6. 【請求項6】 背面側室が外部に配在の油圧給排源に連
    通されてなる請求項5のサスペンション装置
  7. 【請求項7】 背面側室が油室に設定されると共に外部
    に配在のアキュムレータおよび油圧給排源に連通されて
    なる請求項1のサスペンション装置
  8. 【請求項8】 フリーピストンの外周にシリンダ体の内
    周に摺接するシール部材が介装されてなる請求項7のサ
    スペンション装置
JP01979597A 1997-01-17 1997-01-17 サスペンション装置 Expired - Fee Related JP3651725B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01979597A JP3651725B2 (ja) 1997-01-17 1997-01-17 サスペンション装置
US09/005,362 US6024366A (en) 1997-01-17 1998-01-09 Suspension apparatus
KR1019980000709A KR100311864B1 (ko) 1997-01-17 1998-01-13 서스펜션장치
ES98300300T ES2165658T3 (es) 1997-01-17 1998-01-16 Dispositivo de suspension.
EP98300300A EP0855296B1 (en) 1997-01-17 1998-01-16 Suspension apparatus
DE69802569T DE69802569T2 (de) 1997-01-17 1998-01-16 Aufhängungseinrichtung

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01979597A JP3651725B2 (ja) 1997-01-17 1997-01-17 サスペンション装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10203129A true JPH10203129A (ja) 1998-08-04
JP3651725B2 JP3651725B2 (ja) 2005-05-25

Family

ID=12009292

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01979597A Expired - Fee Related JP3651725B2 (ja) 1997-01-17 1997-01-17 サスペンション装置

Country Status (6)

Country Link
US (1) US6024366A (ja)
EP (1) EP0855296B1 (ja)
JP (1) JP3651725B2 (ja)
KR (1) KR100311864B1 (ja)
DE (1) DE69802569T2 (ja)
ES (1) ES2165658T3 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002323134A (ja) * 2001-04-25 2002-11-08 Yamaha Motor Co Ltd シリンダにおけるピストン構造
CN113525009A (zh) * 2021-06-04 2021-10-22 湖北优软汽车科技有限公司 一种两级压力式单摆臂结构油气悬架***

Families Citing this family (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU1913200A (en) 1998-11-11 2000-05-29 Kenmar Company Trust Suspension control unit and control valve
ES2159243B1 (es) * 1999-07-30 2002-05-01 Buj Josep Fontdecaba Sistema de antibalanceo y de anticabeceo para un vehiculo automovil y dispositivo para su realizacion.
JP4319309B2 (ja) 1999-11-11 2009-08-26 ヤマハ発動機株式会社 車両用懸架装置
JP2001180245A (ja) * 1999-12-24 2001-07-03 Yamaha Motor Co Ltd 車両用懸架装置
JP2001191778A (ja) * 2000-01-11 2001-07-17 Yamaha Motor Co Ltd 四輪車用懸架装置
JP2001295876A (ja) * 2000-04-10 2001-10-26 Yamaha Motor Co Ltd 車両用油圧式緩衝器
JP2002172922A (ja) * 2000-12-06 2002-06-18 Yamaha Motor Co Ltd 四輪車両用サスペンション
WO2002045982A1 (en) * 2000-12-07 2002-06-13 Visteon Global Technologies, Inc. Suspension system for a vehicle
ES2223205B1 (es) * 2001-09-07 2007-01-01 Creuat S.L. Sistema de suspension para un vehiculo a motor y dispositivos para su realizacion.
JP4181768B2 (ja) * 2001-11-14 2008-11-19 トヨタ自動車株式会社 車両用サスペンション装置
JP3427383B1 (ja) * 2002-04-08 2003-07-14 有限会社ケー・エム・シー ピストンポンプ
DE10236137B4 (de) * 2002-08-07 2010-05-06 Suspa Holding Gmbh Federstrebe
US7219881B2 (en) * 2002-08-28 2007-05-22 Denk Engineering Gmbh Shock absorber
AU2002953153A0 (en) 2002-12-06 2002-12-19 Kinetic Pty Limited Hydraulic suspension system
JP2005343353A (ja) * 2004-06-04 2005-12-15 Toyota Motor Corp 制御シリンダ
CN101061004B (zh) 2004-07-30 2010-10-06 凯耐提克控股有限公司 车辆的液压悬架***
KR101243447B1 (ko) 2005-03-01 2013-03-13 키네틱 피티와이 리미티드 차량 서스펜션 유압 시스템
EP1853442B1 (en) 2005-03-01 2018-11-14 Kinetic Pty Ltd. Hydraulic system for a vehicle suspension
KR100971564B1 (ko) * 2009-10-01 2010-07-20 나승국 천공장비가 부착된 페이퍼 드레인 시공장비 및 이를 이용한 시공방법
DE102010021029A1 (de) * 2010-05-19 2011-11-24 Audi Ag Ausgleichselement für ein hydraulisches Wankstabilisatorsystem eines Kraftfahrzeugs
US8534687B2 (en) 2010-07-05 2013-09-17 Fluid Ride Ltd. Suspension strut for a vehicle
US20140035256A1 (en) * 2012-02-09 2014-02-06 Fundacion Tekniker Vehicle suspension assembly
US9574582B2 (en) 2012-04-23 2017-02-21 Fluid Ride, Ltd. Hydraulic pump system and method of operation
US8991840B2 (en) * 2013-03-14 2015-03-31 Oshkosh Defense, Llc Load dependent damper for a vehicle suspension system
KR102158082B1 (ko) * 2014-06-11 2020-09-21 주식회사 만도 차량용 액티브 서스펜션 장치
US9421840B1 (en) * 2015-05-04 2016-08-23 Motive Power Industry Co., Ltd. Suspension mechanism
US10035400B2 (en) * 2016-07-27 2018-07-31 GM Global Technology Operations LLC Vehicle suspension system
CN106051019B (zh) * 2016-08-04 2017-12-29 清华大学 一种双缸可调式长行程液压缓冲装置
WO2019021491A1 (ja) * 2017-07-28 2019-01-31 株式会社ショ-ワ 車高調整装置
US11408481B2 (en) 2018-06-28 2022-08-09 Garisani., Inc Shock absorber
JP2020168898A (ja) * 2019-04-01 2020-10-15 ヤマハ発動機株式会社 サスペンションシステム及び車両
JP7285118B2 (ja) 2019-04-01 2023-06-01 ヤマハ発動機株式会社 サスペンションシステム及び車両

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3480269A (en) * 1968-02-23 1969-11-25 Gates Rubber Co Hydraulic suspension unit
US3625540A (en) * 1970-06-22 1971-12-07 Gates Rubber Co Hydraulic suspension unit
DE2519372A1 (de) * 1975-04-30 1976-11-11 Tokico Ltd Stossdaempfer
FR2609128B1 (fr) * 1986-12-30 1991-05-24 Sirven Jacques Amortisseur a compensation de charge
DE3818811A1 (de) * 1988-06-03 1989-12-14 Stabilus Gmbh Gasfeder mit mehreren hintereinander angeordneten druckraeumen
JPH0379825A (ja) * 1989-08-19 1991-04-04 Tokico Ltd ガススプリング
US5080392A (en) * 1990-04-26 1992-01-14 Cb Auto Design Inc. Suspension unit
JP3391487B2 (ja) * 1992-06-22 2003-03-31 ヤマハ発動機株式会社 4輪車用懸架装置
US5486018A (en) * 1994-08-05 1996-01-23 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Suspension system for four-wheeled vehicles
JP3640987B2 (ja) * 1994-08-05 2005-04-20 ヤマハ発動機株式会社 4輪車用懸架装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002323134A (ja) * 2001-04-25 2002-11-08 Yamaha Motor Co Ltd シリンダにおけるピストン構造
CN113525009A (zh) * 2021-06-04 2021-10-22 湖北优软汽车科技有限公司 一种两级压力式单摆臂结构油气悬架***

Also Published As

Publication number Publication date
KR19980070478A (ko) 1998-10-26
KR100311864B1 (ko) 2001-12-28
DE69802569T2 (de) 2002-08-01
JP3651725B2 (ja) 2005-05-25
ES2165658T3 (es) 2002-03-16
EP0855296A2 (en) 1998-07-29
DE69802569D1 (de) 2002-01-03
EP0855296B1 (en) 2001-11-21
EP0855296A3 (en) 1999-05-19
US6024366A (en) 2000-02-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH10203129A (ja) サスペンション装置
KR101410155B1 (ko) 유압 완충기
US6871845B2 (en) Self-pumping, hydropneumatic suspension strut unit
JP2001180245A (ja) 車両用懸架装置
JP2000186736A (ja) エアサスペンション装置
JP5809536B2 (ja) 車両用緩衝器
KR20000006404A (ko) 유압완충기
JP2001153170A (ja) 定圧弁及び油圧制振装置
JP2002295566A (ja) 減衰力調整式油圧緩衝器
JP4336187B2 (ja) 液体圧力車高調整装置
JP3649352B2 (ja) 車高調整装置
JP5226275B2 (ja) 緩衝器
CN111828530B (zh) 减震器和车辆
JPH0154202B2 (ja)
JP2017166572A (ja) 緩衝器
JP2017166573A (ja) 緩衝器
KR20080081484A (ko) 감쇠력 가변식 쇽업소버
JP2000097277A (ja) 減衰力可変ダンパ
JP3953567B2 (ja) サスペンション装置
JP2000337419A (ja) 油圧緩衝器
JP2002168282A (ja) 油圧緩衝器
JPH017607Y2 (ja)
JPS62286817A (ja) ハイドロニユ−マチツク用サスペンシヨンシリンダ装置
JPH09126263A (ja) 油圧緩衝装置
WO2018180752A1 (ja) 緩衝器

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050118

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050217

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090304

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090304

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100304

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110304

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120304

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130304

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140304

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees