JP4319309B2 - 車両用懸架装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等に使用する車両用懸架装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の車両用懸架装置としては、例えば特開平8−132846号公報に開示されたものがある。この公報に示された車両用懸架装置は図5に示すように構成されている。
図5は従来の車両用懸架装置の構成を示す断面図である。図5に示す従来の懸架装置1は、4輪車用のもので、左側前輪用の油圧シリンダ2(油圧緩衝器)と、右側前輪用の油圧シリンダ3と、左側後輪用の油圧シリンダ4と、右側後輪用の油圧シリンダ5と、左側調圧装置6および右側調圧装置7を備えている。
【0003】
前記4個の油圧シリンダ2〜5は、何れも同一の構造であって、作動油で満たされたシリンダ本体8内をピストン部9で上部油室10と下部油室11とに画成している。ピストン部9には、上部油室10と下部油室11とを連通する連通路12を形成している。この連通路12中に絞り13を介装している。
また、これらの油圧シリンダ2〜5は、シリンダ本体8を自動車の車体(図示せず)に連結するとともに、ピストンロッド14の下端部を車輪懸架用リンク(図示せず)などの車輪と共に車体に対して上下方向に移動する部位に枢支させ、車体側と車輪側との間に介装している。
【0004】
左側調圧装置6と右側調圧装置7も構造が互いに同一になるように形成している。これらの調圧装置6,7は、二つのシリンダを組合わせた構造を採っており、前輪用油圧シリンダ2,3の上部油室10に接続する第1の油室15を有する第1の調圧シリンダ16と、後輪用油圧シリンダ4,5の上部油室10に接続する第2の油室17を有する第2の調圧シリンダ18とを一体に形成し、前記二つの油室15,17と高圧ガス室19とを一つのフリーピストン20によって画成している。第1の油室15と第2の油室17との間には絞り21を介装している。フリーピストン20は、第1の油室15の有効断面積と、第2の油室17の有効断面積とが等しくなるように形成している。
【0005】
このように構成した従来の車両用懸架装置1は、前輪用油圧シリンダ2,3と後輪用油圧シリンダ4,5が同じ方向に略等しい作動量をもって作動するときには、ピストン部9の絞り13のみによって減衰力が発生する。一方、前輪用油圧シリンダ2,3と後輪用油圧シリンダ4,5の作動方向が異なるときには、前記絞り13の他に、調圧装置6,7の絞り21,21によっても減衰力が発生する。このため、旋回時には減衰力が相対的に低下し、急発進や急加速時には減衰力が相対的に増大する。
また、従来では、図5中に二点鎖線で示したように、左側前輪用油圧シリンダ2と右側後輪用油圧シリンダ5を右側調圧装置7に接続し、右側前輪用油圧シリンダ3と左側後輪用油圧シリンダ4を左側調圧装置6に接続することもあった。この構成を採ることにより、ローリングとピッチングが発生するときに減衰力が相対的に増大し、バウンシングが発生するときに減衰力が相対的に低下する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述したように構成した従来の車両用懸架装置1は、油圧シリンダ2〜5と調圧装置6,7の各部分の寸法と、懸架装置のレバー比(車輪の上下方向の変位量と油圧シリンダのストローク量の割合)を前輪用と後輪用とで等しくなるようにしなければならない。このため、例えば車体の重量配分に適合するように前輪用懸架装置と後輪用懸架装置を設定することができず、油圧系の部材を含めて前輪用懸架装置と後輪用懸架装置の設計上の自由度が小さくなるという問題があった。
【0007】
このような不具合は、前輪用懸架装置と後輪用懸架装置の構成を互いに変えることによってある程度は解消することができる。しかしながら、前輪用懸架装置と後輪用懸架装置の構成を変えるためには、前輪用油圧シリンダが圧縮されて後輪用油圧シリンダが伸張するときと、これとは逆に前輪用油圧シリンダが伸張して後輪用油圧シリンダが圧縮されるときとで絞りでの減衰力が変化することがないようにしなければならない。
【0008】
本発明はこのような問題点を解消するためになされたもので、車体の挙動に対応させて減衰力を相対的に低減させたり相対的に増大させる機能を維持しながら、前輪用懸架装置と後輪用懸架装置をそれぞれ仕様を変えて構成できるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明に係る車両用懸架装置は、
対をなすように車体に設けた第1、第2の油圧シリンダのピストンストロークをS1,S2とし、
第1、第2の油圧シリンダのピストンの有効断面積をa1,a2とし、
第1、第2の油圧シリンダのピストンストロークがS1,S2だけ変位したときのそれぞれの車輪の接地点での上下方向の変位量をλ1,λ2とし、
第1、第2の調圧シリンダの有効断面積をA1,A2とし、
さらに、a1≠a2またはS1/λ1≠S2/λ2の少なくとも何れかを具備するようにa1,a2,S1,S2,λ1,λ2の各値を設定したときに、
第1、第2の油圧シリンダのピストンロッドの断面積a1,a2を互いに異なる値に設定するとともに、S1/λ1,S2/λ2からなる懸架装置のレバー比を互いに異なる値に設定したときに、
(S1/λ1)×(a1/A1)≒(S2/λ2)×(a2/A2)となるように、懸架装置と、第1、第2の油圧シリンダと、第1、第2の調圧シリンダとを形成したものである。
【0010】
本発明によれば、第1および第2の油圧シリンダのピストンの有効断面積a1,a2が互いに異なる場合や、第1および第2の油圧シリンダのピストンストロークS1,S2と車輪の変位量λ1,λ2との比、すなわちS1/λ1,S2/λ2で表されるレバー比が互いに異なる場合であっても、二つの車輪の変位方向および変位量が略等しいときに絞りに作動油が流れることがないようにすることができる。
【0011】
請求項2に記載した発明に係る車両用懸架装置は、
対をなすように車体に設けた第1、第2の油圧シリンダの油圧系どうしを連通する絞りを、第1の油圧シリンダの油圧系から第2の油圧シリンダの油圧系に作動油が流れるときに減衰力を発生させる第1の絞りと、第2の油圧シリンダの油圧系から第1の油圧シリンダの油圧系に作動油が流れるときに減衰力を発生させる第2の絞りとから構成し、
前記第1、第2の油圧シリンダのピストンストロークをS1,S2とし、
第1、第2の油圧シリンダのピストンの有効断面積をa1,a2とし、
第1、第2の油圧シリンダのピストンストロークがS1,S2だけ変位したときのそれぞれの車輪の接地点での上下方向の変位量をλ1,λ2とし、
第1、第2の調圧シリンダの有効断面積をA1,A2とし、
第1、第2の調圧シリンダの油室の圧力をP1,P2とし、
第1の油室から第2の油室へ作動油が流れるときの両油室の差圧をΔΦとし、
第2の油室から第1の油室へ作動油が流れるときの両油室の差圧をΔΦ′とし、
さらに、a1とa2、S1/λ1とS2/λ2または第1の油圧シリンダの油圧系から第2の油圧シリンダの油圧系へ前記第1の絞りを通って作動油が流れるときの減衰力特性と、第2の油圧シリンダの油圧系から第1の油圧シリンダの油圧系へ前記第2の絞りを通って作動油が流れるときの減衰力特性のそれぞれ対となる値どうしのうち、少なくとも何れか一つの対となる値どうしを互いに異なる値に設定し、対をなす車輪が互いに逆方向に変位するときであって、変位速度の絶対値が同一であるときに、
(S1/λ1)×(a1/A1)×ΔΦ≒−(S2/λ2)×(a2/A2)×ΔΦ′となるように、懸架装置と、第1、第2の油圧シリンダと、第1、第2の調圧シリンダと、第1の絞りおよび第2の絞りとを形成したものである。
【0012】
この発明によれば、第1および第2の油圧シリンダのピストンロッドの断面積a1,a2が互いに異なる場合や、S1/λ1,S2/λ2で表されるレバー比が互いに異なる場合や、第1および第2の調圧シリンダの有効断面積A1,A2が互いに異なる場合のうち少なくとも何れか一つの場合であったとしても、第1、第2の絞りの減衰特性が作動油の流れる方向によって変化するのを阻止することができる。
【0013】
請求項3に記載した発明に係る車両用懸架装置は、
対をなすように車体に設けた第1、第2の油圧シリンダの油圧系どうしを連通する絞りを、第1の油圧シリンダの油圧系から第2の油圧シリンダの油圧系に作動油が流れるときに減衰力を発生させる第1の絞りと、第2の油圧シリンダの油圧系から第1の油圧シリンダの油圧系に作動油が流れるときに減衰力を発生させる第2の絞りとから構成し、
前記車体に設けた第1、第2の油圧シリンダのピストンストロークをS1,S2とし、
第1、第2の油圧シリンダのピストンストロークをS1,S2とし、
第1、第2の油圧シリンダのピストンの有効断面積をa1,a2とし、
第1、第2の油圧シリンダのピストンストロークがS1,S2だけ変位したときのそれぞれの車輪の接地点での上下方向の変位量をλ1,λ2とし、
第1、第2の油圧シリンダ側の車輪の静的接地荷重をW1,W2とし、
第1、第2の調圧シリンダの有効断面積をA1,A2とし、
第1、第2の調圧シリンダの油室の圧力をP1,P2とし、
第1の油室から第2の油室へ作動油が流れるときの両油室の差圧をΔΦとし、
第2の油室から第1の油室へ作動油が流れるときの両油室の差圧をΔΦ′とし、
さらに、a1とa2、W1とW2、S1/λ1とS2/λ2または第1の油圧シリンダの油圧系から第2の油圧シリンダの油圧系へ前記第1の絞りを通って作動油が流れるときの減衰力特性と、第2の油圧シリンダの油圧系から第1の油圧シリンダの油圧系へ前記第2の絞りを通って作動油が流れるときの減衰力特性のそれぞれ対となる値どうしのうち、少なくとも何れか一つの対となる値どうしを互いに異なる値に設定し、対をなす車輪が互いに逆方向に変位するときであって、変位速度の絶対値が同一であるときに、
(S1/λ1)×(a1/A1)×ΔΦ/W1≒−(S2/λ2)×(a2/A2)×ΔΦ′/W2となるように、懸架装置と、第1、第2の油圧シリンダと、第1、第2の調圧シリンダと、第1の絞りおよび第2の絞りとを形成したものである。
【0014】
この発明によれば、第1および第2の油圧シリンダのピストンロッドの断面積a1,a2が互いに異なる場合や、第1、第2の油圧シリンダ側の車輪の静的接地荷重W1,W2が互いに異なる場合や、S1/λ1,S2/λ2で表されるレバー比が互いに異なる場合や、第1および第2の調圧シリンダの有効断面積A1,A2が互いに異なる場合のうち少なくとも何れか一つの場合であったとしても、第1、第2の絞りの減衰特性が作動油の流れる方向によって変化するのを阻止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明に係る車両用懸架装置の一実施の形態を図1および図2によって詳細に説明する。
図1は本発明に係る車両用懸架装置の構成を示す断面図、図2は絞りを設定するために使用するグラフである。これらの図において、前記図5で説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明は省略する。ここでは、本発明を4輪車の車体左側の前輪用懸架装置と後輪用懸架装置とに適用する場合の形態について説明する。車体右側の前輪用懸架装置と後輪用懸架装置も図1に示した構造と同一の構造を採っている。
図1に示す前輪用懸架装置31および後輪用懸架装置32は、ロアアーム33とアッパーアーム34の一端部(図1の右側の端部)をそれぞれ車体に枢支させ、これら両アーム33,34の他端部どうしを連結するナックル35に前輪36または後輪37を回転自在に支持させ、前記ロアアーム33の途中と車体との間に油圧シリンダ2,4(油圧緩衝器)を介装している。また、この実施の形態による前輪用懸架装置31と後輪用懸架装置32は、車体の重量配分に適合するように各部材の寸法を設定している。油圧シリンダ2,4は、ピストン部9とピストンロッド14とからなるピストン100,200をシリンダ本体8に進退自在に嵌挿させ、ピストンロッド14の下端部を前記アーム33,34に接続するとともに、シリンダ本体8を車体に接続している。
【0016】
前輪用懸架装置31は、後輪用懸架装置32より小型の油圧シリンダ本体8を使用している。すなわち、前輪用油圧シリンダ2のピストン100の有効断面積a1と、後輪用油圧シリンダ4のピストン200の有効断面積a2とを互いに異なるように設定している。ここでいう有効断面積とは、油圧シリンダ2,4から流出または油圧シリンダ2,4に流入する作動油の量に影響を及ぼす部位の断面積のことである。油圧シリンダ2,4において、上部油室10内から調圧シリンダ16,18側に流出する作動油の量は、下部油室11内に進入するピストンロッド14の体積と等しく、上部油室10内に調圧シリンダ16,18側から流入する作動油の量は、下部油室11内から退出するピストンロッド14の体積と等しい。このため、この実施例による前記有効断面積a1,a2は、ピストンロッド14の断面積である。また、前輪用懸架装置31と後輪用懸架装置32は、車輪の変位量と油圧シリンダ2,4のピストンストロークとの割合も、互いに異なるように設定している。詳述すると、前輪用油圧シリンダ2のピストンストロークがS1だけ変位したときの前輪36の接地点での上下方向の変位量をλ1とし、後輪用油圧シリンダ4のピストンストロークがS2だけ変位したときの後輪37の接地点での上下方向の変位量をλ2とすると、前輪用懸架装置31のレバー比(S1/λ1)と後輪用懸架装置32のレバー比(S2/λ2)とが異なるように設定している。前記前輪用油圧シリンダ2が本発明に係る第1の油圧シリンダを構成し、前記後輪用油圧シリンダ4が本発明に係る第2の油圧シリンダを構成している。
【0017】
左側調圧装置6は、前輪用懸架装置31に接続する第1の調圧シリンダ16と、後輪用懸架装置32に接続する第2の調圧シリンダ18とを、有効断面積A1,A2が互いに異なるように形成している。第1の調圧シリンダ16内の油室15(第1の油室)の油圧をP1で示し、第2の調圧シリンダ18内の油室17(第2の油室)の油圧をP2で示し、高圧ガス室19内の圧力をP0で示す。前記第1の油室15と、第2の油室17とは、第1および第2の絞り38,39を介装した連通路40によって連通させている。第1の絞り38は、第1の油室15から第2の油室17へのみに作動油が流れるのを許容するとともに、作動油が通過するときに減衰力が発生する構造を採っている。第2の絞り39は、第2の油室17から第1の油室15へのみに作動油が流れるのを許容するとともに、作動油が通過するときに減衰力が発生する構造を採っている。これらの第1および第2の絞り38,39の減衰力特性も互いに異なるように設定している。フリーピストン20は、第1の調圧シリンダ16のピストン20aと、第2の調圧シリンダ18のピストン20bとを連結ロッド20cによって互いに接続している。これらのピストン20aとピストン20bが本発明に係る可動隔壁を構成している。
【0018】
懸架装置と油圧系の構成を前輪用と後輪用とで単に変えただけでは、前輪用懸架装置31の油圧シリンダ2と後輪用懸架装置32の油圧シリンダ4が同時に同量だけ収縮したときに各油圧シリンダ2,4から吐出される作動油の量Q1,Q2が一致することはない。このため、第1の調圧シリンダ16と第2の調圧シリンダ18との間を第1の絞り38または第2の絞り39を介して作動油が流通してしまう。このため、不必要に減衰力が発生する。
この不必要な減衰力は、懸架装置と油圧系を下記の(1)式の条件を満たすように構成することによって、発生するのを阻止できることを見出した。
(S1/λ1)×(a1/A1)≒(S2/λ2)×(a2/A2)…(1)
すなわち、前後の懸架装置のレバー比と、調圧シリンダ16,18の有効断面積に対するピストンロッド14,14の断面積の割合との積が前輪側と後輪側とで略等しくなるように懸架装置と油圧系を構成する。この構成を採ることにより、前輪用油圧シリンダ2および後輪用油圧シリンダ4のピストンロッド14の断面積a1,a2が互いに異なる場合や、両油圧シリンダ2,4のピストンストロークS1,S2と車輪の変位量λ1,λ2との比(S1/λ1,S2/λ2で表されるレバー比)が互いに異なる場合であっても、前輪36と後輪37の変位方向および変位量が略等しいときに第1および第2の絞り38,39に作動油が流れることがなく、このときに不必要な減衰力が発生するのを阻止することができる。
【0019】
また、前輪用油圧シリンダ2が圧縮されて後輪用油圧シリンダ4が伸張するとき(例えば急制動時)や、これとは逆に前輪用油圧シリンダ2が伸張して後輪用油圧シリンダ4が圧縮されるとき(例えば急加速時)には、第1または第2の絞り38,39に作動油が流れることによって減衰力が発生する。この減衰力は、急制動時と急加速時とで略等しくなければ、車体の揺動を適切に制御することはできない。これを実現するためには、車体がピッチングを起こして前輪36と後輪37が互いに逆方向に変位するときであって、前記両輪の変位速度の絶対値が同一であるとき(dλ1/dt=−dλ2/dtのとき)に下記の(2)式の条件を満たすように懸架装置と油圧系(第1、第2の絞り38,39を含む)を構成すればよいことが分かった。
【0020】
(S1/λ1)×(a1/A1)×ΔΦ≒−(S2/λ2)×(a2/A2)×ΔΦ′‥‥(2)
(2)式において、ΔΦは、第1の調圧シリンダ16から第2の調圧シリンダ18へ作動油が流れるときの両油室15,17の差圧(P1−P2)を示し、ΔΦ′は、第2の調圧シリンダ18から第1の調圧シリンダ16へ作動油が流れるときの両油室15,17の差圧(P1−P2)を示す。
前記(2)式は、急減速時に第1の絞り38で発生する減衰力と、急加速時に第2の絞り39で発生する減衰力とが等しくなる第1の条件と、急減速時に第2の絞り39で発生する減衰力と、急加速時に第1の絞り38で発生する減衰力とが等しくなる第2の条件とを求め、これら二つの条件が共に満たされるようにしたものである。ここで(2)式を導く手順について説明する。
式(2)を導き出すに当たっては、車輪の接地点における上下方向の変位が逆方向で、しかも、その速度の絶対値が同一である(dλ1/dt=−dλ2/dt)と仮定する。
【0021】
(a)急減速をしたりして前輪36が車体に対して上昇するとともに後輪37が車体に対して下降する場合、すなわちλ1/dt>0,λ2/dt<0の場合の第1の絞り38で発生する減衰力をF1とし、第2の絞り39で発生する減衰力をF2とすると、減衰力F1は下記の式▲1▼で表すことができ、減衰力F2は下記の式▲2▼で表すことができる。また、このときの調圧装置6での差圧は式▲3▼で表すことができ、調圧装置6のフリーピストン20に作用する油圧は式▲4▼で表すことができる。
F1(λ1/dt>0,λ2/dt<0)=a1×(P1−P0)×S1/λ1…▲1▼
F2(λ1/dt>0,λ2/dt<0)=a2×(P2−P0)×S2/λ2…▲2▼
P1−P2=ΔP…▲3▼
P1×A1+P2×A2=P0×(A1+A2)…▲4▼
上記▲1▼,▲2▼および▲4▼式より
F1(λ1/dt>0,λ2/dt<0)=
a1×ΔP×A2×(S1/λ1)/(A1+A2)…▲5▼
上記▲2▼,▲3▼および▲4▼式より
F2(λ1/dt>0,λ2/dt<0)=
−a2×ΔP×A1×(S2/λ2)/(A1+A2)…▲6▼
【0022】
(b)急加速をしたりして前輪36が車体に対して下降するとともに後輪37が車体に対して上昇する場合、すなわちλ1/dt<0,λ2/dt>0の場合の第1の絞り38で発生する減衰力をF1′とし、第2の絞り39で発生する減衰力をF2′とすると、減衰力F1′は下記の式▲1▼′で表すことができ、減衰力F2′は下記の式▲2▼′で表すことができる。また、このときの調圧装置6での差圧は式▲3▼′で表すことができ、調圧装置6のフリーピストン20に作用する油圧は式▲4▼′で表すことができる。
F1′(λ1/dt<0,λ2/dt>0)=a1×(P1′−P0)×S1/λ1…▲1▼′
F2′(λ1/dt<0,λ2/dt>0)=a2×(P2′−P0)×S2/λ2…▲2▼′
P1′−P2′=ΔP′…▲3▼′
P1′×A1+P2′×A2=P0×(A1+A2)…▲4▼′
上記▲1▼′,▲2▼′および▲4▼′式より
F1′(λ1/dt<0,λ2/dt>0)=
a1×ΔP′×A2×(S1/λ1)/(A1+A2)…▲5▼′
上記▲2▼′,▲3▼′および▲4▼′式より
F2′(λ1/dt<0,λ2/dt>0)=
−a2×ΔP′×A1×(S2/λ2)/(A1+A2)…▲6▼′
【0023】
急減速時に第1の絞り38で発生する減衰力F1と、急加速時に第2の絞り39で発生する減衰力F2′とが等しくなる前記第1の条件は、上記▲5▼式=▲6▼′式すなわち、
F1(λ1/dt>0,λ2/dt<0)=F2′(λ1/dt<0,λ2/dt>0)であるから、下記の式▲7▼で表すことができる。
(a1/A1)×(S1/λ1)×ΔP=−(a2/A2)×(S2/λ2)×ΔP′…▲7▼
【0024】
急減速時に第2の絞り39で発生する減衰力F2と、急加速時に第1の絞り38で発生する減衰力F1′とが等しくなる第2の条件は、上記▲6▼式=▲5▼′式すなわち、
F2(λ1/dt>0,λ2/dt<0)=F1′(λ1/dt<0,λ2/dt>0)であるから、下記式▲8▼で表すことができる。
(a1/A1)×(S1/λ1)×ΔP′=−(a2/A2)×(S2/λ2)×ΔP…▲8▼
式▲7▼と式▲8▼との相違点はΔPとΔP′であり、これらは第1の調圧シリンダ内の圧力P1と第2の調圧シリンダ内の圧力P2の差圧であるから、前記ΔPとΔP′またはΔP′とΔPを便宜上ΔΦとΔΦ′に置き換えることができる。これによって、前記(2)式を得ることができる。
【0025】
第1の絞り38と第2の絞り39の減衰力特性は、前輪用油圧シリンダ2に接続した油圧系を流れる作動油の流量と、後輪用油圧シリンダ4に接続した油圧系を流れる作動油の流量とに基づいて求める。すなわち、この実施の形態による車両用懸架装置1では下記の(3)式が成り立つことから、この式を用いて求める。
(dQ1/dt−dQ3/dt)/A1=(dQ2/dt+dQ3/dt)/A2…(3)
この式(3)を整理すると、下記の(4)式が得られる。
dQ3/dt=(A2×dQ1/dt−A1×dQ2/dt)/(A1+A2)…(4)
この式(4)で求めたdQ3/dtの値を図2のグラフに当てはめることによって、第1の絞り38と第2の絞り39の減衰力特性を決めることができる。
【0026】
図2は、横軸にdQ3/dtの値をとるとともに縦軸に油圧変化ΔPをとってあり、実験で求めた既存の3種類の絞りA〜Cの減衰力特性を実線、一点鎖線および二点鎖線で示している。この実施の形態では、前記式(4)から求めたQ3の値を図2に当てはめ、既存の3種類の絞りA〜Cから適する絞りを選択している。ここで、絞りを選択する手順について説明する。
式(4)の右辺のA1,A2は、調圧装置6を形成することによって決定され、dQ1/dt,dQ2/dtは、前輪用油圧シリンダ2および後輪用油圧シリンダ4の仕様と、前輪用懸架装置31および後輪用懸架装置32のレバー比とが決まることによって決定される。このため、式(4)からdQ3/dtの値を求めることができる。このdQ3/dtは、例えば一般的な自動車において通常走行を行う場合での値、すなわち常用域での値になるようにする。次に、このdQ3/dtの値に時間を指定することによってQ3を算出する。このQ3は、油圧シリンダ2,4の作動方向に対応させてそれぞれ求める。作動方向に対応するQ3の値を図2においてq3,q3′として示す。
【0027】
一方、図2のΔPは前記式(2)から求める。式(2)は、ΔΦとΔΦ′の比として表すことができる。すなわち、式(2)の左辺のS1/λ1,a1/A1と、右辺のS2/λ2,a2/A2は、前輪用油圧シリンダ2および後輪用油圧シリンダ4と、調圧装置6の仕様を決めるとともに、前輪用懸架装置31および後輪用懸架装置32のレバー比を決めることによって決定され、それぞれ計算によって求めることができるから、左辺の計算結果をK1とし、右辺の計算結果をK2とすると、(2)式は、K1×ΔΦ≒K2×ΔΦ′と変形することができる。ΔΦはΔPと置き換えることができ、ΔΦ′はΔP′と置き換えることができる。次に、図2において、常用域q3で例えば絞りAを使用すると仮定してΔPを求め、このΔPを前記変形(2)式に代入することによって、ΔP′を求める。このΔP′を図2に当てはめ、常用域q3が得られるような絞りを選択する。この実施の形態では、第1の絞り38として絞りAが選択され、第2の絞り39として絞りBが選択される。
【0028】
したがって、この実施の形態による車両用懸架装置1は、(S1/λ1)×(a1/A1)≒(S2/λ2)×(a2/A2)となるように、前輪用および後輪用の懸架装置31,32と油圧系を構成しているから、前輪用油圧シリンダ32および後輪用油圧シリンダ4のピストンロッド14の断面積a1,a2が互いに異なる場合や、前輪用懸架装置31と後輪用懸架装置32のレバー比が互いに異なる場合であっても、前輪36と後輪37の変位方向および変位量が略等しいときに第1および第2の絞り38,39に作動油が流れることがないようにすることができる。この結果、車体の挙動に対応させて減衰力を相対的に低減させたり相対的に増大させる機能を維持しながら、前輪用懸架装置31と後輪用懸架装置32を重量配分に適合するようにそれぞれ構成することができる。
【0029】
また、前輪36と後輪37が車体に対して逆方向に変位するときであって、変位速度の絶対値が同一であるときに、(S1/λ1)×(a1/A1)×ΔΦ≒−(S2/λ2)×(a2/A2)×ΔΦ′となるように、前輪用および後輪用の懸架装置31,32と油圧系を構成しているから、両油圧シリンダ2,4のピストンロッド14の断面積a1,a2が互いに異なる場合や、前輪用懸架装置31と後輪用懸架装置32のレバー比が互いに異なる場合や、第1および第2の調圧シリンダ16,18の有効断面積A1,A2が互いに異なる場合のうち少なくとも何れか一つの場合であったとしても、絞りの減衰特性が作動油の流れる方向によって変化するのを阻止することができる。
【0030】
(第2の実施の形態)
絞りで発生する減衰力は車体の慣性質量に比例するように増減しなければ、制振効果が低くなってしまう。このため、懸架装置は、前輪36の静的接地荷重と後輪37の静的接地荷重を加味して構成しなければならない。車輪の静的接地荷重を加味した懸架装置を構成する例を以下に説明する。下記においては、前輪36の静的接地荷重をW1で示し、後輪37の静的接地荷重をW2で示す。なお、この実施の形態による懸架装置の具体的な構造は、第1の実施の形態を採る場合と同一であるので、以下においては、前記図1および図2を用いて説明する。
【0031】
第1の絞り38と第2の絞り39で発生する減衰力は、急制動時と急加速時とで作用すべき単位慣性質量当たりに略等しくなければ、車体の揺動を適切に制御することはできない。これを実現するためには、車体がピッチングを起こして前輪36と後輪37が互いに逆方向に変位するときであって、前記両輪の変位速度の絶対値が同一であるとき(dλ1/dt=−dλ2/dtのとき)に下記の(2)′式の条件を満たすように懸架装置と油圧系(第1、第2の絞り38,39を含む)を構成すればよい。
【0032】
(S1/λ1)×(a1/A1)×ΔΦ/W1≒−(S2/λ2)×(a2/A2)×ΔΦ′/W2‥‥(2)′
(2)′式において、ΔΦは、第1の調圧シリンダ16から第2の調圧シリンダ18へ作動油が流れるときの両油室15,17の差圧(P1−P2)を示し、ΔΦ′は、第2の調圧シリンダ18から第1の調圧シリンダ16へ作動油が流れるときの両油室15,17の差圧(P1−P2)を示す。
前記(2)′式は、急減速時に第1の絞り38で発生する減衰力と、急加速時に第2の絞り39で発生する減衰力とが等しくなる第1の条件と、急減速時に第2の絞り39で発生する減衰力と、急加速時に第1の絞り38で発生する減衰力とが等しくなる第2の条件とを求め、これら二つの条件が共に満たされるようにしたものである。ここで(2)′式を導く手順について説明する。
式(2)′を導き出すに当たっては、車輪の接地点における上下方向の変位が逆方向で、しかも、その速度の絶対値が同一である(dλ1/dt=−dλ2/dt)と仮定する。
【0033】
(a)急減速をしたりして前輪36が車体に対して上昇するとともに後輪37が車体に対して下降する場合、すなわちλ1/dt>0,λ2/dt<0の場合の第1の絞り38で発生する減衰力をF1とし、第2の絞り39で発生する減衰力をF2とすると、減衰力F1は下記の式▲1▼で表すことができ、減衰力F2は下記の式▲2▼で表すことができる。また、このときの調圧装置6での差圧は式▲3▼で表すことができ、調圧装置6のフリーピストン20に作用する油圧は式▲4▼で表すことができる。
F1(λ1/dt>0,λ2/dt<0)=a1×(P1−P0)×S1/λ1…▲1▼
F2(λ1/dt>0,λ2/dt<0)=a2×(P2−P0)×S2/λ2…▲2▼
P1−P2=ΔP…▲3▼
P1×A1+P2×A2=P0×(A1+A2)…▲4▼
上記▲1▼,▲2▼および▲4▼式より
F1(λ1/dt>0,λ2/dt<0)=
a1×ΔP×A2×(S1/λ1)/(A1+A2)…▲5▼
上記▲2▼,▲3▼および▲4▼式より
F2(λ1/dt>0,λ2/dt<0)=
−a2×ΔP×A1×(S2/λ2)/(A1+A2)…▲6▼
【0034】
(b)急加速をしたりして前輪36が車体に対して下降するとともに後輪37が車体に対して上昇する場合、すなわちλ1/dt<0,λ2/dt>0の場合の第1の絞り38で発生する減衰力をF1′とし、第2の絞り39で発生する減衰力をF2′とすると、減衰力F1′は下記の式▲1▼′で表すことができ、減衰力F2′は下記の式▲2▼′で表すことができる。また、このときの調圧装置6での差圧は式▲3▼′で表すことができ、調圧装置6のフリーピストン20に作用する油圧は式▲4▼′で表すことができる。
F1′(λ1/dt<0,λ2/dt>0)=a1×(P1′−P0)×S1/λ1…▲1▼′
F2′(λ1/dt<0,λ2/dt>0)=a2×(P2′−P0)×S2/λ2…▲2▼′
P1′−P2′=ΔP′…▲3▼′
P1′×A1+P2′×A2=P0×(A1+A2)…▲4▼′
上記▲1▼′,▲2▼′および▲4▼′式より
F1′(λ1/dt<0,λ2/dt>0)=
a1×ΔP′×A2×(S1/λ1)/(A1+A2)…▲5▼′
上記▲2▼′,▲3▼′および▲4▼′式より
F2′(λ1/dt<0,λ2/dt>0)=
−a2×ΔP′×A1×(S2/λ2)/(A1+A2)…▲6▼′
【0035】
各懸架装置の緩衝器での単位慣性質量は、前記静的接地荷重W1またはW2にある定数αを乗じた値になる。この定数αは、全ての緩衝器で等しくなるから、以下においては便宜上無視して考える。このため、ここでは、急減速時に第1の絞り38で発生する単位慣性質量当たりの減衰力をF1/W1とし、急加速時に第2の絞り39で発生する単位慣性質量当たりの減衰力をF2′/W2とする。前記第1の条件(急減速時に第1の絞り38で発生する単位慣性質量当たりの減衰力F1/W1と、急加速時に第2の絞り39で発生する単位慣性質量当たりの減衰力F2′/W2とが等しくなる条件)は、上記▲5▼式=▲6▼′式という関係に基づいて求めることができる。すなわち、
F1/W1(λ1/dt>0,λ2/dt<0)=F2′/W2(λ1/dt<0,λ2/dt>0)であるから、下記の式▲7▼で表すことができる。
(a1/A1)×(S1/λ1)×ΔP/W1=−(a2/A2)×(S2/λ2)×ΔP′/W2…▲7▼
【0036】
急減速時に第2の絞り39で発生する単位慣性質量当たりの減衰力F2/W2と、急加速時に第1の絞り38で発生する単位慣性質量当たりの減衰力F1′/W1とが等しくなる第2の条件は、上記▲6▼式=▲5▼′式という関係に基づいて求めることができる。すなわち、
F2/W1(λ1/dt>0,λ2/dt<0)=F1′/W1(λ1/dt<0,λ2/dt>0)であるから、下記式▲8▼で表すことができる。
(a1/A1)×(S1/λ1)×ΔP′/W1=−(a2/A2)×(S2/λ2)×ΔP/W2…▲8▼
式▲7▼と式▲8▼との相違点はΔPとΔP′であり、これらは第1の調圧シリンダ内の圧力P1と第2の調圧シリンダ内の圧力P2の差圧であるから、前記ΔPとΔP′またはΔP′とΔPを便宜上ΔΦとΔΦ′に置き換えることができる。これによって、前記(2)′式を得ることができる。
第1の絞り38と第2の絞り39の減衰力特性は、第1の実施の形態を採るときと同一の手法によって求める。このため、ここにおいて両絞り38,39の減衰力特性を求める手順の説明は省略する。
【0037】
この実施の形態においては、前輪36と後輪37が車体に対して逆方向に変位するときであって、変位速度の絶対値が同一であるときに、(S1/λ1)×(a1/A1)×ΔΦ/W1≒−(S2/λ2)×(a2/A2)×ΔΦ′/W2となるように、前輪用および後輪用の懸架装置31,32と油圧系を構成しているから、両油圧シリンダ2,4のピストンロッド14の断面積a1,a2が互いに異なる場合や、前輪36と後輪37の静的接地荷重W1,W2が異なる場合や、前輪用懸架装置31と後輪用懸架装置32のレバー比が互いに異なる場合や、第1および第2の調圧シリンダ16,18の有効断面積A1,A2が互いに異なる場合のうち少なくとも何れか一つの場合であったとしても、絞りの減衰特性が作動油の流れる方向によって変化するのを阻止することができる。
【0038】
(第3の実施の形態)
調圧装置は図3または図4に示すように構成することができる。
図3および図4は調圧装置の他の例を示す構成図で、これらの図において、前記図1および図5によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明は省略する。
図3に示す調圧装置6は、第1の調圧シリンダ16と第2の調圧シリンダ18を同一軸線上に位置するように設けている。フリーピストン20のピストン20aとピストン20bも同一軸線上に位置するように設け、連結ロッド20cによって互いに接続している。第1の調圧シリンダ16のピストン20aに第1および第2の絞り38,39を設けている。図4に示す調圧装置6は、第2の調圧シリンダ18のピストン20aの内部に第1の調圧シリンダ16を形成し、第1の調圧シリンダ16の壁を形成する部分に第1および第2の絞り38,39を設けている。
【0039】
調圧装置6を図3および図4に示すように構成しても第1または第2の実施の形態を採るときと同等の効果を奏する。
上述した第1ないし第3の実施の形態のうち何れか一つの形態を採る場合には、前輪用油圧シリンダ2と後輪油圧シリンダ4を油圧式緩衝器とは別体に形成し、これらのシリンダを油圧式緩衝器に連動するように連結してもよい。また、前輪用油圧シリンダ2と後輪用油圧シリンダ4は、ピストン部9の絞り13を不要とすることができる。すなわち、シリンダ本体8内に油室を一つだけ形成し、この油室を調圧装置6に接続する。この構成を採る場合のピストンの有効断面積a1,a2は、ピストン部9の断面積になる。
【0040】
さらに、調圧装置6は、第1、第2の調圧シリンダ16,18の高圧ガス室19に作動油を充填し、この高圧ガス室19を別のシリンダの油室に接続する構造を採ってもよい。前記別のシリンダは、シリンダ内がフリーピストンによって油室と高圧ガス室とに画成される構造を採り、この油室を、作動油で満たされた調圧装置6の高圧ガス室19に連通させる。
【0041】
さらにまた、前輪用油圧シリンダ2のピストンロッド14の断面積a1と、後輪用油圧シリンダ4のピストンロッド14の断面積a2が略等しい場合には、下記の(5)式が成立するように懸架装置のレバー比や調圧シリンダ6の有効断面積A1,A2を決定することによって、上述した実施の形態を採る場合と同等の効果が得られる。
(S1/λ1)/A1≒(S2/λ2)/A2…(5)
これと同様に、前輪用懸架装置31のレバー比(S1/λ1)と後輪用懸架装置32のレバー比(S2/λ2)が略等しい場合には、下記の(6)式が成立するようにピストンロッド14の断面積a1,a2および調圧シリンダ6の有効断面積A1,A2を決定することによって、上述した実施の形態を採る場合と同等の効果が得られる。
a1/A1≒a2/A2…(6)
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、第1の油圧シリンダおよび第1の調圧シリンダを含む一方の車輪懸架装置と、第2の油圧シリンダおよび第2の調圧シリンダを含む他方の車輪懸架装置とを構成が異なるように形成しながら、二つの車輪の変位方向、変位量が略等しいときに絞りに作動油が流れることがないようにすることができるから、懸架装置の設計の自由度を向上させることができる。この結果、本発明を前輪用懸架装置と後輪用懸架装置とに適用することによって、車体の挙動に対応させて減衰力を相対的に低減させたり相対的に増大させる機能を維持しながら、前輪用懸架装置と後輪用懸架装置を例えば重量配分に適合するようにそれぞれ構成することができる。
【0043】
請求項2記載の発明によれば、第1の油圧シリンダおよび第1の調圧シリンダを含む一方の車輪懸架装置と、第2の油圧シリンダおよび第2の調圧シリンダを含む他方の車輪懸架装置とを構成が異なるように形成しながら、絞りの減衰特性が作動油の流れる方向によって変化するのを阻止することができる。この結果、この発明を前輪用懸架装置と後輪用懸架装置とに適用することによって、車体の挙動に対応させて減衰力を相対的に低減させたり相対的に増大させる機能を維持しながら、前輪用懸架装置と後輪用懸架装置を例えば重量配分に対応させてそれぞれ構成できることに加え、第1、第2の絞りの設計上の自由度を向上させることができる。
【0044】
請求項3記載の発明によれば、第1および第2の油圧シリンダのピストンロッドの断面積a1,a2が互いに異なる場合や、第1、第2の油圧シリンダ側の車輪の静的接地荷重W1,W2が互いに異なる場合や、S1/λ1,S2/λ2で表されるレバー比が互いに異なる場合や、第1および第2の調圧シリンダの有効断面積A1,A2が互いに異なる場合のうち少なくとも何れか一つの場合であったとしても、第1、第2の絞りの減衰特性が作動油の流れる方向によって変化するのを阻止することができる。この結果、この発明を前輪用懸架装置と後輪用懸架装置とに適用することによって、車体の挙動に対応させて減衰力を相対的に低減させたり相対的に増大させる機能を維持しながら、前輪用懸架装置と後輪用懸架装置を例えば重量配分に対応させてそれぞれ構成できることに加え、第1、第2の絞りの設計上の自由度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る車両用懸架装置の構成を示す断面図である。
【図2】 絞りを設定するために使用するグラフである。
【図3】 調圧装置の他の例を示す構成図である。
【図4】 調圧装置の他の例を示す構成図である。
【図5】 従来の車両用懸架装置の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1…車両用懸架装置、2…前輪用油圧シリンダ、4…後輪用油圧シリンダ、6…調圧装置、14…ピストンロッド、16…第1の調圧シリンダ、18…第2の調圧シリンダ、19…高圧ガス室、20…フリーピストン、38…第1の絞り、39…第2の絞り。
Claims (3)
- シリンダ内にピストンが進退自在に嵌挿され、かつ車輪側と車体側のうち一方にシリンダを連結し他方にピストンを連結して対をなすように車体に設けた第1の油圧シリンダおよび第2の油圧シリンダと、前記第1の油圧シリンダに第1の油圧経路を介して連通させた第1の油室と該油室の容積を変更可能な可動隔壁とを有する第1の調圧シリンダと、前記第2の油圧シリンダに第2の油圧経路を介して連通させた第2の油室と該油室の容積を変更可能な可動隔壁とを有する第2の調圧シリンダとを備え、これら両調圧シリンダの前記可動隔壁どうしを互いに連結して前記両油室の容積変化が一致するように連動する構造とし、前記第1の油圧シリンダの油圧系と第2の油圧シリンダの油圧系とを絞りを介して連通させた車両用懸架装置において、
第1、第2の油圧シリンダのピストンストロークをS1,S2とし、
第1、第2の油圧シリンダのピストンの有効断面積をa1,a2とし、
第1、第2の油圧シリンダのピストンストロークがS1,S2だけ変位したときのそれぞれの車輪の接地点での上下方向の変位量をλ1,λ2とし、
第1、第2の調圧シリンダの有効断面積をA1,A2とし、
さらに、a1≠a2またはS1/λ1≠S2/λ2の少なくとも何れかを具備するようにa1,a2,S1,S2,λ1,λ2の各値を設定したときに、
(S1/λ1)×(a1/A1)≒(S2/λ2)×(a2/A2)となるように、懸架装置と、第1、第2の油圧シリンダと、第1、第2の調圧シリンダとを形成したことを特徴とする車両用懸架装置。 - シリンダ内にピストンが進退自在に嵌挿され、かつ車輪側と車体側のうち一方にシリンダを連結し他方にピストンを連結して対をなすように車体に設けた第1の油圧シリンダおよび第2の油圧シリンダと、前記第1の油圧シリンダに第1の油圧経路を介して連通させた第1の油室と該油室の容積を変更可能な可動隔壁とを有する第1の調圧シリンダと、前記第2の油圧シリンダに第2の油圧経路を介して連通させた第2の油室と該油室の容積を変更可能な可動隔壁とを有する第2の調圧シリンダとを備え、これら両調圧シリンダの前記可動隔壁どうしを互いに連結して前記両油室の容積変化が一致するように連動する構造とし、前記第1の油圧シリンダの油圧系と第2の油圧シリンダの油圧系とを絞りを介して連通させた車両用懸架装置において、
前記絞りを、第1の油圧シリンダの油圧系から第2の油圧シリンダの油圧系に作動油が流れるときに減衰力を発生させる第1の絞りと、第2の油圧シリンダの油圧系から第1の油圧シリンダの油圧系に作動油が流れるときに減衰力を発生させる第2の絞りとから構成し、
第1、第2の油圧シリンダのピストンストロークをS1,S2とし、
第1、第2の油圧シリンダのピストンの有効断面積をa1,a2とし、
第1、第2の油圧シリンダのピストンストロークがS1,S2だけ変位したときのそれぞれの車輪の接地点での上下方向の変位量をλ1,λ2とし、
第1、第2の調圧シリンダの有効断面積をA1,A2とし、
第1、第2の調圧シリンダの油室の圧力をP1,P2とし、
第1の油室から第2の油室へ作動油が流れるときの両油室の差圧をΔΦとし、
第2の油室から第1の油室へ作動油が流れるときの両油室の差圧をΔΦ′とし、
さらに、a1とa2、S1/λ1とS2/λ2または第1の油圧シリンダの油圧系から第2の油圧シリンダの油圧系へ前記第1の絞りを通って作動油が流れるときの減衰力特性と、第2の油圧シリンダの油圧系から第1の油圧シリンダの油圧系へ前記第2の絞りを通って作動油が流れるときの減衰力特性のそれぞれ対となる値どうしのうち、少なくとも何れか一つの対となる値どうしを互いに異なる値に設定し、対をなす車輪が互いに逆方向に変位するときであって、変位速度の絶対値が同一であるときに、
(S1/λ1)×(a1/A1)×ΔΦ≒−(S2/λ2)×(a2/A2)×ΔΦ′となるように、懸架装置と、第1、第2の油圧シリンダと、第1、第2の調圧シリンダと、第1の絞りおよび第2の絞りとを形成したことを特徴とする車両用懸架装置。 - シリンダ内にピストンが進退自在に嵌挿され、かつ車輪側と車体側のうち一方にシリンダを連結し他方にピストンを連結して対をなすように車体に設けた第1の油圧シリンダおよび第2の油圧シリンダと、前記第1の油圧シリンダに第1の油圧経路を介して連通させた第1の油室と該油室の容積を変更可能な可動隔壁とを有する第1の調圧シリンダと、前記第2の油圧シリンダに第2の油圧経路を介して連通させた第2の油室と該油室の容積を変更可能な可動隔壁とを有する第2の調圧シリンダとを備え、これら両調圧シリンダの前記可動隔壁どうしを互いに連結して前記両油室の容積変化が一致するように連動する構造とし、前記第1の油圧シリンダの油圧系と第2の油圧シリンダの油圧系とを絞りを介して連通させた車両用懸架装置において、
前記絞りを、第1の油圧シリンダの油圧系から第2の油圧シリンダの油圧系に作動油が流れるときに減衰力を発生させる第1の絞りと、第2の油圧シリンダの油圧系から第1の油圧シリンダの油圧系に作動油が流れるときに減衰力を発生させる第2の絞りとから構成し、
第1、第2の油圧シリンダのピストンストロークをS1,S2とし、
第1、第2の油圧シリンダのピストンの有効断面積をa1,a2とし、
第1、第2の油圧シリンダのピストンストロークがS1,S2だけ変位したときのそれぞれの車輪の接地点での上下方向の変位量をλ1,λ2とし、
第1、第2の油圧シリンダ側の車輪の静的接地荷重をW1,W2とし、
第1、第2の調圧シリンダの有効断面積をA1,A2とし、
第1、第2の調圧シリンダの油室の圧力をP1,P2とし、
第1の油室から第2の油室へ作動油が流れるときの両油室の差圧をΔΦとし、
第2の油室から第1の油室へ作動油が流れるときの両油室の差圧をΔΦ′とし、
さらに、a1とa2、W1とW2、S1/λ1とS2/λ2または第1の油圧シリンダの油圧系から第2の油圧シリンダの油圧系へ前記第1の絞りを通って作動油が流れるときの減衰力特性と、第2の油圧シリンダの油圧系から第1の油圧シリンダの油圧系へ前記第2の絞りを通って作動油が流れるときの減衰力特性のそれぞれ対となる値どうしのうち、少なくとも何れか一つの対となる値どうしを互いに異なる値に設定し、対をなす車輪が互いに逆方向に変位するときであって、変位速度の絶対値が同一であるときに、
(S1/λ1)×(a1/A1)×ΔΦ/W1≒−(S2/λ2)×(a2/A2)×ΔΦ′/W2となるように、懸架装置と、第1、第2の油圧シリンダと、第1、第2の調圧シリンダと、第1の絞りおよび第2の絞りとを形成したことを特徴とする車両用懸架装置。
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