JPH10187896A

JPH10187896A - Ｉｃカード用コネクタ

Info

Publication number: JPH10187896A
Application number: JP8355398A
Authority: JP
Inventors: Shogo Uehara; 省吾上原; Junichi Kobayashi; 淳一小林
Original assignee: SMK Corp
Current assignee: SMK Corp
Priority date: 1996-12-24
Filing date: 1996-12-24
Publication date: 1998-07-21

Abstract

(57)【要約】【課題】部品点数を増加させず、簡単な構成でＩＣカ
ード（１０）の誤挿入を防止できるＩＣカード用コネク
タを提供する。【解決手段】自由端側をアクチュエータ片（２１）と
ストッパー片（２２）の二股としたストッパープレート
（２０）を絶縁ケース（２）に支持し、それぞれの傾斜
部（２１ａ）と先端部（２２ａ）をカード挿入経路
（８）内に並ぶように突出させる。ストッパー片（２
２）の先端部（２２ａ）の突出位置と対応する部位が切
り欠かれたＩＣカード（１０）を挿入すると、傾斜部
（２１ａ）が先に当接し、ストッパープレート（２０）
全体がカード挿入経路（８）から退避する方向に回動す
る。従って、先端部（２２ａ）も、カード挿入経路
（８）から退避し、ＩＣカード（１０）を挿入できる。
先端部（２２ａ）の突出位置と対応する部位が切り欠か
れていないＩＣカード（１０）は、先端部（２２ａ）に
当接して挿入できないので、誤挿入を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、メモリー
を内蔵するＩＣカードが挿入され、メモリーに対して所
定のデータを書き込み、若しくは読み出す為にＩＣカー
ドと電気接続するＩＣカード用コネクタに関し、更に詳
しくは、ＩＣカードの切り欠き部位によってＩＣカード
の挿入姿勢若しくはＩＣカードの種類を判別するＩＣカ
ード用コネクタに関する。

【０００２】

【従来の技術】ＩＣカードと電気接続する従来のＩＣカ
ード用コネクタとして、図１４に示すように、絶縁ケー
ス１０１の両側部１０１ａを起立させて断面コの字状と
し、コの字状の内部をＩＣカード１１０が挿入されるカ
ード挿入経路１０２としたＩＣカード用コネクタ１００
が知られている。この絶縁ケース１０１には、カード挿
入経路１０２に接触部が露出するように、多数の導電性
コンタクト１０３が互いに平行に等ピッチで取り付けら
れている。また、カード挿入経路１０２上方の開口面
は、両側部１０１ａ、１０１ａ間に架設された金属カバ
ー１０４によって覆われている。

【０００３】図１５のように、ＩＣカード１１０がカー
ド挿入経路１０２内に挿入されると、金属カバー１０４
と導電性コンタクト１０３との間で挟持され、ＩＣカー
ド１１０の多数の電極部１１１が、対応する導電性コン
タクト１０３とそれぞれ電気接続する。

【０００４】絶縁ケース１０１の一方の側部１０１ａに
は、帯状金属板からなるストッパー片１１２を収容する
凹溝１１３が形成され、ストッパー片１１２は、その基
端がの凹溝１１３内にある枢支ピン１１４回りで折り返
され、基端を中心に絶縁ケース１０１に回転自在に支持
されている。ストッパー片１１２に外力が作用しない状
態でストッパー片１１２は、図１６に示すように、スト
ッパー片１１２と凹溝１１３の内面との間に配設された
捻りバネ１１５によって、図中時計回りに付勢され、そ
の先端部がカード挿入経路１０２に突出するようになっ
ている。

【０００５】このようにストッパー片１１２を取り付け
ることによって、ストッパー片１１２の先端部の突出位
置と対応する部位がテーパー１１０ｂによって切り欠か
れたＩＣカード１１０が挿入されたときにのみ、ＩＣカ
ード１１０を挿入経路１０２内に挿入可能とし、上記電
極部１１１と導電性コンタクト１０３との電気接続を可
能としている。

【０００６】すなわち、図１６（ａ）及び（ｂ）に示す
ように、ストッパー片１１２の取り付け側にテーパー１
１０ｂが形成されたＩＣカード１１０を挿入経路１０２
内に挿入すると、ストッパー片１１２の先端部にテーパ
ー１１０ｂが当接し、ストッパー片１１２を凹溝１１３
内に退避させることによって、ＩＣカード１１０が同図
（ｂ）に示す位置まで挿入可能となる。

【０００７】一方、対応部位にテーパーが形成されてい
ないＩＣカード１２０を挿入しようとすると、同図
（ｃ）に示すように、その前端がストッパー片１１２の
先端部に当接し、当接位置で挿入が規制される。

【０００８】従って、電極部１１１が導電性コンタクト
１０３側の面となる姿勢で挿入されたＩＣカード１１０
のみを挿入可能とし、表裏逆の姿勢のＩＣカード１１０
や、対応部位にテーパーが形成されていない他の種類の
ＩＣカード１２０の誤挿入を防止できる。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】

【００１０】しかしながら、上記従来のＩＣカード用コ
ネクタ１００は、誤挿入防止のために、捻りバネ１１
５、ストッパー片１１２等の別部品を用いる必要があ
り、構造が複雑なものであった。

【００１１】また、これらの部品を収容する凹溝１１３
を絶縁ケース１０１に形成するため、絶縁ケースの横幅
が大きくなり、プリント配線基板上に実装する際には、
実装面積が拡大し、高密度実装の障害となっていた。

【００１２】更に、ストッパー片１１２の取付位置が絶
縁ケース１０１の両側部１０１ａのいずれかに限られる
ので、ＩＣカード１１０のテーパー１１０ｂの位置も、
その前端のいずれか一方側の位置に限られる。すなわ
ち、中央に切り欠きを設けて判別することができないの
で、多数の種類のＩＣカードから１種類のＩＣカードの
みを挿入可能とすることができなかった。

【００１３】更に、ＩＣカードの切り欠きもテーパー形
状に限られ、ＩＣカードの設計に制約があった。

【００１４】本発明は、上述の問題を解決するためにな
されたものであり、部品点数を増加させず、簡単な構成
でＩＣカードの誤挿入を防止できるＩＣカード用コネク
タを提供することを目的とする。

【００１５】また、コネクタ全体が大型化することな
く、ＩＣカードの誤挿入を防止できるＩＣカード用コネ
クタを提供することを目的とする。

【００１６】更に、多種類のＩＣカードの中から１種類
のＩＣカードのみと電気接続ができるＩＣカード用コネ
クタを提供することを目的とする。

【００１７】

【課題を解決するための手段】請求項１のＩＣカード用
コネクタは、カード挿入経路が形成された絶縁ケース
と、絶縁ケースに固定され、カード挿入経路内に臨む入
出力部を備え、カード挿入経路に挿入されたＩＣカード
に入出力接続部が接触してＩＣカードと接続するＩＣカ
ード用コネクタであって、自由端側を二股に形成したス
トッパープレートを、絶縁ケースに直接若しくは間接的
に片持ち支持し、二股の一方のアクチュエータ片に、Ｉ
Ｃカードの挿入方向に沿ってカード挿入経路の内方に傾
斜する傾斜部を形成し、傾斜部をカード挿入経路内に突
出させるとともに、二股の他方のストッパー片の先端部
を、カード挿入経路内で傾斜部と並ぶ位置に突出させ、
ストッパー片の先端部の突出位置と対応する部位が切り
欠かれたＩＣカードをカード挿入経路内に挿入したとき
に、ＩＣカードが先に傾斜部に当接して、ストッパー片
とアクチュエータ片をカード挿入経路から退避させるこ
とを特徴とする。

【００１８】ストッパー片の先端部の突出位置と対応す
る部位が切り欠かれたＩＣカードを挿入経路内に挿入す
ると、ＩＣカードがアクチュエータ片の傾斜部に先に当
接し、アクチュエータ片をカード挿入経路から退避させ
る。このとき、ストッパー片の先端部は、対応部位が切
り欠かれているので、ＩＣカードと当接しない。アクチ
ュエータ片がカード挿入経路から退避すると、片持ち支
持されたストッパープレート全体がカード挿入経路から
退避する方向に回動し、ストッパー片の先端部もカード
挿入経路から退避する。従って、ＩＣカードを、ストッ
パー片と干渉せずに所定の接続位置まで挿入させ、入出
力接続部と接続させることができる。

【００１９】一方、表裏逆の挿入姿勢のＩＣカード若し
くは異なる種類のＩＣカードで、ストッパー片の先端部
の突出位置と対応する部位が切り欠かれていないＩＣカ
ードを挿入経路内に挿入すると、ＩＣカードがアクチュ
エータ片の傾斜部に当接するときに、挿入経路内で並ぶ
位置に突出するストッパー片の先端部とも当接する。従
って、これらのＩＣカードは、ストッパー片の先端部に
よって挿入が規制され、入出力接続部との誤接続を防止
できる。

【００２０】請求項２のＩＣカード用コネクタは、断面
コの字状とすることによってカード挿入経路が形成され
た絶縁ケースと、断面コの字状の開口面を覆うように絶
縁ケースに取り付けられた金属カバーを備え、ストッパ
ープレートを金属カバーから一体に切り起こして形成
し、アクチュエータ片とストッパー片をカード挿入経路
内に突出させたことを特徴とする。

【００２１】請求項２のＩＣカード用コネクタは、断面
コの字状の絶縁ケースの開口面を金属カバーで覆うの
で、絶縁ケースをスライド金型などを用いずに簡単に金
型成形できる。また、金属カバーを用いるので、コネク
タ全体の薄型化を図りながら、所定の強度を保つことが
できる。ストッパープレートは、この金属カバーから一
体にきり起こされて形成されるので、ストッパープレー
トを別部品として用意する必要がなく、更に、金属カバ
ーの肉厚部内に形成できるので、コネクタ全体が大型化
しない。

【００２２】請求項３のＩＣカード用コネクタは、スト
ッパー片の先端部のカード挿入経路内への突出位置が、
ＩＣカードの前端の一方側でテーパーが形成された部位
と対応する位置であることを特徴とする。

【００２３】請求項３のＩＣカード用コネクタは、従来
のＩＣカード用コネクタへの誤挿入防止のために、前端
の一方側にテーパーが切り欠かれたＩＣカードを、同様
に誤挿入を防止しながら、カード挿入経路内へ挿入して
入出力接続部へ接続することができる。

【００２４】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。本発明の実施の
形態に係るＩＣカード用コネクタは、いわゆるデジタル
カメラのプリント配線基板に実装されるスマートメディ
アコネクタ（ＳｍａｒｔＭｅｄｉａＣｏｎｎｅｃｔｏ
ｒ）であって、このコネクタと接続するＩＣカードは、
デジタルカメラで撮影した画像データを記憶するソリッ
ドステートフロッピーディスクカード（Ｓｏｌｉｄｓｔ
ａｔｅＦｌｏｐｐｙｄｉｓｋＣａｒｄ以下、ＳＳ
ＦＤＣという）である。

【００２５】図１乃至図３は、本発明の第１の実施の形
態に係るＩＣカード用コネクタ１を示し、ＩＣカード用
コネクタ１は、合成樹脂製の絶縁ケース２と、鋼で形成
された金属カバー３と、金属カバー３から切り起こされ
たストッパープレート２０と、ＩＣカード用コネクタ１
の入出力接続部となる複数の導電性コンタクト５を備え
ている。

【００２６】絶縁ケース２は、図４に示すように、金型
成形することによって、全体が略扁平な板状に形成さ
れ、本体６と本体６両側で上方に起立した側部７、７
で、縦断面は、断面コの字状となっている。断面コの字
状とすることによって、その内側をカード挿入経路８と
するものである。

【００２７】同図（ｂ）のＩＣカード挿入側からみた正
面側には、ＩＣカード１０をカード挿入経路８へ案内す
るガイド枠部９が本体６及び側部７、７と一体に形成さ
れている。

【００２８】１１、１１・・は、コンタクト取り付け溝
で、絶縁ケース２の背面（図４（ａ）において上方の
面）から正面側に向かって、本体６上に互いに等ピッチ
で凹設されている。コンタクト取り付け溝１１、１１・
・の長さは、１本毎に交互に異なり、これによって、長
さが異なりＩＣカード１０の電極部１２との接触位置が
異なる２種類のコンタクト５を配置するようにしている
（図１０（ａ）参照）。

【００２９】コンタクト５は、りん青銅板を細長帯状に
打ち抜いた後、折曲成形したもので、図３に示すよう
に、コンタクト取り付け溝１１に圧入されることによっ
て、絶縁ケース３に取り付けられると、自由端側の接触
部５ａが本体６上でカード挿入経路８内に臨み、その他
端のコンタクト脚部５ｂが絶縁ケース２の背面から導出
される。コンタクト脚部５ｂは、ＩＣカード用コネクタ
１をプリント配線基板１３上の図示しないランドパター
ンに半田接続され、プリント配線基板１３の対応するパ
ターンに電気接続される。

【００３０】断面コの字状としたカード挿入経路８の開
口面は、絶縁ケース２の上面を覆う金属カバー３によっ
て施蓋される。金属カバー３は、その両側の側片３ａが
絶縁ケース２の側部７、７に沿って下方に折り曲げら
れ、側部７、７に突設された係合突起１４、１４に、係
合孔１５、１５が係合することによって、絶縁ケース２
に固定される（図３参照）。絶縁ケース２の上面を金属
カバー３で覆うことによって、断面コの字の形状でカー
ド挿入経路８を形成することができ、スライド金型を用
いることなく、絶縁ケース２の成形が容易になる。更
に、カード挿入経路８の上方を絶縁ケース２で覆う場合
に比べて、ＩＣカード用コネクタ１全体を薄型化するこ
とができ、薄型化しても外力に対して所定の強度を保つ
ことができる。

【００３１】また、両側片３ａ、３ａの一部は、切り起
こされた後、水平に折り曲げられた脚部３ｂ、３ｂとな
っていて、脚部３ｂ、３ｂをプリント配線基板１３の図
示しないアースパターンに半田接続している。金属カバ
ー３とプリント配線基板１３のパターンとを半田接続す
ることによって、ＩＣカード用コネクタ１は、より強固
にプリント配線基板１３上に固定され、ＩＣカード１０
を挿入してＩＣカード用コネクタ１に回転方向のモーメ
ントが加えられても、コンタクト脚部５ｂの半田付け部
が剥離することはない。また、金属カバー３は、アース
パターンと電気接続するので、カード挿入経路８内が電
磁シールドされる。

【００３２】絶縁ケース２に固定された状態で、金属カ
バー３のカード挿入経路８に臨む上面３ｃには、図５及
び図６に示すように、カード挿入経路８の方向に突出す
る３本のリブ１６が形成されている。リブ１６は、金属
カバー３を絶縁ケース２の本体６と所定の間隔を隔てて
平行に支持するとともに、ＩＣカード１０がカード挿入
経路８内に挿入されたときには、その上面に当接し、Ｉ
Ｃカード１０の電極部１２を各コンタクト５、５・・へ
均一な接触圧で弾性接触させるものである（図１０
（ａ）参照）。

【００３３】更に、図７に示すように、金属カバー３か
ら、ストッパープレート２０が一体に切り起こされてい
る。ストッパープレート２０は、基端２０ａが金属カバ
ー３と一体に連続することによって金属カバー３に片持
ち支持され、自由端側２０ｂが二股に分岐することによ
ってフォーク状となっている。二股の一方は、細長板状
のアクチュエータ片２１で、その先端は、カード挿入経
路８の内方に向けてＶ字状に折り曲げられている。スト
ッパープレート２０は、金属カバー３が絶縁ケース２に
取り付けられたときに、背面側から正面側に自由端側２
０ｂが向くように金属カバー３に切り欠き形成されてい
るので（図１において上方から下方）、Ｖ字状に折り曲
げられた正面側の傾斜部２１ａは、ＩＣカード１０の挿
入方向（正面側から背面側の方向）に沿ってカード挿入
経路８の内方に向かって傾斜している。また、図６に示
すように、ストッパープレート２０全体がその長手方向
に沿って緩やかにカード挿入経路８の内方に向けて折り
曲げられているので、傾斜部２１ａは、外力が作用しな
い自由状態で、上面３ｃからカード挿入経路８内に突出
している。

【００３４】二股の他方は、先端部２２ａをカード挿入
経路８の内方に向かってわずかに折り曲げた細長板状の
ストッパー片２２となっている。ストッパー片２２は、
アクチュエータ片２１と平行で、ストッパープレート２
０全体がカード挿入経路８の内方に向けて折り曲げられ
ているので、アクチュエータ片２１と同様に、自由状態
でその先端部２２ａがカード挿入経路８内に突出する。

【００３５】傾斜部２１ａと先端部２２ａは、図１のよ
うにほぼ横並びの位置にあり、ＩＣカード用コネクタ１
正面からの奥行きがほぼ等しいカード挿入経路８内の位
置にそれぞれ突出するようになっている。

【００３６】このように構成されたＩＣカード用コネク
タ１には、図１２に示すＳＳＦＤＣ１０を接続する。図
１２は、ＳＳＦＤＣ１０の背面を示すもので、挿入方向
の前方に互いに絶縁された複数の電極部１２、１２・・
が、２段に平行に露出している。それぞれの電極部１
２、１２・・の配列は、前述のコンタクト５の接触部５
ａがカード挿入経路８内に突出する位置に対応するもの
で、ＳＳＦＤＣ１０を完全にカード挿入経路８内に挿入
したときには、各電極部１２、１２・・が対応するコン
タクト５と接触するようになっている。

【００３７】また、ＳＳＦＤＣ１０には、同図（ａ）に
示す３．３Ｖ電源電圧動作のＳＳＦＤＣ１０ａと、同図
（ｂ）に示す５Ｖ電源電圧動作のＳＳＦＤＣ１０ｂの２
種類のＩＣカードがあり、互いを識別し他のＩＣカード
用コネクタへの誤挿入がないように、前端の左右に分け
て、テーパーの切り欠き２６を形成している。本実施の
形態に係るＩＣカード用コネクタ１は、同図（ａ）に示
すＳＳＦＤＣ１０ａと接続するコネクタであり、ＳＳＦ
ＤＣ１０ａのみを挿入可能とするため、ストッパープレ
ート２０を図１の左方の位置に切り欠き形成して、スト
ッパー片２２の先端部２２ａを、カード挿入経路８内で
あって、ＳＳＦＤＣ１０ａのテーパー２６が通過する挿
入経路へ突出させている。

【００３８】このＩＣカード用コネクタ１にＩＣカード
であるＳＳＦＤＣ１０ａを挿入する場合について、図８
乃至図１０に従って説明する。

【００３９】図８は、ＳＳＦＤＣ１０ａをＩＣカード用
コネクタ１に挿入し、最初にストッパープレート２０に
当接した状態を、図９は、ＳＳＦＤＣ１０ａを更に挿入
してストッパープレート２０が押し上げられている状態
を、図１０は、ＳＳＦＤＣ１０ａをカード挿入経路８内
に完全に挿入した状態をそれぞれ示すものである。これ
らの各図において、図（ａ）は、アクチュエータ片２１
に沿った縦断面図、（ｂ）は、要部平面図である。

【００４０】図８（ｂ）に示すように、ＳＳＦＤＣ１０
ａを挿入すると、始めにそのテーパー２６がアクチュエ
ータ片２１の傾斜部２１ａに当接する。このとき、傾斜
部２１ａと並ぶ位置に突出するストッパー片２２の先端
部２２ａは、ＳＳＦＤＣ１０ａの前端と接触しない。

【００４１】図９に示すように、アクチュエータ片２１
は、傾斜部２１ａにＳＳＦＤＣ１０ａの前端が当接する
ことによって、カード挿入経路８から退避する方向（同
図（ａ）において上方）に押し出される。アクチュエー
タ片２１が退避方向に変位することによって、ストッパ
ープレート２０全体が基端２０ａを中心に回動し、スト
ッパー片２２も同方向に回動する。従って、ストッパー
片２２の先端部２２ａは、カード挿入経路８から退避
し、図１０に示すように、ＳＳＦＤＣ１０ａをカード挿
入経路８内のコンタクト５との接触位置まで挿入するこ
とができる。この状態で、各コンタクト５の接触部５ａ
は、対応するＳＳＦＤＣ１０ａの電極部１２に弾性接触
し、電気接続する。

【００４２】一方、５Ｖ電源電圧動作のＳＳＦＤＣ１０
ｂをこのＩＣカード用コネクタ１に挿入しようとする場
合について、図１１で説明する。図（ａ）は、アクチュ
エータ片２１に沿った縦断面図、（ｂ）は、要部平面図
である。

【００４３】ＳＳＦＤＣ１０ｂには、ＳＳＦＤＣ１０ａ
と左右対称部位にテーパー２６が形成されているので、
ストッパープレート２０が突出する部位には、切り欠き
が形成されていない。従って、同図（ｂ）のように、Ｓ
ＳＦＤＣ１０ｂをカード挿入経路８へ挿入すると、スト
ッパー片２２の先端部２２ａに当接し、当接位置から更
に挿入させることはできず、コンタクト５と電極部１２
も接触することがない。

【００４４】このように、ＩＣカード用コネクタ１は、
異なる種類のＩＣカード１の挿入を規制することによっ
て、誤挿入、誤接続を防止できるが、対応するＩＣカー
ド１０（本実施の形態においては、ＳＳＦＤＣ１０ａ）
であっても表裏逆に挿入しようとした場合に、その誤挿
入を防止できる。すなわち、表裏逆挿入の場合には、テ
ーパー２６の切り欠き位置が見掛け上、ＳＳＦＤＣ１０
ｂと同一になり、前述と同様ストッパー片２２の先端部
２２ａに当接して挿入できないものとなる。

【００４５】尚、上記実施の形態では、ＩＣカード１０
の切り欠きがテーパー２６である場合について説明した
が、ＩＣカード１０の切り欠きの形状は、他の形状であ
ってもよい。

【００４６】図１３は、本発明の第２の実施の形態に係
るＩＣカード用コネクタ３０に矩形状の切り欠きが形成
されたＩＣカード４０を挿入する状態を示す要部平面図
であり、図中第１の実施の形態と同一の構成には同一の
番号を付している。

【００４７】図に示すＩＣカード４０を挿入するものと
すると、ＩＣカード用コネクタ３０には、矩形状切り欠
き３１形成部位に応じた金属カバー３の位置にストッパ
ープレート２０が切り起こされる。すなわち、ストッパ
ー片２２の先端部２２ａのカード挿入経路８内への突出
位置は、ＩＣカード４０前端の矩形状切り欠き３１が通
過する位置となり、また、アクチュエーター片２１の傾
斜部２１ａのカード挿入経路８内への突出位置は、矩形
状切り欠き３１が通過する位置から外れた位置となって
いる。

【００４８】ＩＣカード４０をカード挿入経路８内に挿
入すると、ＩＣカード４０の前端は、ストッパー片２２
の先端部２２ａよりも先にアクチュエーター片２１の傾
斜部２１ａに当接する。従って、第１の実施の形態と同
様に、ストッパー片２２の先端部２２ａはカード挿入経
路８から退避し、ＩＣカード４０を所定の接続位置まで
挿入することができる。一方、矩形状の切り欠きが他の
位置に形成されたＩＣカードは、その前端がストッパー
片２２の先端部２２ａに当接するので、接続位置までの
挿入は規制される。

【００４９】この第２の実施の形態によれば、前端のい
ずれかで切り欠き３１の形成位置を互いに変えた複数種
類のＩＣカードから対応する１種類のＩＣカード４０の
みを挿入可能とすることができる。

【００５０】尚、以上の実施の形態では、テーパー状と
矩形状の切り欠きが形成されたＩＣカード１０、４０が
挿入されるＩＣカード用コネクタについて説明したが、
少なくともアクチュエーター片２１の傾斜部２１ａがス
トッパー片２２の先端部２２ａよりも先にＩＣカードの
前端に当接するような切り欠き形状であれば、どのよう
な形状のＩＣカードであっても、他と判別して挿入させ
ることができる。

【００５１】また、上記実施の形態で、ストッパープレ
ートは金属カバーと一体に形成したものであるが、弾性
を有するものであれば、合成樹脂、合成ゴム等他の材料
を用いて形成してもよい。

【００５２】更に、上記実施の形態においてＩＣカード
は、メモリーを内蔵したカードで説明したが、ＣＰＵ、
インターフェース回路等その他の電子回路を内蔵したも
の、若しくは、ＩＣカード用コネクタ側のコンタクトと
接触してスイッチ回路を形成するために所定の短絡電極
部のみが形成されているだけのものであってもよい。

【００５３】また、ＩＣカードは、磁気テープを貼着し
たＩＤカードなどの磁気カードであってもよい。ＩＣカ
ードが磁気カードである場合には、ＩＣカード用コネク
タの入出力接続部は、磁気読取ヘッドとなる。

【００５４】

【発明の効果】請求項１の発明によれば、カード挿入経
路の周囲であれば、ストッパープレートの取付位置に制
約を受けないので、ＩＣカードの前端中央にも切り欠き
を形成することができ、切り欠き位置を変えた多種類の
ＩＣカードから接続対象となる１種類のＩＣカードのみ
を接続させることができる。

【００５５】また、切り欠きの形状は、テーパーに限ら
ないので、ＩＣカードの切り欠き形状を自由に設計でき
る。

【００５６】更に、ストッパープレートは、カード挿入
経路を構成する周囲の側面の肉厚部内に形成できるの
で、ＩＣカード用コネクタ全体を大型化することなく、
ストッパープレートを取り付けることができる。

【００５７】請求項２の発明によれば、断面コの字状の
絶縁ケースの開口面を金属カバーで覆うので、絶縁ケー
スをスライド金型などを用いずに簡単に金型成形でき
る。また、金属カバーを用いるので、コネクタ全体の薄
型化を図りながら、所定の強度を保つことができる。ま
た、金属カバーの両脚部を、ＩＣカード用コネクタを実
装するプリント配線基板のパターンへ半田付けすれば、
コネクタの回転を防止できる。更に、金属カバーの両脚
部がプリント配線基板のアースパターンに半田接続され
れば、ＩＣカードとの電気接続部が金属カバーによって
遮蔽され、電気接続部を電磁シールドすることができ
る。

【００５８】ストッパープレートは、これらの用途に用
いられる金属カバーから一体にきり起こされて形成され
るので、ストッパープレートを別部品として用意する必
要がなく、更に、金属カバーの肉厚部内に形成できるの
で、コネクタ全体が大型化しない。

【００５９】請求項３の発明によれば、従来のＩＣカー
ド用コネクタへの誤挿入防止のために、前端の一方側に
テーパーが切り欠かれたＩＣカードを、同様に誤挿入を
防止しながら、カード挿入経路内へ挿入して入出力接続
部へ接続することができる。従って、従来のＩＣカード
用コネクタと完全な互換性をもって、本発明に係るＩＣ
カード用コネクタを用いることができる。

【００６０】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るＩＣカード用コネクタ１の平面図
である。

【図２】ＩＣカード用コネクタ１の正面図である。

【図３】ＩＣカード用コネクタ１の側面図である。

【図４】絶縁ケース２の（ａ）は、平面図、（ｂ）は、
正面図、（ｃ）は、側面図である。

【図５】金属カバー３の平面図である。

【図６】金属カバー３の縦断面図である。

【図７】ストッパープレート２０の斜視図である。

【図８】ＳＳＦＤＣ１０ａがストッパープレート２０に
当接した状態を示す、（ａ）は、アクチュエータ片２１
に沿った縦断面図、（ｂ）は、要部平面図である。

【図９】ＳＳＦＤＣ１０ａを更に挿入してストッパープ
レート２０が押し上げられている状態を示す、（ａ）
は、アクチュエータ片２１に沿った縦断面図、（ｂ）
は、要部平面図である。

【図１０】ＳＳＦＤＣ１０ａをカード挿入経路８内に完
全に挿入した状態を示す、（ａ）は、アクチュエータ片
２１に沿った縦断面図、（ｂ）は、要部平面図である。

【図１１】ＳＳＦＤＣ１０ｂをカード挿入経路８内に挿
入しようとした状態を示す、（ａ）は、アクチュエータ
片２１に沿った縦断面図、（ｂ）は、要部平面図であ
る。

【図１２】２種類のＩＣカード１０を示し、（ａ）は、
３．３Ｖ電源電圧動作のＳＳＦＤＣ１０ａの（ｂ）は、
５Ｖ電源電圧動作のＳＳＦＤＣ１０ｂの背面図である。

【図１３】本発明の他の実施の形態に係るＩＣカード用
コネクタ３０にＩＣカード４０を挿入する状態を示す要
部平面図である。

【図１４】従来のＩＣカード用コネクタ１００を示す平
面図である。

【図１５】ＩＣカード用コネクタ１００の縦断面図であ
る。

【図１５】金属カバー１０４を外し、（ａ）は、ＩＣカ
ード１１０を挿入する状態を、（ｂ）は、ＩＣカード１
１０をカード挿入経路１０２内に挿入した状態を、
（ｃ）は、異なる種類のＩＣカード１２０を挿入しよう
した状態をそれぞれ示すＩＣカード用コネクタ１００の
要部平面図である。

【符号の説明】

１ＩＣカード用コネクタ２絶縁ケース３金属カバー５入出力接続部８カード挿入経路１０ＩＣカード２０ストッパープレート２１アクチュエータ片２１ａ傾斜部２２ストッパー片２２ａ先端部２６テーパー

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【手続補正書】

【提出日】平成９年２月２６日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】図面の簡単な説明

【補正方法】変更

【補正内容】

【図面の簡単な説明】

【図２】ＩＣカード用コネクタ１の正面図である。

【図３】ＩＣカード用コネクタ１の側面図である。

【図５】金属カバー３の平面図である。

【図６】金属カバー３の縦断面図である。

【図７】ストッパープレート２０の斜視図である。

【図１６】金属カバー１０４を外し、（ａ）は、ＩＣカ
ード１１０を挿入する状態を、（ｂ）は、ＩＣカード１
１０をカード挿入経路１０２内に挿入した状態を、
（ｃ）は、異なる種類のＩＣカード１２０を挿入しよう
した状態をそれぞれ示すＩＣカード用コネクタ１００の
要部平面図である。

【符号の説明】１ＩＣカード用コネクタ２絶縁ケース３金属カバー５入出力接続部８カード挿入経路１０ＩＣカード２０ストッパープレート２１アクチュエータ片２１ａ傾斜部２２ストッパー片２２ａ先端部２６テーパー

【手続補正２】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図９

【補正方法】変更

【補正内容】

【図９】

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】カード挿入経路（８）が形成された絶縁
ケース（２）と、絶縁ケース（２）に固定され、カード挿入経路（８）内
に臨む入出力接続部（５）を備え、カード挿入経路（８）に挿入されたＩＣカード（１０）
に入出力接続部（５）が接触してＩＣカード（１０）と
接続するＩＣカード用コネクタであって、自由端側を二股に形成したストッパープレート（２０）
を、絶縁ケース（２）に直接若しくは間接的に片持ち支
持し、二股の一方のアクチュエータ片（２１）に、ＩＣカード
（１０）の挿入方向に沿ってカード挿入経路（８）の内
方に傾斜する傾斜部（２１ａ）を形成し、傾斜部（２１
ａ）をカード挿入経路（８）内に突出させるとともに、二股の他方のストッパー片（２２）の先端部（２２ａ）
を、カード挿入経路（８）内で傾斜部（２１ａ）と並ぶ
位置に突出させ、ストッパー片（２２）の先端部（２２ａ）の突出位置と
対応する部位が切り欠かれたＩＣカード（１０）をカー
ド挿入経路（８）内に挿入したときに、ＩＣカード（１
０）が先に傾斜部（２１ａ）に当接して、ストッパー片
（２２）とアクチュエータ片（２１）をカード挿入経路
（８）から退避させることを特徴とするＩＣカード用コ
ネクタ。
【請求項２】断面コの字状とすることによってカード
挿入経路（８）が形成されたと絶縁ケース（２）と、断
面コの字状の開口面を覆うように絶縁ケース（２）に取
り付けられた金属カバー（３）を備え、ストッパープレート（２０）を金属カバー（３）から一
体に切り起こして形成し、アクチュエータ片（２１）と
ストッパー片（２２）をカード挿入経路（８）内に突出
させたことを特徴とする請求項１記載のＩＣカード用コ
ネクタ。
【請求項３】ストッパー片（２２）の先端部（２２
ａ）のカード挿入経路（８）内への突出位置が、ＩＣカ
ード（１０）の前端の一方側でテーパー（２６）が形成
された部位と対応する位置であることを特徴とする請求
項１又は２記載のＩＣカード用コネクタ。