JP3044377U - プリント回路基板取付型電気コネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コネクタの低背化を実現しつつ、コンタクト
ビームのために利用可能な十分な高さを確保する。 【構成】 プリント回路基板取付型電気コネクタは、基
板取付面と、接合電子部材を収容可能な接合面と、接合
面に隣接する複数の端子収容通路を有しており、誘電性
ハウジング１４と、ハウジング内に配置されたコンタク
ト部３６と、ハウジングから突出するテール部３８と、
端子を前記ハウジングに保持する保持部を有している複
数の端子で構成されている。コネクタは、さらに、ハウ
ジングの基板取付面から下向きに第二の所定距離突出す
る複数の保持ボス４６，５０と、少なくともボスの通路
に配置される端子部３４と、基板取付面から第二の所定
距離よりも大きい第一の所定距離でハウジングの基板取
付面から突出する複数の突出部を有している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電気コネクタの技術に関するもので、特にプリント回路基板に取り 付け可能な低背型電気コネクタに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

プリント回路基板に取り付け可能な従来の電気コネクタは、複数の端子と、こ の端子のための複数の端子収容通路を有している誘電性ハウジングで構成されて いる。それぞれの端子は、誘電性ハウジング内のコンタクトビーム部と、誘電性 ハウジングから突出しているテール部と、コンタクトビーム部とテール部との間 の保持部を有している。

【０００３】 しばしば、このようなプリント回路基板取付型電気コネクタは、誘電性ハウジ ングをプリント回路基板から離間させるために、誘電性ハウジングからプリント 回路基板に突出している突出部を有している。この離間により、端子のテール部 がプリント回路基板の回路配線に半田付けされた後に、フラックスおよび他の汚 染物質を取り除く洗浄処理等で誘電性ハウジングを清掃可能となっている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

電子回路の小型化が進むにつれて、低背型電気コネクタすなわち、プリント回 路基板からの突出距離が最小であり、かつ挿入力が比較的小さく、高密度の端子 を有している電気コネクタが求め続けられている。このような要求により、特別 な電気コネクタの設計において寸法が常に限定されるために問題が生じている。 例えば、電気コネクタは特別な性能特性のために設計されるため、端子のコンタ クトビーム部はほとんど変形不可能である。端子の保持部は、端子を誘電性ハウ ジングに確実に保持するために十分に大きくなければならない。さらに、適当に 清掃可能なように誘電性ハウジングとプリント回路基板との間に十分な空間を確 保するための突出部を設けなければならない。これらの限定により、ジレンマが 生じている。しかしながら、上述の束縛にもかかわらず、本考案はこれらの問題 を解決し電気コネクタを低背化するための特別な端子保持構造を提案するもので ある。

【０００５】 従って、本考案の目的は、新規であり改良されたプリント回路基板取付型電気 コネクタを提供することにあり、特に低背型の電気コネクタを提供することにあ る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案の構成によれば、電気コネクタの誘電性ハウジングは、複数の端子収容 通路と、誘電性ハウジングをプリント回路基板から離間させるために誘電性ハウ ジングからプリント回路基板に突出している複数の突出部を有している。好適実 施例において、誘電性ハウジングは、プラスチック材料で一体に成形されている ものとして示されている。複数の端子が、端子収容通路に収容されている。それ ぞれの端子は、誘電性ハウジング内のコンタクトビーム部と、誘電性ハウジング の基板取付面から突出しているテール部と、それらの間の保持部を有している。 本考案には、端子収容通路と整列して誘電性ハウジングと一体に成形されてい る複数の保持ボスが設けられており、貫通する支持通路を有している保持ボスは 、誘電性ハウジングとプリント回路基板との間の空間に突出している。端子は、 金属板材料で打ち抜き成形されているもので、少なくとも端子の保持部の部分は 保持ボス内の支持通路に位置決めされる。 従って、保持ボスは、端子を誘電性ハウジングに保持するために保持部ととも に関連しており、電気コネクタの全高は、保持ボスが誘電性ハウジングから突出 する距離により低背化される。

【０００７】 本考案の好適実施例において、端子の保持部は、支持通路に対して横方向に、 コンタクトビーム部およびテール部よりも幅が広くなっている。テール部は、プ リント回路基板の孔に挿入するための真っ直ぐなソルダテールを有している。コ ンタクトビーム部は、バネ接合アームを規定するために逆向きに折り曲げ成形さ れている。

【０００８】 本考案の変形例においては、保持ボスが電気コネクタのための突出部をかねて いる。

【０００９】 本考案の他の目的、特徴、利点は、添付の図面を参照して説明する以下の詳細 の説明より明白となるであろう。

【００１０】

【実施例】

図について詳細に説明すれば、まず本考案の実施例が図１−３に示されており 、参照符号１０で示されるプリント回路基板１２（図３）に取り付けるための本 考案による電気コネクタを示している。電気コネクタ１０は、複数の端子収容通 路１６を有している、誘電性ハウジング１４を備えている。複数の突出部１７が 、誘電性ハウジング１４をプリント回路基板１２から離間させるために誘電性ハ ウジング１４の基板取付面１８からプリント回路基板１２に向かって突出してい る。誘電性ハウジング１４は、プラスチック材料で一体に成形されており、突出 部１７は、ともに一体成形されている。突出部１７によって、電気コネクタ１０ がプリント回路基板１２に半田付けされた後にフラックスおよび他の汚染物質を 取り除くために洗浄処理等で清掃処理が可能なように、図３において矢印Ａで示 すように空間が形成できるようになっている。

【００１１】 特に図３について説明すれば、誘電性ハウジング１４は、一対のプリント回路 基板（図示していない）を矢印Ｂの方向に挿入するために、接合面１９側に一対 の基板収容スロット２０を規定している。特に、プリント回路基板１２はマザー 基板と考えられ、基板収容スロット２０に挿入されるプリント回路基板はドータ 基板と考えられる。また、図３は、複数の取り付けポスト２２が、プリント回路 基板１２の適当な取り付け孔に挿入するために、誘電性ハウジング１４の基板取 付面１８から突出しているのを示している。突出部１７と同様に、取り付けポス ト２２は誘電性ハウジング１４と一体に成形されている。

【００１２】 特に、図２を参照すれば、誘電性ハウジング１４および電気コネクタ１０は、 かなり細長いことが分かる。一対の端部ポスト２４は、誘電性ハウジング１４の 上側基板収容面２６から上向きに突出しており、端部ポスト２４は、ドータ基板 が矢印Ｂ（図３）の方向へ基板収容スロット２０に挿入された時に、ドータ基板 の側端縁部を収容するために内向き溝２８（図３を参照）を有している。また、 図２は、誘電性ハウジング１４に回動可能に取り付けられている一対の排出レバ ー３０と、端部ポスト２４と、回動手段３２を示している。周知のように、排出 レバー３０により、ドータ基板を誘電性ハウジング１４の基板収容スロット２０ から排出可能となっている。

【００１３】 図１および図３において最も良く示されているように、参照符号３４で示され る複数の端子は、端子収容通路１６に収容される。それぞれの端子３４は、打ち 抜き成形された金属板部材であり、誘電性ハウジング１４に位置決めされる半ベ ローズ型のコンタクトビーム部３６と、誘電性ハウジング１４の基板取付面１８ から突出しているテール部３８と、コンタクトビーム部３６とテール部３８との 間の保持部４０を有している。

【００１４】 端子３４の保持部４０は、端子収容通路１６の横方向、即ち、誘電性ハウジン グ１４の長手方向に、コンタクトビーム部３６およびテール部３８よりも幅が広 くなっている。テール部３８には、プリント回路基板１２および／または孔４２ の回路配線に半田付けするために、プリント回路基板１２の孔４２（図３）に挿 入するための真っ直ぐなソルダテールが設けられている。端子３４のコンタクト ビーム部３６は、基板収容スロット２０に挿入されるドータ基板の対向側面の回 路パッドに係合するために、接合部４４を有しているバネ接合アームを規定する ように、逆向きに折り曲げ成形されている。

【００１５】 本考案により、上述した従来の型の電気コネクタを低背化するための特別な構 造を提供する。特に、複数の保持ボス４６は、端子収容通路１６と整列して誘電 性ハウジング１４と一体に成形されており、支持通路４７が保持ボス４６を貫通 している。実際に、保持ボス４６は、端子収容通路１６に隣接する誘電性ハウジ ング１４の一部であり、端子３４の保持部４０を包囲している。換言すれば、（ コンタクトビーム部３６のために利用可能な高さを最大限として）端子３４を保 持するために利用される基板取付面１８上の誘電性ハウジング１４の高さを最小 限にするために、保持ボス４６は、端子３４を誘電性ハウジング１４に保持可能 な付加的な部分として、基板取付面１８の下に下向きに延びている。少なくとも 、端子３４の保持部４０の部分は、保持ボス４６の支持通路４７に位置決めされ る。本質的に、これにより、端子３４の保持部４０は誘電性ハウジング１４の基 板取付面１８の下に下向きに突出可能となり、さらに保持部４０と誘電性ハウジ ング１４との間で端子３４を保持するために誘電性ハウジング１４の十分なプラ スチック材料で包囲されることになる。このため、端子３４のより長い部分が、 コンタクトビーム部３６のために使用することが可能で、その結果、コンタクト ビーム部３６において変位のために必要な応力がより小さくなる。

【００１６】 図３に示すように、保持ボス４６は、突出部１７までは誘電性ハウジング１４ の基板取付面１８の下に突出していない。従って、突出部１７は、プリント回路 基板１２に係合する。突出部１７よりもわずかに短い保持ボス４６を設けること により、電気コネクタ１０の組立は、端子３４の誘電性ハウジング１４の端子収 容通路１６への取り付けにおいて完全に正確である必要はない。換言すれば、保 持部４０は、図１および図３において、保持ボス４６の下に非常に僅かに突出し ているように故意に示されている。実際問題として、組立時に、端子３４の保持 部４０が保持ボス４６の下にこのように突出する可能性があり、または保持部４ ０が保持ボス４６と同一平面上である可能性があり、または保持部４０が保持ボ ス４６内に完全に位置決めされる可能性がある。保持ボス４６を突出部１７より も僅かに短くすることにより、これらの変化が調整可能となる。

【００１７】 一方、端子３４を正確に挿入することは問題ではない場合がある可能性があり 、または（突出部１７等の）突出部分を電気コネクタ１０から完全に除去するこ とが望ましい可能性がある。このような場合において、図４は、本考案の変形例 を示しており、ここで保持ボス５０は、（僅かに長いことを除けば）図１−３の 実施例に示されている保持ボス４６と実質的に同一に示されている。しかしなが ら、図４の電気コネクタ１０' は、別の突出部分を有していないことが分かる。 従って、電気コネクタ１０' の保持ボス５０は、端子３４の保持部４０を誘電性 ハウジング１４の基板取付面１８とプリント回路基板１２との間の空間に保持す る手段とともに、電気コネクタ１０’のための突出手段を設ける二つの機能を果 たしている。

【００１８】

【考案の効果】

本考案によれば、電気コネクタは、複数の端子収容通路と、誘電性ハウジング をプリント回路基板から離間させるために誘電性ハウジングからプリント回路基 板に向かって突出している複数の突出部分が設けられており、これらの突出部分 により、電気コネクタの低背化を実現しつつ、コンタクトビーム部のために利用 可能な高さを最大とすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による電気コネクタの断面の斜視図であ
る。

【図２】同じく本考案による電気コネクタの側面図であ
る。

【図３】図２の３−３線断面図である。

【図４】本考案の変形例の図３と同様の図である。

【符号の説明】

１０ 電気コネクタ １２ プリント回路基板 １４ 誘電性ハウジング １６ 端子収容通路 １７ 突出部 １９ 接合面 ３４ 端子 ３６ コンタクトビーム部 ３８ テール部 ４０ 保持部 ４６、５０ 保持ボス ４７ 支持通路

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 プリント回路基板１２の平面に近接して
   位置決め可能な基板取付面１８と、接合電子部材を収容
   可能な接合面１９と、接合面１９に隣接する複数の端子
   収容通路１６を有しており、プラスチック材料で一体に
   成形されている誘電性ハウジング１４と、 前記端子収容通路１６に収容され、それぞれが誘電性ハ
   ウジング１４内に配置されるコンタクトビーム部３６
   と、誘電性ハウジング１４の基板取付面１８から突出す
   るテール部３８と、前記誘電性ハウジング１４に保持す
   るために前記誘電性ハウジング１４の一部に係合するた
   めのコンタクトビーム部３６とテール部３８との間の保
   持部４０を有している複数の端子３４で構成されている
   プリント回路基板取付型電気コネクタであって、 前記端子収容通路１６のそれぞれと整列して前記誘電性
   ハウジング１４と一体に成形され、前記基板取付面１８
   から所定の距離で誘電性ハウジング１４の基板取付面１
   ８から下向きに突出し、前記端子収容通路１６に連続し
   て延びる支持通路４７を有する複数の保持ボス４６を備
   え、 前記端子３４は、金属板材料で打ち抜き成形されたもの
   で、前記保持部４０が前記保持ボス４６の支持通路４７
   内に位置決めされており、 更に、取り付け時に誘電性ハウジング１４をプリント回
   路基板１２から離間させるために、前記基板取付面１８
   から所定の突出距離で誘電性ハウジング１４の基板取付
   面１８から突出する複数の突出部１７を有しており、前
   記突出部１７は基板取付面１８から第一の所定距離で突
   出し、保持ボス４６は前記基板取付面１８から第二の所
   定距離で突出し、前記第二の所定距離が前記第一の所定
   距離よりも小さいことを特徴とするプリント回路基板取
   付型電気コネクタ。
2. 【請求項２】 前記突出部１７は、前記誘電性ハウジン
   グ１４の一部として一体に成形されていることを特徴と
   する請求項１に記載の電気コネクタ。
3. 【請求項３】 プリント回路基板１２の平面に近接して
   位置決め可能な基板取付面１８と、接合電子部材を収容
   可能な接合面１９と、接合面１９に隣接する複数の端子
   収容通路１６を有しており、プラスチック材料で一体に
   成形されている誘電性ハウジング１４と、 前記端子収容通路１６に収容され、それぞれが誘電性ハ
   ウジング１４内に配置されるコンタクトビーム部３６
   と、誘電性ハウジング１４の基板取付面１８から突出す
   るテール部３８と、前記誘電性ハウジング１４に保持す
   るために前記誘電性ハウジング１４の一部に係合するた
   めのコンタクトビーム部３６とテール部３８との間の保
   持部４０を有している複数の端子３４で構成されている
   プリント回路基板取付型電気コネクタであって、 前記端子収容通路１６のそれぞれと整列して前記誘電性
   ハウジング１４と一体に成形され、前記基板取付面１８
   から所定の突出距離で誘電性ハウジング１４の基板取付
   面１８から下向きに突出し、前記端子収容通路１６に連
   続して延びる支持通路４７を有する複数の保持ボス５０
   を有しており、前記保持ボス５０は基板取付面１８を前
   記プリント回路基板１２から離間させるためにプリント
   回路基板１２の平面に係合可能となっており、 前記端子は、金属板材料で打ち抜き成形されたもので、
   前記保持部４０が前記保持ボス５０内の支持通路４７内
   に位置決めされていることを特徴とするプリント回路基
   板取付型電気コネクタ。