JPH10173218A - GaP純緑色発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ - Google Patents

GaP純緑色発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ

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JPH10173218A
JPH10173218A JP33568796A JP33568796A JPH10173218A JP H10173218 A JPH10173218 A JP H10173218A JP 33568796 A JP33568796 A JP 33568796A JP 33568796 A JP33568796 A JP 33568796A JP H10173218 A JPH10173218 A JP H10173218A
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gap epitaxial
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Koichi Hasegawa
孝一 長谷川
Koichiro Takahashi
浩一郎 高橋
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Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高輝度なGaP純緑色発光ダイオード用エピ
タキシャルウェーハを提供する。 【解決手段】 n型GaP単結晶基板上に、第1のn型
GaP層と、窒素(N)をドープしない第2のn型Ga
P層と、p型GaP層を形成してなるGaP純緑色発光
ダイオード用エピタキシャルウェーハにおいて、p型G
aP層中のイオウ(S)濃度、p型GaP層のキャリア
濃度、第2のn型GaP層のキャリア濃度を限定された
範囲内に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はGaP純緑色発光ダ
イオード用エピタキシャルウェーハに関し、特に高輝度
なエピタキシャルウェーハに関するものである。
【従来の技術】GaPはバンドギャップが約2.26e
Vと比較的大きく、緑色の波長に対応するため、緑色系
発光ダイオードの材料として用いられる。GaPは間接
遷移型の結晶であるため、通常はpn接合を形成するn
型GaPエピタキシャル層に発光中心となる窒素(N)
をドープすることにより、発光効率を高めている。しか
しながら、この発光ダイオードの発光波長は565〜5
70nm程度であり、色としては黄緑色となる。
【0002】これに対して、純緑色の発光を得るため
に、Nをドープしないn型GaPエピタキシャル層とp
型エピタキシャル層によりpn接合を形成する発光ダイ
オードがある。純緑色発光ダイオードの一般的な構造を
図1に示す。図1において、1はn型GaP単結晶基
板、2は第1のn型GaPエピタキシャル層、3はNを
ドープしない第2のn型GaPエピタキシャル層、4は
p型GaPエピタキシャル層、5はn型GaP単結晶基
板上に第1のn型GaPエピタキシャル層を形成した基
板である。
【0003】この純緑色発光ダイオード用エピタキシャ
ルウェーハは、一般に、不純物補償(over compensatio
n )液相エピタキシャル成長によって製造される。以下
に、公知の横型スライドボート法を用いた製造方法の一
例の概略を説明する。基板としては、通常、n型GaP
単結晶基板1上に、n型GaPエピタキシャル層(第1
のn型エピタキシャル層)2をバッファ層として形成し
た基板5を用いる。横型スライドボートの基板ホルダー
に、この第1のn型GaPエピタキシャル層(バッファ
層)を形成した基板5をセットし、溶液溜には成長用溶
液となるGaメタルとGaP多結晶をセットする。基板
と成長用溶液を分離した状態のまま、このスライドボー
トをエピタキシャル成長炉にセットし、水素気流下で1
000℃程度の所定の温度に昇温し、GaP多結晶をG
aメタルに飽和するまで溶解させる。この時、例えば、
同時に水素気流中に所定量のH2 Sガスを流し、成長用
溶液中にイオウ(S)を添加する。Sを添加する方法と
しては、H2 Sガスを用いる方法の他に、SあるいはS
化合物をあらかじめ成長用溶液に直接添加しておく方法
等もある。
【0004】成長用溶液が均一になるまで保持した後、
スライドボートの基板ホルダーと溶液溜を相対的に移動
して基板と成長用溶液を接触させ、900℃程度の所定
の温度まで徐冷してSをドーパントとするNをドープし
ない第2のn型GaPエピタキシャル層3を成長させ
る。次に、この温度で保持した状態で、例えば気相か
ら、亜鉛(Zn)を成長用溶液に供給する。この時、成
長用溶液中に存在するSを補償して、p型とするのに必
要な量のZnを供給する。その後、さらに800℃程度
の所定の温度まで徐冷してp型GaPエピタキシャル層
4を成長させる。
【0005】成長が終了したら、基板と成長用溶液を分
離して室温まで冷却する。このようにして得られたエピ
タキシャルウェーハから作製した発光ダイオードは、ピ
ーク波長が555〜560nm程度の純緑色の発光をす
る。
【0006】GaP純緑色発光ダイオードは、pn接合
部におけるp型層とn型層のキャリア濃度を適切に選ぶ
ことにより、p型層を発光層とすることも、n型層を発
光層とすることもできる。すなわち、p型層のn型層と
の界面側のキャリア濃度をn型層のp型層との界面側の
キャリア濃度よりも高くするとn型層が発光層となり、
n型層のp型層との界面側のキャリア濃度をp型層のn
型層との界面側のキャリア濃度よりも高くするとp型層
が発光層となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の純緑色発光ダイ
オードは、黄緑色発光ダイオードに比べて発光色が鮮や
かであり、色としては黄緑色よりも好まれるが、Nを発
光中心として用いないので黄緑色発光ダイオードよりも
輝度が低く、市場からは高輝度化の要求が大きい。純緑
色発光ダイオードの高輝度化の方法として、例えば特開
昭59−22376には、不純物補償法でp型GaP中
のドナー濃度を低減することにより高輝度化を図る方法
が記載されているが、市場の要求は年々高くなってお
り、さらなる高輝度化が求められている。
【0008】本発明の目的は、高輝度なGaP純緑色発
光ダイオード用エピタキシャルウェーハを提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、n型GaP単
結晶基板上に、第1のn型GaPエピタキシャル層と、
窒素(N)をドープしない第2のn型GaPエピタキシ
ャル層と、p型GaPエピタキシャル層を形成してなる
GaP純緑色発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ
において、前記p型GaPエピタキシャル層中のイオウ
(S)濃度が1×1017cm-3以下であり、かつ前記p
型GaPエピタキシャル層の前記第2のn型GaPエピ
タキシャル層との界面側のキャリア濃度が、前記第2の
n型GaPエピタキシャル層の前記p型GaPエピタキ
シャル層との界面側のキャリア濃度の2倍よりも大き
く、かつ前記p型GaPエピタキシャル層のキャリア濃
度が、表面側で前記第2のn型GaPエピタキシャル層
との界面側よりも高く、前記第2のn型GaPエピタキ
シャル層の前記p型GaPエピタキシャル層との界面側
におけるキャリア濃度が0.5〜5×1017cm-3であ
り、前記p型GaPエピタキシャル層のキャリア濃度
が、前記第2のn型GaPエピタキシャル層との界面側
で1〜10×1017cm-3であり、表面側で10〜50
×1017cm-3であることを特徴とする。
【0010】また、好ましくは、前記第2のn型GaP
エピタキシャル層の前記p型GaPエピタキシャル層と
の界面側におけるキャリア濃度を1〜3×1017cm-3
とする。さらに好ましくは、前記第2のn型GaPエピ
タキシャル層と前記p型GaPエピタキシャル層とを、
各々異なる成長用溶液から成長させたエピタキシャル層
とする。
【0011】
【発明の実施の形態】一般に、不純物補償法で作製した
エピタキシャルウェーハは、第2のn型GaPエピタキ
シャル層とp型GaPエピタキシャル層を同一の成長用
溶液から連続して成長させるため、第2のn型層とp型
層を別々に成長させる場合よりも結晶性の良好なpn接
合を有すると考えられている。そのため、GaP純緑色
発光ダイオード用エピタキシャルウェーハの作製には、
不純物補償法が多く用いられている。
【0012】この不純物補償法による高輝度化の方法と
して、例えば、前述の特開昭59−22376に記載さ
れている方法がある。この方法では、p型GaPエピタ
キシャル層中のドナー濃度を5×1016cm-3以下とす
ることにより、高輝度化を達成している。ところで、特
開昭59−22376では、内部吸収を低減するため
に、p層で発光させている。p層で発光させるためには
pn接合界面付近において、p層のキャリア濃度をn層
のキャリア濃度よりも低くする必要があり、実際、特開
昭59−22376においては、p層のキャリア濃度が
n層のキャリア濃度よりも低くなっている。特開昭59
−22376に記載の方法は、発光層であるp層中のド
ナー濃度を低減することにより、高輝度化を達成したも
のである。
【0013】しかしながら、特開昭59−22376と
は逆にn型層を発光層とする場合、すなわちpn接合界
面付近のp型層のキャリア濃度をn型層のキャリア濃度
よりも高くする場合、p型層では発光しないため、これ
までは、n層への正孔の注入効率を制御するためにp型
層中の不純物補償後のキャリア濃度についてのみ検討さ
れ、p型層中のドナー濃度については注目されていなか
った。
【0014】そこで本発明者らは、n型層を発光層とす
る場合においても、p層中のドナーが輝度に何らかの影
響を与えるのではないかと考え、まず、不純物補償法
で、p型層中のS濃度と輝度の関係について調査した。
【0015】まず本発明者らは、n型GaP単結晶基板
の上にバッファ層として第1のn型GaPエピタキシャ
ル層を形成した基板上に、不純物補償法により第2のn
型GaPエピタキシャル層とp型GaPエピタキシャル
層を順次形成し、第2のn型GaPエピタキシャル層の
p型GaPエピタキシャル層との界面側におけるキャリ
ア濃度を2×1017cm-3、p型GaPエピタキシャル
層の第2のn型GaPエピタキシャル層との界面側にお
けるキャリア濃度を8×1017cm-3と一定とし、p型
GaPエピタキシャル層中のS濃度を変化させた発光ダ
イオードを作製し、p型GaPエピタキシャル層中のS
濃度と輝度の関係を調べた。S濃度を変化させる方法
は、特開昭59−22376に記載のp型GaPエピタ
キシャル層を形成する工程の前に成長雰囲気を減圧状態
に保ちドナー不純物を蒸発させる方法を用いた。
【0016】結果を図2中に○印と実線で示す。図2か
ら明らかなように、S濃度と輝度には相関が見られ、p
型GaPエピタキシャル層中のS濃度が1×1017cm
-3以下で高輝度となり、S濃度が1×1017cm-3以上
では、S濃度の増加とともに輝度は低下した。
【0017】比較として、特開昭59−22376と同
様に、p型GaPエピタキシャル層のキャリア濃度を第
2のn型GaPエピタキシャル層のキャリア濃度よりも
小さくして、すなわちp型層を発光層として、p型層中
のS濃度を変化させて輝度との関係を調査した。すなわ
ち、n型GaP単結晶基板の上にバッファ層として第1
のn型GaPエピタキシャル層を形成した基板上に、不
純物補償法により第2のn型GaPエピタキシャル層と
p型GaPエピタキシャル層を順次形成し、第2のn型
GaPエピタキシャル層のp型GaPエピタキシャル層
との界面側におけるキャリア濃度を2×1017cm-3
p型GaPエピタキシャル層の第2のn型GaP層との
界面側におけるキャリア濃度を1×1017cm-3と一定
とし、p型GaPエピタキシャル層中のS濃度を変化さ
せた発光ダイオードを作製し、p型GaPエピタキシャ
ル層中のS濃度と輝度の関係を調べた。
【0018】結果を図2中に●印と点線で示す。特開昭
59−22376と同様の関係が得られ、p型層中のS
濃度が低下するに従って輝度が高くなるが、これと上記
の本発明のようにp型層のキャリア濃度をn型層のキャ
リア濃度よりも大きくした場合、すなわちn型層を発光
層とした場合のp層中のS濃度と輝度の関係(図2中の
○印と実線)と比べると、明らかに異なっており、n型
層を発光層としてp型層中のS濃度を1×1017cm-3
以下とした場合の方が高輝度となることが判明した。
【0019】次に、p型GaPエピタキシャル層の第2
のn型GaPエピタキシャル層との界面側におけるキャ
リア濃度を8×1017cm-3、p型GaPエピタキシャ
ル層中のS濃度を7×1016cm-3と一定とし、第2の
n型GaPエピタキシャル層のp型GaPエピタキシャ
ル層との界面側におけるキャリア濃度を変化させて、輝
度との関係を調べた。結果を図3に示す。図3より、第
2のn型GaPエピタキシャル層のp型GaPエピタキ
シャル層との界面側におけるキャリア濃度が0.5〜5
×1017cm-3の範囲、より好ましくは1〜3×1017
cm-3の範囲で高輝度となることがわかった。
【0020】さらに、第2のn型GaPエピタキシャル
層のp型GaPエピタキシャル層との界面側のキャリア
濃度を2×1017cm-3、p型GaPエピタキシャル層
中のS濃度を7×1016cm-3と一定にして、p型Ga
Pエピタキシャル層の第2のn型GaPエピタキシャル
層との界面側におけるキャリア濃度を変化させて輝度と
の関係について調べた。結果を図4に示す。図4より、
p型GaPエピタキシャル層の第2のn型GaPエピタ
キシャル層との界面側におけるキャリア濃度が4〜10
×1017cm-3の範囲の時、高輝度となった。
【0021】同様に第2のn型GaPエピタキシャル層
のp型GaPエピタキシャル層との界面側のキャリア濃
度を0.5〜5×1017cm-3の範囲内で変化させて、
p型GaPエピタキシャル層の第2のn型GaPエピタ
キシャル層との界面側のキャリア濃度と輝度の関係を調
べたが、この範囲内では、いずれもp型GaPエピタキ
シャル層の第2のn型GaPエピタキシャル層との界面
側のキャリア濃度が、第2のn型GaPエピタキシャル
層のp型GaPエピタキシャル層との界面側におけるキ
ャリア濃度の2倍以上、10×1017cm-3以下の時、
高輝度となることが判明した。
【0022】すなわち、p型GaPエピタキシャル層中
のS濃度を1×1017cm-3以下とし、かつp型GaP
エピタキシャル層の第2のn型GaPエピタキシャル層
との界面側におけるキャリア濃度を、第2のn型GaP
エピタキシャル層のp型GaPエピタキシャル層との界
面側におけるキャリア濃度の2倍よりも大きくし、第2
のn型GaPエピタキシャル層のp型GaPエピタキシ
ャル層との界面側のキャリア濃度を0.5〜5×1017
cm-3、より好ましくは1〜3×1017cm-3とし、p
型GaPエピタキシャル層の第2のn型GaPエピタキ
シャル層との界面側におけるキャリア濃度を1〜10×
1017cm-3とすることにより、高輝度化が達成され
た。
【0023】ところで、発光ダイオード用エピタキシャ
ルウェーハは、通常、表面および裏面にオーミック電極
を形成した後、ダイシング等により分離して発光ダイオ
ードとする。本発明の純緑色発光ダイオードの場合、表
面側がp型であるので、表面にAu−Be、Au−Zn
等の合金を蒸着した後、熱処理することによりオーミッ
ク電極を形成する。
【0024】ところが、p型GaPエピタキシャル層の
表面側のキャリア濃度が10×1017cm-3以下では、
オーミック電極がうまく形成できない場合がある。そこ
で、本発明では、p型GaPエピタキシャル層のキャリ
ア濃度を、第2のn型GaPエピタキシャル層との界面
側よりも表面側で大きくすることとし、表面側のキャリ
ア濃度を10×1017cm-3以上の領域で変化させて、
発光ダイオードの特性との関係を調べた。
【0025】その結果、表面側のキャリア濃度が50×
1017cm-3を超えると、輝度が低下することが判明し
た。これは、表面側のキャリア濃度が高くなることによ
り内部吸収が増加するためと思われる。従って、p型G
aPエピタキシャル層の表面側のキャリア濃度を10〜
50×1017cm-3とすることにした。
【0026】本発明者等は、さらに高輝度化する方法は
ないかと考え、不純物補償法ではなく、第2のn型Ga
Pエピタキシャル層とp型GaPエピタキシャル層を別
々の成長用溶液から成長させる方法を検討した。そこで
本発明者らは、n型GaP単結晶基板の上にバッファ層
として第1のn型GaPエピタキシャル層を形成した基
板上に、別々の成長溶液から第2のn型GaPエピタキ
シャル層とp型GaPエピタキシャル層を順次形成し、
第2のn型GaPエピタキシャル層のp型GaPエピタ
キシャル層との界面側におけるキャリア濃度を2×10
17cm-3、p型GaPエピタキシャル層の第2のn型G
aPエピタキシャル層との界面側におけるキャリア濃度
を8×1017cm-3と一定とし、p型GaPエピタキシ
ャル層中のS濃度を変化させてS濃度と輝度の関係を調
べた。
【0027】結果を図2に、□と一点鎖線で示す。この
結果より、不純物補償法よりも、第2のn型GaPエピ
タキシャル層とp型GaPエピタキシャル層を別々の成
長用溶液から成長させる場合の方が、より高輝度となる
ことが判明した。不純物補償法の場合、p型GaPエピ
タキシャル層中のS濃度を低減させるために、p型Ga
Pエピタキシャル層を成長させる前に900℃程度の所
定の温度で減圧下で1〜3時間程度保持する必要がある
が、別々の成長用溶液から成長させる場合は保持する必
要がない。これが高輝度化の要因となっているものと思
われるが、詳細は不明である。
【0028】
【実施例】以下、図1に示した構造の本発明に係わるG
aP純緑色発光ダイオード用エピタキシャルウェーハを
作製した例を説明する。
【0029】(実施例1)n型GaP単結晶基板1は、
液体封止チョクラルスキー(LEC)法によって作製し
たSiドープ単結晶基板を用い、キャリア濃度は2×1
17cm-3、主面は(111)B面とした。まず、この
単結晶基板1上に、通常の液相エピタキシャル成長法に
より、第1のn型GaPエピタキシャル層2(バッファ
層)を形成し、基板5を得た。。この第1のn型GaP
エピタキシャル層2は、Siドープとし、キャリア濃度
は4×1017cm-3、層厚は60μmとした。
【0030】図5に示す横型スライドボートの基板ホル
ダー6の基板収納部7に、この第1のn型GaPエピタ
キシャル層2を形成した基板5をセットし、溶液溜8に
は成長用溶液9となるGaメタルとGaP多結晶をセッ
トした。基板5と成長用溶液9を分離した状態のまま、
このスライドボートをエピタキシャル成長炉にセット
し、水素気流下で1000℃まで昇温し、1000℃で
1時間保持した。この時、水素気流中に所定の濃度のH
2 Sガスを添加し、成長用溶液中にSを取り込ませた。
【0031】1時間保持後、H2 Sガスの添加を止め、
基板ホルダー6をスライドさせて基板5と成長用溶液9
を接触させ、900℃まで1℃/分の冷却速度で徐冷し
てSをドーパントとするNをドープしない第2のn型G
aPエピタキシャル層を成長させた。
【0032】次に、900℃で保持した状態のまま、エ
ピタキシャル成長炉内を0.03torrに減圧し、
1.5時間保持して成長用溶液からSを蒸発させた後、
炉内を常圧に戻し、水素を通流させると共に、水素気流
中にZn蒸気を流し、成長用溶液中に所定量のZnを取
り込ませた。その後、温度を800℃まで1℃/分の冷
却速度で徐冷し、p型GaPエピタキシャル層4を成長
させた。このとき、850℃以下の温度では、Zn蒸気
の量を増加させ、p型GaPエピタキシャル層4中のキ
ャリア濃度が、第2のn型GaPエピタキシャル層3と
の界面側よりも表面側で高くなるようにした。
【0033】成長が終了後、基板と成長用溶液を分離し
て室温まで冷却し、エピタキシャルウェーハを得た。得
られたエピタキシャルウェーハは、第2のn型GaPエ
ピタキシャル層3のp型GaPエピタキシャル層4との
界面側のキャリア濃度は2×1017cm-3であった。ま
た、p型GaPエピタキシャル層4の第2のn型GaP
エピタキシャル層3との界面側のキャリア濃度は6×1
17cm-3、表面側のキャリア濃度は20×1017cm
-3であった。またp型GaPエピタキシャル層4中のS
濃度は5×1016cm-3であった。このエピタキシャル
ウェーハから作製した発光ダイオードの輝度を、表1に
示した。
【0034】(比較例)実施例と同一の方法で、p型G
aPエピタキシャル層4の第2のn型GaPエピタキシ
ャル層3との界面側のキャリア濃度が、第2のn型Ga
Pエピタキシャル層3のp型GaPエピタキシャル層4
との界面側のキャリア濃度よりも小さくなるように、水
素中に流すZn蒸気の量を調整してエピタキシャルウェ
ーハを作製した。
【0035】得られたエピタキシャルウェーハの第2の
n型GaPエピタキシャル層3のp型GaPエピタキシ
ャル層4との界面側のキャリア濃度は2×1017cm-3
であった。p型GaPエピタキシャル層4の第2のn型
GaPエピタキシャル層3との界面側のキャリア濃度は
1×1017cm-3、表面側のキャリア濃度は20×10
17cm-3であった。また、p型GaPエピタキシャル層
4中のS濃度は5×1016cm-3であった。このエピタ
キシャルウェーハから作製した発光ダイオードの輝度
を、表1に示す。
【0036】以下、図1に示した構造の本発明に係わる
GaP純緑色発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ
を、第2のn型GaPエピタキシャル層とp型GaPエ
ピタキシャル層とを各々異なる成長用溶液から成長させ
て、作製した例を説明する。
【0037】(実施例2)実施例1と同様に、n型Ga
P単結晶基板1は、LEC法によって作製したSiドー
プ単結晶基板を用い、キャリア濃度は2×1017
-3、主面は(111)B面とした。まず、この単結晶
基板1上に、通常の液相エピタキシャル成長法により、
第1のn型GaPエピタキシャル層2(バッファ層)を
形成し、基板5を得た。この第1のn型GaPエピタキ
シャル層2は、Siドープとし、キャリア濃度は4×1
17cm-3、層厚は60μmとした。
【0038】図6に示す横型スライドボートの基板ホー
ルダー16の基板収納部17に、この第1のn型GaP
エピタキシャル層2を形成した基板5をセットした。第
1の溶液溜18には第2のn型GaPエピタキシャル層
3の成長用溶液19となるGaメタル、GaP多結晶、
およびS源としてGa23 をセットし、第2の溶液溜
18’にはp型GaPエピタキシャル層4の成長用溶液
19’となるGaメタルとGaP多結晶をセットした。
【0039】基板5と成長用溶液19、19’を分離し
た状態のまま、このスライドボートをエピタキシャル成
長炉にセットし、水素気流下で1000℃まで昇温し、
1000℃で1時間保持した後、基板ホールダー16を
スライドさせて基板5とn型GaPエピタキシャル層成
長用溶液19とを接触させ、900℃まで1℃/分の冷
却速度で徐冷して第2のn型GaPエピタキシャル層3
を成長させた。
【0040】次に、900℃で基板ホールダーをさらに
スライドさせ、第2のn型GaPエピタキシャル層3を
成長させた基板とp型GaPエピタキシャル層成長用溶
液19’とを接触させ、水素気流中にZn蒸気を流し、
p型GaPエピタキシャル成長用溶液19’中に所定量
のZnを取り込ませた後、温度を800℃まで1℃/分
の冷却速度で徐冷してp型GaPエピタキシャル層4を
成長させた。このとき、850℃以下の温度では、Zn
蒸気量を増加させ、p型GaPエピタキシャル層4中の
キャリア濃度が、第2のn型GaPエピタキシャル層3
との界面側よりも表面側で高くなるようにした。
【0041】成長が終了後、基板と成長用溶液を分離し
て室温まで冷却し、エピタキシャルウェーハを得た。得
られたエピタキシャルウェーハの第2のn型エピタキシ
ャル層3のp型GaPエピタキシャル層4との界面側の
キャリア濃度は2×1017cm-3であった。また、p型
GaPエピタキシャル層4の第2のn型GaPエピタキ
シャル層3との界面側のキャリア濃度は6×1017cm
-3、表面側のキャリア濃度は20×1017cm-3であっ
た。またp型GaPエピタキシャル層4中のS濃度は5
×1016cm-3であった。
【0042】なお、p型GaPエピタキシャル層成長用
溶液19’にはSを故意には添加していないが、第2の
n型GaPエピタキシャル層成長用溶液19からのSの
混入、または/および原料や雰囲気からのSの混入によ
り、p型GaPエピタキシャル層4中に、微量のSが含
まれる。このエピタキシャルウェーハから作製した発光
ダイオードの輝度を、表1に示した。
【0043】
【表1】
【0044】上記表1に示した結果より、本発明に係わ
る実施例1のGaP純緑色発光ダイオードの輝度は、比
較例に係わる従来のGaP純緑色発光ダイオードの輝度
と比較して、約22%輝度が向上した。さらに、第2の
n型GaPエピタキシャル層と前記p型GaPエピタキ
シャル層とを各々異なる成長用溶液から成長させた実施
例2のGaP純緑色発光ダイオードは、比較例に係わる
従来のGaP純緑色発光ダイオードの輝度と比較して、
約38%輝度が向上した。これにより本発明の効果は明
らかである。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、従来よりも高輝度なG
aP純緑色発光ダイオード用エピタキシャルウェーハが
得られる。なお、実施例では横型スライドボート法によ
るエピタキシャル成長の例を示したが、成長方法はこれ
に限定されるものではなく、ディップ法等の他の成長法
でも同様の効果が得られる。また、実施例2では、第2
のn型GaPエピタキシャル層とp型GaPエピタキシ
ャル層を別々の成長用溶液から成長させる方法として、
第2のn型GaPエピタキシャル層とp型GaPエピタ
キシャル層を連続して成長させる例を示したが、例え
ば、第2のn型GaPエピタキシャル層とp型GaPエ
ピタキシャル層を、まったく独立したエピタキシャル成
長工程で成長させても、同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なGaP純緑色発光ダイオードの構造を
示す図。
【図2】p型GaPエピタキシャル層中のS濃度と輝度
の関係を示す図。
【図3】第2のn型GaPエピタキシャル層のp型Ga
Pエピタキシャル層との界面側のキャリア濃度と輝度の
関係を示す図。
【図4】p型GaPエピタキシャル層の第2のn型Ga
Pエピタキシャル層との界面側のキャリア濃度と輝度の
関係を示す図。
【図5】実施例1および比較例で用いたエピタキシャル
成長用横型スライドボートの断面概略図。
【図6】実施例2で用いたエピタキシャル成長用横型ス
ライドボートの断面概略図。
【符号の説明】
1 n型GaP単結晶基板 2 第1のn型GaPエピタキシャル層 3 Nをドープしない第2のn型GaPエピタキシャル
層 4 p型GaPエピタキシャル層 5 n型GaP単結晶基板上に第1のn型GaPエピタ
キシャル層を形成した基板 6 基板ホルダー 7 基板収納部 8 溶液溜 9 成長用溶液 16 基板ホルダー 17 基板収納部 18 溶液溜 18’ 溶液溜 19 成長用溶液 19’ 成長用溶液

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 n型GaP単結晶基板上に、第1のn型
    GaPエピタキシャル層と、窒素(N)をドープしない
    第2のn型GaPエピタキシャル層と、p型GaPエピ
    タキシャル層を形成してなるGaP純緑色発光ダイオー
    ド用エピタキシャルウェーハにおいて、 前記p型GaPエピタキシャル層中のイオウ(S)濃度
    が1×1017cm-3以下であり、 かつ前記p型GaPエピタキシャル層の前記第2のn型
    GaPエピタキシャル層との界面側のキャリア濃度が、
    前記第2のn型GaPエピタキシャル層の前記p型Ga
    Pエピタキシャル層との界面側のキャリア濃度の2倍よ
    りも大きく、 かつ前記p型GaPエピタキシャル層のキャリア濃度
    が、表面側で前記第2のn型GaPエピタキシャル層と
    の界面側よりも高く、 前記第2のn型GaPエピタキシャル層の前記p型Ga
    Pエピタキシャル層との界面側におけるキャリア濃度が
    0.5〜5×1017cm-3であり、 前記p型GaPエピタキシャル層のキャリア濃度が、前
    記第2のn型GaPエピタキシャル層との界面側で1〜
    10×1017cm-3であり、表面側で10〜50×10
    17cm-3であることを特徴とするGaP純緑色発光ダイ
    オード用エピタキシャルウェーハ。
  2. 【請求項2】 前記第2のn型GaPエピタキシャル層
    の前記p型GaPエピタキシャル層との界面側における
    キャリア濃度が1〜3×1017cm-3であることを特徴
    とする請求項1記載のGaP純緑色発光ダイオード用エ
    ピタキシャルウェーハ。
  3. 【請求項3】 前記第2のn型GaPエピタキシャル層
    と前記p型GaPエピタキシャル層とが、各々異なる成
    長用溶液から成長させたエピタキシャル層であることを
    特徴とする請求項1または2記載のGaP純緑色発光ダ
    イオード用エピタキシャルウェーハ。
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