JPH10152639A - 水性印刷インキ - Google Patents

水性印刷インキ

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JPH10152639A
JPH10152639A JP8313287A JP31328796A JPH10152639A JP H10152639 A JPH10152639 A JP H10152639A JP 8313287 A JP8313287 A JP 8313287A JP 31328796 A JP31328796 A JP 31328796A JP H10152639 A JPH10152639 A JP H10152639A
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JP
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aqueous
water
printing ink
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polyurethane resin
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JP8313287A
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English (en)
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Masato Ohashi
正人 大橋
Hideki Yasuda
秀樹 安田
Yoichi Hashimoto
陽一 橋本
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】印刷適性、印刷効果およびラミネート加工適性
に優れた水性印刷インキの提供。 【解決手段】水性ポリウレタン樹脂およびアミノ化ポリ
アクリルアミドを含む水性印刷インキ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性印刷インキに
関する。さらに詳しくは、表面処理を施されたプラスチ
ックフィルム、特に延伸ポリプロピレン、ポリエステル
フィルムにグラビアまたはフレキソ印刷され、優れたラ
ミネート加工適性を有する水性印刷インキに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、水性印刷インキは、一般包装紙や
段ボール等の紙器等の印刷に広く実用されてきている。
しかしながら、軟包装材用途を中心とした非浸透性のプ
ラスチックフィルム基材に対する印刷分野においては、
一部用途を除き、水性印刷インキはほとんど実用化され
ていない。これは、かかる分野において、水性印刷イン
キの品質が溶剤型インキと比べ、十分とは言い難いため
である。つまり、水性印刷インキは、非浸透性のプラス
チックフィルムを被印刷体とする場合、乾燥性に加えて
基材への均一な濡れ及び接着更にラミネート加工に対す
る適用性などの諸問題が解決されておらず、実用化が極
めて困難であった。
【0003】一方、プラスチックフィルムに印刷する業
界においては、近年、少ロット化、品種の多様化が進ん
でいる。これに対応するため、各種のプラスチックフィ
ルムに接着し、多様な用途に適用できる、いわゆる汎用
インキを用いて、作業効率、経済性の向上が図られてい
る。しかしながら、従来の水性印刷インキは、例え、表
面処理延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムに接着
し、良好なラミネート強度が得られても、表面処理ポリ
エステル(PET)フィルムに対する強度が不十分であ
ったり、逆に表面処理PETフィルムに対し良好な強度
が得られても、表面処理OPPフィルムに対し十分な強
度が得られないという欠点があった。
【0004】更には、有機顔料を配合した場合、表面処
理OPPフィルム、表面処理PETフィルムに対する接
着、押し出しラミネート機によって溶融ポリエチレンを
積層するラミネート加工におけるラミネート強度が得ら
れるものでも、無機顔料(特に酸化チタン)を配合した
場合、ラミネート強度が不十分であるという欠点があっ
た。これは、水性印刷インキ中の酸化チタン量が有機顔
料と比べ著しく多いため、接着性付与成分である樹脂量
が少なくなるためである。
【0005】これらの欠点を解決するために、水性印刷
インキ中のバインダー樹脂と反応しうる官能基を有する
架橋剤を添加して塗膜性能を向上させる試みがなされて
いる。例えば、特開平2−99537号公報には、ポリ
エステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂
からなる群から選ばれた1種または2種以上の重合体と
オキサゾリン基を有する化合物を含有するとこと特徴と
する水性樹脂組成物が開示されている。しかし、これら
反応性の架橋剤を含有するものは、経時での反応が進
み、インキの安定性に問題がある。
【0006】また、特開昭61−19676号公報に
は、スチレン/アクリル系共重合体にロジンエステル等
の粘着付与樹脂を添加する水性印刷インキが開示されて
いるが、スチレン/アクリル系の硬い塗膜性能からは、
表面処理OPPフィルムと表面処理PETフィルムの両
方に対する良好な接着性を得ることは難しい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、印刷
適性、印刷効果およびラミネート加工適性に優れた水性
印刷インキを提供することにある。さらに詳しくは、表
面処理を施されたプラスチックフィルム、特に延伸ポリ
プロピレンフィルム、ポリエステルフィルムにグラビア
またはフレキソ印刷され、優れたラミネート加工適性を
有する水性印刷インキを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記問題
点を解決すべく鋭意検討した結果、水性ポリウレタン樹
脂とアミノ化ポリアクリルアミドをバインダーとする水
性印刷インキは、表面処理を施したポリプロピレンフィ
ルム、ポリエステルフィルムのいずれにも接着し、印刷
面にアンカーコート剤をコートしたのち押し出しラミネ
ート機によって溶融ポリエチレンを積層するラミネート
加工におけるラミネート強度が良好であることを見出
し、本発明に至った。
【0009】すなわち、本発明は、水性ポリウレタン樹
脂およびアミノ化ポリアクリルアミドを含む水性印刷イ
ンキに関する。また、本発明は、アミノ化ポリアクリル
アミドがアクリル酸アミドとアクリル酸ヒドラジドとの
共重合体であることを特徴とする上記水性印刷インキに
関する。また、本発明は、アミノ化ポリアクリルアミド
中のアクリル酸ヒドラジドの割合が10〜80モル%で
あることを特徴とする上記水性印刷インキに関する。
【0010】また、本発明は、アミノ化ポリアクリルア
ミドの重量平均分子量が1,000〜2,500,00
0であることを特徴とする上記水性印刷インキに関す
る。また、本発明は、水性ポリウレタン樹脂の数平均分
子量が1,000〜20,000であることを特徴とす
る上記水性印刷インキに関する。また、本発明は、水性
ポリウレタン樹脂とアミノ化ポリアクリルアミドとの固
形分重量比が100:0.01〜50であることを特徴
とする上記水性印刷インキに関する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において、水性ポリウレタ
ン樹脂は、水性媒体に溶解または分散するポリウレタン
樹脂であり、カルボキシル基のようなイオン性官能基を
有するポリウレタン樹脂が好適に用いられる。なお、水
性媒体は、水、または水混和性有機溶剤を好ましくは5
〜30重量%の範囲内で含む水と水混和性有機溶剤との
混合物である。水混和性有機溶剤としては、例えばエチ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、ノルマルプロ
ピルアルコールなどのアルコール系有機溶剤が挙げられ
る。
【0012】水性ポリウレタン樹脂は、例えば、カルボ
キシル基のようなイオン性官能基を有するポリオール化
合物とポリイソシアネート化合物と必要に応じて他のポ
リオール化合物とをイソシアネート過剰の条件で反応さ
せてポリオール化合物の末端にイソシアネート基を有す
るプレポリマーを調整し、次いで鎖伸長剤および必要に
応じて重合停止剤を反応させることにより得られる。水
性ポリウレタン樹脂の数平均分子量は、1,000〜2
0,000が好ましい。数平均分子量が1,000未満
であると、充分な塗膜物性が得られない。数平均分子量
が20,000を越えると、水溶液または水性分散体の
粘度が高くなり、充分な印刷効果が得られない。
【0013】カルボキシル基を有するポリオール化合物
としては、3,5-ジヒドロキシ安息香酸、2,2-ビス(ヒド
ロキシルメチル)プロピオン酸、2,2-ビス(ヒドロキシ
ルメチル)ブタン酸、2,2-ビス(ヒドロキシルエチル)
プロピオン酸、2,2-ビス(ヒドロキシルプロピル)プロ
ピオン酸、ビス(ヒドロキシメチル)酢酸、ビス(4-ヒ
ドキシフェニル)酢酸、2,2-ビス(4-ヒドキシフェニ
ル)ペンタン酸、酒石酸、N,N-ジヒドロキシエチルグリ
シン、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)−3-カルボキシ
−プロピオンアミド等が挙げられる。
【0014】他のポリオール化合物としては、特に限定
はなく、例えば、水、エチレングリコール、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、ブタンジオー
ル、プロパンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノールなどの
低分子量グリコール類、トリメチロールプロパン、グリ
セリンなどのトリオール類、ペンタエリスリトールなど
のテトラオール類などの低分子量ポリオール類、ポリエ
ーテルジオール類、ポリエステルジオール類などの高分
子量ジオール、ビスフェノールAやビスフェノールFな
どのビスフェノール類が挙げられる。
【0015】ポリエーテルジオール類としては、例え
ば、テトラヒドロフラン、あるいはエチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどの
アルキレンオキサイドの重合体、ブロック、ランダムま
たはグラフト共重合体、ヘキサンジオール、メチルヘキ
サンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオールあ
るいはこれらの混合物の縮合によるポリエーテルグリコ
ール類、ビスフェノールAやビスフェノールFにエチレ
ンオキサイド、プロピレンオキサイドなどのアルキレン
オキサイドを付加させたグリコール類が挙げられる。
【0016】ポリエステルジオール類としては、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブタンジオ
ール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、
ヘキサンジオール、メチル−1,5-ペンタンジオール、オ
クタンジオール、シクロヘキサンジオール、2-エチル−
1,3-ヘキサンジオール、ビスフェノールA、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレング
リコールなどの飽和あるいは不飽和の低分子量グリコー
ルと、脂肪族あるいは芳香族二塩基酸または芳香族二塩
基酸エステルとから縮合反応により得られるポリエステ
ルポリオールやε−ポリカプロラクトンなどの環状エス
テル化合物の開環重合により得られるポリエステルポリ
オール、ポリカーボネートポリオール、シリコンポリオ
ールなどが挙げられ、これらとジイソシアネートとの反
応によって得られる末端水酸基の反応生成物も用いるこ
とができる。
【0017】ポリイソシアネート化合物としては、芳香
族、脂肪族および脂環族の従来公知のジイソシアネート
類の1種あるいは2種以上の混合物を用いることができ
る。ジイソシアネート類として具体的には、トリレンジ
イソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、1,3-フェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,
5-ナフチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシア
ネート、ジメリールジイソシアネート、リジンジイソシ
アネート、水添4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、水添トリレンジイソシアネート、ダイマー酸のカル
ボキシル基をイソシアネート基に転化したダイマージイ
ソシアネート、あるいはこれらとグリコール類またはジ
アミン類との両末端イソシアネートアダクト体が挙げら
れる。
【0018】ジイソシアネート類には、必要に応じてト
リフェニルメタントリイソシアネート、ポリメチレンポ
リフェニルイソシアネートなどの3官能以上のポリイソ
シアネート類や、ポリイソシアネートアダクト体を混合
して用いることができる。さらに、必要に応じてモノイ
ソシアネート類を分子量調整剤として用いることができ
る。市販のポリイソシアネートアダクト体としては、西
独バイエル社製「デスモジュールシリーズ」が挙げられ
る。
【0019】鎖伸長剤は、アミノ基、水酸基などのイソ
シアネート基と反応しうる活性水素を2個以上有する化
合物であり、例えば、ジアミン化合物、ジヒドラジド化
合物、グリコール類が挙げられる。ジアミン化合物とし
ては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサ
メチレンジアミン、トリエチルテトラミン、ジエチレン
トリアミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメ
タン-4,4'-ジアミン、ポリオキシエチレンジアミノプロ
ピルエーテルなどが挙げられる。その他、N-2-ヒドキシ
エチルエチレンジアミン、N-3-ヒドロキシプロピルエチ
レンジアミン等の水酸基を有するジアミン類およびダイ
マー酸のカルボキシル基をアミノ基に転化したダイマー
ジアミン等も挙げられる。更に、グルタミン、アスパラ
ギン、リジン、ジアミノプロピオン酸、オルニチン、ジ
アミノ安息香酸、ジアミノベンゼンスルホン酸等のジア
ミン型アミノ酸類が挙げられる。
【0020】ジヒドラジド化合物としては、シュウ酸ジ
ヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラ
ジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジ
ド、セバシン酸ジヒドラジドなどの2〜18個の炭素原
子を有する飽和脂肪族カルボン酸ジヒドラジド、マレイ
ン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸
ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジドなどのモノオレフ
ィン性不飽和ジカルボン酸ジヒドラジド、炭酸ジヒドラ
ジド、カルボジヒドラジド、チオカルボジヒドラジドな
どが挙げられる。
【0021】グリコール類としては、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,3-ブ
タンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリ
コール、ペンタンジオール、3-メチル−1,5-ペンタンジ
オール、1,6-ヘキサンジオール、オクタンジオール、1,
4-ブチレンジオール、ジプロピレングリコールなどの飽
和または不飽和の各種公知の低分子ジオール類およびダ
イマー酸のカルボキシル基を水酸基に転化したダイマー
ジオールが挙げられる。
【0022】重合停止剤としては、ジ−n-ブチルアミン
などのジアルキルアミン類、モノエタノールアミン、ジ
エタノールアミン、2-アミノ-2- メチル-1- プロパノー
ル、トリ(ヒドロキシメチル)アミノメタン、2-アミノ
−2-エチル−1,3-プロパンジオール、N-ジ−2-ヒドロキ
シエチルエチレンジアミン、N-ジ−2-ヒドロキシエチル
プロピレンジアミン、N-ジ−2-ヒドロキシプロピルエチ
レンジアミン等の水酸基を有するアミン類が挙げられ
る。更に、グリシン、アラニン、グルタミン酸、タウリ
ン、アスパラギン酸、アミノ酪酸、バリン、アミノカプ
ロン酸、アミノ安息香酸、アミノイソフタル酸、スルフ
ァミン酸などのモノアミン型アミノ酸類も挙げられる。
【0023】水性ポリウレタン樹脂を製造する際には、
反応の均一化や粘度調整のために、イソシアネート基に
対して不活性な有機溶剤中で反応を行うことが好まし
い。適当な有機溶剤としては、アセトン、メチルエチル
ケトン、酢酸エチル、ジオキサン、アセトニトリル、テ
トラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジ
グライム、ジメチルスロホキシド、N-メチルピロリドン
などが挙げられ、これらは単独であるいは混合して用い
られる。水性ポリウレタン樹脂は、反応終了後にイオン
性官能基を中和する中和剤と水を添加し、有機溶剤中で
反応を行った場合には加熱操作、減圧操作により有機溶
剤を水と共に共沸除去し、水溶液または水分散体として
から水性印刷インキを調製するのが一般的である。
【0024】イオン性官能基がカルボキシル基の場合
は、塩基性化合物が中和剤として用いられる。塩基性化
合物としては、アンモニア;モノエチルアミン、ジエチ
ルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ
イソプロピルアミン、トリブチルアミン、トリエタノー
ルアミン、メチルジエタノールアミン、モノエタノール
アミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノー
ルアミン、モルホリン、N-メチルモルホリン、2-アミノ
−2-エチル−1-プロパノール等の有機アミン類;水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ類等が挙
げられる。塩基性化合物は、1種または2種以上を組み
合わせて用いられるが、乾燥後の皮膜の耐水性を向上さ
せるためには、水溶性であり、かつ熱によって容易に解
離する揮発性の高いものが好ましく、特にアンモニア、
トリメチルアミン、トリエチルアミンが好ましい。
【0025】アミノ化ポリアクリルアミドは下記一般式
で表される重合体であり、アクリル酸アミドとアクリル
酸ヒドラジドを共重合させる、ポリアクリルアミドとヒ
ドラジンを反応させる、アクリル酸アミドとアクリル酸
エステルとを共重合体させたのちヒドラジン水化物と反
応させる等の方法により製造される。
【化1】
【0026】アミノ化ポリアクリルアミドの重量平均分
子量は1,000〜2,500,000、さらには3,
000〜100,000であることが好ましい。また、
アクリル酸アミドとアクリル酸ヒドラジドを共重合させ
る場合のアクリル酸ヒドラジドの割合は、10〜80モ
ル%であることが好ましい。水性ポリウレタン樹脂とア
ミノ化ポリアクリルアミドとの固形分重量比は、10
0:0.01〜50、さらには100:0.1〜10で
あることが好ましい。アミノ化ポリアクリルアミドの割
合が上記範囲より少ないとラミネート強度が不充分とな
り、多いとボイルレトルト適性や顔料分散性が低下す
る。
【0027】本発明の水性印刷インキは、水性ポリウレ
タン樹脂の水溶液または水性分散体とアミノ化ポリアク
リルアミド、および水性印刷インキとしての必要な特性
を付与するためにその機能を阻害しない範囲で必要に応
じて、顔料などの着色剤、体質顔料、他の水性樹脂、ワ
ックス類、消泡剤、増粘剤、硬化剤、水および水混和性
有機溶剤などを混合し、アトライター、サンドミルなど
の練肉機を使用して分散を行い、所定の粘度になるよう
調整を行うことにより製造される。
【0028】他の水性樹脂としては、水性媒体に溶解ま
たは分散する樹脂、、その中間的なハイドロゾル型樹
脂、水溶性樹脂を保護コロイドとして合成されるコロイ
ド状水性樹脂を用いることができる。具体的には、(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル、他の(メタ)アクリ
ロイル基含有モノマー、スチレン、α−メチルスチレン
や、マレイン酸、フマール酸等の不飽和カルボン酸また
はそのエステル等から合成される(メタ)アクリル酸共
重合樹脂、カルボキシル基含有石油樹脂、セルロース系
樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、シェラック、水性ポリ
エステル等を、単独または混合して用いることができ
る。
【0029】かくして得られた本発明の水性印刷インキ
は、印刷時に適正粘度になるまで水または水と水混和性
有機溶剤の混合物を用いて希釈し、グラビア印刷または
フレキソ印刷方式でプラスチックフィルムなどに印刷さ
れる。
【0030】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれに限定されるものでない。なお、実施例中
「部」とは「重量部」を、「%」とは「重量%」をそれ
ぞれ表わす。
【0031】(水性ポリウレタン樹脂の合成例1)温度
計、撹拌機、還流冷却管および窒素ガス導入管を備えた
反応器中で窒素ガスを導入しながら、Mw=2000のポリ
(3-メチル−1,5-ペンタンアジペート)ジオール 130.9
部、 Mw=2000のポリエチレングリコール15.2部、2,2-ジ
メチロールプロピオン酸29.4部、イソホロンジイソシア
ネート97.4部をメチルエチルケトン200部中で6時間沸
点反応させて末端イソシアネートプレポリマーとし、し
かるのち40℃まで冷却してからアセトン 100部を加え
て、末端イソシアネートプレポリマーの有機溶剤溶液を
得た。次に、イソホロンジアミン26.6部およびアセトン
400部を混合したものに、得られた末端イソシアネート
プレポリマーの有機溶剤溶液 572.9部を室温で徐々に添
加して50℃で3時間反応させ、カルボキシル基を有する
ポリウレタン樹脂の有機溶剤溶液を得た。次に、28%ア
ンモニア水13.3部および脱イオン水 900部を上記ポリウ
レタン樹脂の有機溶剤溶液に徐々に添加して中和し、カ
ルボキシル基を有するポリウレタン樹脂と塩基性化合物
を含む混合液を得た。得られた混合液を減圧下60℃にて
脱溶剤を行うことにより、数平均分子量7700の水性ポリ
ウレタン樹脂の水性分散体(I) を得た。得られた水性分
散体は固形分25%、pH6.8 であった。
【0032】(水性ポリウレタン樹脂の合成例2)下記
の原料から、合成例1と同様にして、数平均分子量6500
の水性ポリウレタン樹脂の水性分散体(II)を得た。得ら
れた水性分散体は固形分25%、pH6.8 であった。 ポリ(3-メチル−1,5-ペンタンアジペート)ジオール(Mw=2000) 130.9部 ポリエチレングリコール(Mw=2000) 15.2部 2,2-ジメチロールプロピオン酸 29.4部 イソホロンジイソシアネート 97.4部 メチルエチルケトン 200 部 アセトン 100 部 アジピン酸ジヒドラジド 27.2部 アセトン 400 部 28%アンモニア水 13.3部 脱イオン水 900 部
【0033】(水性ポリウレタン樹脂の合成例3)下記
の原料から、合成例1と同様にして、数平均分子量8500
の水性ポリウレタン樹脂の水性分散体(III) を得た。得
られた水性分散体は固形分25%、pH6.8であった。 ポリテトラメチレンエーテルグリコール(Mw=3000) 159.8部 ポリプロピレンエーテルグリコール(Mw=2000) 15.0部 2,2-ジメチロールプロピオン酸 21.5部 イソホロンジイソシアネート 78.8部 メチルエチルケトン 200 部 アセトン 100 部 イソホロンジアミン 23.2部 ジブチルアミン 1.7部 アセトン 400 部 28%アンモニア水 9.7部 脱イオン水 900 部
【0034】[実施例1]下記の組成で常法により水性
印刷インキを作成した。 水性ポリウレタン樹脂の水性分散体(I) 69 部 アクリル酸アミドとアクリル酸ヒドラジドの共重合体 1 部 (重量平均分子量5000、アクリル酸ヒドラジドの割合50モル%) フタロシアニン系青色顔料 18 部 (東洋インキ製造(株)製「リオノールブルーKLH」) 水 6.9部 イソプロピルアルコール 5 部 シリコーン系消泡剤 0.1部 (トーレ・シリコーン(株)製「トーレシリコーンSC5540」)
【0035】[実施例2]水性ポリウレタン樹脂の水性
分散体(I) 69部を水性ポリウレタン樹脂の水性分散体(I
I)60部に代え、アクリル酸アミドとアクリル酸ヒドラジ
ドの共重合体を 1部から10部に代えた以外は、実施例1
と同様にして水性印刷インキを作成した。
【0036】[実施例3]水性ポリウレタン樹脂の水性
分散体(I) 69部を水性ポリウレタン樹脂の水性分散体(I
II) 65部に代え、アクリル酸アミドとアクリル酸ヒドラ
ジドの共重合体 1部を重量平均分子量2500000 、アクリ
ル酸ヒドラジドの割合50モル%のアクリル酸アミドとア
クリル酸ヒドラジドの共重合体 5部に代えた以外は、実
施例1と同様にして水性印刷インキを作成した。
【0037】[比較例1]アクリル酸アミドとアクリル
酸ヒドラジドの共重合体を除いた以外は、実施例1と同
様にして水性印刷インキを作成した。
【0038】実施例および比較例で得られた水性印刷イ
ンキを、ザーンカップ#3(離合社製)で18秒(25℃)に
なるように水/イソプロピルアルコール=1/1 (重量
比)の混合溶剤で希釈し、コロナ処理ポリエステル(PE
T) フィルム(東洋紡績(株)製「エステルE5100」、
厚さ12μm)、コロナ処理ポリプロピレン(OPP) フィル
ム(東洋紡績(株)製「パイレンP2161」、厚さ20μ
m)、コロナ処理ナイロン(NY)フィルム(ユニチカ
(株)製「エンブレム ON」、厚さ15μm)のコロナ
処理面に、版深25μmを備えたグラビア版を用いて乾燥
温度60℃、印刷速度80m/分でグラビア印刷し、接着性、
押し出しラミネート強度およびボイルレトルト適性を下
記の方法で評価した。結果を表1に示す。
【0039】(1)接着性 印刷物を1日放置後、印刷面にセロハンテープを貼り付
け、これを急速に剥がしたときの印刷皮膜の状態を目視
にて観察した。評価基準は次の通りである。 5:印刷皮膜が全くはがれなかった。 4:印刷皮膜の80%以上がフィルムに残った。 3:印刷皮膜の50〜80%がフィルムに残った。 2:印刷皮膜の30〜50%がフィルムに残った。 1:印刷皮膜の30%未満がフィルムに残った。
【0040】(2)押し出しラミネート強度 プラスチックフィルム印刷物にポリエチレンイミン系の
アンカーコート剤を塗布し、押し出しラミネート機によ
って溶融ポリエチレンを積層し、ラミネート後2日目に
試料を15mm幅に切断し、T型剥離強度を測定した。
【0041】(3)ボイルレトルト適性 ナイロンフィルム印刷物にウレタン系接着剤を塗布し、
ドライラミネート機によって無延伸ポリプロピレンフィ
ルムを積層し、40℃で3日間エージング後、ラミネート
物を製袋し、内容物として、水/サラダ油/ケチャップ
=1/1/1の混合物を入れて密封後、ボイル適性につ
いては、100 ℃、30分間、レトルト適性については120
℃、30分間加熱した後、ラミ浮きの有無を目視判定し
た。全くラミ浮きの無いものを○、全面ラミ浮きが生じ
たものを×とした。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】本発明により、表面処理を施されたプラ
スチックフィルムにグラビア印刷またはフレキソ印刷さ
れ、優れたラミネート加工適性を有する水性印刷インキ
を提供できるようになった。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水性ポリウレタン樹脂およびアミノ化ポリ
    アクリルアミドを含む水性印刷インキ。
  2. 【請求項2】アミノ化ポリアクリルアミドがアクリル酸
    アミドとアクリル酸ヒドラジドとの共重合体であること
    を特徴とする請求項1記載の水性印刷インキ。
  3. 【請求項3】アミノ化ポリアクリルアミド中のアクリル
    酸ヒドラジドの割合が10〜80モル%であることを特
    徴とする請求項2記載の水性印刷インキ。
  4. 【請求項4】アミノ化ポリアクリルアミドの重量平均分
    子量が1,000〜2,500,000であることを特
    徴とする請求項1ないし3いずれか1項に記載の水性印
    刷インキ。
  5. 【請求項5】水性ポリウレタン樹脂の数平均分子量が
    1,000〜20,000であることを特徴とする請求
    項1ないし4いずれか1項に記載の水性印刷インキ。
  6. 【請求項6】水性ポリウレタン樹脂とアミノ化ポリアク
    リルアミドとの固形分重量比が100:0.01〜50
    であることを特徴とする請求項1ないし5いずれか1項
    に記載の水性印刷インキ。
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