JP4345335B2 - 水性ポリウレタン樹脂および該樹脂を用いた印刷インキ - Google Patents

水性ポリウレタン樹脂および該樹脂を用いた印刷インキ Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ポリウレタン樹脂を水性媒体中でエポキシ化合物により鎖延長して得られる水性ポリウレタン樹脂及び、それを使用した水性インキに関する。本発明のエポキシ化合物により鎖延長して得られた水性ポリウレタン樹脂は、プラスチックフィルム、プラスチックシートへの濡れ性、接着性、ラミネート性能に優れ、インキ、塗料、接着剤、特に水性印刷インキ分野に有用である。
【0002】
【従来の技術】
従来、ポリウレタンはその優れた機械的性質、耐摩耗性、耐薬品性、接着性などの特性を活かして、ゴムとプラスチックスの境界分野を埋める樹脂として、塗料、接着剤、人工皮革などの幅広い用途分野に浸透している。その中で、環境保全、省資源、安全性といった社会ニーズに対応すべく、水性ポリウレタンが急激に発展してきている。ウレタン樹脂の水中への乳化分散技術、アイオノマー化による自己乳化分散技術、さらには水中での高分子量化技術等に進歩により高性能の水性ポリウレタンが出現し、その性能は今日では溶剤系ポリウレタン樹脂に匹敵するレベルになり、各種の用途分野で実用化されるに至っている。
【0003】
しかしながら、水性ポリウレタンの問題点として、水性化する場合に必要な乳化剤やイオン基により、ポリウレタン樹脂本来の特性、例えば、耐溶剤性や耐熱性を阻害することがしばしばある。
【0004】
一般的に、水性ポリウレタン樹脂は、その製造方法から強制乳化法、ケトン法、プレポリマー水中攪拌法、溶融分散方法、ケチミン法、自己乳化方法が知られている。水性インキに用いられるウレタン樹脂は、顔料分散性、印刷適性、フィルムへの接着性、耐水性などから、一般的にケトン法、すなわちイソシアネート基を含むプレポリマーをケトン系溶媒などの有機溶剤等で合成し中和後、脱溶剤過程を経てエマルジョン、コロイダルデスパージョン、水溶解型等の水性ウレタン樹脂が使用されてきた。
【0005】
ケトン法により製造するポリウレタン樹脂は、水性ポリウレタン樹脂とするため脱溶剤工程を必要とする。この脱溶剤工程に要する時間、コスト、有機溶剤の再利用、焼却廃棄等を軽減するため、例えば特開昭59−138211号公報にはアクリルモノマー中でポリウレタン合成し、複合化させる方法が開示されている。この方法では、一般に活性水素を有しない不飽和単量体を必要としており、活性水素を有する通常の不飽和単量体を使用するとイソシアネ−トと不飽和単量体との反応が起こることからウレタン樹脂の分子量を伸ばすことが困難になる欠点があった。また、この方法では、鎖延長反応において著しく粘度上昇することからウレタン樹脂の濃度を下げることや、あるいは特殊な撹拌装置を必要とするなどの欠点もあった。
【0006】
かかる問題に対し、例えば、特開平6−306135号公報で末端イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを水に乳化分散した後ポリアミンで鎖延長し、得られたエマルジョンを架橋剤としてエポキシ樹脂を使用することが開示されている。しかしながら、この方法では使用する乳化剤のため充分な接着性、耐水性、ラミネート物性が得られない。特開平5−295076号公報ではイソシアネート末端プレポリマーを水中で乳化し、アミン基末端エポキシ樹脂で鎖延長する方法が開示されている。この方法では、乳化剤の悪影響が避けられない。
【0007】
特開2000−109681号公報では、水性ポリウレタン樹脂の製造時に使用する乳化剤よる性能低下を改善するため、エポキシ基を有する化合物とアミノ基を持つポリビニルアルコールを使用することを開示している。この方法ではある程度の耐溶剤性は得られるが、接着性は不十分であった。
【0008】
特開平11−279236号公報には有機溶媒として水酸基をもつアクリルモノマー中でポリウレタン樹脂を合成し、水中に分散後他のアクリルモノマーを重合するする方法が開示されている。この方法は脱溶媒工程を省く上で有効であるが、アクリル樹脂が全てポリウレタン樹脂に複合化されないため、フィルムへの接着性やラミネート強度は不十分であった。
エポキシ樹脂の接着性やポリウレタン樹脂の接着性、機械的性質に着眼し、エポキシ樹脂を用いた水性ポリウレタン樹脂も検討されている。
【0009】
【特許文献1】
特開昭59−138211号公報
【特許文献2】
特開平6−306135号公報
【特許文献3】
特開平5−295076号公報
【特許文献4】
特開2000−109681号公報
【特許文献5】
特開平11−279236号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、水性ポリウレタン樹脂の製造において水転相時に乳化剤を含まず、かつプラスチックフィルムへの濡れ性、接着性、ラミネート適性に優れた水性ポリウレタン樹脂を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ポリウレタン樹脂を水系媒体中でエポキシ化合物により鎖延長を行うことにより、脱有機溶剤工程の低減と、優れた顔料分散性、印刷物の外観品質(印刷効果)を有し、かつ基材への接着性などの諸特性が良好な水性ポリウレタン樹脂が得られること、更には水性ポリウレタン樹脂は印刷インキに極めて有用であることを見出し、本発明に至った。
【0012】
即ち、本発明は、ポリウレタン樹脂の水分散体/水可溶体を得た後、エポキシ化合物を添加し該ポリウレタン樹脂中のカルボキシル基と反応させる水性ポリウレタン樹脂の製造方法において、エポキシ化合物が分子内に少なくとも2個以上のオキシラン環を有し、ポリウレタン樹脂(固形分)100重量部当たり、エポキシ化合物を0.3〜20重量部の範囲で添加、反応させる、重量平均分子量が20000〜1500000であり、酸価が0.5〜70である水性ポリウレタン樹脂の製造方法により得られる水性ポリウレタン樹脂を含有することを特徴とする印刷インキに関する。
【0013】
以下、本発明の水性ポリウレタン樹脂液の製造方法を説明する。
本発明に用いられるポリウレタンプレポリマーは、実質的に、高分子ポリオール、有機ジイソシアネートおよび必要に応じて鎖伸長剤を、溶媒の存在下または不存在下で反応させて得られた、分子中にイソシアネート基を1個以上有するポリウレタンである。
【0014】
(ウレタン製造方法)
ポリウレタンプレポリマーの製造は、従来から公知の方法で行うことができ、30〜150℃の温度条件下で、有機溶媒の存在下または不存在下で行うことができる。この際用いることができる有機溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等が挙げられ、エマルジョン製造後の溶媒除去の容易性を考慮すると、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル等の沸点が100℃未満の溶媒がより好ましい。また、プレポリマー製造後に、粘度低下等を目的として、上記の有機溶媒を添加、あるいは追加しても良い。
【0015】
ポリウレタンプレポリマーの製造に用いうる高分子ポリオールとしては、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオールなどを挙げることができ、ポリウレタンプレポリマーはこれらの高分子ポリオールの1種または2種以上を用いて形成されることができる。
【0016】
(ジオール)
ジオールとして、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、3-メチル−1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、オクタンジオール、1,4-ブチレンジオール、ジプロピレングリコールなどの低分子ジオール類を用いることができる。また、酸化エチレン、酸化プロピレン、テトラヒドロフラン等の重合体もしくは共重合体等のポリエーテルポリオール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、3-メチル−1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、オクタンジオール、1,4-ブチレンジオール、ジプロピレングリコールなどの飽和または不飽和の低分子ジオール類またはn-ブチルグリシジルエーテル、2-エチルヘキシルグリシジルエーテルなどのアルキルグリシジルエーテル類、バーサティック酸グリシジルエステルなどのモノカルボン酸グリシジルエステル類と、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、こはく酸、しゅう酸、マロン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸などのジカルボン酸類あるいはこれらの無水物やダイマー酸を脱水縮合または重合させて得られるポリエステルポリオール類;環状エステル化合物を開環重合して得られるポリカプロラクトンジオールなどのポリエステルポリオール類;低分子ジオールとカーボネイトとを反応させて得られるポリ−カーボネートポリオール類;ポリブタジエングリコール類;ビスフェノールA、ビスフェノールF、水添ビスフェノールAに酸化エチレンまたは酸化プロピレンを付加させて得られるグリコール類など、ポリウレタン樹脂の製造に通常用いられる高分子ポリオールを例示することができる。
【0017】
(イソシアネート種類)
有機ジイソシアネートとしては、芳香族、脂肪族または脂環族の各種公知のジイソシアネート類を使用することができる。例えば、1,5-ナフチレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4'−ジベンジルイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、1,3-フェニレンジイソシアネート、1,4-フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ブタン−1,4-ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン-4,4'-ジイソシアネート、1,3-ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、m-テトラメチルキシリレンジイソシアネートやダイマー酸のカルボキシル基をイソシアネート基に転化したダイマージイソシアネート等を例示することができる。
【0018】
(酸基種類)
酸基を付与する成分として、例えば、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロール酪酸、2,2−ジメチロール吉草酸等のジメチロールアルカン酸;グルタミン、アスパラギン、リジン、ジアミノプロピオン酸、オルニチン、ジアミノ安息香酸、ジアミノベンゼンスルホン酸等のジアミン型アミノ酸類;(A-3) グリシン、アラニン、グルタミン酸、タウリン、アスパラギン酸、アミノ酪酸、バリン、アミノカプロン酸、アミノ安息香酸、アミノイソフタル酸、スルファミン酸などのモノアミン型アミノ酸類を例示することができる。好ましくは、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロール酪酸である。
【0019】
(ウレア基鎖延長)
本発明で使用するポリウレタン樹脂骨格は、エポキシ化合物による反応に先立ち、通常のポリウレタン樹脂に使用されるウレア反応により鎖延長することが出来る。ウレア基の導入はイソシアネート基末端ポリウレタン樹脂中のイソシアネート基が0.1重量%以上にすることが、エポキシ化合物による鎖延長を効果的にする。ウレア基鎖伸長剤成分としては、通常のポリウレタン樹脂の製造に従来から用いられている鎖伸長剤のいずれもが使用できるが、イソシアネート基と反応し得る活性水素原子を分子中に2個以上有する分子量300以下の低分子ジアミン化合物を用いるのが好ましい。例えば、ジヒドラジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミン、ピペラジンおよびその誘導体、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシレンジアミン、アジピン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジドなどのジアミン類; これらのうち1種または2種以上を用いることができる。
【0020】
(ポリウレタン樹脂の重合溶媒について)
本発明で用いられるイソシアネートに対して不活性でかつ親水性の有機溶剤としては、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類等が挙げられるが、ポリウレタンの水性化後は通常減圧蒸留により除去されるため、また、脱溶剤しないで使用する場合でも乾燥速度を早めるため、好ましくは水より低沸点の溶剤の使用が望ましい。
【0021】
(ポリウレタン樹脂の分子量)
高分子ポリオール成分の数平均分子量は500〜10000であることが必要である。数平均分子量が500〜10000の範囲から外れる高分子ポリオールを用いて製造されたポリウレタンプレポリマーを使用する場合は、得られるポリウレタン組成物の耐寒性、耐熱性、耐溶剤性などが低下したものとなりやすい。
【0022】
(ウレタン化触媒)
ポリウレタンプレポリマーの製造の際には、必要に応じて反応触媒を添加することができ、このような触媒としては例えば、オクチル酸スズ、モノブチルスズトリアセテート、モノブチルスズモノオクチレート、モノブチルスズモノアセテート、モノブチルスズマレイン酸塩、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズジステアレート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレイン酸塩などの有機スズ化合物;テトライソプロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネートなどの有機チタン化合物;トリエチルアミン、N,N−ジエチルシクロヘキシルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、トリエチレンジアミンなどの3級アミンなどを挙げることができる。
【0023】
(水の添加方法)
ポリウレタン樹脂を水分散化する方法としては、該プレポリマー溶液を攪拌しながら水を滴下させて転相乳化させても良いし、或は良く攪拌している水中へプレポリマー溶液を滴下させてもよい。或はホモゲナイザ−、コロイドミル等による機械的なせんだん力を与えながら水分散化する方法は好ましい方法である。又、水分散化に際して超音波を使用する方法も好ましいものである。
【0024】
(中和剤の種類)
本発明で用いられるポリウレタン樹脂の酸基を中和する塩基性物質としては、アンモニア;モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、モノエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、2-アミノ−2-メチル−1-プロパノール等の有機アミン類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ類等が挙げられ、1種または2種以上を組み合わせて用いられるが、乾燥後の皮膜の耐水性を向上させるためには、水溶性であり、かつ熱によって容易に解離する揮発性の高いものが好ましく、特にアンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミンが好ましい。
【0025】
(中和剤の添加方法)
イソシアネート末端ポリウレタン樹脂は樹脂中に存在する酸成分の一部または全部を中和するためのアンモニアまたは揮発性アミンと共に水中に分散せしめるのであるが、その方法としてアルカリを含有する水を撹拌しつつ徐々にこの樹脂溶液を添加して分散溶解させるという方法によっても良いし、逆にこの樹脂溶液アルカリを含有する水を徐々に添加して分散溶解させる方法によっても良い。中和剤は、ポリウレタン樹脂に水を添加すると同時、もしくは水添加後に配合することが出来るが、水添加後が好ましい。更には、水添加に際しては、水の同時に少量のメタノール、エタノール、プロピルアルコールなどの共溶剤が使用できる。
【0026】
(有機溶媒の除去)
本発明のポリウレタン樹脂製造は溶媒存在下、非存在下で行われるが、有機溶剤は水性媒体への転相後、あるいはエポキシ化合物により鎖伸長反応後、膜による方法、もしくは常圧、減圧での蒸留で除去できる。
【0027】
かくして得られたポリウレタン樹脂に、分子内に少なくとも2個以上のオキシラン環を有するエポキシ化合物を添加し、ポリウレタン樹脂中のカルボキシル基、ヒドロキシル基、酸無水物のいづれかもしくは2種以上とオキシラン環が開環重合により鎖伸長される。
【0028】
添加量
エポキシ化合物に含まれるエポキシ基が、ポリウレタン樹脂100重量部(固形分)当り0.3から20重量部(固形分)の範囲で添加、反応させる。0.5重量部を下回ると接着性、耐水性、耐油性が不十分である。20重量部を越えるとコスト高になるばかりか、粘度上昇や低固形分化を生じる。
【0029】
(エポキシ反応条件)
ポリウレタン樹脂にエポキシ化合物を添加する際の温度は、エポキシ化合物の副反応を避けるため50〜90℃が好ましい。
【0030】
(エポキシ化合物)
本発明で使用するエポキシ化合物はモノアルキルアルコールもしくは多価アルキルアルコールのポリグリシジルエーテルからなる樹脂である。これらのエポキシ化合物のエポキシ当量は好ましくは100〜2000、特に好ましくは100〜1000である。
【0031】
エポキシ化合物としては、分子内に1又は2個以上のオキシシラン環を有する樹脂である。オキシシラン環を分子内に2個以上有する化合物としては、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジβメチルグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、テトラヒドロキシフェニルメタンテトラグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ブロム化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、クロル化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物のジグリシジルエーテル、ノボラックグリシジルエーテル、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールジグリシジルエーテル、エポキシウレタン樹脂等のグリシジルエーテル型;P−オキシ安息香酸グリシジルエーテル・エステル等のグリシジルエーテル・エステル型;フタル酸ジグリシジルエステル、テトラハイドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサハイドロフタル酸ジグリシジルエステル、アクリル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステル等のグリシジルエステル型;グリシジルアニリン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルイソシアヌレート、トリグリシジルアミノフェノール等のグリシジルアミン型;エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化大豆油等の線状脂肪族エポキシ化合物;3,4エポキシ−6メチルシクロヘキシルメチル−3,4エポキシ−6メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシシクロヘキサン)カルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンジエポキサイド、ジシクロペンタジエンオキサイド、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、リモネンジオキサイド等の脂環族エポキシ化合物などが挙げられる。
【0032】
なかでも、水溶性エポキシ化合物が好ましく、一例としては、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリチリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、トリグリシデルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグルシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、エチレン/プロピレングリコールジグリシジルエーテル等各種のものが挙げられる。
【0033】
ウレタンと他種樹脂との反応
また、カルボキシル基、ヒドロキシル基、酸無水物のいづれかもしくは2種以上の反応基もつポリウレタン以外の水性・水分散性樹脂を、
エポキシ化合物を介してポリウレタン樹脂と反応させることが出来る。
反応基を持つ水性もしくは水分散樹脂としては、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール等各種のものが挙げられる。
【0034】
分子量
上記水性ポリウレタン樹脂を印刷インキ用途として用いる場合、重量平均分子量は好ましくは20000〜1500000、より好ましくは30000〜500000の範囲である。20000を下回ると、耐ブロッキング性、耐水性、ラミネート適性が低下する。1500000を上回ると顔料分散性、再溶解性が低下する。
【0035】
酸価
同様に酸価は好ましくは0.5〜70、より好ましくは20〜50の範囲である。0.5を下回るとインキの安定性が低下し70を上回ると、耐水性、ラミネート適性が低下する。
【0036】
本発明の水性印刷インキには、上記水性ポリウレタン樹脂の他、必要に応じてシェラック、ロジン変性マレイン酸樹脂、水性アクリル系樹脂、水性ポリエステル樹脂、既存の水性ポリウレタン樹脂などの水性樹脂を本発明の目的を妨げない範囲で配合できる。さらに水性印刷インキとしての必要な特性を付与するため、顔料などの着色剤、体質顔料、ワックス類、消泡剤、増粘剤、硬化剤、水および水混和性有機溶剤などが必要に応じて適宜添加され、アトライター、サンドミルなどの練肉機を使用して分散を行ない、所定の粘度になる様調整を行って水性印刷インキが製造される。かくして得られた水性印刷インキは、印刷時に適性粘度になるまで水または水混和性有機溶剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコールなどのアルコール系有機溶剤を混合した溶剤を用いて希釈し、グラビア印刷またはフレキソ印刷方式でプラスチックフィルムなどに印刷される。
【0037】
本発明方法により得られるポリウレタン水性分散液は,フィルムや金属表面に対する接着性に優れ,且つ優れた耐水性、機械的性質を有している。印刷インキ分野では優れた印刷適性とラミネート適性が得られる。またスプレ−塗装やロ−ルコ−テイング等を用いて塗装され良好な塗膜を得ることが出来る。また特に金属等無機物に対する塗装性に優れ,従来のポリウレタン水性樹脂液では適用することが出来なかった多くの用途に供することができる。自動車塗料用や家庭塗料用ビヒクルをはじめガラスプラスチック、織物,紙,皮革,木材,金属の被覆,繊維及び織物への薄膜コ−テイング,毛皮用の表面コ−テイング,各種接着剤等広範囲の用途に使用することが出来る。
【実施例】
次に本発明を実施例により更に説明する。本実施例中の部及び%は特に断りのない限り重量基準である。
【0038】
製造例1A(プレポリマーの製造)
温度計、撹拌装置、還流冷却管を備えた4つ口フラスコに分子量2000のポリテトラメチレングリコール184.8部、ジメチロールブタン酸20部を加え高真空下100℃、20分間加熱を行い、水分を除去した。乾燥窒素雰囲気中で50℃に冷却しイソホロンジイソシアネート45.3部を加えた。発熱反応を利用し徐々に昇温し80℃、5時間保持した。得られた樹脂の重量平均分子量は4万5千、酸価は30であった。次に、温度を維持しながら水644.3部、28%アンモニア水5.8部、イソプロピルアルコール100部を加えこれを水溶化した。
【0039】
製造例1B(エポキシ化合物との反応)
製造例1Aと同様な装置に、Aで得られたウレタン樹脂水溶液400部(樹脂分100部)、エポキシ当量143のグリコールポリグリシジルエーテル0.8部を加え昇温し80℃、10時間の反応を行った。固形分25%、pH7.6、重量平均分子量12万、酸価27の樹脂溶液(a−1)を得た。粗大粒子が無く40℃2週間でも状態は安定していた。
【0040】
製造例2A(プレポリマーの製造)
製造例1Aと同様な装置に、分子量2000のポリテトラメチレングリコール332.6部、ジメチロールブタン酸36部、メチルエチルケトン180部を加え高真空下100℃でメチルエチルケトン90部を留去し、水分を除去した。乾燥窒素雰囲気中で50℃に冷却しイソホロンジイソシアネート81.5部を加えた。発熱反応を利用し徐々に昇温し80℃、5時間保持した。得られた樹脂の重量平均分子量は4万、酸価は30であった。次に、温度を維持しながら水1339.7部、28%アンモニア水10.4部を加えこれを水溶化した。
【0041】
製造例2B(エポキシ化合物との反応)
製造例1Aと同様な装置に、Aで得られたウレタン樹脂水溶液420部(樹脂分100部)、エポキシ当量143のグリコールポリグリシジルエーテル0.8部を加え昇温し80℃、10時間の反応を行った。高真空下100℃でメチルエチルケトン20部を留去した。固形分25%、pH7.4、重量平均分子量12万、酸価27の樹脂溶液(a−2)を得た。粗大粒子が無く40℃2週間でも状態は安定していた。
【0042】
製造例3A(プレポリマーの製造)
製造例1Aと同様な装置に、
分子量1800の共重合ポリテトラメチレンエーテルグリコール(旭化成株式会社PTXG1800)183部、ジメチロールブタン酸20部メチルエチルケトン100部を加え高真空下100℃でメチルエチルケトン50部を留去し、水分を除去した。乾燥窒素雰囲気中で50℃に冷却しイソホロンジイソシアネート47部を加えた。発熱反応を利用し徐々に昇温し80℃、5時間保持した。得られた樹脂の重量平均分子量は4万、酸価は30であった。次に、温度を維持しながら水744.3部、28%アンモニア水5.8部を加えこれを水溶化した。
【0043】
製造例3B(エポキシ化合物との反応)
製造例1Aと同様な装置に、Aで得られたウレタン樹脂水溶液420部(樹脂分100部)、エポキシ当量143のグリコールポリグリシジルエーテル0.8部を加え昇温し80℃、10時間の反応を行った。高真空下100℃でメチルエチルケトン20部を留去した。固形分25%、pH7.4、重量平均分子量120万、酸価27の樹脂溶液(a−3)を得た。粗大粒子が無く40℃2週間でも状態は安定していた。
【0044】
製造例4A(プレポリマーの製造)
製造例1Aと同様な装置に、分子量2000のポリプロピレンアジペート184.8部、ジメチロールブタン酸20部メチルエチルケトン100部を加え高真空下100℃でメチルエチルケトン50部を留去し、水分を除去した。乾燥窒素雰囲気中で50℃に冷却しイソホロンジイソシアネート45.3部を加えた。発熱反応を利用し徐々に昇温し80℃、5時間保持した。得られた樹脂の重量平均分子量は4万、酸価は30であった。次に、温度を維持しながら水744.3部、28%アンモニア水5.8部を加えこれを水溶化した。
【0045】
製造例4B(エポキシ化合物との反応)
製造例1Aと同様な装置に、Aで得られたウレタン樹脂水溶液420部(樹脂分100部)、エポキシ当量143のグリコールポリグリシジルエーテル0.8部を加え昇温し80℃、10時間の反応を行った。高真空下100℃でメチルエチルケトン20部を留去した。固形分25%、pH7.4、重量平均分子量12万、酸価27の樹脂溶液(a−4)を得た。粗大粒子が無く40℃2週間でも状態は安定していた。
【0046】
製造例5A(プレポリマーの製造)
製造例1Aと同様な装置に、分子量2000のポリテトラメチレングリコール180部、分子量400のポリエチレングリコール3.5部、ジメチロールブタン酸20部メチルエチルケトン100部を加え高真空下100℃でメチルエチルケトン50部を留去し、水分を除去した。乾燥窒素雰囲気中で50℃に冷却しイソホロンジイソシアネート46.5部を加えた。発熱反応を利用し徐々に昇温し80℃、5時間保持した。得られた樹脂の重量平均分子量は3万4千、酸価は30であった。次に、温度を維持しながら水744.3部、28%アンモニア水5.8部を加えこれを水溶化した。
【0047】
製造例5B(エポキシ化合物との反応)
製造例1Aと同様な装置に、Aで得られたウレタン樹脂水溶液420部(樹脂分100部)、エポキシ当量143のグリコールポリグリシジルエーテル0.8部を加え昇温し80℃、10時間の反応を行った。高真空下100℃でメチルエチルケトン20部を留去した。固形分25%、pH7.4、重量平均分子量10万、酸価27の樹脂溶液(a−5)を得た。粗大粒子が無く40℃2週間でも状態は安定していた。
【0048】
製造例6A(プレポリマーの製造)
製造例1Aと同様な装置に、分子量2000のポリテトラメチレングリコール163.8部、ジメチロールブタン酸29.8部メチルエチルケトン100部を加え高真空下100℃でメチルエチルケトン50部を留去し、水分を除去した。乾燥窒素雰囲気中で50℃に冷却しイソホロンジイソシアネート56.5部を加えた。発熱反応を利用し徐々に昇温し80℃、5時間保持した。得られた樹脂の重量平均分子量は4万3千、酸価は45であった。次に、温度を維持しながら水741部、28%アンモニア水9部を加えこれを水溶化した。
【0049】
製造例6B(エポキシ化合物との反応)
製造例1Aと同様な装置に、Aで得られたウレタン樹脂水溶液420部(樹脂分100部)、エポキシ当量143のグリコールポリグリシジルエーテル1.1部を加え昇温し80℃、10時間の反応を行った。高真空下100℃でメチルエチルケトン20部を留去した。固形分25%、pH7.6、重量平均分子量14万、酸価40の樹脂溶液(a−6)を得た。粗大粒子が無く40℃2週間でも状態は安定していた。
【0050】
製造例7A(プレポリマーの製造)
製造例1Aと同様な装置に、分子量2000のポリテトラメチレングリコール195.3部、ジメチロールブタン酸19.8部メチルエチルケトン100部を加え高真空下100℃でメチルエチルケトン50部を留去し、水分を除去した。乾燥窒素雰囲気中で50℃に冷却しヘキサメチレンジイソシアネート35部を加えた。発熱反応を利用し徐々に昇温し80℃、5時間保持した。得られた樹脂の重量平均分子量は4万、酸価は30であった。次に、温度を維持しながら水744.3部、28%アンモニア水5.8部を加えこれを水溶化した。
【0051】
製造例7B(エポキシ化合物との反応)
製造例1Aと同様な装置に、Aで得られたウレタン樹脂水溶液420部(樹脂分100部)、エポキシ当量143のグリコールポリグリシジルエーテル0.8部を加え昇温し80℃、10時間の反応を行った。高真空下100℃でメチルエチルケトン20部を留去した。固形分25%、pH7.4、重量平均分子量12万、酸価27の樹脂溶液(a−7)を得た。粗大粒子が無く40℃2週間でも状態は安定していた。
【0052】
製造例8A(プレポリマーの製造)
製造例1Aと同様な装置に、分子量2000のポリテトラメチレングリコール185部、ジメチロールブタン酸20部、メチルエチルケトン100部を加え高真空下100℃でメチルエチルケトン50部を留去し、水分を除去した。乾燥窒素雰囲気中で50℃に冷却しイソホロンジイソシアネート45部を加えた。発熱反応を利用し徐々に昇温し80℃、5時間保持した。得られた樹脂の重量平均分子量は4万5千、酸価は30であった。次に、温度を維持しながら水709.8部、ジエチルアミノエタノール40.3部を加えこれを水溶化した。
【0053】
製造例8B(エポキシ化合物との反応)
製造例1Aと同様な装置に、Aで得られたウレタン樹脂水溶液420部(樹脂分100部)、エポキシ当量143のグリコールポリグリシジルエーテル0.8部を加え昇温し80℃、10時間の反応を行った。高真空下100℃でメチルエチルケトン20部を留去した。固形分25%、pH7.8、重量平均分子量12万、酸価27の樹脂溶液(a−8)を得た。粗大粒子が無く40℃2週間でも状態は安定していた。
【0054】
製造例9(エポキシ化合物との反応)
製造例1Aと同様な装置に、製造例2Aで得られたウレタン樹脂水溶液420部(樹脂分100部)、エポキシ当量268のエチレンジグリシジルエーテル1.4部を加え昇温し80℃、10時間の反応を行った。高真空下100℃でメチルエチルケトン20部を留去した。固形分25%、pH7.4、重量平均分子量12万、酸価27の樹脂溶液(a−9)を得た。粗大粒子が無く40℃2週間でも状態は安定していた。
【0055】
製造例10(エポキシ化合物との反応)
製造例1Aと同様な装置に、製造例2Aで得られたウレタン樹脂水溶液420部(樹脂分100部)、エポキシ当量143のグリコールポリグリシジルエーテル1.5部を加え昇温し80℃、10時間の反応を行った。高真空下100℃でメチルエチルケトン20部を留去した。固形分25%、pH7.6、重量平均分子量32万、酸価24の樹脂溶液(a−10)を得た。粗大粒子が無く40℃2週間でも状態は安定していた。
【0056】
実施例1(水性印刷インキの製造)
製造例1で得た樹脂溶液(a−1)20.0部 、酸化チタン40.0、 消泡剤0.1部、 水19.9部の混合物をペイントコンデイショナーで顔料分散しインキベ−スを得た。次に、製造例1で得た樹脂溶液、水、イソプロピルアルコールを加え印刷インキを作成した。得られた印刷インキにカルボジイミド硬化剤を加え、水/イソプロピルアルコール=1/1(重量比)の混合溶剤を用いて希釈し、印刷粘度に調整、グラビア印刷機にてポリエチレンテレフタレートフイルム(以下PET)、ナイロンフィルム(以下NY)に印刷して、塗膜外観、密着性、さらにNYについては耐ボイル適性を評価した。
塗膜外観:印刷物の光沢を目視により判定した。
◎非常に光沢がある
○光沢がやや劣る
△光沢がない
×全く光沢がない
密着性評価:印刷物のセロファンテープ剥離試験を行い、印刷皮膜の外観よりその密着性を目視判定した。
◎印刷皮膜が全く剥がれない。
○ 印刷皮膜の20%以下が剥がれる。
△印刷皮膜の20%〜50%が剥がれる。
× 印刷皮膜の50%以上が剥がれる。
耐ボイル性:NYフイルム上に印刷した印刷インキ面にイソシアネート系接着剤を塗布した後に、押し出しラミネート機によって前記接着剤層上に溶融ポリエチレンを積層し、ラミネート加工物を得た。このラミネート加工物を製袋し、密封後90℃の熱水中で30分間加熱し、ラミ状態を外部から目視観察した。
◎全くラミ浮きがない。
○ピンホール状にラミ浮きがでる。
△すじ状にデラミネーションが生じる。
× 全面にデラミネーションが生じる。
結果を表1に示す。
【表1】
Figure 0004345335
【0057】
実施例2〜10
製造例2〜10で得た樹脂溶液(a-2)〜(a-10)を実施例1と同様にそれぞれインキ化、印刷評価を行った。結果を表1に示す。
【0058】
比較例1〜8
製造例1A〜8Aで得た(エポキシによる鎖延長を行なっていない)樹脂溶液を実施例1と同様にそれぞれインキ化、印刷評価を行った。結果を表1に示す。
【0059】
【発明の効果】
実施例、比較例より明らかなように本発明の水性ポリウレタン樹脂は、凝集物もなく、さらに本発明の水性樹脂液を含有する水性印刷インキは、接着性、耐ボイル性に優れ、水性印刷用インキに好適である。

Claims (1)

  1. ポリウレタン樹脂の水分散体/水可溶体を得た後、エポキシ化合物を添加し該ポリウレタン樹脂中のカルボキシル基と反応させる水性ポリウレタン樹脂の製造方法において、エポキシ化合物が分子内に少なくとも2個以上のオキシラン環を有し、ポリウレタン樹脂(固形分)100重量部当たり、エポキシ化合物を0.3〜20重量部の範囲で添加、反応させる、重量平均分子量が20000〜1500000であり、酸価が0.5〜70である水性ポリウレタン樹脂の製造方法により得られる水性ポリウレタン樹脂を含有することを特徴とする印刷インキ
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