JPH0914660A - 調理器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 調理済み冷凍食品を短時間に加熱調理して美
味な調理仕上がりを得る事を目的とする。 【構成】 本発明は、被調理物を収納して加熱する調理
室と、この調理室に高周波電波を供給する第１熱源と、
調理室内をバーナの燃焼により所定の設定温度に加熱す
る第２熱源と、調理済み冷凍食品の加熱操作を行う冷凍
食品専用キーと、第１熱源や第２熱源を制御して調理室
に収納された被調理物を加熱制御する制御回路とを備
え、この制御回路を、冷凍食品専用キーが設定操作され
ると第１熱源を予め設定した所定の最大出力にて、かつ
第２熱源を予め設定した所定の最大設定温度にて予め設
定した所定時間作動する様に構成して成るものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、バーナの燃焼により生
じる熱源と高周波電波による熱源とを組み合わせた調理
器に関する。

【０００２】

【従来の技術】マグネトロンから放射される高周波電波
と電気ヒータとを熱源とした所謂オーブンレンジの中に
は、コンビニ食品と呼ばれる冷凍グラタンや冷凍フライ
等を専用の調理キーを操作するだけで加熱できるものが
ある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが熱源として高
周波電波と電気ヒータを用いた場合、電気容量の制限上
高周波電波を放射するマグネトロンへの通電と電気ヒー
タヘの通電を同時に行うことが困難で、これらへ交互に
通電して作動させているため、調理時間が長くなって食
品の脱水量が増え、調理仕上がりが悪くなるという問題
がある。

【０００４】そこで本発明は、調理時間の短縮により食
品の脱水率を抑え、美味な調理仕上がりを得る事を目的
とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、被調理物を収
納して加熱する調理室と、この調理室に高周波電波を供
給する第１熱源と、調理室内をバーナの燃焼により所定
の設定温度に加熱する第２熱源と、調理済み冷凍食品の
加熱操作を行う冷凍食品専用キーと、第１熱源や第２熱
源を制御して調理室に収納された被調理物を加熱制御す
る制御回路とを備え、この制御回路を、冷凍食品専用キ
ーが設定操作されると第１熱源を予め設定した所定の最
大出力にて、かつ第２熱源を予め設定した所定の最大設
定温度にて予め設定した所定時間作動する様に構成して
成るものである。

【０００６】又本発明は、第１熱源の最大出力を約５０
０Ｗに設定し、第２熱源の設定温度を約３００℃に設定
して成るものである。

【０００７】

【作用】例えば調理済みの冷凍グラタンや冷凍ドリア等
を加熱する場合には、調理室内にこれらの被調理物を入
れて冷凍食品専用キーを選択設定すれば、制御回路によ
りこれを検出して第１熱源を所定の最大出力にて、かつ
第２熱源を所定の最大設定温度にて所定時間作動するこ
とで、比較的短時間にて調理済みの冷凍食品を食に適し
た温度に加熱して食品の脱水率を下げ、美味な調理仕上
げと出来る。

【０００８】又第１熱源の最大出力を５００Ｗとし、第
２熱源の設定温度を３００℃とすることで、従来から用
いられているマグネトロンやバーナ、並びに調理室構造
等をそのまま利用することができ、コストダウンを計り
ながら調理機能を拡張する事が出来るものである。

【０００９】

【実施例】本発明の実施例を先ず図１と図２に基づき説
明すると、１は調理器本体で、内部に前面を開口２し、
かつ図示しない被調理物を収納して加熱する調理室３を
区画形成していると共に、この調理室の底板４より下側
で後方に位置してガスバーナ５を配設した燃焼室６を区
画形成している。

【００１０】又上記調理器本体１の調理室３後方には、
仕切板７を介して循環モーター８により回転駆動する循
環ファン９を収納した送風室１０を形成し、上記調理室
３の後面上部には、この調理室内の排気を外部に排出す
る排気筒１１を連通し、上記循環ファン９を回転してガ
スバーナ５を燃焼すると、このガスバーナの燃焼により
発生した熱気を上記循環ファン９の作用により送風室１
０内に吸引した後、この送風室より上記仕切板７に穿孔
した図示しない通気孔より調理室３内に循環して調理室
内を予め設定された設定温度に加熱すると同時に、調理
室内の排気の一部を上記排気筒１１より外部に排出す
る。

【００１１】１２は上記調理室３の上方に区画形成した
収納室で、周知の高周波電波を発射し、発射した電波を
導波管１３等により調理室３内に供給するマグネトロン
１４と、このマグネトロンやこれに隣接して配設した高
圧トランス１５等の電気部品を冷却する冷却ファン１６
等を収納している。

【００１２】一方、上記調理器本体１の前面には、上記
開口２を開閉する縦開きの扉１７を開閉自在に枢支して
いると共に、この扉の上方には図３にても示す操作パネ
ル１８を装着し、この操作パネルにはその左側より、調
理時間や時刻を数字等により表示する表示器１９と、調
理済み冷凍食品の加熱調理を行う冷凍食品専用キー２０
と、オーブンキー２１と、解凍キー２２と、高周波加熱
を行うレンジキー２３と、温度設定用の温度設定摘み２
４と、調理時間や調理量を設定するタイマー摘み２５
と、スタートキー２６と、取り消しキー２７とを配置
し、かつ上記冷凍食品専用キー２０の上方には、例えば
このキーを一度押すと点灯する冷凍フライ設定ランプ２
８と、同じく２度押すと点灯する冷凍グラタン設定ラン
プ２９とを配設し、上記オーブンキー２１の上方には、
このキーを押してオーブン調理を選択設定すると点灯す
るオーブンランプ３０を配設し、上記解凍キー２２の上
方には、このキーを一度押すと点灯するタイマーモード
設定ランプ３１と、同じく２度押すと点灯するグラムモ
ード設定ランプ３２を配設し、上記レンジキー２３の上
方には、このキーを一度押すと点灯する強出力設定ラン
プ３３と、同じく２度押すと点灯する弱出力設定ランプ
３４を配設し、上記温度設定摘み２４とタイマー摘み２
５の上方にはネクストランプ３５，３６を配設してい
る。

【００１３】図４は制御回路３７のブロック図で、マイ
クロコンピュータ等により構成した演算回路３８の入力
に、上記操作パネル１８に配置したキー群３９の出力
と、上記温度設定摘み２４やタイマー摘み２５により各
々回転操作されるボリューム群４０の出力と、上記排気
筒１１内等に配置されて調理室３内の温度を検出する温
度センサー４１の出力と、上記ガスバーナ５の燃焼状態
を検出する炎検出回路４２の出力と、上記扉１７の開閉
状態を検出するドアスイッチ４３の出力を接続している
と共に、上記演算回路３８の出力に、上記表示器１９
と、上記スタートボタン２６の裏側に配置されこのボタ
ンのオン操作による調理時に発光するスタートランプや
上記操作パネル１８に配置したランプ群４４と、警報用
のブザー４５と、上記循環モーター８と、上記冷却ファ
ン１６を駆動する冷却モーター４６と、上記調理室３の
底部に装着したターンテーブル４７を回転駆動するギヤ
ードモーター４８と、上記マグネトロン１４と、上記ガ
スバーナ５の燃焼部に点火用の放電を行う点火器４９
と、同じくガスバーナへの燃料供給を制御する電磁弁５
０等を接続している。

【００１４】そして上記制御回路３７は、例えば調理室
３内のターンテーブル４７の上に被調理物を載せて扉１
７を閉じ、オーブンキー２１や解凍キー２２、レンジキ
ー２３により調理の種類を選択設定した後、オーブン調
理であれば温度設定摘み２４やタイマー摘み２５を操作
して調理温度や調理時間を設定し、スタートボタン２６
をオン操作することでこれを演算回路３８により検出
し、オーブン調理であればガスバーナ５を燃焼すると共
に温度センサー４１の出力から調理室３内の温度を検出
し、調理室内の温度が上記温度設定摘み２４により予め
設定された設定温度に成る様にガスバーナ５の燃焼を制
御しながら、タイマー摘み２５により設定された調理時
間、加熱調理を行う。

【００１５】又高周波加熱によるレンジ調理であれば、
レンジキー１９の操作により設定された強出力（例えば
５００Ｗ）や弱出力（例えば２００Ｗ）にてタイマー摘
み２５により設定された設定時間、加熱調理を行う。

【００１６】一方、例えば冷凍グラタンや冷凍ドリア等
の調理済みの冷凍食品を食に適した温度に加熱する場合
には、これらの冷凍食品をターンテーブル４７の上に載
せて扉１３を閉じた後、冷凍食品専用キー１６を２度押
して冷凍グラタンランプ２９の点灯を確認してスタート
キー２６をオン操作することで、これらの操作を演算回
路３８により検出し、例えば図５にて示す様にマグネト
ロン１４の出力を例えば５００Ｗの強出力に設定すると
共に、調理室３の温度を最大の例えば３００℃に設定し
て予め設定した設定時間（例えば７分）加熱調理を行
う。

【００１７】尚上記実施例では、冷凍食品専用キー１６
を２度押すと冷凍グラタンランプ２９を点灯すると同時
にネクストランプ３６も点灯し、かつ表示器に上記設定
時間（例えば７分）の表示を行い、タイマー摘み２５に
よる調理時間の設定変更が行える様に構成している。

【００１８】又同じ調理済み冷凍食品の加熱調理でも、
例えば冷凍フライ等の比較的熱容量の少ない食品の場合
には、冷凍食品専用キー２０を一度押して冷凍フライラ
ンプ２８の点灯を確認してスタートキー２６をオン操作
することで、これらの操作を演算回路３８により検出し
て例えば図６にて示す様にマグネトロン１４の出力を２
００Ｗの弱出力に設定すると共に、調理温度を例えば３
００℃に設定して予め設定した設定時間（例えば５分）
加熱調理を行う。

【００１９】尚、上記冷凍フライの場合でも調理時間の
変更は可能である。

【００２０】

【発明の効果】本発明の構成により、高周波電波とバー
ナの燃焼による熱源とを同時に作動して調理済みの冷凍
食品を加熱することで、短時間に加熱調理を行い、食品
の脱水率を低減して美味な調理仕上げとすることが出来
るものである。

【００２１】又本発明は、高周波加熱の最大出力を５０
０Ｗとし、バーナの燃焼による調理室の加熱温度を３０
０℃としたことで、従来用いられている高周波電波を放
射するマグネトロンや、調理室構造等をほとんどそのま
ま利用することができ、コストダウンを計ると同時に調
理機能を拡張する事が出来るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す斜視図である。

【図２】同じく側面縦断面図である。

【図３】同じく操作パネルの正面図である。

【図４】同じく制御回路を示すブロック図である。

【図５】同じく動作説明用のタイムチャートである。

【図６】同じく動作説明用のタイムチャートである。

【符号の説明】

３ 調理室 ５ ガスバーナ 14 マグネトロン 20 冷凍食品専用キー 37 制御回路

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 明里 正巳 鳥取県鳥取市南吉方３丁目201番地 鳥取 三洋電機株式会社内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 被調理物を収納して加熱する調理室と、
   この調理室に高周波電波を供給する第１熱源と、上記調
   理室内をバーナの燃焼により所定の設定温度に加熱する
   第２熱源と、調理済み冷凍食品の加熱操作を行う冷凍食
   品専用キーと、上記第１熱源や第２熱源を制御して上記
   調理室に収納された被調理物を加熱制御する制御回路と
   を備え、この制御回路を、上記冷凍食品専用キーが設定
   操作されると上記第１熱源を予め設定した所定の最大出
   力にて、かつ上記第２熱源を予め設定した所定の最大設
   定温度にて予め設定した所定時間作動する様に構成して
   成る調理器。
2. 【請求項２】 上記第１熱源の上記最大出力を約５００
   Ｗに設定し、上記第２熱源の設定温度を約３００℃とし
   て成る上記請求項１に記載の調理器。