JPH0912111A - スタッカークレーンの昇降台の昇降装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カウンターウエイトの昇降高さを昇降台の昇
降高さの１／２とする。 【構成】 昇降台１６の右側にワイヤーロープ等からな
る吊持索２８Ａの一端が連結され、この吊持索２８Ａ
は、ホイール３１、３２に掛けられた後、駆動ホイール
４３に掛けられ、その後、ホイール３３、３４に掛けら
れ、更に、吊りホイール２６に下から掛けられた後、ス
タッカークレーン１３の上部に固定されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は自動倉庫のスタッカーク
レーンの昇降台の昇降装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の昇降台の昇降装置として
以下の如きものは知られている。即ち、中空状のマスト
内にカウンターウエイトが昇降自在に設けられ、このカ
ウンターウエイトに一端が他端が昇降台に取り付けられ
た吊持索が、少なくともスタッカークレーン上部のホイ
ールに掛けられ、前記上部のホイール又は吊持索が掛け
られた駆動ホイールを回転させることによって昇降台が
昇降させられるようになされたものは知られている。

【０００３】

【従来技術の欠点】前記従来の昇降台の昇降装置には以
下の如き欠点があった。即ち、カウンターウエイトの昇
降高さが昇降台の昇降高さに等しいものであったため、
昇降台の昇降高さと同じ昇降高さをカウンターウエイト
が得られるようにしなければならないが、マスト内の下
部等にカウンターウエイトの昇降を阻止する部材が突出
したり、狭いマスト内にカウンターウエイトを納める都
合上カウンターウエイト自体の上下長さが昇降台の上下
長さより長くなったりする際、カウンターウエイトの昇
降高さを確保するためだけにマストを高く、即ち、スタ
ッカークレーンの全体高さを高くしなければならないと
いう欠点があった。

【０００４】

【前記欠点を解消するための手段】本発明は前記欠点を
解消するために以下の如き手段を採用した。請求項１の
発明は、中空状のマスト内にカウンターウエイトが昇降
自在に設けられ、カウンターウエイトに吊りホイールが
設けられ、一端が昇降台に他端がスタッカークレーン上
部に取り付けられた吊持索が、少なくともスタッカーク
レーン上部のホイール及び吊りホイールに掛けられてい
るものである。

【０００５】

【発明の作用】請求項１の発明は以下の如き作用をなす
ものである。カウンターウエイトの昇降高さを昇降台の
昇降高さの１／２とすることが出来るので、カウンター
ウエイトの昇降高さが昇降台の昇降高さに等しい従来の
ものと相違して、カウンターウエイトの昇降高さを確保
するためだけにマストを高く、即ち、スタッカークレー
ンの全体高さを高くする必要がない。

【０００６】

【実施例】以下に本発明を図面を参照しつつ実施例に基
づいて説明する。なお、この実施例において、前とは図
１下側を、後とは同図上側をいい、左とは図１左側を、
右とは同図右側をいう。

【０００７】スタッカークレーン通路１０をあけるよう
にして前後一対のラック装置１が床面に立設されてい
る。前記ラック装置１は、所定間隔で左右に並ぶ前側の
多数の支柱２と、これら前側の支柱２の後方にそれとの
間に所定間隔をあけて並ぶ後側の支柱２と、これら前後
の支柱２に高さ方向に所定間隔で設けられた多数の物品
支承部材４とを有しており、支柱２を介することなく対
向する左右一対の物品支承部材４によって物品収納棚３
が構成されている。左右一対の物品支承部材４間は、後
述のスライドフォーク１７の上下方向の移動を許容する
フォーク通過間隙５となされている。前記前後のラック
装置１の物品収納棚３の出し入れ口６は相互に対向して
いる。

【０００８】前記ラック装置１の左側方には搬送方向を
左右方向に向けた入出庫ローラーコンベア８が設けられ
ている。この入出庫ローラーコンベア８のラック装置１
側には公知の物品昇降機（図示略）が設けられている。
この物品昇降機は、入出庫ローラーコンベア８のローラ
ー下方の公知の昇降装置によって昇降自在な昇降台と、
この昇降台に立設されていて、入出庫ローラーコンベア
８のローラー間に位置する一対の支承枠とを有してい
る。この物品昇降機は、支承枠によって物品Ｗを持ち上
げることによって、入出庫ローラーコンベア８の搬送面
と物品Ｗの下面との間にフォーク挿入間隙を形成した
り、上昇した位置の支承枠によってスライドフォーク１
７から物品Ｗを受け取り、その後、下降することによっ
て入出庫ローラーコンベア８に物品Ｗを降ろす作用をな
すものである。

【０００９】前記スタッカークレーン通路１０に上下一
対のガイドレール１１が長手方向を左右方向に向けるよ
うにして配され、これらガイドレール１１にスタッカー
クレーン１３が左右動自在に案内されるようになされて
おり、このスタッカークレーン１３は、走行台車１４
と、この走行台車１４に設けられた一対のマスト１５に
沿って以下に詳述する昇降装置２１によって昇降自在と
なされた昇降台１６と、この昇降台１６に公知の進退機
構によって前後方向に水平摺動自在に設けられたスライ
ドフォーク１７とを有している。このスライドフォーク
１７は、公知のごとく、物品Ｗの下方への突出・昇降台
１６の上昇による物品Ｗの持ち上げ・昇降台１６側への
退入という動作を行なって物品Ｗを昇降台１６に引き込
み、前記と逆の動作によって物品収納棚３等に物品Ｗを
降ろすことが出来る。

【００１０】前記昇降装置２１は、前記中空状の左側の
マスト１５内に昇降自在に設けられたカウンターウエイ
ト２２及び中空状の右側のマスト１５内に昇降自在に設
けられたカウンターウエイト２２を有している。カウン
ターウエイト２２は所要枚数のウエイト構成部材を重ね
合わせることによって構成されている。

【００１１】前記カウンターウエイト２２には、マスト
１５の内面に当接してカウンターウエイト２２がマスト
１５内でスムーズに昇降するようにするための所要個の
ガイドローラー２３が設けられている。また、カウンタ
ーウエイト２２の下部には弾性を有する緩衝材２４が取
り付けられ、他方、カウンターウエイト２２の上部中央
にはブラケット２５を介して軸心を前後方向に向けた吊
りホイール２６が回転に設けられている。

【００１２】前記昇降台１６の右側部の上方に位置する
ようにして、スタッカークレーン１３の上部に、ホイー
ル３１が、軸心を前後方向に向けるようにして回転自在
に設けられ、このホイール３１より右寄りでこれに対向
する位置かたちでスタッカークレーン１３の上部に、ホ
イール３２が、軸心を前後方向に向けるようにして回転
自在に設けられ、これらホイール３１とホイール３２と
の間で且つこれらよりやや下側に位置するかたちでスタ
ッカークレーン１３の上部に、ホイール３３、３４が、
軸心を前後方向に向けるようにして回転自在に設けられ
ている。

【００１３】前記スタッカークレーン１３の下部（走行
台車１４）の右側にはブラケット４２が設けられ、この
ブラケット４２に駆動ホイール４３が軸心を前後方向に
向けるようにして回転自在に設けられ、この駆動ホイー
ル４３は正逆回転自在なモーター４５によって回転させ
られるようになされている。

【００１４】前記昇降台１６の右側にワイヤーロープ等
からなる吊持索２８Ａの一端が連結され、この吊持索２
８Ａは、ホイール３１、３２に掛けられた後、駆動ホイ
ール４３に掛けられ、その後、ホイール３３、３４に掛
けられ、更に、右側のカウンターウエイト２２の吊りホ
イール２６に下から掛けられた後、スタッカークレーン
１３の上部に固定されている。

【００１５】前記昇降台１６の左側部の上方に位置する
ようにして、スタッカークレーン１３の上部に、ホイー
ル３６が、軸心を前後方向に向けるようにして回転自在
に設けられ、このホイール３６より左寄りでこれに対向
する位置かたちでスタッカークレーン１３の上部に、ホ
イール３７が、軸心を前後方向に向けるようにして回転
自在に設けられている。

【００１６】前記昇降台１６の左側にワイヤーロープ等
からなる吊持索２８Ｂの一端が連結され、この吊持索２
８Ｂは、ホイール３６、３７に掛けられ、その後、左側
のカウンターウエイト２２の吊りホイール２６に下から
掛けられた後、スタッカークレーン１３の上部に固定さ
れている。

【００１７】前記の如き構成によって、モーター４５を
作動して駆動ホイール４３を回転させることによって昇
降台１６を昇降させることが出来、他方、モーター４５
を停止させてモーター４５に内蔵されたブレーキ（図示
略）を作動することによって、昇降台１６を所定位置で
停止させることが出来る。

【００１８】なお、カウンターウエイト２２の吊り機構
に動滑車方式を採用したので、カウンターウエイト２２
の昇降高さを昇降台１６の昇降高さの１／２とすること
が出来るものである。そして、カウンターウエイト２２
は、中空状のマスト１５の略下半分の部分で昇降するよ
うになされている。このような構成によって、例えば、
マスト１５を上下２本のマスト構成部材を上下に連結す
ることによって構成しなければならない場合、その継ぎ
目をマスト１５の高さの半分よりやや上にすることによ
って、その継ぎ目をカウンターウエイト２２が通過する
必要がないようにして、カウンターウエイト２２のスム
ーズな昇降を確保することが出来る。

【００１９】

【変形例等】以下に変形例等について説明を加える。 （１）左側のカウンターウエイト２２を省略することも
可能である。 （２）マスト１５は、角パイプに限定されるものでな
く、丸パイプ等であってもよい。 （３）スタッカークレーン１３の上部のホイールの数は
任意である。

【００２０】

【発明の効果】本発明は前記した如き構成によって以下
の如き効果を奏するものである。 請求項１の発明によれば、カウンターウエイトの昇降
高さを昇降台の昇降高さの１／２とすることが出来るの
で、カウンターウエイトの昇降高さが昇降台の昇降高さ
に等しい従来のものと相違して、カウンターウエイトの
昇降高さを確保するためだけにマストを高く、即ち、ス
タッカークレーンの全体高さを高くする必要がない。 請求項２の発明によれば、カウンターウエイトが中空
状のマストの略下半分の部分で昇降するようになされて
いるので、カウンターウエイトの昇降高さが昇降台の昇
降高さに等しい従来のものと比較して、スタッカークレ
ーンの重心位置を低くして、スタッカークレーンの安定
走行を図ることが出来ると共にマストの揺れ等を抑える
ことが出来る。 請求項３の発明によれば、動滑車方式の採用によりカ
ウンターウエイトを１つしか使用しない場合、そのカウ
ンターウエイトを従来の２倍の重さにしなければならな
いところであるが、従来と同一重さの２つのカウンター
ウエイトを使用出来るので、カウンターウエイトの取り
扱いが行ない易い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す中間省略の簡略水平断面
図である。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線に沿う中間省略の拡大断面
図である。

【図３】図２のＡ部分の拡大断面図である。

【図４】図３のＩＶ−ＩＶ線断面図である。

【符号の説明】

１３ スタッカークレーン １５ マスト １６ 昇降台 ２２ カウンターウエイト ２６ 吊りホイール ２８Ａ 吊持索 ３１ ホイール ３２ ホイール ３３ ホイール ３４ ホイール

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 中空状のマスト内にカウンターウエイト
   が昇降自在に設けられ、カウンターウエイトに吊りホイ
   ールが設けられ、一端が昇降台に他端がスタッカークレ
   ーン上部に取り付けられた吊持索が、少なくともスタッ
   カークレーン上部のホイール及び吊りホイールに掛けら
   れているスタッカークレーンの昇降台の昇降装置。
2. 【請求項２】 前記カウンターウエイトが中空状のマス
   トの略下半分の部分で昇降するようになされている請求
   項１記載のスタッカークレーンの昇降台の昇降装置。
3. 【請求項３】 左右一対の中空状のマスト内各々にカウ
   ンターウエイトが昇降自在に設けられ、各カウンターウ
   エイトに吊りホイールが設けられ、一端が昇降台に他端
   がスタッカークレーン上部に取り付けられた左右２本の
   吊持索が、少なくともスタッカークレーン上部のホイー
   ル及び吊りホイールに掛けられているスタッカークレー
   ンの昇降台の昇降装置。