JPH09105099A - 紙およびその製造方法 - Google Patents

紙およびその製造方法

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JPH09105099A
JPH09105099A JP26145295A JP26145295A JPH09105099A JP H09105099 A JPH09105099 A JP H09105099A JP 26145295 A JP26145295 A JP 26145295A JP 26145295 A JP26145295 A JP 26145295A JP H09105099 A JPH09105099 A JP H09105099A
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JP
Japan
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paper
electron beam
pulp
beam irradiation
component
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JP26145295A
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English (en)
Inventor
Kazumasa Kurozumi
一正 黒住
Takashi Urata
高史 浦田
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い耐水性、剛度を有するとともに引張強度等
の機械強度も優れた紙およびその製造する方法を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】電子線照射により硬化した層を有すること
を特徴とする紙および電子線により反応する成分を含む
溶液を用いて抄紙した後、電子線を照射して前記溶液を
硬化させることを特徴とする紙の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は紙およびその製造方
法に関するものであり、特には高い耐水性、剛度を有す
るとともに引張強度等の機械強度も優れた紙とその製造
する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、耐水性、剛度のある紙を得る手段
としては、ワックスを含浸させたり、ワックス含有皮膜
をコ−トする方法が用いられてきた(例.特開平4−3
34447号)。しかし、特開平4−334447号の
方法では高い耐水性、強度を得ることは困難であり、か
つ、そのような性能を求めた場合、塗布量を多くしなく
てはならず、コストがかかる、リサイクルが不可能とな
るといった問題があった。その他、電子線硬化樹脂を紙
の表面に塗布あるいは含浸させる方法もある(例.特開
昭62−199897号)。しかし、特開昭62−19
9897号の方法では紙の表面のみが改良されるだけで
紙の層内および紙の裏面には耐水性等の機能を持たすこ
とはできない。また、カールし易いという問題もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
問題点に着目したもので、高い耐水性、剛度を有すると
ともに引張強度等の機械強度も優れた紙およびその製造
する方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこの課題を解決
するために考えられたものであり、請求項1の発明は電
子線照射により硬化した層を有することを特徴とする紙
であり、請求項2の発明は電子線照射により硬化した層
がパルプに吸着し易い官能基を持っている溶液を硬化さ
せた層から成ることを特徴とする紙であり、請求項3の
発明は電子線照射により硬化した層がカチオン性のバン
ドから成る溶液を硬化させた層から成る紙であり、さら
に請求項4の発明は電子線照射により硬化した層が分散
性の良いエマルジョンを硬化させた層から成ることを特
徴とする紙である。
【0005】また、請求項5の発明は電子線を照射して
前記溶液を硬化させることを特徴とする紙の製造方法で
あり、請求項6の発明は電子線により反応する成分とし
てパルプに吸着し易い官能基を持っているものを用いる
ことを特徴とする紙の製造方法であり、請求項7の発明
は電子線により反応する成分としてカチオン性のバンド
を用いることによりパルプに吸着し易くしてあるものを
用いることを特徴とする紙の製造方法であり、さらに請
求項8の発明は電子線により反応する成分として分散性
のよいエマルジョンを用いることを特徴とする紙の製造
方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明に用いられるパルプとしては一般に用いら
れている針葉樹、広葉樹のバージンパルプが好ましい
が、コストを考えて古紙をブレンドしても構わない。
【0007】パルプスラリー中に添加する電子線照射に
より反応する成分(電子線硬化型樹脂)としては水分散
エマルジョンであることが好ましく、ウレタンアクリレ
ートエマルジョン、アクリルアクリレートエマルジョ
ン、ウレタンアクリルアクリレートエマルジョン、ウレ
タンメタクリレートエマルジョン、アクリルメタクリレ
ートエマルジョン、ウレタンアクリルメタクリレートエ
マルジョン等を用いることができる。水酸基を分子鎖中
に持っているとパルプへの吸着性が優れているからであ
る。
【0008】パルプスラリー中に添加する電子線硬化型
樹脂の添加量としてはパルプ固形分に換算して1%〜1
0%が好ましい。パルプに電子線硬化型樹脂を吸着させ
るバンドとしては硫酸アルミニウム等が用いられる。ま
た、パルプスラリー中には一般に用いられるサイズ剤、
紙力増強剤等を添加しても構わない。さらに、照射する
電子線の照射線量としては10kGyから100kGy
が望ましい。
【0009】このように電子線照射により反応する成分
を含む溶液を用いて抄紙した後、電子線を照射すること
により耐水性、剛度とともに引張強度等の機械強度も優
れた紙を製造することが可能となる。
【0010】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。 <実施例1> 〔パルプ〕 LBKP(広葉樹クラフトパルプ) 50部 NBKP(針葉樹クラフトパルプ) 50部 〔電子線硬化樹脂〕 NeoRad NR−3709 〔ゼネカ株式会社製〕 5部 (ウレタンアクリレートエマルジョン) 上記配合のパルプスラリ−を用い、長網式抄紙機にて坪
量250g/m2 の紙に抄いた後、50kGyの電子線
を照射した。 <実施例2> LBKP(広葉樹クラフトパルプ) 50部 NBKP(針葉樹クラフトパルプ) 50部 〔電子線硬化樹脂〕 NeoRad NR−440 〔ゼネカ株式会社製〕 5部 (ウレタンアクリレートエマルジョン) 〔硫酸バンド〕 硫酸アルミニウム 2部 上記配合のパルプスラリ−を用い、長網式抄紙機にて坪
量250g/m2 の紙に抄いた後、50kGyの電子線
を照射した。 <実施例3> LBKP(広葉樹クラフトパルプ) 50部 NBKP(針葉樹クラフトパルプ) 50部 〔電子線硬化樹脂〕 NeoRad NR−440 〔ゼネカ株式会社製〕 5部 (ウレタンアクリレートエマルジョン) 〔硫酸バンド〕 硫酸アルミニウム 2部 〔サイズ剤〕 SPK−902 〔荒川化学株式会社製〕 0.5部 上記配合のパルプスラリーを用い、長網式抄紙機にて坪
量250g/m2 の紙に抄いた後、50kGyの電子線
を照射した。
【0011】<比較例1> LBKP(広葉樹クラフトパルプ) 50部 NBKP(針葉樹クラフトパルプ) 50部 上記配合のパルプスラリーを用い、長網式抄紙機にて坪
量250g/m2 の紙に抄いた。 <比較例2> LBKP(広葉樹クラフトパルプ) 50部 NBKP(針葉樹クラフトパルプ) 50部 上記配合のパルプスラリーを用い、長網式抄紙機にて坪
量250g/m2 の紙に抄いた後、下記電子線硬化樹脂
を2g/m2 塗布し、50kGyの電子線を照射した。 AT−197 〔大日本インキ化学工業株式会社製〕
【0012】上記実施例及び比較例で得た紙の、コッブ
吸水度、全体吸水率、引張強度、ヤング率、湿潤引張強
度、湿潤ヤング率を測定した。なお、それぞれの測定方
法は以下の通りである。 〔コッブ吸水度〕JIS P−8140に基づき、試験
時間30分で行った(単位g/m2 )。 〔全体吸水率〕紙を10.cm2 に切り、1時間水に漬
けてその重量変化を測定した(単位%)。 〔引張強度〕JIS P−8113に基づき測定した
(単位kgf)。 〔ヤング率〕引張強度測定条件において1kgfから2
kgfに変化するヤング率を測定した(単位kgf/m
2 )。 〔湿潤引張強度〕JIS P−8135に基いて1時間
水に浸した後、測定した(単位kgf/mm2 )。 〔湿潤ヤング率〕湿潤引張強度測定条件において1kg
fから2kgfに変化するときのヤング率を測定した
(単位kgf/mm2 )。測定結果を(表1)に示す。
【0013】
【表1】
【0014】(表1)に示すように<実施例1><実施
例2><実施例3>のように電子線硬化樹脂を予め混合
した溶液を用いて抄紙した後、電子線を照射した場合
は、<比較例1><比較例2>のように電子線照射によ
り硬化する成分を全く含まない場合、又は抄紙した後、
電子線硬化樹脂を塗布して電子線を照射した場合に比べ
て吸水率が低く、かつ引張強度が優れていることがわか
る。
【0015】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の紙は高い耐
水性、剛度と共に引張強度等の機械強度も優れており、
また、本発明の製造方法によれば、高い耐水性、剛度と
共に引張強度等の機械強度も優れた紙を製造することが
可能である。
【0016】電子線照射により反応する成分としてパル
プに吸着し易い官能基を持っているものを用いることに
より、製造される紙の耐水性、引張強度をさせることが
できるという効果があり、また、電子線照射により反応
する成分としてカチオン性のバンドを用いることによ
り、製造される紙の特に耐水性をさらに向上させること
ができるという優れた効果があり、さらに、電子線照射
により反応する成分として分散性のよいエマルジョンを
用いることにより、製造される紙の引張強度および湿潤
強度をさらに向上させることができるという効果があ
る。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子線照射により硬化した層を有すること
    を特徴とする紙。
  2. 【請求項2】電子線照射により硬化した層がパルプに吸
    着し易い官能基を持っている溶液を硬化させた層から成
    ることを特徴とする請求項1記載の紙。
  3. 【請求項3】電子線照射により硬化した層がカチオン性
    のバンドから成る溶液を硬化させた層から成る請求項1
    記載の紙。
  4. 【請求項4】電子線照射により硬化した層が分散性の良
    いエマルジョンを硬化させた層から成ることを特徴とす
    る請求項1記載の紙。
  5. 【請求項5】電子線照射により反応する成分を含む溶液
    を用いて抄紙した後、電子線を照射して前記溶液を硬化
    させることを特徴とする紙の製造方法。
  6. 【請求項6】電子線照射により反応する成分としてパル
    プに吸着し易い官能基を持っているものを用いることを
    特徴とする請求項1記載の紙の製造方法。
  7. 【請求項7】電子線照射により反応する成分としてカチ
    オン性のバンドを用いることによりパルプに吸着し易く
    してあるものを用いることを特徴とする請求項1記載の
    紙の製造方法。
  8. 【請求項8】電子線照射により反応する成分として分散
    性の良いエマルジョンを用いることを特徴とする請求項
    1記載の紙の製造方法。
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Cited By (3)

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WO2017022848A1 (ja) * 2015-08-05 2017-02-09 王子ホールディングス株式会社 シート、シートの製造方法、および積層体
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