JP3001650B2 - 印刷光沢に優れる化粧板用コート紙 - Google Patents

印刷光沢に優れる化粧板用コート紙

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JP3001650B2
JP3001650B2 JP3007924A JP792491A JP3001650B2 JP 3001650 B2 JP3001650 B2 JP 3001650B2 JP 3007924 A JP3007924 A JP 3007924A JP 792491 A JP792491 A JP 792491A JP 3001650 B2 JP3001650 B2 JP 3001650B2
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正樹 武井
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名古屋パルプ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、後に印刷を施し、さら
に必要により表面保護剤を塗布して、合板などの基材に
貼着して建材などに利用するための印刷光沢に優れる化
粧板用コート紙に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の化粧板用紙としては、古くは薄
葉紙が用いられてきたが、近年では、原紙に樹脂を内添
し、紙の坪量を30g/m2に高めた原紙を用いることも知
られてる。さらに、印刷時における隠蔽性を高めるため
に、二酸化チタンを添加することも知られている。
【0003】一方、特開昭63−190092号および同63−19
0094号公報には、同様に樹脂液および顔料(特に二酸化
チタン)を内添した紙間強化原紙を用い、抄造後に樹脂
液を含浸するか顔料を含有しない樹脂液をクリアコート
することが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の化
粧板用原紙は、樹脂液および顔料を内添した紙間強化原
紙を用いるか、または前記公報記載のように、原紙の抄
造後にさらに樹脂液を含浸するか、顔料を含有しない樹
脂液をクリアコートしこれをスーパーカレンダー処理し
たものであり、原紙に填料およびバインダーを含む塗料
を塗工して塗工層を形成するものではない。そして、特
開昭63−190094号公報の表1に記載されているように、
顔料を含有しない樹脂液をクリアコートしこれをスーパ
ーカレンダー処理したものうち、最高でも(リアコート
の塗工量:40gの場合)その平滑度は550秒であ
り、平滑度が十分に高いものと評価されていたものであ
る。
【0005】したがって、従来例には、原紙に填料およ
びバインダーを含む塗料を塗工するとの考えはなく、か
つ、この塗工層を形成する際における原紙として、その
表面強度、平滑度および透気度に着目したものではな
い。
【0006】したがって、これに印刷を施した場合、平
滑性、表面強度、隠蔽性および印刷光沢の何れもが十分
でなく、特に印刷適性が十分でなく、さらにこれらの特
性に優れた化粧板用紙の開発が急がれていた。
【0007】したがって、本発明の課題は、平滑性、表
面強度、隠蔽性および印刷光沢の何れにも優れ、特に印
刷適性に優れた化粧板用紙を得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、JIS P 8129
で規定された表面強度が11〜25A、JIS P 8119で規定さ
れた平滑度が400秒以上、透気度が30〜80秒である原紙
に、填料、バインダーを含む塗料を、塗工量として片面
単位で8〜25g/m2で塗工して塗工層を形成するととも
に、その塗料中の樹脂成分を原紙に浸透させ、これをカ
レンダー処理したものであることで解決できる。
【0009】ここで、塗料が、填料100重量部に対し
て、SBRラテックス14〜20重量部、エステル化デンプ
ン5重量部以下を含むことが望ましい。
【0010】
【実施例】以下本発明をさらに詳説する。本発明者は、
所定の特性を有する原紙に、填料を含む塗料を塗工する
ことが、特に印刷適性に優れることを知見した。さら
に、この塗工においては、原紙として要求されるのは、
特に表面強度、平滑度および透気度であることが判明し
た。
【0011】表面強度および平滑度は、JIS P 8129およ
びJIS P 8119で規定されている。表面強度としては、11
A〜25Aとされるが、特に14A〜18Aが好ましい。化粧
板は、その表面に粘着テープを長時間貼着した後、その
テープを剥がすことがあり、主にこのために表面強度が
高いことが望まれる。表面強度が25Aを超えるようにす
ることには、他の特性を阻害するので好ましくない。表
面強度を高める手段として、フリーネスを下げるだけで
なく、抄紙原料中に紙力増強剤を10.5kg/T以上、特に
42kg/T以上添加するのが好ましい。
【0012】平滑度としては、400秒以上とされる。本
発明に従って、原紙の平滑度が高いと、後に塗料をブレ
ード塗工したときに、平滑性が高くなり、印刷インキの
密着性が良好となる。逆に、平滑度が低いと、塗工後に
塗工ムラが大きくなる。
【0013】原紙の透気度としては、30〜80秒とされ
る。透気度が高いことは、原紙の緻密性が高いことを意
味し、これによりインキのビヒクルが原紙に浸透せず、
印刷が映えることになる。かかる透気度を高める手段と
しては、パルプの配合としてL材を90%以上とする他、
フリーネスを低くすることにより得られる。フリーネス
としては、30g/m2の場合、200〜300ccが、特に225〜2
75cc、50g/m2の場合、350cc±50ccが好ましい。
【0014】なお、原紙の地合が良好であることも望ま
れる。原紙の地合ムラがあると、コート時における塗工
ムラとなり、結果的に印刷ムラを招く。これは、透気度
と同様に、パルプの配合としてL材を90%以上とし、N
材を配合するとしても、10%以下とすることが好まし
い。原紙の抄紙に際して、原料パルプに対して、前述の
紙力増強剤のほか、硫酸バンドなどのサイズ定着剤、ピ
ッチ除去剤、ロジンサイズ剤、カチオン化澱粉(プレス
ロール及びワイヤーからの剥離促進剤、乾燥時における
紙力増強剤として機能する)、消泡剤などを添加するこ
とができる。
【0015】抄紙は、通常の長網や丸網などの抄紙機に
より抄造できる。他方、前記原紙に対して、填料および
バインダーを含む塗料を塗工し、これをカレンダー処理
することにより化粧板用コート紙を得ることができる。
填料としては、クレー、軽炭酸カルシウム、重炭酸カル
シウム、酸化チタンなどを用いることができる。バイン
ダーとしては、SBRラテックス14〜20重量部、好まし
くはエステル化デンプンを5重量部以下含むのが好まし
く、そのラテックス/デンプンの比率は、16/3〜1
4/1が好ましい。ラテックスの割合を高めると、印刷
の光沢が高まる反面、インキのセット性が悪くなり、印
刷ムラが生じやすく(マイグレーションが起こり易
い)、剛度が低下する傾向がみられ、逆に少ないと填料
の粉落ち(カレンダーの汚れ、印刷版の汚れの原因とな
る)を生じる。また、SBRラテックスとしては、硝化
綿タイプのインキと塗工層との密着性の点から、アクリ
ルニトリルの配合比の多いものが、特にその配合量が1
0重量部以上のものが好ましく、またブタジエンの配合
比が少ない、特にその配合比としては、30〜50%、
より好ましくは35〜45%、特に好ましくは38〜4
2%が好適である。また40%近傍が最適である。かか
る点に適合するものとしては、住友ノーガタック社製
「P−OZ37」を挙げることができる。塗料には、紙
力増強助剤(PVA、カゼイン等)、耐水化剤、潤滑
剤、消泡剤、保水剤、pH調整剤、着色顔料などをさらに
添加できる。塗工には、チップブレードやベントブレー
ドなどのブレードによる塗工を行うのが好ましい。ロー
ル塗工では、塗工ムラ特に梨地状のムラを生じる。塗工
量は8〜25g/m2が望ましい。一方、裏面側に、カール
防止用の酸化デンプン、防腐剤、耐水化剤などを塗工す
ることができる。
【0016】塗工が終了すると、カレンダー処理、特に
スーパーカレンダー処理がなされる。このカレンダー処
理に際して、得ようとするコート紙の坪量との関係に若
干左右されるが、ニップ圧としては、170〜250kg/cm2
が好ましく、ニップ段数としては、5段以上が望まし
い。
【0017】<実施例> 以下実施例および比較例を示し、本発明の効果を明らか
にする。 (実施例1) 表面強度の相異により、印刷適性およびテープ剥離性を
調べたところ、表1の結果を得た。使用した塗料は、填
料100重量部(第1のクレー60部、第2のクレー2
0部、重質炭酸カルシウム5部、軽質炭酸カルシウム1
5部)に対して、SBRラテックス(「P−OZ3
7」)を20重量部、澱粉を1部、およびその他の添加
剤を1.5部を配合したものである。
【0018】
【表1】
【0019】表面強度が低いと、両特性が低下すること
が判る。
【0020】(実施例2) SBRラテックスの配合量は、塗工面の表面強度に影響
を与える。この結果を表2に示した。SBRラテックス
が14部未満であると、ピグメントの結合力が弱くな
り、SRBラテックスの原紙への浸透量が少なくなり、
表面強度および紙間強度が低下する。SBRラテックス
が20部を超えると、IGT印刷適性の限りにおいては
良好であるとしても、インキセットが遅くなり、またマ
イグレーションが発生する。
【0021】
【表2】
【0022】(実施例3) エステル化デンプンの量により塗工後の表面強度は、表
3のように影響がある。
【0023】
【表3】
【0024】なお、注記の内容は次の通りである。
【0025】(注1)粘度が低いため、塗料が原紙にの
り難い。また、スーパーカレンダー処理時に離型効果が
悪くなり、ピグメントがカレンダーロールに付着する。
(注2)ブレードでの負荷が大きくなり、塗工面が悪化
する。塗料が高振動スクリーンを通らない。塗料濃度が
低下し、塗料のセットが遅くなり、画質が悪化する。
【0026】(実施例4) パルプのフリーネスは、表4に示す結果からしても、35
0 〜200ml が好適であることが判明した。
【0027】
【表4】
【0028】(実施例5) パルプのフリーネスを350 〜200ml にすると、原紙の表
面強度は7〜11A程度になるが、さらに表面強度を高
めるために、ポリアクリルアマイド系の紙力増強剤を内
添することができる。フリーネスを350ml とした場合、
表5に示す通り、1.05〜4.20%(150kg/Ton) 以上内添す
るのが望まれる。
【0029】
【表5】
【0030】(実施例6) 原紙の透気度は、表6に示す通り、30〜80秒が望まし
い。
【0031】
【表6】
【0032】(実施例7) 塗工量は、表7の結果より 8〜20g/m2程度が良好であ
る。
【0033】
【表7】
【0034】(実施例8) 本発明に従って得た2種類の塗工量のコート紙と、従来
品A,B,Cとを比較したところ、表8の通りであっ
た。本発明品が優れた特性を有することが明らかであ
る。なお、表面強度の欄がブランクなのは、塗工材料が
溶けるため測定不能であるからである。
【0035】
【表8】
【0036】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、平滑性、
表面強度、隠蔽性および印刷光沢の何れにも優れ、特に
印刷適性に優れたものとなる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に印刷した後、基材に貼着して化粧板
    とするものであって、 JIS P 8129で規定された表面強度が11〜25A、JIS P 81
    19で規定された平滑度が400秒以上、透気度が30〜80秒
    である原紙に、填料、バインダーを含む塗料を、塗工量
    として片面単位で8〜25g/m2で塗工して塗工層を形成
    するとともに、その塗料中の樹脂成分を原紙に浸透さ
    せ、これをカレンダー処理したものであることを特徴と
    する印刷光沢に優れる化粧板用コート紙。
  2. 【請求項2】塗料が、填料100重量部に対して、SBR
    ラテックス14〜20重量部、エステル化デンプン5重量部
    以下を含む請求項1記載の印刷光沢に優れる化粧板用コ
    ート紙。
JP3007924A 1991-01-25 1991-01-25 印刷光沢に優れる化粧板用コート紙 Expired - Lifetime JP3001650B2 (ja)

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