JPH08199027A - 艶消し特性に優れたゴム変性スチレン系樹脂組成物 - Google Patents

艶消し特性に優れたゴム変性スチレン系樹脂組成物

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JPH08199027A
JPH08199027A JP955595A JP955595A JPH08199027A JP H08199027 A JPH08199027 A JP H08199027A JP 955595 A JP955595 A JP 955595A JP 955595 A JP955595 A JP 955595A JP H08199027 A JPH08199027 A JP H08199027A
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rubber
modified styrene
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resin composition
polymer particles
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JP955595A
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Arimichi Okumura
有道 奥村
Shigeyuki Yoshida
滋行 吉田
Kazuhito Bando
和仁 板東
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 艶消し特性に優れたゴム変性スチレン系樹脂
組成物を得る。 【構成】 (A)ゴム変性スチレン系樹脂と (B)平均粒子
径が 0.5〜2μm の架橋重合体粒子とを、(A) 70〜99重
量部、(B) 30〜1重量部の割合で含有してなる艶消し特
性に優れたゴム変性スチレン系樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、艶消し特性に優れたゴ
ム変性スチレン系樹脂組成物に関するものである。さら
に詳しくは、射出成形や真空成形等により成形する際に
ウエルドライン、フローマークや艶むら等の外観不良が
目立たず、均一な艶消し外観を有する成形品を得ること
ができるゴム変性スチレン系樹脂組成物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ゴム変性スチレン系樹脂組成物は、その
優れた耐衝撃性、剛性、耐熱変形性、及び良好な成形加
工性を有するために種々の用途に供されており、これま
では、上記樹脂である ABSの置き換えを目的とした、高
光沢のゴム変性スチレン系樹脂組成物に関する開発が特
に盛んに行われてきた。しかし、テレビ、ビデオ、コン
ピューター等の家電用品のハウジング分野等において
は、成形品のデザインとして柔かな味、落ち着き感や高
級感等の風合を出すために成形品表面の光沢を逆に抑え
たもの、すなわち、艶消しに対する需要が最近特に高ま
りつつある。
【0003】成形品の艶を消す方法としては、キャビ
ティ相当の金型表面に何らかの手段により凸凹をつけて
成形したり、成形終了後に成形品に艶消し塗装をした
り、成形材料に無機フィラーや重合体粒子を配合して
成形する方法等を挙げることができる。しかし、の方
法では艶が完全には消えないため、要求性能に対して十
分な効果を得ることが出来ない。また、長期間成形を繰
り返すと樹脂と金型との摩擦により、金型の凸凹が摩耗
してしまうという問題点がある。さらに、複雑な成形品
になると離型時に成形品表面が削れ、外観を損なう等の
問題が生じる。また、の方法では成形品表面を塗装す
ることによりコスト高となり、さらに塗料中に含まれる
溶剤類が作業環境に悪影響を及ぼすという深刻な問題点
がある。の方法では、無機フイラーを用いた場合に
は、無機フイラーと樹脂との密着性が十分でないために
衝撃強度が低下すると同時に、成形品表面にウエルドラ
イン、フローマーク、艶むら等の外観不良を引き起こし
易いという問題点がある。また、重合体粒子を用いた場
合には、樹脂に練り込む際に重合体粒子が溶融してしま
い、艶消し剤としての機能を果たさないという致命的な
問題点がある。
【0004】これらの問題点を解決するため、特開昭63
−297430号公報には熱可塑性樹脂に粒径が3〜600 μm
架橋重合体粒子を添加するという方法が、また特開平3
−68643 号公報にはスチレン系樹脂に平均粒子径が3〜
15μm の架橋重合体粒子を添加するという方法が開示さ
れている。これらの方法は、樹脂に添加する重合体粒子
を架橋させることにより、ウエルドライン、フローマー
ク、艶むら等の外観不良をある程度まで改善することに
成功しているが、改善の程度がまだまだ不十分であり、
商品としては十分に満足できるものではなかった。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、射
出成形や真空成形等により成形する際に、金型表面に加
工を加えたり、成形品表面に艶消し塗装を施すことな
く、ウエルドライン、フローマークや艶むら等の外観不
良が目立たない均一な艶消し外観を有する成形品を得る
ことができるゴム変性スチレン系樹脂組成物を提供する
ことである。
【0006】
【課題を解決しようとするための手段】本発明者らは前
記目的を達成するために鋭意検討した結果、ゴム変性ス
チレン系樹脂に対して、特定の平均粒子径を有する架橋
重合体粒子を特定量添加することにより、射出成形や真
空成形等により成形する際にウエルドライン、フローマ
ークや艶むら等の外観不良が目立たず、均一な艶消し外
観を有する成形品を得ることができるゴム変性スチレン
系樹脂組成物を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、 (A)ゴム変性スチレン
系樹脂と (B)平均粒子径が 0.5〜2μm の架橋重合体粒
子とを、(A) 70〜99重量部、(B) 30〜1重量部の割合で
含有してなる艶消し特性に優れたゴム変性スチレン系樹
脂組成物を提供するものである。
【0008】本発明の目的を達成するためには、上記の
如く、架橋重合体粒子の平均粒子径と添加量をそれぞれ
特定する必要があり、これらの要件のどの1つが欠けて
も、本発明の目的は達成できない。
【0009】以下、本発明について詳しく説明する。
【0010】本発明で用いるゴム変性スチレン系樹脂と
は、ゴム状重合体存在下スチレン系単量体単独またはこ
れと共重合可能なビニル系単量体を重合して得られるも
のである。
【0011】上記のゴム状重合体としては、 1,4−シス
結合の含有量が約95%以上であるハイシスポリブタジエ
ン、 1,4−シス結合の含有量が約90〜94%であるミドル
シスポリブタジエン、 1,4−シス結合の含有量が約38%
以下であるローシスポリブタジエンなどの一般的なポリ
ブタジエンやスチレン・ブタジエン共重合体等、特に限
定されるものではなく、一般的なゴム状重合体は全て使
用することが可能である。ただし、ゴム状重合体として
ハイシスポリブタジエンを用いる場合には、アイゾット
衝撃強度等の物性低下を防ぐために、重合時に開始剤を
用いることが望ましい。
【0012】また、スチレン系単量体としてはスチレン
以外に、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m
−メチルスチレン、 2,4−ジメチルスチレン、p−エチ
ルスチレン、p−t−ブチルスチレン等のアルキル置換
スチレン、α−メチルスチレン、α−メチル−p−メチ
ルスチレン等のα−アルキル置換スチレン、o−クロロ
スチレン、p−クロロスチレン等のハロゲン化スチレン
等を用いることができる。これらの中で、スチレン系単
量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メ
チルスチレンが好ましく、特にスチレンが好ましい。こ
れらのスチレン系単量体は、単独でまたは二種以上混合
して使用してもよい。
【0013】共重合可能なビニル系単量体としては、ア
クリル酸、メタアクリル酸、アクリル酸アルキルエステ
ル及びメタアクリル酸アルキルエステルやアクリロニト
リル等を挙げることができる。これらの単量体は単独で
又は二種以上混合して使用してもよい。
【0014】本発明で用いるゴム変性スチレン系樹脂を
重合するにあたり、重合開始剤不存在下に90〜200 ℃の
温度範囲で、若しくは重合開始剤として有機過酸化物を
用いて重合温度50〜200 ℃の範囲で、それぞれ重合する
ことができる。この時、使用される有機過酸化物として
は、 1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサ
ン、 1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ) 3,3,5−トリ
メチルシクロヘキサン等のパーオキシケタール類、ジ−
t−ブチルパーオキサイド、 2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等のジアルキルパー
オキサイド類、ベンゾイルパーオキサイド、m−トルオ
イルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類、そ
の他、パーオキシジカーボネート類、パーオキシエステ
ル類、ケトンパーオキサイド類、ハイドロパーオキサイ
ド類を挙げることができる。また、重合時に溶剤を存在
させることも出来る。溶剤としては、芳香族炭化水素
類、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼンの単
独又は2種以上の混合物がある。さらに、必要に応じて
メルカプタン類、α−メチルスチレンリニアダイマー、
テルピノーレン等の連鎖移動剤を添加することも出来
る。
【0015】また、本発明に用いるゴム変性スチレン系
樹脂中に分散しているゴム状重合体粒子の粒子径は、特
に限定するものではないが、平均粒子径が 0.8μm 以下
であることが好ましい。これは、分散ゴム状重合体粒子
の粒子径が小さいゴム変性スチレン系樹脂を用いる方
が、成形品表面に出てくるゴム状重合体粒子が小さくな
るためにウエルドライン、フローマークや艶むらといっ
た外観不良が目立ちにくくなるためである。なお、ここ
でいう平均粒子径とは、超薄切片法を用いてゴム変性ス
チレン系樹脂の透過型電子顕微鏡写真を撮影し、ゴム状
重合体粒子1000個の円換算粒子径を測定し、次式を用い
て算出した値である。
【0016】平均粒子径=(ΣniDi 4)/(ΣniDi 3) (式中のniは円換算粒子径Di(μm)を有するゴム状重合
体粒子の個数を表す。) この分散ゴム状重合体粒子の平均粒子径を制御する方法
としては、重合時の攪拌速度を変える方法、重合温度を
変える方法、連鎖移動剤や開始剤を添加する方法、用い
るゴム成分の分子量や構造を変える方法、及び、ゴム成
分としてブタジエンゴムやスチレン・ブタジエン共重合
ゴムを混合して用いる方法等を挙げることができる。ま
た、これらの方法を単独あるいはいくつか組み合わせて
用いてもよい。
【0017】また、本発明に用いるゴム変性スチレン系
樹脂中に分散しているゴム状重合体粒子の形状は特に規
定するものではない。例えば、分散ゴム状重合体粒子中
にさらにポリスチレン粒子が分散したサラミ構造、もし
くは、分散ゴム粒子中に単一のポリスチレン粒子を含む
コアシェル構造、あるいはサラミ構造とコアシェル構造
の混合構造等を挙げることができる。
【0018】本発明に用いるゴム変性スチレン系樹脂の
流動性は、特に限定されるものではないが、温度 200
℃、荷重5kgの条件におけるメルトフローインデックス
の値が5g/10min 以上であることが好ましい。これ
は、メルトフローインデックスの値が大きな樹脂を用い
る方が、成形品のウエルドライン、フローマークや艶む
らといった外観不良が目立ちにくくなるためである。
【0019】本発明で使用する架橋重合体粒子は、特に
限定されるものではないが、スチレン、メタクリル酸ア
ルキルエステルもしくはエチレンの単独重合体又はスチ
レン、メタクリル酸アルキルエステルおよびエチレンの
中から選ばれる1種以上を含有する共重合体が好まし
い。また、これらの架橋重合体粒子の製造方法として
は、スチレン、メタクリル酸アルキルエステルおよびエ
チレンの中から選ばれる1種以上と架橋剤とを懸濁重合
して製造するのが好ましい。この際に、本発明の目的を
はずれない範囲で、共重合可能な単量体を共重合しても
かまわない。具体的な製造方法としては、特開昭48-498
38号公報、特開昭62-101614 号公報、特開平1-146910号
公報等で示された処方及び懸濁方法によって製造された
もの、あるいは、市販のものとして、日本触媒株式会
社:エポスターMA(架橋ポリメチルメタクリレート球状
微粒子)、花王株式会社:PB−200(架橋ポリスチレン球
状微粒子)などが好ましく使用できる。
【0020】架橋重合体粒子の原料として用いるメタク
リル酸アルキルエステルの例としては、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ステアリル
などの直鎖脂肪族エステルやメタクリル酸t−ブチル、
メタクリル酸2−エチルヘキシル等の分岐脂肪酸エステ
ルを挙げることができる。中でもメタクリル酸メチルが
特に好ましい。
【0021】また、スチレン、メタクリル酸アルキルエ
ステルおよびエチレンの中から選ばれる1種以上と共重
合可能な単量体としては、例えば主成分以外の(メタ)
アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸ヒド
ロキシアルキルエステル、(メタ)アクリル酸、(メ
タ)アクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレ
ン、無水マレイン酸等がある。
【0022】架橋剤としては、特に限定されないが2個
以上のビニル基を有する化合物を用いることが好まし
い。例えば、エチレングリコールジメタクリレート、ポ
リエチレングリコールジメタクリレート、 1,4−ブタン
ジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジ
メタクリレート等の二官能性ジメタクリレートやジビニ
ルベンゼン等を挙げることができる。また、架橋剤の使
用量としては、全モノマーに対し 0.1〜50重量%、好ま
しくは5〜50重量%の範囲で用いることができる。
【0023】また、架橋重合体粒子の平均粒子径は 0.5
〜2μm である必要がある。平均粒子径が 0.5μm 未満
であるとウエルドライン、フローマークや艶むらといっ
た外観不良は目立たないが、表面の艶消し効果が十分で
はない。また、2μm を超えると艶消し効果は大きくな
るが、ウエルドライン、フローマークや艶むらといった
外観不良は目立つようになる。
【0024】架橋重合体粒子の粒子径分布は特に限定す
るものではないが、粒子径が10μm以下の粒子のみから
なる方が好ましく、 3.0μm 以下の粒子の割合が90体積
%以上であることが、より好ましい。さらには、 0.1〜
1.0 μm の粒子の割合が10体積%以上であることが、最
も好ましい。これは艶消し効果とウエルドライン、フロ
ーマークや艶むらといった外観不良の発現とのバランス
が、 3.0μm 以下の、さらに詳しくは 0.1〜1.0 μm の
架橋重合体粒子を用いた場合が最もバランスに優れるた
めである。
【0025】また、架橋重合体粒子の添加量は、目的と
する用途によって異なるが、良好な艶消し特性を得るた
めには、ゴム変性スチレン系樹脂と架橋重合体粒子との
合計量に対して1〜30重量%、好ましくは5〜15重量%
であることが必要である。添加量が1重量%未満では成
形品表面の艶消し効果が十分でない。また、30重量%を
超えると艶消し効果は十分であるがコストが高くなり、
また、耐衝撃強度が低下するという問題点がある。
【0026】本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物
は、必要に応じて、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カ
ルシウム、またはエチレンビスステアリルアミド等の滑
剤、ミネラルオイル等の可塑剤、フェノール系やリン系
の酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、帯電防止剤、充
填剤、着色剤等の添加剤を含んでいてもよい。
【0027】さらに、本発明のゴム変性スチレン系樹脂
組成物は、ビーズ、ペレット状のポリスチレンと混合あ
るいは溶融混練した樹脂組成物として用いることも出来
る。ポリスチレン以外のポリマー、例えばスチレン・ブ
タジエン共重合ゴム、ポリフェニレンエーテル、ポリカ
ーボネート等と混合あるいは溶融混練した樹脂組成物を
作ることも出来る。
【0028】本発明における、艶消し性に優れたゴム変
性スチレン系樹脂組成物の製造方法は特に限定されるも
のではないが、ゴム変性スチレン系樹脂を製造する際に
架橋重合体粒子を添加して重合する方法、及び、ゴム変
性スチレン系樹脂と架橋重合体粒子を押出機で混合する
方法等を挙げることができる。
【0029】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。また、実施例及び比較例により得られ
たゴム変性スチレン系樹脂の性能は、以下の方法により
測定し、評価した。
【0030】メルトフローインデックス(MI)値 ASTM-D1238に準拠して 200℃、5kg荷重で測定した。
【0031】外観 ウエルドラインとフローマークについては、2点ゲート
で長さ300mm ×幅100mm×厚み2mmの試験片を射出成形
して得、試験片表面の状態を目視により観察した。この
時、ウエルドラインとフローマークが全く見えなかった
ものを◎、注意深く観察すると見えるものを○、はっき
りと目立つものを×とした。また、艶むらについても同
じ試験片を用い、目視観察した際に艶むらが全く見えな
かったものを◎、注意深く観察すると見えるものを○、
はっきり目立つものを×とした。
【0032】光沢度 JIS Z 8742に準拠して測定した。
【0033】アイゾット衝撃強度 JIS K 6871に準拠して測定した。
【0034】実施例1 ゴム変性スチレン樹脂(新日本製鉄(株)製 H−38)99
重量部に、架橋ポリメチルメタクリレート粒子(日本触
媒(株)製MA1001)1重量部を添加して二軸押出機を用
いて混練し、押出しペレット化した。このペレットを、
鏡面のキャビティを有する金型を取り付けた射出成形機
(東芝機械(株)製is100Ei3A)を用いて成形温度 200〜
240 ℃、金型温度50℃の条件で成形し、物性評価用試験
片と外観評価用の平板成形品を得た。ゴム変性スチレン
系樹脂のメルトフローインデックスの値は表1に示す。
さらに、光沢度、アイゾット衝撃強度と外観を評価し
た。評価結果を表1にまとめて示した。
【0035】実施例2〜5 ゴム変性スチレン樹脂(新日本製鉄(株)製 H−38)に
対して5、10、15、30重量%となるように、架橋ポリメ
チルメタクリレート粒子(日本触媒(株)製MA1001)を
添加したこと以外は、実施例1と同様の方法で光沢度、
アイゾット衝撃強度と外観を評価した。評価結果を表1
にまとめて示した。
【0036】実施例6 架橋ポリメチルメタクリレート粒子の代わりに架橋ポリ
スチレン粒子(花王(株)製PB200H)を用い、添加量を
10重量%にしたこと以外は、実施例1と同様の方法で光
沢度、アイゾット衝撃強度と外観を評価した。評価結果
を表1にまとめて示した。
【0037】比較例1 架橋ポリメチルメタクリレート粒子を添加しなかったこ
と以外は、実施例1と同様の方法で光沢度、アイゾット
衝撃強度と外観を評価した。評価結果を表2にまとめて
示した。
【0038】比較例2 架橋ポリメチルメタクリレート粒子の代わりに平均粒子
径の大きい架橋ポリスチレン粒子(積水化成品(株)製
SBX −8)を用い、添加量を10重量%にしたこと以外は、
実施例1と同様の方法で光沢度、アイゾット衝撃強度と
外観を評価した。評価結果を表2にまとめて示した。
【0039】比較例3 架橋ポリメチルメタクリレート(日本触媒(株)製MA10
01)の代わりに平均粒子径の大きい架橋ポリメチルメタ
クリレート(積水化成品(株)製:MBX −8)を用い、
添加量を10重量%にしたこと以外は、実施例1と同様の
方法で光沢度、アイゾット衝撃強度と外観を評価した。
評価結果を表2にまとめて示した。
【0040】実施例7、8 ゴム変性スチレン樹脂として新日本製鉄(株)製 H−38
の代わりに新日本製鉄(株)製 H−48及び H−88を用
い、架橋ポリメチルメタクリレート粒子の添加量を10重
量%にしたこと以外は、実施例1と同様の方法で光沢
度、アイゾット衝撃強度と外観を評価した。評価結果を
表1にまとめて示した。
【0041】実施例9 ゴム変性スチレン樹脂として新日本製鉄(株)製 H−88
の代わりに、 H−88にミネラルオイルを混練してメルト
フローインデックスの値を 2.2から 6.0に改善したもの
を用いた以外は、実施例8と同様の方法で光沢度、アイ
ゾット衝撃強度と外観を評価した。評価結果を表1にま
とめて示した。
【0042】実施例10、11 ゴム変性スチレン樹脂として新日本製鉄(株)製 H−38
の代わりに、米国シェブロン社製MA5350及びMC6560を用
い、架橋ポリメチルメタクリレート粒子の添加量を10重
量%にしたこと以外は、実施例1と同様の方法で光沢
度、アイゾット衝撃強度と外観を評価した。評価結果を
表1にまとめて示した。
【0043】実施例12 内容積5リットルのセパラブルフラスコに、懸濁分散剤
として重合度2120、鹸化度79.4%のポリビニルアルコー
ル(クラレ(株)製PTA420)18.37gを2625mlの蒸留水中
に溶解させ、重合用原料としてメタクリル酸メチル300m
l 、エチレングリコールジメタクリレート300ml 、トル
エン400ml 、ラウロイルパーオキサイド1.2gをそれぞ
れ加えた。この混合液を、ラボディスパーザー(三田村
理研(株)製 X−1020型) を用い、顕微鏡で観察した粒
径が最大のもので5μm になるまで十分に分散させた。
フラスコに温度計、攪拌装置、冷却管を取付け、窒素雰
囲気下80℃で6時間重合させた。得られたスラリーを吸
引濾過し、濾別した微粒子を再び蒸留水に分散させてポ
リビニルアルコールを洗浄、濾過した。これを 100℃で
2日間真空乾燥してトルエンを蒸発させ、光学顕微鏡で
観察した。その結果、平均粒子径が1.63μm 、 3.0μm
以下の粒子の割合が73.5体積%、 0.1〜1.0μm の
粒子の割合が 3.5体積%の架橋メタクリル酸メチル粒子
を得た。この架橋メタクリル酸メチル粒子を日本触媒
(株)製MA1001の代わりに用い、添加量を10重量%とし
たこと以外は実施例1と同様の方法で光沢度、アイゾッ
ト衝撃強度と外観を評価した。評価結果を表1にまとめ
て示した。
【0044】比較例4 架橋ポリメチルメタクリレート粒子の代わりに架橋ポリ
スチレンビーズ(日本ペイント(株)製マイクロジェ
ル)を用い、添加量を10重量%にしたこと以外は実施例
1と同様の方法で光沢度、アイゾット衝撃強度と外観を
評価した。評価結果を表2にまとめて示した。
【0045】比較例5 架橋ポリメチルメタクリレート粒子の添加量を50重量%
にしたこと以外は実施例1と同様の方法で光沢度、アイ
ゾット衝撃強度と外観を評価した。評価結果を表2にま
とめて示した。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ゴム変性スチレン系樹脂と (B)平均
    粒子径が 0.5〜2μm の架橋重合体粒子とを、(A) 70〜
    99重量部、(B) 30〜1重量部の割合で含有してなる艶消
    し特性に優れたゴム変性スチレン系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 架橋重合体粒子が、スチレン、メタクリ
    ル酸アルキルエステルもしくはエチレンの単独重合体又
    はスチレン、メタクリル酸アルキルエステルおよびエチ
    レンの中から選ばれる1種以上を含有する共重合体であ
    る請求項1記載のゴム変性スチレン系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 架橋重合体粒子の内、3.0 μm 以下の粒
    子の割合が90体積%以上である請求項2記載のゴム変性
    スチレン系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 架橋重合体粒子の内、 0.1〜1.0 μm の
    粒子の割合が10体積%以上である請求項3記載のゴム変
    性スチレン系樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 ゴム変性スチレン系樹脂に含まれるゴム
    状重合体粒子の平均粒子径が 0.8μm 以下である請求項
    3又は4記載のゴム変性スチレン系樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 ゴム変性スチレン系樹脂の 200℃、5kg
    荷重におけるメルトフローインデックスが5g/10min
    以上である請求項3〜5の何れか1項に記載のゴム変性
    スチレン系樹脂組成物。
JP955595A 1995-01-25 1995-01-25 艶消し特性に優れたゴム変性スチレン系樹脂組成物 Pending JPH08199027A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11323065A (ja) * 1998-05-18 1999-11-26 Denki Kagaku Kogyo Kk ゴム変性スチレン系樹脂組成物、およびその中空成形品
JP2000230104A (ja) * 1999-02-09 2000-08-22 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd ゴム強化スチレン系樹脂組成物
JP2001089620A (ja) * 1999-09-21 2001-04-03 Denki Kagaku Kogyo Kk ゴム変性芳香族ビニル樹脂組成物
WO2009025334A1 (ja) 2007-08-21 2009-02-26 Umg Abs, Ltd. 肥大化ゴムの製造方法、グラフト共重合体、熱可塑性樹脂組成物および成形品
JP2013540876A (ja) * 2010-11-08 2013-11-07 エルジー・ハウシス・リミテッド 熱成形時に高光沢を維持できるabs樹脂組成物及びそれを用いたabsシート
JP2019518111A (ja) * 2016-05-13 2019-06-27 イメリーズ ミネラルズ リミテッド 射出成形により物品を製造する方法、ポリマー樹脂における相溶化剤の使用、およびポリマー樹脂

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