JPH08104066A - 穿孔型転写記録材料及び画像形成方法 - Google Patents

穿孔型転写記録材料及び画像形成方法

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JPH08104066A
JPH08104066A JP6239007A JP23900794A JPH08104066A JP H08104066 A JPH08104066 A JP H08104066A JP 6239007 A JP6239007 A JP 6239007A JP 23900794 A JP23900794 A JP 23900794A JP H08104066 A JPH08104066 A JP H08104066A
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JP
Japan
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barrier layer
colorant
recording material
color material
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Application number
JP6239007A
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English (en)
Inventor
Katsumi Maejima
勝己 前島
Sota Kawakami
壮太 川上
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高濃度、高解像度の画像を記録することが出
来、かつ色材バリヤー層の穿孔感度も高い穿孔型転写記
録材料、及び該記録材料を用いる画像形成方法を提供す
る。 【構成】 支持体上に色材層、色材透過性光熱変換層及
び色材バリヤー層を有する穿孔型転写記録材料におい
て、色材バリヤー層の穿孔に用いる光源の波長に対する
吸光度が0.2以下であることを特徴とする穿孔型転写記
録材料。上記穿孔型転写記録材料の色材バリヤー層側よ
り、200,000W/cm2以上のパワー密度にて露光すること
により色材バリヤー層を穿孔し、受像材料の受像層面と
穿孔型転写記録材料の色材バリヤー層面とを対向するよ
うに密着し、加熱及び加圧により色材バリヤー層の穿孔
部分を通して色材を転写することにより画像を形成する
画像形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は穿孔型転写記録材料、特
に穿孔感度を高めた穿孔型転写記録材料及びそれを用い
た画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、医療、印刷分野等では解像度が高
く、高速記録が可能で、画像処理の可能な所謂デジタル
記録のできる記録方法が求められている。しかし、従来
のサーマルヘッド、通電ヘッドを熱源として使用する熱
転写記録方法では、銀塩感光材料並の透過濃度を得るこ
とが難しく、又、ヘッド発熱素子の寿命の点から発熱素
子を高密度化することが難しく、高解像度の画像を得る
ことは困難であった。
【0003】これを解決するために、特開昭63-35385
号、同63-35387号には、支持体上に昇華性インク層と熱
可塑性樹脂を主成分とする保護層を有する記録材料の保
護層をレーザー光によって融解することで穿孔した後、
この保護層と受像紙を密着させ、レーザー又はサーマル
ヘッドによる加熱を、記録材料の支持体側から与えるこ
とにより、画像情報を受像層に熱転写する技術が記載さ
れている。該技術によれば、レーザー出力をできるだけ
小さくし、熱可塑性樹脂を主成分とする保護層を融解
し、融解した熱可塑性樹脂の表面張力により融解部分が
周辺部へ引っ張られて穴が開くことがポイントとされて
いる。
【0004】又、EP0,489,972号、特開平4-201486号に
は、色素バリヤー層(前述の保護層に相当)に金属蒸着
膜を使用する技術の開示がある。更にEP0,582,001号に
は、金属蒸着膜上にシリコン樹脂を硬化した保護層を設
けることにより金属蒸着膜の擦過性を補う技術の開示が
ある。
【0005】これらのレーザーを熱源に用いる熱転写記
録は、レーザースポットを絞ることによって解像度を高
めることができる。しかし、レーザーで記録する場合、
微小なスポットを走査して記録を行うことが一般的であ
り、記録時間を早めるためには高速でスポットを記録体
に対して走査する必要がある。
【0006】レーザーの走査方法としては、ポリゴンミ
ラーやガルバノミラーとfθレンズ等を組み合わせてレ
ーザー光の主走査を行い、記録媒体の移動により副走査
を行う、いわゆる平面走査方法や、ドラムを回転させな
がらレーザー露光を行い、ドラムの回転を主走査とし、
レーザー光の移動を副走査とする円筒走査等があるが、
円筒走査の方が光学系の精度を高め易く、高密度記録に
は適している。
【0007】走査方法に関係なく記録速度を上げるため
には、色素バリヤー層の穿孔に要するエネルギーが小さ
い(穿孔感度が高い)記録材料が必要とされ、特願平5-
73972号、同5-230482号には、薄膜で色素拡散を抑制で
きると共に穿孔に要するエネルギーが小さい色素バリヤ
ー層及び階調性を有する材料に関する開示がある。
【0008】しかしながら、穿孔に用いるレーザーのパ
ワー密度を上げるには限界があり、この点からも穿孔感
度の高い記録材料の開発が要請されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
み為されたものであり、高濃度、高解像度の画像を記録
することが出来、かつ色材バリヤー層の穿孔感度が高い
穿孔型転写記録材料、及び該記録材料を用いて優れた画
像が得られる画像形成方法を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討の
結果、色材バリヤー層を薄膜に出来る素材で構成し、光
熱変換層を色材透過性として下層に設けることにより露
光のパワー密度を上げた状態での穿孔感度を高くするこ
とを可能とし、本発明を為すに至った。即ち、本発明の
上記目的は、以下の構成によって達成された。
【0011】1)支持体上に色材層、色材透過性光熱変
換層及び色材バリヤー層を有する穿孔型転写記録材料に
おいて、色材バリヤー層の穿孔に用いる光源の波長に対
する吸光度が0.2以下である穿孔型転写記録材料。
【0012】2)色材透過性光熱変換層の穿孔に用いる
光源の波長に対する吸光度が1μm当たり2.0以上である
1記載の穿孔型転写記録材料。
【0013】3)色材バリヤー層の膜厚が0.3μm以下で
ある1又は2記載の穿孔型転写記録材料。
【0014】4)色材バリヤー層が水溶性樹脂を80重量
%以上含有する1、2又は3記載の穿孔型転写記録材
料。
【0015】5)水溶性樹脂がゼラチン又はメチルセル
ロースである4記載の穿孔型転写記録材料。
【0016】6)支持体上に色材層、色材透過性光熱変
換層及び、穿孔に用いる光源の波長に対する吸光度が0.
2以下である色材バリヤー層を有する穿孔型転写記録材
料の色材バリヤー層側より、200,000W/cm2以上のパワ
ー密度にて露光することにより色材バリヤー層を穿孔
し、受像材料の受像層面と穿孔型転写記録材料の色材バ
リヤー層面とを対向するように密着し、加熱及び加圧に
より色材バリヤー層の穿孔部分を通して色材を転写する
ことにより画像を形成する画像形成方法。
【0017】以下、本発明を詳細に説明する。
【0018】本発明の穿孔型転写記録材料(以下、単に
「記録材料」ともいう)は、例えば図1に示すように、
基本的に支持体1上に色材層2、色材透過性光熱変換層
3及び色材バリヤー層4とを、この順に積層してなる
が、必要に応じてその他の層を有してもよい。
【0019】支持体としては、寸法安定性が良く、画像
記録の際、レーザー等の熱源に耐えるものならば特に制
限がなく、例えばコンデンサー紙、グラシン紙のような
薄葉紙;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナ
フタレート、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスル
ホン、ポリビニルアルコール、セロファン、ポリスチレ
ンのような耐熱性プラスチックフィルムを用いることが
できる。
【0020】支持体の厚さは、通常2〜200μmの範囲が
好ましく、更に好ましくは25〜100μmである。
【0021】色材層には必須成分として色材の他にバイ
ンダーが含有されており、更に必要に応じて添加剤等の
任意成分も含まれている。
【0022】本発明において、受像層に転写される色材
は熱拡散性色素であることが好ましいが、これに限らず
その他の色素、顔料でもよく、これらが転写する場合に
はバインダー成分ごと転写する、いわゆる熱溶融型の形
態を採ってもよい。
【0023】熱拡散性色素については、熱拡散性又は昇
華性である限り特に制限はない。熱拡散性シアン色素と
しては、特開昭59-78895号、同59-227948号、同60-2496
6号、同60-53563号、同60-130735号、同60-131292号、同
61-19936号、同61-22993号、同61-31292号、同61-31467
号、同61-35994号、同61-49893号、同61-148269号、同6
2-191191号、同63-91287号、同63-91288号、同63-29079
3号等に記載のナフトキノン系、アントラキノン系、ア
ゾメチン系色素等が挙げられる。
【0024】熱拡散性マゼンタ色素としては、特開昭59
-78896号、同60-30392号、同60-30394号、同60-253595
号、同61-262190号、同63-5992号、同63-205288号、同6
4-159号、同64-63194号等に記載のアントラキノン系、
アゾ系、アゾメチン系色素等が挙げられる。
【0025】熱拡散性イエロー色素としては、特開昭59
-78896号、同60-27594号、同60-31560号、同60-53565
号、同61-12394号、同63-122594号等に記載のメチン
系、アゾ系、キノフタロン系、アントライソチアゾール
系色素等が挙げられる。
【0026】又、熱拡散性色素として、開鎖型又は閉鎖
型の活性メチレン基を有する化合物と、p-フェニレンジ
アミン誘導体の酸化体又はp-アミノフェノール誘導体の
酸化体とのカップリング反応により得られるアゾメチン
色素、及びフェノール誘導体、ナフトール誘導体と、p-
フェニレンジアミン誘導体の酸化体又はp-アミノフェノ
ール誘導体の酸化体とのカップリング反応により得られ
るインドアニリン色素も好適に使用することができる。
【0027】又、色素として下記一般式に示すキレート
可能な熱拡散性色素を用い、受像要素にこの色素とキレ
ート反応するメタルソースを含有させることにより、転
写後の色素画像の耐久性を著しく向上させることができ
る。
【0028】
【化1】
【0029】式中、X1は少なくとも1つの環が5〜7
個の原子から構成される芳香族の炭素環又は複素環を完
成するのに必要な原子群を表し、かつアゾ結合に結合す
る炭素原子の隣接位の少なくとも1つが窒素原子又はキ
レート化基で置換された炭素原子であり、X2は少なく
とも1つの環が5〜7個の原子から構成される芳香族複
素環又は芳香族炭素環を表し、Gはキレート化基を表
す。
【0030】キレート可能な色素は、この他にも、例え
ば特開昭59-78893号3頁、同60-2398号2〜5頁に記載
の色素を用いることができる。
【0031】このようなキレート可能な色素を色材層に
用いる場合、メタルソースを受像層に添加するのが好ま
しい。
【0032】メタルソースとしては金属イオンの無機又
は有機の塩及び金属錯体が挙げられ、中でも有機酸の塩
及び錯体が好ましい。金属としては、周期律表の第I〜
VIII族に属する1価及び多価の金属が挙げられるが、中
でもAl、Co、Cr、Cu、Fe、Mg、Mn、Mo、Ni、Sn、Ti及び
Znが好ましく、特にNi、Cu、Cr、Co及びZnが好ましい。
メタルソースの具体例としてはNi2+、Cu2+、Cr2+、Co2+
及びZn2+と酢酸やステアリン酸等の脂肪族の塩、或いは
安息香酸、サリチル酸等の芳香族カルボン酸の塩等が挙
げられる。
【0033】又、下記一般式で表される錯体は特に好ま
しく用いることができる。
【0034】[M(Q1)a(Q2)b(Q3)cP+(Y-)p 式中、Mは金属イオン、好ましくはNi2+、Cu2+、Cr2+
Co2+及びZn2+を表す。Q1、Q2及びQ3はそれぞれ金属
イオンMと配位結合可能な配位化合物を表し、互いに同
じであっても異なっていてもよい。これらの配位化合物
としては、例えば「キレート科学(5)」(南江堂)に
記載されている配位化合物から選択することができる。
Yは有機アニオン基を表し、具体的にはテトラフェニル
硼素アニオンやアルキルベンゼンスルホン酸アニオン等
が挙げられる。aは1〜3の整数を表し、bは0〜2の
整数を表し、cは0又は1を表すが、これらは前記一般
式で表される錯体が4坐配位か、6坐配位かによって決
定されるか、或いはQ1、Q2及びQ3の配位子の数によ
って決定される。pは1又は2を表す。上記一般式で表
される錯体の具体例は米国特許4,987,049号に記載され
ている。
【0035】メタルソースの添加量は、1m2当たり0.5
〜20gが好ましく、1〜15gがより好ましい。別の言い
方をすると、1m2当たりの色材層に含有されるキレート
可能な色素1モルに対し、1.5モル以上更に好ましくは
3モル以上含有される。
【0036】これら熱拡散性色素の使用量は、支持体1
m2当たり通常0.1〜20g、好ましくは0.2〜5gである。
又、色材層における熱拡散性色素の含有率は、通常5〜
90重量%の範囲内であり、好ましくは30〜80重量%であ
る。
【0037】色材層に用いるバインダーとしては、感熱
転写記録分野で公知の樹脂類を用いることができる。以
下に述べるポリビニルアセタール系樹脂及びセルロース
系樹脂が好ましいが、これに限定されない。
【0038】ポリビニルアセタール系樹脂としては、ア
セタール化の程度、アセチル基、残留水酸基などの含有
率によって種々の化合物があり、代表例としてポリビニ
ルアセトアセタール、ポリビニルブチラール等を挙げる
ことができる。
【0039】セルロース系樹脂としては、例えばニトロ
セルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセル
ロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロー
スなどが挙げられるが、中でもニトロセルロースが特に
好ましい。
【0040】上記以外の感熱転写記録分野で公知の樹脂
として、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネ
ート、ポリビニルホルマール、ポリビニルエーテル、ポ
リビニルピロリドン、ポリスチレン、ポリスチレン共重
合体、アイオノマー樹脂などを挙げることができる。
【0041】これらバインダーの中から1種又は2種以
上を適宜選択して用いることができる。バインダーは、
色材層全体に対し通常10〜70重量%を配合することが好
ましい。又、バインダーと熱拡散性色素の色材層におけ
る重量比は1:10〜10:1の範囲が好ましく、2:8〜
8:2が特に好ましい。
【0042】色材層の厚みは、受像体から剥離可能で、
しかも熱エネルギーの印加により色素の移動が可能なよ
うに調整されていればよく、通常0.2〜10μmの範囲内で
あり、好ましくは0.4〜5μmである。
【0043】本発明において色材層に添加される添加剤
としては、変性シリコーン樹脂を初め、弗素樹脂、界面
活性剤、ワックス類、高級脂肪酸、高級脂肪族アルコー
ル、高級脂肪族エーテル、金属微粉末、シリカゲル、カ
ーボンブラック、有機充填剤、無機充填剤、バインダー
成分と反応可能な硬化剤(例えばイソシアナート類やア
クリル酸、エポキシ類等の放射線活性化合物)などを挙
げることができる。更に、転写を促進するため、例えば
特開昭59-106997号に記載の高級脂肪酸エステル等の熱
溶融性物質を用いることができる。
【0044】添加剤の添加量は、添加剤の種類や添加目
的により一律に決められないが、添加剤全体として通
常、バインダーに対して50重量%以下が好ましい。
【0045】上記変性シリコーン樹脂の具体例として
は、ポリエステル変性シリコーン樹脂、アクリル変性シ
リコーン樹脂、ウレタン変性シリコーン樹脂、セルロー
ス変性シリコーン樹脂、アルキッド変性シリコーン樹
脂、エポキシ変性シリコーン樹脂などが挙げられ、これ
らを1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせ
て用いてもよい。
【0046】変性シリコーン樹脂の色材層に対する配合
量は、通常0.01〜10重量%、好ましくは0.01〜2.0重量
%である。
【0047】色材層は、前記熱拡散性色素、バインダー
及び必要に応じて加えられる添加剤を溶媒に溶解又は分
散して塗工液を調製し、支持体上に塗布・乾燥して形成
することができる。
【0048】なお、バインダーは1種又は2種以上を溶
媒に溶解して用いるだけでなく、ラテックス分散して用
いることもできる。
【0049】溶媒としては、水、アルコール類(例えば
エタノール、プロパノール、ブタノール)、セロソルブ
類、エステル類(例えば酢酸エチル、酢酸ブチル)、芳
香族類(例えばトルエン、キシレン、クロロベンゼ
ン)、ケトン類(例えばアセトン、メチルエチルケト
ン)、エーテル類(例えばテトラヒドロフラン、ジオキ
サン)、塩素系溶媒(例えばクロロホルム、トリクロロ
エチレン)等が挙げられる。溶媒は1種単独で用いても
よいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0050】塗工には通常知られたグラビアロールによ
る面順次塗分け塗布、押出し塗布、ワイヤーバー塗布、
ロール塗布などを用いることができる。
【0051】色材透過性光熱変換層は、少なくとも色材
層の色材(熱拡散性色素)を加熱又は加圧下で透過する
性質と、高強度の露光を吸収し熱に変換する性質を有す
ることが必要である。このため、色材透過性光熱変換層
は色素透過性のバインダー樹脂、光熱変換物質等から成
る。
【0052】色素透過性のバインダー樹脂としては、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリイ
ソプレンなどのオレフィン系樹脂、エチレン・酢ビ共重
合体、エチレン・エチルアクリレート共重合体、エチレ
ン・ビニルアルコール共重合体、スチレン・ブタジエン
共重合体、スチレン・エチレン・ブタジエン共重合体、
スチレン・イソプレン共重合体;ワックス類、ポリ塩化
ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂及び色材層で述べた
バインダー樹脂を用いることができる。ワックス類とし
ては、カルナバ蝋、木蝋、オウリキュリー蝋及びエスパ
ル蝋等の植物蝋;蜜蝋、昆虫蝋、セラック蝋及び鯨蝋蝋
等の動物蝋;パラフィンワックス、マイクロクリスタル
ワックス、ポリエチレンワックス、エステルワックス及
び酸ワックス等の石油蝋;ならびに、モンタン蝋、オゾ
ケライト及びセレシン等の鉱物蝋等のワックス類、ポリ
エステルワックス、ポリウレタンワックス、ワックス塩
化物などを挙げることができる。
【0053】これらの樹脂は、色材透過性光熱変換層中
に5〜50重量%含まれることが好ましいが、色素透過性
の層を形成できれば、この範囲に限定されない。
【0054】光熱変換物質とは、高強度の露光を吸収し
熱に変換する性質を有する物質を意味し、高強度の露光
の波長が紫外光〜500nm以下の可視光領域である場合、
上記色素透過性のバインダー樹脂成分そのものであって
もよいが、吸収効率の良い染料や顔料を用いることが好
ましい。
【0055】高強度露光の波長が可視光領域の場合に
は、その露光波長を吸収する各種顔料、染料を用いるこ
とができる。又、波長が赤色〜近赤外領域の場合、特願
平4-334584号,第7頁に記載の色素類、カーボンブラッ
ク等を用いることができる。例えば、機能材料1990年6
月号64〜68頁に記載される近赤外吸収色素や、色材61巻
(1988)218〜223頁に記載の光記録用機能色素などから、
シアニン系、スクアリリウム系、アズレニウム系、フタ
ロシアニン系、ナフタロシアニン系、アントラキノン
系、ジチオール金属錯塩系、インドアニリン金属錯体
系、分子間CT錯体系、遷移金属キレート系、アルミニ
ウムジインモニウム系色素を選んで用いることができ
る。
【0056】色材透過性光熱変換層は、単位膜厚当たり
の吸光度が重要であり、例えばPETベース上に色材透
過性光熱変換層を0.5μm設けた場合、分光光度計で測定
した830nmの吸光度とPETベースのみの830nmの吸光度
の差が1.0であれば、1μm当たりの吸光度は2.0とな
る。
【0057】上記光熱変換物質は、色材バリヤー層の穿
孔感度を高くするため色材透過性光熱変換層の1μm当
たりの高強度の露光の波長に対する吸光度が2.0以上、
特に好ましくは4.0以上となるよう添加し、色材透過性
光熱変換層中に50〜90重量%含まれることが好ましい。
【0058】色材バリヤー層の穿孔感度は、高強度の露
光の波長に対する色材透過性光熱変換層の吸収が0.5以
上であれば、単位膜厚当たりの吸収が重要であり、膜厚
依存性は低い。そのため、色材透過性光熱変換層は、色
素透過性を高くするため薄膜であることが好ましく、膜
厚として0.05〜2μmの範囲が好ましく、特に0.1〜0.5
μmが好ましい。
【0059】色材バリヤー層は、少なくとも色材層の色
材(熱拡散性色素)を加熱又は加圧下でも通さない性質
と、穿孔に用いる光源の波長に対する吸収が低いことが
必要である。
【0060】穿孔に用いる光源を半導体レーザー(830n
m)とした場合、PETベース上に色材バリヤー層を0.5
μm設け、分光光度計で830nmの吸光度を測定した値と、
PETベースのみの830nmの吸光度を測定した値の差が
色材バリヤー層の吸光度となる。ここで色材バリヤー層
の吸光度は、その膜厚に関係なく0.2以下となることが
必要で、特に0.1以下が好ましい。これは、穿孔に用い
る露光のパワー密度が高くなると、色材バリヤー層と色
材透過性光熱変換層との界面近傍で局部的に発熱させる
方が色材バリヤー層中で発熱するよりも穿孔に要するエ
ネルギーが小さいためである。
【0061】このためには、色材バリヤー性素材として
(1)水溶性樹脂、(2)イオン結合を有する樹脂、又
は(3)Tg(ガラス転移点)が80℃以上、好ましくは10
0℃以上、更に好ましくは120℃以上の樹脂を主成分とし
て含有することが好ましい。
【0062】水溶性樹脂としては、ゼラチン、ポリビニ
ルアルコール、水溶性ポリビニルホルマール、水溶性ポ
リビニルアセタール、水溶性ポリビニルブチラール、ポ
リビニルピロリドン、水溶性ポリエステル、水溶性ナイ
ロン、ポリアクリル酸、水溶性ポリウレタン、メチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどが挙げら
れる。又、これらの樹脂を構成するモノマー成分の共重
合体も用いることができる。
【0063】イオン結合を有する樹脂としては、アイオ
ノマー樹脂などの他、スルホ基で置換されたスチレン、
アクリル酸、メタクリル酸、無水フタル酸などを共重合
成分として含む樹脂に、カウンターイオンとしてNa+
+,Ca2+,Zn2+,NH4 +などが付加されたものが挙げら
れる。又、ゼラチン、カゼイン等も好ましく用いられ
る。
【0064】Tgが80℃以上の樹脂としては、ポリ塩化ビ
ニル、ポリアリールメタクリレート、ポリベンジルメタ
クリレート、ポリカーボネート、ナイロン、ポリフェニ
レンオキシド、ゼラチン、ポリパラバン酸などが挙げら
れる。中でもポリメチルメタクリレート、ポリベンジル
メタクリレート、ポリカーボネート、ナイロン、ポリエ
ステル、ポリパラバン酸などが挙げられる。又、スチレ
ン、塩化ビニル、メチルメタクリレート、アリールメタ
クリレート、アクリロニトリル、エチレンオキシド、ベ
ンジルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート
等のモノマー成分の共重合体でTgが80℃以上の樹脂も好
ましく用いられる。更に、熱硬化性樹脂でガラス転移点
を持たない樹脂も好ましい。
【0065】上記の色素バリヤー性の素材の中でも、水
溶性樹脂が薄膜でも色素バリヤー性を有することから好
ましく、特にゼラチン、メチルセルロースが色素バリヤ
ー性と穿孔感度が高く好ましい。
【0066】色材バリヤー性素材の色材バリヤー層に対
する割合は50〜100重量%が好ましく、特に80〜100重量
%が好ましい。
【0067】色材バリヤー層には、この他に塗布性を改
善するための添加剤として、例えば界面活性剤等、帯電
防止剤のための導電性化合物、ブロッキング防止のため
の離型剤、マット剤などを必要に応じて含有することが
できる。
【0068】色材バリヤー層の膜厚は、穿孔感度を高く
するためにも薄膜であることが好ましく、0.01〜0.5μm
が好ましく、特に0.05〜0.3μmが好ましい。
【0069】色材バリヤー層の塗工は前記色材層と同様
にして行うことができる。
【0070】本発明においては、必要に応じて色材層及
び色材バリヤー層の他に層を設けることができる。例え
ば支持体と色材層の間には、接着性等を高めるための下
引層を設けることができる。又、支持体の裏面(色材層
とは反対側)には、走行安定性、耐熱性、帯電防止性等
を付与する目的でバッキング層を設けてもよい。このバ
ッキング層の厚みは0.1〜1μmの範囲にするのが好まし
い。
【0071】更に記録材料には、パーフォレーションを
形成したり、色相の異なる区域の位置を検出するための
検知マークなどを設け、使用時の便宜を図ることもでき
る。
【0072】次に本発明の記録材料と共に用いられる受
像材料について述べる。
【0073】受像材料は支持体と受像層とで構成される
が、自己支持性の受像層そのもので受像材料を形成する
こともできる。
【0074】支持体としては、例えば紙、コート紙、合
成紙(ポリプロピレン、ポリスチレン又は、それらを紙
又はプラスチックフィルムに貼り合わせた複合材料)、
白色又は透明のポリエチレンテレフタレートフィルム、
白色又は透明のポリ塩化ビニル、ポリオレフィン被覆紙
などが挙げられる。支持体の厚みは、通常20〜300μmで
あり、好ましくは30〜200μmである。
【0075】受像層は、受像層用バインダーと各種添加
剤とで形成される。この受像層用バインダーとしては、
ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニルと他のモノマー(例え
ばアルキルビニルエーテル、酢酸ビニル等)との共重合
体樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル酸エステル、ポリ
ビニルピロリドン、ポリカーボネート、三酢酸セルロー
ス、スチレンアクリレート樹脂、ビニルトルエンアクリ
レート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、尿素
樹脂、ポリカプロラクトン樹脂、スチレン-無水マレイ
ン酸樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂などを挙げること
ができる。
【0076】上記樹脂は新たに合成して使用してもよい
が、市販品を使用することもできる。いずれにしても、
物性面から見て受像層用バインダーとしては、Tgが−20
〜150℃の範囲にある樹脂が好ましく、特に30〜120℃の
樹脂が好ましい。又、平均重量分子量で2,000〜100,000
の範囲にある樹脂が好ましい。
【0077】受像層の形成に際しては、上記の各種樹脂
は反応活性点を利用して(反応活性点がない場合には付
与する)、放射線、熱、湿気、触媒等により架橋又は硬
化させてもよく、この場合、エポキシ、アクリルの如き
放射線活性モノマーやイソシアナートの如き架橋剤を用
いることができる。
【0078】受像層には、剥離剤、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、光安定剤、フィラー(充填剤)、顔料を添加す
ることができる。又、増感剤として可塑剤、熱溶剤など
を添加してもよい。
【0079】受像層は、前記受像層の形成成分を溶媒に
分散又は溶解して塗工液を調製し、支持体の表面に塗布
・乾燥する塗工法や、受像層の形成成分を有する混合物
を溶融押し出し支持体表面にラミネートするラミネート
法などにより形成することができる。
【0080】ラミネート法を採用する時は、支持体が合
成樹脂である場合、共押出法を採用することもできる。
【0081】受像層は支持体の表面全体に亘って形成さ
れてもよいし、表面の一部に形成されてもよい。
【0082】受像層の厚みは、一般に1〜50μmで、好
ましくは2〜10μm程度である。一方、自己支持性であ
る受像層そのものが受像材料を形成する場合には、受像
層の厚みは通常60〜200μm、好ましくは90〜150μm程度
である。
【0083】受像材料の表面には、融着防止、画像保存
性改良等の目的でオーバーコート層が積層されてもよ
い。オーバーコート層は、グラビア塗布、ワイヤーバー
塗布、ロール塗布、その他公知の塗布方式あるいはラミ
ネート法などにより形成することができる。この層の厚
みは、通常0.05〜3μmである。
【0084】受像材料が支持体と受像層とから成る場合
には、ノイズを少なくし、画像情報に対応した画像を再
現性良く転写記録するために、支持体と受像層の間にク
ッション層を設けることができる。
【0085】クッション層を構成する材質としては、ウ
レタン樹脂、アクリル樹脂、エチレン系樹脂、エポキシ
樹脂、ブタジエンラバー等が挙げられる。クッション層
の厚みは5〜25μmが好ましい。
【0086】次に本発明の熱転写記録方法(画像の形
成)について説明する。
【0087】画像形成のプロセスは、図1に示すよう
に、まず、記録材料の色材バリヤー層側から高強度露光
を行うことにより光熱変換層で吸収発熱し、その熱によ
って色材バリヤー層を画像状に穿孔する工程と、次に穿
孔された記録材料と受像材料とを色材バリヤー層−受像
層が対面するように重ね合わせ全面加熱及び加圧する工
程から成る。
【0088】次に露光手段について説明する。
【0089】本発明において、色材バリヤー層の下層に
高吸収効率の色材透過性光熱変換層を設けた穿孔型転写
記録材料に、色材バリヤー層側より高強度の露光を行う
ことにより色材バリヤー層の穿孔感度を高めることが可
能となる。このため、好ましい露光パワー密度は200,00
0W/cm2以上であり、特に1,000,000W/cm2以上が好ま
しい。
【0090】この高強度露光用光源としては、光学系に
て集光しやすく、出力エネルギーが大きくかつ熱に変換
し易い波長の光を発光できることが好ましい。このよう
な光源としては、例えば、キセノン光、ハロゲン光、半
導体レーザー、LED、ヘリウムネオンレーザー、アルゴ
ンレーザー、YAGレーザー及び炭酸ガスレーザーなどが
挙げられる。
【0091】これらの中で、上記の露光パワーを得るた
めには、レーザーを用いると容易である。高出力かつ価
格も比較的安価なレーザーとしては半導体レーザー、YA
Gレーザーが挙げられる。これらの中で複数の発光素子
から成るアレイとして使用し易い光源としては、半導体
レーザー、LEDなどが挙げられる。
【0092】この発光素子としては、露光エネルギーを
効率良く熱エネルギーに変換し得る波長の光を発光し得
るものが好ましく、好ましい発光波長としては、例えば
600〜2000nmである。
【0093】光源の駆動方式としては、半導体レーザー
を用いる場合、自動出力制御(APC)方式か、又は自動
電流制御(ACC)方式が採用できる。いずれの場合に
も、一時的な過大な電流で半導体レーザーを破壊しない
ための保護回路を備えていることが好ましい。
【0094】光源は、必要に応じて複数並列においても
よい。その場合の露光系の配置は、特願平5-23048号に
記載の配置を採ることが好ましい。
【0095】高強度露光により形成される孔は、網点状
であってもよいし、連続した孔であってもよい。
【0096】記録材料と受像材料を重ね合わせて全面加
熱する際の熱エネルギーの与え方としては、受像材料側
から行うことも、記録材料側から行うことも、あるいは
双方から行うこともできる。この加熱により、色材層の
熱拡散性色素は色材バリヤー層の前記孔を通じて色材層
から受像材料の受像層へと拡散移行し、画像を形成す
る。加熱温度は特に制限されないが、通常60〜200℃の
範囲が好ましく、80〜150℃がより好ましい。
【0097】この場合、画像は色材バリヤー層の孔の形
状に対応して形成され、網点になったりベタになったり
する。網点の場合、画像濃度は網点数が多いほど高い
(画像濃度は孔数に応じて増大する)。
【0098】本発明の記録材料は色材層の上に色材バリ
ヤー層が形成されているので、当然のことながら保存性
に優れている。
【0099】
【実施例】次に実施例に基づいて本発明をより具体的に
説明するが、本発明の実施態様はこれに限定されない。
なお、以下において「部」は「重量部」を表し、用いる
赤外吸収色素及びキレート形成色素の構造は次に示すも
のである。又、以下の実施例での濃度はすべてサクラデ
ンシトメーターPDA65(コニカ社製)を用い、特に記載
のない限りオレンジフィルターを用いて測定した。
【0100】
【化2】
【0101】実施例1 (記録材料の製造)下記組成物を混合・分散して熱拡散
性色素を含有する色材層塗工液を調製した。
【0102】色材層塗工液 熱拡散性色素(日本化薬社製:カヤセットブルー714) 4部 ポリビニルブチラール樹脂 4部 (積水化学社製:エスレックBX-1) メチルエチルケトン 90部 シクロヘキサノン 10部 上記色材層塗工液を、厚さ100μmのポリエチレンテレフ
タレート(PET)フィルム上にワイヤーバーを用いて
塗布・乾燥し、厚み4μmの色材層を形成した。なお、
PETフィルムの裏面には、バッキング層としてシリコ
ン変性ウレタン樹脂(大日精化社製:SP-2105)を含む
ニトロセルロース層を設けた。
【0103】次に、下記処方の色材透過性光熱変換層塗
工液を上記色材層上にワイヤーバーを用いて塗布・乾燥
し、厚み0.2μmの色材透過性光熱変換層を形成した。
【0104】色材透過性光熱変換層塗工液 カーボンブラック分散物(大日本インキ社製:SD9020) 30部 水 70部 次に、下記処方の色材バリヤー層塗工液を上記色材層上
にワイヤーバーを用いて塗布・乾燥し、厚み0.5μmの色
材バリヤー層を形成し、記録材料1を得た。
【0105】 色材バリヤー層塗工液 ポリビニルアルコール(クラレ社製:CM-318) 15部 水 85部 (受像材料の製造)厚さ150μmの合成紙(王子油化合成
紙社製:ユポFPG-150)上に、下記組成の受像層塗工液
をワイヤーバーを用いて塗布、更にドライヤーで仮乾燥
した後、100℃のオーブン中で1時間乾燥して合成紙上
に厚み5μmの受像層を設けて受像材料を得た。
【0106】受像層塗工液 塩化ビニル・ビニルイソブチルエーテル共重合体 9部 (BASF社製:ラロフレックスMP25) ポリエステル変性シリコン樹脂 1部 (信越シリコーン社製:X-24-8300) メチルエチルケトン 40部 シクロヘキサノン 10部 (画像の形成)上記記録材料1と受像材料を用いて、以
下のように画像形成を行い、その結果を評価した。
【0107】≪色材バリヤー層の穿孔≫記録材料の色材
バリヤー層面に半導体レーザーSDL-8032-102(三洋電気
社製:波長830nm、最大出力150mW)のレーザー光を集光
してビーム径を6μmとし、走査速度を変えて、色材バ
リヤー層を穿孔した。この際、露光面でのパワーは120m
W(露光面パワー密度;425,000W/cm2)であった。
【0108】≪穿孔感度≫上記露光装置を用いて、色材
バリヤー層の穿孔された線幅が6μmとなる走査速度を
求め、その時の穿孔に要した記録エネルギーを求めた。
【0109】≪色材の転写性≫上記のようにして求めた
色材バリヤー層の穿孔感度を与える走査速度において、
走査ピッチを6μmとし、記録材料をベタ露光した。穿
孔された記録材料と受像材料を、色材バリヤー層と受像
層が接するように重ね合わせ、130℃で2kg/cmの加熱
・加圧が行える熱ロールを通し、穿孔部分を通して色材
(拡散性色素)を受像層に転写させた。こうして得たベ
タ画像部と未穿孔部分(未露光部)の反射濃度を測定し
た。
【0110】表1に、上記方法による記録材料の穿孔感
度、ベタ濃度、未露光部濃度、及び透明支持体上に単独
に塗布形成した光熱変換層、中間層、色材バリヤー層の
830nm(穿孔に用いた光源の波長)における透過濃度を
纏めて示す。
【0111】実施例2 下記組成のクッション層塗工液を調製した。
【0112】クッション層塗工液 スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体(SEBS) 20部 (シェル化学社製:クレイトンG1657) トルエン 80部 上記クッション層塗工液を、厚さ100μmのPETフィル
ム上にワイヤーバーを用いて塗布・乾燥し厚さ5μmの
クッション層を設けたフィルムベースを作成した。
【0113】このクッション層の上に下記組成の色材層
塗工液及び色材バリヤー層塗工液を用い、実施例1と同
様にして各膜厚の層を形成し、記録材料2を作成した。
【0114】色材層塗工液 熱拡散性色素(D−1) 2.5部 熱拡散性色素(D−2) 2.5部 熱拡散性色素(D−3) 3部 ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBX-1:前出) 2部 メチルエチルケトン 90部 乾燥膜厚 4μm色材バリヤー層塗工液 ゼラチン 10部 水 90部 乾燥膜厚 0.1μm 記録材料2と実施例1の受像材料を用いて、実施例1と
同様に画像形成を行い、同様の評価を行った。結果は表
1に示す。
【0115】実施例3 仮支持体として25μmPET(ダイヤホイルヘキスト社製:
T-100)フィルム上に、下記色材バリヤー層塗工液をワ
イヤーバーを用いて塗布・乾燥し厚さ0.1μmの色材バリ
ヤー層を形成した。
【0116】色材バリヤー層塗工液 メチルセルロース(信越化学社製;メトローズSM-15) 10部 水 90部 次に、色材バリヤー層上に下記組成の色材透過性光熱変
換層塗工液をワイヤーバーを用いて塗布・乾燥し、厚さ
0.15μmの色材透過性光熱変換層を形成した。
【0117】色材透過性光熱変換層塗工液 赤外線吸収色素(日本化薬社製:IR820B) 4部 ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBX-1) 1部 メチルエチルケトン 95部 次に、色材層塗工液を下記に変更した以外は実施例2と
同様にして支持体上に色材層まで形成したシートと、上
記仮支持体上に色材バリヤー層と色材透過性光熱変換層
まで形成したシートを、色材層と色材透過性光熱変換層
が対向するようにして線圧2kg/cmの加圧ロールを通し
て貼合した後、仮支持体を色材バリヤー層から剥離し記
録材料3を得た。
【0118】色材層塗工液 熱拡散性色素(D−1) 2.5部 熱拡散性色素(D−2) 2.5部 熱拡散性色素(D−3) 3部 ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBX-1:前出) 1部 エチレン・酢酸ビニル共重合体 1部 (三井デュポンポリケミカル社製;EV40Y) メチルエチルケトン 90部 記録材料3と実施例1の受像材料を用いて、実施例1と
同様に画像形成を行い、同様の評価を行った。結果は表
1に示す。
【0119】実施例4 実施例1で作成した記録材料1及び受像材料を用い、以
下のように画像形成を行い、色材バリヤー層の穿孔感
度、得られた画像の濃度を測定した。
【0120】≪色材バリヤー層の穿孔≫記録材料の色材
バリヤー層面に半導体レーザー励起Nd:YAGレーザー(ア
ドラス社製420シリーズ:波長1064nm、最大出力2000m
W)のレーザー光を集光してビーム径を8μmとし、走査
速度を変えて、色材バリヤー層を穿孔した。この際、露
光面でのパワーは1500mW(露光面パワー密度;2,980,00
0W/cm2)であった。
【0121】≪穿孔感度≫上記露光装置を用いて、色材
バリヤー層の穿孔された線幅が8μmとなる走査速度を
求め、その時の穿孔に要した記録エネルギーを求めた。
【0122】≪色材の転写性≫上記のようにして求めた
色材バリヤー層の穿孔感度を与える走査速度において、
走査ピッチを8μmとし、記録材料をベタ露光した。穿
孔された記録材料と受像材料を、色材バリヤー層と受像
層が接するように重ね合わせ、130℃で2kg/cmの加熱
・加圧が行える熱ロールを通し、穿孔部分を通して色材
(拡散性色素)を受像層に転写させた。こうして得たベ
タ画像部と未穿孔部分(未露光部)の反射濃度を測定し
た。
【0123】結果は表1に示す。
【0124】比較例1 実施例1と同様にして色材層まで形成し、ヨーロッパ特
許No.0384041に記載されている如く厚さ150nmのビスマ
ス層を減圧蒸着した。
【0125】次に、下記組成の色材バリヤー層塗工液を
ワイヤーバーを用いて塗布し、90℃で5分乾燥して厚み
1.5μmの色材バリヤー層を形成し、比較の記録材料5を
得た。
【0126】色材バリヤー層塗工液 水溶性アルクリ樹脂 50部 (東亞合成社製:アロンHD-10,固形分25%) 水 50部 記録材料5と実施例1の受像材料を用いて、実施例1と
同様に画像形成を行い、同様の評価を行った。結果は表
1に示す。
【0127】比較例2 実施例1と同様にして色材透過性光熱変換層まで形成し
た。
【0128】次に、比較例1と同様に色材バリヤー層を
形成し、比較の記録材料6を得た。
【0129】記録材料6と実施例1の受像材料を用い
て、実施例1と同様に画像形成を行い、同様の評価を行
った。結果は表1に示す。
【0130】比較例3 実施例1と同様にして色材透過性光熱変換層まで形成し
た。
【0131】次に、下記組成の色材バリヤー層塗工液を
ワイヤーバーを用いて塗布・乾燥し、厚み0.2μmの色材
バリヤー層を形成し、比較の記録材料7を得た。
【0132】色材バリヤー層塗工液 ゼラチン 3.5部 赤外線吸収色素(IR−1) 1.5部 水 95部 記録材料7と実施例1の受像材料を用いて、実施例1と
同様に画像形成を行い、同様の評価を行った。結果は表
1に示す。
【0133】比較例4 実施例1と同様にして色材層まで形成した。
【0134】次に、下記組成の中間層塗工液をワイヤー
バーを用いて塗布・乾燥し、厚み0.6μmの中間層を形成
した。
【0135】中間層塗工液 ゼラチン 5部 カーボンブラック分散物 20部 (大日精化社製:EP-900,固形分25%) 水 75部 次に、比較例3と同様に色材バリヤー層を形成し、比較
の記録材料8を得た。
【0136】記録材料8と実施例1の受像材料を用い
て、実施例1と同様に画像形成を行い、同様の評価を行
った。結果は表1に示す。
【0137】
【表1】
【0138】本発明の実施例は、何れの評価においても
優れた性能を有することが明らかである。
【0139】
【発明の効果】本発明の穿孔型転写記録材料を用いるこ
とにより、完全なドライ方式で高感度かつ高画質の画像
を安定に形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の穿孔型転写記録材料を用いて画像形成
を行う時系列的な工程模式図。
【符号の説明】
1 記録材料支持体 2 色材層 3 色材透過性光熱変換層 4 色材バリヤー層 5 受像材料支持体 6 受像層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に色材層、色材透過性光熱変換
    層及び色材バリヤー層を有する穿孔型転写記録材料にお
    いて、色材バリヤー層の穿孔に用いる光源の波長に対す
    る吸光度が0.2以下であることを特徴とする穿孔型転写
    記録材料。
  2. 【請求項2】 色材透過性光熱変換層の穿孔に用いる光
    源の波長に対する吸光度が1μm当たり2.0以上であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の穿孔型転写記録材料。
  3. 【請求項3】 色材バリヤー層の膜厚が0.3μm以下であ
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の穿孔型転写記
    録材料。
  4. 【請求項4】 色材バリヤー層が水溶性樹脂を80重量%
    以上含有することを特徴とする請求項1、2又は3記載
    の穿孔型転写記録材料。
  5. 【請求項5】 水溶性樹脂がゼラチン又はメチルセルロ
    ースであることを特徴とする請求項4記載の穿孔型転写
    記録材料。
  6. 【請求項6】 支持体上に色材層、色材透過性光熱変換
    層及び、穿孔に用いる光源の波長に対する吸光度が0.2
    以下である色材バリヤー層を有する穿孔型転写記録材料
    の色材バリヤー層側より、200,000W/cm2以上のパワー
    密度にて露光することにより色材バリヤー層を穿孔し、
    受像材料の受像層面と穿孔型転写記録材料の色材バリヤ
    ー層面とを対向するように密着し、加熱及び加圧により
    色材バリヤー層の穿孔部分を通して色材を転写すること
    により画像を形成する画像形成方法。
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