JPH05212972A - 熱転写記録媒体、被記録媒体及び熱転写記録方法 - Google Patents

熱転写記録媒体、被記録媒体及び熱転写記録方法

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JPH05212972A
JPH05212972A JP4044617A JP4461792A JPH05212972A JP H05212972 A JPH05212972 A JP H05212972A JP 4044617 A JP4044617 A JP 4044617A JP 4461792 A JP4461792 A JP 4461792A JP H05212972 A JPH05212972 A JP H05212972A
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heat
dye
transfer recording
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JP4044617A
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English (en)
Inventor
Sota Kawakami
壮太 川上
Tatsuichi Maehashi
達一 前橋
Koichi Nakatani
康一 中谷
Hiroshi Watanabe
洋 渡邉
Shinji Matsumoto
晋治 松本
Atsushi Nakajima
厚志 仲島
Katsumi Maejima
勝己 前島
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Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高感度、高解像度で色濁りのないフルカラー
画像を与える熱転写記録媒体、被記録媒体、及びこれら
を用いた熱転写記録方法の提供。 【構成】 記録信号に応じて加えられる熱によって、基
材上に設けられた感熱性インク層を活性化し、被記録媒
体上に画像を形成する熱転写記録方法において、該感熱
性インク層及び/又は被記録媒体が、赤外線吸収能を有
し、かつ赤外線を吸収した後の色が実質的に無色である
ような赤外線吸収剤を含有する熱転写記録媒体、被記録
媒体、及びこれらを用いた熱転写記録方法。尚、該熱転
写記録媒体及び/又は被記録媒体が更に硼素塩を含有す
ることが、より好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な熱転写記録媒体、
被記録媒体及びこれ等を用いた熱転写記録方法に関し、
詳しくはレーザー光を用いて複数色からなる転写画像が
得られる熱転写記録方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来、熱転写記録としては熱溶融性色材
層、又は熱拡散性色素を含有する色材層を基材上に設け
た熱転写インクシートと被記録媒体とを対向させ、サー
マルヘッド、通電ヘッド等の電気信号により制御される
熱源をインクシート側から圧着して、画像を転写記録す
る方法がある。
【0003】一方、近年医療、印刷分野等で解像度が高
く、高速記録が可能で、画像処理の可能ないわゆるディ
ジタル記録のできる記録方法が求められている。
【0004】熱転写記録は無騒音、メンテナンスフリ
ー、低コスト、カラー化が容易、ディジタル記録が可
能、等の特徴を有しており各種プリンター、レコーダ
ー、ファクシミリ、コンピュータ端末等多くの分野で利
用されている。
【0005】しかし従来のサーマルヘッド、通電ヘッド
を熱源として使用する感熱転写記録方法では、ヘッド発
熱素子の寿命の点から高密度化することが難しい。これ
を解決するためにレーザーを熱源とする熱転写記録方法
が特開昭49-15437号、同49-17743号、同57-87399号、同
59-143659号等に提案されている。又、記録媒体上に所
望の画像のネガパターンを遮光性材料で形成したマスク
材を重ね合わせ、マスク材側から赤外線を照射し、記録
する方法も提案されている。
【0006】レーザー光源は公知の如何なるものも使用
可能であるが、装置の小型軽量化が可能なこと、直接高
速変調が可能なこと、から半導体レーザーを用いること
が一般的に好ましい。半導体レーザーはその発振波長を
近赤外領域に持つため、半導体レーザーあるいは赤外線
照射装置を記録用熱源として用いるためには、赤外光エ
ネルギーを熱エネルギーに変換する所謂、光熱変換材料
を記録媒体中に有する必要がある。光熱変換材料として
は、0.7〜30μmの波長帯に吸収極大を示す赤外線吸収剤
が好ましい。 従来、赤外線吸収剤としては、カーボンブラックや、シ
アニン系、ポリメチン系、アズレニウム系、スクワリリ
ウム系、チオピリリウム系、ナフトキノン系、アントラ
キノン系色素等の有機化合物、フタロシアニン系、アゾ
系、チオアミド系等の有機金属錯体などが用いられてき
た。具体例としては、特開昭63-319191号、同63-319192
号に記載の化合物群を挙げることができる。
【0007】しかし、これらの光熱変換材料は、可視光
領域の波長にも若干の吸収を有しているため、モノクロ
画像を形成する場合には、熱転写記録媒体の色材層に添
加して使用することができるが、カラー画像を形成する
場合には、色濁りの問題から光熱変換材料と色材を互い
に分離した層に含有させるか、又は、光熱変換材料を熱
転写記録時に転写しないよう構成する必要があった。光
熱変換材料と色材を互いに分離した層に含有させる場合
には、光熱変換材料を含有する層で発生した熱を色材を
含有する層に伝える必要があるため、熱効率が悪くな
る。又、溶融性色材層を使用する場合には光熱変換材料
を溶融性色材層中に添加することができない。
【0008】更に従来の光熱変換材料は、転写後も赤外
線吸収能を有しているため、転写画像中に存在すると、
複数色を重ねて転写する際に、既に転写された部分も発
熱してしまい、転写が不均一になってしまうという欠点
を有していた。
【0009】
【発明の目的】本発明は上記問題に鑑みて為されたもの
であり、その目的は、高感度、高解像度で色濁りのない
フルカラー画像を得ることができる熱転写記録媒体、被
記録媒体及びそれらを用いた熱転写記録方法を提供する
ことにある。
【0010】
【発明の構成】本発明の上記目的は、以下の構成によっ
て達成された。
【0011】(1)基材上に熱によって溶融する熱溶融性
色材層を少なくとも1層設けた溶融型熱転写記録媒体の
該熱溶融性色材層と、被記録媒体とを重ね合わせた後、
記録信号に応じて熱を加え、該熱溶融性色材層を溶融さ
せ、該被記録媒体上に画像を形成する熱転写記録方法に
用いられる熱転写記録媒体において、該熱溶融性色材層
及び/又は該被記録媒体が、赤外線吸収能を有し、かつ
赤外線を吸収した後の色が実質的に無色であるような赤
外線吸収剤を含有する熱転写記録媒体。
【0012】(2)基材上に熱によって活性化される熱拡
散性色素を含有する熱拡散性色材層を少なくとも1層設
けた熱拡散性色素供与体と、基材上に少なくとも該熱拡
散性色素を受容できる色素受容層を設けた熱拡散性色素
受容体とを、該熱拡散性色材層と該色素受容層が対向す
るように重ね合わせた後、記録信号に応じて熱を加え、
該熱拡散性色素受容体上に色素画像を形成する熱転写記
録方法に用いられる熱転写記録媒体において、該熱拡散
性色材層及び/又は該色素受容層が、赤外線吸収能を有
し、かつ赤外線を吸収した後の色が実質的に無色である
ような赤外線吸収剤を含有する熱転写記録媒体。
【0013】(3)前記赤外線吸収剤が、赤外線を吸収し
てその化学構造が変化し、赤外線吸収能を消失する(1)
又は(2)に記載の熱転写記録媒体。
【0014】(4)前記赤外線吸収剤がカチオン染料の硼
素塩である(1)又は(2)に記載の熱転写記録媒体。
【0015】(5)基材上に加熱によって溶融する熱溶融
性色材層を少なくとも1層設けた溶融型熱転写記録媒体
の該熱溶融性色材層を有する面と、被記録媒体とを重ね
合わせた後、記録信号に応じて熱を加えて該熱溶融性色
材層を溶融させ、該被記録媒体上に画像を転写する熱転
写記録方法において、該熱溶融性記録媒体及び/又は該
被記録媒体が赤外線吸収能を有する赤外線吸収色素を含
有し、かつ該熱溶融性記録媒体及び/又は該被記録媒体
が硼素塩を含有する熱転写記録媒体及び被記録媒体。
【0016】(6)基材上に加熱によって活性化される熱
拡散性色素を含有する熱拡散性色材層を少なくとも1層
設けた拡散型熱転写記録媒体の該熱拡散性色材層を有す
る面と、該熱拡散性色素を受容できる色素受容層を設け
た被記録媒体とを重ね合わせた後、記録信号に応じて熱
を加えて該熱拡散性色材層から色素を拡散させ、該被記
録媒体上に画像を転写する熱転写記録方法において、該
熱拡散性記録媒体及び/又は該被記録媒体が赤外線吸収
能を有する赤外線吸収色素を含有し、かつ該熱拡散性記
録媒体及び/又は該被記録媒体が硼素塩を含有すること
を特徴とする熱転写記録媒体及び被記録媒体。
【0017】(7)赤外線吸収色素がアゾ染料、アゾメチ
ン染料、ポリメチン染料、シアニン染料、スチルベン染
料のいずれかである(5)又は(6)記載の熱転写記録媒体
及び被記録媒体。
【0018】(8)硼素塩が有機硼素のアンモニウム塩又
はホスホニウム塩であることを特徴とする(5)又は(6)
記載の熱転写記録媒体及び被記録媒体。
【0019】(9)熱転写記録媒体が赤外線吸収色素を含
有し、被記録媒体が硼素塩を含有する(5)又は(6)記載
の熱転写記録媒体及び被記録媒体。
【0020】(10)記録信号に応じた熱が赤外線によって
加えられる(1),(2),(5)及び(6)のいずれかに記載の
熱転写記録媒体及び被記録媒体を用いる熱転写記録方
法。
【0021】(11)赤外線がレーザー光である(10)記載の
熱転写記録方法。
【0022】(12)(1),(2),(5),(6)いずれかに記載
の感熱転写記録媒体を、所望の画像のネガパターンを形
成したマスク材を介して、マスク材側より赤外線露光を
することにより所望の画像を被記録媒体又は色素受容体
上に転写する熱転写記録方法。
【0023】(13)(5)又は(6)記載の熱転写記録媒体及
び被記録媒体を用い、記録信号に応じて熱を加えて被記
録媒体上に画像を転写した後、更に赤外線を該転写画像
に照射することにより、赤外線吸収色素の可視部の吸収
を実質的に無色とする熱転写記録方法。
【0024】(14)(5)又は(6)記載の熱転写記録媒体及
び被記録媒体を用い、記録信号に応じて熱を加えて被記
録媒体上に画像を転写し、次に該転写画像を有する被記
録媒体を加熱した後、更に赤外線を該転写画像に照射す
ることにより、赤外線吸収色素の可視部の吸収を実質的
に無色とする熱転写記録方法。
【0025】(15)転写画像を有する被記録媒体を加熱す
る方法が赤外線加熱、熱ラミネート加熱、熱プレス加熱
のいずれかであることを特徴とする(14)記載の熱転写記
録方法。
【0026】(16)(5)又は(6)記載の熱転写記録媒体及
び被記録媒体を用い、記録信号に応じて熱を加えて被記
録媒体上に画像を転写し、次に該転写画像を有する被記
録媒体を最終記録媒体と熱圧着した後、更に赤外線を該
転写画像に照射することにより、赤外線吸収色素の可視
部の吸収を実質的に無色とする熱転写記録方法。
【0027】(17)赤外線の照射を被記録媒体又は最終記
録媒体いずれかの、支持体が透明な媒体側から行う(16)
記載の熱転写記録方法。
【0028】(18)赤外線の照射を被記録媒体と最終記録
媒体を剥離した後、該最終記録媒体上に再転写された再
転写画像に対して行う(16)記載の熱転写記録方法。
【0029】(19)溶融型熱転写記録媒体の熱溶融性色材
層を複数枚用意し、被記録媒体への転写を複数回繰り返
すことにより、複数色の転写画像を得る(10)〜(18)のい
ずれか一つに記載の熱転写記録方法。
【0030】(20)拡散型熱転写記録媒体の熱拡散性色材
層を複数枚用意し、被記録媒体への転写を複数回繰り返
すことにより、複数色の転写画像を得る(10)〜(18)のい
ずれか一つに記載の熱転写記録方法。
【0031】本発明で用いられる光源はその発振波長が
赤外線領域を含むものであればいかなるものでも使用で
きる。
【0032】特に好ましいものとしては、レーザー、ハ
ロゲンランプ、赤外線フラッシュランプ等が挙げられ
る。本発明で用いられるレーザーは、波長が0.7〜30μm
程度の範囲にある赤外線を発振するものが好ましい。赤
外線を発振するものとしては、YAGレーザー(1.06μ
m)、Ndガラスレーザー(1.06μm)等の固体レーザー、
He-Neレーザー(1.15μm,3.39μm)、水素・弗素レー
ザー(2.6〜3.0μm)、炭酸ガスレーザー(9〜11μ
m)、一酸化炭素レーザー(5.0μm)等の気体レーザ
ー、色素レーザー(〜1μm)、InGaPレーザー(0.65〜
1.0μm)、AlGaAsレーザー(0.7〜1.0μm)、GaAsPレー
ザー(0.7〜1.0μm)、InGaAsレーザー(1.0〜3.5μ
m)、InAsPレーザー(1.0〜3.5μm)、InAsSbレーザー
(3.1〜5.4μm)、PbCdSレーザー(2.5〜4.0μm)、PbS
Seレーザー(4.0〜8.5μm)、PbSnTeレーザー(6.3〜32
μm)、PbSnSeレーザー(8.5〜34μm)、CdSnP2レーザ
ー(1.01μm)、GaSbレーザー(1.53μm)、Teレーザー
(3.7μm)、(Hg,Cd)Teレーザー(3.9〜4.1μm)、Pb
Sレーザー(4.3μm)、InSbレーザー(5.2μm)、PbTe
レーザー(6.5μm)、PbSeレーザー(8.5μm)等の半導
体レーザーが用いられる。特に半導体レーザーは小形軽
量、低消費電力で直接高速変調が可能であるので好まし
い。
【0033】これらをレーザー光源として用いるには、
レーザー光を必要な記録径になるようレンズ等で集光し
て用いればよい。レーザー光源は単独で用いてもよい
し、複数の光源を使用してもよい。又、複数の光源から
発振された複数のレーザービームを各々独立に使用して
もよいし、合成して用いてもよい。
【0034】(溶融型熱転写記録媒体)本発明の溶融型
熱転写記録媒体は、基本的に支持体上に熱溶融性色材層
(インク層)を積層してなる。更に、レーザー光を吸収
し熱に変換する材料、所謂、光熱変換材料をインク層中
に含有するか、もしくは光熱変換材料を含有する層をイ
ンクシートの一部に設けることが好ましい。
【0035】前記インク層は、必須成分としてバインダ
ーと色素とを含む。
【0036】上記バインダーとしては、熱溶融性物質及
び/又は熱可塑性樹脂を挙げることができる。
【0037】熱溶融性物質の具体例としては、カルナバ
蝋、木蝋、オウリキュリー蝋及びエスパル蝋等の植物
蝋;蜜蝋、昆虫蝋、セラック蝋及び鯨蝋等の動物蝋;パ
ラフィンワックス、マイクロクリスタルワックス、ポリ
エチレンワックス、エステルワックス及び酸ワックス等
の石油蝋;並びに、モンタン蝋、オゾケライト及びセレ
シン等の鉱物蝋等のワックス類を挙げることができ、更
に、これらのワックス類などの他に、パルミチン酸、ス
テアリン酸、マルガリン酸及びべへン酸等の高級脂肪
酸;パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベ
ヘニルアルコール、マルガニルアルコール、ミリシルア
ルコール及びエイコサノール等の高級アルコール;パル
ミチン酸セチル、パルミチン酸ミリシル、ステアリン酸
セチル及びステアリン酸ミリシル等の高級脂肪酸エステ
ル;アセトアミド、プロピオン酸アミド、パルミチン酸
アミド、ステアリン酸アミド及びアミドワックス等のア
ミド類;並びにステアリルアミン、ベヘニルアミン及び
パルミチルアミン等の高級アミン類などが挙げられる。
【0038】熱可塑性樹脂としては、エチレン系共重合
体、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレ
タン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、
塩化ビニル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ
ビニルアセタール系樹脂、セルロース系樹脂、ロジン系
樹脂、アイオノマー樹脂、ケトン樹脂及び石油系樹脂等
の樹脂類;天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプ
レンゴム、クロロプレンゴム及びジエン系コポリマーな
どのエラストマー類;エステルガム、ロジンマレイン酸
樹脂、ロジンフェノール樹脂及び水添ロジン等のロジン
誘導体;並びにフェノール樹脂、テルペン樹脂、シクロ
ペンタジエン樹脂及び芳香族系炭化水素樹脂等の軟化点
50〜150 ℃の高分子化合物などを挙げることができる。
これら熱溶融性物質及び熱可塑性物質は、互いに組み合
わせて用いることができるし、又、それぞれの内から1
種又は2種以上を用いることができる。熱溶融性物質及
び熱可塑性物質を適宜に選択することにより、所望の熱
軟化点あるいは熱溶融点を有するインク層にすることが
できる。
【0039】前記色素としては、無機顔料及び有機顔料
などの顔料並びに染料(シアン、マゼンタ、イエロー、
ブラック)を挙げることができる。
【0040】無機顔料としては、二酸化チタン、酸化亜
鉛、プルシアンブルー、硫化カドミウム、酸化鉄並びに
鉛、亜鉛、バリウム及びカルシウムのクロム酸塩、カー
ボンブラックなどを好適に用いることができる。有機顔
料としては、アゾ系、チオインジゴ系、アントラキノン
系、アントアンスロン系、トリフェンジオキサジン系の
顔料、バット染料顔料、フタロシアニン顔料、例えば銅
フタロシアニン及びその誘導体並びにキナクリドン顔料
などを好適に用いることができる。
【0041】上記染料としては、酸性染料、直接染料、
分散染料、油溶性染料、含金属油溶性染料などを好適に
用いることができる。
【0042】上述した色素は、それぞれ一種の使用は勿
論のこと、2種以上を併用することが可能である。
【0043】又、適宜に用いられる顕色剤としては、例
えばクレー、蓚酸、安息香酸、フェノール系樹脂、ビス
フェノールA、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ヘプ
タン等が代表例であり、これらの1種又は2種以上を色
素と併用することができる。
【0044】なお、インク層には界面活性剤、高級脂肪
酸誘導体、高級脂肪族アルコール、高級脂肪族エーテル
及び燐酸エステル、有機質充填剤、無機質充填剤などの
1種又は2種以上の添加物が含まれていてもよい。
【0045】前記インク層における色素の含有率は、通
常、5〜80重量%の範囲内であり、好ましくは10〜60重
量%の範囲内である。色素の含有率が5重量%未満で
は、画像が鮮明にならないことがあり、又、色素の含有
率が80重量%を超えると、バインダーの割合が相対的に
少なくなり過ぎてバインダーとしての機能が充分に発揮
されない。
【0046】本発明では、インク層の厚みは通常0.1〜2
0μmの範囲内であり、好ましくは 0.5〜10μmの範囲内
である。
【0047】本発明で用いられる光熱変換材料として
は、0.7〜30μmの波長帯に吸収極大を示す近赤外線吸収
剤であり、かつ赤外線を吸収した後の色が可視域の吸収
に対して実質的に無色であるものが好ましい。実質的に
無色とは、画像形成後に色材の色調を変化させない程度
の色という意味であり、それは光熱変換材料の可視域の
吸光度と添加量に依存するため一概には言えないが、一
般的には光熱変換材料のみを必要量添加した感熱転写記
録媒体に赤外線を照射して光熱変換材料を無色化した後
の可視光領域での記録媒体の透過濃度が、その吸収極大
に対して0.2以下、好ましくは0.1以下である。
【0048】具体的にはアゾ、アゾメチン、ポリメチ
ン、シアニン、スチルベン染料が好ましく、その中でも
カチオン染料-対アニオン化合物が好ましく、特に好ま
しいのはシアニン系、ポリメチン系色素のカチオン染料
である。
【0049】好ましい化合物として下記化合物が挙げら
れる。
【0050】
【化1】
【0051】
【化2】
【0052】
【化3】
【0053】これらは1種又は2種以上を組み合わせて
用いることができる。
【0054】ポリメチン系、シアニン系色素の塩は通
常、可視光領域に吸収を有するが、これらの色素は赤外
線を吸収すると、条件により構造が不可逆に変化して無
色化する。条件とは、自らがIR−1のように有機硼素
塩の形で存在するか、あるいは、当初はIR−4,5の
ように有機硼素塩ではなくても、後から有機硼素塩を添
加され混合した状態を言う。無色化した色素は赤外線吸
収能を持たないので、複数色のインクを重ね転写する場
合も、既に転写したインクが照射された赤外線を吸収し
て発熱し、次に転写するインクの転写性を変化させるよ
うなことがない。又、インク層中に添加されていても、
インクの本来の色調を変化させることがない。
【0055】光熱変換材料の添加量は一概に決めること
はできないが、通常、使用するレーザー光源の発振波長
での透過濃度が0.3以上、好ましくは0.5以上になる様イ
ンク層中に添加される。
【0056】更に、有機硼素のアンモニウム塩、ホスホ
ニウム塩を共存させると、この反応が促進される。有機
硼素のアンモニウム塩としては、テトラブチルアンモニ
ウムブチルトリフェニルボレート、テトラブチルアンモ
ニウムブチルトリアニシルボレート等が好ましく用いら
れる。光熱変換材料は、インク層中に添加されても、イ
ンクシートの一部に設けられた別の層に含有されてもよ
いが、記録感度、記録解像度の点からインク層中に含有
されることが好ましい。この場合、光熱変換材料を、上
述した熱可塑性樹脂及び色材と共に適宜混合溶解又は分
散したものをインクシートの一部に設ければよい。
【0057】有機硼素のアンモニウム塩、ホスホニウム
塩は、インク層中に同様に添加されていても、後述する
被記録媒体中に存在してもよい。又、別の態様として、
記録後の画像上に有機硼素のアンモニウム塩、ホスホニ
ウム塩を含有する組成物をラミネート、熱転写して有機
硼素のアンモニウム塩、ホスホニウム塩を供給するよう
に構成されていてもよい。
【0058】本発明に用いられる支持体としては、寸法
安定性が良く、記録の際の熱に耐えるものならば何でも
よいが、コンデンサー紙、グラシン紙のような薄葉紙、
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリ
スルホン、ポリビニルアルコール、セロファン、ポリス
チレンのような耐熱性のプラスチックフィルムを用いる
ことができる。更に、これら耐熱性プラスチックフィル
ムに予め前記光熱変換材料が溶解、分散されているもの
も好ましく用いられる。支持体の厚さは、通常、2〜10
0μmが好ましい。
【0059】支持体の形状については特に制限がなく、
例えば広幅のシートやフィルム、細幅のテープやカード
など任意の形状がある。
【0060】本発明の感熱転写記録用インクシートは、
支持体、インク層とから成る2層構成に限られず、本発
明の目的を阻害しない限り、その他の層が形成されてい
てもよい。
【0061】又、支持体にはバインダーとの接着性をコ
ントロールするために下引層を有していてもよい。更に
支持体の裏面(接着層と反対側)には、走行安定性、耐
熱性、帯電防止等の性能を付与する目的でバッキング層
を設けてもよい。このバッキング層の厚みは、通常0.1
〜1μmである。
【0062】又、支持体は、転写の密着性を高めるため
に、インク層との間にクッション層を有してもよい。ク
ッション層としては、スチレン-ブタジエンゴム、ポリ
ブタジエンゴム、EVA樹脂、ポリプロピレン等が挙げ
られ、その厚さは5〜50μmが好ましい。
【0063】本発明の感熱転写記録用インクシートを製
造するには、インク層を形成する前記各種の成分を熱に
より混合するか、あるいは溶媒に分散ないし溶解してイ
ンク層形成用塗工液を調製する。この塗工液を支持体の
表面に塗工し、必要に応じて溶媒を乾燥し、目的の感熱
転写記録用インクシートを得ることができる。
【0064】光熱変換材料を含有する層をインク層と別
に設ける場合には、インク層形成用塗工液と同様に調
整、塗工する。この場合、光熱変換材料層はインクシー
ト支持体とインク層の間、又はインク層と反対側の支持
体上に設けられることが好ましい。
【0065】塗工液の溶媒としては、水、アルコール類
(例えばエタノール、プロパノール)、セロソルブ類
(例えばメチルセロソルブ、エチルセロソルブ)、芳香
族類(例えばトルエン、キシレン、クロルベンゼン)、
ケトン類(例えばアセトン、メチルエチルケトン)、エ
ステル系溶剤(例えば酢酸エチル、酢酸ブチル)、エー
テル類(例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン)、塩
素系溶剤(例えばクロロホルム、トリクロルエチレン)
等が挙げられる。
【0066】塗工には、従来から公知のグラビアロール
による塗布法、押出塗布法、ワイヤーバー塗布法、ロー
ル塗布法等を採用することができる。
【0067】インク層は、支持体の表面の全面あるいは
一部の表面に単色の色素を含有する層として形成されて
もよいし、又、バインダーとイエロー色素とを含有する
イエローインク層、バインダーとマゼンタ色素とを含有
するマゼンタインク層及びバインダーとシアン色素とを
含有するシアンインク層が、平面方向に沿って一定の繰
り返しで支持体の表面の全面あるいは一部の表面に形成
されていてもよい。又、平面方向に沿って配列された前
記3層のインク層に加えて、黒色画像形成物質を含む黒
色インク層が介在していてもよい。
【0068】なお、感熱転写記録用インクシートに、パ
ーフォレーションを形成したり、あるいは色相の異なる
区域の位置を検出するための検知マークなどを設けるこ
とにより、使用時の便を図ることもできる。
【0069】(被記録媒体)被記録媒体は、良好な耐熱
強度を有すると共に寸法安定性の高いことが望ましい。
その材料としては、例えば、普通紙、コンデンサー紙、
グラシン紙、ラミネート紙、合成紙およびコート紙等の
紙類;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリカー
ボネート、ポリ塩化ビニル及びポリイミド等の樹脂フィ
ルム類;紙と樹脂フィルムとの複合体;アルミ箔などの
金属シートなどを挙げることができる。
【0070】これら被記録媒体の厚みは、通常1μm以
上であり、更には3〜5,000μmの範囲が好ましい。厚み
が1μm未満であると、自己支持性が失われることがあ
る。
【0071】被記録媒体の形状は、感熱記録の用途に応
じて適宜に決定されるものであり、例えばテープ状やシ
ート状などを採用することができる。
【0072】(感熱転写記録)・・・画像の形成 画像を被記録媒体に形成する第1の方法は、本発明の感
熱転写記録用インクシート(インク層側)と被記録媒体
とを重ね合わせてレ−ザ−を照射する。このレーザー光
は、感熱転写記録用インクシートの支持体の背面から照
射されても被記録媒体側から照射されてもよいが、被記
録媒体側から照射する場合には、被記録媒体は照射され
るレーザーの波長域に吸収を持たないことが好ましい。
【0073】こうしてレーザーが照射されると、光熱変
換材料が光を吸収し発熱して、感熱転写記録用インクシ
ートのインク層又はその表層部を溶融し、被記録媒体上
に転写し画像を形成する。
【0074】第2の画像形成方法は、本発明の感熱転写
記録用インクシートの支持体側に、所望の画像のネガパ
ターンが赤外線を吸収、透過しないような材料、例えば
アルミニウム、錫、ニッケル、クロム等の蒸着層で形成
されたマスク材を介して赤外線を照射することにより、
被記録媒体上に所望の画像を形成することである。この
時、マスクパターンは、インクシートのインク層と反対
面の支持体上に直接設けられてもよいし、別の透明基材
上にマスクパターンを設けたものを重ね合わせて使用し
てもよい。
【0075】光を吸収した光熱変換材料は無色化するた
め、被記録媒体上にインク層と共に転写しても色濁りを
生じることはない。
【0076】又、形成された画像上に有機硼素のアンモ
ニウム塩、ホスホニウム塩を供給することは、より完全
な消色のために好ましい。この場合、有機硼素のアンモ
ニウム塩、ホスホニウム塩は、これを含有する透明層又
は透明シートを画像上に熱転写又はラミネートする方
法、有機硼素のアンモニウム塩、ホスホニウム塩を溶媒
又は分散媒に溶解又は分散したものを画像上に塗布、噴
霧する方法等が適用できる。
【0077】消色反応が十分進まず、形成された画像に
色濁りが見られる場合には、画像形成後、赤外光を画像
部分に照射して、光熱変換材料の消色反応を完結させて
やればよい。この時は光源としてレーザーを使用する必
要はなく、光熱変換材料の吸収波長を有する光源であれ
ばよい。
【0078】(拡散型熱転写記録媒体)色素拡散型熱転
写記録に用いる記録媒体(熱拡散性色素供与体に同じ)
は、少なくとも支持体上に熱拡散性色素を含有するイン
ク層を形成してなる。更に光熱変換材料をインク層中に
含有するか、又は光熱変換材料を含有する層を支持体上
の一部に設ける。
【0079】インクシート用支持体としては、寸法安定
性が良く、感熱ヘッドでの記録の際の熱に耐えるものな
らば何でもよく、コンデンサー紙、グラシン紙のような
薄葉紙、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナ
フタレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネー
ト、ポリサルフォン、ポリビニルアルコール、セロファ
ン、ポリスチレンのような耐熱性のプラスチックフィル
ムを用いることができる。インクシート用支持体の厚さ
は、2〜100μmが好ましい。
【0080】インクシート用支持体の形状については特
に制限がなく、例えば広幅のシートやフィルム、細幅の
テープやカードなど任意の形状がある。
【0081】インク層は、色素拡散型転写方式によって
色素受容体に転写する場合には、必須成分として熱拡散
性色素、バインダー及び光熱変換材料を含有する。
【0082】熱拡散性色素としては、昇華性色素として
公知のシアン色素、マゼンタ色素、イエロー色素を挙げ
ることができる。前記シアン色素としては、特開昭59-7
8896号、同59-227948号、同60-24966号、同60-53563
号、同60-130735号、同60-131292号、同60-239289号、
同61-19396号、同61-22993号、同61-31292号、同61-314
67号、同61-35994号、同61-49893号、同61-148269号、
同62-191191号、同63-91288号、同63-91287号、同63-29
0793号などに記載されているナフトキノン系色素、アン
トラキノン系色素、アゾメチン系色素等が挙げられる。
【0083】マゼンタ色素としては、特開昭59-78896
号、同60-30392号、同60-30394号、同60-253595号、同6
1-262190号、同63-5992号、同63-205288号、同64-159
号、同64-63194号などに記載されているアントラキノン
系色素、アゾ色素、アゾメチン系色素等が挙げられる。
【0084】イエロー色素としては、特開昭59-78896
号、同60-27594号、同60-31560号、同60-53565号、同61
-12394号、同63-122594号などに記載されているメチン
系色素、アゾ系色素、キノフタロン系色素、アントライ
ソチアゾール系色素等が挙げられる。
【0085】又、熱拡散性色素として特に好ましいの
は、開鎖型又は閉鎖型の活性メチレン基を有する化合物
とp-フェニレンジアミン誘導体の酸化体又はp-アミノフ
ェノール誘導体の酸化体とのカップリング反応により得
られるアゾメチン色素、及びフェノール又はナフトール
誘導体又はp-フェニレンジアミン誘導体の酸化体又はp-
アミノフェノール誘導体の酸化体とのカップリング反応
により得られるインドアニリン色素である。
【0086】熱拡散性色素含有インク層に含有される熱
拡散性色素は、形成しようとする画像が単色であるなら
ば、イエロー色素、マゼンタ色素及びシアン色素の何れ
であってもよい。
【0087】熱拡散性色素受容体、即ち、被記録媒体に
おける受像層中に金属イオン含有化合物が含まれている
時には、熱拡散性色素として、前記金属イオン含有化合
物とキレートを形成することのできる色素化合物が好ま
しい。
【0088】金属イオン含有化合物とキレートを形成す
る色素化合物としては、公知の各種の化合物を適宜に選
定して使用することができる。具体的には、特開昭59
−78893号、同59−109349号、特願平2-21
3303号、同2-214719号、同2-203742号に記載されている
シアン画像形成色素(以下、シアン色素と称す)、マゼ
ンタ画像形成色素(以下、マゼンタ色素と称す)、イエ
ロー画像形成色素(以下、イエロー色素と称す)などを
挙げることができる。
【0089】上記の色素の中でも、少なくとも金属イオ
ン含有化合物と2座のキレートを形成することができる
色素化合物を使用するのが好ましい。そのような色素と
して、例えば下記一般式(1)で表される色素を挙げる
ことができる。
【0090】
【化4】
【0091】式中、X1 は少なくとも一つの環が5〜7
個の原子から構成される芳香族の炭素環又は複素環を完
成するのに必要な原子群を表し、アゾ結合に結合する炭
素原子の隣接位の少なくとも一つが、窒素原子又はキレ
ート化基で置換された炭素原子である。X2 は、少なく
とも一つの環が5〜7個の原子から構成される芳香族複
素環又は芳香族炭素環を表す。Gはキレート化基を表
す。
【0092】いずれの色素化合物を採用するにしても、
形成しようとする画像の色調によっては、前記3種の色
素のいずれか2種以上もしくは他の熱拡散性色素を含ん
でいてもよい。
【0093】熱拡散性色素の使用量は、通常、支持体1
m2 当たり0.1〜20g、好ましくは0.2〜5gである。
【0094】インク層のバインダーとしては、セルロー
ス付加化合物、セルロースエステル、セルロースエーテ
ル等のセルロース系樹脂;ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルホルマール、ポリビニルアセトアセタール、ポリ
ビニルブチラール等のポリビニルアセタール樹脂;ポリ
ビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミ
ド、スチレン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸系エステ
ル、ポリ(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸共重
合体などのビニル系樹脂;ゴム系樹脂、アイオノマー樹
脂、オレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられ
る。
【0095】これらの樹脂のうちでも、保存性の優れた
ポリビニルブチラール、ポリビニルアセトアセタールあ
るいはセルロース系樹脂が好ましい。
【0096】上記各種のバインダーは、その1種を単独
で使用することもできるし、又、その2種以上を併用す
ることもできる。
【0097】バインダーと熱拡散性色素との重量比は、
1:10〜10:1が好ましく、2:8〜7:3の範囲が特
に好ましい。
【0098】光熱変換材料は、前記溶融型熱転写記録材
料の所で説明した各染料が好ましく、その中でもカチオ
ン染料-対アニオン化合物が好ましく、特に好ましくは
シアニン色素、ポリメチン色素の塩が用いられる。この
場合も有機硼素のアンモニウム塩、ホスホニウム塩を共
存させることが好ましい。有機硼素のアンモニウム塩、
ホスホニウム塩はインク層中に添加されてもよいし、後
述する受像層中に添加されてもよいし、両方に添加され
てもよい。又、別の態様として、記録後の画像上に該有
機硼素のアンモニウム塩、ホスホニウム塩を含有する組
成物をラミネート、熱転写して有機硼素のアンモニウム
塩、ホスホニウム塩を供給するように構成されることも
好ましい。
【0099】更に前記インク層には、各種の添加剤を適
宜に添加することができる。添加剤としては、シリコン
樹脂、シリコンオイル(反応硬化タイプも可)、シリコ
ン変性樹脂、弗素樹脂、界面活性及びワックス類等の剥
離性化合物;金属微粉末、シリカゲル、金属酸化物、カ
ーボンブラック及び樹脂微粉末等のフィラー;バインダ
ー成分と反応可能な硬化剤(たとえばイソシアナート類
やアクリル類やエポキシ類等の放射線活性化合物)など
を挙げることができる。更に又、添加剤として転写を促
進するための熱溶融性物質、例えばワックスや高級脂肪
酸エステル等、特開昭59-106997号記載の化合物を挙げ
ることができる。
【0100】なお、色素拡散型熱転写記録に用いられる
記録媒体は、支持体とインク層とからなる2層構成に限
られず、その他の層が形成されていてもよい。例えば、
熱拡散性色素受容体との融着や熱拡散性色素の裏移り
(ブロッキング)を防止する目的で、インク層の表面に
オーバーコート層を設けてもよい。
【0101】又、支持体には、バインダーとの接着性の
改良や色素の支持体側への転写、染着を防止する目的で
下引層を有していてもよい。更に支持体の裏面(インク
層と反対側)には、走行安定性、寸法安定性、耐熱性、
帯電防止等の目的でバッキング層を設けてもよい。
【0102】上記オーバーコート層、下引層及びバッキ
ング層の厚みは、通常0.1〜1μmである。
【0103】拡散型熱転写記録媒体は、インク層を形成
する前記各種の成分を溶媒に分散ないし溶解してなるイ
ンク層形成用塗工液を調製し、これを支持体の表面に塗
工し、乾燥することにより製造することができる。
【0104】なお、前記バインダーは、1種又は2種以
上を溶媒に溶解もしくはラテックス状に分散させて用い
る。
【0105】溶媒としては、水、エタノール、テトラヒ
ドロフラン、メチルエチルケトン、トルエン、キシレ
ン、クロロホルム、ジオキサン、アセトン、シクロヘキ
サン、酢酸ノルマルブチル等を挙げることができる。
【0106】塗工には、従来から公知のグラビアロール
による面順次塗り別け塗布法、押出塗布法、ワイヤーバ
ー塗布法、ロール塗布法等を採用することができる。
【0107】インク層は、支持体の表面の全面あるいは
一部の表面に、単色の熱拡散性色素を含有する層として
形成されてもよいし、又、バインダーとイエロー色素と
を含有するイエローインク層、バインダーとマゼンタ色
素とを含有するマゼンタインク層及びバインダーとシア
ン色素とを含有するシアンインク層が、平面方向に沿っ
て一定の繰返しで支持体の表面の全面あるいは一部の表
面に形成されていてもよい。又、平面方向に沿って配列
された前記3層のインク層に加えて、黒色画像形成物質
を含む黒色インク層が介在していてもよい。
【0108】なお、黒色インク層については、拡散転写
型でも溶融転写型でも、鮮明な画像が得られる。
【0109】かくして形成されたインク層の膜厚は、通
常0.2〜10μmであり、好ましくは、0.3〜3μmである。
【0110】なお、感熱転写記録用インクシートに、パ
ーフォレーションを形成したり、あるいは色相の異なる
区域の位置を検出するための検知マークなどを設けるこ
とによって、使用時の便を図ることもできる。
【0111】(熱拡散性色素受容体=被記録媒体)熱拡
散性色素受容体における基材は、受容層に対する支持体
としての機能を有する。かかる基材の材質、層構成及び
サイズ等については特に制限はなく、画像記録体の用途
あるいは使用目的等に応じて種々の材質、層構成及びサ
イズを適宜に選定することができる。
【0112】基材としては、例えば紙、コート紙、及び
合成紙(ポリプロピレン、ポリスチレンもしくは、それ
らを紙とはり合せた複合材料)等の各種紙類、塩化ビニ
ル系樹脂シート、ABS樹脂シート、ポリエチレンテレ
フタレートベースフィルム、ポリブチレンテレフタレー
トベースフィルム、ポリエチレンナフタレートベースフ
ィルム、ポリアリレートベースフィルム、ポリカーボネ
ートベースフィルム、ポリスルホンベースフィルム、ポ
リイミドベースフィルム等の単層あるいはそれらを2層
以上に積層した各種プラスチックフィルム又はシート、
各種の金属で形成されたフィルム又はシート、各種のセ
ラミックス類で形成されたフィルム又はシート、あるい
は前記記載のものの中から適当に組み合わせ積層した複
合材料等を挙げることができる。
【0113】基材の厚みは、通常20〜1,000μm、好まし
くは20〜800μmの範囲の中から適宜に選定される。
【0114】本発明の熱拡散性色素受容体における受容
層としては特に制限はなく、使用目的等に応じて、各種
の材質、組成、層構成等を有するものとすることができ
る。例えば、従来この感熱転写記録用受像シートについ
て提案されている種々の材質、組成、層構成等を有する
受容器層と同様のものとしてもよいし、それらに適宜に
改善を加えたものとしてもよい。受容層は少なくとも、
熱拡散性色素を加熱時に受容する樹脂バインダーを含有
する。
【0115】このような樹脂としては、例えばポリ塩化
ビニル樹脂、塩化ビニルと他のモノマー(例えばアルキ
ルビニルエーテル、アリルグリシジルエーテル、プロピ
オン酸ビニル等)との共重合体樹脂、ポリ塩化ビニリデ
ン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル酸エステル、メ
タクリル酸エステル、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、
ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、ポリカ
ーボネート、ポリサルフォン、ポリアリレート、ポリパ
ラバン酸、三酢酸セルロース、スチレンアクリレート樹
脂、ビニルトルエンアクリレート樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリアミド樹脂、尿素樹脂、ポリカプロラクトン樹
脂、スチレン−無水マレイン酸樹脂、ポリアクリロニト
リル樹脂等を挙げることができる。なお、これらの樹脂
は1種を単独に用いてもよいし、2種以上を混合するな
どして併用してもよい。
【0116】上記の各種樹脂は新たに合成して使用して
もよいが、市販品を使用することもできる。なお、受像
層の形成に際しては、各種樹脂はその反応活性点を利用
して(反応活性点が無い場合はそれを樹脂に付与す
る)、放射線、熱、湿気、触媒等により架橋もしくは硬
化してもよい。その場合には、エポキシ、アクリルの如
き放射線活性モノマーや、イソシアナートの如き架橋剤
を用いることができる。
【0117】又、熱拡散性色素が金属イオンとキレート
化反応する場合には、前記樹脂に必要に応じて、例えば
金属イオン含有化合物等を含有させてもよい。
【0118】前記金属イオン含有化合物を構成する金属
イオンとしては、例えば周期律表の第I〜第VIII族に属
する2価及び多価の金属が挙げられるが、中でもCo,C
r,Cu,Fe,Mg,Mn,Mo,Ni,Sn,Ti,Zn等が好まし
く、特にNi,Cu,Co,Cr,Zn等が好ましい。
【0119】この種の金属イオン含有化合物としては、
米国特許第4,987,049号に例示されたものを挙げること
ができる。金属イオン含有化合物を添加する場合、その
添加量は受容層に対して、0.5〜20g/m2 が好ましく、1
〜15g/m2 がより好ましい。
【0120】色素受容層には、必要に応じて剥離剤、酸
化防止剤、UV吸収剤、光安定剤、フィラー(無機微粒
子、有機樹脂粒子)、顔料等の添加剤を添加してもよ
い。又、増感剤として可塑剤、熱溶融性物質などを添加
してもよく、これら各種添加剤については、例えば特願
平3-107892号に記載の技術を利用することができる。
【0121】なお、本発明では、添加剤全体の添加量
は、通常、受容層用樹脂に対して0.1〜30重量%の範囲
に選定するのが好ましい。
【0122】又、受容層の厚みは、通常0.5〜30μm、好
ましくは1〜20μmの範囲に選定するのが適当である。
受容層は単層としてしてもよく、又は必要に応じて組成
等が同一の、あるいは相違する2層以上の多層構造とし
て設けてもよい。
【0123】受容層の形成方法としては特に制限はな
く、公知の手法等の各種の方法によって形成することが
できる。例えば、受容層の形成成分を、溶媒に分散ある
いは溶解して受容層形成用塗工液を調製し、この塗工液
を前記基材に塗布・乾燥する塗工法や、受容層の形成成
分を有する混合物を溶融押出し、基材の表面にラミネー
トするラミネート法等により形成することができる。
【0124】塗工法に用いる溶媒としては、例えば水、
アルコール類(例えばエタノール、プロパノール等)、
セロソルブ類(例えばメチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ等)、芳香族類(例えばトルエン、キシレン、クロ
ロベンゼン等)、ケトン類(例えばアセトン、メチルエ
チルケトン等)、エステル系溶剤(例えば酢酸エチル、
酢酸ブチル等)、エーテル類(例えばテトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等)、塩素系溶剤(例えば塩化メチレ
ン、クロロホルム、トリクロルエチレン等)などが挙げ
られる。
【0125】塗工には、従来から公知のグラビアロール
による塗布法、押出塗布法、ワイヤーバー塗布法、ロー
ル塗布法等を採用することができる。塗工後、適宜乾燥
することによって、所定の乾燥膜厚の受容層が形成され
る。
【0126】なお、受容層は単層構造に限られず、2層
以上の構成にすることもできる。
【0127】本発明の熱拡散性色素受容体には、前記基
材、受容層の他に、必要に応じて、更に受容層と基材と
の間に接着性等の性質を付与する目的として中間層(下
引層)を設けてもよい。又、受容層の表面には、インク
シートと熱拡散性色素受容体との融着防止等を目的にし
て、オーバーコート層が積層されていてもよい。この中
間層やオーバーコート層を設ける場合、それぞれの厚み
は、通常0.1〜20μmの範囲に選定するのが好適である。
【0128】又、本発明の熱拡散性色素受容体の裏面
(前記受容層とは反対側の基材面)には、必要に応じて
耐電防止層、筆記層、カール防止層等のバッキング層を
設けてもよい。このバッキング層の材質、構成、形成方
法等については特に制限はなく、公知のこの種の熱拡散
性色素受容体に用いられるバッキング層と同様なものと
して形成してもよいし、目的等に応じて適宜選定するこ
ともできる。なお、バッキング層は、単層構造に限ら
ず、2層以上の構成にすることもできる。又、バッキン
グ層は、通常、基材の裏面全体に亘って形成されるが、
場合によっては、その一部の面に形成してもよい。この
バッキング層は、本発明の熱拡散性色素受容体の製造工
程のいずれの時点において形成してもよい。勿論、予め
所定のバッキング層を有する基材を用いて本発明の熱拡
散性色素受容体を製造してもよいし、受容層の形成後に
形成してもよい。
【0129】(感熱転写記録)・・・画像の形成 本発明における第1の画像形成方法は、拡散型熱転写記
録媒体のインク層と被記録媒体の色素受容層とを重ね合
わせ、インク層と色素受容層とにイメージワイズにレー
ザーをインクシート側あるいは色素受容体側から照射す
る。これにより、インク層中あるいは記録媒体の一部に
設けられた層に含有された光熱変換材料が光を吸収して
発熱し、インク層を昇温する。インク層中の熱拡散性色
素は、この熱エネルギーに応じた量だけ気化あるいは昇
華し、色素受容体側に拡散移行され受容されて、色素受
容層に色素画像が形成される。
【0130】第2の画像形成方法は、本発明の拡散型熱
転写記録媒体の支持体側に、所望の画像のネガパターン
が赤外線を吸収、透過しないような材料、例えばアルミ
ニウム、錫、ニッケル、クロム等の蒸着層で形成された
マスク材を介して赤外線を照射することにより、色素受
容体上に所望の画像を形成するものである。
【0131】この時、マスクパターンは、記録媒体のイ
ンク層と反対面の支持体上に直接設けられてもよいし、
別の透明基材上にマスクパターンを設けたものを重ね合
わせて使用してもよい。
【0132】光熱変換材料は光を吸収して無色化するた
め、画像形成時に色素受容体側に移行しても色濁りを生
ずることはない。
【0133】熱拡散性色素受容体として、前記金属イオ
ン含有化合物を添加した受容層を有するものを使用した
場合、熱拡散性色素と金属イオン含有化合物とがキレー
トを形成することにより定着性の良好な画像が形成され
る。
【0134】画像形成後、画像上に赤外光を照射して、
残存している光熱変換材料を完全に消色させることも好
ましい。又、形成された画像上に有機硼素のアンモニウ
ム塩、ホスホニウム塩を供給することは、より完全な消
色のために好ましい。この場合、有機硼素のアンモニウ
ム塩、ホスホニウム塩は、これを含有する透明層又は透
明シートを画像上に熱転写又はラミネートする方法、有
機硼素のアンモニウム塩、ホスホニウム塩を溶媒又は分
散媒に溶解又は分散したものを画像上に塗布、噴霧する
方法等が適用できる。
【0135】形成画像上に有機硼素のアンモニウム塩、
ホスホニウム塩を供給した後、画像上に赤外光を照射し
て、残存している光熱変換材料を完全に消色させること
も好ましい。
【0136】このようにして、単色の画像を形成するこ
とができるが、例えばイエロー、マゼンタ、シアン及び
必要に応じて黒色の感熱転写記録用感熱シートを順次取
り換えて、各色に応じた熱転写を行うことにより、各色
の掛合せからなるカラー写真調のカラー画像を得ること
もできる。
【0137】又、上記のように各色の拡散型熱転写記録
媒体を用いる代わりに、予め各色に塗り分けて形成した
区域を有する記録媒体を用いる方法も有効である。即
ち、まずイエローの区域を用いてイエローの分色画像を
熱転写し、次にマゼンタの区域を用いてマゼンタの分色
画像を熱転写し、以下、順次繰り返すことにより、イエ
ロー、マゼンタ、シアン及び必要により黒色の分色画像
と、順に熱転写する。
【0138】後者の方法でも、カラー写真調のカラー画
像を得ることができ、更に好都合なことに、この方法に
は前記のような熱拡散性色素供与体の交換が不要になる
という利点がある。
【0139】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、以下において「部」は「重量部」を表す。
【0140】実施例1 (溶融型熱転写記録媒体の作成)下記の組成物をサンド
グラインダーで加熱混合分散して、色材を含有する溶融
型インク層形成用塗工液を調製した。
【0141】インク層形成用塗工液 パラフィンワックス(日本精蝋株式会社製:HNP−11) 2部 ロジン系樹脂(播磨化成株式会社:DS−90) 3部 エチレン-酢酸ビニル共重合体 1部 (三井・デュポンポリケミカル株式会社製:エバフレックスEV210 ) 光熱変換材料(IR−1) 2部 マゼンタ顔料(ブリリアントカーミン6B) 2部 次に、上記溶融型インク層形成用塗工液を、厚さ6μm
のポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)上
に、ホットメルトグラビアコーティングにより塗布し、
厚み1.5μmのインク層を形成した。
【0142】なお、ポリエチレンテレフタレートフィル
ムの裏面には、バッキング層としてシリコン変性ウレタ
ン樹脂(大日精化株式会社製:SP−2105)を含むニト
ロセルロース層を設けた。
【0143】(被記録媒体)被記録媒体としてコート紙
(ベック平滑度;2000秒)を用いた。 (画像形成)まず、溶融型熱転写記録媒体のインク層面
と被記録媒体を重ね合わせ、溶融型熱転写記録媒体のバ
ッキング層側から、半導体レーザ(シャープ株式会社
製:LT090MD/MF,波長 0.83μm,最高光出力100mW)を
用いて、以下の条件で記録した。
【0144】照射エネルギー密度:1.2 mJ/mm2 1本のレーザービームスポット径:16.0μm 走査ピッチ:10.0μm レーザー照射して5cm×5cmのパッチパターン記録した
後、溶融型熱転写記録媒体と被記録媒体を引き剥がして
画像を形成した。更に形成された画像を赤外線フラッシ
ュランプで露光して、画像上にある光熱変換材料の消色
反応を完結させたところ、色濁りのない鮮明なマゼンタ
画像が得られた。
【0145】実施例2 拡散型熱転写記録媒体として下記のものを使用した。
【0146】(熱拡散性色素供与体)支持体として6μ
mのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会
社製)の表面に、下記組成物からなるインク層形成用塗
工液をワイヤーバーコーティング法により、乾燥後の膜
厚が1μmになるように塗布・乾燥した。なお、ポリエ
チレンテレフタレートフィルムの裏面には、バッキング
層としてシリコン変性ウレタン樹脂(大日精化株式会社
製:SP−2105)を含むニトロセルロース層を設けた。
【0147】インク層形成用塗布液 熱拡散性色素(日本化薬株式会社製:カヤセットブルー714) 5部 ニトロセルロース(旭化成工業株式会社製:セルノバBTH1/2)3部 光熱変換材料(IR−1) 2部 メチルエチルケトン 80部 シクロヘキサノン 10部 (熱拡散性色素受容体)白色顔料とポリエステル樹脂の
混合物を2軸延伸して得た厚さ100μmの白色ポリエステ
ルフィルム(ダイアホイル株式会社製:W400)上に、
下記組成の受容層形成用塗工液をワイヤーバーコーティ
ング法により、乾燥後の膜厚が5μmになるように塗布
・乾燥して熱拡散性色素受容体を得た。
【0148】 受容層形成用塗工液 ポリ塩化ビニル樹脂(信越化学株式会社製:TK−300) 9.5部 ポリエステル変成シリコーン樹脂 0.5部 (信越化学株式会社製:X−24−8300) メチルエチルケトン 60部 ジオキサン 20部 シクロヘキサノン 10部 前記熱拡散性色素供与体と熱拡散性色素受容体を重ね合
わせ、感熱転写記録用インクシートのバッキング層側か
ら、半導体レーザ(シャープ株式会社製:LT090MD/MF,
波長 0.83μm,最高光出力100mW)を用いて、以下の条
件で記録した。
【0149】照射エネルギー密度:1.8mJ/mm2 1本のレーザービームスポット径:16.0μm 走査ピッチ:10.0μm レーザー照射して5cm×5cmのパッチパターン記録した
後、熱拡散型色素供与体と熱拡散型色素受容体を引き剥
がして画像を形成した。更に形成された画像を赤外線フ
ラッシュランプで露光して、画像上にある光熱変換材料
の消色反応を完結させたところ、色濁りのない鮮明なシ
アン画像が得られた。
【0150】実施例3 溶融型インク層形成用塗工液の組成を下記のものに変更
した以外は、実施例1と同様に記録媒体を作成し記録・
評価したところ、形成された画像を赤外線フラッシュラ
ンプで露光せずに色濁りのない鮮明なマゼンタ画像が得
られた。
【0151】インク層形成用塗工液 パラフィンワックス(日本精蝋株式会社製:HNP−11) 2部 ロジン系樹脂(播磨化成株式会社:DS−90) 2部 エチレン-酢酸ビニル共重合体 1部 (三井・デュポンポリケミカル株式会社製:エバフレックスEV210 ) 光熱変換材料(IR−1) 1.5部 テトラブチルアンモニウムブチルトリフェニルボレート 1.5部 マゼンタ顔料(ブリリアントカーミン6B) 2部 実施例4 被記録媒体として下記のものを使用した以外は、実施例
1と同様の記録媒体と記録条件で画像形成を行ったとこ
ろ、色濁りのない鮮明なマゼンタ画像が得られた。被記録媒体 基材(透明ポリエチレンテレフタレートフィルム〔東レ
株式会社製:ルミラー#125〕)上に、下記組成の受容
層用塗工液をバーコーティングにより乾燥膜厚1.0μmと
なるように塗布・乾燥し、被記録媒体を得た。
【0152】受容層用塗工液 石油樹脂(日本ゼオン株式会社製:クイントン1700) 6部 エチレン-酢酸ビニル共重合体 1部 (三井・デュポンポリケミカル社製:EV40Y) テトラブチルアンモニウムブチルトリフェニルボレ−ト 3部 メチルエチルケトン 90部 実施例5 インク層形成用塗工液を下記のものに変更した以外は、
実施例2と同様にして拡散型記録媒体を作成し記録・評
価したところ、形成された画像を赤外線フラッシュラン
プで露光せずに色濁りのない鮮明なシアン画像が得られ
た。インク層形成用塗工液 熱拡散性色素(日本化薬株式会社製:カヤセットブルー714) 3部 ニトロセルロース(旭化成工業株式会社製:セルノバBTH1/2)3部 光熱変換材料(IR−1) 2部 テトラブチルアンモニウムブチルトリフェニルボレート 2部 メチルエチルケトン 80部 シクロヘキサノン 10部 実施例6,7 実施例3,5のインク層形成用塗工液中の光熱変換材料
IR−1を例示化合物IR−3,IR−9,IR−12,
IR−14,IR−15,IR−20に変更した他は、実施例
1,2と同様の条件で記録媒体を作製し、画像を形成し
た後、記録画像を赤外線フラッシュランプで露光したと
ころ、色濁りのない鮮明なカラー画像が得られた。 実施例8 記録媒体として下記のものを使用して、実施例2と同じ
条件で画像を形成した後、記録画像を赤外線フラッシュ
ランプで露光したところ、色濁りのない鮮明なシアン画
像が得られた。
【0153】(熱拡散性色素供与体)支持体として6μ
mのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会
社製)の表面に、下記組成の熱転写記録用インク層形成
用塗工液をワイヤーバーコーティング法により、乾燥後
の膜厚が1μmになるように塗布・乾燥した。更にポリ
エチレンテレフタレートフィルムの裏面には、バッキン
グ層としてシリコン変性ウレタン樹脂(大日精化株式会
社製:SP−2105)を含む0.2μmのニトロセルロース層
を設けて、熱拡散性色素供与体を得た。
【0154】インク層形成用塗工液 熱拡散性色素(日本化薬株式会社製:カヤセットブルー714) 5部 ニトロセルロース(旭化成工業株式会社製:セルノバBTH1/2)3部 光熱変換材料(IR−1) 2部 メチルエチルケトン 80部 シクロヘキサノン 10部 (熱拡散性色素受容体)白色顔料とポリエステル樹脂の
混合物を2軸延伸して得た厚さ100μmの白色ポリエステ
ルフィルム(ダイアホイル株式会社製:W400)上に、
下記組成の受容層形成用塗工液をワイヤーバーコーティ
ング法により、乾燥後の膜厚が5μmになるように塗布
・乾燥して被記録媒体を得た。
【0155】受容層形成用塗工液 フェノキシ樹脂(ユニオンカーバイド社製:PKHH) 6部 フタル酸アルキルエステル(大八化学株式会社製:DOP) 2部 ポリエステル変成シリコーン樹脂 0.5部 (信越化学株式会社製:X−24−8300) テトラブチルアンモニウムブチルトリアニシルボレート 1.5部 メチルエチルケトン 60部 ジオキサン 20部 シクロヘキサノン 10部 実施例9,10 厚さ25μmの透明ポリエステルフィルム(東レ株式会社
製:商品名ルミラー#25)上に、剥離層、保護樹脂塗膜
層、アルミニウム蒸着層、接着剤層を順次基材上に設け
た転写箔(尾池工業株式会社製)を用いて、所望の記録
画像のネガパターンを熱転写により形成してマスク材を
作成した。
【0156】作成したマスク材を実施例3,5のインク
シートの支持体側に重ね合わせ、マスク材側から赤外線
フラッシュランプで露光し、被記録媒体上に画像を形成
したところ、色濁りのない鮮明なカラー画像が得られ
た。
【0157】実施例11 記録媒体として以下のものを使用して、実施例5と同様
の条件で画像形成を行ったところ、色濁りない鮮明なマ
ゼンタ画像が得られた。
【0158】(熱拡散性色素供与体)支持体として厚み
6μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株
式会社製:ルミラー)のコロナ処理された表面に、下記
組成のインク層形成用塗工液をワイヤーバーコーティン
グ法により、乾燥後の厚みが1μmになるように塗布・
乾燥すると共に、コロナ処理されていない裏面にシリコ
ーン樹脂(大日精化株式会社製:SP−2105)を40重量
%含有するニトロセルロース溶液を乾燥膜厚0.2μmにな
るように塗布して背面処理コートを行い、熱拡散性色素
供与体を得た。
【0159】インク層形成用塗工液 熱拡散性色素(PCM−37) 4部 ポリビニルブチラール(積水化学(株)製:エスレックBX−1)4.5部 光熱変換材料(IR−1) 1.5部 メチルエチルケトン 40部 ジオキサン 40部 シクロヘキサノン 10部
【0160】
【化5】
【0161】(熱拡散性色素受容体)基材として厚み15
0μmの合成紙(商品名ユポFPG−150:王子油化合成
紙社製)上に、下記組成の受容層形成用塗工液を塗工法
により順次、塗布・乾燥し、合成紙上に厚み10μmの受
容層を形成して熱拡散性色素受容体を得た。
【0162】受容層形成用塗工液 ポリ塩化ビニル樹脂 4.5部 金属イオン含有化合物 3.5部 〔Ni(C2H5NHCH2CH2NH2)〕2+2〔(C6H5)4B〕- テトラブチルアンモニウムブチルトリフェニルボレート 1.5部 ポリエステル変性シリコーン樹脂 0.5部 (信越シリコーン株式会社製:X−24−8300) メチルエチルケトン 80部 シクロヘキサノン 10部 実施例12 支持体として厚み6μmのポリエチレンテレフタレート
フィルム(東レ株式会社製:ルミラー)を剥離紙用シリ
コーン樹脂(東芝シリコーン社製)で離型処理した表面
に、下記組成の有機硼素アンモニウム塩供給用熱転写箔
層形成用塗工液をワイヤーバーコーティング法により、
乾燥後の厚みが0.5μmになるように塗布・乾燥すると共
に、コロナ処理されていない裏面にシリコーン樹脂(大
日精化株式会社製:SP−2105)を40重量%含有するニ
トロセルロース溶液を乾燥膜厚0.2μmになるように塗布
して背面処理コートを行い、有機硼素アンモニウム塩供
給用熱転写箔を得た。
【0163】有機硼素アンモニウム塩供給層形成用塗工液 ポリ塩化ビニル樹脂 4重量部 ロジン系樹脂(播磨化成株式会社製:ハリエスターDS−90) 2重量部 テトラブチルアンモニウムブチルトリアニシルボレート 4重量部 メチルエチルケトン 90重量部 実施例1及び2で得られた画像上にホットスタンパを用
いて本実施例の有機硼素アンモニウム塩供給用熱転写箔
から有機硼素アンモニウム塩供給層を熱転写した。その
後、画像上に赤外線ランプを照射することにより、色濁
りのない鮮明なマゼンタ画像が得られた。
【0164】比較例1,2 実施例1,2において光熱変換材料であるIR−1をカ
ーボンブラック及び特開昭63-319191号の2〜8頁に記
載の化合物(3),(10),(16),(23),(27)に
代えた以外は同様にして記録媒体を作成し、実施例1,
2と同じ条件で画像を形成し評価した。
【0165】全ての試料が画像形成は可能であったが、
光熱変換材料が有色であったため、得られた画像は不鮮
明な色彩であった。
【0166】実施例13 下記組成の色材を含有する溶融型インク層形成用塗工液
を調製した。
【0167】インク層形成用塗工液 パラフィンワックス(日本精蝋株式会社製:HNP−10)の メチルエチルケトン分散物(固型分20%) 5部 ロジン系樹脂(播磨化成株式会社:DS−90) エチレン-酢酸ビニル共重合体 1部 (三井・デュポン ポリケミカル株式会社製:エバフレックスEV40Y ) 光熱変換材料(IR−4) 8部 マゼンタ顔料(ブリリアントカーミン6B)のメチルエチル ケトン分散物(固型分20%) 40部 メチルエチルケトン 37部 次に、上記溶融型インク層形成用塗工液を、厚さ75μm
のポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)上
に、リバースロールコーティングにより塗布し、厚み0.
8μmのインク層を形成した。
【0168】なお、ポリエチレンテレフタレートフィル
ムの裏面には、バッキング層としてシリコン変性ウレタ
ン樹脂(大日精化株式会社製:SP−2105)を含むニト
ロセルロース層を設けた。
【0169】(被記録媒体)100μm厚の透明なポリエチ
レンテレフタレートフィルム上に、下記組成のクッショ
ン層塗布液をコンマドクター塗布により、乾燥膜厚が30
μmとなるよう塗布した。
【0170】クッション層形成用塗布液 スチレン-ブタジエン系エマルジョン(固型分50%) 97部 (日本合成ゴム社製:JSR−0617) エポキシ系架橋剤(ナガセ化成工業製:EX614) 3部 次に、上記クッション層の上に下記組成からなる受容層
をワイヤーバー塗布により、乾燥膜厚1μmとなるよう
塗布して被記録媒体を作成した。
【0171】(画像形成)実施例1と同様に、溶融型熱
転写記録媒体のインク層面と被記録媒体を重ね合わせ、
溶融型熱転写記録材料のバッキング層側から、半導体レ
ーザ(シャープ株式会社製:LT090MD/MF,波長 0.83μ
m,最高光出力100mW)を用いて、以下の条件で記録し
た。
【0172】照射エネルギー密度:0.8mJ/mm2 1本のレーザービームスポット径:6.5μm 走査ピッチ:6.3μm レーザー照射して5cm×5cmのパッチパターン記録した
後、溶融型熱転写記録媒体と被記録媒体を引き剥がして
画像を形成した。更に形成された画像をコート紙(三菱
製紙製:特両アート紙)と重ね150℃の熱ロールを通し
た後、キセノンフラッシュランプで露光して画像上にあ
る光熱変換材料の消色反応を完結させたところ、色濁り
のない鮮明なマゼンタ画像が得られた。
【0173】実施例14 実施例13において、インク層形成用塗工液中のマゼンタ
顔料の代わりにイエロー顔料としてベンジジンイエロー
とベンジジンイエローGの混合顔料(東洋インキ製リオ
ノールイエローNo.1206)、シアン顔料としてフタロシ
アニンブルー(東洋インキ製リオノールブルーFG−733
0)、ブラック顔料としてカーボンブラックを用い、そ
れぞれのメチルエチルケトン分散物を調製した以外は実
施例13と同一組成となるようにインク層を形成して記録
媒体を作成した。
【0174】次に、真空密着可能なドラムに、まず実施
例13と同様な被記録媒体を受容層を外向きにして密着さ
せた上に、上記イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シア
ン(C)、ブラック(K)の記録媒体をインク層が接す
るように順次重ね合わせ、実施例13と同じ露光条件で
Y,M,C,Kの画像信号に応じて露光を与えて被記録
媒体上にフルカラーの画像を得た。
【0175】この被記録媒体を実施例13と同様に特両ア
ート紙と重ね、150℃のラミネーターを通し、被記録媒
体側からフラッシュ露光した後、剥離したところアート
紙上に色再現性の良好なフルカラー画像が得られた。
【0176】
【発明の効果】本発明により、高感度、高解像度で色濁
りのないフルカラー画像を与える熱転写記録媒体、被記
録媒体、及びこれらを用いた熱転写記録方法を提供する
ことができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡邉 洋 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 松本 晋治 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 仲島 厚志 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 前島 勝己 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に熱によって溶融する熱溶融性色
    材層を少なくとも1層設けた溶融型熱転写記録媒体の該
    熱溶融性色材層と、被記録媒体とを重ね合わせた後、記
    録信号に応じて熱を加え、該熱溶融性色材層を溶融さ
    せ、該被記録媒体上に画像を形成する熱転写記録方法に
    用いられる熱転写記録媒体において、該熱溶融性色材層
    及び/又は該被記録媒体が、赤外線吸収能を有し、かつ
    赤外線を吸収した後の色が実質的に無色であるような赤
    外線吸収剤を含有することを特徴とする熱転写記録媒
    体。
  2. 【請求項2】 基材上に熱によって活性化される熱拡散
    性色素を含有する熱拡散性色材層を少なくとも1層設け
    た熱拡散性色素供与体と、基材上に少なくとも該熱拡散
    性色素を受容できる色素受容層を設けた熱拡散性色素受
    容体とを、該熱拡散性色材層と該色素受容層が対向する
    ように重ね合わせた後、記録信号に応じて熱を加え、該
    熱拡散性色素受容体上に色素画像を形成する熱転写記録
    方法に用いられる熱転写記録媒体において、該熱拡散性
    色材層及び/又は該色素受容層が、赤外線吸収能を有
    し、かつ赤外線を吸収した後の色が実質的に無色である
    ような赤外線吸収剤を含有することを特徴とする熱転写
    記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記赤外線吸収剤が、赤外線を吸収して
    その化学構造が変化し、赤外線吸収能を消失することを
    特徴とする請求項1又は2に記載の熱転写記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記赤外線吸収剤がカチオン染料の硼素
    塩であることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱転
    写記録媒体。
  5. 【請求項5】 基材上に加熱によって溶融する熱溶融性
    色材層を少なくとも1層設けた溶融型熱転写記録媒体の
    該熱溶融性色材層を有する面と、被記録媒体とを重ね合
    わせた後、記録信号に応じて熱を加えて該熱溶融性色材
    層を溶融させ、該被記録媒体上に画像を転写する熱転写
    記録方法において、該熱溶融性記録媒体及び/又は該被
    記録媒体が赤外線吸収能を有する赤外線吸収色素を含有
    し、かつ該熱溶融性記録媒体及び/又は該被記録媒体が
    硼素塩を含有することを特徴とする熱転写記録媒体及び
    被記録媒体。
  6. 【請求項6】 基材上に加熱によって活性化される熱拡
    散性色素を含有する熱拡散性色材層を少なくとも1層設
    けた拡散型熱転写記録媒体の該熱拡散性色材層を有する
    面と、該熱拡散性色素を受容できる色素受容層を設けた
    被記録媒体とを重ね合わせた後、記録信号に応じて熱を
    加えて該熱拡散性色材層から色素を拡散させ、該被記録
    媒体上に画像を転写する熱転写記録方法において、該熱
    拡散性記録媒体及び/又は該被記録媒体が赤外線吸収能
    を有する赤外線吸収色素を含有し、かつ該熱拡散性記録
    媒体及び/又は該被記録媒体が硼素塩を含有することを
    特徴とする熱転写記録媒体及び被記録媒体。
  7. 【請求項7】 赤外線吸収色素がアゾ染料、アゾメチン
    染料、ポリメチン染料、シアニン染料、スチルベン染料
    のいずれかであることを特徴とする請求項5又は6記載
    の熱転写記録媒体及び被記録媒体。
  8. 【請求項8】 硼素塩が有機硼素のアンモニウム塩又は
    ホスホニウム塩であることを特徴とする請求項5又は6
    記載の熱転写記録媒体及び被記録媒体。
  9. 【請求項9】 熱転写記録媒体が赤外線吸収色素を含有
    し、被記録媒体が硼素塩を含有することを特徴とする請
    求項5又は6記載の熱転写記録媒体及び被記録媒体。
  10. 【請求項10】 記録信号に応じた熱が赤外線によって
    加えられることを特徴とする請求項1,2,5及び6のい
    ずれかに記載の熱転写記録媒体及び被記録媒体を用いる
    熱転写記録方法。
  11. 【請求項11】 赤外線がレーザー光であることを特徴
    とする請求項10記載の熱転写記録方法。
  12. 【請求項12】 請求項1,2,5,6いずれかに記載の
    感熱転写記録媒体を、所望の画像のネガパターンを形成
    したマスク材を介して、マスク材側より赤外線露光をす
    ることにより所望の画像を被記録媒体又は色素受容体上
    に転写することを特徴とする熱転写記録方法。
  13. 【請求項13】 請求項5又は6記載の熱転写記録媒体
    及び被記録媒体を用い、記録信号に応じて熱を加えて被
    記録媒体上に画像を転写した後、更に赤外線を該転写画
    像に照射することにより、赤外線吸収色素の可視部の吸
    収を実質的に無色とすることを特徴とする熱転写記録方
    法。
  14. 【請求項14】 請求項5又は6記載の熱転写記録媒体
    及び被記録媒体を用い、記録信号に応じて熱を加えて被
    記録媒体上に画像を転写し、次に該転写画像を有する被
    記録媒体を加熱した後、更に赤外線を該転写画像に照射
    することにより、赤外線吸収色素の可視部の吸収を実質
    的に無色とすることを特徴とする熱転写記録方法。
  15. 【請求項15】 転写画像を有する被記録媒体を加熱す
    る方法が赤外線加熱、熱ラミネート加熱、熱プレス加熱
    のいずれかであることを特徴とする請求項14記載の熱転
    写記録方法。
  16. 【請求項16】 請求項5又は6記載の熱転写記録媒体
    及び被記録媒体を用い、記録信号に応じて熱を加えて被
    記録媒体上に画像を転写し、次に該転写画像を有する被
    記録媒体を最終記録媒体と熱圧着した後、更に赤外線を
    該転写画像に照射することにより、赤外線吸収色素の可
    視部の吸収を実質的に無色とすることを特徴とする熱転
    写記録方法。
  17. 【請求項17】 赤外線の照射を被記録媒体又は最終記
    録媒体いずれかの、支持体が透明な媒体側から行うこと
    を特徴とする請求項16記載の熱転写記録方法。
  18. 【請求項18】 赤外線の照射を被記録媒体と最終記録
    媒体を剥離した後、該最終記録媒体上に再転写された再
    転写画像に対して行うことを特徴とする請求項16記載の
    熱転写記録方法。
  19. 【請求項19】 溶融型熱転写記録媒体の熱溶融性色材
    層を複数枚用意し、被記録媒体への転写を複数回繰り返
    すことにより、複数色の転写画像を得ることを特徴とす
    る請求項10〜18のいずれか1項に記載の熱転写記録方
    法。
  20. 【請求項20】 拡散型熱転写記録媒体の熱拡散性色材
    層を複数枚用意し、被記録媒体への転写を複数回繰り返
    すことにより、複数色の転写画像を得ることを特徴とす
    る請求項10〜18のいずれか1項に記載の熱転写記録方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH11235871A (ja) * 1998-02-23 1999-08-31 Dainippon Printing Co Ltd レーザーマーキング形成用物品
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