JP3176675B2 - 熱転写用の受像材料及び印刷校正版の作成方法 - Google Patents

熱転写用の受像材料及び印刷校正版の作成方法

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JP3176675B2
JP3176675B2 JP35528091A JP35528091A JP3176675B2 JP 3176675 B2 JP3176675 B2 JP 3176675B2 JP 35528091 A JP35528091 A JP 35528091A JP 35528091 A JP35528091 A JP 35528091A JP 3176675 B2 JP3176675 B2 JP 3176675B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱転写用の受像材料及び
印刷校正版の作成方法に関し、詳しくは光エネルギーを
有効に利用でき、感度良く熱転写可能な熱転写用の受像
材料及び印刷校正版の作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高品質な画像を形成するには銀塩
記録材料や感光性樹脂記録材料等が用いられてきた。こ
のような記録材料においては記録後に液体を用いた処理
が必要とされてきた。即ち銀塩記録材料の場合には感光
した銀粒子を黒化させる工程あるいはカプラーを所望の
色に発色させる工程が必要であり、このような処理には
ほとんどの場合、液体の処理液が必要であった。また感
光性樹脂記録材料の場合は露光により現像液に対する溶
解性、浸透性等が変化するという性質を利用して画像を
形成するものであるから、露光後に現像液による非画像
部の除去工程が必要であった。このような液体を用いた
処理は廃液を生じ、また環境衛生上も好ましくない。
【0003】そこで、ドライ処理が可能な画像形成方法
として熱転写記録方法が注目されている。しかし、サー
マルヘッドを用いた熱転写記録方法では記録の解像度が
サーマルヘッドの集積度に制限される。またサーマルヘ
ッドの集積度を上げても隣接するヘッドからの影響等に
より、画質向上には限界があった。
【0004】このようなサーマルヘッドによる画質の限
界を突破する方法として光熱変換による熱パターンの適
用が考えられる。これは画像情報を光の形で付与しこれ
を熱の形に変換することにより発熱させ熱転写を起こさ
せるものである。このような光熱変換を利用した熱転写
記録方法としてワックス系のバインダーにカーボンブラ
ックを分散した熱溶融インキ層を持った熱溶融転写リボ
ンを用い、透過原稿を通してフラッシュ光で記録を行な
い転写画像を形成する方法が提案されている。
【0005】また特開昭55-19533号にはインク層中に光
吸収発熱物質が含まれている昇華転写シートに関する技
術が記載されている。
【0006】しかし上記のような転写画像の形成方法に
よると、光熱変換が不十分で感度が悪いという欠点があ
る。
【0007】一方、カラー(多色)画像を形成する方法
に於て、一旦受像層上に三色の画像を形成し、これを別
の支持体に再転写して、印刷版校正版を作製する際に再
転写効率の良い技術の開発が望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的
は、光エネルギーを有効に利用でき、感度良く熱転写可
能な熱転写用の受像材料を提供することにあり、更に再
転写工程の効率に優れる印刷校正版の作成方法を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく鋭意検討の結果、本発明に至った。
【0010】
【0011】本発明に係る熱転写用の受像材料の第1の
態様は、受像支持体上に、剥離層、光熱変換物質を含有
する熱転写用受像層を順に設けたことを特徴とする。
【0012】本発明に係る熱転写用の受像材料の第2の
態様は、受像支持体上に、剥離層、光熱変換層、熱転写
用受像層を順に設けたことを特徴とする。
【0013】本発明に係る熱転写用の受像材料の第3の
態様は、受像支持体上に、光熱変換層、剥離層、熱転写
用受像層を順に設けたことを特徴とする。
【0014】本発明に係る印刷校正版の作成方法は上記
の熱転写用の受像材料に、支持体上に少なくとも熱転写
層を有する感熱転写記録材料を密着させ、該受像材料側
あるいは感熱転写記録材料側のいずれかより、画像に応
じた光を照射することにより該転写層の光照射に応じた
部分の色素又はインクを前記受像層に転写する際、少な
くともイエロー、マゼンタ、シアンの三色に対してそれ
ぞれ転写を行った後、該受像層上に作成されたカラー画
像を再度別の支持体に転写することを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明の構成によれば受像材料に光熱変換物質
を含有するため、効率よく光熱変換ができ、またいった
ん各色の画像を受像層に転写した後、例えば剥離層で剥
離を行うことにより受像層ごと形成された画像を別の支
持体に転写することができ、特に再転写を受ける支持体
を実際の印刷に使う紙にすることで、正しい校正版を作
成することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳説する。 (受像材料) 本発明の受像材料は、昇華型熱転写用と溶融型熱転写用
のものがあり、該受像材料の第1の態様は、受像支持体
上に、剥離層、光熱変換物資を含有する熱転写用受像層
を順に設けたことであり、第2の態様は、受像支持体上
に、剥離層、光熱変換層、熱転写用受像層を順に設けた
ことであり、第3の態様は、受像支持体上に、光熱変換
層、剥離層、熱転写用受像層を順に設けたことである。
【0017】受像支持体としては、合成紙(ユポ[王子
油化社製]、ピーチコート[日清紡社製]等)、上質
紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、レジンコ
ート紙、合成樹脂含浸紙、ラテックス含浸紙等の紙類、
ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ弗化ビニリデン、ポリア
クリル酸エステル、ポリオレフィン、ポリカーボネー
ト、ポリスチレン、フェノール樹脂、三酢酸セルロース
等の各種プラスチックフィルムまたはシート、ガラス、
金属(アルミニウム、ステンレス等)などが用いられ
る。
【0018】本発明において、受像支持体側より光照射
する場合は、上記のうちで光透過性の各種プラスチック
フィルムまたはシートが用いられる。
【0019】これらのプラスチックフィルムまたはシー
トは、着色するため、あるいはフィルムまたはシートの
曲げ強度を高めるために、顔料や空気を含有していても
良い。顔料の例としては、アルカリ土類金属の炭酸塩、
TiO2、MgO、 ZnO、 アルミナ、シリカ、カーボンブラック
等が挙げられる。
【0020】受像層はバインダーと添加剤等により構成
される。バインダーとしてはポリアミド樹脂(ナイロン
等)、ポリエステル樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エス
テル系樹脂(ポリメチルメタクリレート、ポリエチルア
クリレート等)、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ
酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂、ポ
リエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブタジエン
樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、フェノール樹脂、セ
ルロース系樹脂(メチルセルロース、エチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ニトロセルロース、
アセチルセルロース等)、ポリビニルエーテル樹脂、ポ
リビニルピロリドン樹脂、ポリビニルアニリン樹脂、ポ
リサルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、メラミン樹
脂、エポキシ樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリ
アリレート樹脂、アイオノマー樹脂、ポリエーテルサル
ホン樹脂、ポリシロキサン樹脂、アセタール系樹脂(ポ
リビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニ
ルホルマール等)、石油系樹脂、ロジン系樹脂、クマロ
ン−インデン樹脂、テルペン系樹脂、スチレン−ブタジ
エンゴム、イソプレンゴム、ニトリルゴム等が挙げられ
る。
【0021】また添加剤としては塩基性化合物、媒染剤
等を用いることができる。塩基性化合物としては、例え
ば炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、
アルキルアミン等があげられ、媒染剤としては、3級ア
ミノ基を有する化合物、含窒素複素環基を有する化合
物、およびこれらの4級カチオン基を有する化合物があ
げられる。
【0022】なお受像層には後述の光熱変換物質を含有
することが好ましい。光熱変換物質の受像層中の含有量
は5〜50重量%が好ましく、より好ましくは10〜3
0重量%である。
【0023】本発明において、受像層は後述の光熱変換
物質、添加剤をバインダー中に溶解ないし分散させて塗
布液を作成して、受像支持体又は上に断熱層を介してワ
イヤーバー等の塗布手段により塗布することにより形成
される。受像層の厚みは 1〜10μm が好ましい。
【0024】剥離層は、ワックス類、バインダー、添加
剤を組み合わせて作成される。加熱時に溶融または軟化
することによってそれ自体が凝集破壊できる層であって
もよいし、または、他の樹脂との組み合わせで比較的接
着力を示しにくい樹脂、例えばシリコン系樹脂、弗素系
樹脂(テフロン、弗素含有アクリル樹脂等)、ポリシロ
キサン樹脂、アセタール系樹脂(ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルアセタール、ポリビニルホルマール等)
を用いた層であってもよい。
【0025】ワックス類としては、カルナバワックス、
モンタンワックス、蜜ろう、ライスワックス、キャンデ
リラワックス、ラノリンワックス、パラフィンワック
ス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワッ
クス、サゾールワックス、酸化ワックス、アミドワック
ス、シリコンワックス等が挙げられる。
【0026】バインダーは受像層で用いられる例と同様
のものが挙げられる。
【0027】剥離層の厚みは0.1〜3μmが好まし
く、さらに好ましくは0.2〜1μmである。
【0028】光熱変換層は画像状に照射された光を吸収
し、温度が上昇するする層である。光熱変換層には光熱
変換物質、ワックス類、バインダー、添加剤を組み合わ
せて作成される。
【0029】光熱変換物質は、レーザー光、フラッシュ
光等の高照度光のエネルギーを有効に利用するためのも
ので、このために用いられる顔料または染料は高照度光
のパターンを熱パターンに変換するものであればすべて
用いることができる。
【0030】露光にフラッシュ光を用いる場合は、吸収
域の広い顔料が好ましい。特にカーボンブラック、カー
ボングラファイト、フタロシアニン系顔料、鉄粉、黒鉛
粉末、酸化鉄粉、酸化鉛、黒化銀等の可視及び近赤外領
域に吸収を有する顔料が好ましく、特にカーボンブラッ
クが好ましく用いられる。
【0031】露光にレーザーを用いる場合はレーザーの
発光波長を有する染料、顔料を用いることができる。赤
外半導体レーザーのような、可視域に発光域をもたない
レーザーを用いる場合は必ずしも可視域に吸収をもつ染
料、顔料を用いる必要はなく、可視域に吸収を持たない
赤外吸収色素を用いることができる。もちろん上記フラ
ッシュ光を用いる場合に好ましい染料、顔料も好適に用
いられる。
【0032】赤外線吸収色素としては、シアニン系色
素、ナフトキノン系色素、フタロシアニン系色素、その
他の例として下記の色素が挙げられる。
【0033】
【化1】
【0034】
【化2】
【0035】
【化3】
【0036】
【化4】
【0037】
【化5】
【0038】
【化6】
【0039】本発明において、上記赤外線吸収色素のう
ちから1種又は2以上を選択使用できる。上記赤外線吸
収色素のうちで好ましいのは(2)、(5)、(7)、
(8)、(12)、(13)、(17)、(18)、
(21)、(22)であり、より好ましくは(2)、
(7)、(13)、(21) である。
【0040】本発明においては上記赤外線吸収色素以外
に下記のような「可視部の吸収が実質的に無色である赤
外線吸収色素」を用いることもできる。ここで「可視部
の吸収が実質的に無色である」というのは、400nm
〜700nmの波長域において色素を含有する層の透過
濃度が0.15以下あるいは反射濃度が0.30以下で
あることを意味する。かかる赤外線吸収色素は、下記D
−1〜5及び下記一般式[I]〜[V]で示される化合
物等から選ばれる少なくとも1種である。
【0041】
【化7】 (上記式中、Mは遷移金属(例えばNi等)を表し、n
は1〜4の整数である)
【0042】
【化8】 (上記式中、Rは例えばC、OC、N(C
等を表す。)
【0043】
【化9】
【0044】
【化10】
【0045】
【化11】
【0046】一般式〔I〕に含まれる化合物(1)〜
(18)は、下記の式においてM2+、R1、m、R2、X
およびZnが次の第1表に示すような内容を有する。
【0047】
【化12】
【0048】
【外1】
【0049】
【外2】 一般式〔I〕に含まれる化合物(19)は以下の構造式
にて表される。
【0050】
【化13】 一般式〔I〕に含まれる化合物(20)は以下の構造式
にて表される。
【0051】
【化14】
【0052】
【化15】 式中、R、Rは置換又は非置換のアルキル基又は水
素原子を表すが、置換基としては、例えばアリール基、
アルコキシ基、アルキルアミノ基、アシルアミノ基、ス
ルホニル基、アルコキシカルボニル基等が挙げられる。
はアルキル基、アルコキシ基又はアルキルアミノ基
を表すが、それらはさらにアリール基、アルコキシ基、
アシルアミノ基、アルキルアミノ基、スルホニル基、ア
ルコキシカルボニル基等の基で置換されていても良い。
【0053】さらに、R、R及びRの少なくとも
一つは一般式[II]で表される化合物が色材層に含ま
れる色素を熱転写させる為に感熱転写記録材料を加熱し
た際に、色材層の色素の熱拡散性よりも低い熱拡散性で
あるように選択された基であることが好ましい。そのよ
うな基としては炭素数の総計が8以上である基が、また
はR、R、Rで表される基の炭素数の総計が8以
上になるように選択された基が好ましい。以下に一般式
[II]で表される化合物の具体例を示す。
【0054】
【化16】
【0055】
【化17】 式中Xは、シアノ基、−COOR又は
【0056】
【化18】 (R、Rは各々アルキル基又は水素原子を表す)を
表し、Rは水素原子、1価の置換基又はポリマー残基
を表し、Rは水素原子又は1価の置換基を表し、
、Rは脂肪族基を表す。またRとR、R
又はRとRは互いに結合して環を形成しても良
い。nは1〜4の整数を表す。)
【0057】更に詳述すれば、一般式[III]におい
てR、Rを表わす1価の置換基としては、たとえ
ば、ヒドロキシル基、ハロゲン原子(たとえば塩素原
子、フッ素原子など)、アルキル基(たとえばメチル
基、エチル基、イソプロピル基、n−ブチル基など)、
シクロアルキル基(たとえばシクロペンチル基、シクロ
ヘキシル基など)、アリール基(フェニル基など)、ア
ルケニル基(たとえば2−プロペニル基など)、アラル
キル基(たとえばベンジル基、2−フェネチル基な
ど)、アルコキシ基(たとえばメトキシ基、エトキシ
基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基など)、アリー
ルオキシ基(たとえばフェノキシ基など)、シアノ基、
アシルアミノ基(たとえばアセチルアミノ基、プロピオ
ニルアミノ基など)、アルキルチオ基(たとえばメチル
チオ基、エチルチオ基、n−ブチルチオ基など)、アリ
ールチオ基(たとえばフェニルチオ基など)、スルホニ
ルアミノ基(たとえばメタンスルホニルアミノ基、ベン
ゼンスルホニルアミノ基など)、ウレイド基(たとえば
3−メチルウレイド基、3,3−ジメチルウレイド基、
【0058】1,3−ジメチルウレイド基など)、カル
バモイル基(たとえばメチルカルバモイル基、エチルカ
ルバモイル基、ジメチルカルバモイル基など)、スルフ
ァモイル基(たとえばエチルスルファモイル基、ジメチ
ルスルファモイル基など)、アルコキシカルボニル基
(たとえばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル
基など)、アリールオキシカルボニル基(たとえばフェ
ノキシカルボニル基など)、スルホニル基(たとえばメ
タンスルホニル基、ブタンスルホニル基、フェニルスル
ホニル基など)、アシル基(たとえばアセチル基、プロ
パノイル基、ブチロイル基など)、アミノ基(メチルア
ミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基など)、ニ
トロ基などが挙げられる。
【0059】さらに、R、Rについては、炭素原子
数1〜8の脂肪族基、特に1〜8のアルキル基(例えば
メチル、エチル、n−ブチル、n−オクチル等)であ
り、さらに置換されていても良い。
【0060】置換基としては、アルコキシ基(例えばエ
トキシ基、ブトキシ基)、スルホニルアミノ基(例えば
メタンスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ
基)、ヒドロキシ基、ハロゲン原子(例えば塩素原子、
フッ素原子)が挙げられる。
【0061】以下に一般式[III]で示される化合物
の具体例を示す。
【0062】
【化19】
【0063】
【化20】 式中、R、Rは水素原子、一価の置換基又はポリマ
ー残基を表し、Rは水素原子又は一価の置換基を表
し、R、Rは置換基を有していても良い脂肪族基を
表し、RとR、RとR、RとRは互いに結
合して環を形成しても良い。Xはシアノ基又は
【0064】
【化21】 −COOR10、COR10(R10、R11はアルキ
ル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基又
は水素原子を表す)を表す。nは1〜4の整数を表す。
【0065】さらに詳述すれば、一般式[IV]におい
て、R、R、Rは水素原子又は一価の置換基を表
し、又、R、Rはポリマー残基を表すが、置換基と
しては、一般式[III]で挙げられた一価の置換基と
同じものが挙げられる。
【0066】ポリマー残基である場合には、一般式[I
V]で表される化合物は下記一般式[M]で表されるモ
ノマー単位を含むポリマーであることが好ましい。
【0067】
【化22】 式中Rはアルキル基又は水素原子、Lは二価の結合基
(例えば−NH−、−O−、−NHCO−)を表す。
【0068】R、Rは炭素原子数7〜8の脂肪族
基、特にCのアルキル基(例えばメチル、エチ
ル、n−ブチル、n−オクチル等)が好ましく、それら
はさらに置換されていても良い。
【0069】置換基としてはアルコキシ基(例えばエト
キシ、ブトキシ)、スルホニルアミノ基(例えばメタン
スルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノ)、ヒド
ロキシ基、ハロゲン原子(例えば塩素原子、フッ素原
子)が挙げられる。
【0070】以下に一般式[IV]、一般式[M]で表
される化合物の具体例を示す。
【0071】
【化23】
【0072】
【化24】 式中、Rは、例えばアルキル基、フェニル基、ベンジル
基、アリール基を表わす。M-はアニオンを表し、例え
ばハロゲン、ボレート、サルフェート、フォスフェート
などが挙げられる。具体的には、
【0073】
【化25】 などが挙げられる。
【0074】上記化合物の具体例としては、下記のもの
が挙げられる。
【0075】
【化26】 上記以外の赤外線吸収色素としては、以下の化合物が挙
げられる。
【0076】
【化27】
【0077】
【化28】
【0078】以上の赤外線吸収物質は加熱あるいは熱を
発生させる光の照射により、分解させることが可能であ
り、受像層に添加して使用すると好ましい効果が得られ
る。即ち、受像層に熱転写色素の転写後、さらに加熱あ
るいは露光することによって赤外線吸収物質が有してい
る可視域の吸収を消色させることができる。
【0079】光熱変換層に用いられるバインダーは受像
層で用いられる例と同様のものが挙げられる。
【0080】光熱変換層の厚みは0.1〜5.0μmの
範囲が好ましく、より好ましくは0.3〜3.0μmの
範囲である。
【0081】本発明において、光熱変換物質が受像層に
含有される場合は光熱変換層を設ける必要はないが、含
有されない場合には光熱変換層を設ける必要がある。
【0082】光熱変換層中の光熱変換物質の含有量は5
〜50重量%が好ましく、より好ましくは10〜30重
量%である。光熱変換層を設ける場合は受像支持体と剥
離層との間、又は剥離層と受像層との間の何れに設けら
れてもよく、さらに両方に設けることを拒むものではな
い。
【0083】(感熱転写記録材料)本発明に用いられる
感熱転写記録材料は昇華型のものと溶融型のものがあ
る。昇華型の感熱転写記録材料は支持体上に少なくとも
昇華転写層を設けてなる構成を有する。
【0084】支持体はポリエステル、ポリアミド、ポリ
イミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ弗
化ビニリデン、ポリアクリル酸エステル、ポリオレフィ
ン、ポリカーボネート、ポリスチレン、フェノール樹
脂、三酢酸セルロース、コンデンサー紙、グラシン紙に
より構成される。当該支持体側より画像状の露光を行う
場合は上記の内の光透過性を有するものが選択使用され
る。支持体の膜厚は3〜12μmが好ましい。
【0085】昇華転写層は昇華性色素、バインダー、添
加剤等より構成される。昇華性色素として用いられるイ
エロー色素としては、カヤセットイエローAG、カヤセ
ットイエロー963、MSイエローVP、MSイエロー
VPH、MSイエローHSO−426、マクロレックス
イエロー6G、フォランブリリアントイエローS−6G
L、SYS−1、特開昭59−78896号、同60−
27594号、同60−31560号、同60−535
65号、同61−12394号、同63−122594
号等の各公報に記載されているメチン系色素、キノフタ
ロン系色素、アゾ系色素等が挙げられる。
【0086】マゼンタ色素としては、カヤセットレッド
TD−FB、MSマゼンタVP、MSマゼンタHM−1
450、MSマゼンタHSO−147、MSマゼンタH
M−1450、MSレッドG、マクロレックスレッドバ
イオレットR、カヤセットレッド130、SMS−2、
SMS−3、SMS−4、特開昭60−30392号、
同60−30394号、同 60−253595号、同
61−262190号、同 63−5992号、同
63−205288号、同64−159号、同64−6
3194号等の各公報に記載されているアントラキノン
系色素、アゾメチン系色素、アゾ系色素等が挙げられ
る。
【0087】シアン色素としては、カヤセットブルー7
14、カヤセットブルーFR、カヤセットブルー13
6、カヤセットブルー814、カヤセットTブルー77
6、MSシアンVPG、MSシアンHM−1238、M
SシアンHSO−144、MSシアンHSO−16、セ
レスブルー、SCM−1、特開昭59−78896号、
同 59−227948号、同60−24996号、同
60−53563号、同60−130735号、同 6
0−131292号、同 60−239289号、同6
1−19396号、同61−22993号、61−31
292同号、同61−31467号、同61−3599
4号、同61−49893号、同 61−148269
号、同 62−191191号、同63−91288
号、同63−91287号、同 63−290793号
等の各公報に記載されているナフトキノン系色素、アン
トラキノン系色素、アゾメチン系色素等が挙げられる。
バインダーは受像層で用いられる例と同様のものが挙げ
られる。
【0088】次に溶融型感熱転写記録材料は支持体上に
少なくとも溶融転写層を設けてなる構成を有する。溶融
転写層は、熱によって溶融し、支持体に対する接着性を
示す性質を有していればよく、染料、顔料、ワックス
類、バインダー、添加剤等から構成される。
【0089】染料、顔料としては、アルカリ土類金属の
炭酸塩、TiO、MgO、 ZnO、アルミナ、シリ
カ、カーボンブラック、ニグロシン染料、スーダンブラ
ックSM、ファースト・イエローG、ベンジジン・イエ
ロー、ピグメント・イエロー、オイルイエローGG、ザ
ポンファーストイエローCGG、スミプラストイエロー
GG、インドファーストオレンジ、スミプラストオレン
ジG、ピグメントオレンジR、ザポンファーストオレン
ジGG、イルガジン・レッド、パラニトロアニリン・レ
ッド、トルイジン・レッド、リソールレッド2G、レー
キレッドO、オイルスカーレット、ザポンファーストス
カーレットOG、アイゼンスピロンレッドBEH、メチ
ルバイオレットBレーキ、フタロシアニンブルー、ピグ
メントブルー、ファーストゲンブルー5007、ビクト
リアブルーF4R、スーダンブルー、オイルピーコック
ブルー、ブリリアントグリーンB、フタロシアニングリ
ーン等公知の染料、顔料をすべて用いることができる。
【0090】ワックス類としては、剥離層に用いられる
例と同様のものが挙げられる。またバインダーは受像層
で用いられる例と同様のものが挙げられる。
【0091】溶融転写層は、加熱によって効率的に熱転
写するために多層構造になっていても良く、例えば、
剥離層、色材層、剥離層、色材層、接着層、色材
層、接着層のように積層してもよい。剥離層は、前記受
像材料で用いられる剥離層と同じ構成にすることができ
る。接着層には各種プライマーが用いられ、色材層には
上記の染料、顔料、色素の他に熱可塑性樹脂、ワックス
類等が用いられる。
【0092】(転写方法)本発明における転写方法は、
感熱転写記録材料として昇華型のものを用いるか、溶融
型のものを用いるかによって2つの態様があるが、転写
方法自体は変わらない。即ち受像材料に、感熱転写記録
材料を密着させ、該受像材料側あるいは感熱転写記録材
料側のいずれかより、画像に応じた光を照射することに
より転写層の光照射に応じた部分の色素又はインクを受
像層に転写することである。
【0093】本発明において露光は 受像材料側あるい
は感熱転写記録材料側のいずれかより行われるが、この
とき露光する側の支持体は光透過性でなければならな
い。露光用光源としては、キセノンランプ、ハロゲンラ
ンプ、タングステンランプ、レーザー、LED、CRT
等が挙げられ、光強度の強い光源であれば発光波長等に
制限されず用いることができる。好適に用いられる光源
としてはフラッシュ光源あるいはレーザー光源があげら
れる。フラッシュ光源としては発光半値幅が10ms以
下で発光強度が10W/cm以上のキセノンフラッシ
ュが好ましい。好適なレーザー光源としては出力50m
W以上のアルゴンレーザー、ヘリウムネオンレーザー、
半導体レーザー等が挙げられる。
【0094】このような光源を用いる場合の露光方法と
しては密着露光と走査露光が挙げられる。密着露光の場
合、オリジナルの透過原稿と記録材料を密着し、透過原
稿側より上記高照度光で露光を行なう。この場合の露光
時間としては10ms以下が好ましい。露光時間が10
msより長い場合、熱パターンの拡散により画質が低下
する。
【0095】走査露光方法の場合、記録光学系としては
円筒走査光学系や平面走査光学系が用いられる。その中
で円筒外面走査光学系が光源のロスが少なく、ビームを
細く絞ることが容易であり最も好ましい。
【0096】(印刷校正版の作成方法)本発明において
は、上記の転写方法を実施する際、少なくともイエロ
ー、マゼンタ、シアンの三色に対してそれぞれ転写を行
った後、該受像層上に作成されたカラー画像を再度別の
支持体に転写することによって印刷校正版を作成でき
る。別の支持体に転写する方法としては、例えば受像層
の画像面をアートコート紙等の別の支持体と重ね合わせ
てラミネーター等に通すことによりカラー画像を転写で
きる。
【0097】
【実施例】以下に本発明の具体的実施例を述べるが、本
発明の実施の態様はこれらに限定されない。
【0098】実施例1 <感熱転写記録材料の作成>下記の組成の混合物をペイ
ントコンディショナーを用いて処理し、昇華性色素を含
有する均一な溶液の熱転写層塗料Y、M、Cを得た。
【0099】 (インク層塗料Y) カヤセットイエローAG(日本化薬社製) 10g ニトロセルロース樹脂 20g メチルエチルケトン 400ml (インク層塗料M) MSマゼンタVP(三井東圧社製) 10g ニトロセルロース樹脂 20g メチルエチルケトン 400ml (インク層塗料C) カヤセットブルーFR(日本化薬社製) 10g ニトロセルロース樹脂 20g メチルエチルケトン 400ml
【0100】上記塗料を、厚さ4.5μmのポリエチレ
ンテレフタレート(PET)フィルム上にワイヤーバー
を用いて、乾燥後の塗布量が1.0g/mになるよう
に塗布乾燥し、PETフィルム上に熱転写層を形成して
なる感熱転写記録材料を各色について作成し、それらを
感熱転写記録材料Y、M、Cとする。なお、上記PET
フィルムの裏面には、スティッキング防止層としてシリ
コン変成ウレタン樹脂(SP−2105、大日精華製)
を含むニトロセルロース層が設けられている。
【0101】<受像材料作成>酸化チタン顔料を練り込
んだポリエステルベース(ホワイトPET)上にポリエ
ステル樹脂を下引層として塗布した後、下記混合物をボ
ールミルにて6時間分散して剥離層塗布液を作成し、乾
燥後の重量が5mg/dmとなるように塗布し、剥離
層を形成した。
【0102】 (剥離層塗布液用混合物) カルナバワックス 95g エチレン酢ビ共重合体 (エバフレックスEV40Y/三井デュポンポリケミカル) 5g トルエン 400g 次いでこの上に、下記受像層塗料を乾燥膜厚で4μとな
るように塗布して受像材料を得た。
【0103】 (受像層塗料) 赤外線吸収色素 No.15 5g 塩化ビニル樹脂 10g ポリエステル変成シリコン 0.25g メチルエチルケトン 200ml シクロヘキサノン 50ml
【0104】<感熱転写方法>前記感熱転写記録材料と
受像材料とを、感熱転写記録材料の転写層表面と受像材
料の受像面とが向き合うように重ね、感熱転写記録材料
側から1W半導体レーザー光源を30μmに集光し、1
50m/秒の速度で走査露光した。露光された部分の染
料が受像材料に移行し受像層上に鮮明な画像が得られ
た。
【0105】<印刷校正版の作成>次いで上記転写操作
をイエロー、マゼンタ、シアンの各色に対してそれぞれ
行った後、3色の画像の形成された受像材料の画像面
を、アートコート紙と重ね合わせラミネーターを通した
ところアートコート紙上に鮮明なカラー画像が転写され
た。なお、ラミネーターの熱板温度は140℃であっ
た。
【0106】実施例2 <感熱転写記録材料の作成>実施例1と同様にして感熱
転写記録材料を作成した。
【0107】<受像材料の作成>酸化チタン顔料を練り
込んだポリエステルベース(ホワイトPET)上にポリ
エステル樹脂を下引層として塗布した後、下記の剥離層
を乾燥後1.0μmの膜厚となるよう設けた。次いで、
この剥離層の上に下記の光熱変換層組成物を乾燥膜厚
2.0μmとなるように塗布して光熱変換層を設けた。
【0108】 (剥離層組成物) ポリ−ε−カプロラクトン (プラクセルH−1、ダイセル化学工業社製) 50重量部 パラフィンワックス(融点73℃) 50重量部 次いでこの上に下記の受像層組成物を乾燥後の塗布量が
0.5g/mになるように塗布して受像層を形成し
た。
【0109】 (光熱変換層組成物) 赤外線吸収色素(一般式[I]−(9)の化合物) 5重量部 ポリエステル樹脂(バイロン200 東洋紡社製) 5重量部 メチルエチルケトン 100重量部
【0110】 (受像層組成物) 塩化ビニル樹脂(重合度600 ) 10重量部 ポリエステル変性シリコン 0.5重量部 メチルエチルケトン 100重量部
【0111】<感熱転写及び印刷校正版の作成>前記感
熱転写記録材料と受像材料とを感熱転写記録材料の転写
層表面と受像材料の受像面とが向き合うように重ね、感
熱転写記録材料側から1W半導体レーザー光源を30μ
mに集光し、150m/秒の速度で走査露光した。感熱
転写記録材料と受像材料とも22.5mm/秒の速度で
搬送し、露光後10mmの位置で両者を引き離し、露光
された部分の色材層を受像層に転写した。
【0112】この操作をイエロー、マゼンタ、シアンの
各色に対してそれぞれ行った後、3色の画像の形成され
た受像材料の画像面を、アートコート紙と重ね合わせラ
ミネーターを通したところアートコート紙上に鮮明なカ
ラー画像が転写された。なお、ラミネーターの熱板温度
は110℃であった。
【0113】実施例3 <感熱転写記録材料の作成>実施例2と同じ
【0114】<受像材料の作成>酸化チタン顔料を練り
込んだポリエステルベース(ホワイトPET)上にポリ
エステル樹脂を下引層として塗布した後、下記の光熱変
換層を乾燥膜厚で3.0μmとなるように設けた。次い
で、この上に実施例2と同様に剥離層を設けた。
【0115】 (光熱変換層) カーボンブラック 50重量部 ポリビニルブチラール樹脂 (エスレックBLS積水化学社製) 50重量部 エチルアルコール 500重量部
【0116】<感熱転写及び印刷校正版の作成>実施例
2と同様に感熱転写及び印刷校正版の作成を行ったとこ
ろ、同様の結果が得られた。
【0117】実施例4 実施例1で受像層で用いた光熱変換物質をNo.15か
らNo.1,No.3,No.7,D−1,D−3,一
般式[I]−(12)に代えても同様の結果が得られ
た。
【0118】実施例5 実施例2で用いた剥離層の替わりに下記の層を乾燥膜厚
0.5μmになるよう設けた他は実施例2と同様にして
印刷校正版を作成したところ、実施例2と同様に、鮮明
な印刷校正版を得た。
【0119】 (剥離層) シリコン変性ポリウレタン樹脂 (SP−2105 大日精華社製) 10重量部 メチルエチルケトン 100重量部
【0120】比較例1 実施例1において、受像材料の剥離層のみ除いた他は、
同様にして作成した感熱転写記録材料と受像材料を用
い、同様にして感熱転写及び印刷校正版の作成並びに評
価を行った。その結果、受像層がうまくアートコート紙
に転写せず印刷校正版が得られなかった。
【0121】比較例2 実施例2において、受像材料の剥離層のみ除いた他は、
同様にして作成した感熱転写記録材料と受像材料を用
い、同様にして感熱転写及び印刷校正版の作成並びに評
価を行った。その結果、比較例1と同様の結果を得た。
【0122】比較例3 実施例3において、受像材料の剥離層のみ除いた他は、
同様にして作成した感熱転写記録材料と受像材料を用
い、同様にして感熱転写及び印刷校正版の作成並びに評
価を行った。その結果、比較例1と同様の結果を得た。
【0123】 比較例4 実施例4において、受像材料の剥離層のみ除いた他は、
同様にして作成した感熱転写記録材料と受像材料を用
い、同様にして感熱転写及び印刷校正版の作成並びに評
価を行った。その結果、比較例1同様に受像層をア−ト
コ−ト紙に転写することができなかった。
【0124】比較例5 実施例5において、受像材料の剥離層のみ除いた他は、
同様にして作成した感熱転写記録材料と受像材料を用
い、同様にして感熱転写及び印刷校正版の作成並びに評
価を行った。その結果、比較例1と同様の結果を得た。
【0125】実施例6 下記の組成物を用いて熱転写層塗料を作成した。 (インク層塗料Y) リノールイエローNo.1206(東洋インキ製顔料) 40重量部 ハリエスターDS−90(播磨化成製ロジン樹脂) 47重量部 ジオクチルフタレート 5重量部 パラフィンワックス(融点68℃) 5重量部 エチレン−酸ビ樹脂(EV−400T、三井デュポンポリケミカル製) 3重量部 MEK 400重量部 上記を分散して、イエロー用熱転写層塗料を得た。
【0126】M、C、BKの塗料については上記処方の
顔料をそれぞれ、 マゼンタは、リノールレッド6B(東洋インキ製) シアンは、リノールFG7330(東洋インキ製) ブラックは、カーボンブラック に変えることによって作成した。
【0127】上記塗料を厚さ50μmのワックスとエチ
レン酢酸樹脂=9/1、0.3ミクロン厚からなる下引
き層のついたPETフィルム上にグラビア塗布し、乾燥
後の塗布量が0.4g/m とし、Y、M、C、BK
の感熱転写材料を得た。
【0128】次に下記処方の受像層を乾燥後の膜厚2.
0μmとなるように塗布作成した。
【0129】 (受像層) 赤外線吸収物質(下記表1) 10重量部 ポリエステル樹脂(バイロン200、東洋紡製) 40重量部 メチルエチルケトン 200重量部
【0130】以上のようにして作成した受像材料と感熱
記録材料を真空密着させ、100ミリワット、830ナ
ノメーターの半導体レーザーによって、1/e2のスポ
ット径で6.35μmに集光して、各種パルス発光時間
にて露光したところ、下記の露光エネルギーにてインク
が露光スポット径以上の面積で転写することを確認し
た。なお露光面での実効レーザーパワーは60ミリワッ
トであった。
【0131】また、色再現についてマクベス反射濃度計
RD918によって測定した結果を実際の印刷の色見本
と比較した。その結果を表1に示す。
【0132】表中、◎:非常に良好、○:良好を示す。
【0133】
【表1】
【0134】実施例7 実施例6と同様にして感熱転写材料を作成した。
【0135】次に、下記処方の受像層を乾燥後の膜厚3
μmとなるようにして塗布作成した。
【0136】 (受像層) 赤外線吸収物質(V−A) 10重量部
【0137】
【化29】 エスレックBX−1(積水化学工業製) 30重量部 メチルエチルケトン 200重量部
【0138】以上のようにして作成した受像材料と感熱
記録材料を真空密着させ、実施例6と同様にして露光テ
ストを行った。
【0139】その結果、転写に必要なエネルギーは1.
5mJ/mm2と実施例6と同様で、かつ赤外線吸収物
質に含まれるわずかな可視域の吸収のない、良好な色再
現性を有した転写像が得られた。
【0140】この操作をイエロー、マゼンタ、シアンの
各色に対してそれぞれ行った後、3色の画像の形成され
た受像材料の画像面を、アートコート紙と重ね合わせラ
ミネーターを通したところアートコート紙上に鮮明なカ
ラー画像が転写された。なお、ラミネーターの熱板温度
は110℃であった。
【0141】
【発明の効果】本発明によれば、光エネルギーを有効に
利用でき、感度良く熱転写可能な熱転写用受像材料を提
供でき、さらに再転写工程の効率に優れる印刷校正版の
作成方法を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−264395(JP,A) 特開 平4−226392(JP,A) 特開 平4−265795(JP,A) 特開 平4−153086(JP,A) 特開 平4−153087(JP,A) 特開 平4−201487(JP,A) 特開 平4−208494(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/38 - 5/40

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】受像支持体上に、剥離層、光熱変換物質を
    含有する熱転写用受像層を順に設けたことを特徴とする
    熱転写用の受像材料。
  2. 【請求項2】受像支持体上に、剥離層、光熱変換層、熱
    転写用受像層を順に設けたことを特徴とする熱転写用の
    受像材料。
  3. 【請求項3】受像支持体上に、光熱変換層、剥離層、熱
    転写用受像層を順に設けたことを特徴とする熱転写用の
    受像材料。
  4. 【請求項4】受像支持体上に、剥離層、光熱変換物質を
    含有する熱転写用受像層を順に設けた熱転写用の受像材
    料に、支持体上に少なくとも熱転写層を有する感熱転写
    記録材料を密着させ、該受像材料側あるいは感熱転写記
    録材料側のいずれかより、画像に応じた光を照射するこ
    とにより該転写層の光照射に応じた部分の色素又はイン
    クを前記受像層に転写する際、少なくともイエロー、マ
    ゼンタ、シアンの三色に対してそれぞれ転写を行った
    後、該受像層上に作成されたカラー画像を再度別の支持
    体に転写することを特徴とする印刷校正版の作成方法。
  5. 【請求項5】受像支持体上に、剥離層、光熱変換層、熱
    転写用受像層を順に設けた熱転写用の受像材料に、支持
    体上に少なくとも熱転写層を有する感熱転写記録材料を
    密着させ、該受像材料側あるいは感熱転写記録材料側の
    いずれかより、画像に応じた光を照射することにより該
    転写層の光照射に応じた部分の色素又はインクを前記受
    像層に転写する際、少なくともイエロー、マゼンタ、シ
    アンの三色に対してそれぞれ転写を行った後、該受像層
    上に作成されたカラー画像を再度別の支持体に転写する
    ことを特徴とする印刷校正版の作成方法。
  6. 【請求項6】受像支持体上に、光熱変換層、剥離層、熱
    転写用受像層を順に設けた熱転写用の受像材料に、支持
    体上に少なくとも熱転写層を有する感熱転写記録材料を
    密着させ、該受像材料側あるいは感熱転写記録材料側の
    いずれかより、画像に応じた光を照射することにより該
    転写層の光照射に応じた部分の色素又はインクを前記受
    像層に転写する際、少なくともイエロー、マゼンタ、シ
    アンの三色に対してそれぞれ転写を行った後、該受像層
    上に作成されたカラー画像を再度別の支持体に転写する
    ことを特徴とする印刷校正版の作成方法。
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