JPH0794053A

JPH0794053A - 多方向操作型スイッチ装置

Info

Publication number: JPH0794053A
Application number: JP26172793A
Authority: JP
Inventors: 薫 ▲吉▼田; Kaoru Yoshida
Original assignee: Casio Computer Co Ltd
Current assignee: Casio Computer Co Ltd
Priority date: 1993-09-24
Filing date: 1993-09-24
Publication date: 1995-04-07

Abstract

(57)【要約】【目的】１つの操作体の水平方向の操作により、複数
の移動方向に応じて、複数のスイッチの開閉を可能とす
る。しかも、小型化、薄型化でき、更に使いやすい構造
とする。【構成】上面がケース上面と略同一平面状に形成され
た操作体１１を、ケース１に対し水平方向の複数方向へ
移動操作可能に取り付ける。そして、この上面がケース
上面と略同一平面状の操作体１１の水平方向の複数方向
への移動に伴って動作体１２により開閉動作される複数
の接点スイッチ１４を設ける。さらに、操作体１１が移
動操作された際に元の位置に復帰させる平板状のバネ部
材１３を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、小型化、薄型化を可
能とした多方向操作型スイッチ装置に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来の電子手帳、ポケットコンピュータ
等の電子機器に於ける入力装置では、それぞれのキーが
独立して設けられた釦入力装置が主流であり、表示部の
入力位置を示すカーソル表示を上、下、左、右方向へ移
動させるためのカーソルキーも夫々独立して設けられて
いた。そのため、このような電子機器に於ては、カーソ
ル表示を一方向へ移動させた後、すぐに連続して別方向
へカーソル表示を移動させる場合、まず、一方向へカー
ソルを移動させる為のキー釦を押し込んだ後、押し込ん
だ釦から手を離し、次に、他のキーの釦を押し込んで、
カーソル表示を目的の方向へ移動させなければならない
といった煩わしさや使い勝手上の困難さがあった。

【０００３】また、従来よりゲームなどでキャラクター
を複数方向へ移動させる為によく使用されるいわゆるジ
ョイスティック装置と呼ばれる多方向操作型レバースイ
ッチなるものがあった（例えば、実開昭５９−５９４３
１号公報参照）。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ジョイ
スティック装置において操作するには、操作子を傾ける
必要があることから、操作子を長くする必要があった。
そのため、厚型化、大型化していた。なお、操作子を設
けた構造の小型化、薄型化は、操作子の長さを短くしな
ければならない為、却って、使い勝手に困難さを生じて
いた。

【０００５】この発明は、上述の如き事情に鑑みてなさ
れたもので、その目的とするところは、１つの操作体
で、複数の移動方向に応じて、複数のスイッチの開閉を
可能にし、更に、小型化、薄型化でき、更に使いやすい
構造を可能にした多方向操作型スイッチ装置を提供する
ことにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、この発明は、ケースと、このケースに対し水平方向
の複数方向へ移動操作可能に取り付けられて上面がケー
ス上面と略同一平面状に形成された操作体と、この操作
体が移動操作された際に元の位置に復帰させる平板状の
バネ部材と、前記操作体の水平方向の複数方向への移動
に伴って開閉動作される複数の接点スイッチと、を具備
してなる多方向操作型スイッチ装置を特徴としている。

【０００７】

【作用】上面がケース上面と略同一平面状に形成された
操作体を水平方向に操作すると、その複数の移動方向に
応じて、複数の接点スイッチがそれぞれ開閉動作する。
また、操作体から手を離すと、平板状のバネ部材により
操作体が元の位置に復帰する。

【０００８】

【実施例】以下に、この発明に係る多方向操作型スイッ
チ装置の実施例を図１乃至図８に基づいて説明する。

【０００９】まず、図１はこの発明を適用した一例とし
ての電子手帳の外観を示したもので、１はケースで、ケ
ース１の下部には各種操作釦群２が設けられ、上部には
表示部３が設けられ、表示部３の下側には、多方向操作
型スイッチ装置１０が設けられ、多方向操作型スイッチ
装置１０の中心部に操作体１１が設けられている。ケー
ス１の前面に設けた各種操作釦群２の入力操作により、
その入力操作に応じたデータが表示部３に表示され、そ
の表示部３の入力位置を示すカーソル表示は、多方向操
作型スイッチ装置１０の操作体１１の水平方向の複数方
向への移動操作により、縦横方向に移動自在となってい
る。

【００１０】この多方向操作型スイッチ装置１０は、詳
細には、図２および図３に示すように、操作体１１と、
この操作体１１に一体化した平板状の動作体１２と、同
じく平板状のバネ部材（渦巻きバネ）１３と、上下左右
の４方向に対応して配置される接点スイッチ１４Ａ，１
４Ｂ，１４Ｃ，１４Ｄとからなる。

【００１１】操作体１１は、その円形をなす上面の中央
部に、指先が引掛かる程度の凹部１１ａを形成すること
により、操作体１１の移動による安定性を持たせ、操作
性を向上させたものとなっている。また、この操作体１
１の下面には、ケース１との摩擦軽減の為に複数の小凸
部１１ｂ，１１ｂ，１１ｂ，…が形成されるとともに、
中央のボス部１１ｃにネジ穴１１ｄが形成されている。

【００１２】平板状の動作体１２は、電気的絶縁性を有
するもので、円形をなすその中央部に貫通孔１２ａを形
成して、下面中央部にネジ頭収納部１２ｂを形成してな
る。また、この動作体１２の上面には、ケース１内の回
路基板４との摩擦軽減の為に複数の小凸部１２ｃ，１２
ｃ，１２ｃ，…が形成されている。なお、動作体１２の
上面中央部には、筒部１２ｄが形成されている。

【００１３】平板状のバネ部材である渦巻きバネ１３
は、渦巻き部１３ａの外端部に折り曲げ形状の係止部１
３ｂを形成してなる。この渦巻きバネ１３は、ケース１
の内面に収納される。即ち、ケース１は、貫通孔１ａお
よび操作体収納部１ｂを有するとともに、内面に渦巻き
バネ収納部１ｃを形成して、この渦巻きバネ収納部１ｃ
の外側に連続する屈曲形状の係止溝１ｄを形成してい
る。

【００１４】上下左右の４方向の接点スイッチ１４Ａ，
１４Ｂ，１４Ｃ，１４Ｄは、回路基板４に形成した貫通
孔４ａの下面周囲に実装されている。個々の接点スイッ
チ１４Ａ，１４Ｂ，１４Ｃ，１４Ｄは、それぞれ平行す
る２本の接点端子１４ａ，１４ｂを備えている。このよ
うな個々の接点スイッチ１４Ａ，１４Ｂ，１４Ｃ，１４
Ｄを、回路基板４の貫通孔４ａの下面周囲において、正
方形の４辺に沿うようにそれぞれ配置している。

【００１５】上記のように構成された多方向操作型スイ
ッチ装置１０を組み立てる場合には、まず、最初に、ケ
ース１内面の渦巻きバネ収納部１ｃに渦巻きバネ１３を
収納する。このとき、渦巻き部１３ａ外端の折り曲げ形
状の係止部１３ｂを渦巻きバネ収納部１ｃ外側に連続す
る屈曲形状の係止溝１ｄに係止しておく（図４参照）。
次に、上下左右の４方向の接点スイッチ１４Ａ，１４
Ｂ，１４Ｃ，１４Ｄを貫通孔４ａの下面周囲に配置した
回路基板４をケース１の下面に取り付ける。

【００１６】そして、この状態で、ケース１の貫通孔１
ａおよび回路基板４の貫通孔４ａの内方において、渦巻
きバネ１３の渦巻き部１３ａの中央に操作体１１のボス
部１１ｃを嵌合する。そして、この操作体１１のボス部
１１ｃに動作体１２の筒部１２ｄを嵌合して、動作体１
２の貫通孔１２ａからネジ１５を操作体１１のネジ穴１
１ｄに締め込んで、操作体１１と動作体１２とを一体的
に結合する。

【００１７】以上による組付状態において、操作体１１
下面の小凸部１１ｂ，１１ｂ，１１ｂ，…がケース１の
操作体収納部１ｂの底面に当接するとともに、動作体１
２上面の小凸部１２ｃ，１２ｃ，１２ｃ，…が回路基板
４の下面に当接して、ともに水平方向への移動の際の摩
擦軽減が図られている。また、一体的に結合した操作体
１１および動作体１２は、渦巻きバネ１３によって、図
２、図４および図６に示すように、中立位置の状態に保
持されている。

【００１８】以上のように構成された多方向操作型スイ
ッチ装置１０の動作を説明する。

【００１９】図２、図４、図７は、それぞれ操作体１１
を操作していない場合を示したもので、図２は、図１の
矢印ＩＩ−ＩＩ線に沿った断面図、図４は、渦巻きバネ
１３の状態を示すためのケースを下側から見た平面図、
図７は、接点スイッチ１４Ａ，１４Ｂ，１４Ｃ，１４Ｄ
と動作体１２の関係を示すための平面図である。また、
図５、図６、図８は、それぞれ操作体１１を図１の上方
向、即ち、図２のＡ方向に移動した場合を示したもの
で、図５は、渦巻きバネ１３が変形した状態を示すため
にケースを下側から見た平面図、図６は、操作体１１と
一体的に設けられた動作体１２と渦巻きバネ１３がＡ方
向へ移動した状態を示すための図１の矢印ＩＩ−ＩＩ線
に沿った断面図、図８は、動作体１２がＡ方向へ移動
し、接点スイッチ１４Ａと接触した状態を示すための平
面図である。

【００２０】操作体１１を操作していない通常の状態で
は、図２に示すように、渦巻きバネ１３により操作体１
１は、中立位置に保持され、図７に示すように、上下左
右の接点スイッチ１４Ａ，１４Ｂ，１４Ｃ，１４Ｄは開
成している。操作体１１の凹部１１ａに指先を引掛け
て、Ａ方向に移動させると、図５に示すように、渦巻き
バネ１３が変形すると共に、図８に示すように、操作体
１１と一体的に結合した動作体１２の外周が接点スイッ
チ１４Ａの接点端子１４ａを外側へ押し出し、接点端子
１４ａが接点端子１４ｂと接触して、電気的導通がなさ
れ、接点スイッチ１４Ａが閉成される。接点スイッチ１
４Ａが閉じている間は、カーソルが一方向へ移動する。
また、カーソルを移動し過ぎて、続いてカーソルを反対
方向へ移動させたい場合には、操作体１１の凹部１１ａ
に指先を引掛けたまま、Ａ方向へ移動している操作体１
１を中立位置を越えて反対方向へ移動させる。操作体１
１が反対方向へ移動すると、渦巻きバネ１３が図５で示
したＡ方向とは反対方向に変形すると共に、動作体１２
の外周が接点スイッチ１４Ｂを閉成する。

【００２１】このように、上面がケース上面と略同一平
面状に形成された操作体１１を水平方向の複数方向へ移
動操作するだけで、その移動方向に応じて、上下左右の
接点スイッチ１４Ａ，１４Ｂ，１４Ｃ，１４Ｄをそれぞ
れ開閉できるので、使いやすく、小型化、薄型化にも適
している。

【００２２】なお、以上の実施例の他、接点スイッチの
構成・配置箇所・配置個数等や動作体の形状等を任意に
決めることで、入力角も任意に決めることができる。ま
た、実施例では、一例として電子手帳を取り上げたが、
この発明の多方向操作型スイッチ装置は、他の電子機
器、特に小型タイプのもの（例えば、ノート型パソコ
ン、薄型データバンク）にも広く活用できる。

【００２３】また、この発明の多方向操作型スイッチ装
置の具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であ
ることは勿論である。例えば、操作体と動作体を一体形
成化してもよい。実施例では、動作体１２で接点スイッ
チ１４Ａ，１４Ｂ，１４Ｃ，１４Ｄを開閉するようにし
たが、操作体１１の側方に複数の接点スイッチを設け、
操作体１１の側面で複数の接点スイッチを直接開閉する
ようにしてもよい。

【００２４】さらに、実施例では、移動した操作体を元
の位置に復帰するよう操作体に取り付けられた平板状の
バネ部材の形状として、渦巻きバネを例に示したが、同
様の作用をするものであれば、別な形状を任意に決める
ことができる。また、実施例では、操作体の上面部に、
指先が引掛かる程度の凹部を設け、操作体の移動をより
安定させ、操作性を向上させたが、凹部に代えて凸部で
もよく、それらの形状も任意に決めることができる。

【００２５】

【発明の効果】以上、説明したように、この発明に係る
多方向操作型スイッチ装置によれば、上面がケース上面
と略同一平面状に形成された１つの操作体を水平方向に
操作することにより、その複数の移動方向に応じて、複
数の接点スイッチをそれぞれ開閉することができるの
で、従来のように上下左右へカーソルを移動させる為の
それぞれ独立した釦が設けられた電子機器のように、表
示部の入力位置を示すカーソル表示を一方向へ移動させ
た後、すぐに連続して別方向へカーソル表示を移動させ
る場合、まず、一方向へカーソルを移動させる為に１つ
のキーの釦を押し込んだ後、押し込んだ釦から手を離
し、次に、他の１つのキーの釦を押し込んで、カーソル
表示を目的の方向へ移動させなければならないといった
煩わしさがなくなり、使い勝手上も向上した。また、従
来のジョイスティック装置のように、操作子を長くする
必要がなく、しかも、移動した操作体を元の位置に復帰
するよう平板状の渦巻きバネを用いたので、小型化、薄
型化が可能となった。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明を適用した一例としての電子手帳の外
観を示した平面図である。

【図２】この発明に係る多方向操作型スイッチ装置を示
すもので、図１の矢印ＩＩ−ＩＩ線に沿った断面図であ
る。

【図３】図２に示す多方向操作型スイッチ装置の構成部
品の分解斜視図である。

【図４】操作体が中立位置に保持されている時の渦巻き
バネの状態を示すために、ケースを下側から見た平面図
である。

【図５】操作体をＡ方向へ移動した際、渦巻バネが変形
したところを示した要部の平面図である。

【図６】図２において、操作体をＡ方向へ移動した際の
断面図である。

【図７】操作体が中立位置に保持されている時の接点ス
イッチと動作体の関係を示した平面図である。

【図８】図７において、操作体をＡ方向へ移動した際の
動作体と接点スイッチとの関係を示した平面図である。

【符号の説明】

１ケース２各種操作釦群３表示部１０多方向操作型スイッチ装置１１上面がケース上面と略同一平面状の操作体１２動作体１３平板状のバネ部材１４接点スイッチ１５ネジ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ケースと、このケースに対し水平方向の複数方向へ移動操作可能に
取り付けられて上面が前記ケース上面と略同一平面状に
形成された操作体と、この操作体が移動操作された際に元の位置に復帰させる
平板状のバネ部材と、前記操作体の水平方向の複数方向への移動に伴って開閉
動作される複数の接点スイッチと、を具備してなる多方
向操作型スイッチ装置。