JPH077401U

JPH077401U - 動物用の金網檻

Info

Publication number: JPH077401U
Application number: JP036608U
Authority: JP
Inventors: 健一渡邊
Original assignee: 東京ペット株式会社
Priority date: 1993-07-05
Filing date: 1993-07-05
Publication date: 1995-02-03
Anticipated expiration: 2008-06-11
Also published as: JP2574453Y2; US5497728A

Abstract

(57)【要約】【目的】金網パネルを用いた動物用の金網檻におい
て、各パネルの隅部を、安全に被覆し、かつ簡単確実
に、しかも分解可能に組み立てうるようにする。【構成】相隣る側部金網パネル２、３の上角部と頂部
金網パネル６の角部とを収容する嵌合空所１５、１５、
１９を有する隅連結具１０で、これら金網パネルを連結
し、相隣る側部金網パネル２、３の側縁部を、これら側
縁部の鋼線が嵌合する嵌合溝２７、２７を有する縁連結
具１５で連結する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、愛玩動物用の金網檻、特に、室内で飼育される小型犬や猫等を一時的に収容する金網製の檻に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、室内で飼育されている小型犬等を入れるこの種の檻は、合成樹脂製の箱型の小屋に近い形状のものが一般的であった。

【０００３】合成樹脂製の箱や小屋に近い形状のものは、少なくとも左右の側面と上面が、不透明な壁面で覆われているものが多く、左右の壁面には、所要の規格を満足するための通気用の開口が設けられている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上述の合成樹脂製の小屋等は、収容されている愛玩動物の姿が見え難く、親近感を減少させるとともに、感覚的に愛玩動物を閉じ込めた印象を与えてしまうという欠点がある。

【０００５】また、合成樹脂製の小屋等は、小屋全体の輪郭が明示されるので、小さな部屋の中において、その小屋の存在感が大きく感じられ、他の家具等の調和において、違和感を与える存在となる。

【０００６】檻の不透視性や輪郭の明示性等に関する欠点を解消するものとしては、金網製の檻があるが、従来の金網製のものは、動物の輸送に適した丈夫な構造に作られているため、室内で使用するのに不適当な外観や構造を呈している。

【０００７】本来、愛玩動物を室内において箱や小屋に入れるのは、愛玩動物の逃避を防ぐというよりも、むしろ、愛玩動物の保護や、来客等からの隔離等を目的としている。そのため、従来の輸送を目的とする金網檻等とは、動物を囲う目的が自ずから異なっており、従来の輸送用金網檻を、そのまま室内に適用するのは適当ではない。

【０００８】特に、従来の輸送用の金網檻を、室内で使用するための機能的な欠点としては、３つの金網面部の角部を集合して形成される箱体の隅部が、家具に当接して傷を付けたり、複数の面が集合してできる隙間に、衣類を挟んだり引っ掛けたりして、衣類を破損する等のことがある。さらに、金網檻の隅部分は、３つの金網面が集合するため、各面が不揃いになり易く、美観を損ねると共に、檻の組み立て精度が悪いため、不良品であるかの印象を与える。

【０００９】本考案は、上述の課題に鑑み、室内で使用するのに適した金網檻を提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上述のような課題を、金属の線材を折曲げて四角形の外枠を形成し、その内方には同じ金属の線材を縦及び横方向に並べて、交差箇所を溶接してなる金網の、側部及び頂部の少なくとも５枚のパネルと、頂部の金網パネルの隅部と、この隅部に対応する２つの側部金網パネルの上隅部とに合致する３つの嵌合空所を備えた合成樹脂の一体成型による隅連結具とを備え、この隅連結具の前記３つの嵌合空所に、前記３つの金網パネルの隅部を差し込んで嵌合させたことによって解決する。

【００１１】前記隅連結具の嵌合空所は、外側片と、この外側片に対応して形成され、かつ前記金網パネルの金属線材の直径と等しいか、それよりも若干小さ目の幅を隔てて形成した内側片とで画成するのがよい。

【００１２】前記４つの側部金網パネルの下部を、合成樹脂の一体成型による四角のトレーに設けた嵌合溝に嵌合させて連結するのがよい。

【００１３】前記トレーの嵌合溝を、トレーの底板と一体をなす立上り部と、この立上り部の内方に前記金網パネルの金属線材の直径と等しいか、または下窄まりの幅になるように、若干の勾配を付けた間隔をもって設けた上向突起とで形成した上向突起とで形成するのがよい。

【００１４】相隣り合う前記側部金網パネルの側端部の金属線材と合致する嵌合溝を備えた合成樹脂一体成型の縁連結具を備え、この縁連結具の嵌合溝に、前記側端部の金属線材を差し込んで連結するのがよい。

【００１５】前記縁連結具の嵌合溝の上下端部に、入口より奥に向けて狭まって、前記金属線材の直径より若干小さ目の幅となり、最後に前記線材の直径と等しい円形となる溝を形成する内方張り出し部分を設けるのがよい。

【００１６】前記縁連結具の２つの嵌合溝の間に、弾性変形を容易とするための撓み溝を設けるのがよい。

【００１７】撓み溝が、内方張り出し部を備えているのがよい。

【００１８】前記側部金網パネルのうち、正面の側部金網パネルに開口を設け、この開口を覆う施錠可能な扉を取り付ける。

【００１９】

【作用】

本考案によれば、頂部の金網パネルと２つの側部金網パネルが、互いに直交して形成される箱体の隅部を、合成樹脂製の隅連結具で簡単確実に連結して、箱型に容易に組み立てられる。また、この箱型の金網パネルの組立体は、底部のトレーに容易に組み付けられる。さらに、箱型の金網パネル組立体は、縁連結具の使用により容易に補強される。

【００２０】

【実施例】

図１ないし図５は、本考案の好適な実施例を示す。図１において、金網檻(１)は、正面、左側面、右側面、及び背面の４つの側部金網パネル(２)(３)(４)(５)と、頂部金網パネル(６)とを備えている。

【００２１】各金網パネル(２)〜(６)は、太めの鋼線を折曲げて四角の外枠(2a)〜(6a)を形成し、その内側に、縦及び横方向に同じ太さの鋼線を桟材(2b)〜(6b)として格子状に配列し、その縦横の桟材(2b)〜(6b)及び外枠(2a)〜(6a)の交差箇所を、点溶接してなるものである。

【００２２】このように構成された各金網パネル(２)〜(６)の４つの角部は、適宜の丸みを付けて直角に曲げた外枠(2a)〜(6a)の鋼線のみで形成され、この角部の近くには、格子状に溶接された縦横の桟材(2b)〜(6b)は存在しない（図２参照）。

【００２３】正面の側部パネル(２)の中央部下方には、動物が出入りしうる大きさの開口( ７)が形成されており、この開口(７)には、施錠装置(８)の付いた扉(９)が、開閉可能に取り付けられている。

【００２４】上述の各金網パネル(２)〜(６)を用いて、図１に示すような金網檻(１)を組み立てるには、頂部金網パネル(６)の角部を含む立方体の４隅に、隅連結具(10)を用いて、各金網パネル(２)〜(６)を連結する。

【００２５】隅連結具(10)は、合成樹脂の一体成型によるもので、図２に詳細に示すように、互いに直交する外側片(11)(11)の内方に、それぞれ内側片(12)が設けられている。各内側片(12)は、上片(13)および奥部垂直片(14)を介して、外側片(11)と一体となっており、内外側片(12)(11)間の間隔は、前述の金網パネル(２)〜(６)の鋼線の直径と等しいか、あるいはこの直径よりも若干小さ目に設定されている。このようにして、内外側片(12)(11)間に、嵌合空所(15)が形成されている。また、両垂直片(14)(14)の間は、上下方向を向く凹所(16)となっている。

【００２６】前記外側片(11)の上部は、上片(13)から上方へ突出し、その上端には、内方へむく頂片(17)が連接されている。前記上片(13)と頂片(17)との間隔は、前記鋼線の直径と等しいか、あるいはこの直径よりも若干小さい。前記上片(13)の内側には、上面をそれと同一面とするフランジ(18)が突設されている。頂片(17)と上片(13)との間は、嵌合空所(19)となっている。

【００２７】図２は、図１の左手前の隅部に取り付けた隅連結具(10)を、その内方から見た状態を示しており、想像線で示す側部金網パネル(２)(３)の角部(2c)(3c)、及び頂部金網パネル(６)の角部(6c)を、矢印で示すように、それぞれ嵌合空所(15)(1 5)及び(19)に差し込んで、摩擦係合により連結される。

【００２８】４つの側部金網パネル(２)〜(５)の下縁は、合成樹脂一体成型のトレー(20)に連結されている。

【００２９】トレー(20)は、図３に示すように、底板(21)の前後左右側面の立ち上がり部(2 2)の内側方に、上向突起(23)を、各側部金網パネル(２)〜(５)の外枠(2a)〜（５
ａ）の直径に桟材（２ｂ）〜(5b)の径を加えた寸法と等しいか、あるいは、その寸法
に近く、かつ下部がやや狭幅となるように、若干の勾配を付けた間隔を隔てて形成したものである。この上向突起(23)は、底板(21)の全周にわたって形成されているが、底板(21) の四隅の部分のところでは途切れている。

【００３０】立ち上がり部(22)と上向突起(23)との間に形成されている嵌合溝(24)の中に、側部金網パネル(２)〜(５)の下縁部が差し込まれて摩擦係合により連結される。

【００３１】図４及び図５には、隅連結具(10)によって各金網パネル(２)〜(６)を連結した金網檻(１)を、さらに補強するための縁連結具(25)を示している。図１の実施例では、金網檻(１)における側部金網パネル(２)〜(５)同士の突き合せ縁部に、上記縁連結具(25)が、それぞれ２個ずつ配設されている。

【００３２】縁連結具(25)は、五角柱状をなす合成樹脂の一体成型品であって、内側面中央には、上下方向を向く撓み溝(26)が、またその両側には、同じく上下方向を向く嵌合溝(27)(27)が形成されている。すなわち、側壁(28)(28)と内向壁(29)(29)とにより、嵌合溝(27)と撓み溝(26)が画成されている。

【００３３】各嵌合溝(27)の上下端部には、その入口部では、奥の方が漸次狭幅となる抜け止案内部(30)をなし、かつ嵌合溝(27)の奥では、各金網パネル(２)〜(６)の外枠 (2a)〜(6a)の鋼線の直径と見合う円形係合部(31)を有する内方張り出し部(32)が形成されている。

【００３４】撓み溝(26)は、弾性変形を容易とするものであり、その上下端には、張り出し部(33)(33)を形成し、これにより、嵌合溝(27)の抜け止案内部(30)の弾性を強めている。

【００３５】この縁連結具(25)の２つの嵌合溝(27)(27)を、相隣る側部金網パネル(２)
(４）と（４)(５)と(３)(５)と(２)(３)の４か所の外枠(2a)(4a)、(4a)(5a)、(3a)(5
a) 、(2a)(3a)に嵌合させて、突き合された部分を連結し、隣接する側部金網パネルの連結を強化し、箱としての剛性を高める。

【００３６】また、頂部金網パネル(６)は、４隅の隅連結具(10)によって、室内で愛玩動物を入れるのに使用できる程度の連結強度は保てる。しかし、檻としての一層の強度が要求される場合には、縁連結具(25)と同様の縁連結具を、図１に想像線で示すように、頂部金網パネル(６)の外枠(6a)と、各側部金網パネル(２)〜(５)の上縁の外枠(2a)〜(5a)との間に取り付ける。

【００３７】以上、本考案の好適な実施例について詳述したが、本考案は、この特定の実施例に限定されるものではなく、請求範囲に記載された要旨を逸脱することなく、本考案の精神に従って、幾多の変化変形をなすことが可能である。例えば、底部のトレーに代えて、頂部金網パネルと同形の金網パネルを、隅連結具を用いて、底部に取り付けることもできる。

【００３８】

【考案の効果】

本考案は、上述のごとくに構成されているので、次のような効果を奏する。 (ａ) 規格化された金網パネルを用いて、寸法の違う様々な動物用の金網檻を、わずか１、２種類の美麗な合成樹脂製の連結具を用いるだけで、簡単かつ堅牢に組み立てることができる。 (ｂ) 従って、この組み立ては、小売店でも容易に行うことができ、檻自体の量産効果と相まって、小売店への輸送、および保管に便利となり、大幅なコストダウンを達成することができる。 (ｃ) この檻は、分解も容易であるので、使用中の掃除にも便利であり、完全な洗浄が可能である。 (ｄ) 各面部に金網パネルが使用されるので、透視性が高く、輪郭も不明瞭となるため、室内で使用しても、圧迫感が少ない。 (ｅ) 金網パネルの３面が突き合される隅部が、合成樹脂製の隅連結具により覆われるので、家具や衣類を破損する危険性がなくなる。 (ｆ) 複雑に複数の外枠材が寄せ集ることにより、複雑で美観を損う形状を呈する金網パネルの３面が突き合される隅部を、隅連結具が覆い隠すので、箱体としての美観を高める。 (ｇ) 箱体として３つの稜線が集り感覚的に危険視される隅部を、柔らかな感覚を与える合成樹脂製の隅連結具で覆うので、安心して使用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を適用した動物用金網檻の斜視図であ
る。

【図２】図１における隅連結具をその内側から見た拡大
斜視図である。

【図３】図１のＶ−Ｖ線に沿うトレーの縦断面図であ
る。

【図４】図１における縁連結具を、その内側から見た拡
大斜視図である。

【図５】図４に示す縁連結具の中央横断面図である。

【符号の説明】

(１)金網檻 (２)〜(５)側部
金網パネル (６)頂部金網パネル (2a)〜(6a)外枠 (2b)〜(6b)桟材 (2c)〜(6c)角部 (７)開口 (８)施錠装置 (９)扉 (10)隅連結具 (11)外側片 (12)内側片 (13)上片 (14)奥部垂直片 (15)嵌合空所 (16)凹所 (17)頂片 (18)フランジ (19)嵌合空所 (20)トレー (21)底板 (22)立上り部 (23)上向突起 (24)嵌合溝 (25)縁連結具 (26)撓み溝 (27)嵌合溝 (28)側壁 (29)内向壁 (30)抜け止案内
部 (31)円形係合部 (32)内方張り出
し部 (33)厚肉部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】金属の線材を折曲げて四角形の外枠を形
成し、その内方には同じ金属の線材を縦及び横方向に並
べて、交差箇所を溶接してなる金網の、側部及び頂部の
少なくとも５枚のパネルと、頂部の金網パネルの隅部
と、この隅部に対応する２つの側部金網パネルの上隅部
とに合致する３つの嵌合空所を備えた合成樹脂の一体成
型による隅連結具とを備え、この隅連結具の前記３つの
嵌合空所に、前記３つの金網パネルの隅部を差し込んで
嵌合させたことを特徴とする動物用の金網檻。
【請求項２】前記隅連結具における嵌合空所を、外側
片と、この外側片に対応して形成され、かつ前記金網パ
ネルの金属線材の直径と等しいか、それよりも若干小さ
目の幅を隔てて形成した内側片とで画成した、請求項１
記載の動物用の金網檻。
【請求項３】４つの側部金網パネルの下部を、合成樹
脂の一体成型による四角のトレーに設けた嵌合溝に嵌合
させて連結した、請求項１または２に記載の動物用の金
網檻。
【請求項４】前記トレーの嵌合溝を、トレーの底板と
一体をなす立上り部と、この立上り部の内方に前記金網
パネルの金属線材の直径と等しいか、または下窄まりの
幅になるように、若干の勾配を付けた間隔をもって設け
た上向突起とで形成した、請求項３記載の動物用の金網
檻。
【請求項５】相隣り合う前記側部金網パネルの側端部
の金属線材と合致する嵌合溝を備えた合成樹脂一体成型
の縁連結具を備え、この縁連結具の嵌合溝に、前記側端
部の金属線材を差し込んで連結した、請求項１ないし４
のいずれかに記載の動物用の金網檻。
【請求項６】縁連結具の嵌合溝の上下端部に、入口よ
り奥に向けて狭まって、前記金属線材の直径より若干小
さ目の幅となり、最後に前記線材の直径と等しい円形と
なる溝を形成する内方張り出し部を設けた、請求項５記
載の動物用の金網檻。
【請求項７】前記縁連結具の２つの嵌合溝の間に、弾
性変形を容易とするための撓み溝を設けた請求項６記載
の動物用の金網檻。
【請求項８】前記撓み溝が、内方張り出し部を備えて
いる、請求項７記載の動物用の金網檻。
【請求項９】前記側部金網パネルのうち、正面の側部
金網パネルに開口を設け、この開口に、施錠可能な扉を
取り付けた、請求項１ないし８のいずれかに記載の動物
用の金網檻。