JPH0768615B2 - 薄膜の製造方法 - Google Patents

薄膜の製造方法

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JPH0768615B2
JPH0768615B2 JP12420787A JP12420787A JPH0768615B2 JP H0768615 B2 JPH0768615 B2 JP H0768615B2 JP 12420787 A JP12420787 A JP 12420787A JP 12420787 A JP12420787 A JP 12420787A JP H0768615 B2 JPH0768615 B2 JP H0768615B2
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sputtering
gas
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邦生 田中
種次郎 池田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、反応性スパッタリング法を用いた薄膜の製造
方法に関するものである。
従来の技術 放電ガス中に反応性ガスを混入させる反応性スパッタリ
ング法により金属酸化物を形成させたり、さらに反応性
ガスの分圧を制御することにより化合物の組成比を適当
に制御して好ましい物性を引き出す方法が一般に行なわ
れている。
以下第3図を参照しながら上述した方法による薄膜の製
造方法について説明する。第3図は反応性スパッタリン
グ装置の断面図である。図において、15は内部が排気可
能なチャンバー、16はチャンバー15内に配置され薄膜が
形成される基板、17は基板16を保持し、かつ自転ないし
は公転させる基板ホルダ、18は基板16と対向して配置さ
れた金属ターゲット、19はターゲット18を保持するバッ
キングプレートである。また20はArガス、21はO2ガス、
22,23はガス流量を一定に保つバルブ、24は基板16への
ターゲット18からのスパッタ粒子の飛着を制御するシャ
ッタである。
次に上記装置の動作を説明する。まず陰極となるターゲ
ット18及びバッキングプレート19に高電圧を印加させ、
グロー放電を発生させる。この際、ターゲット18表面で
はアルゴンイオンあるいは酸素イオンによる表面原子層
のスパッタリングによる除去とターゲット原子の酸化反
応による表面酸化物層の成長が競合する。このとき相対
的に酸化反応がスパッタリングより優勢なときには、タ
ーゲット18表面が酸化物層でおおわれる割合が大きい
が、逆にスパッタリングの方が酸化反応より優勢なとき
には、ターゲット18表面は金属状態のままである。すな
わち、O2ガスの分圧を変化させ酸化速度を制御すること
により、スパッタリングで基板16上に形成される薄膜
を、ほぼ酸化物に近い状態から金属に近い状態まで変化
させることが可能となる。また酸素分圧を適当に制御す
ることによりITO(スズをドーブした酸化インジウム:In
dium Tin Oxide)膜の比抵抗及び光学特性を透明電導膜
として適したものにすることができる。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記のような構成では、Teのように酸化し
やすい金属をターゲット材料として用いた場合、Teター
ゲットが除々に酸化し、その結果、薄膜の化学組成およ
び構成が変化する。この現象はターゲットとして焼結タ
ーゲットを用いた場合顕著である。
一般にTeOX(o<x<2)などの低酸化物薄膜は、相変
化を利用した光記録膜として用いられるが、上記の酸化
反応によりx値が高めに変化することにより、記録感度
が低下し光記録膜として適さなくなる。
酸素分圧及び放電電力の一定にし酸化速度及びスパッタ
リング速度を一定にした場合に形成される薄膜の膜厚の
組成分析結果を第4図に示す。これはオージェ分析を用
いたものである。図において25はTeの組成比、26はOの
組成比、27は基板材料のCの組成比である。この図に示
されるように、基板との界面付近でO/Te比すなわちx値
が減少するという現象がみられた。これは、シャッタ24
を開放して成膜を開始した際に、ターゲット表面の酸化
速度とスパッタリング速度のバランスが一時的にくずれ
て、酸素が欠乏した膜が初期に形成され、その後、もと
の状態に復帰したためか、あるいは、基板表面が放電に
さらされて形成された薄膜中の酸化物が分解されたため
などの原因が考えられる。このように、基板界面から約
100Å程度の厚さのところまで所定の組成からのズレが
生じた場合、光記録膜の反射率が1〜3%程度変化し、
これも光記録膜として適さなくなる。
問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明の薄膜製造方法は、
反応性ガスの分圧を上げて(プリスパッタ)を行い、タ
ーゲット上に過剰に表面反応層をを形成させてから成膜
を開始するものである。
作用 上記の方法により、反応ガスの分圧を上げてあらかじめ
プリスパッタを行ない、反応性ガスの分圧P1で予備放電
を行ないターゲット上に過剰に表面反応物層を形成さ
せ、その後、反応性ガスの分圧P2(P2<P1)で反応性ス
パッタリング方法による成膜を開始することを特徴とす
るものである。
実 施 例 以下、本発明の一実施例について図面を参照して説明す
る。第1図は反応性スパッタリング装置の断面図であ
る。1は内部が排気可能なチャンバー、2はチャンバー
1内に配置され薄膜が形成される基板、3は基板2を保
持しかつ自転ないしは公転させるホルダ、4は基板2と
対向して配置された金属ターゲット、5はターゲット4
を保持するバッキングプレート、6はバッキングプレー
ト5を冷却する冷却水である。また7はArガス、8はO2
ガス、9,10はガス流量を制御するコントロールバルブ、
11は基板2へのターゲット4からのスパッタ粒子の飛着
を制御するシャッタである。
次に動作を説明する。まず、陰極となるターゲット4及
びバッキングプレート5に高電圧を印加し、グロー放電
を発生させる。このときターゲット4表面ではアルゴン
イオンあるいは酸素イオンによる表面原子層のスパッタ
リングによる除去とターゲット原子の酸化反応による表
面酸化物層の成長が同時に起こる。この際、スパッタリ
ング速度及び酸化速度を変えることによりスパッタリン
グで形成される薄膜をほぼ酸化物に近い状態から金属に
近い状態まで変化させることが可能となる。
スパッタリング速度を制御する手段として投入電力制御
がまた、酸化速度を変える手段としてO2ガス分圧すなわ
ちO2ガス流量制御が用いられる。これらを適当に制御す
ることにより形成薄膜の組成及び特性を変えることがで
きる。ターゲット4材料としてTeを用いた場合、形成薄
膜としてTeOX(o<x<2)薄膜が形成される。この薄
膜を相変化型の光記録膜として用いる場合、Teと酸素の
比がおおよそ1:1のときが最も感度が高くかつ安定であ
ることが報告されている(第28回応用物理学関係連合溝
演会子稿集31p−R−7〜12(1981))。したがって投
入電力及びO2ガス流量を適当に制御してTeOX膜のx値を
1にする。このとき投入電力は400W,O2ガス流量は20SCC
Mだった。
投入電力を一定にしたままO2ガス流量を25SCCMにしてプ
リスパッタを行うとターゲット4表面上に過剰な酸化物
層が形成される。この状態でシャッタ11を開放して成膜
を開始すると、シャッタ移動にともなうターゲット表面
の放電プラズマ状態の変化や、基板へのターゲット4か
らの2次電子等の流入により酸化物の分解が起こり、脱
離した酸素はチャンバ1から排気される。したがってタ
ーゲット表面の過剰な酸化物層は急速に分解され、成膜
開始直後から形成されるTeOX膜はx値が1と理想的な膜
となる。その後、O2ガス流量を20SCCMに戻してスパッタ
を続けると、ターゲット4表面の酸化物層の分解とター
ゲット自体の酸化が平衡するため、成膜の全期間を通し
て一定した組成の薄膜が安定して得られる。
このときの膜厚方向の組成分析結果を第2図に示す。こ
れはオージェ分析をしたものである。横軸は薄膜の深さ
方向(Å)で、縦軸は組成比である。12はTeの組成比、
13はOの組成比、14は基板材料のCの組成比である。
第2図から明らかなように本実施例によれば、従来みら
れた基板との界面付近での薄膜の酸素欠乏はみられず、
薄膜の厚さ方向の全域でTeOXのx値が約1と光記録膜と
して適した膜の製造が可能となった。
発明の効果 以上のように本発明の薄膜の製造方法は、反応性ガスの
分圧を上げてプリスパッタを行ない、ターゲット上に過
剰に表面反応物層を形成させてから成膜を開始するもの
であり、本発明の方法による成膜中の薄膜組成の変動を
補償して形成薄膜の組成を一定にすることができる。ま
たこのことにより反応性スパッタ法において安定した組
成および特性の薄膜の製造が可能となり、品質の向上お
よび生産性の向上に大いに役立つものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に用いたスパッタリング装置
の断面図、第2図は本発明の方法を用いて形成した薄膜
の厚さ方向の組成分析結果を示したグラフ、第3図は従
来の方法に用いたスパッタリング装置の断面図、第4図
は従来の方法を用いて形成した薄膜の厚さ方向の組成分
析結果を示したグラフである。 2……基板、4……ターゲット、9,10……コントロール
バルブ、11……シャッタ、12……Teの組成比、13……O
の組成比。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反応性ガスの分圧P1で予備放電を行ないタ
    ーゲット上に過剰に表面反応物層を形成させ、その後、
    反応性ガスの分圧P2(P2<P1)で反応性スパッタリング
    法による成膜を開始する薄膜の製造方法。
  2. 【請求項2】酸素ガスの分圧を20%以上増加させてター
    ゲット上に過剰に表面酸化物層を形成させ、しかる後、
    反応性スパッタリング法による成膜を開始し、その後、
    酸素ガス分圧を下げて再び反応性スパッタリング法で薄
    膜を形成する特許請求の範囲第1項記載の薄膜の製造方
    法。
JP12420787A 1987-05-21 1987-05-21 薄膜の製造方法 Expired - Lifetime JPH0768615B2 (ja)

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JPS63290256A JPS63290256A (ja) 1988-11-28
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JP2581300B2 (ja) * 1990-10-24 1997-02-12 日本電気株式会社 誘電体膜の製造方法
CN1445821A (zh) 2002-03-15 2003-10-01 三洋电机株式会社 ZnO膜和ZnO半导体层的形成方法、半导体元件及其制造方法
JP2019138971A (ja) * 2018-02-07 2019-08-22 凸版印刷株式会社 反射型フォトマスクブランク及び反射型フォトマスク

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