JP2830000B2 - スパッタリング方法及びその装置 - Google Patents

スパッタリング方法及びその装置

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JP2830000B2 JP1543689A JP1543689A JP2830000B2 JP 2830000 B2 JP2830000 B2 JP 2830000B2 JP 1543689 A JP1543689 A JP 1543689A JP 1543689 A JP1543689 A JP 1543689A JP 2830000 B2 JP2830000 B2 JP 2830000B2
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邦生 田中
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はスパッタリング方法及びその装置に関し、特
に化合物薄膜を形成するために放電ガス中に反応性ガス
を混入させる反応性スパッタリングに好適なスパッタリ
ング方法及びその装置に関するものである。
従来の技術 放電ガス中に反応性のガスを混入させる反応性スパッ
タリング法により化合物薄膜を形成させたり、さらに反
応性のガスの流量を制御することにより化合物の組成比
を任意に変えることが一般に行われている。
以下第5図を参照しながら、上述した反応性スパッタ
リング装置について説明する。第5図は従来例のスパッ
タリング装置の断面図である。23は内部が排気可能なチ
ャンバである。24はチャンバ23内に配置され薄膜が形成
される基板、25は基板24を保持しかつ自転ないし公転さ
せる基板ホルダである。26は基板25と対向して配置され
た金属ターゲット、27はターゲット26を保持するバッキ
ングプレート、28はバッキングプレートを冷却する冷却
水である。29はArガス、30はO2ガス、31,32はガス流量
を一定に保つバルブである。
まず、陰極となるターゲット26及びバッキングプレー
ト27に高電圧を印加させ、グロー放電を発生させる。タ
ーゲット26からスパッタされ飛散する粒子はO2ガス30と
反応して基板24上に堆積する。このときターゲットとし
てTeを用いるとTe酸化物膜が得られる。又、O2ガス30と
の反応はターゲット26の表面上でも、さらに基板24に堆
積した後も一部行われる。
このような反応性スパッタにおいて、上記の様にター
ゲット26の表面でプラズマによる。TeとOの反応が起き
て、Te酸化物がターゲット26表面に形成されるが、この
酸化物形成速度とターゲット26のスパッタ速度の比によ
りTe酸化物薄膜のO/Te比が決定される。従って酸化物形
成速度と相関があるO2ガス分圧すなわち、O2ガス量を変
えることにより、Te酸化物膜のO/Te比を変えることが可
能となる。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記のような構成では、Teのように酸
化されやすい金属をターゲット材料として用いた場合、
O2ガス分圧を一定に保持しても、Teターゲットが徐々に
酸化し、Te酸化物形成速度が変化し、O/Te比が増加する
という問題があった。第6図に連続スパッタでの形成薄
膜の組成変化を示す。横軸は成膜時間縦軸はO/Te比であ
る。このようにO/Te比が変化するため、光記録膜のよう
に組成再現性が厳しく要求されるものでは、O2ガス量を
絶えず補正したり、TeターゲットのArイオンによるスパ
ッタクリーニングを行って表面の過剰な酸化層を除去す
るといった作業が必要となり、生産上大きな問題となっ
ていた。
課題を解決するための手段 本発明の反応性スパッタリング方法は、Arイオンによ
りスパッタされないターゲット表面部分の温度が250℃
以上かつターゲット材料の融点以下になるように加熱状
態を制御するものである。
作用 本発明によれば、ターゲットを加熱することにより、
ターゲット表面上で熱による酸化反応を併用して、ター
ゲット表面での酸化とスパッタの各速度を平衡させ、反
応性スパッタにより形成される薄膜の組成を一定にする
ことができる。又、ターゲットをあらかじめ加熱してお
くことにより、ターゲット表面での熱による酸化を促進
させておき、短時間で酸化とスパッタの速度平衡を実現
して、反応性スパッタにより形成される薄膜の組成を成
膜開始時から一定にできる。
また、溶融ターゲットと比較して表面積の大きい焼結
体ターゲットを用いることにより、熱による酸化強度を
大きくして、反応性スパッタにより形成される薄膜の組
成を一定にできる。
さらに、Arイオンによりスパッタされないターゲット
の表面温度が250℃以上かつターゲット材料の融点以下
になるように加熱状態を制御することによりターゲット
の熱酸化反応を促進し、反応性スパッタにより形成され
る薄膜の組成を一定にできる。
実 施 例 以下、本発明の一実施例について図面を参照して説明
する。第1図は本発明の第1の実施例におけるスパッタ
リング装置の断面図である。1は内部が排気可能なチャ
ンバである。2はチャンバ1内に配置され薄膜が形成さ
れる基板、3は基板2を保持しかつ自転ないし公転させ
る基板ホルダである。4は基板2と対向して設置された
金属ターゲットである。5はターゲット4を保持するバ
ッキングプレートである。6はバッキングプレート5の
温度を一定にするための循環水、7は循環水6を加熱す
るための加熱器である。8はArガス、9はO2ガスであ
る。10,11はガス流量を一定に保つバルブである。
まず、陰極となるターゲット4及びバッキングプレー
ト5に高電圧を印加し、グロー放電を発生させる。ター
ゲット4からスパッタされ飛散する金属の粒子はO2ガス
9と反応して化合物となり基板2上に堆積する。このと
きターゲット4の材料としてTeを用いると薄膜としてTe
酸化物薄膜が得られる。また、バルブ11の開度を変える
ことによりO2ガス9の流量を変えTe酸化物膜のO/Te比を
変えることが可能となる。
このようにArガス8中にO2ガス9を混入させTeターゲ
ット4をスパッタする場合、ターゲット4表面とTeとO
の反応が起きてTe酸化物がターゲット4表面に形成され
るが、この酸化物形成速度とターゲット4のスパッタ速
度の比によりO/Te比が決定される。従ってO/Te比を一定
に保つためには、酸化物形成速度とスパッタ速度を一定
にすることが要求される。そのため、本発明では加熱器
7により加熱された循環水6によりターゲット4を加熱
してターゲット4表面での熱による酸化反応を併用して
いる。これにより、従来のプラズマによる酸化反応のみ
の場合と比較して低いO2ガス分圧下でも所定のO/Te比の
Te酸化物薄膜が得られる。このため、長時間の連続スパ
ッタにともなうターゲット4の表面酸化状態及び形状の
変化に対して、従来のプラズマのみによる酸化反応では
O/Te比を一定に保つためには、O2ガス流量を絶えず補正
したり、TeターゲットのArイオンによるスパッタクリー
ニングを行う等の作業が必要だったが、本発明の熱によ
る酸化反応を併用した場合では、ターゲット4表面での
化学反応速度を決定するパラメータの1つであるターゲ
ット温度を所定温度以上のある一定温度にすることによ
り、安定したO/Te比のTe酸化物薄膜の形成が可能であ
り、また温度を高くしているので低いO2ガス分圧下での
スパッタが可能であるため、経時的にターゲットの金属
が酸化して反応が安定しないことが改善できる。第2図
に本発明のスパッタリング装置を用いたときの成膜時間
とO/Te比の関係を示したグラフを示す本発明のスパッタ
リング装置を用いることにより長時間安定した成膜が可
能となった。
また、ターゲット4としてTeを用いて成膜した場合の
ターゲット表面温度とTe酸化膜の光の反射率変化を第3
図に示す。O/Te比とTe酸化膜の光の反射率との間には相
関がありO/Te比が大きいときには反射率は小さくなる。
グラフに示されるようにArイオンによりスパッタリング
されないターゲット表面の温度を250℃以上に加熱した
場合、反射率変化の小さい安定した成膜ができる。
次に、本発明の第2の実施例について説明する。尚、
スパッタリング装置の構成と基本的な成膜工程は、第1
図に示した第1の実施例と同じであるので、説明は省略
する。
この実施例では、焼結法を用いて作られた金属ターゲ
ット4を用い、第1の実施例と同様に、加熱器7により
加熱された循環水6を用いてターゲット4を加熱してタ
ーゲット表面での熱による酸化反応を併用する。このと
き酸化物形成速度を一定にするには、ターゲット4表面
での化学反応速度を決定するパラメータの1つであるタ
ーゲット表面温度を一定にすることが必要となる。第4
図にターゲット表面温度の変化を示す。予備加熱なしで
は、スパッタ開始後、徐々にターゲット表面温度は上昇
し、やがて安定する。このため、スパッタ開始直後の化
学反応が安定せず、所定のO/Te比より小さい膜が形成さ
れる。従って本実施例ではスパッタ開始前にあらかじめ
ターゲット4を加熱しておくことによりターゲット表面
温度の変動をなくし安定した成膜を可能とする。
以上のように本実施例によればスパッタ開始直後から
ターゲット表面温度を一定に保ち、O/Te比の安定した組
成再現性がよい成膜ができる。
また、焼結法を用いて作られた金属ターゲット4を用
いているので、溶融ターゲットと比較して表面積が大き
いため、ターゲット加熱による熱酸化速度が大きくな
り、より低いO2ガス流量で所定のO/Te比の酸化膜が形成
可能である。従って経時的にターゲットの金属が徐々に
酸化して反応が安定しないことが改善できる。
発明の効果 本発明によれば、スパッタリング中にターゲットを加
熱することにより反応性スパッタにより形成される薄膜
の組成を一定にすることができる。
また、ターゲットを予備加熱することにより反応性ス
パッタにより形成される薄膜の組成を成膜開始時から一
定にすることができる。
また焼結体ターゲットを用いることにより、反応性ス
パッタにより形成される薄膜の組成を一定にすることが
できる。
さらに、Arイオンによりスパッタされないターゲット
の表面温度が250℃以上かつターゲット材料の融点以下
になるように加熱状態を制御することにより反応性スパ
ッタにより形成される薄膜の組成を一定にすることがで
きる。
又、ターゲットの加熱手段を設けたスパッタリング装
置により、上記スパッタリング方法を効果的に実施でき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例におけるスパッタリング装置
の断面図、第2図は本発明のスパッタリング装置を用い
たときの成膜時間とO/Te比の関係を示したグラフ、第3
図はターゲット表面温度と反射率変化を示したグラフ、
第4図は本発明の第2の実施例におけるスパッタ成膜開
始後のターゲット表面温度の変化を示したグラフ、第5
図は従来のスパッタリング装置の断面図、第6図は従来
のスパッタリング装置の成膜時間とO/Te比の関係を示し
たグラフである。 1……チャンバ、2……基板、4……ターゲット、6…
…循環水、7……加熱器、8……Arガス(放電ガス)、
9……O2ガス(反応性ガス)。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−162864(JP,A) 特開 平2−163368(JP,A) 特公 昭60−8303(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 14/34,14/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放電ガス中に反応性ガスを混入させるTeタ
    ーゲットを用いた反応性スパッタリング方法において、
    スパッタリング中にArイオンによりスパッタリングされ
    ないターゲット表面の温度が250℃以上かつターゲット
    材料の融点以下になるように、ターゲット加熱すること
    を特徴とするスパッタリング方法。
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