JPH0739527B2 - メタクリル系樹脂成形材料およびその成形方法 - Google Patents

メタクリル系樹脂成形材料およびその成形方法

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JPH0739527B2 JP61212617A JP21261786A JPH0739527B2 JP H0739527 B2 JPH0739527 B2 JP H0739527B2 JP 61212617 A JP61212617 A JP 61212617A JP 21261786 A JP21261786 A JP 21261786A JP H0739527 B2 JPH0739527 B2 JP H0739527B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、メタクリル系樹脂成形材料およびその成形方
法に関するものである。詳しく述べると、高温重合時の
着色が実質的になくかつ耐熱性の優れた成形物品を与え
るメタクリル系樹脂成形材料およびその製造方法、例え
ば人造大理石の製造方法に関するものである。
(従来の技術) 水酸化アルミニウム粉末を充填したメチルメタクリレー
トを主成分とする重合体成形品は、深み感のある美しい
表面性を有すること、機械的強度に優れること、耐候性
に優れること、耐蝕性に優れること、難燃性に優れるこ
となどの特性を有することから、人造大理石製品として
各種天板やカウンタートップ、洗面化粧台、流し台、浴
槽、シャワートレー、防水パン、床材、壁材、間仕切り
板、美術工芸品などに広く使用されている。
このようなメタクリル系樹脂成形品の製造方法は二つに
大別される。その一つは、熱可塑性メタクリル系樹脂と
充填剤とを溶融混合して、押出成形や射出成形によって
成形品とするもので、マトリックスのメタクリル系樹脂
が熱可塑性であるために、耐熱性や耐薬品性に劣るとい
う欠点がある。他の一つはメチルメタクリレート系シラ
ップと充填剤を混合したスラリーを型へ注入して硬化さ
せる方法、すなわち注型成形であって、重合度を高くし
たり、架橋剤を加えることで耐熱性や耐薬品性は向上す
るものの、成形時間が長い、スラリーが粘着性であるた
めに取扱い難くて作業性が悪い、またスラリーを保存し
ておくと充填剤が沈降して固まるので、使用の都度強力
に撹拌しなければならない。さらにはメチルメタクリレ
ートは重合収縮率が大きいので、成形品にひけなどの表
面欠陥が発生し易く、そのために成形品の形状に制約が
あったり、特殊な注型装置を必要とするなどの欠点があ
る。成形時間短縮のために、重合開始剤量を増やした
り、重合温度を上げたりすると、成形品に気泡や亀裂が
発生する。重合収縮による欠点を防止する方法として、
フィラー充填量の増加やシラップ中のポリマー濃度の増
加などが提案されているが、これらはいずれもスラリー
粘度の上昇を招いて注入が困難になるので実用的ではな
い。
一方、無機質充填剤と有機樹脂とは互いに諸性質を著し
く異にするため、相溶性、接着性等の界面親和性に乏し
いために、従来用いられてきた無機質充填剤が人造大理
石の機械的特性、特に曲げ強度と衝撃強度に関して充分
な改良を発揮できないことが多かったという欠点を改善
するために、特定の(a)カルボン酸系単量体または
(b)スルホン酸単量体またはスルホン酸塩単量体と、
少なくとも1種のラジカル重合可能なビニル単量体とを
無機化合物を分散させた重合系で重合させることにより
得られる有機質結合充填剤およびビニル化合物からなる
人造大理石用組成物および該組成物を硬化させることに
よりなる人造大理石の製造方法が提案されている(特開
昭61−57,601号、同61−60,716号および同61−60,702
号)。しかしながら、このような組成物ないし方法によ
り得られる人造大理石は、未だ耐熱性、耐溶剤性等が不
充分であるという欠点があった。
一般に、メチルメタクリレートを主成分とするメタクリ
ル系樹脂は、その優れた耐候性および卓越した透明性に
より照明用カバー、自動車用部品、看板、装飾品、雑貨
等種々の分野で用いらているが、前記メタクリル系樹脂
は線状重合体であるために、耐熱性、耐溶剤性、耐衝撃
性、表面硬度が不充分であるという欠点があった。例え
ば、耐熱性に関しては100℃程度が限界であり、耐熱性
を必要とする各分野のからの要求には充分応えられない
のが現状である。
(発明が解決しようとする問題点) このようなメタクリル系樹脂の諸欠点を解消するため
に、本発明者らは、さきに部分架橋ゲル状重合体よりな
るメタクリル系樹脂成形材料を提案している(特開昭60
−202,128号)。そして、該メタクリル系樹脂成形材料
と水酸化アルミニウムとを混合して混練したコンパウン
ドをプレス金型中で加熱加圧重合して成形すると、白色
透明感のある複合材料成形品が得られる。この方法は、
従来から行なわれている鋳型法に比べ(a)成形時間が
短かい(高温成形および高温取出可能)、(b)成形収
縮が少なく、寸法安定性が良好、(c)ヒケ等の欠点が
でにくい、(d)金型からの剥離性がよい等の製法上の
特徴があるうえ、高密度架橋であるため、熱変形温度が
高く、耐溶剤性が優れている等、材料としての特徴をも
っている。
しかしながら、前記方法の特徴を発揮させるうえで成形
温度は(成形サイクルを早めるうえでも、成形終了時の
重合完結の程度を高めるうえでも)充分高いことが必要
であるが、残念ながら成形温度が高いと成形品が黄色に
着色する。着色の程度は成形温度が高いほど大きく、ま
たこの成形品を重合完結させるために後重合(熱処理、
例えば130℃で4時間)すると、さらに着色が増大す
る。また、成形後は着色していなかったものも、この後
重合の段階で着色してしまい、実質的に白色ないし無色
の成形品は得られないという欠点があった。
したがって、本発明の目的は、新規なメタクリル系樹脂
成形材料およびその製造方法を提供することを目的とす
る。本発明の他の目的は、耐熱性、耐溶剤性、機械的強
度等の物性に優れ、しかも着色のない成形品を与え得る
メタクリル系樹脂成形材料およびその製造方法を提供す
ることにある。
(問題点を解決するための手段) これらの諸目的は、(A)(a)アルキルメタクリレー
ト単量体、アルキルメタクリレートを主成分とするα,
β−エチレン性不飽和単量体混合物およびその重合体を
含有するシラップよりなる群から選ばれた樹脂原料およ
び(b)該樹脂原料100重量部当り2〜250重量部の分子
内に少なくとも2個の(メタ)アクリロイル基を有する
架橋剤よりなる混合物を部分的に重合させて全重合体含
有量が80重量%を越えない範囲で重合体の含有率を前記
混合物中の重合体含有率よりも4〜65重量%増加させた
部分架橋ゲル状重合体20〜80重量%、(c)(a)と
(b)の合計100重量部当り0.15〜1.5重量部のギ酸、シ
ュウ酸、クロル酢酸、マロン酸、シトラコン酸、無水フ
タル酸、無水コハク酸、フマル酸、フタル酸、リンゴ酸
およびリン酸よりなる群から選ばれた酸および(B)水
酸化アルミニウム粉末80〜20重量%からなるメタクリル
系樹脂成形材料により達成される。
またこれらの諸目的は、(A)(a)アルキルメタクリ
レート単量体、アルキルメタクリレートを主成分とする
α,β−エチレン性不飽和単量体混合物およびその重合
体を含有するシラップよりなる群から選ばれた樹脂原料
および(b)該樹脂原料100重量部当り2〜250重量部の
分子内に少なくとも2個の(メタ)アクリロイル基を有
する架橋剤よりなる混合物を部分的に重合させて全重合
体含有量が80重量%を越えない範囲で重合体の含有率を
前記混合物中の重合体含有率よりも4〜65重量%増加さ
せた部分架橋ゲル状重合体20〜80重量%、(c)(a)
と(b)の合計100重量部当り0.15〜1.5重量部のギ酸、
シュウ酸、クロル酢酸、マロン酸、シトラコン酸、無水
フタル酸、無水コハク酸、フマル酸、フタル酸、リンゴ
酸およびリン酸よりなる群から選ばれた酸および(B)
水酸化アルミニウム粉末80〜20重量%からなるメタクリ
ル系樹脂成形材料を硬化させることを特徴とする成形物
品の製造方法によっても達成される。
本発明者らの知見によれば、着色の原因としては充填剤
である水酸化アルミニウム中の不純物とアルキルメタク
リレート単量体との高温重合時における相互作用によっ
て着色物質あるいはその前駆物質が生成されることによ
ると推定される。その理由として、(1)鋳込み重合
(低温長時間重合)では着色はほとんどなく、後重合し
ても着色しない、(2)着色の程度は充填剤の種類によ
っても異なり、高純度充填剤を用いれば成形後、後重合
後でも通常の充填剤の場合より着色が少ないこと等が挙
げられる。しかるに、本発明による成形材料は、高温で
加圧(重合熱のために成形品は設定温度よりも数十度一
時的に高くなる。)することに特徴があるので、低温重
合は特徴を失なう。また、高純度充填剤を用いても着色
は避けられないうえ、コスト高となり、工業的に使用す
るには問題がある。
そこで、充填剤中の着色原因物質を選択的にとらえて無
着色物質に変えるか、あるいは着色が起らない状態にす
る添加物の探索を行なったところ、前記部分架橋ゲル状
重合体製造前の組成物にあるいは該部分架橋ゲル状重合
体に特定の酸を微量添加しておくことにより着色は抑制
されるこを見出し、本発明を完成したものである。
(作用) 本発明における樹脂原料(a)として使用される単量体
としては、アルキルメタクリレート単独あるいはアルキ
ルメタクリレートおよびこれと共重合し得るα,β−エ
チレン性不飽和単量体との混合物がある。このような単
量体混合物の場合には、アルキルメタクリレートが50モ
ル%以上であることが望ましく、また60モル%以上であ
ることが好ましい。アルキルメタクリレートとしては、
メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プ
ロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、
n−ブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレー
ト、tert−ブチルメタクリレート等があるが、メチルメ
タクリレートが特に好ましい。
共重合性単量体としては、主成分として使用されるアル
キルメタクリレート(例えばメチルメタクリレート)以
外の他のアルキルメタクリレート(例えば上記アルキル
メタクリレートや2−エチルヘキシルメタクリレート、
ラウリルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレー
ト等)、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n
−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、
n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレ
ート、ラウリルアクリレート等のアルキルアクリレー
ト、シクロヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロ
キシブチルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−クロロ
プロピルアクリレート等のヒドロキシアルキルアクリレ
ート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒド
ロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピ
ルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレー
ト、2−ヒドロミシ−3−クロロプロピルメタクリレー
ト等のヒドロキシアルキルメタクリレート、アクリル
酸、メタクリル酸、アクリル酸ネオジム、アクリル酸
鉛、アクリル酸ホウ素等のアクリル酸塩、、メタクリル
酸ネオジム、メタクリル酸鉛、メタクリル酸ホウ素等の
メタクリル酸塩、塩化ビニル、酢酸ビニル、アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタク
リルアミド、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルト
ルエン、無水マレイン酸等がある。
また、前記アルキルメタクリレートまたはアルキルメタ
クリレートを主成分とする単量体混合物の重合体を含有
するシラップとしては、一般に25℃で0.05〜1,000ポイ
ズの粘度を有し、かつ3〜40重量%、好ましくは6〜20
重量%の重合体を含有する単量体溶液である。
本発明において使用される架橋剤(b)としては分子内
に少くとも2個の(メタ)アクリロイル基を有し、前記
(メタ)アクリロイル基の間に存在する主鎖の炭素の原
子数が10以下である単量体であり、好ましくは下式
(1)〜(3) MA−O−(CH2)n−O−MA ……(1) 〔ここでnは3〜6の整数であり、MAはメタクリロイル
基を表わす。〕 〔ここでR1はH,CH3,C2H5またはCH2OHの基を、R2はH,C
H3, (R4はH,CH3の基を表わす)、またはCH2OHの基を、R3
H,CH3の基をそれぞれ表わし、R1,R2およびR3は同時に水
素ではなく、(M)Aはメタクリロイル基またはアクリ
ロイル基を表わす。〕 〔ここでR5はHまたはCH3であり、またnは1または2
である。〕 で表わされる単量体である。
これらの単量体の具体的な例示としては、 プロピレングリコールジメタクリレート、1,4−ブチレ
ングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオー
ルジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタ
クリレート、ジメチロールエタンジメタクリレート、1,
1−ジメチロールプロパンジメタクリレート、2,2−ジメ
チロールプロパンジメタクリレート、トリメチロールエ
タントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタン
トリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンジ
メタクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリ
レートおよびジエチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート等を挙げることができる。
これらの架橋剤(b)の使用量は、前記樹脂原料(a)
100重量部に対して2〜250重量部、好ましくは4〜150
重量部である。すなわち、2重量部未満では最終的に得
られる成形物の耐熱性の向上が認められず、一方、250
重量部を越えると最終的に得られる成形物が脆弱で実用
に耐えない。
本発明において使用される酸としては、ギ酸、シュウ
酸、クロル酢酸、マロン酸、シトラコン酸、無水フタル
酸、無水コハク酸、フマル酸、フタル酸、リンゴ酸およ
びリン酸よりなる群から選ばれたものである。その使用
量は、前記樹脂原料(a)と架橋剤(b)の混合物100
重量部当り0.15〜1.5重量部、好ましくは0.25〜1.5重量
部である。前記ギ酸からリン酸までの酸は、他の酸に比
べて最も優れた効果を発揮する。これらの酸は、部分架
橋ゲル状重合体の生成前でもまた生成後でも添加するこ
とができる。
本発明によるメタクリル系樹脂成形材料は、前記樹脂原
料(a)と架橋剤(b)との混合物を重合開始剤の存在
下に加熱することにより重合させ、該混合物中に存在す
る単量体の全量が反応することなくその一部分が反応し
た段階で反応を停止することにより得られるゲル状の部
分重合体よりなるものである。
この場合、部分架橋ゲル状重合体であるメタクリル系樹
脂成形材料中に存在する重合体の含有率は(a)アルキ
ルメタクリレート単量体、アルキルメタクリレートを主
成分とするα,β−エチレン性不飽和単量体混合物およ
びこれらの部分重合体よりなる群から選ばれた樹脂原料
および(b)架橋剤の混合物中の重合体含有率よりも4
〜65重量%増加した値で、かつ80重量%を越えず、好ま
しくは10〜65重量%の増加した値でかつ80重量%を越え
ず、最も好ましくは20〜65重量%増加した値でかつ80重
量%を越えない範囲である。前記の重合体含有率の値が
4重量%い満たない場合は生成物がゲル状を呈さず、取
り扱いが不便であり、65重量%増加した値または80重量
%の上限を越える場合は成形時に良好な流動を示さず、
ともに本発明の目的に沿わない。
部分架橋ゲル状重合体の重合体含有率は抽出法により求
めることができる。
重合開始剤としては、種々のものが使用できるが、低温
活性重合開始剤と高温活性重合開始剤とを併用すれば、
前記ゲル状部分重合体の生成反応を低温活性重合開始剤
の作用により行なわせ、ついでこのようにして得られる
ゲル状成形材料をさらに加熱して所望の物品に成形する
際、前記高温活性重合開始剤の作用により行なうことが
できる。しかしながら、高温活性開始剤または低温活性
開始剤のいづれか一方の重合開始剤のみ使用も可能であ
る。
低温活性重合開始剤としては、例えば10時間半減期を得
るための分解温度が50℃以下の過酸化物およびアゾ化合
物ラジカル重合開始剤がよい。この成形材料の保存安定
性を高める上で、成形材料を得るための重合過程で低温
活性重合開始剤は、できるだけ消失することが好ましい
ので、前記分解温度は26〜45℃が好ましく、特に26〜41
℃が好ましい。また、前記低温活性重合開始剤の使用量
は、樹脂原料(a)と架橋剤(b)との合計量に対して
0.001〜1重量%、好ましくは0.002〜0.1重量%使用さ
れる。
このような低温活性重合開始剤としては、例えば(I)
アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、イ
ソブチリルパーオキサイド、クミルパーオキシネオデカ
ノエート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、
ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジミリス
チルパーオキシジカーボネート、2,2′−アゾビス(4
−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、(II)
ジ−(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネー
ト、ジ−(メトキシイソプロピル)パーオキシジカーボ
ネート、ジ−(2−エチルヘキシル)パーオキシジカー
ボネート、(III)ジ−(3−メチル−3−メトキシブ
チル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキ
シネオデカノエート、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチル
バレロニトリル)等があり、これらのうち、好ましくは
(I)および(II)のグループに属する化合物であり、
特に好ましくは(I)のグループに属する化合物であ
る。
高温活性重合開始剤としては、10時間半減期を得るため
の分解温度が60〜220℃の過酸化物等の重合開始剤が好
ましく、成形サイクルを向上し、保存安全性を保つため
には90〜170℃、さらに好ましくは120〜170℃の分解温
度を有する重合開始剤である。また、前記高温活性重合
開始剤の使用量は、樹脂原料(a)と架橋剤(b)との
合計量に対して0.02〜2.0重量%、好ましくは0.05〜2.0
重量%使用される。
このような高温活性重合開始剤としては、例えば(IV)
t−ブチルクミルパーオキサイド、ジイソプロピルベン
ゼンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキ
サイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、2,5−
ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキシ
ン−3、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオ
キサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパ
ーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブ
チルハイドロパーオキサイド、1,1,2,2−テトラフェニ
ル−1,2−エタンジオール、(V)1,1−ビス(t−ブチ
ルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、
1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、
t−ブチルパーオキシマレイックアシッド、t−ブチル
パーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5
−トリメチルヘキサノエート、シクロヘキサノンパーオ
キサイド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネ
ート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキ
シ)ヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オ
クタン、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−ビス
(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルパーオキ
シベンゾエート、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチル
パーオキシ)バレレート、ジ−t−ブチルジパーオキシ
イソフタレート、メチルエチルケトンパーオキサイド、
α,α−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベ
ンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5
−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、(VI)m−ト
ルオイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、
t−ブチルパーオキシイソブチレート、ジ−t−ブチル
パーオキシ−ヘキサハイドロテレフタレート、2,3−ジ
メチル−2,3−ジフェニルブタン、オクタノイルパーオ
キサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパー
オキサイド、ステアロイルパーオキサイド、プロピオニ
ルパーオキサイド、サクシニックアシッドパーオキサイ
ド、アセチルパーオキサイド、1,1′−アゾビス(シク
ロヘキサン−1−カーボニトリル)等があり、これらの
うち、好ましくは(IV)および(V)のグループに属す
る化合物であり、特に好ましくは(IV)のグループに属
する化合物である。
前記のように、本発明によるメタクリル樹脂成形材料
は、前記樹脂原料(a)と架橋剤(b)との混合物を酸
(c)の存在下または不存在下に前記重合体開始剤の存
在下に加熱して重合させることにより部分架橋ゲル状重
合体(A)を得る。この重合反応は10〜80℃、好ましく
は35〜65℃の温度で10〜300分間、好ましくは2〜180分
間行なわれる。しかして、低温活性および高温活性の両
重合開始剤を併用する場合には、低温活性重合開始剤は
ほぼ全量消費されるが高温活性重合開始剤は、前記反応
温度では分解せずにそのまま残留しているので、該成形
材料を使用しての成形反応時に消費される。
本発明によれば急冷などにより重合反応を停止すること
により、所望重合率の部分架橋ゲル状重合体を得ること
ができるが、さらに本発明によれば前記樹脂原料(a)
と架橋剤(b)との混合物を前記重合開始剤の存在下に
加熱重合させるに当り、特定の調節剤の特定量を添加す
ることにより、更に容易に所望重合率のゲル状重合体で
あるメタクリル系樹脂成形材料を得ることができる。こ
のような特定の調節剤としては1,4(8)−p−メンタ
ジエン、2,6−ジメチル−2,4,6−オクタトリエン、1,4
−p−メンタジエン、1,4−シクロヘキサジエン、およ
びα−メチルスチレン二量体がある。
このような調節剤は前記樹脂原料(a)と架橋剤(b)
との合計量に対して0.0001〜0.5重量%、好ましくは0.0
01〜0.2重量%、最も好ましくは0.005〜0.1重量%の範
囲で使用することができる。調節剤の添加量が0.0001重
量%に満たない場合は本発明の調節効果が発揮されず、
添加量が0.5重量%を越える場合は所望重合率に到達す
ることができない。
本来アクリル樹脂は、太陽光などによる劣化が非常に少
ない樹脂であるが、さらに光劣化に対する耐久性を向上
させる意味で紫外線吸収剤を微量添加するのが一般的で
ある。このような紫外線吸収剤としてはベンゾトリアゾ
ール系、ベンゾフェノン系、サリチル酸系があり、いず
れも有効である。その添加量は前記樹脂原料(a)と架
橋剤(b)との合計量に対して、0.002〜1重量%、好
ましくは0.005〜0.5重量%の範囲で使用することができ
る。紫外線吸収剤の添加量が0.002重量%に満たない場
合は光劣化を防止する効果が発揮されず、また、添加量
が1重量%を越えてもそれ以上の効果は期待できない。
本発明の方法によれば所望の重合率は前記調節剤の量、
低温活性ラジカル重合開始剤の量、重合温度を選ぶこと
によって調整することができる。すなわち、低温活性重
合開始剤の量を減少させるにしたがって、低重合率のと
ころで重合速度が著しく緩やかになる。また、調節剤の
量を多く用いるほど調節剤を使用しない場合に比べて低
い重合率で重合速度が緩やかとなり、かつ、そこに到達
する時間も長くなる。また重合温度が低いほど、同一調
合組成ではより低重合率で重合速度が緩慢になる。
本発明の方法によれば重合の途中での急冷による重合反
応の停止あるいは重合開始剤の減少による重合速度の緩
慢化により所望重合率のゲル状重合体を得ることができ
るが、本発明の第2の方法によれば、より簡単な操作
で、再現性よく所望重合率の部分架橋ゲル状重合体を得
ることができ、さらに、保存安定性のよい部分架橋ゲル
状重合体を得ることができる。
なお、前記部分架橋ゲル状重合体の生成前の原料混合物
中または前記部分架橋ゲル状重合体中には、必要により
連鎖移動剤、着色剤、充填剤等の添加剤または他の樹脂
を配合することができる。例えば連鎖移動剤としては、
アルキルの炭素数6〜12のn−アルキルおよびt−アル
キルメルカプタン、チオグリコール酸、アルキルの炭素
数11〜8のチオグリコール酸アルキルエステル等があ
る。また、着色剤としては、通常の染顔料がいずれも使
用できる。さらに、充填剤としては、ガラス繊維、炭酸
カルシウム、酸化チタン、粒子状カーボン、カーボン繊
維、マイカフレーク、リン酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化スズ
などがある。また、前記部分架橋ゲル状重合体の保存安
定性を維持するために、前記部分架橋ゲル状重合体を製
造する際に添加することのできなかった重合開始剤を前
記部分架橋ゲル重合体の成形反応の直前に前記部分架橋
ゲル状重合体中に添加、混練することもできる。重合開
始剤としては前記のごときものがある。
本発明に使用される水酸化アルミニウム粉末に関しては
特に制限はないが、粒子径は200μm以下、好ましくは1
00μm以下、より好ましくは50μm以下である。樹脂相
に対する水酸化アルミニウム粉末の添加量は、目的とす
る人造大理石製品の深み感や比重、硬度、強度、耐熱
性、価格などによって自ずと定まるものであるが、通常
は両者の総量を基準にして20〜80重量%、好ましくは40
〜75重量%である。水酸化アルミニウム粉末の添加量が
80重量%を越えると、人造大理石製品の深み感が失われ
強度などの特性が低下するので好ましくない。添加量が
20重量%未満であると、硬度や耐熱性、難燃性などの特
性が劣るので好ましくない。
部分架橋ゲル化重合体と酸または水酸化アルミニウム粉
末との混合混練は特に制限はないが、例えば加圧式ニー
ダーまたは二軸押出機を用いて混合混練することができ
る。その使用においては部分架橋ゲル状重合体の重合を
避けるために、冷却しつつ、できるだけ低温で混合混練
するのが望ましい。
本発明によるメタクリル系樹脂成形材料はベトつかず、
形状保持性を有しているので、シート、ロッド、ブロッ
ク、ペレットなど任意の形状で取り扱うことができる。
さらに常温または高められた温度で剪断応力を与えるこ
とにより流動するので鋳込み重合では達成できない複雑
な形状の製品を得ることができる。特に、前記メタクリ
ル系樹脂成形材料が平均粒径5mm以下、好ましくは2mm以
下に破砕されている場合には、射出成形法、圧縮成形法
等により成形を行なう際に、僅かな剪断応力を与えるの
みで極めて安定した流動性を示し、所定の形状へと流動
して金型通りの成形品を得ることができる。
本発明に適用される射出成形法または圧縮成形法または
移送成形法としては、それぞれの目的の公知の機器を適
用することができる。成形すべき物品の金型形状、使用
される成形材料の物性により、操作条件は90〜180℃、
好ましくは100〜150℃の温度、成形圧力は20〜500kg/cm
2、好ましくは20〜250kg/cm2、成形時間は1〜30分間、
好ましくは2〜20分間の範囲で選択することができる。
この発明で使用される成形材料は重合に伴ない体積を減
少するので、使用する金型には、体積収縮に伴ってキャ
ビティーの体積を厚み方向に減少させ得る構造であるこ
とが好ましい。
(実施例) つぎに、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明す
る。
実施例において、部分架橋ゲル状重合体の重合体含有率
の測定は次の方法で行なった。
ソックスレー抽出器にハイドロキノンモノメチルエーテ
ルを1,000ppm添加溶解したジクロロメタン150mlを入
れ、抽出用円筒瀘紙の中に、前記のゲル状重合体15gを
細片状にして入れて、50℃に保たれた恒温水槽中で20時
間還流抽出を行い、抽出後、抽出液を1,200mlのメタノ
ール中に入れ、ポリマーを分離し、瀘紙中のポリマー分
と合わせて、55℃で恒量になるまで減圧乾燥し、重合体
の重量を求める。
また、実施例中の部は重量部であり、実施例で使用する
略号は次のとおりである。
V−70 2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)、 PBD ジ−t−ブチルパーオキサイド、 PH−22 2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、 カヤエステルHTP−65W ジ−t−ブチルパーオキシ−ヘ
キサハイドロテレフタレート、 チヌビンP 2−(2′−ヒドロオキシ−5′−メチル
−フェニル)ベンゾトリアゾール。
実施例1〜6および比較例1〜20 平均重合度11500のポリメチルメタクリレート(PMMA)
を8.2重量%含有するメチルメタクリレートモノマー(M
MA)80部とネオペンチルグリコールジメタクリレート
(NPGDM)20部を混合し、これに重合開始剤としてV−7
0 0.003部、PBD 0.3部、PH−22 0.1部、カヤエステ
ルHTP−65W 0.05部、重合調節剤として1,4(8)−p
−メンタジエン 0.01部、紫外線吸収剤としてチヌビン
P 0.01部を添加溶解し調合液(A)を調製した。この
調合液(A)中のMMAとNPGDMの成分合計量100部に対し
て第1表に示す種類の酸1部を添加し、2枚のガラス板
で間隔10mmになるように組立てられたセルに注入し、50
℃で2.5時間重合を行って第1表に示す重合体含有率の
部分架橋ゲル状重合体を得た。この部分架橋ゲル状重合
体中のMMAとNPGDMの成分合計量に対して第1表に示す割
合の水酸化アルミニウム粉末を添加し加圧型ニーダーD1
−5(森山製作所製)で、30分間室温で混合混練しフィ
ラー充填コンパウンドを得た。このコンパウンドを板状
成形品が得られる金型中で金型温度130℃、初圧20kg/cm
2で0.5分間加圧した後、圧力を150kg/cm2に上げて14.5
分間プレス成形を行って板厚5mmのメタクリル系複合材
成形品を得た。この成形品について130℃で4時間空気
中で加熱した後測色値(b値)、荷重たわみ温度、曲げ
強度およびアセトン中における重量増加率(23℃、72時
間)を測定したところ、第1表の結果が得られた。
なお、測色値(b値)はハンター表色系のbの値であ
り、荷重たわみ温度はJIS K 7207(曲げ応力18.6kg/c
m2)により測定した。
実施例7および比較例21〜22 実施例1と同様にして得られた調合液(A)を2枚のガ
ラス板で間隔10mmになるように組立てられたセルに注入
し、50℃で2.5時間重合を行って第1表に示す重合体含
有率の部分架橋ゲル状重合体を得た。この部分架橋ゲル
状重合体中のMMAとNPGDMの成分合計量100部に対して第
1表に示す種類の酸1部を添加し、実施例1と同様の混
練機で十分に混合した後、さらにこの部分架橋ゲル状重
合体のMMAとNPGDMの成分合計量に対して第1表に示す割
合の水酸化アルミニウム粉末を添加し実施例1と同様の
混練機で30分間室温で混合混練しフィラー充填コンパウ
ンドを得た。このコンパウンドを実施例1と同様の方法
でプレス成形を行って板厚5mmのメタクリル系複合材成
形品を得た。この成形品について130℃で4時間空気中
で加熱した後、実施例1と同様の試験を行ったところ、
第1表の結果が得られた。
比較例23〜28 実施例1と同様にして得られた調合液(A)中のMMAとN
PGDMの成分合計量100部に対して第2表に示す種類の酸
1部を添加したもの、または無添加したものを2枚のガ
ラス板で間隔10mmになるように組立てられたセルに注入
し、50℃で2・5時間重合を行って第2表に示す重合体
含有率の部分架橋ゲル状重合体を得た。この部分架橋ゲ
ル状重合体のMMAとNPGDMの成分合計量に対して第2表に
示す割合の水酸化アルミニウム粉末を添加し実施例1と
同様の混練機で30分間室温で混合混練しフィラー充填コ
ンパウンドを得た。このコンパウンドを実施例1と同様
の方法でプレス成形を行って板厚5mmのメタクリル系複
合材成形品を得た。この成形品について130℃で4時間
空気中で加熱した後、実施例1と同様の試験を行ったと
ころ、第2表の結果が得られた。
実施例8〜12および比較例29〜46 平均重合度1300のPMMAを17重量%含有するMMAモノマー8
0部とNPGDM 20部を混合し、これに重合開始剤としてV
−70 0.003部、PBD 0.3部、PH−22 0.1部、カヤエス
テルHTP−65W 0.05部、重合調節剤として1,4(8)−
p−メンタジエン 0.01部、紫外線吸収剤としてチヌビ
ンP 0.01部を添加溶解し調合液(B)を調製した。こ
の調合液(B)中のMMAとNPGDMの成分合計量100部に対
して第3表に示す種類と量の酸を添加し、2枚のガラス
板で間隔10mmになるように組立てられたセルに注入し、
50℃で2.5時間重合を行って第3表に示す重合体含有率
の部分架橋ゲル状重合体を得た。この部分架橋ゲル状重
合体中のMMAとNPGDMの成分合計量35部に対して水酸化ア
ルミニウム粉末65部を添加し実施例1と同様の混練機で
30分間室温で混合混練しフィラー充填コンパウンドを得
た。このコンパウンドを実施例1と同様の方法でプレス
成形を行って板厚5mmのメタクリル系複合材成形品を得
た。この成形品について130℃で4時間空気中で加熱し
た後実施例1と同様の試験を行ったところ、第3表の結
果が得られた。
実施例13〜14および比較例47 実施例8と同様にして得られた調合液(B)を2枚のガ
ラス板で間隔10mmになるように組立てられたセルに注入
し、50℃で2.5時間重合を行って第3表に示す重合体含
有率の部分架橋ゲル状重合体を得た。この部分架橋ゲル
状重合体中のMMAとNPGDMの成分合計量100部に対して第
3表に示す種類の酸1部を添加し、実施例1と同様の混
練機で十分に混練した後、さらにこの部分架橋ゲル状重
合体中のMMAとNPGDMの成分合計量35部に対して水酸化ア
ルミニウム粉末65部を添加し実施例1と同様の混練機で
30分間室温で混合混練しフィラー充填コンパウンドを得
た。このコンパウンドを実施例1と同様の方法でプレス
成形を行って板厚5mmのメタクリル系複合材成形品を得
た。この成形品について130℃で4時間空気中で加熱し
た後実施例1と同様の試験を行ったところ、第3表の結
果が得られた。
比較例48〜52 実施例8と同様にして得られた調合液(B)中のMMAとN
PGDMの成分合計量100部に対して第4表に示す種類の酸
1部を添加したもの、または無添加のものを2枚のガラ
ス板で間隔10mmになるように組立てられたセルに注入
し、50℃で2.5時間重合を行って第4表に示す重合体含
有率の部分架橋ゲル状重合体を得た。この部分架橋ゲル
状重合体のMMAとNPGDMの成分合計量35部に対して水酸化
アルミニウム粉末65部を添加し実施例1と同様の混練機
で30分間室温で混合混練しフィラー充填コンパウンドを
得た。このコンパウンドを実施例1と同様の方法でプレ
ス成形を行って板厚5mmのメタクリル系複合材成形品を
得た。この成形品について130℃で4時間空気中で加熱
した後実施例1と同様の試験を行ったところ、第4表の
結果が得られた。
比較例53 市販の人造大理石について、実施例1と同様の試験を行
ったところ、第4表の結果が得られた。
(発明の効果) 以上述べたように、本発明は、(A)(a)アルキルメ
タクリレート単量体、アルキルメタクリレートを主成分
とするα,β−エチレン性不飽和単量体混合物をその重
合体を含有するシラップよりなる群から選ばれた樹脂原
料、(b)該樹脂原料100重量部当り2〜250重量部の架
橋剤、(c)(a)と(b)の混合物100重量部当り0.1
5〜1.5重量部のギ酸、シュウ酸、クロル酢酸、マロン
酸、シトラコン酸、無水フタル酸、無水コハク酸、フマ
ル酸、フタル酸、リンゴ酸およびリン酸よりなる群から
選ばれた酸よりなる混合物を部分的に重合させて全重合
体含有量が80重量%を越えない範囲で重合体の含有率を
前記混合物中の重合体含有率よりも4〜65重量%増加さ
せた部分架橋ゲル状重合体または(a)と(b)よりな
る部分架橋ゲル状重合体に(c)を配合してなるもの20
〜80重量%および(B)水酸化アルミニウム粉末80〜20
重量%からなるメタクリル系樹脂成形材料であるから、
射出成形法、圧縮成形法等のこどき比較的高温で加熱加
圧することにより比較的短時間で任意の形状の製品を得
ることができるだけでなく、高温に加熱されたにもかか
わらず得られる成形物品が着色する心配はなく、また後
重合を行なっても着色することはない。また、前記成形
材料はベトつかず、形状保持性を有しているので任意の
形状にして成形できるだけでなく、前記成形法によって
成形するに際して架橋するので、得られる成形物品の耐
熱性、耐溶剤性は高く、しかも機械的強度は大である。
したがって、該成形物品は人造大理石として使用する場
合には優れた効果を発揮する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)(a)アルキルメタクリレート単量
    体、アルキルメタクリレートを主成分とするα,β−エ
    チレン性不飽和単量体混合物およびその重合体を含有す
    るシラップよりなる群から選ばれた樹脂原料および
    (b)該樹脂原料100重量部当り2〜250重量部の分子内
    に少なくとも2個の(メタ)アクリロイル基を有する架
    橋剤よりなる混合物を部分的に重合させて全重合体含有
    量が80重量%を越えない範囲で重合体の含有率を前記混
    合物中の重合体含有率よりも4〜65重量%増加させた部
    分架橋ゲル状重合体20〜80重量%、(c)(a)と
    (b)の合計100重量部当り0.15〜1.5重量部のギ酸、シ
    ュウ酸、クロル酢酸、マロン酸、シトラコン酸、無水フ
    タル酸、無水コハク酸、フマル酸、フタル酸、リンゴ酸
    およびリン酸よりなる群から選ばれた酸および(B)水
    酸化アルミニウム粉末80〜20重量%からなるメタクリル
    系樹脂成形材料。
  2. 【請求項2】(A)(a)アルキルメタクリレート単量
    体、アルキルメタクリレートを主成分とするα,β−エ
    チレン性不飽和単量体混合物およびその重合体を含有す
    るシラップよりなる群から選ばれた樹脂原料および
    (b)該樹脂原料100重量部当り2〜250重量部の分子内
    に少なくとも2個の(メタ)アクリロイル基を有する架
    橋剤よりなる混合物を部分的に重合させて全重合体含有
    量が80重量%を越えない範囲で重合体の含有率を前記混
    合物中の重合体含有率よりも4〜65重量%増加させた部
    分架橋ゲル状重合体20〜80重量%、(c)(a)と
    (b)の合計100重量部当り0.15〜1.5重量部のギ酸、シ
    ュウ酸、クロル酢酸、マロン酸、シトラコン酸、無水フ
    タル酸、無水コハク酸、フマル酸、フタル酸、リンゴ酸
    およびリン酸よりなる群から選ばれた酸および(B)水
    酸化アルミニウム粉末80〜20重量%からなるメタクリル
    系樹脂成形材料を硬化させることを特徴とする成形物品
    の製造方法。
  3. 【請求項3】硬化は90〜180℃の温度で20〜500kg/cm2
    圧力下に行なわれる特許請求の範囲第2項に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】成形物品は人造大理石である特許請求の範
    囲第2項または第3項に記載の方法。
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