JPH0733360B2 - アクリル系モノマ−の蒸留方法 - Google Patents

アクリル系モノマ−の蒸留方法

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JPH0733360B2
JPH0733360B2 JP26958386A JP26958386A JPH0733360B2 JP H0733360 B2 JPH0733360 B2 JP H0733360B2 JP 26958386 A JP26958386 A JP 26958386A JP 26958386 A JP26958386 A JP 26958386A JP H0733360 B2 JPH0733360 B2 JP H0733360B2
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ppm
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秀明 向山
良一 平岡
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Kohjin Holdings Co Ltd
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  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はアクリル系モノマーの蒸留方法に関し、詳しく
はモノN−置換アクリルアミド類及び/又はモノN−置
換メタクリルアミド類(以下、単にモノN−置換アクリ
ル系アミド類と略す。)の蒸留時の重合防止方法に関す
る。
(従来技術) 一般にアルキルアミド系モノマーは重合して凝集剤、排
水処理剤として用いられる有用なモノマーであり、種々
の方法で製造されているが、不純物が多いと重合しても
高分子量のポリマーとなり得ず、低い性能の凝集剤、排
水処理剤となるため、通常蒸留等の手段により精製して
高純度のモノマーとした後、重合に供せられる。
しかしながら、モノN−置換アクリル系アミド類は極め
て重合しやすく、製造工程中、貯蔵中、及び輸送中に
熱、光その他の要因によってしばしば重合し、特に蒸
留、濃縮工程の如き加熱条件下では三次元構造を有する
不溶性ポリマー(以下ポップコーンポリマーという。)
が急激に生成する。(以下ポップコーン重合という。) このようなポリマーは、蒸留系内の液相部より気相部に
おいて生成しやすく、時には蒸留塔や配管等を閉塞し、
重合熱により自然発火することもある。
このような重合の禁止剤として従来から知られているハ
イドロキノン、アントラキノン、ハイドロキノンモノメ
チルエーテル、フェノチアジン、パラフェニレンジアミ
ン、金属銅塩を用いてもほとんど効果がなく、モノN−
置換アクリル系アミド類は、工業的規模での生産に至っ
ていない。
(発明が解決しようとする問題点) 前記のような状況において、本発明者らは、先にアクリ
ル系モノマー類の重合禁止剤としてニトロソ化合物、ラ
ジカル類を用いることを提案した。(特願昭61−28911
号)。しかしこれらの重合禁止剤はポップコーン重合の
防止効果は有するが毒性及び価格の面で十分でなく、更
に場合によっては製品着色の一因となり得る等の面で更
に完全な重合禁止を完成する技術が求められていた。
(問題点を解決するための手段) 前記のような問題点を解決するため、鋭意検討した結
果、ポップコーン重合の誘発因子が空気であることを見
い出したが、蒸留系から空気を完全に除去することは、
特に工業的装置では現実に困難であり、かかる要因を考
慮した結果、モノN−置換アクリル系アミド類を蒸留系
の気相にN−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン塩を
添加すると、ポップコーン重合を抑制することができる
ことを見い出し、本発明を完成したものである。
即ち、本発明はモノN−置換アクリルアミド類の蒸留に
際し、気相に重合禁止剤として少くともN−ニトロソフ
ェニルヒドロキシルアミン塩を1ppm〜20000ppm添加する
ことを特徴とする蒸留方法に関する。
本発明における蒸留の対象物のモノN−置換アクリルア
ミド類の置換基としては例えば炭素数が1〜5のアルキ
ル基、炭素数が1〜5のアミノアルキル基、あるいはモ
ノ又はジアルキル(炭素数1〜3)N−置換アミノアル
キル基等が挙げられる。
本発明について気相中に添加される重合禁止剤N−ニト
ロソフェニルヒドロキシルアミン塩としては例えばアン
モニウム塩あるいはエタノールアミンが挙げられるが特
にこれに限定されるものではない。
本発明に用いる前記の重合禁止剤は気相中のモノN−置
換アクリルアミド類に対し1〜20000ppm実用的には10〜
1000ppm程度を蒸留装置の気相即ち、具体的には、例え
ばラシヒリング等が設けられている充填塔部等に添加す
るのが効果的である。
添加量が1ppm未満では実質的に重合禁止効果はなく、
又、20000ppmを超えても効果は上昇せず経済的に損失と
なる。
添加する方法は、特に限定するものではないが、例えば
被蒸留物と同一のアクリル系アミド類に希釈溶解したも
のを蒸留速度に応じて気相における被蒸留物に対して所
定量となるように連続して添加するのが好ましい。
又、本発明においては前記の重合禁止剤は液相に添加す
れば液相の重合禁止効果を有することは言うまでもな
く、又、この気相に加える重合禁止剤には従来より重合
禁止剤として用いられているもの例えばフェノチアジン
等を併用してもよい。
(作用及び効果) 本発明の方法によりモノN−置換アクリルアミド類の蒸
留に際し、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンの
アンモニウム塩又はエタノールアミン塩等の塩を重合禁
止剤として気相に添加することにより、従来防止出来な
かったポップコーン重合を防止することが出来、純度の
高いモノN−置換アクリルアミド類を工業的に効率よく
生産することができるようになった。
(実施例) 次に、実施例をもって本発明を更に具体的に説明する
が、これらの実施例に限定されるものではない。尚、以
下の例において部及び%は特に制限しない限り重量部及
び重量%を示すものである。
〔実施例1〜7及び比較例1〜5〕 一般式(1)で示される各種モノマー30部と実施例1〜
7及び比較例1〜5に対しそれぞれ第1表に示したよう
に各種重合禁止剤の所定量を50ml容かつ色アンプル中に
入れ、ドライアイスメタノール浴中で冷却しつつ減圧
(0.5mmHg以下)脱気を充分に行ない、減圧下にアンプ
ルをガス火で封止した。又、重合禁止剤として一酸化窒
素を用いた場合はモノマー中に常圧下で30分間高純度一
酸化窒素を吹き込み、アンプルに入れ一酸化窒素雰囲気
下で、常圧となした后、封止した。次いで100℃の油浴
中で20時間加熱し重合の有無を肉眼でチェックした。
又、試料の着色程度及び不純物発生の有無についても各
々肉眼及びガスクロマトグラフにてチェックした。
実験条件及び結果を第1表にまとめて示す。
第一表の結果から明らかなように、脱気下で従来の重合
禁止剤を用いた場合、又は一酸化窒素雰囲気下では対象
とするモノマーは重合しなかったが、多量の不純物が発
生した。しかし、本発明の重合禁止剤を用いた場合は対
象とするモノマーの重合が全くなかったばかりでなく、
不純物の発生も認められなかった。
〔実施例8及び比較例6〕 還流冷却器付ラシヒリング充填塔を取付けた500mlガラ
ス製フラスコに2500ppmのフェノチアジンを添加したN
−メチルアクリルアミド300gを仕込み、浴温103℃、塔
頂温度51〜57℃、系内圧力0.39〜0.78mmHgの条件下で還
流操作を行ないつつ、充填塔内のN−メチルアクリルア
ミドに対しN−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンの
アンモニウム塩が50ppm相当量を維持するよう前記アン
モニウム塩をN−メチルアクリルアミド1000ppm溶液と
して連続して添加しつつ、重合発生の有無をチェックし
た。その結果同条件下で16時間操作しても重合は発生せ
ず、フラスコ内の溶液の着色についても淡黄色透明であ
った。また、還流液を一部サンプリングしてガスクロマ
トグラフで重合禁止剤混入の有無をチェックしたが重合
禁止剤の混入は全く認められなかった。更にフラスコ内
の溶液を一部サンプリングしてガスクロマトグラフで不
純物発生の有無をチェックしたが全く認められなかっ
た。
一方、比較例6としてN−ニトロソフェニルヒドロキシ
ルアミンのアンモニウム塩の代りにN−メチルアクリル
アミドに対し2500ppmの1−ニトロソ−2−ナフトール
をフラスコ内に実施例8の場合と等量(2500ppm)のフ
ェノチアジンと共に添加すると共にフラスコ内にガラス
キャピラリーを通じて一酸化窒素ガスを吹き込みつつ浴
温103℃系内圧力0.39〜0.78mmHgの条件下で還流操作を
行なった。
同条件下で16時間操作した場合、重合の発生は認められ
なかったがフラスコ内が赤褐色に着色し充填塔中段迄黄
色に着色した。また還流液の一部をサンプリングし着色
の有無を肉眼で、又、不純物発生をガスクロマトグラフ
でチェックした結果、還流液は、微かに淡黄色に着色し
ており、不純物が3000ppm近く発生していた。
更にフラスコ内の溶液を一部サンプリングしガスクロマ
トグラフで不純物発生の有無をチェックした結果9000pp
m近く発生していた。次に本実施例及び本比較例で還流
液を抜き出して得たモノマーサンプルの重合性を比較し
たところ本実施例の場合、重合誘導時間は10分であった
のに対し、本比較例の場合、重合誘導時間は35分と著る
しく重合性の悪いものであった。
尚、重合性テストは、モノマー20部を試験に取り、重合
開始剤(2,2′−アゾビス−2−アミジソプロパン二塩
酸塩)を0.5%添加し、40℃の恒温水槽に浸漬し、重合
開始までの時間を測定することによって行なったもので
ある。
本発明の重合禁止剤が重合禁止効果に優れることのみな
らず、不純物発生防止効果にも極めて有効であることは
明白である。
〔実施例9及び比較例7〕 還流冷却器付ラシヒリング充填塔を500mlガラス製フラ
スコに取付けN−メチルアクリルアミドに対して、100p
pmのN−ニトロソフェニルヒドロキシアミンアンモニウ
ム塩を添加した溶液300gをフラスコに仕込み、浴温103
℃、塔頂温度51〜57℃、系内圧力0.39〜0.78mmHgの条件
下で還流操作を行ないつつN−ニトロソフェニルヒドロ
キシルアミンアンモニウムを充填塔内のN−メチルアク
リルアミドに対して50ppm相当となるようにN−メチル
アクリルアミドの中に1000ppm含有された溶液として連
続して添加し重合発生の有無をチェックした。同条件下
で16時間操作しても蒸留塔内での重合は全く発生せず、
フラスコ内容液もわずかに増粘している程度にすぎなか
った。また還流液を一部サンプリングしてガスクロマト
グラフで重合禁止剤の混入の有無をチェックしたが重合
禁止剤の混入は全く認められなかった。更に、フラスコ
内の溶液を一部サンプリングしてガスクロマトグラフで
不純物の発生の有無をチェックしたが、全く認められな
かった。
又、比較例7として実施例9と同一の装置を使用し、N
−メチルアクリルアミドに対してフェノチアジン、5000
ppmを添加した溶液300gを仕込み、実施例1と同一温
度、圧力下で還流操作を行なった。還流操作開始后、30
分后に充填塔内にポップコーン重合物が発生し、35分后
に蒸留系内を完全に閉塞した。
尚、還流液を一部サンプリングしてガスクロマトグラフ
で重合禁止剤混入の有無及び不純物発生の有無をチェッ
クしたところ、重合禁止剤の混入は認められなかった
が、不純物が約50ppm発生していた。
次に実施例9及び比較例7の還流液を抜き出して得たモ
ノマーサンプルの重合性を比較したところ、実施例9の
場合、重合誘導時間10分であったが、比較例7の場合、
重合誘導時間は22分と著るしく重合性の悪いものであっ
た。
〔比較例8〕 実施例9において、充填塔中段からN−ニトロソフェニ
ルヒドロキシルアンモニウム塩を全く添加しな以外は実
施例9と全く同一条件下にて、N−メチルアクリルアミ
ドの還流操作を行なった。還流操作開始約4時間后に充
填塔内にポップコーン重合物が発生し、約5時間后に充
填塔内を完全に閉塞した。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蒸留に際し、気相に重合禁止剤として少く
    ともN−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン塩1ppm〜
    2万ppmを添加することを特徴とするモノN−置換アク
    リルアミド類及び/又はモノN−置換メタクリルアミド
    類の蒸留方法。
  2. 【請求項2】蒸留に際し、液相に重合禁止剤として少く
    ともフェノチアジンを100ppm〜2万ppm添加することを
    特徴とする特許請求の範囲第1項の蒸留方法。
JP26958386A 1986-11-14 1986-11-14 アクリル系モノマ−の蒸留方法 Expired - Lifetime JPH0733360B2 (ja)

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