JPH0721341B2 - 空気調和機の室外ユニット - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は室内ユニットと室外ユニットの間で冷媒を循環
させるように構成された分離型空気調和機における室外
ユニットに関するものである。

従来の技術 従来、この種の室外ユニットは実開昭59−142677号公報
に見られるように構成されている。第３図と第４図はそ
の従来の構成を示し、ユニット本体１には、背面２と側
面３にそれぞれ吸気口4,5が形成され、前面には吐出口
６が形成されている。ユニット本体１の内部には、吸気
口4,5に沿って配設された略Ｌ字状の熱交換器７、ファ
ン８などが設けられている。９は防音板10で仕切られた
隔室11に設けられた圧縮機、12はファン８の吐出側に位
置するようユニット本体１の前面側に取り付けられたベ
ルマウスである。さらに、ユニット本体１の内側で前記
ベルマウス12の外側のコーナー部13,14には案内板15が
設けられている。

ファン８によって吸気口4,5から吸い込まれた空気は、
熱交換器７によって熱交換され、熱交換された空気は案
内板15によって効率よくベルマウス12に誘引されて、吐
出口６からユニット本体１の外部に吹き出される。

発明が解決しようとする問題点 このような従来の構成では、天板16と底板17の二方向に
しか空気はベルマウス12へ導かれておらず、防音板10の
側、その反対側の吸気口５になっている側面３の側の方
には吸引のためのガイドが施されていない。そのため風
量特性を阻害するおそれがある。

この他、ベルマウス12の背面と案内板15の間には凹部18
が形成されているため、この凹部18において流入空気の
渦ができやすく、送風効率、騒音などの原因になるとい
う問題点を有している。

本発明は送風効率を向上させ、しかも騒音を低減するこ
とができる室外ユニットを提供することを目的とする。

問題点を解決するための手段 本発明の室外ユニットは、ユニット本体の背面と側面に
設けられた吸気口に沿ってユニット本体の内部に配設さ
れた熱交換器と、この熱交換器とユニット本体の前面の
間に位置し、前記吸気口から熱交換器を介して吸い込ん
だ空気をユニット本体の前面から吐出するファンと、フ
ァンの外周を取り囲むようにユニット本体の前面側に取
り付けられたベルマウスとを設け、前記ベルマウスの吸
い込み側の形状を全周にわたってファン側へふくらま
せ、かつ上流側へ向かって次第に径をひろげ、吸い込み
側端部の上下部分がそれぞれユニット本体の天面側と底
面に接続したことを特徴とする。

作用 この構成によると、ベルマウスの吸い込み側の形状を全
周にわたってファン側へふくらませ、かつ上流側へ向か
って次第に径をひろげ、吸い込み側端部の上下部分がそ
れぞれユニット本体の天面側と底面に接続したことによ
って従来のような凹部がなくなり、流入空気の渦の発生
がなくなる。また、ファンによる吸い込み領域が広範囲
となり、送風性能も向上する。

実施例 以下、本発明の一実施例を第１図と第２図に基づいて説
明する。なお、従来例を示す第３図および第４図と同様
の作用をなすものには同一の符号を付けて説明する。

第１図と第２図は本発明の室外ユニットを示し、ベルマ
ウス12の形状が第３図および第４図と異なっている。実
施例におけるベルマウス12は、ファン８の駆動軸に垂直
な平面で切ったときの断面が円もしくは楕円形状であ
り、ユニット本体１の前面19から背面２に向って、吐出
口６の側の端部からファン８に近づくにつれて次第に小
径となる第１の区間Ａと、この第１の区間Ａに続いてフ
ァン８の外周を取り囲んで次第に拡がる第２の区間Ｂと
で形成されている。また、ベルマウス12の吸い込み側は
全周にわたってファン８側にふくらんだ形状に形成され
ている。そしてベルマウス12の第１の区間Ａの吐出口６
の側の端部は吐出口６の周囲に接続され、第２の区間Ｂ
の吸い込み側の端部の上下部分は第２図に示すようにそ
れぞれ室外ユニットの天板16と底板17の一部に接続さ
れ、第２の区間Ｂの吸い込み側の端部の側方部分は、第
１図に示すように熱交換器７の前記吸気口５の近傍部分
と防音板10の一部に接続されている。

このように構成したため、ベルマウス12の第２の区間Ｂ
で案内されて従来よりも広範囲の領域の空気がファン８
に導びかれ、空気はファン８で昇圧されて吐出口６から
吹き出される。ベルマウス12は第２の区間Ｂの上下部分
が天板16と底板17に接続されているため、流入空気はベ
ルマウス12の第２の区間Ｂの曲面で導かれて第１の区間
Ａに送られるため、ベルマウス12の背面に従来のような
凹部18が形成されず、この部分で発生していた流入空気
の渦およびこれにともなう騒音を回避できる。

さらに、ベルマウス12で案内されてファン８で昇圧され
る流入空気は、第２の区間Ｂの上下部分からだけでな
く、第２の区間の側方部分からもベルマウス12で案内さ
れて効率よく流れ込み、風量特性が向上する。

発明の効果 以上のように本発明によると、ベルマウスの吸い込み側
の形状を全周にわたってファン側へふくらませ、かつ上
流側へ向かって次第に径をひろげ、吸い込み側端部の上
下部分がそれぞれユニット本体の天面側と底面に接続し
たことによって、背面側からの空気と側面側からの空気
とをそれぞれスムーズにファンへ流入させることがで
き、吸い込み空気量が従来に比べて大幅に向上し、同時
に熱交換された空気は、ベルマウスに沿って少ない損失
で、ファンに吸い込まれ、ベルマウス付近での空気のは
がれや渦発生による騒音を従来に比べて大幅に低減する
ことができるものである。特に、側面側（半径方向）か
らの流入についてはベルマウスのふくらんだ部分に沿っ
て、空気がファンにスムーズに吸引されるため、空気の
はがれや渦発生による騒音を従来に比べて大幅に低減で
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の室外ユニットの一実施例の水平断面
図、第２図は同装置の縦断面図、第３図は従来の室外ユ
ニットの平面図、第４図は同装置の縦断面図である。 １……ユニット本体、２……背面、３……側面、4,5…
…吸気口、６……吐出口、８……ファン、12……ベルマ
ウス、16……天板、17……底板、Ａ……ベルマウスの第
１の区間、Ｂ……ベルマウスの第２の区間。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ユニット本体の背面と側面に設けられた吸
   気口に沿ってユニット本体の内部に配設された熱交換器
   と、この熱交換器とユニット本体の前面の間に位置し、
   前記吸気口から熱交換器を介して吸い込んだ空気をユニ
   ット本体の前面から吐出するファンと、ファンの外周を
   取り囲むようにユニット本体の前面側に取り付けられた
   ベルマウスとを設け、前記ベルマウスの吸い込み側の形
   状を全周にわたってファン側へふくらませ、かつ上流側
   へ向かって次第に径をひろげ、吸い込み側端部の上下部
   分がそれぞれユニット本体の天面側と底面に接続した空
   気調和機の室外ユニット。